JP4059258B2 - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

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Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、自車両の近くに障害物が検出された場合にシート内に設けられた振動体を駆動して乗員に報知している(例えば特許文献1参照)。この装置は、自車両の後方または後側方の他車両が所定の警報距離よりも接近すると振動体を駆動する。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2000−225877号公報
運転者が着座して運転操作を行っているとき、運転席シートから発生する振動等の刺激を感じ取る運転者の感度は、運転者の体格によって異なる。例えば、運転者が太っている場合は、痩せた運転者に比べて刺激に対して鈍感になる傾向がある。そのため、体格を考慮せずに一義的な刺激を与えていては、ある運転者が強いと感じる刺激でも、別の運転者にはさほど強く感じられず、正確な情報伝達が行えない。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、走行状況検出手段で検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、運転者の体格を検出する体格検出手段と、リスクポテンシャルと、体格検出手段で検出される運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え、体格検出手段は、運転者の身長および肥満度を検出し、圧力情報補正手段は、圧力情報伝達手段で発生する押圧力の大きさを補正する押圧力補正手段であり、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性を変更する。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、走行状況検出手段で検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、運転者の体格を検出する体格検出手段と、リスクポテンシャルと、体格検出手段で検出される運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え、体格検出手段は、運転者の身長および肥満度を検出し、圧力情報補正手段は、圧力情報伝達手段で発生する押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正する押圧力伝達位置補正手段であり、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力伝達位置の補正特性を変更する。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、走行状況検出手段で検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、運転者の体格を検出する体格検出手段と、リスクポテンシャルと、体格検出手段で検出される運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え、体格検出手段は、運転者の身長および肥満度を検出し、圧力情報補正手段は、リスクポテンシャルと身長に基づいて圧力情報伝達手段で発生する押圧力の大きさを補正する押圧力補正手段と、リスクポテンシャルと肥満度に基づいて圧力情報伝達手段で発生する押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正する押圧力伝達位置補正手段とを備え、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性および押圧力伝達位置の補正特性を変更する。
本発明による車両用運転操作補助方法は、自車両周囲の走行状況を検出し、検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、運転者の体格を検出し、リスクポテンシャルと運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正し、運転者の体格として、運転者の身長および肥満度を検出し、押圧力の補正として押圧力の大きさを補正し、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性を変更する。
本発明による車両用運転操作補助方法は、自車両周囲の走行状況を検出し、検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、運転者の体格を検出し、リスクポテンシャルと運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正し、運転者の体格として、運転者の身長および肥満度を検出し、押圧力の補正として押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正し、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力伝達位置の補正特性を変更する。
本発明による車両用運転操作補助方法は、自車両周囲の走行状況を検出し、検出される走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、運転者の体格を検出し、リスクポテンシャルと運転者の体格に基づいて、運転者に与える押圧力を補正し、運転者の体格として、運転者の身長および肥満度を検出し、押圧力の補正として、リスクポテンシャルと身長に基づいて押圧力の大きさを補正するとともに、リスクポテンシャルと肥満度に基づいて押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正し、リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性および押圧力伝達位置の補正特性を変更する。
本発明による車両は、上記車両用運転操作補助装置を備える。
リスクポテンシャルに基づいて運転席シートから運転者に押圧力を与えるときに、運転者の体格に基づいて運転者に与える押圧力を補正するので、運転者の体格によらず同一の情報伝達を行うことが可能となる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。図3(a)(b)はこの車両に搭載される運転席シート71の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。
前方カメラ10は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出し、コントローラ50へと出力する。前方カメラ10による検知領域は車両の前後方向中心線に対して水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
車速センサ15は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。
図3に示すように、運転席シート71は、クッション部72,背もたれ部73,およびヘッドレスト74から構成される。シートスライドセンサ20は、例えばシートクッション部72の裏側に取り付けられており、スライドモータ(不図示)の回転等により車両前後方向に移動する運転席シート71の移動量(スライド量)を検出する。検出した運転席シート71のスライド量は、コントローラ50へ入力される。リクライニング角度センサ25は、例えばシートバック部73に内蔵されており、シートバック部73のリクライニング角度を検出してコントローラ50へ出力する。
シートベルト巻取り量センサ30は、例えばセンタピラー下部に設置され、シートベルトモータ(不図示)の回転等により巻き取られるシートベルトの巻き取り量を検出する。検出したシートベルト巻き取り量はコントローラ50へ入力される。重量センサ35は、例えばシートクッション部72に内蔵された歪みゲージであり、シートクッション部72の前後に2つずつ設けられている。重量センサ35の検出値はコントローラ50へ入力され、検出値に基づいて運転者の体重(重量)が算出される。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、例えばCPUのソフトウェア形態により、運転者身長検出部50a、身長補正量算出部50b、運転者肥満度検出部50c、肥満度補正量算出部50d、レーンマーカ検出部50e、レーン内横位置算出部50f、基本情報伝達量算出部50g、および情報伝達量補正部50hを構成する。
コントローラ50は、車速センサ150から入力される自車速と、前方カメラ10から入力される車両前方の画像情報とから、自車両の走行状態を検出する。なお、コントローラ50は、前方カメラ10からの画像情報を画像処理し、自車両の走行状態を検出する。ここで、自車両の走行状態は、車線識別線(レーンマーカ)に対する自車両の横位置および角度といったレーンマーカと自車両との相対位置関係、および自車線の曲率等を含む。
コントローラ50は、検出した走行状態に基づいて自車両の左右方向のリスクポテンシャルを算出し、算出したリスクポテンシャルを触覚を介して運転者に伝達する。ここで、左右方向のリスクポテンシャルは、車線に対する自車両の潜在的なリスク度合を表す物理量であり、レーンマーカに対する接近度合、もしくは車線からの逸脱度合を表している。コントローラ50は、具体的には、自車線のレーンマーカに対する自車両のリスクポテンシャルRPを算出し、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを触覚刺激情報として運転席シート71を通して運転者に伝達する。
なお、運転席シート71からの触覚刺激を用いて運転者に情報伝達を行う場合、運転者の体格によって触覚刺激に対する感度が異なる。例えば運転者は太っているほど触覚刺激に対して鈍感になり、やせているほど敏感になる。そこで、コントローラ50は、運転者の体格によらず常に均一な情報伝達を行うことができるように、シートスライドセンサ20、リクライニング角度センサ25、シートベルト巻き取り量センサ30、および重量センサ35から入力される検出値に基づいて運転者の体格を判定し、リスクポテンシャルRPに応じて運転者に伝達する情報を補正する。
シートサイド駆動機構70は、コントローラ50からの指令に応じて車両構成部材である運転席シート71の複数の部位を個別に駆動して運転者に押圧力を与える。シートサイド駆動機構70は、シートバック部73の左右サイド部73a,73b(図3(a)参照)をそれぞれ駆動することにより、運転者に押圧力を与える。
図3(b)は、図3(a)のA−A断面図、すなわちシートバック部73の下部断面図を示している。図3(b)に示すように、シートサイド駆動機構70は、シートバックフレーム73dの右端部に設けられたモータ711と、モータ711によって駆動される右サイドフレーム712、およびシートバックフレーム73dの左端部に設けられたモータ721と、モータ721によって駆動される左サイドフレーム722とから構成される。
モータ711が回転すると右サイドフレーム712が矢印方向、すなわちシートバック部73の内側に回動し、右サイドフレーム712がウレタンパッド73fを介して運転者の右脇腹に押しつけられる。モータ721が回転すると左サイドフレーム722が矢印方向、すなわちシートバック部73の内側に回動し、左サイドフレーム722が運転者の左脇腹に押し付けられる。
次に、車両用運転操作補助装置1の動作を図4を用いて詳細に説明する。図4は、第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
ステップS101では、シートスライドセンサ20で検出された運転席シート71のシートスライド量Ss,およびリクライニング角度センサ25で検出されたシートバック部73のリクライニング角度θrを読み込み、運転者身長検出部50aにおいて運転者の身長Hを推定する。シートスライド量Ssおよびリクライニング角度θrが大きいほど、運転席シート71が自車両後方に移動するとともにシートバック部73が後傾しているので、運転者の身長Hが高いと推定できる。そこで、運転者の身長Hは、以下の(式1)から求める。
H=Kss・Ss+Kr・θr ・・・(式1)
(式1)において、Kss,Krは、それぞれシートスライド量Ss,リクライニング角度θrを運転者の身長に変換するための係数であり、予め適切な値を設定しておく。ここで算出する身長Hは、運転者の実際の身長、または標準身長を1とした場合の相対的な値とすることができる。身長Hが大きいほど運転者の背が高い傾向にあり、身長Hが小さいほど背が低い傾向にあることを表す。
ステップS102では、身長補正量算出部50bにおいて、ステップS101で算出した身長Hに基づいて、後述するシート作動量を補正するための補正量を決定する。身長Hに応じたシート作動量の補正方法は、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPの大きさによって異なるので、低リスク領域および高リスク領域用の補正量を予め設定しておく。身長Hに基づいてシート作動量をどのように補正するかは、後述する。
ステップS103は、シートベルト巻き取り量センサ30で検出されたシートベルト巻取り量L、および重量センサ35の検出値に基づく運転者の重量Weを読み込み、運転者肥満度検出部50cおいて運転者の肥満度Wgを推定する。シートベルト巻取り量Lが小さく、すなわちシートベルトの繰り出し量が大きく、運転者重量Weが大きいほど、運転者の体が大きく肥満度Wgが高いと推定できる。そこで、運転者の肥満度Wgは、以下の(式2)から求める。
Wg=Kw・We+Kl・L ・・・(式2)
(式2)において、Kw,Klは、それぞれ運転者重量We,シートベルト巻取り量Lを運転者の肥満度に変換するための係数であり、予め適切な値を設定しておく。なお、Kl<0とする。肥満度Wgが大きいほど運転者が肥満傾向にあり、肥満度Wgが小さいほど痩せ傾向にあることを表す。
ステップS104では、肥満度補正量算出部50dにおいて、ステップS103で算出した肥満度Wgに基づいて、後述するシート作動量を補正するための補正量を決定する。肥満度Wgに応じたシート作動量の補正方法は、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPの大きさによって異なるので、低リスク領域および高リスク領域用の補正量を予め設定しておく。肥満度Wgに基づいてシート作動量をどのように補正するかは、後述する。
ステップS105では、レーンマーカ検出部50eにおいて、自車両が走行する車線のレーンマーカを検出する。具体的には、前方カメラ10によって検出される自車両前方領域の画像信号に画像処理を施し、自車線のレーンマーカを認識する。さらに、車線に対する自車角度(ヨー角)θも認識する。
ステップS106では、レーン内横位置算出部50fにおいて、ステップS105で認識したレーンマーカと自車両との相対位置関係から、自車両の左右方向リスクポテンシャルを算出する。具体的には、左右方向リスクポテンシャルRPとして、自車両前方領域の画像情報と車速センサ15で検出される自車速に基づいてレーン内における自車両の横位置を算出する。ここでは図5に示すように、自車両の所定距離L前方における、自車線のレーン中央から自車両の中心までの距離をレーン内横位置RPとする。レーン内横位置RPは、自車両のヨー角θと、自車線のレーン中央から現在位置での自車両の中心までの距離Xpを用いて以下の(式3)から算出する。
RP=L・sinθ+Xp ・・・(式3)
レーン内横位置RPは、自車線のレーン中央を0として、右方向を正の値で表す。なお、所定距離Lは、自車速に応じて設定する。
ステップS107では、基本情報伝達量算出部50gにおいて、ステップS106で算出したレーン内横位置RPに基づいてシートサイド駆動機構70の基本作動量θs0を算出する。基本作動量θs0は、標準体型の運転者に左右方向リスクポテンシャルRPを伝達する場合の情報伝達量に相当し、以下の(式4)から算出する。
θs0=Ks・|RP|+Sp ・・・(式4)
(式4)において、Ksは左右方向リスクポテンシャルRPをシートサイド駆動機構70の制御量に変換するための係数であり、予め適切な値を設定しておく。Spは、シートバック部73の左右サイド部73a,73bの初期位置(初期角度)に相当し、標準体型の運転者の着座姿勢や快適性を考慮して予め適切な値に設定しておく。なお、標準体型は国や地域によって変動するが、例えば身長170cm程度、体重65kg程度を標準体型とする。
これにより、図6に示すようにレーン内横位置|RP|が大きくなり自車両がレーン端に接近していくほど、シートサイド駆動機構70の基本作動量θs0が大きくなり、レーン端側の左右サイド部73a,73bから運転者に与えられる押圧力が大きくなる。なお、基本作動量θs0はレーン内横位置RPが所定値±aを越えてレーン端に接近すると、固定値θsmaxに設定される。
ステップS108では、情報伝達量補正部50hにおいて、ステップS102で算出した身長Hに基づく補正量とステップS104で算出した肥満度Wgに基づく補正量に従って、ステップS107で算出した基本作動量θs0を補正する。基本作動量θs0の補正方法について、以下に説明する。
図7(a)(b)に、高リスク領域および低リスク領域における、身長Hと肥満度Wgに応じた基本作動量θs0の補正方法を示す。ここでは、自車両が車線中央付近を走行し、レーン内横位置|RP|が所定値RP1よりも小さい領域を低リスク領域、自車両がレーン端付近を走行し、レーン内横位置|RP|が所定値RP1以上の領域を高リスク領域とする。所定値RP1は、低リスク領域と高リスク領域とを分けるしきい値であり、リスクポテンシャルRPの最大値の1/3程度の値として設定する。|RP|<RP1の場合は自車両が車両中央付近を走行しているため車線端への接近のリスクが小さく、|RP|≧RP1の場合は自車両が車線端に接近しており車線端への接近のリスクおよび車線からの逸脱のリスクが大きいといえる。
高リスク領域では、運転者の体格によらず常に同一の情報提示を行えるように、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて基本作動量θs0を補正する。運転者は、肥満度Wgが高く太っているほど、運転席シート71からの刺激に対して鈍感になるが、肥満度Wgが低く痩せているほど、運転席シート71からの刺激に対して敏感になる。そこで、図7(a)に示すように、肥満度Wgが標準体型よりも大きくなるほどシート作動量を大きくして刺激を増大し、肥満度Wgが標準体型よりも小さくなるほどシート作動量を小さくして刺激を抑えるように補正する。
また、運転者は脇腹の低い位置から受ける刺激に対しては感度が低く、脇腹の高い位置から受ける刺激に対しては感度が高い。すなわち、運転者の身長が高ければ脇腹の低い位置で左右サイド部73a,73bからの押圧力を受けることになるので感度が低く、身長が低ければ脇腹の高い位置で左右サイド部73a,73bからの押圧力を受けることになるので感度が高いといえる。そこで、図7(a)に示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほどシート作動量を大きくして刺激を増大し、身長Hが標準体型よりも低くなるほどシート作動量を小さくして刺激を抑えるように補正する。
なお、図7(a)において身長Hが高く肥満度Wgが低い場合、または身長Hが低く肥満度Wgが高い場合に、身長Hに基づく補正と肥満度Wgに基づく補正が相殺されるときは、基本作動量θs0をそのまま用いる。
低リスク領域では、自車両が車線中央付近を走行しており、高リスク領域に比べて左右方向のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する重要性が低いので、運転者の着座姿勢の保持または着座時の快適性の向上のために、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて基本作動量θs0を補正する。具体的には、図7(b)に示すように、肥満度Wgが標準体型よりも高くなるほどシート作動量を小さくしてシートバック部73の左右サイド部73a,73bの初期位置を広げ、肥満度Wgが標準体型よりも低くなるほどシート作動量を大きくして初期位置を狭めるように補正する。これにより、シートバック部73の左右サイド部73a,73bの初期位置を運転者の体格に合わせる。
また、運転者は身長が高いほど着座時に上体が揺動しやすい傾向にある。そこで、図7(b)に示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほどシート作動量を大きくし、初期位置を狭めて運転者の上体を支え、身長Hが標準体型よりも低くなるほどシート作動量を小さくし、初期位置を広くして快適に座れるように補正する。
なお、図7(b)において身長Hが高く肥満度Wgが高い場合、または身長Hが低く肥満度Wgが低い場合に、身長Hに基づく補正と肥満度Wgに基づく補正が相殺されるときは、基本作動量θs0をそのまま用いる。
図8に、左右方向リスクポテンシャルRPと補正後のシート作動量θsとの関係を示す。図8において、標準体型に対応する基本作動量θs0を実線で示し、身長Hも肥満度Wgも高い場合を破線、身長Hが高く肥満度Wgが低い場合を一点鎖線、身長Hが低く肥満度Wgが高い場合を点線、身長Hも肥満度Wgも低い場合を二点鎖線で示す。図8は、左右方向リスクポテンシャルRPがプラス方向に大きくなり、自車両がレーン右端に接近すると、シートバック部73の右サイド部73aからの押圧力が増加し、左右方向リスクポテンシャルRPがマイナス方向に大きくなり、自車両がレーン左端に接近すると、シートバック部73の左サイド部73bからの押圧力が増加することを示している。
低リスク領域および高リスク領域における補正後のシート作動量をθs1、θs2とすると、シート作動量θs1、θs2は、それぞれ以下の(式5)(式6)で求められる。
・低リスク領域(|RP|<RP1)の場合
θs1=Ks1・|RP|+Sp1 ・・・(式5)
・高リスク領域(|RP|≧RP1)の場合
θs2=Ks2・|RP|+Sp2 ・・・(式6)
係数Ks1,Ks2,および所定値Sp1,Sp2は、図8に示すような関係を実現するように身長Hおよび肥満度Wgに基づいて身長補正量算出部50bおよび肥満度補正量算出部50dで予め設定しておく。情報伝達量補正部50hは、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPが低リスク領域にある場合は、Ks1,Sp1を用いてシート作動量θs1を算出し、左右方向リスクポテンシャルRPが高リスク領域にある場合は、Ks2,Sp2を用いてシート作動量θs2を算出する。
これにより、低リスク領域においては、運転者の身長が高く、痩せているほど、シート作動量θs1が基本作動量θs0に対して大きくなり、シートバック部73からの押圧力が大きくなる。身長が低く、太っているほど、シート作動量θs1が基本作動量θs0に対して小さくなり、シートバック部73からの押圧力が小さくなる。
高リスク領域においては、運転者の身長が高く、太っているほど、シート作動量θs2が基本作動量θs0に対して大きくなり、自車両が接近しているレーン端側のサイド部73a,73bからの押圧力が大きくなる。身長が低く、痩せているほど、シート作動量θs2が基本作動量に対して小さくなり、自車両が接近しているレーン端側のサイド部73a,73bからの押圧力が小さくなる。
なお、シート作動量θs1、θs2は、身長Hおよび肥満度Wgの変化に応じて連続的に変化するように設定される。左右リスクポテンシャルRP=±RP1のときは、身長H、肥満度Wgに関係なく、シート作動量θs1、θs2が基本作動量θs0に一致する。また、左右リスクポテンシャル|RP|≧aのときは、シート作動量θs2が体格に応じたそれぞれの最大値に固定される。
つづくステップS109では、ステップS108で算出したシート作動量θs1、θs2をシートサイド駆動機構70に出力する。シートサイド駆動機構70は、コントローラ50からの指令値に応じてシートバック部73の左右いずれかのサイド部73a,73bを駆動する。駆動された左右いずれかのサイド部73a,73bから運転者に押圧力を与えることにより、左右リスクポテンシャルRPを触覚刺激として運転者に伝達する。これにより、今回の処理を終了する。
なお、ステップS101〜S104の処理は毎回の周期で行う必要はなく、運転者が変わったとき、例えばイグニッションスイッチがオンされたとき、あるいは停止していた車両が走行開始したときのみ実行することも可能である。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両用運転操作補助装置1のコントローラ50は、自車両周囲の走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線の車線端に対する接近度合を表す自車両の左右方向のリスクポテンシャルRPを算出し、リスクポテンシャルRPに基づいて運転席シート71から運転者に押圧力を与える。コントローラ50は、さらに運転者の体格を検出し、検出した体格に基づいて運転者に与える押圧力を補正する。これにより、運転席シート71からの圧力情報として自車両の左右方向のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する際に、運転者の体格によらず同一の情報伝達を行うことが可能となる。
(2)車両用運転操作補助装置1は、体格として運転者の身長および肥満度を検出する。このように運転者の身長と肥満度とを検出して押圧力を補正することにより、身長や肥満度に応じて運転者がどのように押圧力を感じるかを考慮して、適切に押圧力を補正することができる。
(3)コントローラ50の情報伝達量補正部50hは、シートサイド駆動機構70から発生する押圧力の大きさを補正する手段であり、リスクポテンシャルRPを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルRPが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性を変更する。低リスク領域と高リスク領域では運転者に伝達する情報の優先度が異なるので、押圧力の補正特性を変更することにより、リスクポテンシャルRPの大きさにあった、適切な情報を伝達することができる。すなわち、高リスク領域では体格の異なる運転者に交代したとしても、常に同一の情報伝達を行えるように押圧力を補正し、低リスク領域では運転者の着座姿勢を安定させるように押圧力を補正する。
(4)情報伝達量補正部50hは、図8に破線で示すように、高リスク領域において、身長Hが高くなるほど、また、肥満度Wgが高くなるほど、押圧力を大きくするよう補正する。これにより、肥満度Wgが高く圧力刺激に鈍感になるほど刺激量を増やすとともに、身長Hが高く感度の低い位置に押圧力が与えられる場合に刺激量を増やすことができ、体格によらずに同一の情報伝達を行うことができる。
(5)情報伝達量補正部50hは、図8に一点鎖線で示すように、低リスク領域において、身長Hが高くなるほど、また肥満度Wgが小さくなるほど、リスクポテンシャルRPが略0のときの押圧力を大きくするとともに、リスクポテンシャルRPの変化に対する押圧力の傾きを小さくするよう補正する。具体的には、上述した(式5)の所定値Sp1を大きくするとともに、係数Ks1を小さくする。これにより、身長Hが高く上体がふらつきやすい場合に運転席シート71によって上体を支えるとともに、運転者の体型に合うように左右サイド部73a,73bの傾き具合を調整することができる。
(6)車両用運転操作補助装置1は、運転席シート71のスライド量Ssを検出するシートスライドセンサ20および運転席シート71のリクライニング角度θrを検出するシートリクライニング角度センサ25を備え、これらの検出値に基づいて、運転者の身長Hを算出する。これにより、運転者が乗車して着座しているときに、運転者の身長Hを算出することができる。
(7)車両用運転操作補助装置1は、運転席シート71に取り付けられた重量センサ35およびシートベルトの巻き取り量Lを検出するシートベルト巻き取り量センサ30を備え、これらの検出値に基づいて運転者の肥満度Wgを算出する。これにより、運転者が乗車して着座しているときに、運転者の肥満度Wgを算出することができる。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。図9に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置2の構成を示す。図9において、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図9に示すように、車両用運転操作補助装置2は、運転席シート71のリフター装置80をさらに備えている。図10(a)(b)にシートリフター装置80の構成を示す。シートリフター装置80は、運転席シート71のクッション部72のシートフレーム72aに取り付けられたリフター用モータ機構81と、ヒンジ構造82とを備えている。リフター用モータ機構81の回転によりヒンジ構造82を駆動することにより、図10(b)に示すようにクッション部72の後端部を上下動させる。
第2の実施の形態においては、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPに応じてシートバック部71の左右サイド部73a,73bから押圧力を発生させるとともに、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて、クッション部72の後端部の上下位置を変動させる。これにより、左右方向リスクポテンシャルRPに応じた押圧力を運転者に与えるときの、押圧力伝達位置を変更する。運転者は、上体の下方よりも上方に与えられる刺激に対して敏感な傾向にあるので、運転者の体格によらず常に同一の情報提示を可能とするように、コントローラ51の情報伝達量補正部50hにおいて身長Hおよび肥満度Wgに基づいてクッション部72の後端部の上下方向の変動量(シートリフタ作動量)を算出する。
以下に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置2の動作を、図11を用いて説明する。図11は、第2の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS201〜S206での処理は、図4のフローチャートのステップS101〜S106での処理と同様であるので説明を省略する。なお、ステップS202の身長補正量算出処理とステップS204の肥満度補正量算出処理は、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに基づくシートリフタ作動量を設定するための処理であるが、詳細は後述する。
ステップS207では、ステップS206で算出した自車両の左右方向リスクポテンシャルRPに応じて、シートサイド駆動機構70の基本作動量θs0を算出する。基本作動量θs0は、以下の(式7)から算出する。
θs0=Krp・|RP| ・・・(式7)
(式7)において、Krpは左右方向リスクポテンシャルRPをシートサイド駆動機構70の制御量に変換するための係数であり、予め適切な値を設定しておく。これにより、図12に示すようにレーン内横位置|RP|が大きくなり自車両がレーン端に接近していくほど、シートサイド駆動機構70の作動量が大きくなり、レーン端側の左右サイド部73a,73bから運転者に与えられる押圧力が大きくなる。なお、基本作動量θs0はレーン内横位置RPが所定値±aを越えてレーン端に接近すると、固定値θsmaxに設定される。
なお、第2の実施の形態では身長Hおよび肥満度Wgに応じたシート作動量自体の補正は行わないので、図12に示すように左右方向リスクポテンシャルRP=0のときに、基本作動量θs0=0とする。
ステップS208では、自車両の左右方向リスクポテンシャルRP,および運転者の身長Hと肥満度Wgを用いて運転席シート71のクッション部72のシートリフタ作動量を算出する。まず、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて、押圧力の伝達部位をどのように変動させるかについて説明する。図13(a)(b)に、高リスク領域および低リスク領域における、身長Hと肥満度Wgに応じた押圧力伝達位置の設定方法を示す。
高リスク領域では、運転者の体格によらず常に同一の情報提示を行えるように、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて押圧力伝達位置を設定する。運転者は、肥満度Wgが高く太っているほど運転席シート71からの刺激に対して鈍感になり、上体の下方からの刺激よりも上方からの刺激に対して敏感であるという傾向がある。そこで、図13(a)に示すように、肥満度Wgが標準体型よりも高くなるほど、刺激に対する運転者の感度が高い上方に押圧力伝達位置を移動し、肥満度Wgが標準体型よりも小さくなるほど、刺激に対する運転者の感度が低い下方に押圧力伝達位置を移動する。
また、運転者の身長が高ければ脇腹の低い位置で左右サイド部73a,73bからの押圧力を受け、身長が低ければ脇腹の高い位置で押圧力を受けることになる。そこで、図13(a)に示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほど、刺激に対する運転者の感度が高い上方に押圧力伝達位置を移動し、身長Hが標準体型よりも低くなるほど、刺激に対する運転者の感度が低い下方に押圧力伝達位置を移動する。
なお、図13(a)において身長Hが高く肥満度Wgが低い場合、または身長Hが低く肥満度Wgが高い場合に、身長Hに基づく押圧力伝達位置の変動量と肥満度Wgに基づく押圧力伝達位置の変動量が相殺されるときは、標準体型用の基準位置に設定する。
低リスク領域では、自車両が車線中央付近を走行しており、高リスク領域に比べて左右方向のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する重要性が低いので、運転者の着座姿勢の保持または着座時の快適性の向上のために、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて押圧力伝達位置を設定する。
具体的には、図13(b)に示すように、肥満度Wgが標準体型よりも高くなるほど運転者の上体の動きは小さい傾向にあるので、押圧力伝達位置を下方に移動し、肥満度Wgが標準体型よりも低くなるほど、運転者の上体のふらつきを防止するように押圧力伝達位置を上方に移動する。
また、運転者は身長が高いほど着座時に上体が揺動しやすい傾向にある。そこで、図13(b)に示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほど押圧力伝達位置を上方に移動して運転者の上体を支え、身長Hが標準体型よりも低くなるほど押圧力伝達位置を下方に移動する。
なお、図13(b)において身長Hが高く肥満度Wgが高い場合、または身長Hが低く肥満度Wgが低い場合に、身長Hに基づく押圧力伝達位置の変動量と肥満度Wgに基づく押圧力伝達位置の変動量が相殺されるときは、標準体型用の基準位置に設定する。
図14に、左右方向リスクポテンシャル|RP|と押圧力伝達位置Pとの関係を示す。図14において、標準体型に対応する押圧力伝達位置P(=Pp0)を実線で示し、身長Hも肥満度Wgも高い場合を破線、身長Hが高く肥満度Wgが低い場合を一点鎖線、身長Hが低く肥満度Wgが高い場合を点線、身長Hも肥満度Wgも低い場合を二点鎖線で示す。低リスク領域および高リスク領域における押圧力伝達位置PをP1、P2とすると、押圧力伝達位置P1、P2は、それぞれ以下の(式8)(式9)で求められる。
・低リスク領域(|RP|<RP1)の場合
P1=Kp1・|RP|+Pp1 ・・・(式8)
・高リスク領域(|RP|≧RP1)の場合
P2=Kp2・|RP|+Pp2 ・・・(式9)
係数Kp1,Kp2,および所定値Pp1,Pp2は、図14に示すような関係を実現するように身長Hおよび肥満度Wgに基づいて身長補正量算出部50bおよび肥満度補正量算出部50dで予め設定しておく。
第2の実施の形態では、クッション部72の後端部を下降することにより押圧力伝達位置Pを上昇し、クッション部72の後端部を上昇することにより押圧力伝達位置Pを下降する。そこで、情報伝達量補正部50hは、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPが低リスク領域にある場合は、(式8)で算出される押圧力伝達位置P1に対応するシートリフタ作動量Sl1を設定し、左右方向リスクポテンシャルRPが高リスク領域にある場合は、(式9)で算出される押圧力伝達位置P2に対応するシートリフタ作動量Sl2を設定する。
これにより、低リスク領域においては、身長が高く痩せているほど、運転者は上体の上方から押圧力を受け、身長が低く太っているほど、上体の下方から押圧力を受けることになる。高リスク領域においては、身長が高く太っているほど、運転者は上体の上方から押圧力を受け、身長が低く痩せているほど、上体の下方から押圧力を受けることになる。
なお、押圧力伝達位置Pは、身長Hおよび肥満度Wgの変化に応じて連続的に変化するように設定される。左右リスクポテンシャルRP=±RP1のときは、身長H、肥満度Wgに関係なく、押圧力伝達位置Pが標準体型に対応する基準位置Pp0に一致する。また、左右リスクポテンシャル|RP|≧aのときは、押圧力伝達位置Pを固定値とする。
つづくステップS209では、ステップS207で算出した基本作動量θs0をシートサイド駆動機構70に出力し、ステップS210ではステップS208で算出したシートリフタ作動量Sl1,Sl2をシートリフタ装置80に出力する。シートサイド駆動機構70は、コントローラ51からの指令値に応じて左右いずれかのサイド部73a,73bを駆動し、シートリフタ装置80はコントローラ51からの指令値に応じてクッション部72の後端部を上下動させる。その結果、シートバック部73の左右いずれかのサイド部73a,73bにおいて、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて調整された押圧力伝達位置から運転者に押圧力を与える。これにより、今回の処理を終了する。
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ51の情報伝達量補正部50hは、シートサイド駆動機構70で発生する押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置Pを補正する手段である、リスクポテンシャルRPを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力伝達位置Pの補正特性を変更する。低リスク領域と高リスク領域では運転者に伝達する情報の優先度が異なるので、押圧力伝達位置Pの補正特性を変更することにより、リスクポテンシャルRPの大きさにあった、適切な情報を伝達することができる。すなわち、高リスク領域では体格の異なる運転者に交代しても、常に同一の情報伝達を行えるように押圧力伝達位置Pを補正し、低リスク領域では運転者の着座姿勢を安定させるように押圧力伝達位置Pを補正する。
(2)情報伝達量補正部50hは、図14に破線で示すように、高リスク領域において、運転者の身長Hが高くなるほど、また、肥満度Wgが高くなるほど、押圧力伝達位置Pが高くなるように補正する。これにより、肥満度Wgが高く圧力刺激に鈍感になるほど感度の高い上方から刺激を与えるとともに、身長Hが高く感度の低い位置に押圧力が与えられる場合に押圧力の伝達位置を上方に移動することができ、体格によらずに同一の情報伝達を行うことができる。
(3)情報伝達量補正部50hは、図14に一点鎖線で示すように、低リスク領域において、身長Hが高くなるほど、また肥満度Wgが低くなるほど、リスクポテンシャルRPが略0のときの押圧力伝達位置Pを高くするよう補正する。具体的には、上述した(式8)の所定値Pp1を大きくする。これにより、身長Hが高く上体がふらつきやすい場合に運転席シート71によって上体を支えるとともに、運転者の体型に合うように左右サイド部73a,73bの傾き具合を調整することができる。
(4)情報伝達量補正部50hは、図14に一点鎖線で示すように、低リスク領域において、予め設定された運転者の標準体型に比べて身長Hが高くなるほど、また肥満度Wgが低くなるほど、リスクポテンシャルRPが増加するにつれて押圧力伝達位置Pを低くするときの低下率を大きくし、標準体型に比べて身長Hが低くなるほど、また肥満度Wgが高くなるほど、リスクポテンシャルRPが増加するにつれて押圧力伝達位置Pを高くするときの上昇率を大きくするよう補正する。具体的には、身長Hが高くなるほど、また肥満度Wgが低くなるほど、(式8)の係数Kp1をマイナス方向に大きくし(Kp1<0)、身長Hが低くなるほど、また肥満度Wgが高くなるほど、係数Kp1をプラス方向に大きくする(Kp1≧0)。これにより、身長Hが高く上体がふらつきやすい場合に運転席シート71によって上体を支えるとともに、運転者の体型に合うように左右サイド部73a,73bの傾き具合を調整することができる。
《第3の実施の形態》
以下に、本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置3の基本構成を、図15に示す。図15において、図1に示した第1の実施の形態および図9に示した第2の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。ここでは、第1および第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
第3の実施の形態においては、運転者の体格に応じた情報伝達の補正として、身長Hに基づいてシート作動量θsを補正するとともに、肥満度Wgに基づいて押圧力伝達位置Pを補正する。そこで、車両用運転操作補助装置3のコントローラ52は、情報伝達量補正部50hの代わりに、身長Hに基づいて情報伝達量を補正する情報伝達量身長補正部50haと、肥満度Wgに基づいて情報伝達量を補正する情報伝達量肥満度補正部50hbとを備えている。
以下に、第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置3の動作を、図16を用いて説明する。図16は、第3の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS301〜S306での処理は、図4のフローチャートのステップS101〜S106での処理と同様であるので説明を省略する。なお、ステップS302の身長補正量算出処理では、運転者の身長Hに基づくシート作動量の補正のための処理であり、ステップS304の肥満度補正量算出処理は、運転者の肥満度Wgに基づくシートリフタ作動量の設定のための処理であるが、詳細は後述する。
ステップS307では、ステップS306で算出した自車両の左右方向リスクポテンシャルRPに応じて、シートサイド駆動機構70の基本作動量θs0を算出する。基本作動量θs0は、上述した第1の実施の形態と同様に(式4)から算出する。ステップS308では、情報伝達量身長補正部50haにおいて、ステップS302で算出した身長Hに基づく補正量に従って、ステップS307で算出した基本作動量θs0を補正する。基本作動量θs0の補正方法について、以下に説明する。
高リスク領域では、運転者の体格によらず常に同一の情報提示を行えるように、運転者の身長Hに応じて基本作動量θs0を補正する。運転者は脇腹の低い位置から受ける刺激に対しては感度が低く、脇腹の高い位置から受ける刺激に対しては感度が高い。そこで、図17に破線で示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほどシート作動量を大きくして刺激を増大し、身長Hが標準体型よりも低くなるほど一点鎖線で示すようにシート作動量を小さくして刺激を抑えるように補正する。
低リスク領域では、自車両が車線中央付近を走行しており、高リスク領域に比べて左右方向のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する重要性が低いので、運転者の着座姿勢の保持または着座時の快適性の向上のために、運転者の身長Hに応じて基本作動量θs0を補正する。運転者は身長が高いほど着座時に上半身が揺動しやすい傾向にある。そこで、図17に破線で示すように、身長Hが標準体型よりも高くなるほどシート作動量を大きくし、初期位置を狭めて運転者の上半身を支え、身長Hが標準体型よりも低くなるほど一点鎖線で示すようにシート作動量を小さくし、初期位置を広くして快適に座れるように補正する。
低リスク領域および高リスク領域における補正後のシート作動量θs3、θs4は、それぞれ以下の(式10)(式11)で求められる。
・低リスク領域(|RP|<RP1)の場合
θs3=Ks3・|RP|+Sp3 ・・・(式10)
・高リスク領域(|RP|≧RP1)の場合
θs4=Ks4・|RP|+Sp4 ・・・(式11)
係数Ks3,Ks4,および所定値Sp3,Sp4は、図17に示すような関係を実現するように身長Hに基づいて身長補正量算出部50bで予め設定しておく。なお、左右リスクポテンシャルRP=±RP1のときは、身長H、肥満度Wgに関係なく、シート作動量θs3、θs4が標準体型に対応する基準作動量θs0に一致する。また、左右リスクポテンシャル|RP|≧aのときは、シート作動量θs4を体格に応じたそれぞれの最大値とする。
情報伝達量身長補正部50haは、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPが低リスク領域にある場合は、Ks3,Sp3を用いてシート作動量θs3を算出し、左右方向リスクポテンシャルRPが高リスク領域にある場合は、Ks4,Sp4を用いてシート作動量θs4を算出する。
ステップS309では、自車両の左右方向リスクポテンシャルRP,および運転者の肥満度Wgを用いて運転席シート71のクッション部72のシートリフタ作動量を算出する。高リスク領域では、運転者の体格によらず常に同一の情報提示を行えるように、運転者の肥満度Wgに応じて押圧力伝達位置を設定する。運転者は、肥満度Wgが高く太っているほど運転席シート71からの刺激に対して鈍感になり、上体の下方からの刺激よりも上方からの刺激に対して敏感であるという傾向がある。そこで、図18に破線で示すように、肥満度Wgが標準体型よりも高くなるほど、刺激に対する運転者の感度が高い上方に押圧力伝達位置Pを移動し、肥満度Wgが標準体型よりも小さくなるほど、一点鎖線で示すように刺激に対する運転者の感度が低い下方に押圧力伝達位置を移動する。
低リスク領域では、自車両が車線中央付近を走行しており、高リスク領域に比べて左右方向のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する重要性が低いので、運転者の着座姿勢の保持または着座時の快適性の向上のために、運転者の肥満度Wgに応じて押圧力伝達位置を設定する。具体的には、図18に破線で示すように、肥満度Wgが標準体型よりも高くなるほど運転者の上体の動きは小さい傾向にあるので、押圧力伝達位置Pを下方に移動し、肥満度Wgが標準体型よりも低くなるほど、一点鎖線で示すように運転者の上体のふらつきを防止するように押圧力伝達位置Pを上方に移動する。
低リスク領域および高リスク領域における押圧力伝達位置P3、P4は、それぞれ以下の(式12)(式13)で求められる。
・低リスク領域(|RP|<RP1)の場合
P3=Kp3・|RP|+Pp3 ・・・(式12)
・高リスク領域(|RP|≧RP1)の場合
P4=Kp4・|RP|+Pp4 ・・・(式13)
係数Kp3,Kp4,および所定値Pp3,Pp4は、図18に示すような関係を実現するように肥満度Wgに基づいて肥満度補正量算出部50dで予め設定しておく。
情報伝達量肥満度補正部50hbは、自車両の左右方向リスクポテンシャルRPが低リスク領域にある場合は、(式12)で算出される押圧力伝達位置P3に対応するシートリフタ作動量Sl3を設定し、左右方向リスクポテンシャルRPが高リスク領域にある場合は、(式13)で算出される押圧力伝達位置P4に対応するシートリフタ作動量Sl4を設定する。なお、左右リスクポテンシャル|RP|≧aのtきは、押圧力伝達位置Pを固定値とする。
つづくステップS310では、ステップS308で算出したシート作動量θs3、θs4をシートサイド駆動機構70に出力し、ステップS311ではステップS309で算出したシートリフタ作動量Sl3,Sl4をシートリフタ装置80に出力する。これにより、今回の処理を終了する。
運転者の身長Hに応じてシート作動量θsを補正し、肥満度Wgに応じて押圧力伝達位置Pを補正した。これにより、低リスク領域においては、運転者の身長が高いほどシート作動量θs3が基本作動量θs0に対して大きくなり、シートバック部73からの押圧力が大きくなる。一方、身長が低いほど、シート作動量θs3が基本作動量θs0に対して小さくなり、シートバック部73からの押圧力が小さくなる。また、運転者が太っているほど運転者は上体の下方から押圧力を受け、痩せているほど上体の上方から押圧力を受けることになる
高リスク領域においては、運転者の身長が高いほどシート作動量θs4が基本作動量θs0に対して大きくなり、自車両が接近しているレーン端側のサイド部73a,73bからの押圧力が大きくなる。身長が低いほど、シート作動量θs4が基本作動量に対して小さくなり、自車両が接近しているレーン端側のサイド部73a,73bからの押圧力が小さくなる。また、運転者が太っているほど上体の上方から押圧力を受け、痩せているほど上体の下方から押圧力を受けることになる。
このように、以上説明した第3の実施の形態においては以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ52は、リスクポテンシャルRPと運転者の身長Hに基づいてシートサイド駆動機構70で発生する押圧力の大きさを補正するの情報伝達量身長補正部50haと、リスクポテンシャルRPと運転者の肥満度Wgに基づいてシートサイド駆動機構70で発生する押圧力を運転者に与える際の押圧力伝達位置Pを補正する情報伝達量肥満度補正部50hbとを備えている。そして、リスクポテンシャルRPを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、リスクポテンシャルが低リスク領域にあるときと、高リスク領域にあるときで、押圧力の補正特性と、押圧力伝達位置Pの補正特性を変更する。低リスク領域と高リスク領域では運転者に伝達する情報の優先度が異なるので、押圧力および押圧力伝達位置Pの補正特性を変更することにより、リスクポテンシャルRPの大きさにあった、適切な情報を伝達することができる。すなわち、高リスク領域では体格の異なる運転者に交代しても、常に同一の情報伝達を行えるように押圧力および押圧力伝達位置Pを補正し、低リスク領域では運転者の着座姿勢を安定させるように押圧力および押圧力伝達位置Pを補正する。
(2)高リスク領域において、情報伝達量身長補正部50haは、図17に破線で示すように運転者の身長Hが高くなるほど押圧力を大きくし、情報伝達量肥満度補正部50hbは、図18に破線で示すように肥満度Wgが高くなるほど押圧力伝達位置Pが高くなるように補正する。これにより、身長Hが高く感度の低い位置に押圧力が与えられる場合に刺激量を増やすとともに、肥満度Wgが高く圧力刺激に鈍感になるほど感度の高い上方から刺激を与えることができ、体格によらずに同一の情報伝達を行うことができる。
(3)低リスク領域において、情報伝達量身長補正部50haは、図17に破線で示すように、身長Hが高くなるほどリスクポテンシャルRPが略0のときの押圧力を大きくするとともに、リスクポテンシャルRPの変化に対する押圧力の傾きを小さくするよう補正する。情報伝達量肥満度補正部50hbは、図18に一点鎖線で示すように、予め設定された運転者の標準体型に比べて肥満度Wgが小さくなるほど、押圧力伝達位置Pを高くするとともに、リスクポテンシャルRPが増加するにつれて押圧力伝達位置Pを小さくするときの低下率を大きくする。また、図18に破線で示すように、標準体型に比べて肥満度Wgが高くなるほど、押圧力伝達位置Pを低くするとともに、リスクポテンシャルRPが増加するにつれて押圧力伝達位置Pを高くするときの上昇率を大きくするように補正する。具体的には、身長Hが高くなるほど上述した(式10)の所定値Sp3を大きくするとともに、係数Ks3を小さくする。また、標準体型に比べて肥満度Wgが低くなるほど上述した(式12)の所定値Pp3を大きくするとともに係数Kp3をマイナス方向に大きくし(Kp3<0)、肥満度Wgが高くなるほど所定値Pp3を小さくするとともに係数Kp3をプラス方向に大きくする(Kp3≧0)。これにより、身長Hが高く上体がふらつきやすい場合に運転席シート71によって上体を支えるとともに、運転者の体型に合うように左右サイド部73a,73bの傾き具合を調整することができる。
以上説明した第1から第3の実施の形態においては、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを、シートバック部73の左右サイド部73a,73bを回転することによって運転者に伝達した。ただし、これには限定されず、クッション部72の左右サイド部を回転させることもできる。また、シートサイド駆動機構70は、図3(a)(b)に示す構成には限定されない。例えば、モータユニット711,721の代わりに、運転席シート71に空気袋等を内蔵して押圧力を発生するように構成することもできる。シートサイド駆動機構70として空気袋を用いる場合は、リスクポテンシャルRPに応じた押圧力を与えるように、空気袋の内圧を制御する。
上述した第1〜第3の実施の形態においては、シートスライドセンサ20およびリクライニング角度センサ25の検出値に基づいて運転者の身長Hを算出し、シートベルト巻き取り量センサ30および重量センサ35の検出値に基づいて運転者の肥満度Wgを算出した。ただし、これには限定されず、シートスライドセンサ20またはリクライニング角度センサ25の検出値に基づいて運転者の身長Hを算出し、シートベルト巻き取り量センサ30または重量センサ35の検出値に基づいて運転者の肥満度Wgを算出することも可能である。
上述した第1〜第3の実施の形態においては、運転者の身長Hおよび肥満度Wgに応じて、シート作動量θs、押圧力伝達位置Pをそれぞれ連続的に変化させた。しかしこれには限定されず、シート作動量θs、押圧力伝達位置Pをそれぞれ身長Hおよび肥満度Wgに応じて段階的に変化させることも可能である。
上述した第2及び第3の実施の形態では、運転席シート71のクッション部72の後端部を上下動することにより、押圧力伝達位置Pを変更した。しかし、これには限定されず、シートバック部73に複数の押圧力発生部位を内蔵し、身長Hおよび肥満度Wgに応じてどの部位から押圧力を発生するかを選択するように構成することも可能である。
以上説明した第1から第3の実施の形態においては、前方カメラ10、車速センサ15が走行状況検出手段として機能し、レーン内横位置算出部50fがリスクポテンシャル算出手段として機能し、シートサイド駆動機構70が圧力情報伝達手段として機能し、シートスライドセンサ20、リクライニング角度センサ25、シートベルト巻き取り量センサ30、重量センサ35、運転者身長検出部50a,および運転者肥満度検出部50cが体格検出手段として機能し、情報伝達量補正部50h、情報伝達量身長補正部50ha、情報伝達量肥満度補正部50hb、およびシートリフタ装置80が圧力情報補正手段として機能することができる。また、情報伝達量補正部50hおよび情報伝達量身長補正部50haが押圧力補正手段として機能し、情報伝達量補正部50h、情報伝達量肥満度補正部50hb、およびシートリフタ装置80が押圧力伝達位置補正手段として機能することができる。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 (a)(b)シートサイド駆動機構の構成を示す図。 第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 自車両の左右方向リスクポテンシャルの算出方法を説明する図。 左右方向リスクポテンシャルと基本作動量との関係を示す図。 (a)(b)高リスク領域と低リスク領域におけるシート作動量の補正方法を説明する図。 左右方向リスクポテンシャルと体格補正後のシート作動量との関係を示す図。 第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 (a)(b)シートリフタ装置の構成を示す図。 第2の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 左右方向リスクポテンシャルと基本作動量との関係を示す図。 (a)(b)高リスク領域と低リスク領域における押圧力伝達位置の補正方法を説明する図。 左右方向リスクポテンシャルと体格補正後の押圧力伝達位置との関係を示す図。 第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 第3の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 左右方向リスクポテンシャルと体格補正後のシート作動量との関係を示す図。 左右方向リスクポテンシャルと体格補正後の押圧力伝達位置との関係を示す図。
符号の説明
10:前方カメラ
15:車速センサ
20:シートスライドセンサ
25:リクライニング角度センサ
30:シートベルト巻取り量センサ
35:重量センサ
50,51,52:コントローラ
70:シートサイド駆動機構
80:シートリフタ装置

Claims (16)

  1. 自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
    前記走行状況検出手段で検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、
    前記運転者の体格を検出する体格検出手段と、
    前記リスクポテンシャルと、前記体格検出手段で検出される前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え
    前記体格検出手段は、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記圧力情報補正手段は、前記圧力情報伝達手段で発生する前記押圧力の大きさを補正する押圧力補正手段であり、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記押圧力補正手段は、前記高リスク領域において、前記身長が高くなるほど、また前記肥満度が高くなるほど、前記押圧力を大きくするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記押圧力補正手段は、前記低リスク領域において、前記身長が高くなるほど、また前記肥満度が低くなるほど、前記リスクポテンシャルが略ゼロのときの前記押圧力を大きくするとともに、前記リスクポテンシャルの変化に対する前記押圧力の傾きを小さくするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
    前記走行状況検出手段で検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、
    前記運転者の体格を検出する体格検出手段と、
    前記リスクポテンシャルと、前記体格検出手段で検出される前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え、
    前記体格検出手段は、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記圧力情報補正手段は、前記圧力情報伝達手段で発生する前記押圧力を前記運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正する押圧力伝達位置補正手段であり、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力伝達位置の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記押圧力伝達位置補正手段は、前記高リスク領域において、前記身長が高くなるほど、また前記肥満度が高くなるほど、前記押圧力伝達位置が高くなるよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記押圧力伝達位置補正手段は、前記低リスク領域において、前記身長が高くなるほど、また前記肥満度が低くなるほど、前記リスクポテンシャルが略ゼロのときの前記押圧力伝達位置を高くするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項6に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記押圧力伝達位置補正手段は、前記低リスク領域において、予め設定された運転者の標準体型に比べて前記身長が高くなるほど、また前記肥満度が低くなるほど、前記リスクポテンシャルが増加するにつれて前記押圧力伝達位置を低くするときの低下率を大きくし、前記標準体型に比べて前記身長が低くなるほど、また前記肥満度が高くなるほど、前記リスクポテンシャルが増加するにつれて前記押圧力伝達位置を高くするときの上昇率を大きくするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 自車両周囲の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
    前記走行状況検出手段で検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与える圧力情報伝達手段と、
    前記運転者の体格を検出する体格検出手段と、
    前記リスクポテンシャルと、前記体格検出手段で検出される前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正する圧力情報補正手段とを備え、
    前記体格検出手段は、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記圧力情報補正手段は、前記リスクポテンシャルと前記身長に基づいて前記圧力情報伝達手段で発生する前記押圧力の大きさを補正する押圧力補正手段と、前記リスクポテンシャルと前記肥満度に基づいて前記圧力情報伝達手段で発生する前記押圧力を前記運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正する押圧力伝達位置補正手段とを備え、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力の補正特性および前記押圧力伝達位置の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項8に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記高リスク領域において、前記押圧力補正手段は前記身長が高くなるほど前記押圧力を大きくし、前記押圧力伝達位置補正手段は前記肥満度が高くなるほど前記押圧力伝達位置を高くするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記低リスク領域において、前記押圧力補正手段は前記身長が高くなるほど、前記リスクポテンシャルが略ゼロのときの前記押圧力を大きくするとともに、前記リスクポテンシャルの変化に対する前記押圧力の傾きを小さくし、前記押圧力伝達位置補正手段は、予め設定された運転者の標準体型に比べて前記肥満度が低くなるほど、前記押圧力伝達位置を高くするとともに、前記リスクポテンシャルが増加するにつれて前記押圧力伝達位置を低くするときの低下率を大きくし、前記標準体型に比べて前記肥満度が高くなるほど、前記押圧力伝達位置を低くするとともに、前記リスクポテンシャルが増加するにつれて前記押圧力伝達位置を高くするときの上昇率を大きくするよう補正することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記体格検出手段は、前記運転席シートのスライド量を検出するシートスライドセンサおよび/または前記運転席シートのリクライニング角度を検出するシートリクライニング角度センサを備え、前記シートスライドセンサおよび/または前記シートリクライニング角度センサの検出値に基づいて、前記身長を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記体格検出手段は、前記運転席シートに取り付けられた重量センサ、および/またはシートベルトの巻取り量を検出するシートベルト巻き取り量センサを備え、前記重量センサおよび/または前記シートベルト巻き取り量センサの検出値に基づいて、前記肥満度を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  13. 自車両周囲の走行状況を検出し、
    検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、
    前記運転者の体格を検出し、
    前記リスクポテンシャルと前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正し、
    前記運転者の前記体格として、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記押圧力の補正として前記押圧力の大きさを補正し、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  14. 自車両周囲の走行状況を検出し、
    検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、
    前記運転者の体格を検出し、
    前記リスクポテンシャルと前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正し、
    前記運転者の前記体格として、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記押圧力の補正として前記押圧力を前記運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正し、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力伝達位置の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  15. 自車両周囲の走行状況を検出し、
    検出される前記走行状況に基づいて、自車両が走行する自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、運転席シートから運転者に押圧力を与え、
    前記運転者の体格を検出し、
    前記リスクポテンシャルと前記運転者の前記体格に基づいて、前記運転者に与える前記押圧力を補正し、
    前記運転者の前記体格として、前記運転者の身長および肥満度を検出し、
    前記押圧力の補正として、前記リスクポテンシャルと前記身長に基づいて前記押圧力の大きさを補正するとともに、前記リスクポテンシャルと前記肥満度に基づいて前記押圧力を前記運転者に与える際の押圧力伝達位置を補正し、前記リスクポテンシャルを低リスク領域と高リスク領域とに分割し、前記リスクポテンシャルが前記低リスク領域にあるときと、前記高リスク領域にあるときで、前記押圧力の補正特性および前記押圧力伝達位置の補正特性を変更することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  16. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
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