JP7199489B2 - 量子測定ノイズの除去方法、システム、電子機器、及び媒体 - Google Patents

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Description

本開示は、コンピュータの分野に関し、特に量子コンピュータの技術分野に関し、具体的には、量子測定ノイズの除去方法、システム、電子機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品に関する。
近年、量子コンピュータ技術は急速に発展していたが、近い将来、量子コンピュータにおけるノイズ問題が避けられなく、量子ビットの熱放散やより下層の量子物理プロセスにおいて生じるランダムな変動により、量子ビットの状態が反転又はランダム化され、測定機器の計算の結果に対する読み取りに偏差が発生し、これらがいずれも計算プロセスの失敗を引き起こす恐れがある。
現在、測定機器の量子測定ノイズの処理には、主に、量子誤り訂正(Quantum Error Correction)技術、逆行列方法(Matrix Inversion)、及び擬確率分解方法(Quasi-probability Decomposition)という技術的手段がある。量子誤り訂正技術では、各論理量子ビットが複数の物理ビットから構成され、冗長な物理量子ビットリソースにより誤り訂正が行われるが、物理ビットの数が増えるに伴い、システムで発生する可能性がある誤りのタイプも増え、また、多量子ビットエンコーディングの操作には物理量子ビット同士の非局所的な相互作用が必要とされ、このため、実験的に量子誤り訂正と論理ビットの量子ゲートがいずれも実現されにくい。逆行列方法及び擬確率分解方法は、追加の物理ビットを必要としないものの、全て前処理ステップに依存し、すなわち、まず、量子測定ノイズ行列Aをクロマトグラフィーによって分析し、次に、この行列の逆行列A-1を計算する。量子測定ノイズ行列Aをクロマトグラフィーによって分析するには必要な量子状態の数がO(2)であり、一方、現在最も好ましい逆行列計算方法の複雑度が
Figure 0007199489000001
であり、計算難度が大きく、前処理時間が長く、このため、この2つの方法は拡張性がない。
本開示は、量子測定ノイズの除去方法、システム、電子機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供する。
本開示の一態様によれば、測定機器の量子測定ノイズの除去方法であって、
測定機器が連続して作動する最大回数Z(Zは正の整数である)を決定することと、Z個の整数を含む集合{0,1,…,K}中のそれぞれの整数k(K=Z-1)について、M回の量子計算プロセスを実行することにより、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいてM(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、量子計算プロセスごとに、量子コンピュータによって1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成し、測定機器をk+1回連続して作動させることで量子状態ρを測定し、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を得ることと、全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定することとを含む測定機器の量子測定ノイズの除去方法を提供する。
本開示の別の態様によれば、測定機器の量子測定ノイズの除去システムであって、
量子計算プロセスごとに1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成するように構成される量子コンピュータと、量子計算プロセスごとに量子コンピュータによって生成した量子状態ρをk+1回連続して測定することにより、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を取得するように構成される測定機器と、それぞれの整数kについて、測定機器によって量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果を受信し、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいてM(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定するように構成される古典コンピューターと、を含み、kはZ個の整数を含む集合{0,1,…,K}中の1つの整数であり、Zは正の整数であり、測定機器が連続して測定する最大回数を表し、K=Z-1である測定機器の量子測定ノイズの除去システムを提供する。
本開示の別の態様によれば、電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、メモリには少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、該命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、少なくとも1つのプロセッサが本開示に記載の方法を実行できるようにする、電子機器を提供する。
本開示の別の態様によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、該コンピュータ命令は、本開示に記載の方法をコンピュータに実行させるために使用される、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
本開示の別の態様によれば、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、本開示に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
本開示の1つ又は複数の実施例によれば、本開示による方法は、量子測定ノイズ行列の逆行列を計算する必要がないため、前処理時間を節約するとともに、量子計算プロセスにおける量子測定ノイズを効果的に除去することができ、しかも、本開示による方法は量子ビットの数nと無関係であるため、より優れた拡張性を有する。
なお、本部分で説明される内容は、本開示の実施例の肝心な又は重要な特徴を示すことを意図しておらず、本開示の範囲を制限するものでもない。本開示の他の特徴は以下の明細書を通じてより理解されやすくなる。
図面は、実施例を例示的に示し、明細書の一部を構成し、明細書の記載とともに実施例の例示的な実施形態を解釈するために使用される。示される実施例は例示的な目的にのみ使用され、特許請求の範囲を制限するものではない。全ての図面において、同じ図面符号は類似しているが、必ずしも同じではない要素を表す。
本開示の実施例に係る、本明細書で記載の各種の方法が実施され得る例示的なシステムの模式図を示す。 本開示の実施例に係る測定機器の量子測定ノイズの除去方法のフローチャートを示す。 本開示の実施例に係るクラシックビット出力しかない測定機器の構造模式図を示す。 本開示の実施例に係る、図3に示す3つの測定機器を直列接続する模式図を示す。 本開示の実施例に係る、クラシック量子ハイブリッド出力の測定機器の構造模式図を示す。 本開示の実施例に係る、図5に示す3つの測定機器を直列接続する模式図を示す。 本開示の実施例に係る、測定機器をk+1回連続して作動させるシナリオの模式図を示す。 本開示の実施例を実現し得る例示的な電子機器の構造ブロック図を示す。
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明し、理解しやすくするためにその中に本開示の実施例の各種の細部が含まれており、これらは例示的なものに過ぎないと理解すべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲を逸脱することなく、ここで記載の実施例について各種の変化や修正を行うことができることを認識すべきである。同様に、明瞭や簡潔にするため、以下の説明において、公知の機能や構造についての説明が省略される。
本開示では、特に断らない限り、用語「第1」、「第2」などで各種の要素を説明する場合は、これらの要素の位置関係、タイミング関係や重要性の関係を制限することを意図しておらず、このような用語は、1つの素子を別の素子と区別するためにのみ使用される。いくつかの例では、第1要素及び第2要素はこの要素の同一例を表すことができ、いくつかの場合、文脈における説明によれば、これらは異なる例を表してもよい。
本開示では、各種の前記例示的な説明に使用されている用語は特定の例を説明する目的にのみ使用され、制限することを意図していない。文脈から明記されていない限り、特に要素の数を限定しなければ、この要素は1つであってもよいし、複数であってもよい。さらに、本開示で使用されている用語「及び/又は」は、リストされる項目のうちのいずれか1つ及び全ての可能な組み合わせの形態をカバーしている。
以下、図面を参照して本開示の実施例を詳細に説明する。
今まで、利用されている様々なタイプのコンピュータは、クラシック物理学を情報処理のための理論的根拠としており、伝統的なコンピュータ又は古典コンピューターと呼ばれる。クラシック情報システムでは、物理学的に最も容易に実現できるバイナリデータビットでデータ又はプログラムを記憶し、各バイナリデータビットが0又は1で表わされ、1ビットまたはbitと呼ばれ、最小の情報単位とされる。古典コンピューター自体には避けられない欠陥が存在する。一つは、計算プロセスにおけるエネルギー消費の最も基本的な制限である。熱膨張による誤動作を避けるように、論理素子又は記憶ユニットに必要な最小エネルギーがkTの数倍以上である。もう1つは情報エントロピーと放熱エネルギー消費であり、3つは、コンピュータチップの配線密度が大きい場合、ハイゼンベルグの不確定性関係によれば、電子位置の不確定量が極めて小さいと、運動量の不確定量が大きくなる。電子がもはや束縛されなくなり、量子干渉効果が生じて、ひいては、このような効果がチップの性能を損なうこともある。
量子コンピュータ(quantum computer)は量子力学的性質と法則に従って高速の数学的及び論理的演算を実行し、量子情報を記憶、処理する物理機器である。ある機器が量子情報を処理して計算し、量子アルゴリズムを運行する場合、この機器は量子コンピュータである。量子コンピュータはユニークな量子力学の法則(特に量子干渉)に従って情報処理の新しいモードを実現する。計算の問題を並列処理する場合、量子コンピュータは、古典コンピューターよりも速度において絶対的な優位性を有する。量子コンピュータでは、重畳成分ごとに実現する変換がクラシック計算に相当し、これらのクラシック計算が全て同時に完了し、所定の確率振幅で重畳し、量子コンピュータの出力結果が提供され、このような計算は量子並列計算と呼ばれる。量子並列処理は量子コンピュータの効率を大幅に向上させ、量子コンピュータが、例えば極めて大きい自然数の因数分解など、古典コンピューターでは実施できない作業を実施可能になる。量子コヒーレンスは、全ての量子超高速アルゴリズムにおいて本質的に利用される。したがって、クラシック状態の代わりに、量子状態を使用する量子並列計算は、古典コンピューターの比類のない演算速度や情報処理機能を達成することができ、また、大量の演算リソースを節約する。
量子コンピュータ技術が高速で発展するに伴い、強い計算能力及び高い運行速度のため、量子コンピュータの適用範囲が広くなっている。例えば、化学シミュレーションとは、実際の化学システムのハミルトニアンを物理的に操作可能なハミルトニアンにマッピングし、次にパラメータ及び進化時間を変調することで、実際の化学システムの固有状態を反映できるプロセスを見つけることである。古典コンピューターで1つのN電子化学システムをシミュレーションする場合、2次元シュレーディンガー方程式を解くことに関わり、計算量がシステムの電子数の増加に伴い、指数関数的に逓増する。したがって、化学シミュレーションの課題については古典コンピューターの作用が非常に限られる。このボトルネックを突破するために、量子コンピュータの強い計算能力に依存する必要がある。変分量子固有値ソルバーアルゴリズム(Variational Quantum Eigensolver、VQE)は量子ハードウェアで化学シミュレーションを行う高効量子アルゴリズムであり、最近の最も期待される量子コンピュータの応用の1つであり、多くの新しい化学研究分野を開く。しかし、現在、VQEの能力が量子コンピュータの測定ノイズ率により深刻に制限され、このため、量子測定ノイズの問題に最初に対処しなければならない。
変分量子固有値ソルバーアルゴリズムVQEのコア計算プロセスの1つは期待値Tr[Oρ]の推定であり、ここで、ρは量子コンピュータによって生成されるn量子ビットの量子状態(n-qubit quantum state)であり、n量子ビット観測可能量Oは実際の化学システムのハミルトニアンを物理的に操作可能なハミルトニアンにマッピングしたものである。上記プロセスは、量子計算によってクラシック情報を抽出する最も一般的な形態であり、量子情報からクラシック情報を読み取るコアステップである。一般には、Oが1つの計算ベースでの対角行列であると仮定することができ、したがって、理論的には、式(1)により期待値Tr[Oρ]を計算することができる。
Figure 0007199489000002
ここで、O(i)はOのi行目i列目の要素(行列要素のインデックスが0から番号付けられると仮定する)を表す。上記量子計算プロセスは図1に示されることができ、ここで、量子コンピュータ101によってn量子ビット量子状態ρを生成し、このn量子状態ρを測定機器102を介して測定して、計算結果を取得するというプロセスをM回実行し、出力結果iの回数Mを統計し、ρ(i)≒M/Mを推定し、さらに古典コンピューター103によってTr[Oρ]を推定する。例示的には、測定機器102は、n(正の整数)個の単一量子ビット測定機器1021によってn量子ビット量子状態ρを測定して測定結果を取得することができる。大数の法則により、Mが十分に大きい場合、上記推定プロセスが正確であることを確保できる。
しかし、量子測定ノイズの存在(図1中の測定機器102にノイズが存在する)により、統計された出力結果iの回数Mが不正確になり、実際に推定された値M/Mとρ(i)に偏差があり、その結果、上式で計算されたTr[Oρ]に誤りが生じる。Tr[Oρ]の不偏推定を図るために量子測定ノイズによる影響をどのように低減、ひいては除去するかは解決すべき緊急の問題になる。
したがって、本開示の一態様によれば、本開示の例示的な実施例は、測定機器の量子測定ノイズの除去方法を提供し、この除去方法は、測定機器が連続して作動する最大回数Z(Zは正の整数である)を決定する(ステップ210)と、Z個の整数を含む集合{0,1,…,K}中のそれぞれの整数k(K=Z-1)について、M(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスを実行することにより、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいて前記M回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、量子計算プロセスごとに、量子コンピュータによって1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成し、前記測定機器をk+1回連続して作動させることで前記量子状態ρを測定し、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を得る(ステップ220)と、全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定する(ステップ230)と、を含む。
本開示の方法によれば、量子測定ノイズ行列の逆行列を計算する必要がなく、それにより、前処理の時間を節約するとともに、量子計算プロセスにおける量子測定ノイズを効果的に除去し、しかも、本開示による方法は量子ビット数nと無関係であるため、より良好な拡張性を有する。
本開示の実施例によれば、ノイマン(Neumann)級数方法によって逆行列A-1が計算されにくいという問題を解决できる。行列Aのスペクトル半径が1未満であると仮定すると、ノイマン級数を使用して式(2)に示す展開式を得ることができる。
Figure 0007199489000003
ここで、Iは単位行列を表し、Kは実験精度に応じて選択される展開項数であり、cは展開項Aの係数であり、その数式が式(3)に示される。
Figure 0007199489000004
ここで、
Figure 0007199489000005
は二項式係数を表す。K=5と仮定すると、対応する展開式は式(4)に示される。
Figure 0007199489000006
即ち、展開式の前の6項である6I、-15A、20A、-15A、6A、-Aを使用してターゲット行列A-1を近似する。
したがって、本開示による測定機器の量子測定ノイズの除去方法は、複数測定することによって、ノイズ行列の逆行列A-1を近似することができ、直接計算する必要がなく、そして、この方法は、量子ビット数nと無関係であり、より良好な拡張性を有する。
ノイマン(Neumann)級数方法に基づいて量子測定ノイズを処理するために、測定機器が連続して作動する最大回数Zを設定する必要がある。いくつかの実施例によれば、式(5)に従って測定機器が連続して作動する最大回数Zを設定できる。
Figure 0007199489000007
ここで、λは測定機器の量子ノイズパラメータであり、2εは予め設定された量子測定ノイズが除去された計算結果の許容誤差である。
量子ノイズパラメータλは量子ビット測定機器のノイズの強度を特徴付けることができる。直感的には、量子ノイズパラメータλはノイズを含む測定機器が計算ベースを測定する場合の正確な状況を特徴付け、すなわち、λが小さいほど、測定機器が量子状態ρに対応する計算ベースを測定するときに、測定結果に誤りが生じる可能性が高い。該パラメータλは測定機器プロバイダーによって設定されることができ、測定機器を予め前処理して量子測定ノイズ行列Aを計算してから該パラメータλを得るようにしてもよい。パラメータλが測定機器プロバイダーによって設定される場合、本開示による方法は、前処理プロセスによって量子測定ノイズ行列を取得する必要がなく、それにより、前処理時間をさらに節約する。
パラメータλが測定機器プロバイダーによって設定されていない場合、いくつかの実施例によれば、方法200は、測定機器の量子測定ノイズ行列Aを取得することと、量子測定ノイズ行列Aの主対角線上の最小値を量子ノイズパラメータλとして取得することとをさらに含んでもよい。理論的には、n量子ビット測定機器は1つの2×2列のランダム行列Aで同等に特徴付けてもよい。対応的に、量子ノイズパラメータλは式(6)に示すように取得され得る。
Figure 0007199489000008
ここで、A(i)はノイズ行列Aのi行目i列目の要素を表す。
いくつかの実施例によれば、測定校正方法によって測定機器の量子測定ノイズ行列Aを取得してもよい。しかし、なお、量子測定ノイズ行列Aを取得することのできる他の分析方法も可能であり、ここでは制限しない。
通常、n電子化学システムをシミュレーションするために、対応する測定機器もn量子ビット測定機器である必要があり、nは正の整数である。n≧2の量子ビットを同時に測定するために、対応する測定機器は、n個の単一量子ビット測定機器を直列接続した機器(図1参照)であってもよく、実験的に直接構築したn量子ビット測定機器であってもよく、ここでは制限しない。
いくつかの実施例では、n量子ビット測定機器を組み立てるには、測定機器をモデリングする必要がある。まず、単一量子ビット測定機器をモデリングする。一般的には、測定機器は量子状態を入力として受け付けて、計算ベースを測定し、次に、結果を出力する。出力結果のタイプに応じて、量子ビット測定機器は、クラシックビット出力単独とクラシック量子ハイブリッド出力との2種類に分けられる。
クラシックビット出力だけを有する測定機器の構造模式図は図3に示されることができ、ここで、量子状態ρが量子ビット測定機器1021に入力されてからクラシックビットが出力される。このモデルでは、「量子ビットリセット」思想(Qubit Reset)を使用して複数の量子ビット測定機器1021を直列接続してもよく、即ち、クラシックビット出力結果に従って、対応する量子状態を生成して入力として次の測定機器に与える。図4には3つの測定機器を直列接続する模式図が示されている。図4に示すように、前の量子ビット測定機器1021によって出力されたクラシックビットは量子状態生成プロセス401によって量子状態に変換されて次の量子ビット測定機器1021に入力され、このように、複数の量子ビット測定機器1021が直列接続される。
クラシック量子ハイブリッド出力の測定機器の構造模式図は図5に示され、ここで、量子状態ρが量子ビット測定機器1021に入力されてからクラシックビットと量子ビットが出力される。このモデルでは、複数の量子ビット測定機器1021の直列接続が相対的に容易であり、前の測定機器の量子ビットの出力を次の測定機器の入力とすればよい。図6には3つの測定機器を直列接続する模式図が示されている。図6に示すように、前の量子ビット測定機器1021によって出力された量子ビットは次の量子ビット測定機器1021に直接入力され、このように、複数の量子ビット測定機器1021が直列接続される。
測定機器が構築された後、量子状態を測定する回数M、即ち、量子計算プロセスを実行する回数Mを設定する必要があり、Mが十分に大きい場合、出力結果iの回数Mを統計し、それにより、ρ(i)≒M/Mを正確に推定する。いくつかの実施例によれば、量子計算プロセスを実行する回数Mは式(7)に従って設定されてもよい。
Figure 0007199489000009
ここで、
Figure 0007199489000010
であり、δは量子測定ノイズ除去の信頼度である。
本開示の実施例に係る方法を実現するために、測定機器を複数回連続して作動させるシナリオの模式図は図7に示される。測定機器が(k+1)回使用されることは、測定機器102が(k+1)個あることを意味することではなく、測定機器102を(k+1)回連続して作動させることを表し、即ち、(k+1)回の測定が完了するまで、測定機器102の出力が次の測定の入力として使用される。図7を参照して、k=0,1,…,K,,,中の値ごとに以下の量子計算プロセスがM回実行される。量子コンピュータ101を運行してn(正の整数)量子ビットの量子状態ρを得て、n量子ビットの量子状態ρについて測定機器102を使用して(k+1)回測定することにより、(k+1)回の測定による計算結果sm,k+1を得て、古典コンピューター103に保存する。ここで、m=1,…,M,,であり、mは毎回の量子計算プロセスをマークするために使用される。計算結果sm,k+1は量子計算プロセスごとに得られる計算結果であり、該結果は長さnのビット列である。量子計算プロセスをM回実行すると、M個の上記計算結果sm,k+1が得られ、m=1,…,M,,である。
いくつかの実施例によれば、式(8)に基づいてk値ごとにM回の量子計算プロセスを実行することで得られた平均計算結果を計算することができる。
Figure 0007199489000011
ここで、sm,k+1はm回目の測定が完了して得られた計算結果を表し、m=1,…,M,,であり、Oは量子ビット観測可能量であり、O(i)はOのi行目、i列目の要素(要素行及び列インデックスは0から番号付けられる)を表す。
いくつかの実施例によれば、式(9)に基づいて、量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を計算する。
Figure 0007199489000012
ここで、
Figure 0007199489000013
本開示の実施例に係る方法によって、量子ハードウェアに化学シミュレーションを行う場合、量子測定ノイズがVQEアルゴリズムに与える影響を効果的に解決することができ、これにより、量子測定ノイズ行列の逆行列の計算が不要になり、前処理時間を節約し、しかも、量子ビット数と無関係であるため、より良好な拡張性を有する。
本開示の実施例によれば、測定機器の量子測定ノイズの除去システムをさらに提供し、該システムは、図7に示されることができ、量子計算プロセスごとに1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成するように構成される量子コンピュータ101と、量子計算プロセスごとに量子コンピュータ101によって生成された量子状態ρをk+1回連続して測定することにより、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を取得するように構成される測定機器102と、それぞれの整数kについて、測定機器102によって量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果を受信することで、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいてM(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定するように構成される古典コンピューター103とを含む。kはZ個の整数を含む集合{0,1,…,K}中の1つの整数であり、且つ、Zは正の整数であり、測定機器102が連続して測定する最大回数を表し、K=Z-1である。
いくつかの実施例によれば、前記測定機器が連続して測定する最大回数Zは式(5)に従って決定される。
いくつかの実施例によれば、量子コンピュータ101は、さらに、前処理プロセスごとに1つの前記n量子ビットの基底状態、即ち、量子ビット数が量子計算プロセスと同じ基底状態を生成するように構成され、測定機器102は、さらに、前処理プロセスごとに量子コンピュータ101によって生成された基底状態を測定することにより測定結果を取得するように構成され、古典コンピューター103は、さらに、測定機器102によって前処理プロセスごとに得られる測定結果を受信することで、2×M回(Mは予め設定された正の整数である)の前処理プロセスにより得られた全ての測定結果に基づいて、測定機器102の量子測定ノイズ行列を取得し、量子測定ノイズ行列の主対角線上の最小値を量子ノイズパラメータλとして取得するように構成される。
いくつかの実施例によれば、量子計算プロセスを実行する回数Mは式(7)に従って決定される。
いくつかの実施例によれば、古典コンピューター103は、式(8)に基づいてM回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算するように構成される。
いくつかの実施例によれば、古典コンピューター103は、式(9)に基づいて量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を計算するように構成される。
いくつかの実施例によれば、測定機器102は、n個の単一量子ビット測定機器を直列接続することによって形成されることができる。
ここで、量子コンピュータ101、測定機器102、古典コンピューター103の操作はそれぞれ以上で説明されたプロセスと類似しているので、ここでは詳しく説明しない。
本開示に係る例示的な実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが上記測定機器の量子測定ノイズの除去方法を実行できるようにする電子機器をさらに提供する。
本開示に係る例示的な実施例は、コンピュータ命令が記憶されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ命令は、上記測定機器の量子測定ノイズの除去方法を前記コンピュータに実行させるために使用される。
本開示に係る例示的な実施例は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記測定機器の量子測定ノイズの除去方法を実現する。
図8を参照して、本開示のサーバ又はクライアントとして使用可能な電子機器800の構造ブロック図を説明し、これは、本開示の各態様に適用できるハードウェア機器の例である。電子機器は、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及びその他の適切なコンピュータなど、様々な形式のデジタル電子のコンピュータ機器を示すことを意図している。電子機器は、例えば、パーソナルデジタルアシスタント、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブル機器、及びその他の類似の計算装置など、様々な形式の移動装置を示してもよい。本明細書に示されている部材、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であるが、本明細書に説明及び/又は要求される本開示の実現を制限することを意図しない。
図8に示すように、機器800は、読み取り専用メモリ(ROM)802に記憶されたコンピュータプログラム又は記憶ユニット808からランダムアクセスメモリ(RAM)803にロードされたコンピュータプログラムに従って、様々な適切な動作及び処理を実行することができる計算ユニット801を含む。RAM803には、機器800の動作に必要な様々なプログラム及びデータが記憶されてもよい。計算ユニット801、ROM802及びRAM803は、バス804を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース805もバス804に接続されている。
機器800の複数の部材はI/Oインターフェース805に接続され、入力ユニット806、出力ユニット807、記憶ユニット808及び通信ユニット809を含む。入力ユニット806は機器800に情報を入力しうる任意のタイプの機器であってもよく、入力ユニット806は、入力したデジタル又は文字情報を受信したり、電子機器のユーザ設定及び/又は機能制御に関連するキー信号入力を発生させることができ、そして、マウス、キーボード、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、ジョイスティック、マイク、及び/又はリモコンを含むが、これらに限定されない。出力ユニット807は、情報を表示できる任意のタイプの機器であってもよく、そして、ディスプレイ、スピーカー、ビデオ/オーディオ出力端末、振動器及び/又はプリンタを含むが、これらに限定されない。記憶ユニット808は、磁気ディスク、光ディスクを含むが、これらに限定されない。通信ユニット809は、機器800が例えばインターネットのコンピュータネットワーク及び/又は各種の電信ネットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを可能とし、そして、モデム、ネットワークカード、赤外線通信機器、無線通信トランシーバ及び/又はチップセット、例えば、ブルートゥース(登録商標)TM機器、1302.11機器、WiFi機器、WiMax機器、セルラー通信機器及び/又は類似のものを含むが、これらに限定されない。
計算ユニット801は、処理能力及び計算能力を有する様々な汎用及び/又は専用の処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット801のいくつかの例には、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、様々な専用人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどが含まれるが、これらに限定されない。計算ユニット801は、上記した様々な方法及び処理、例えば、方法200を実行する。例えば、いくつかの実施例では、方法200は、記憶ユニット808などの機械読み取り可能な媒体に物理的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又は全部を、ROM 802及び/又は通信ユニット809を介して機器800にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM803にロードされ、計算ユニット801によって実行されると、上記した方法200の1つ以上のステップを実行することができる。オプションとして、別の実施例では、計算ユニット801は、他の任意の適切な方式で(例えば、ファームウェアによって)方法200を実行するように構成されてもよい。
本明細書に記載のシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、複合プログラマブルロジック機器(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムにおいて実施され、この1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈され得、このプログラム可能なプロセッサは専用又は汎用のプログラム可能なプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令をこのストレージシステム、この少なくとも1つの入力装置、及びこの少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは1つ又は複数の言語の任意の組み合わせで作成することができる。これらのプログラムコードは汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供することができ、それによりプログラムコードはプロセッサ又はコントローラにより実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/動作が実施される。プログラムコードは機械に完全に実行されてもよく、部分的に機械で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして一部が機械で実行されかつ一部が遠隔機械で実行されるか、又は完全に遠隔機械又はサーバで実行されてもよい。
本開示の文脈において、機械読み取り可能な媒体はプログラムを含む又は記憶した有形媒体であってもよく、このプログラムは、命令実行システム、装置又は機器により使用されるか、又はそれらと組み合わせて使用されてもよい。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、例えば電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、又は半導体のシステム、装置又は機器、又は以上の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限られない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のワイヤによる電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶機器、磁気記憶機器、又は上記の任意の適切な組み合わせを含む。
ユーザと対話できるように、ここで記載のシステム及び技術をコンピュータに実施することができ、このコンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニター)、ユーザが入力をコンピュータに提供することが可能であるキーボード及びポインティング装置(例えば、マウスやトラックボール)を有する。他の種類の装置も、ユーザとの対話を提供することができ、例えば、ユーザに提供するフィードバックは、任意の形式の感覚フィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、又は触覚的フィードバック)であってもよく、そして、ユーザからの入力は、任意の形式(音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む)で受信できる。
ここで記載のシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はWEBブラウザーを備えたユーザコンピュータが挙げられ、ユーザはこのグラフィカルユーザインターフェース又はこのWEBブラウザーを介してここで記載のシステム及び技術の実施形態と対話できる)、又はこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムにおいて実施できる。システムのコンポーネントは、任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して相互に接続できる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及びインターネットが含まれる。
コンピュータシステムには、クライアントとサーバを含むことができる。クライアントとサーバは通常、互いに遠く離れており、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、対応するコンピュータで実行され、互いにクライアント-サーバの関係を持つコンピュータプログラムによって生成される。
なお、上記の様々な形式のプロセスを用いて、ステップを改めて並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができる。例えば、本開示に記載の各ステップは、本開示で開示された技術案の所望の結果が達成できる限り、並行して実施しても、順次実施しても、異なる順次で実施してもよく、本明細書ではそれについて限定しない。
なお、図面を参照して本開示の実施例又は例を説明したが、上記の方法、システム及び機器は例示的な実施例又は例に過ぎず、本発明の範囲はこれらの実施例又は例により制限されず、授権された特許請求の範囲及びその同等の範囲により限定される。実施例又は例における各種の要素は、省略されたり、他の同等の要素に置き換えたりすることができる。さらに、本開示で記載のものと異なる順番に従って各ステップを実行してもよい。さらに、各種の方式で実施例又は例の各種の要素を組み合わせることができる。重要なことは、技術の発展に伴い、ここで記載の多くの要素は本開示以降に現れる同等の要素により置き換られることができる。

Claims (17)

  1. 測定機器の量子測定ノイズの除去方法であって、
    前記測定機器が連続して作動する最大回数Z(前記Zは正の整数である)を決定することと、
    Z個の整数を含む集合{0,1,…,K}(K=Z-1)中のそれぞれの整数kについて、M回の量子計算プロセスを実行することにより、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいて前記M(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、量子計算プロセスごとに、量子コンピュータによって1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成し、前記測定機器をk+1回連続して作動させることで前記量子状態ρを測定し、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を得ることと、
    全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定することとを含む、測定機器の量子測定ノイズの除去方法。
  2. 以下の式に従って前記測定機器が連続して作動する最大回数Zを決定し、
    Figure 0007199489000014
    ここで、λは前記測定機器の量子ノイズパラメータであり、2εは予め設定された量子測定ノイズが除去された計算結果の許容誤差である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記測定機器の量子測定ノイズ行列Aを取得することと、
    前記量子測定ノイズ行列Aの主対角線上の最小値を前記量子ノイズパラメータλとして取得することとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 測定校正方法によって前記測定機器の量子測定ノイズ行列Aを取得する、請求項3に記載の方法。
  5. 以下の式に従って量子計算プロセスを実行する回数Mを決定し、
    Figure 0007199489000015
    ここで、
    Figure 0007199489000016
    であり、δは量子測定ノイズ除去の信頼度である、請求項2に記載の方法。
  6. 以下の式に基づいて前記M回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、
    Figure 0007199489000017
    ここで、sm,k+1はm回目の量子計算プロセスにより得られた中間測定結果を表し、m=1,…,M,,であり、Oは量子ビットの観測可能量であり、O(i)はOのi行目i列目の要素を表す、請求項1又は5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 以下の式に基づいて量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を計算し、
    Figure 0007199489000018
    ここで、
    Figure 0007199489000019
    である、請求項6に記載の方法。
  8. 測定機器の量子測定ノイズの除去システムであって、
    量子計算プロセスごとに1つのn(nは正の整数である)量子ビットの量子状態ρを生成するように構成される量子コンピュータと、
    量子計算プロセスごとに前記量子コンピュータによって生成した量子状態ρをk+1回連続して測定することにより、本回の量子計算プロセスの中間測定結果を取得するように構成される測定機器と、
    それぞれの整数kについて、前記測定機器によって量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果を受信し、量子計算プロセスごとに得られた中間測定結果に基づいてM(Mは予め設定された正の整数である)回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算し、
    全ての整数kに対応する平均測定結果に基づいて、ノイマン級数を利用して量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を決定するするように構成される古典コンピューターとを含み、
    kはZ個の整数を含む集合{0,1,…,K}中の1つの整数であり、Zは正の整数であり、前記測定機器が連続して測定する最大回数を表し、K=Z-1である、測定機器の量子測定ノイズの除去システム。
  9. 前記測定機器が連続して測定する最大回数Zは以下の式に従って決定され、
    Figure 0007199489000020
    ここで、λは前記測定機器の量子ノイズパラメータであり、2εは予め設定された量子測定ノイズが除去された計算結果の許容誤差である、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記量子コンピュータは、さらに、前処理プロセスごとに1つの前記n量子ビットの基底状態を生成するように構成され、
    前記測定機器は、さらに、前処理プロセスごとに前記量子コンピュータによって生成した前記基底状態を測定して、測定結果を取得するように構成され、
    前記古典コンピューターは、さらに、
    前記測定機器が前処理プロセスごとに得られた測定結果を受信し、2×M(Mは予め設定された正の整数である)回の前処理プロセスにより得られた全ての測定結果に従って前記測定機器の量子測定ノイズ行列を取得し、
    前記量子測定ノイズ行列の主対角線上の最小値を前記量子ノイズパラメータλとして取得するように構成される、請求項8に記載のシステム。
  11. 量子計算プロセスを実行する回数Mは以下の式によって決定され、
    Figure 0007199489000021
    ここで、
    Figure 0007199489000022
    であり、δは量子測定ノイズ除去の信頼度である、請求項9に記載のシステム。
  12. 前記古典コンピューターは、以下の式に基づいてM回の量子計算プロセスの平均測定結果を計算するように構成され、
    Figure 0007199489000023
    ここで、sm,k+1はm回目の量子計算プロセスにより得られた中間測定結果を表し、m=1,…,M,,であり、Oは量子ビットの観測可能量であり、O(i)はOのi行目i列目の要素を表す、請求項8又は11のいずれか1項に記載のシステム。
  13. 前記古典コンピューターは、以下の式に基づいて量子測定ノイズが除去された計算結果の不偏推定を計算するように構成され、
    Figure 0007199489000024
    ここで、
    Figure 0007199489000025
    である、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記測定機器はn個の単一量子ビット測定機器を直列接続することによって形成される、請求項8又は11のいずれか1項に記載のシステム。
  15. 電子機器であって、
    少なくとも1つのプロセッサと、
    前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、
    前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実行できるようにする、電子機器。
  16. コンピュータ命令が記憶された非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記コンピュータ命令は、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を前記コンピュータに実行させるために使用される、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  17. ロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
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