JP7198396B2 - 中空芯コイル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中空芯コイル及びその製造方法に関する。
電気自動車・ハイブリッド車・燃料自動車などには、電源電圧を上昇させるための昇圧コンバータが備えられていることが多い。電磁誘導を用いる昇圧コンバータでは、一次コイルには大電流が流れるので、二次コイルに使用される電線に比べ、より太い径の電線が用いられる。また、大電圧から電圧を降下させる際に使用される降圧コンバータにおいては、二次コイルに使用される電線には、比較的太い径の電線が用いられる。
このようなときに、太い電線を用いて中空芯コイルを製造する場合には、取り扱いが難しくなり、適切な構造を提供することが困難であった。中空芯コイルの製造方法としては、例えば特許文献1に、プラスチック成形法を用いて、磁性体粉末と熱硬化性樹脂を混練させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止したモールドコイルの製造方法が開示されている。
特開2010-177492
しかし、特許文献1に開示された製造方法では、太い電線を用いた中空芯コイルを提供することが難しかった。また、太い電線を用いた中空芯コイルを製造する場合には、自動化を行うのが難しいという問題があった。更に、上記中空芯コイルには、大電流が流れるために発熱を伴うことが多かった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、太い電線を用いた中空芯コイルの適切な構成及びその製造方法を提供することである。
上記課題を達成するための発明に係る中空芯コイルは、約0.3mm~約5mm(好ましくは約0.5mm~約3mm、更に好ましくは約0.5mm~約2mm)の長径を備えた電線が巻かれたものであって、前記電線は内側から外側に一列に巻かれており、各電線間は、電線の外表面にコーティングされていると共に前記電線の体積に対して約0.5%~約10%(好ましくは約1%~約8%)の体積の融着剤によって固定されていることを特徴とする。
「電線の長径」とは、電線の断面積が、略円形状の場合には直径のことを、楕円形または長方形状の場合には最も長い径のことを意味する。
「内側から外側に」とは、電線が一列に巻かれている状態を意味しており、巻き付ける方向としては、内側から外側、または外側から内側のいずれでも良い。
上記発明において、コイルを形成する電線は、必ずしも円形の断面を備えたものでなくても良く、楕円形状、平板形状のものでも良い。また、電線間は、必ずしも密着している必要はなく、適当な間隔を備えた状態で所定の位置に固定されていれば良い。コイルの形状としては、円形、楕円形、角が緩やかな多角形状(三角形、四角形、五角形、六角形など)とすることができる。
「融着剤によって固定」とは、融着剤が電線の間を固定していることを意味しており、”融着剤(例えば、合成樹脂)でモールドされている状態”は除かれる。中空芯コイルの放熱性を向上させるためには、樹脂の量は少ない方が良いためである。
本発明において、融着剤とは、電線間を融着するものを意味しており、例えば樹脂、接着剤、粘着剤などが含まれる。このうち、樹脂には、天然樹脂と合成樹脂とが含まれるが、このうち合成樹脂を用いることが好ましい。合成樹脂とは、人為的に製造された高分子化合物からなる物質を意味しており、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とが含まれる。本発明においては、中空芯コイルが使用される状況での発熱特性に鑑み、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれを用いても良い。中空芯コイルからの発熱がそれほど大きくない場合には、加工性能及び経済性の観点から、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。一方、中空芯コイルからの発熱が大きくなる場合には、耐久性の観点から、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
上記構成によれば、比較的太い径を備えた電線であっても中空芯コイルを提供できる。また、電線は、幅方向には一列のみに巻かれているので、複数列に巻かれた場合に比べると、単位体積あたりの外部への開放面積が大きくなるため、放熱性に優れる。
また、別の発明に係る上記中空芯コイルの製造方法は、(1)中空芯コイルの形状を決定する巻治具の外周に、外表面に融着剤を備えた電線を一列となるように所定の回数だけ巻き付ける電線巻き付け工程、(2)中空芯コイルを構成する電線を所定の位置で切断する電線切断工程、(3)前記電線巻き付け工程後の巻治具を複数個に渡って、前記電線を巻き付けた状態で所定の位置に配置する巻治具配置工程、(4)前記巻治具配置工程の後に、前記電線に熱を加え、前記融着剤によって前記電線間を融着させ、電線間を固定する融着工程、(5)前記巻治具から中空芯コイルを取り外すコイル分離工程、を備えたことを特徴とする。
上記発明において、(1)電線巻き付け工程と(2)電線切断工程との順序は、(1)→(2)、または(2)→(1)のいずれでも良い。(4)融着工程において、電線に熱を加える方法としては、所定個数の巻治具を一括して熱処理するバッチ炉による方法、電気による加熱を行う電気炉、熱風、電磁波(赤外線(近赤外線、遠赤外線)など)照射などが例示される。
また、別の発明に係る上記中空芯コイルの製造方法は、(10)中空芯コイルの形状を決定する巻治具の外周に、電線を一列となるように所定の回数だけ巻き付ける電線巻き付け工程、(2)中空芯コイルを構成する電線を所定の位置で切断する電線切断工程、(3)前記電線巻き付け工程後の巻治具を複数個に渡って、前記電線を巻き付けた状態で所定の位置に配置する巻治具配置工程、(11)前記電線の外表面に融着剤をコーティングする融着剤形成工程、(4)前記巻治具配置工程の後に、前記電線に熱を加え、前記融着剤によって前記電線間を融着させ、電線間を固定する融着工程、(5)前記巻治具から中空芯コイルを取り外すコイル分離工程、を備えたことを特徴とする。
上記発明において、(10)電線巻き付け工程と(2)電線切断工程との順序は、(10)→(2)、または(2)→(10)のいずれでも良い。(11)融着剤層形成工程は、(4)融着工程の前であれば、前記(10)と(2)の工程の間、前記(2)と(3)の工程の間、前記(3)の工程後のいずれに設けても良い。また、融着剤を電線の外表面にコーティングする方法としては、融着工程の前に電線の外周に融着剤が備えられた状態とすれば、その方法は問われない。そのような方法として、例えば電線の外周から融着剤を噴霧する方法、融着剤を塗布する方法などが例示される。
上記構成によれば、中空芯コイルを円滑に製造できる方法を提供できる。
また、別の発明に係るコイル製造装置は、上記中空芯コイルの製造に用いられるものであって、コイルの形状を決定する巻治具と、複数個の前記巻治具が配置された円形状の治具配置板と、所定の位置に配置された前記巻治具に巻き付けられた電線に熱を加える加熱装置とを備え、前記治具配置板には、治具配置板の中心から径方向外側に向かって、前記巻治具が複数個に渡って配置された巻治具配置列が設けられると共に、前記巻治具配置列が中心から等角状に複数個に渡って備えられていることを特徴とする。
上記構成によれば、電線を巻き付けた巻治具を治具配置板の所定の位置に複数個に渡って配置することで巻治具配置列が設けられる。円形状の治具配置板に対し、複数の巻治具配置列を等角状に設けた後に、加熱装置によって電線を加熱することで、複数個の中空芯コイルを連続的に熱処理できるので、バッチ処理ではなく、連続的に中空芯コイルを製造できる。
本発明によれば、太い電線を用いた中空芯コイル及びその製造方法を提供することができる。
本実施形態における中空芯コイルの平面図である。 中空芯コイルの側面図である。 中空芯コイルの製造工程を示すための概要図である。 巻治具の本体の平面図である。 巻治具の本体の側面図である。 巻治具の嵌付け体の平面図である。 巻治具の嵌付け体の側面図である。 巻治具の本体に嵌付け体を嵌め付ける前の側面図である。 巻治具に電線を巻き付けたときの様子を示す側面図である(電線については一部断面図)。 図9に示す態様の後に電線の端部を折り曲げた様子を示す側面図である(電線については一部断面図)。 図10に示す態様において、嵌付け体を除いたときの電線と巻治具の平面図である。 融着工程時の電線の昇温カーブ(時間・温度曲線)を示すグラフである。 他の実施形態において、中空芯コイルの製造工程を示すための概要図である。 中空芯コイル断面の拡大写真図である。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施できる。
<中空芯コイルの構造>
図1及び図2には、本実施形態の中空芯コイル1を示した。中空芯コイル1は、電磁誘導の原理に基づき、交流電圧を昇圧または降圧する際に用いることができる。この中空芯コイル1を構成する電線2は、相手側のコイルを形成する電線よりも太い径を備えている。このため、電磁誘導の際には発熱することが避けられない。
中空芯コイル1は、約1mmの長径を備えた電線2を所定の形状に折り曲げ加工して形成されたものである。電線2には、外表面が絶縁処理されたもの(例えばニクロム線など)が用いられている。中空芯コイル1を形成する電線2は、略長方形状の中空芯3の外周に沿って、内側から外側に向かって一列に所定の回数だけ(図中では、3.5回)巻かれている。中空芯コイル1の両端部4,5は、同コイル1が形成する平面に対して、同じ側に垂直上方に折り立てられている。この端部4,5は、(図示しない)他の部材に電気的に接続されるために、絶縁が除去されている。
また、各電線2の間は、融着剤(少量なので特に図示しない)によって固定されている。融着剤は、電線2の表面に僅かに付着されている程度である(図14には、中空コイルの代表的な断面の拡大写真図を示した。断面積による確認では、電線2の面積に対して、約3%~約15%の面積であった。このデータから、電線2間の固定に対しては、約1%~約5%の融着剤で固定できる)。後述する融着工程を経ることによって、電線2間を所定の力で固定している。前述のように電磁誘導の際には、中空芯コイル1は発熱するが、その熱及び電線2の伸び縮みに対応できる程度の強度で電線2,2間が固定されている。
このように、本実施形態によれば、太い電線を用いた中空芯コイル1を提供することができた。また、中空芯コイル1を構成する電線2は、中空芯コイル1の幅方向には一列のみに巻かれている。このため、電線2を複数列に巻いて構成した場合に比べると、単位体積あたりの外部への開放面積が大きくなるため、放熱性に優れたものとなっている。
<中空芯コイルの製造方法1>
先ず、図3を参照しつつ、本実施形態の中空芯コイル1の製造方法について、簡単に説明する。
図3の上側において、予めボビン10に巻き付けられている電線2(マグネット・ワイヤ)は外方に引き出された後(図中矢印A方向)、送り戻しローラー11を通じて剥離機12に繋がれている。送り戻しローラー11の駆動によって、電線2が矢印B,Cの方向に移動することで、両端部4,5に相当する位置の絶縁が剥離機12によって剥離された後、巻線機13及び折曲げ機14の方向に送り出される。電線2が所定の長さだけ繰り出されると、切断機15によって、電線2の両端部4,5の中間位置で切断される(電線切断工程。切断機15の刃の移動方向を矢印Dで示す)。その後、電線2は巻線機13によって、所定の中空芯コイル1の形状に巻き付けられる(電線巻き付け工程)。
その後、電線2を巻き付けられた巻治具16は、図3の下側右に示す治具配置板17の上面に配置された後(巻治具配置工程)、治具配置板17が矢印E方向に回転し、加熱装置18から近赤外線が照射されることによって、電線2を加熱処理する。この加熱処理によって、電線2の外表面に備えられている融着剤が加熱・溶解され、隣接する電線2,2間を連結する(融着工程)。加熱処理を完了し、放熱することで、電線2,2の間が融着剤によって固定される。
次に、巻治具16から中空芯コイル1を取り外した後(コイル分離工程)、図3の左下側の検査領域に移動される(矢印F方向)。ここで、矢印G方向に回転移動された後、抵抗・絶縁測定機19によって、中空芯コイル1の抵抗値と絶縁性能を確認し、撮像装置20,21によって、寸法の確認が行われる。こうして、所定の特性を備えた中空芯コイル1は、完成品コンベア22によって運ばれる。
次に、図4~図12を参照しつつ、各工程の詳細について説明する。
図4~図8には、巻治具16の構造を示した。図4~図7に示すように、巻治具16には、電線2を巻き付ける巻型23を備えた本体24と、この本体24の上方から組み付けられる嵌付け体25とが備えられている。巻型23は、中空芯コイル1の中空芯3の内径とほぼ同等の形状とされている。本体24と嵌付け体25とは、いずれも同じ素材によって形成されており、近赤外線の照射によって加熱されるようになっている。本体24には、略直方体状の台部24Aと、この台部24Aの上面に突設される巻型23とが設けられている。また、巻型23には、電線2の一端部分が挿入される嵌込み溝26Bが上面側に開放するように凹設されている。この嵌込み溝26Bの最奥端には、中空芯コイル1の端部4が嵌め込まれる嵌込み孔26Aが、台部24Aの下面に挿通されている。
図6及び図7には、嵌付け体25を示した。嵌付け体25の平面形状は、本体24の平面形状とほぼ同等の長方形状に形成されており、その中央には巻型23を受け入れ可能な治具挿入溝27が上下に向かって開口されている。
図8に示すように、本体24と嵌付け体25とを整合させた状態で、端部4を折り曲げた電線2を嵌込み孔26Aと嵌込み溝26Bに挿入した後、嵌付け体25を下方に移動させることで、治具挿入溝27の内側に巻型23を挿入する。
次いで、両部材24,25の隙間を電線2の外径に整合させた位置まで組み付けた後に、電線2を巻型23に沿って所定の回数だけ(本実施形態では、3.5回)巻き付けることで、中空芯コイル1の外形を形成する(図9)。
最後に、電線2の端部5を折曲げ機14によって折り曲げることで、中空芯コイル1の外形が形成される(図10,図11)。なお、図11については、図示の都合上、嵌付け体25を取り除いた様子を示した。
次に、図3を参照しつつ、治具配置板17について説明する。治具配置板17は、略円形状に形成されており、その中心17Aから略90度毎に外方に向かって4方向に複数個(図示5個)の巻治具16からなる巻治具配置列28を配置できるようになっている。また、治具配置板17の上面には、中心17Aから一列分の巻治具配置列28を覆うように加熱装置18が設けられている。加熱装置18は、近赤外線を照射することで、その下方に位置する巻治具16の表面を直接熱放射で発熱させ、熱伝導によって電線2を過熱する。また巻治具16は効率良く発熱させるために近赤外線を吸収しやすい金属材(例えば、鉄、ステンレス、銅など)で構成されている。
図12には、電線2を加熱するときの昇温カーブを示した。一般に電線2の外表面にコーティングされた融着剤には、融解し始める融解点T1と、耐熱点T2とが存在する。融着工程では、電線2の温度を融解点T1よりも高くなるように所定の時間taで昇温し、融解点T1よりも高く且つ耐熱点T2よりも低い保持温度領域Tkにおいて所定の時間tbだけ維持した後、降温させる。電線2をこのように加熱処理することで、電線2の外表面にコーティングされた融着剤が溶解・硬化し、隣接する電線2,2間が固定される。
このように本実施形態によれば、太い電線を用いた中空芯コイル1の製造方法を提供することができた。
本実施形態では、加熱装置18には、近赤外線を用いているので、電線2を巻き付けた巻治具16を直接熱放射で効率よく加熱することができる。このため、バッチ法に比べると、昇温カーブの立ち上がり時間を短く設定できる。
また、治具配置板17は、円形状をしており、巻治具配置列28は、中心17Aから等角状に配置されている。このため、最大で四列分の巻治具16(本実施形態では20個分)を用意しておくことにより、連続的に中空芯コイル1を製造できる(次の製造方法2に比べると、少ない巻治具数を用意しておけば済む。)。また、巻治具配置列28を直線的に移動させる製造方法(例えば、次の製造方法2)に比べると、工程を短くレイアウトすることができる。
<中空芯コイル1の製造方法2>
次に、図13を参照しつつ、中空芯コイル1の他の製造方法について説明する。なお、図3と図13とにおいて、同一の作用を備えた構成については、同一の符号を付して説明を省略する。この製造方法では、治具配置板17’は直線状に構成されており、巻治具配置列28’は矢印S方向に向かって直線状に移動される。巻治具配置列28’は、所定の時間だけ加熱装置18によって加熱されることで、中空芯コイル1は融着剤によって固定される。
このようにして構成された本実施形態によっても、上記と同様の作用を奏する。
<他の実施形態>
1.上記実施形態では、予め電線2の外周に融着剤を設けたものを用いているが、本発明によれば、電線を巻治具の周囲に巻き付けた後に、電線の外表面に融着剤を設けても良い。
2.上記実施形態では、電線2を所定の長さとして切断した後に、巻治具16に巻き付けているが、本発明によれば、巻治具に電線を巻き付けた後に適当な位置で切断しても良い。
1…中空芯コイル、2…電線、3…中空芯、4,5…端部、13…巻線機、15…切断機、16…巻治具、17,17’…治具配置板、18…加熱装置、28、28’…巻治具配置列

Claims (3)

  1. 0.5mm~5mmの長径を備えた電線が巻かれた中空芯コイルであって、前記電線は内側から外側に一列に巻かれており、各電線間は、電線の外表面にコーティングされていると共に前記電線の体積に対して0.5%~10%の体積の融着剤によって固定されており、当該中空芯コイルの両端部は、当該中空芯コイルが形成する平面に対して、同じ側に垂直上方に折り立てられていると共に絶縁が除去されている中空芯コイルの製造方法であって、(1)中空芯コイルの形状を決定すると共に、前記電線の一端部分が挿入される嵌込み溝が上面側に開放するように凹設されており、この嵌込み溝の最奥端に前記中空芯コイルの端部が嵌め込まれる嵌込み孔が設けられた巻治具の外周に、外表面に融着剤を備えた電線を一列となるように所定の回数だけ巻き付ける電線巻き付け工程、(2)中空芯コイルを構成する電線を所定の位置で切断する電線切断工程、(3)前記電線巻き付け工程後の巻治具を複数個に渡って、前記電線を巻き付けた状態で所定の位置に配置する巻治具配置工程、(4)前記巻治具配置工程の後に、前記電線に熱を加え、前記融着剤によって前記電線間を融着させ、電線間を固定する融着工程、(5)前記巻治具から中空芯コイルを取り外すコイル分離工程、を備えたことを特徴とする中空芯コイルの製造方法。
  2. 0.5mm~5mmの長径を備えた電線が巻かれた中空芯コイルであって、前記電線は内側から外側に一列に巻かれており、各電線間は、電線の外表面にコーティングされていると共に前記電線の体積に対して0.5%~10%の体積の融着剤によって固定されており、当該中空芯コイルの両端部は、当該中空芯コイルが形成する平面に対して、同じ側に垂直上方に折り立てられていると共に絶縁が除去されている中空芯コイルの製造方法であって、(10)中空芯コイルの形状を決定すると共に、前記電線の一端部分が挿入される嵌込み溝が上面側に開放するように凹設されており、この嵌込み溝の最奥端に前記中空芯コイルの端部が嵌め込まれる嵌込み孔が設けられた巻治具の外周に、電線を一列となるように所定の回数だけ巻き付ける電線巻き付け工程、(2)中空芯コイルを構成する電線を所定の位置で切断する電線切断工程、(3)前記電線巻き付け工程後の巻治具を複数個に渡って、前記電線を巻き付けた状態で所定の位置に配置する巻治具配置工程、(11)前記電線の外表面に融着剤をコーティングする融着剤形成工程、(4)前記巻治具配置工程の後に、前記電線に熱を加え、前記融着剤によって前記電線間を融着させ、電線間を固定する融着工程、(5)前記巻治具から中空芯コイルを取り外すコイル分離工程、を備えたことを特徴とする中空芯コイルの製造方法。
  3. 0.5mm~5mmの長径を備えた電線が巻かれた中空芯コイルであって、前記電線は内側から外側に一列に巻かれており、各電線間は、電線の外表面にコーティングされていると共に前記電線の体積に対して0.5%~10%の体積の融着剤によって固定されており、当該中空芯コイルの両端部は、当該中空芯コイルが形成する平面に対して、同じ側に垂直上方に折り立てられていると共に絶縁が除去されている中空芯コイルの製造に用いられるコイル製造装置であって、
    コイルの形状を決定すると共に、前記電線の一端部分が挿入される嵌込み溝が上面側に開放するように凹設されており、この嵌込み溝の最奥端に前記中空芯コイルの端部が嵌め込まれる嵌込み孔が設けられた巻治具と、複数個の前記巻治具が配置された円形状の治具配置板と、所定の位置に配置された前記巻治具に巻き付けられた電線に熱を加える加熱装置とを備え、前記治具配置板には、治具配置板の中心から径方向外側に向かって、前記巻治具が複数個に渡って配置された巻治具配置列が設けられると共に、前記巻治具配置列が中心から等角状に複数個に渡って備えられているコイル製造装置。
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