JP4434185B2 - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

Info

Publication number
JP4434185B2
JP4434185B2 JP2006231905A JP2006231905A JP4434185B2 JP 4434185 B2 JP4434185 B2 JP 4434185B2 JP 2006231905 A JP2006231905 A JP 2006231905A JP 2006231905 A JP2006231905 A JP 2006231905A JP 4434185 B2 JP4434185 B2 JP 4434185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
lane
host vehicle
weight
lateral position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2006231905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006335354A (ja
JP2006335354A5 (ja
Inventor
真弘 江上
俊介 土方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006231905A priority Critical patent/JP4434185B2/ja
Publication of JP2006335354A publication Critical patent/JP2006335354A/ja
Publication of JP2006335354A5 publication Critical patent/JP2006335354A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4434185B2 publication Critical patent/JP4434185B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、自車両の近くに障害物が検出された場合にシート内に設けられた振動体を駆動して乗員に報知している(例えば特許文献1参照)。この装置は、自車両の後方または後側方の他車両が所定の警報距離よりも接近すると振動体を駆動する。
特開2000−225877号公報
上述した従来の装置では、他車両を含む障害物が自車両に接近するとシートに設けられた振動体を駆動し、障害物の接近状態を乗員に報知する。このような車両用運転操作補助装置にあっては、障害物が自車両に接近するよりも以前の早い段階から自車両の走行状況を運転者に伝えることが望まれている。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車線に対する自車両の横位置、自車角度および道路曲率を含む、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、走行状態検出手段によって検出される自車線に対する自車両の横位置、自車角度および道路曲率に基づいて、前記自車両の横位置、前記自車角度、および前記道路曲率を総合的に表す自車線に関する自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、リスクポテンシャルを、リスクポテンシャルに対応するシート右方向またはシート左方向からの押圧力として運転者に伝達するために、リスクポテンシャルが大きくなるほどシート右方向またはシート左方向からの押圧力が大きくなるように運転席のシート形状を変更するシート形状変更手段とを備える。
発明による車両用運転操作補助装置によれば、自車線に対する自車両の横位置および角度に基づいてリスクポテンシャルを算出し、算出したリスクポテンシャルに基づいてシート形状を変化させるので、自車線内の自車両の横位置および自車角度を運転者に認識させることができる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。
前方カメラ20は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出し、コントローラ50へと出力する。前方カメラ20による検知領域は車両の前後方向中心線に対して水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
車速センサ30は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。コントローラ50は、車速センサ30から入力される自車速と、前方カメラ20から入力される車両前方の画像情報とから、自車両の走行状態を検出する。なお、コントローラ50は、前方カメラ20からの画像情報を画像処理し、自車両の走行状態を検出する。ここで、自車両の走行状態は、車線識別線(レーンマーカ)に対する自車両の横位置および角度といったレーンマーカと自車両との相対位置関係、および自車線の曲率等を含む。
コントローラ50は、検出した走行状態に基づいて自車両の潜在的なリスクを表すリスクポテンシャルを算出し、算出したリスクポテンシャルを触覚を介して運転者に伝達する。 具体的には、コントローラ50は、自車線のレーンマーカに対する自車両のリスクポテンシャルRPを算出し、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを触覚刺激情報として運転席(シート)を通して運転者に伝達する。
シートサイド形状変更機構70は、コントローラ50からの指令に応じて、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを触覚刺激情報として運転者に伝達するために、シートの形状を変更する。図3に、車両用運転操作補助装置1を備えた車両に搭載され、シートサイド形状変更機構70によってその形状が制御される運転者用シート71の構成を示す。
図3に示すように、シート71は、クッション部72,背もたれ部73,および不図示のヘッドレストから構成される。クッション部72は、シートクッションフレーム72aと、左右のサイドフレーム72b、72cとを備え、これらのフレーム72a〜72cをウレタンパッドでカバーしている。同様に、背もたれ部73は、シートバックフレーム73aと、左右のサイドフレーム73b、73cとを備え、これらのフレーム73a〜73cをウレタンパッドでカバーしている。シートクッションフレーム72aおよびシートバックフレーム73aには、それぞれウレタンパッドを支持するスプリング72d、73dが取り付けられている。
シートサイド形状変更機構70は、クッション部72の左右サブフレーム72b、72cをそれぞれ回動するモータユニット72e、72fと、背もたれ部73の左右サブフレーム73b、73cをそれぞれ回動するモータユニット73e、73fを備えている。クッション部72に取り付けられたモータユニット72e、72fの回転トルクは、トルクケーブル72g、72hを介してそれぞれサブフレーム72b、72cに伝えられ、左右サブフレーム72b、72cをシートクッションフレーム72aの左右端を中心としてそれぞれ回転させる。同様に、背もたれ部73に取り付けられたモータユニット73e、73fの回転トルクは、トルクケーブル73g、73hを介してそれぞれサブフレーム73b、73cに伝えられ、左右サブフレーム73b、73cをシートバックフレーム73aの左右端を中心としてそれぞれ回転させる。
シートサイド形状変更機構70は、コントローラ50からの指令に応じてモータユニット72e、72f、73e、73fをそれぞれ制御し、クッション部72の左右サイド部72i、72jおよび背もたれ部73の左右サイド部73i、73jをそれぞれ回転させる。すなわち、クッション部72および背もたれ部73の左右サイド部72i、72j、73i、73jは運転者に押しつけられ、または運転者から離れるように回転し、運転者の太腿または脇腹を押すことにより、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する。
次に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を説明する。まず、その概要を説明する。
図4(a)〜(c)に示すように直線路において自車両がレーン中央付近を走行している場合は、シート形状を変更することによって自車両からレーンマーカまでの距離を伝える。図4(b)(c)に示すように自車両がレーンに対して傾いている場合でも、レーンマーカに対する自車両の接近角度に関しては強調しない。
図5(a)〜(c)に示すように直線路において自車両がレーンマーカ近傍のレーン端を走行している場合は、シート形状を変更することによって自車両からレーンマーカまでの距離およびレーンマーカに対する接近角度を伝える。図5(b)に示すように自車両がレーンマーカに接近する方向へ走行している場合はその情報を伝える。一方、図5(c)に示すように自車両がレーンマーカから離れてレーン中央に戻る方向へ走行している場合の情報は強調しない。
図6(a)〜(c)に示すように曲線路において自車両がレーン中央付近を走行している場合は、シート形状を変更することによって自車両からレーンマーカまでの距離およびコーナ外側への膨らみを伝える。具体的には、図6(c)に示すように自車両がコーナ外側のレーンマーカに接近する方向に走行している場合はその情報を伝える。一方、図6(b)に示すように自車両がコーナ内側のレーンマーカに接近する方向に走行している場合の情報は強調しない。
図7(a)〜(c)に示すように曲線路において自車両がコーナ外側のレーンマーカ近傍(外側レーン端)を走行している場合は、シート形状を変更することによって自車両からレーンマーカまでの距離およびコーナ外側のレーンマーカに対する接近角度を強調して伝える。具体的には、図7(c)に示すように自車両が外側レーン端をコーナ外側のレーンマーカに接近する方向へ走行している場合は、その情報を強調して伝える。一方、図7(b)に示すように自車両が外側レーン端を走行しているときでも、コーナ外側のレーンマーカから離脱する方向へ走行している場合の情報は強調しない。
図8(a)〜(c)に示すように曲線路において自車両がコーナ内側のレーンマーカ近傍(内側レーン端)を走行している場合は、シート形状を変更することによって自車両からレーンマーカまでの距離を伝える。ただし、レーンマーカに対する自車両の角度は強調しない。
以下に、車両用運転操作補助装置1の動作を図9を用いて詳細に説明する。図9は、第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
ステップS101では、自車両が走行する車線のレーンマーカを検出する。具体的には、前方カメラ20によって検出される自車両前方領域の画像信号に画像処理を施し、自車線のレーンマーカを認識する。
ステップS102では、ステップS101で認識したレーンマーカと自車両との相対位置関係を算出する。具体的には、レーン内における自車両の横位置δ、レーンに対する自車両の角度θ、およびコーナ曲率ρを算出する。以下に、レーン内横位置δ、角度θおよびコーナ曲率ρの算出方法を説明する。
まず、自車両前方の3点におけるレーン内横位置δを自車両前方領域の画像情報に基づいて検出する。ここでは、図10に示すように、自車直前(前端)における横位置x0,自車前方の距離L1における横位置x1,および自車前方の距離L2における横位置x2を検出する(L1<L2)。なお、図11に示すように、レーン内横位置δは自車線のレーン中央を0として、右方向を正の値で表す。
レーンに対する自車両の角度θは、図11に示すように車線中心線と自車両の前後方向中心線とのなす角度であり、車線中心線を基準として右方向を正の値で表す。自車両が直進する場合は、角度θ=0である。コーナ曲率ρは、図10に示すような右カーブの場合に正の値を示し、左カーブの場合には負の値を示す。直線路の場合、曲率ρ=0である。角度θおよびコーナ曲率ρは、自車両前方3点における横位置x0,x1,x2を用いて以下の(式1)及び(式2)からそれぞれ算出することができる。
sinθ={L2・x1−L1・x2−(L2−L1)・x0}/{L1・L2・(L2−L1)} ・・・(式1)
ρ=2・{L2・x1−L1・x2−(L2−L1)・x0}/{L1・L2・(L2−L1)} ・・・(式2)
なお、角度θは(式1)で得られたsinθから算出することができる。
つづくステップS103では、ステップS102で算出した自車両のレーン内横位置δ、角度θおよびコーナ曲率ρを用いて、自車両のレーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。まず、レーン内横位置δと角度θにつける重みkδ、kθをそれぞれ算出する。なお、後述するリスクポテンシャルRPの算出式では角度θの代わりにsinθを用い、sinθに重みkθを付けているが、ここでは簡単のため角度θにつける重みkθと呼ぶ。
横位置δの重みkδは、自車両のレーン内横位置δおよびコーナ曲率ρに基づいて以下の(式3)(式4)のように定義される。
δ・ρ<0のとき(自車両がコーナの外側にいるとき、図7参照)
kδ(δ,ρ)=k1・(1+a1・|ρ|) ・・・(式3)
δ・ρ≧0のとき(自車両がコーナの内側か車線内中央にいるとき、または直線路のとき、図4〜図6,8参照)
kδ(δ,ρ)=k1 ・・・(式4)
レーンに対する自車両の角度θの重みkθは、自車両のレーン内横位置δ、角度θおよびコーナ曲率ρに基づいて以下の(式5)(式6)のように定義される。
δ・θ≧0のとき(自車両が自車線から逸脱する方向を向いているとき、図5(b),図7(c)参照)
kθ(δ,θ,ρ)=k21・(1+a2・|ρ|)・|δ| ・・・(式5)
δ・θ<0のとき(自車両が自車線を逸脱する方向を向いていないとき、図5(c),図7(b)参照)
kθ(δ,θ,ρ)=k22・(1+a2・|ρ|)・|δ| ・・・(式6)
ただし、k22≦k21 である。
つぎに、算出した重みkδ、kθを用いて、自車両のレーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを以下の(式7)から算出する。(式7)に示すようにリスクポテンシャルRPは、それぞれ適切に重み付けした自車両のレーン内横位置δと角度θ、ここではsinθの線形和である。
RP=kδ(δ,ρ)・δ+kθ(δ,θ,ρ)・sinθ ・・・(式7)
つづくステップS104では、ステップS103で算出したリスクポテンシャルRPが0以上か否かを判定する。リスクポテンシャルRP≧0の場合はステップS105へ進み、リスクポテンシャルRP<0の場合はステップS106へ進んで、リスクポテンシャルRPに対応した刺激を発生させるためのシート制御量Sを算出する。
シート制御量Sは、シート形状制御を行っていない場合のサイド部72i,72j,73i,73jの姿勢を基準として、基準姿勢からサイド部72i,72j,73i,73jをシート71の内側、すなわち運転者側へ回転させるときのサイド部72i,72j,73i,73jの姿勢(形状)の変化量である。シート71の形状を変化することによって、運転者に圧力(押圧力)を与える。ここでは、シート71の右サイド部72i、73iの制御量Srと左サイド部721j、73jの制御量Slをそれぞれ算出する。
リスクポテンシャルRP≧0の場合は、シート71の右サイド部72i、73iを回転して運転者に刺激を伝える。そこで、ステップS105において、シート71の右側制御量Srを以下の(式8)から算出する。
Sr=α・|RP| ・・・(式8)
(式8)において、αは定数であり、シート制御量SrはリスクポテンシャルRPの大きさに応じて増加する。定数αは、リスクポテンシャルRPに応じた押圧力をシート71の形状変化によって運転者に与えるように適切に設定される。なお、この場合のシート71の左側制御量Slは、Sl=0である。
リスクポテンシャルRP<0の場合は、シート71の左サイド部72j、73jを回転して運転者に刺激を伝える。そこで、ステップS106において、シート71の左側制御量Slを以下の(式9)から算出する。
Sl=α・|RP| ・・・(式9)
この場合のシート71の右側制御量Srは、Sr=0である。
ステップS107では、ステップS105,またはS106で決定したシート制御量Sr、Slでシート71の右サイド部72i,73iまたは左サイド部72j,73jを回転するようシートサイド形状変更機構70に指令を出力する。これにより、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPに応じてシート71の形状が変化し、リスクポテンシャルRPが触覚刺激として運転者に伝達される。これにより、今回の処理を終了する。
以下に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明する。
例えば図5(b)に示すように自車両がレーン内右側を右方向を向いて走行している場合、または図7(c)に示すようにレーン内左側を左方向を向いて走行している場合(δ・θ>0)、(式5)に示すように自車両の角度θにかかる重みkθは|δ|倍される。自車両がレーンマーカに近いほどリスクポテンシャルRPは自車両の角度θの影響を強く受け、レーンマーカに対する自車両の向きが強調して運転者に伝えられる。シート形状の変化から、レーンマーカへ接近していることを運転者に強く感じさせることによって、進行方向の修正を運転者に促すことができる。
例えば図4(a)または図8(a)に示すように自車両がコーナ内側か車線内中央にいるとき、レーン内横位置δにかかる重みkδは定数k1に固定される。したがって、レーンに対する自車両の角度θが0であればリスクポテンシャルRPはレーン内横位置δのみに依存する。運転者はレーン内横位置δをシート形状の変化として感じながら、所望の横位置で走行することができる。
例えば図7(a)〜(c)に示すように自車両がコーナの外側レーン端を走行している場合、レーン内横位置δにかかる重みkδは定数k1の(1+a1・|ρ|)倍となる。したがって、操舵量が不足して自車両の横位置δがコーナ外側へ変化しているような場合に、横位置δの変化をシート形状の変化として運転者に強調して伝えることができる。とくに、図7(c)に示すように自車両の角度θがコーナ外側へ逸脱する方向である場合は、角度θにかかる重みkθが定数k21の(1+a2・|ρ|)倍となり、自車両がコーナを逸脱する傾向にあることを一層強調して運転者に伝えることができる。なお、自車両が外側レーン端を走行している場合でも、図7(b)に示すように自車両の角度θがコーナを逸脱する方向でないときは、重みkθを、定数k21以下の定数k22を用いて算出する。このように、自車両がレーン中央に戻る方向に走行している場合は、角度θに関する情報を強調しない。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、前方カメラ20から検出される自車線に対する自車両のレーン内横位置δおよび自車角度θを、シート71からの押圧力として運転者に伝達するようシートサイド形状変更機構70を制御する。シートサイド形状変更機構70は、コントローラ50からの指令信号に応じてシート形状を変化させる。シート71の形状変化、すなわち押圧力により運転者に自車両が自車線のどの位置をどの方向に向かって走行しているかを認識させ、適切な運転動作を促すことができる。
(2)コントローラ50は、自車線に対する自車両のレーン内横位置δ、自車角度θおよび道路曲率ρを含む自車両の走行状態に基づいて、レーン内横位置δに対する重みkδおよび自車角度θに対する重みkθをそれぞれ算出する。そして、重みkδにより重み付けしたレーン内横位置δと、重みkθにより重み付けした自車角度θとの和から、自車線に関する自車両のリスクポテンシャルRPを算出する。コントローラ50は、リスクポテンシャルRPに基づいてシート71の形状を変更するようにシートサイド形状変更機構70を制御する。これにより、自車両の走行状態に基づいてそれぞれ重み付けしたレーン内横位置δおよび自車角度θを表すリスクポテンシャルRPを、シート71の形状変化、すなわち押圧力(刺激)として運転者に伝達することができる。運転者はシート71からの刺激を感じることによって、自車線に対する横位置δおよび角度θを知覚し、自車両の潜在的なリスクを早い段階から認識することができる。
(3)コントローラ50は、自車両のレーン内横位置δ、自車角度θおよび道路曲率ρに基づいて、レーン内横位置δにかかる重みkδおよび自車角度θにかかる重みkθを算出する。これにより、走行状態に応じて重みkδ、kθが変化し、必要な情報を強調して運転者に知らせることができる。
(4)(式5)および(式6)に示すように、自車角度θの重みkθは、レーン内横位置|δ|が大きくなるほど、すなわち自車両がレーンマーカに近づくほど大きくなる。これにより、自車両がレーン端を走行する場合に自車両の角度θを強調して運転者に知らせることができる。
(5)(式5)に示すように、自車角度θが自車線を逸脱する方向であるときは、レーン内横位置|δ|が大きくなるほど、すなわち自車両がレーンマーカに近づくほど自車角度θの重みkθが大きくなる。これにより、自車両がレーンマーカに接近している場合にその情報を強調して運転者に知らせることができる。
(6)(式3)に示すように、自車線が曲線路の場合には道路曲率|ρ|が大きくなるほどレーン内横位置δの重みkδが大きくなる。これにより、曲線路を走行する際に自車両の横位置δの変化を強調して運転者に伝えることができる。
(7)コントローラ50は、図11に示すようにレーン内横位置δを自車線の中央で0,自車角度θを自車線の接線方向で0としてリスクポテンシャルRPを算出する。シートサイド形状変更機構70は、コントローラ50によって算出されるリスクポテンシャルRPの正負の符号に応じて、シート71の右サイド部72i、73i、および左サイド部72j、73jのいずれかの形状を変更する。これにより、自車線における自車両の横位置δおよび角度θを、運転者に直感的に知らせることができる。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様に、レーンマーカのリスクポテンシャルRPに応じてシート71の形状を変化し、自車両の走行状態を運転者に伝える。自車両がレーン端を自車線から逸脱する方向に走行している場合、またはコーナ走行中に横位置がコーナ外側へ移動しているような場合は、その情報を強調して伝える。さらに、第2の実施の形態においては、コーナ走行中に自車両がコーナ外側を向いている場合に、自車両の角度θを一層強調して運転者に伝え、適正な修正操舵を運転者に促す。
以下に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置においてどのようにレーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出するかを説明する。
まず、自車両のレーン内横位置δおよび角度θにかかる重みkδ、kθをそれぞれ予め適切に設定したマップを用いて算出する。図12に、自車両のレーン内横位置δとコーナ曲率ρに基づいて設定される重みkδのマップを示す。図13(a)〜(c)に、自車両のレーン内横位置δ、レーンに対する自車両の角度θおよびコーナ曲率ρに基づいて設定される重みkθのマップを示す。図12および図13(a)〜(c)に示すマップ上のラインは、重みkδあるいはkθの等高線を示している。
図12に示すように、右コーナ(ρ>0)において自車両の横位置δが左のレーン端に近づくほど、またコーナ曲率ρが大きくなるほど、重みkδが大きくなる。同様に、左コーナ(ρ<0)において自車両の横位置δが右のレーン端に近づくほど、またコーナ曲率|ρ|が大きくなるほど、重みkδが大きくなる。また、直線路の場合(ρ=0)は自車両の横位置δがレーン端に近づくほど重みkδが大きくなる。
図13(a)に示すように、右コーナにおいて自車両がコーナ外側を向いている場合(ρ>0,θ<0)は、自車両のレーン内横位置δが左のレーン端に近づくほど、また自車両の角度θがコーナ外側へ逸脱する方向へ大きくなるほど、重みkθが大きくなる。自車両がレーン内側にいる場合でも、コーナ外側を向いている場合は、レーン内横位置δが左のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなる。自車両がコーナ内側を向いている場合(θ>0)は、自車両のレーン内横位置δが右のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなる。ただし、自車両がコーナ内側を向いている場合は、コーナ外側を向いている場合に比べて重みkθの増加が小さい。
図13(b)に示すように、自車両が直線路を走行している場合(ρ=0)は、自車両のレーン内横位置δがレーン端に近づくほど、またレーンを逸脱する方向への角度θが大きくなるほど重みkθが大きくなる。
図13(c)に示すように、左コーナにおいて自車両がコーナ外側を向いている場合(ρ<0,θ>0)は、自車両のレーン内横位置δが右のレーン端に近づくほど、また自車両の角度θがコーナ外側へ逸脱する方向へ大きくなるほど、重みkθが大きくなる。自車両がレーン内側にいる場合でも、コーナ外側を向いている場合は、レーン内横位置δが右のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなる。自車両がコーナ内側を向いている場合(θ<0)は、自車両のレーン内横位置δが左のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなる。ただし、自車両がコーナ内側を向いている場合は、コーナ外側を向いている場合に比べて重みkθの増加が小さい。
なお、図13(a)〜(c)に示したコーナ曲率ρ=+0.01,0,−0.01の場合の重みkθマップからコーナ曲率ρにより補間計算を行い、自車両が走行する車線のコーナ曲率ρにおける重みkθを算出する。
以上説明したように算出した重みkδ、kθを用いて、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。具体的には、以下の(式10)に示すように、重みkθ、kδにより重み付けした横位置δおよび角度θ、ここではsinθの線形和として、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。
RP=kδ・δ+kθ・sinθ ・・・(式10)
(式10)で算出したリスクポテンシャルRPを用いて、上述した第1の実施の形態と同様にシート71の制御量Sを算出する。
図14に、自車両のレーン内横位置δおよび角度θの変化に対するリスクポテンシャルRPの変化をまとめる。自車線が直線路(ρ=0)の場合は、自車両のレーン中央にいるかレーン端にいるかに関わらず、レーン内横位置δの変化に対するリスクポテンシャルRPの変化を中程度にする。自車両の角度θがレーンマーカに接近する方向の場合、自車両がレーン中央にいるときは角度θの変化に対してリスクポテンシャルRPの変化を小さくし、自車両がレーン端にいるときは角度θの変化に対してリスクポテンシャルRPの変化を中程度にする。一方、自車両の角度θがレーンマーカから離脱する方向の場合、自車両がレーン中央にいるかレーン端にいるかに関わらず、角度θの変化に対してリスクポテンシャルRPの変化を小さくする。
自車線が曲線路である場合は、レーン内横位置δの変化に対して、自車両がレーン中央にいる場合はリスクポテンシャルRPの変化を中程度にする。自車両がコーナ外側にいる場合はリスクポテンシャルRPの変化を大きく、コーナ内側にいる場合はリスクポテンシャルRPの変化を中程度にする。自車両の角度θがコーナ外側を向いている場合、自車両がレーン中央にいるときは角度θの変化に対してリスクポテンシャルRPの変化を中程度にし、コーナ外側にいるときはリスクポテンシャルRPの変化を大きく、コーナ内側にいるときはリスクポテンシャルRPの変化を小さくする。一方、自車両の角度θがコーナ内側を向いている場合、自車両がレーン中央またはコーナ外側にいるときは角度θの変化に対してリスクポテンシャルRPの変化を小さくし、自車両がコーナ内側にいるときにリスクポテンシャルRPの変化を中程度にする。
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)図13(a)〜(c)に示すように、自車角度θの重みkθは、レーン内横位置|δ|が大きくなるほど、すなわち自車両がレーンマーカに近づくほど大きくなる。これにより、自車両がレーン端を走行する場合に自車両の角度θを強調して運転者に知らせることができる。
(2)図13(a)〜(c)に示すように、自車角度θが自車線を逸脱する方向であるときは、レーン内横位置|δ|が大きくなるほど、すなわち自車両がレーンマーカに近づくほど自車角度θの重みkθが大きくなる。これにより、自車両がレーンマーカに接近している場合にその情報を強調して運転者に知らせることができる。
(3)図13(a)(c)に示すように、自車線が曲線路の場合は、自車角度θがコーナ外側を向いている場合の重みkθを、自車角度θがコーナ内側を向いている場合の重みkθよりも大きくする。これにより、自車両がコーナ外側を向いている場合の自車両の角度θを一層強調して運転者に知らせることができる。
(4)図12に示すように、自車線が曲線路の場合に、レーン内横位置δがコーナ外側のレーンマーカに近づくほど重みkδが大きくなる。これにより、コーナ外側での自車両の横位置δを強調して運転者に知らせることができる。
(5)図12に示すように、自車線が曲線路の場合には道路曲率|ρ|が大きくなるほどレーン内横位置δの重みkδが大きくなる。これにより、曲線路を走行する際に自車両の横位置δの変化を強調して運転者に伝えることができる。
《第3の実施の形態》
以下に、本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態においては、上述した第2の実施の形態と同様に予め設定したマップを用いて重みkδ、kθを算出する。レーン内横位置δにかかる重みkδは、上述した図12のマップを用いて算出する。ただし、角度θにかかる重みkθは、図15(a)〜(c)のマップを用いて算出する。図15(a)〜(c)のマップを用いて重みkθを算出することにより、曲線路において自車両の角度θがコーナ内側を向いている場合に角度θにかかる重みkθの増加を抑制する。
図15(a)〜(c)に示すように、自車両がコーナ外側を向いている場合、および自車線が直線路である場合の重みkθの変化は、第2の実施の形態と同様である。ただし、図15(a)に示すように、右コーナにおいて自車両がコーナ内側を向いている場合(ρ>0,θ>0)は、レーン内横位置δが右のコーナ端へ近づくときの重みkδの増加が小さい。また、図15(c)に示すように、左コーナにおいて自車両がコーナ内側を向いている場合(ρ<0,θ<0)は、レーン内横位置δが左のコーナ端へ近づくときの重みkδの増加が小さい。
このように、曲線路において自車両がコーナ内側を向いている場合は、角度θの重みkθの増加を抑制するようにした。これにより、例えばアウトインアウトのライン取りでコーナ内側へ移動する際に自車両の角度θに関する情報を強調せず、レーン内横位置δの情報を伝えるので、運転者は自由な曲線路走行を行うことができる。
《第4の実施の形態》
以下に、本発明の第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。
第4の実施の形態においては、上述した第2の実施の形態と同様に予め設定したマップから算出した重みkδ、kθを用いて、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。ただし、リスクポテンシャルRPの算出に自車速Vを組み込んでいる。具体的には、マップから重みkδ、kθを算出する際に、コーナ曲率ρの代わりにρ・Vを用いる。さらに自車速Vに基づいて重みkδ、kθをそれぞれ補正する。
以下に、第4の実施の形態におけるリスクポテンシャルRPの算出方法を説明する。
図16に、自車両のレーン内横位置δとρ・Vに基づいて設定される重みkδのマップを示す。図17(a)〜(c)に、自車両のレーン内横位置δ、レーンに対する自車両の角度θおよびρ・Vに基づいて設定される重みkθのマップを示す。図16および図17(a)〜(c)に示すマップ上のラインは、重みkδあるいはkθの等高線を示している。
図16に示すように、コーナ曲率|ρ|や自車速Vが大きくなるほど、また自車両のレーン内横位置δがコーナ外側のレーン端に近づくほど、重みkδが大きくなる。
図17(a)〜(c)は、ρ・V=+10,0,−10の場合、すなわち右コーナ、直線路、および左コーナの場合のkθマップを示している。これらのマップにおいて、自車両のレーン内横位置δおよび角度θに対する重みkθの変化は、第2の実施の形態で用いた図13(a)〜(c)のマップと同様である。すなわち、自車両がコーナ外側を向いている場合に、レーン内横位置δがコーナ外側のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなる。自車両がコーナ内側を向いている場合は、レーン内横位置δがコーナ内側のレーン端に近づくほど重みkθが大きくなるが、重みkθの増加は小さい。自車両が走行する車線の曲率ρおよび自車速Vにおける重みkθを算出する際は、図17(a)〜(c)に示したρ・V=+10,0,−10の場合の重みkθマップからρ・Vにより補間計算を行う。
以上説明したように算出した重みkδ、kθを、自車速Vを用いて補正する。具体的には、重みkδ、kθにかかる補正係数kδv、kθvを、それぞれ自車速Vに基づいて算出する。図18に、自車速Vと補正係数kδv、kθvとの関係を示す。図18に示すように、自車速Vが大きくなるほど補正係数kδv、kθvは1から徐々に増加する。ただし、係数kθvに対して係数kδvの方が緩やかに増加し、自車速Vが同じ場合には、kθv≧kδvである。
レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPは、重みkδと補正係数kδvを掛けたレーン内横位置δと、重みkθと補正係数kθvを掛けた角度θ、ここではsinθとの線形和として、以下の(式11)から算出することができる。
RP=kδv・kδ・δ+kθv・kθ・sinθ ・・・(式11)
(式11)で算出したリスクポテンシャルRPを用いて、上述した第1の実施の形態と同様にシート71の制御量Sを算出する。
このように、以上説明した第4の実施の形態においては上述した第1から第3の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50は、自車線に対する自車両のレーン内横位置δ、自車角度θ、自車速Vおよび道路曲率ρに基づいて、レーン内横位置δの重みkδおよび角度θの重みkθを算出する。自車速Vを組み込んでリスクポテンシャルRPを算出することにより、自車両がコーナを逸脱する方向へ走行している場合にその情報を一層強調して運転者に知らせることができる。
《第5の実施の形態》
以下に、本発明の第5の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。
第5の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同様に、(式7)を用いてレーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。ただし、自車両のレーン内横位置δおよび角度θにそれぞれかかる重みkδ、kθを算出する際に、コーナ曲率ρの代わりにρ・Vを用いる。以下に、重みkδ、kθの算出方法を説明する。
横位置δの重みkδは、自車両のレーン内横位置δおよびコーナ曲率ρに基づいて以下の(式12)(式13)のように定義される。
δ・ρ<0のとき
kδ(δ,ρ)=k1・(1+a1・|ρ・V|) ・・・(式12)
δ・ρ≧0のとき
kδ(δ,ρ)=k1 ・・・(式13)
レーンに対する自車両の角度θの重みkθは、自車両のレーン内横位置δ、角度θおよびコーナ曲率ρに基づいて以下の(式14)(式15)のように定義される。
δ・θ≧0のとき
kθ(δ,θ,ρ)=k21・(1+a2・|ρ・V|)・|δ| ・・・(式14)
δ・θ<0のとき
kθ(δ,θ,ρ)=k22・(1+a2・|ρ・V|)・|δ| ・・・(式15)
ただし、k22≦k21 である。
重みkδ、kθを用いて(式7)からリスクポテンシャルRPを算出し、上述した第1の実施の形態と同様にシート71の制御量Sを算出する。
このように、以上説明した第5の実施の形態においては上述した第1から第4の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50は、自車線に対する自車両のレーン内横位置δ、自車角度θ、自車速Vおよび道路曲率ρに基づいて、レーン内横位置δの重みkδおよび角度θの重みkθを算出する。自車速Vを組み込んでリスクポテンシャルRPを算出することにより、自車両がコーナを逸脱する方向へ走行している場合にその情報を一層強調して運転者に知らせることができる。
《第6の実施の形態》
以下に、本発明の第6の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。
第6の実施の形態においては、上述した第2の実施の形態と同様に予め設定したマップから算出した重みkδ、kθを用いて、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。ただし、自車両が走行する道路の曲率が変化する場合には、リスクポテンシャルRPの算出に用いる重みkδ、kθを前もって徐々に変化させる。
以下に、第6の実施の形態においてどのようにリスクポテンシャルRPを算出するかを、図19のフローチャートを用いて説明する。図19は、第6の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
ステップS201では、前方カメラ20によって検出される自車両前方領域の画像信号から自車両が走行する車線のレーンマーカを検出する。また、車速センサ30によって検出される自車速Vも読み込む。ステップS202では、ステップS201で検出したレーンマーカに対する自車両のレーン内横位置δ、およびレーンに対する自車両の角度θを算出する。レーン内横位置δおよび角度θの算出方法は、第1の実施の形態で説明した図9のステップS102における算出方法と同様である。
ステップS203では、例えばナビゲーション装置(不図示)によって、所定時間Δt後に自車両が到達する位置、すなわち現在の自車位置から距離(V・Δt)前方の自車位置におけるコーナ曲率ρΔtを検索する。
つづくステップS204では、ステップS203で検出した所定時間Δt後のコーナ曲率ρΔtを用いて、曲率計算値ρcを算出する。曲率計算値ρcは、以下の(式16)から算出することができる。
ρc←ρc_z+a・(ρΔt−ρc_z)・・・(式16)
(式16)において、ρc_zは前回周期において算出された曲率計算値であり、aは定数である。
ステップS205では、図12に示すkδマップおよび図13(a)〜(c)に示すkθマップから重みkδ、kθを算出する。ここでは、コーナ曲率ρとしてステップS204で算出した曲率計算値ρcを用いる。
ステップS206では、ステップS205で算出した重みkδ、kθを用いて、上述した(式10)からレーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを算出する。
ステップS207〜S210における処理は、図9のステップS104〜S107での処理と同様であるので説明を省略する。
以下に、第6の実施の形態による車両用運転操作補助装置の作用を説明する。
図20は、コーナおよびその前後の領域における重みkδ(横位置ゲイン)の変化を説明するための図である。コーナ前の直線路(領域A、B)およびコーナ後の直線路(領域E)は曲率ρ=0、コーナ(領域C、D)の曲率ρは一定(ρ=ρ1)である。従って、自車両が領域Bから領域Cに進入するとき、図21に示すように実際のコーナ曲率ρはρ=0からρ=ρ1に変化する。一方、上述したように現在の自車位置から距離(V・Δt)前方のコーナ曲率ρΔtを用いて算出される曲率計算値ρcは、領域Cの手前の領域Bから、領域Cの実際のコーナ曲率ρ=ρ1まで徐々に変化する。また、領域Cの後の領域Dでは、曲率計算値ρcがρ1から0まで徐々に変化する。
kδマップはレーン内横位置δおよびコーナ曲率ρに依存するので、曲率計算値ρcが一定の領域A、Cでは、レーン内横位置δと横位置ゲインkδとの関係が図20に示すようにそれぞれ定義される。一方、曲率計算値ρcが徐々に変化する領域Bではこの関係が徐々に変化する。これにより、領域Bでは、領域Aにおける横位置ゲインkδから領域Cにおける横位置ゲインkδまで、横位置ゲインkδが徐々に変化する。領域Dも同様に、領域Cにおける横位置ゲインkδから領域Eにおける横位置ゲインkδまで、横位置ゲインkδが徐々に変化する。
また、角度θにかかる重みkθ(角度ゲイン)も、曲率計算値ρcが徐々に変化する領域B、Dにおいて、徐々に変化する。
このように、以上説明した第6の実施の形態においては、上述した第1から第5の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50は、自車線の道路曲率ρが変化するときは、道路曲率ρが変化する所定距離(Δt・V)前から、レーン内横位置δの重みkδおよび角度θの重みkθを徐々に変化させる。すなわち、変化前の道路曲率ρに対応する値から変化後の道路曲率ρに対応する値まで、重みkδ、kθを徐々に変化させる。これにより、例えば曲線路ではコーナの所定距離(Δt・V)手前から重みkδ、kθが増加し、コーナに接近していることをシート71の押圧力として運転者に知らせることができる。運転者はコーナへ接近していることを意識してより慎重な運転を行うことができる。また、コーナ出口においては重みkδ、kθが速やかに低下するので、運転者はより自由な運転操作を行うことができる。
なお、所定距離(Δt・V)の代わりに所定時間Δt前から重みkδ、kθを徐々に変化させることもできる。
以上説明した第1から第6の実施の形態においては、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPを、クッション部72のサイド部72i、72j、および背もたれ部73のサイド部73i、73jを回転することによって運転者に伝達した。ただし、これには限定されず、クッション部72のサイド部72i、72j、および背もたれ部73のサイド部73i、73jのいずれかを回転させることもできる。また、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPが小さい場合には、クッション部72のサイド部72i、72j、または背もたれ部73のサイド部73i、73jを制御し、リスクポテンシャルRPが大きくなると、クッション部72のサイド部72i、72j、および背もたれ部73のサイド部73i、73jの両方を制御することもできる。
また、シートサイド形状変更機構70は、図3に示す構成には限定されない。例えば、モータユニット72f,72g,73f,73gの代わりに、シート71に空気袋等を内蔵してシート71の形状を変更するように構成することもできる。シート形状変更機構70として空気袋を用いる場合は、運転者に対してリスクポテンシャルRPに応じた押圧力を与えるように、空気袋の内圧を制御する。
以上説明した第1から第6の実施の形態においては、走行状態検出手段として前方カメラ20を用い、シート形状制御手段としてコントローラ50およびシートサイド形状変更機構70を用いた。また、走行状態検出手段として前方カメラ20および車速センサ30を用い、横位置重み算出手段、角度重み手段、およびリスクポテンシャル算出手段としてコントローラ50を用い、シート形状変更手段としてシートサイド形状変更機構70を用いた。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 シートサイド形状変更機構の構成を示す図。 (a)〜(c)自車両が直線路のレーン中央付近を走行する場合の走行状況の例を示す図。 (a)〜(c)自車両が直線路のレーン端を走行する場合の走行状況の例を示す図。 (a)〜(c)自車両が曲線路のレーン中央付近を走行する場合の走行状況の例を示す図。 (a)〜(c)自車両が曲線路のコーナ外側を走行する場合の走行状況の例を示す図。 (a)〜(c)自車両が曲線路のコーナ内側を走行する場合の走行状況の例を示す図。 第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 レーンに対する自車両の角度およびコーナ曲率の算出方法を説明するための図。 自車両のレーン内横位置および角度を示す図。 第2の実施の形態におけるkδマップを示す図。 (a)〜(c)第2の実施の形態におけるkθマップを示す図。 第2の実施の形態によるリスクポテンシャルの変化を説明する図。 (a)〜(c)第3の実施の形態におけるkθマップを示す図。 第4の実施の形態におけるkδマップを示す図。 (a)〜(c)第4の実施の形態におけるkθマップを示す図。 自車速と重み補正係数との関係を示す図。 第6の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 第6の実施の形態の作用を説明するための図。 実際のコーナ曲率と曲率計算値の時間変化を示す図。
符号の説明
20:前方カメラ
30:車速センサ
50:コントローラ
70:シートサイド形状変更機構

Claims (12)

  1. 自車線に対する自車両の横位置、自車角度および道路曲率を含む、前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行状態検出手段によって検出される前記自車線に対する前記自車両の横位置、前記自車角度および前記道路曲率に基づいて、前記自車両の横位置、前記自車角度、および前記道路曲率を総合的に表す前記自車線に関する前記自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、前記リスクポテンシャルを、前記リスクポテンシャルに対応するシート右方向またはシート左方向からの押圧力として運転者に伝達するために、前記リスクポテンシャルが大きくなるほど前記シート右方向または前記シート左方向からの押圧力が大きくなるように運転席のシート形状を変更するシート形状変更手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記走行状態検出手段によって検出される前記自車両の横位置に対する重みを算出する横位置重み算出手段と、
    前記走行状態検出手段によって検出される前記自車角度に対する重みを算出する角度重み算出手段とをさらに備え、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記横位置重み算出手段の算出結果により重み付けした前記自車両の横位置と、前記角度重み算出手段の算出結果により重み付けした前記自車角度との和から、前記自車線に関する前記自車両のリスクポテンシャルを算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記横位置重み算出手段は、前記自車両の横位置、および前記道路曲率に基づいて、前記重みを算出し、
    前記角度重み算出手段は、前記自車両の横位置、前記自車角度および前記道路曲率に基づいて、前記重みを算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記角度重み算出手段は、前記自車両の横位置が前記自車線のレーンマーカに近づくほど前記重みを大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記角度重み算出手段は、前記自車角度が前記自車線を逸脱する方向であるときに、前記自車両の横位置が前記自車線のレーンマーカに近づくほど前記重みを大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記角度重み算出手段は、前記自車線が曲線路であるとき、前記自車角度が前記曲線路外側を向いている場合の前記重みを、前記自車角度が前記曲線路の内側を向いている場合の前記重みよりも大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記横位置重み算出手段は、前記自車線が曲線路である場合に、前記自車両の横位置が前記曲線路の外側のレーンマーカに近づくほど前記重みを大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記横位置重み算出手段は、前記曲線路の前記道路曲率が大きくなるほど、前記重みを大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項2から請求項8のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記自車両の横位置を前記自車線の中央で0、前記自車角度を前記自車線の接線方向で0として前記リスクポテンシャルを算出し、
    前記シート形状変更手段は、前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルの正負の符号に応じて、前記シートの左右端部のいずれかの形状を変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  10. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記走行状態検出手段は、自車速をさらに検出し、
    前記横位置重み算出手段は、前記自車両の横位置、前記自車速および前記道路曲率に基づいて、前記重みを算出し、
    前記角度重み算出手段は、前記自車両の横位置、前記自車角度、前記自車速および前記道路曲率に基づいて、前記重みを算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  11. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記横位置重み算出手段および前記角度重み算出手段は、前記自車線の前記道路曲率が変化するときは、前記道路曲率が変化する所定時間前あるいは所定距離前から、前記重みを徐々に変化させることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
JP2006231905A 2006-08-29 2006-08-29 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Expired - Lifetime JP4434185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231905A JP4434185B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231905A JP4434185B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004032465A Division JP3900162B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006335354A JP2006335354A (ja) 2006-12-14
JP2006335354A5 JP2006335354A5 (ja) 2007-07-12
JP4434185B2 true JP4434185B2 (ja) 2010-03-17

Family

ID=37556239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006231905A Expired - Lifetime JP4434185B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4434185B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006335354A (ja) 2006-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3900162B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4453514B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4329622B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3915785B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP5359085B2 (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP4442402B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP5569631B2 (ja) 車線維持支援方法及び車線維持支援装置
JP5266926B2 (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
CN111619587B (zh) 用于车辆的防车道偏离辅助系统
JP4100406B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2009208602A (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP5380860B2 (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP4556608B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4434185B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4059258B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3915786B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4385734B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4774866B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4367214B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4725126B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP4635747B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2009241725A (ja) 車両用操舵反力制御装置
JP4543924B2 (ja) 車両用運転操作補助装置、車両用運転操作補助方法、および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2001350521A (ja) 車両の自動操舵装置
JP4604790B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4434185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 4