JP7198144B2 - 座席シート - Google Patents
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ここで、一般的には、軽く背筋を伸ばしたS字形状の着座姿勢が理想的な形とされている。したがって、従来の装置では、乗員の姿勢を、この理想的なS字形状の着座姿勢に矯正させるように動作している。
図1は、本発明の実施の形態における座席シートを備えた車両の一部の概略を示す断面図である。また、図2は、本発明の実施の形態における座席シートの概略ブロック図である。
図1に示すように、車両1の乗員室は、下部にアンダーフロア3、上部にルーフ4が設けられている。また、アンダーフロア3には、座席シート10が配備されている。
座席シート10は、車両1に乗車した乗員Pが着座するものである。また、座席シート10は、乗員Pの臀部から大腿部を支持するシートクッション11(座部)と、リクライニング可能に設けられ、乗員Pの背中を支持するシートバック12(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト13(ヘッド部)と、を備えている。
さらに、座席シート10は、圧力検知部100と、シート形状変更装置200と、制御部300と、を備えている。
また、後述するように、シートクッション11は、乗員Pが着座する座面部の傾きが変更可能となっている。また、シートバック12は、乗員Pの背中が当接する背もたれ部の傾きや凹凸が変更可能となっている。
圧力検知部100は、シートクッション11およびシートバック12に対しての乗員Pからの圧力を検知するものである。したがって、圧力検知部100は、シートクッション11およびシートバック12に対しての乗員Pからの圧力を検知することにより、乗員Pの重心を検知する(圧力検知手段)ことができる。
また、圧力検知部100は、クッション圧力センサ110およびバック圧力センサ120を備えている。
図3は、シートクッション11に設けられたクッション圧力センサ110の一例を示す図である。なお、図3(a)においては、紙面左方向が座席シート10の前方向を示し、紙面上方向が座席シート10の上方向を示す。また、図3(b)、図3(c)、図3(d)においては、紙面左方向が座席シート10の前方向を示し、紙面上方向が座席シート10の右方向を示す。
なお、クッション圧力センサ110は、図3(c)に示すように、シートクッション11の座面の全体に歪みセンサを用いたものであってもよいし、図3(d)に示すように、シートクッション11の座面の四方に荷重計を設けたものであってもよい。
バック圧力センサ120は、シートバック12の前面、乗員Pの背中が当たる背もたれ部の近傍下部に設けられた複数の圧力センサから構成される。また、バック圧力センサ120は、クッション圧力センサ110と同様に、複数の圧力センサにより、シートバック12に対する前面(背もたれ面)からの圧力をそれぞれ検知するものである。
シート形状変更装置200は、シートクッション11およびシートバック12の傾きや凹凸等を変更するものである。
また、シート形状変更装置200は、クッション形状変更装置210およびバック形状変更装置220を備えている。
クッション形状変更装置210は、シートクッション11の傾きを変更するものである。例えば、クッション形状変更装置210は、シートクッション11の座面後部(車両1の進行方向に対して後側)の上下動、および、シートクッション11の座面前部(車両1の進行方向に対して前側)の上下動を行うことができる。
バック形状変更装置220は、シートバック12の傾きや座席シート10の上下方向に対するシートバック12の縦断面形状等を変更するものである。具体的には、バック形状変更装置220は、シートバック12の乗員側に向けた凸形状の位置、形状、高さ等を変更することで、シートバック12の縦断面形状を可変させることができる。
また、バック形状変更装置220は、座席シート10の幅方向と平行なシートバック12の横断面形状を可変させることができるものであってもよい。さらに、バック形状変更装置220は、シートバック12の所定位置から下部を前方に傾斜させ、所定位置から上部を後方に傾斜させた中折れ状態にして、シートバック12の縦断面形状を変更させるものであってもよい。また、このとき、バック形状変更装置220は、シートクッション11の座面後部の下降に連動して、シートバック12を下降させる。
バック傾斜装置223は、制御部300に制御され、バック傾倒部材224の角度を変更し、シートバック12の傾斜角度を変更するものである。バック傾斜装置223は、座席シート10のリクライニング装置とそれぞれの機能を併せ持って、兼用するものであっても構わないが、リクライニング装置とは異なる別物であることが望ましい。
このように、バック形状変更装置220は、シートバック12の傾きを可変させることができる。
この例では、図5(a)、図5(b)に示すように、バック形状変更装置220は、凸部形成ローラ225を有している。
したがって、バック形状変更装置220は、凸部形成ローラ225によって、シートバック12の乗員側に向けた凸形状の高さ位置を変更することにより、シートバック12の縦断面形状を可変させることができる。
したがって、バック形状変更装置220は、突起部材226により、シートバック12の縦断面形状を可変させることができる。
制御部300は、座席シート10の動作を制御するためものである。なお、制御部300は、車両1全体を制御するECUと兼用のものであってもよい。また、制御部300は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUにより実行される制御プログラム、データテーブル、各コマンドやデータ等の記憶を行うROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)および入出力インターフェース回路を備え、座席シート10にかかる動作の制御を統括するようになっている。
なお、ROMには、予め定められた適切な着座姿勢のデータ、および、予め定められた不適切と判定する着座姿勢のデータが記憶されている。
図6は、座席シート10における乗員Pの着座姿勢を示す図である。
図6(a)は、座席シート10における乗員Pの理想的な着座姿勢を示す図である。
図6(b)は、座席シート10における乗員Pの着座姿勢が第1のC字形状となっている図である。
図6(c)は、座席シート10における乗員Pの着座姿勢が第2のC字形状となっている図である。
次に、このような座席シート10における制御部300の動作について、説明する。
図7は、座席シート10における制御部300の動作概要を示すフローチャートである。
一方、制御部300は、乗員Pが着座したと判定した場合には(ステップS11でYES)、カウンタTをリセットする(ステップS12)。このカウンタTは、タイマにより1秒ごとに発生するタイマ割り込み処理により、インクリメントされる。
そして、制御部300は、カウンタTが300(秒)以上となっていないと判定した場合には(ステップS13でNO)、カウンタTが300(秒)以上となるまで、この判定を繰り返す。
例えば、制御部300は、乗員Pの臀部の位置が適切位置であって、乗員Pの重心が適切位置よりも前方にある着座姿勢の態様である場合には、適切な着座姿勢ではないと判定する。また、制御部300は、乗員Pの臀部の位置が適切位置よりも前方であって、乗員Pの重心が適切位置または適切位置よりも前方にある着座姿勢の態様である場合には、適切な着座姿勢ではないと判定する。
一方、制御部300は、乗員Pの着座姿勢の態様が、適切な着座姿勢ではないと判定した場合には(ステップS16でNO)、乗員Pの着座姿勢の態様が、第2のC字形状であるが否かを判定する(ステップS17)。すなわち、制御部300は、上記処理で決定した乗員Pの着座姿勢の態様が、第2のC字形状であるか否かを判定する。
制御部300は、乗員Pの着座姿勢の態様が、第2のC字形状ではないと判定した場合には(ステップS17でNO)、乗員Pの背中がシートバック12に接触しているか否かを判定する(ステップS18)。
制御部300は、乗員Pの背中がシートバック12に接触していると判定した場合には(ステップS18でYES)、第1のC字形状である着座姿勢に基づいて、シートバック12を後方に倒す処理を行う(ステップS19)。
そして、制御部300は、カウンタTが1800(秒)以上となっていないと判定した場合には(ステップS20でNO)、カウンタTが1800(秒)以上となるまで、この判定を繰り返す。
また、本実施の形態においては、シートバック12のみを可変させることで、乗員Pの着座姿勢を矯正するようにしたが、これに限らず、シートクッション11も可変させるものであってもよい。この場合、シートクッション11とシートバック12とを連動させる、あるいは、協働させることにより、乗員Pの着座姿勢を矯正するものであるとよい。
Claims (3)
- 乗員の臀部を支持するシートクッションと、
乗員の背中を支持するシートバックと、
を備えた車両の座席シートにおいて、
座席シートに着座している乗員の着座姿勢の態様を解析する着座姿勢解析手段と、
前記シートバックの傾き、または、座席シートの上下方向に対する前記シートバックの縦断面形状を可変制御するシートバック制御手段と、
を有し、
前記着座姿勢解析手段は、
前記乗員の臀部の位置が適切位置であることが検知され、前記乗員の重心が適切位置よりも前方にあると検知されると、適切な着座姿勢ではない第1特殊姿勢と判定し、
前記乗員の臀部の位置が適切位置よりも前方であることが検知され、前記乗員の重心が適切位置または適切位置よりも前方にあると検知されると、適切な着座姿勢ではない第2特殊姿勢と判定し、
前記シートバック制御手段は、
前記着座姿勢解析手段により、前記乗員の着座姿勢が前記第1特殊姿勢であると判定されると、前記シートバックを後方に倒す、または、前記シートバックの縦断面形状を後方に傾斜させ、
前記着座姿勢解析手段により、前記乗員の着座姿勢が前記第2特殊姿勢であると判定されると、前記シートバックを前方に立ち上げる、または、前記シートバックの縦断面形状を前記乗員の上体を起こすように変更する、
ことを特徴とする座席シート。 - 前記シートバック制御手段は、
前記着座姿勢解析手段により、前記乗員の着座姿勢が前記第1特殊姿勢であると判定されると、前記シートバックの下部を凸状とし、シートバックの上部を凹状とし、
前記着座姿勢解析手段により、前記乗員の着座姿勢が前記第2特殊姿勢であると判定されると、前記シートバックの上部を凸状とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の座席シート。 - 前記シートバック制御手段は、
前記シートバックの横断面形状を変える
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された座席シート。
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JP2004168224A (ja) | 2002-11-21 | 2004-06-17 | Mazda Motor Corp | 車両用シート装置 |
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