JP7196595B2 - カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP7196595B2 JP7196595B2 JP2018242473A JP2018242473A JP7196595B2 JP 7196595 B2 JP7196595 B2 JP 7196595B2 JP 2018242473 A JP2018242473 A JP 2018242473A JP 2018242473 A JP2018242473 A JP 2018242473A JP 7196595 B2 JP7196595 B2 JP 7196595B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- parts
- yellow
- pigment
- manufactured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
Description
特許文献1には、アルミニウムフタロシアニン顔料を使用した着色組成物が開示されている。しかし、前記着色組成物は、230℃以上で行うポストベーク工程でアルミニウムフタロシアニン顔料が劣化しやすく、耐光性も低かった。また、塗膜に異物が発生する問題があった。
前記着色剤が、アルミニウムフタロシアニン顔料、および最大吸収波長が600~700nmのスクアリリウム色素を含む。
また、「C.I.」は、カラーインデクッス(C.I.)である。モノマーは、不飽和エチレン性不飽和二重結合含有単量体である。
前記着色剤が、アルミニウムフタロシアニン顔料、および最大吸収波長が600~700nmのスクアリリウム色素を含む。
本明細書の着色組成物により、形成されるカラーフィルタは、アルミニウムフタロシアニン顔料、および最大吸収波長が600~700nmのスクアリリウム色素の組み合わせにより、耐熱性、耐光性の向上に加え、塗膜(フィルタセグメント)中の異物発生を抑制できる。
本明細書において着色剤は、アルミニウムフタロシアニン顔料を含む。アルミニウムフタロシアニン顔料は、例えば、下記一般式(2)で示す化合物が挙げられる。
Yl~Y4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有してもよいフタルイミドメチル基、または、置換基を有してもよいスルファモイル基を表す。
M は、Alを表す。
Zは、-OP(=O)R1R2を表す。R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシル基、または、置換基を有してもよいアリールオキシ基を表し、R1、R2が互いに結合して環を形成しても良い。
m1,m2,m3,m4,n1,n2,n3,およびn4は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、m1+n1,m2+n2,m3+n3,m4+n4は、各々、0~4で、同一でも異なっても良い。]
本明細書において着色剤は、さらに、最大吸収波長が600~700nmのスクアリリウム色素を含有する。
スクアリリウム色素は、アルミニウムフタロシアニンと組み合わせることで、耐熱性、耐光性の向上に加え、塗膜(カラーフィルタ)中の異物発生を抑制できる。本明細書の着色組成物は、緑色カラーフィルタセグメントを形成するため、色度を達成するめにスクアリリウム色素の最大吸収波長は600~700nmであることが必要である。
炭素数1~20のアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、イコシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基、および炭素数1~20のアルコキシ基は、水素部位が他の官能基で置換された基を含む。例えば、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基は、例えば、1-ブロモメチル基、2-ブロモエチル基、2-クロロエチル基、2-ヨードエチル基、3-ブロモプロピル基、4-ブロモブチル基、1-ブロモブチル基、5-ブロモペンチル基、6-ブロモヘキシル基、7-ブロモヘプチル基、8-ブロモオクチル基、9-ブロモノニル基、10-ブロモデシル基、11-ブロモウンデシル基、12-ブロモドデシル基、13-ブロモトリデシル基、14-ブロモテトラデシル基、15-ブロモペンタデシル基、16-ブロモヘキサデシル基、17-ブロモヘプタデシル基、18-ブロモオクタデシル基、19-ブロモノナデシル基、20-ブロモイコシル基等が挙げられる。炭素数3~20の脂環式炭化水素基は、例えば、2-ブロモシクロプロピル基、2-ブロモシクロペンチル基、4-ブロモシクロヘキシル基等が挙げられ、炭素数6~20の芳香族炭化水素基は、ブロモフェニル基、メチルブロモフェニル基、フェニル(2-ブロモ)エチル基、クロロフェニルプロピル基、ヨードナフチル基、ブロモフェノキシ基が挙げられる。炭素数1~20のアルコキシ基は、例えば、1-ブロモメトキシ基、2-ブロモエトキシ基、3-クロロプロポキシ基等が挙げられる。
本明細書において着色剤は、黄色色素を含有できる。これにより被膜の色度を調整し易い。黄色色素は、例えば、黄色染料、黄色顔料が挙げられる。
本明細書の着色組成物で使用するアルミニウムフタロシアニン顔料は、他の着色剤と親和性が低く、異物が生じやすいところ、最大吸収波長が600~700nmのスクアリリウム色素は、緑色の着色剤であり、かつアルミニウムフタロシアニン顔料との親和性が高い。そのため被膜中で相対的にアルミニウムフタロシアニン顔料の含有量を抑制できるため、被膜中の異物を抑制できる。
本明細書では、着色剤が顔料の場合、コントラスト向上の面で顔料を微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法等が挙げられる。これらの中でも湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理が好ましい。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は、5~90nmが好ましく、10~70nmがより好ましい。適度な粒子径を有すると分散性が向上し、コントラスト比もより向上する。
本明細書のカラーフィルタ用着色組成物は、従来公知の種々の色素誘導体を任意に選択して含有することができる。色素誘導体は、例えば、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物が挙げられ、例えば、特開昭63-305173号公報、特公昭57-15620号公報、特公昭59-40172号公報、特公昭63-17102号公報、特公平5-9469号公報、特開2001-335717号公報、特開2003-128669号公報、特開2003-167112号公報、特開2004-091497号公報、特開2004-307854号公報、特開2007-156395号公報、特開2008-094873号公報、特開2008-094986号公報、特開2008-095007号公報、特開2008-195916号公報、特許第4585781号公報等に記載されているものを使用できるがこれらに限定されない。色素誘導体はソルトミリング処理などの顔料化のときに添加しても良いし、分散時に添加しても良い。
カラーフィルタ用着色組成物は、バインダー樹脂を含有する。バインダー樹脂は、被膜形成に必要な化合物である。バインダー樹脂は、400~700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂が好ましい。バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも熱可塑性樹脂が好ましい。また、バインダー樹脂は、フォトリソグラフィー法でパターン形状ができるアルカリ可溶性樹脂が好ましい。
方法(a)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(a)の類似の方法として、例えば、カルボキシル基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体を付加反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
この方法では、方法(a)に比べ、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体由来の水酸基が多く生成する。本発明の造塩化合物を得る際に使用する、側鎖にカチオン性基を有する樹脂に、熱架橋性官能基としてオキセタニル基、t-ブチル基が含まれている場合は、バインダー樹脂として方法(b)によって得られる樹脂を使用すると、より高い耐熱性を発現するため、好ましい。
方法(c)は、例えば、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
カラーフィルタ用着色組成物は、有機溶剤を含有できる。これにより粘度を適宜調整できる。
カラーフィルタ用着色組成物は、光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することが好ましい。これにより感光性が得られる。光重合性化合物は、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを含む。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、光重合開始剤を含有できる。これによりフォトリソグラフィー法でフィルタセグメントを形成する場合、光硬化が容易になる。光重合開始剤の配合量は、着色剤100質量部に対して、5~200質量部が好ましく、10~150質量部がより好ましい。適量配合すると光硬化性および現像性がより向上する。
カラーフィルタ用着色組成物は、光重合開始剤と増感剤を併用できる。
増感剤は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、またはミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4'-ジエチルイソフタロフェノン、3,3'または4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4'-ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
着色組成物は、アミン系化合物を含有できる。アミン系化合物は溶存している酸素を還元し、光硬化性を向上させる
カラーフィルタ用着色組成物は、レベリング剤を含有できる。これにより塗工性がより向上し、被膜の表面平滑性がより向上する。
レべリング剤は、例えば、ジメチルシロキサンに加え、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤が挙げられる。またイオン性に着目するとノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などの各種界面活性剤が挙げられる。
ジメチルシロキサンは、主鎖にポリエーテル構造および/またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの市販品は、東レ・ダウコーニング社製FZ-2110、FZ-2122、FZ-2130、FZ-2166、FZ-2191、FZ-2203、FZ-2207、ビックケミー社製BYK-333等が挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの市販品は、ビックケミー社製BYK-310、BYK-370等が挙げられる。
着色組成物は、エポキシ化合物を含有できる。
カラーフィルタ用着色組成物は、オキセタン化合物を含有できる。オキセタン化合物は、オキセタン基を1官能、2官能、および3官能以上の化合物が挙げられる。
色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、硬化剤、硬化促進剤を含有できる。
硬化剤は、例えば、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物等が挙げられる。これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましい。
硬化促進剤は、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S-トリアジン誘導体(例えば、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)等が挙げられる。
着色組成物には、紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、およびサリシレート系有機化合物等が挙げられる。
カラーフィルタ用着色組成物は、チオール系連鎖移動剤を含有できる。チオール系連鎖移動剤を光重合開始剤とともに使用すると、光照射後のラジカル重合過程で、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、光感度が向上する。これにより被膜表面から被膜の深部までの光硬化性がより向上する。チオール系連鎖移動剤は、チオール基を複数有する多官能チオールが好ましい。
カラーフィルタ用着色組成物は、酸化防止剤を含有できる。酸化防止剤は、着色組成物から形成される被膜が、熱硬化等の加熱工程によって酸化し黄変することを抑制し、被膜の透過率を維持できる。特に着色組成物の着色剤濃度が高い場合、相対的に架橋成分が少なくなるため、高感度の架橋成分の使用や、光重合開始剤の増量といった対応を取ると熱工程で被膜が黄変し易い。そのため、酸化防止剤を含むと、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、被膜の透過率がより向上する。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブLA-52、LA-57、LA-63P、LA-68、LA-72、LA-77Y、LA-77G、LA-81、LA-82、LA-87、LA-402F、LA-502XP、ケミプロ化成社製KAMISTAB29、62、77、29、94、BASF社製Tinuvin249、TINUVIN111FDL、123、144、292、5100、サンケミカル社製サイアソーブUV-3346、UV-3529、UV-3853等が挙げられる。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブPEP-36、PEP-8、HP-10、アデカスタブ2112、1178、1500、C、3013、TPP、BASF社製IRGAFOS168、クラリアントケミカルズ社製HostanoxP-EPQ等が挙げられる。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブAO-412S、AO-503、ケミプロ化成社製KEMINOXPLS等が挙げられる。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブLA-29、LA-31RG、LA-32、LA-36、-412S、ケミプロ化成社製KEMISORB71、73、74、79、279、BASF社製TINUVIN PS、99-2、384-2、900、928、1130等が挙げられる。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブ1413、ケミプロ化成社製KEMISORB10、11、11S、12、111、サンケミカル社製UV-12、UV-329等が挙げられる。
市販品は、ADEKA社製アデカスタブLA-46、F70、ケミプロ化成社製KEMISORB102、BASF社製TINUVIN400、405、460、477、479、サンケミカル社製サイアソーブUV-1164等が挙げられる。
カラーフィルタ用着色組成物は、その他添加剤として、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有できる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有できる。
カラーフィルタ用着色組成物は、着色剤、およびバインダー樹脂を含む混合物を、例えば、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することが好ましい。本明細書では複数の着色剤を使用するため、着色剤ごとに分散体を作製してから、これらを混合して製造することもできる。スクアリリウム色素が顔料である場合、微細化は必要であるが、染料である場合は微細化を省略できる。併用する着色剤が染料等で有機溶剤に対する溶解性が高い場合、微細に分散する工程を必要としない。なお、前記分散には、色素誘導体等の分散助剤を併用することが好ましい。
フォトリソグラフィー法で使用するカラーフィルタ用着色組成物の作製は、例えば、着色剤分散体を作製し、光重合性化合物および/または光重合開始剤を加え、必要に応じて、溶剤、その他の分散助剤、および添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、任意のタイミングで配合できる。
(樹脂型分散剤)
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤以外の成分に相溶性のある部位とを有する。樹脂型分散剤は、例えば、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ-ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が挙げられる。
また、例えば、塩基性官能基を有する高分子分散剤が好ましく、窒素原子含有グラフト共重合体;側鎖に3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、含窒素複素環などを含む官能基を有する、窒素原子含有アクリル系ブロック共重合体およびウレタン系高分子分散剤等が挙げられる。
(S1)水酸基を有する重合体の水酸基と、トリカルボン酸無水物および/またはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物である樹脂型分散剤。
(S2)水酸基を有する化合物の水酸基と、トリカルボン酸無水物および/またはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体である樹脂型分散剤。
樹脂型分散剤(S1)は、WO2008/007776号公報、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報等の公知の方法で製造することができる。水酸基を有する重合体(p)は、末端に水酸基を有する重合体であることが好ましく、例えば、水酸基を有する化合物(q)の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体として得ることができる。水酸基を有する化合物(q)としては、分子内に水酸基とチオール基を有する化合物であることが好ましい。末端の水酸基は複数であることが好ましいため、中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)が好適に用いられる。
樹脂型分散剤(S2)は、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報等の公知の方法で製造することができ、例えば、水酸基を有する化合物(q)の水酸基と、トリカルボン酸無水物および/またはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合することで得られる。中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)の水酸基と、トリカルボン酸無水物および/またはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、単量体(r1)を含むエチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体であることが好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
本明細書のカラーフィルタは、基材、ならびに赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを備えることが好ましい。さらに、前記緑色フィルタセグメントは、本明細書のカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなることが好ましい。カラーフィルタは、また、マゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、および黄色フィルタセグメントを備えることもできる。
カラーフィルタは、印刷法、フォトリソグラフィー法等で作製できるところ、フォトリソグラフィー法が好ましい。
カラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜を形成できる。
(バインダー樹脂溶液の調製)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート233部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)30部、メタクリル酸ベンジル19部、メタクリル酸メチル16部、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル15部、及び2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間、80℃で加熱攪拌を継続し、バインダー樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、バインダー樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液を調製した。このバインダー樹脂溶液は、GPCの測定の結果、質量平均分子量(Mw)が16000であった。
(フタロシアニン化合物(a)および青色着色剤(PB-1)の製造)
反応容器中でn-アミルアルコール1250部にフタロジニトリル225部と塩化アルミニウム無水物78部を添加し、攪拌した。これに、DBU(1,8-Diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)266部を加え、昇温し、136℃で5時間還流させた。攪拌したまま30℃まで冷却した反応溶液を、メタノール5000部、水10000部の混合溶媒中へ、攪拌下注入し、青色のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、メタノール2000部、水4000部の混合溶媒で洗浄し、乾燥して、135部のクロロアルミニウムフタロシアニンを得た。
次いで、反応容器中でクロロアルミニウムフタロシアニン100部をゆっくり濃硫酸1200部に、室温にて加えた。40℃、3時間撹拌して、3℃の冷水24000部に硫酸溶液を注入した。青色の析出物をろ過、水洗、乾燥して、92部の下記化学式(1)で表されるヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを得た。
上記フタロシアニン化合物(a)の合成において、リン酸ジフェニルの代わりにジフェニルホスフィン酸43.2部を使用した以外は、同様にしてフタロシアニン化合物(b)を得た。続けて、青色着色剤(PB-1)と同様の方法で、青色着色剤(PB-2)を製造した。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は29nmであった。
(フタロシアニン顔料c-1の製造方法)
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、化学式(1)で示すヒドロキシアルミニウムフタロシアニン50部、N-ブロモスクシンイミド(NBS)99.1部を加え撹拌し、20℃、3時間、反応させた。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン顔料(c-1)を得た。収量57.8部、収率56%、ハロゲン原子の置換数の平均8.0値、ハロゲン分布幅9であった。
3口フラスコに、N-メチルピロリドンを500部、フタロシアニン顔料(c-1)を50部およびリン酸ジフェニル15.8部を加え、90℃に加熱し、8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、フタロシアニン顔料(c)を得た。次いで、青色着色剤(PB-1)と同様の方法で青色着色剤(PB-3)を作製した。得られた(PB-3)は収量56.2部、収率94%、ハロゲン原子の置換数の平均値8.0、ハロゲン分布幅9、体積平均一次粒子径27nmであった。
(スクアリリウム色素(SQ-1)の製造)
攪拌機、温度計を備えた反応容器に、トルエン150部、ブタノール150部、N,N-ジブチル-3-アミノフェノール25部、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン6.4部を仕込み、窒素ガス雰囲気中で加熱撹拌し、5時間還流反応させた。反応中に精製した水は、共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた緑色沈殿物を濾別したのち、メタノールで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、下記スクアリリウム色素(SQ-1)19部(収率64%)を得た。得られた化合物はLC-MSで同定した。
攪拌機、温度計を備えた反応容器に、トルエン150部、ブタノール150部、N,N-ジオクチル-3-アミノフェノール25部、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン4.3部を仕込み、窒素ガス雰囲気中で加熱撹拌し、5時間還流反応させた。反応中に精製した水は、共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた緑色沈殿物を濾別したのち、メタノールで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、下記スクアリリウム色素(SQ-2)15部(収率53%)を得た。得られた化合物はLC-MSで同定した。
攪拌機、温度計を備えた反応容器に、トルエン150部、ブタノール150部、N,N-ジブチルアニリン25部、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン6.9部を仕込み、窒素ガス雰囲気中で加熱撹拌し、5時間還流反応させた。反応中に精製した水は、共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた緑色沈殿物を濾別したのち、メタノールで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、下記スクアリリウム色素(SQ-3)5.7部(収率19%)を得た。得られた化合物はLC-MSで同定した。
攪拌機、温度計を備えた反応容器に、N,N-ジメチルホルムアミド30部、N,N-ジブチル-3-アミノフェノール5.0部、1-ヨードブタン8.4部,炭酸カリウム6.3部を仕込み、窒素ガス雰囲気中100℃で加熱し、3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を分液漏斗に移し、酢酸エチルおよび水を加えて分層した。有機層をさらに飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を除去し、反応中間体(4-1)6.5部(収率80%)を得た。
攪拌機、温度計を備えた反応容器に、トルエン30部、ブタノール30部、反応中間体(4-1)5部、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン1.0部を仕込み、窒素ガス雰囲気中で加熱撹拌し、5時間還流反応させた。反応中に精製した水は、共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた緑色沈殿物を濾別したのち、メタノールで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、下記スクアリリウム色素(SQ-4)2.0部(収率34%)を得た。得られた化合物はLC-MSで同定した。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 150(ランクセス社製「E4GN」)50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-1)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は28nmであった。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 138(BASF社製「Paliotol Yellow L 0962 HD」)50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-2)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は35nmであった。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 139(BASF社製「Paliotol Yellow L 2140 HD」)50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-3)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は26nmであった。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 185(BASF社製「Paliotol Yellow L 1155」)50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-4)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は33nmであった。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 180(クラリアント社「NovopermP-HG」)50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-5)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は30nmであった。
黄色色素として、C.I.Pigment Yellow 231を50部、塩化ナトリウム250部、及びジエチレングリコール25部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、100℃で6時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(PY-6)を得た。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は32nmであった。
(青色着色組成物(DB-1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、メディア型湿式分散機としてアイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)を用いて4時間分散した後、顔料分50%、固形分20%となるように調製し、青色着色組成物(DB-1)を作製した。
青色着色剤(PB-1) 10.0部
樹脂型分散剤
(ビッグケミー社製「BYK-LPN6919」) 8.3部
バインダー樹脂溶液 25.0部
PGMAC 56.7部
上記青色着色組成物(DB-1)の作製において、青色着色剤(PB-1)を青色着色剤(PB-2)に変更した以外は、同様にして青色着色組成物(DB-2)を作製した。
上記青色着色組成物(DB-1)の作製において、青色着色剤(PB-1)を青色着色剤(PB-3)に変更した以外は、同様にして青色着色組成物(DB-3)を作製した。
(スクアリリウム色素溶液(SSQ-1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、スクアリリウム色素溶液(SSQ-1)を作製した。
スクアリリウム色素(SQ-1) 3.0部
シクロヘキサノン 97.0部
スクアリリウム色素溶液(SSQ-1)のスクアリリウム色素(SQ-1)をスクアリリウム色素(SQ-2)~(SQ-4)に変更した以外は、同様にしてそれぞれスクアリリウム色素着色組成物(SSQ-2)~(SSQ-4)を作製した。
(黄色着色組成物(DY-1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、メディア型湿式分散機としてアイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)を用いて4時間分散した後、顔料分50%、固形分20%となるように作製し、黄色着色組成物(DY-1)を作製した。
黄色着色剤(PY-1) 10.0部
バインダー樹脂溶液 50.0部
PGMAC 40.0部
上記黄色着色組成物(DY-1)の黄色着色剤(PY-1)を黄色着色剤(PY-2)に変更した以外は、同様にして黄色着色組成物(DY-2)を作製した。
上記黄色着色組成物(DY-1)の作製において、黄色着色剤(PY-1)を黄色着色剤(PY-3)に変更した以外は、同様にして黄色着色組成物(DY-3)を作製した。
上記黄色着色組成物(DY-1)の黄色着色剤(PY-1)を黄色着色剤(PY-4)に変更した以外は、同様にして黄色着色組成物(DY-4)を作製した。
上記黄色着色組成物(DY-1)の黄色着色剤(PY-1)を黄色着色剤(PY-5)に変更した以外は、同様にして黄色着色組成物(DY-5)を作製した。
上記黄色着色組成物(DY-1)の黄色着色剤(PY-1)を黄色着色剤(PY-6)に変更した以外は、同様にして黄色着色組成物(DY-6)を作製した。
得られた青色着色組成物(DB-1)、スクアリリウム色素(SSQ-1)、黄色着色組成物(DY-1)及びバインダー樹脂溶液を使用し、塗布基板にした際に、C光源でx(c)=0.290、y(c)=0.600、膜厚1.5μ、不揮発分20%となるよう、各材料の比率を調整して緑色着色組成物(DG-1)を作製した。
なお、緑色着色組成物(DG-1)の不揮発分100%中、着色剤比率が21.1%、青色着色剤比率が3.0%、スクアリリウム色素比率が1.5%、黄色色素比率が16.6%であった。
緑色着色組成物(DG-1)に配合する材料を表1に示した材料に変更し、かつ、実施例1の色度が得られるように材料の配合比率を調整した以外は、実施例1と同様に行い、それぞれ緑色着色組成物(DG-2~17)を作製した。なお、緑色着色組成物(DG-2~17)のの不揮発分100%中の各材料の比率は、表1に記載した通りである。
得られた緑色着色組成物を、縦100mm×横100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて、C光源でx(c)=0.290、y(c)=0.600の色度の塗布基板を得た。次に70℃で20分乾燥し、次いで230℃で1時間加熱し、25℃で冷却し、塗膜基板を作製した。得られた塗膜の色度を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP-SP100」)を用い、[L*(1)、a*(1)、b*(1)]を測定した。
得られた塗膜基板について、さらに230℃で1時間熱処理を行った後の色度[L*(2)、a*(2)、b*(2)]を測定し、下記数式(2)により、色差ΔE*abを求めた。
数式(2)
ΔE*ab=[{L*(2)-L*(1)}2+{a*(2)-a*(1)}2+{b*(2)-b*(1)}2]1/2
別途、上記同様に塗膜基板を作成し、その基板上に紫外線カットフィルター(ホヤ社製「COLORED OPTICAL GLASS L38」)を貼り、470W/m2のキセノンランプを用いて紫外線を100時間照射した後の色度[L*(2)、a*(2)、b*(2)]を測定し、上記数式(2)に従い、色差ΔE*abを求めた。
耐熱性、および耐光性の評価基準は以下の通りである。
〇:ΔE*abが1.5未満 良好
△:ΔE*abが1.5以上5.0未満 実用域
×:ΔE*abが5.0以上 実用不可
異物発生の評価は、上記耐熱性評価で230℃3時間の熱処理を行った試験基板の塗膜上の粒子の数をカウントして行った。評価はオリンパスシステム社製金属顕微鏡「BX60」)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な粒子の数をカウントした。下記の評価結果において、◎と○は異物数が少なく良好であり、△は異物数が多いものの使用上問題ないレベル、×は異物による塗工ムラ(斑)が発生するため使用することはできない状態に相当する。
○:異物の数が10個未満 良好
△:異物の数が10個以上、100個未満 実用域
×:異物の数が100個以上 実用不可
[実施例14](RG-1)の作製
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して感光性緑色着色組成物(RG-1)を作製した。
緑色着色組成物(DG-1) 60.0部
バインダー樹脂溶液 15.0部
光重合性化合物 3.0部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(BASFジャパン社製「イルガキュアー907」) 1.2部
増感剤(保土谷化学社製「EAB-F」) 0.4部
シクロヘキサノン 20.4部
感光性緑色着色組成物(RG-1)の緑色着色組成物(DG-1)をそれぞれ緑色着色組成物(DG-2)~(DG-17)に変更する以外は、実施例14と同様に行い、それぞれ感光性緑色着色組成物(RG-2~17)を作製した。
次に、ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで、感光性緑色着色組成物(RG-1)で使用している着色剤を、C.I.Pigment Red 254/C.I.Pigment Red 177=5.1部/0.9部に置き換えた以外は実施例15と同様にして作製した感光性赤色着色組成物をC光源において(以下、緑色、青色にも用いる)x=0.670、y=0.330になるような膜厚に塗布し着色被膜を形成した。次に、該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて300mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で20分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。
Claims (5)
- 着色剤が、さらに黄色色素を含有する、請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記黄色色素が、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、およびC.I.ピグメントイエロー185、及びC.I.ピグメントイエロー231から選ばれた少なくとも1種である、請求項2に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに光重合性化合物および/または光重合開始剤を含有する、請求項1~3いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 基材、ならびに赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを備え、
前記緑色フィルタセグメントが、請求項1~4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなる、カラーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018242473A JP7196595B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018242473A JP7196595B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020106588A JP2020106588A (ja) | 2020-07-09 |
JP7196595B2 true JP7196595B2 (ja) | 2022-12-27 |
Family
ID=71448939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018242473A Active JP7196595B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7196595B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100715096B1 (ko) | 2005-12-29 | 2007-05-07 | 제일모직주식회사 | 장시간 색안정성이 우수한 착색 점착제 조성물, 그리고이를 이용한 필름 및 디스플레이 장치용 필터 |
WO2012102395A1 (ja) | 2011-01-28 | 2012-08-02 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
JP2015086380A (ja) | 2013-09-26 | 2015-05-07 | 住友化学株式会社 | 着色硬化性樹脂組成物 |
JP2015172178A (ja) | 2014-02-20 | 2015-10-01 | 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. | 染料及び着色硬化性樹脂組成物 |
JP2016117858A (ja) | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 住友化学株式会社 | 着色硬化性樹脂組成物 |
JP2018091886A (ja) | 2016-11-30 | 2018-06-14 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | カラーフィルタ用感光性着色組成物およびカラーフィルタ |
JP2018141893A (ja) | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 感光性着色組成物およびカラーフィルタ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5498206B2 (ja) * | 2010-03-09 | 2014-05-21 | 旭化成株式会社 | 電磁波集光シート |
-
2018
- 2018-12-26 JP JP2018242473A patent/JP7196595B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100715096B1 (ko) | 2005-12-29 | 2007-05-07 | 제일모직주식회사 | 장시간 색안정성이 우수한 착색 점착제 조성물, 그리고이를 이용한 필름 및 디스플레이 장치용 필터 |
WO2012102395A1 (ja) | 2011-01-28 | 2012-08-02 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
JP2015086380A (ja) | 2013-09-26 | 2015-05-07 | 住友化学株式会社 | 着色硬化性樹脂組成物 |
JP2015172178A (ja) | 2014-02-20 | 2015-10-01 | 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. | 染料及び着色硬化性樹脂組成物 |
JP2016117858A (ja) | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 住友化学株式会社 | 着色硬化性樹脂組成物 |
JP2018091886A (ja) | 2016-11-30 | 2018-06-14 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | カラーフィルタ用感光性着色組成物およびカラーフィルタ |
JP2018141893A (ja) | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 感光性着色組成物およびカラーフィルタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020106588A (ja) | 2020-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5737078B2 (ja) | カラーフィルタ用赤色着色組成物、およびカラーフィルタ | |
KR20120112169A (ko) | 착색 조성물 및 그것을 사용한 컬러 필터 | |
JP6031901B2 (ja) | 感光性着色組成物、着色膜及びカラーフィルタ | |
JP2013210621A (ja) | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ | |
JP2015134871A (ja) | トリアリールメタン色素、およびその用途 | |
JP7070232B2 (ja) | イソインドリン顔料、カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタおよび印刷用インキ | |
JP2015172652A (ja) | トリアリールメタン色素、およびその用途 | |
JP2014193955A (ja) | キノフタロン化合物およびそれを含有する着色組成物 | |
JP2012173319A (ja) | カラーフィルタ用赤色着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP7196595B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP2022096923A (ja) | 赤外線透過型着色組成物、赤外線フィルタ、赤外線カメラ、および赤外線センサ | |
JP6969265B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP2022018508A (ja) | カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP5724117B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP6720668B2 (ja) | カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP2019128540A (ja) | カラーフィルタ用感光性着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP2019081863A (ja) | 感光性オリゴマー、その製造方法、感光性オリゴマーを用いたカラーフィルター用感光性着色組成物 | |
JP2013151629A (ja) | キノフタロン色素、およびその用途 | |
JP5790486B2 (ja) | キノフタロン色素、およびその用途 | |
JP7494481B2 (ja) | 赤外線透過型着色組成物、赤外線透過フィルタ、赤外線カメラ、および赤外線センサ | |
JP7143804B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP2012173369A (ja) | カラーフィルタ用着色樹脂組成物 | |
JP2018041029A (ja) | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ | |
JP6520322B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP6232711B2 (ja) | トリアリールメタン色素、およびその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210806 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20210810 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20210810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220607 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220906 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220920 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221115 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221128 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7196595 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |