ポリマーフィルムを生産するためのシステムおよび技法が、本明細書に説明される。説明される実装のうちの1つ以上のものは、高度に精密で制御された再現可能な様式で、ポリマーフィルムを生産するために使用されることができる。結果として生じるポリマーフィルムは、種々の変動に敏感な用途で(例えば、光学撮像システム内のアイピースの一部として)使用されることができる。
いくつかの実装では、ポリマーフィルムは、皺、不均等な厚さ、または他の意図的ではない物理的歪曲が、排除または別様に低減されるように、生産されることができる。これは、例えば、結果として生じるポリマーフィルムが、より予測可能な物理的および/または光学性質を呈するため、有用であり得る。例えば、このようにして生産されるポリマーフィルムは、より予測可能な一貫した様式で光を回折させることができ、したがって、高解像度光学撮像システムを使用するためにより適切であり得る。ある場合には、これらのポリマーフィルムを使用する光学撮像システムは、他のポリマーフィルムを用いて別様に可能であり得るよりも鮮明な、および/または高解像度の画像を生成することができる。
ポリマーフィルムを生産するための例示的システム100が、図1に示される。システム100は、2つの作動可能ステージ102aおよび102bと、2つの金型構造104aおよび104bと、2つの光源106aおよび106bと、支持フレーム108と、制御モジュール110とを含む。
システム100の動作中に、2つの金型構造104aおよび104b(「光学平坦部」とも称される)は、それぞれ、(クランプ112aおよび112bを通して)作動可能ステージ102aおよび102bに固着される。ある場合には、クランプ112aおよび112bは、金型構造104aおよび104bが作動可能ステージ102aおよび102bに可逆的に搭載され、そこから除去されることを可能にする、磁気(例えば、電磁石)および/または空気圧式クランプであり得る。ある場合には、クランプ112aおよび112bは、スイッチによって、および/または制御モジュール110によって(例えば、電気をクランプ112aおよび112bの電磁石に選択的に印加すること、および/または空気圧式機構を選択的に作動させ、金型構造に係合または係脱することによって)、制御されることができる。
光硬化性材料114(光に暴露されたときに硬質化する、フォトポリマーまたは光活性化樹脂)は、金型構造104bの中に堆積される。金型構造104aおよび104bは、光硬化性材料114が、金型構造104aおよび104bによって封入されるように、(例えば、作動可能ステージ102aおよび/または102bを支持フレーム108に沿って垂直に移動させることによって)相互と近接するように移動される。光硬化性材料114は、次いで、(例えば、光硬化性材料114を光源106aおよび/または106bからの光に暴露することによって)硬化され、金型構造104aおよび104bによって画定される1つ以上の特徴を有する、薄いフィルムを形成する。光硬化性材料114が硬化された後、金型構造104aおよび104bは、(例えば、作動可能ステージ102aおよび/または102bを支持フレーム108に沿って垂直に移動させることによって)相互から離れるように移動され、フィルムは、抽出される。
作動可能ステージ102aおよび102bは、それぞれ、金型構造104aおよび104bを支持するように構成される。さらに、作動可能ステージ102aおよび102bは、1つ以上の次元で、それぞれ、金型構造104aおよび104bを操作し、金型構造104aと104bとの間の間隙体積116を制御するように構成される。
例えば、ある場合には、作動可能ステージ102aは、1つ以上の軸に沿って金型構造104aを平行移動させることができる。実施例として、作動可能ステージ102aは、デカルト座標系(すなわち、3つの直交配列された軸を有する座標系)内のx軸、y軸、および/またはz軸に沿って金型構造104aを平行移動させることができる。ある場合には、作動可能ステージ102aは、1つ以上の軸を中心として金型構造104aを回転または傾転させることができる。実施例として、作動可能ステージ102aは、デカルト座標系内のx軸(例えば、金型構造104aを「ロール」するために)、y軸(例えば、金型構造104aを「ピッチ」するために)、および/またはz軸(例えば、金型構造104aを「ヨー」するために)に沿って、金型構造104aを回転させることができる。1つ以上の他の軸に対する平行移動および/または回転もまた、上記に説明されるものに加えて、またはその代わりのいずれかで、可能である。同様に、作動可能ステージ102bはまた、1つ以上の軸に沿って金型構造104bを平行移動させる、および/または1つ以上の軸を中心として金型構造104bを回転させることができる。
ある場合には、作動可能ステージ102aは、1つ以上の自由度(例えば、1、2、3、4、またはそれを上回る自由度)に従って、金型構造104aを操作することができる。例えば、作動可能ステージ102aは、6自由度(例えば、x軸、y軸、およびz軸に沿った平行移動、およびx軸、y軸、およびz軸を中心とした回転)に従って、金型構造104aを操作することができる。1つ以上の他の自由度による操作もまた、上記に説明されるものに加えて、またはその代わりのいずれかで、可能である。同様に、作動可能ステージ102bはまた、1つ以上の自由度に従って、金型構造104bを操作することもできる。
ある場合には、作動可能ステージ102aおよび102bは、金型構造104aおよび104bを操作し、間隙体積116を制御するように構成される、1つ以上のモータアセンブリを含むことができる。例えば、作動可能ステージ102aおよび102bは、作動可能ステージ102aおよび102bを操作し、それによって、作動可能ステージ102aおよび102bを再配置および/または再配向するように構成される、モータアセンブリ118を含むことができる。
図1に示される実施例では、作動可能ステージ102aおよび102bは両方とも、間隙体積116を制御するように支持フレーム108に対して移動されることができる。しかしながら、ある場合には、作動可能ステージのうちの一方が、支持フレーム108に対して移動されることができる一方で、他方は、支持フレーム108に対して静的なままであることができる。例えば、ある場合には、作動可能ステージ102aは、モータアセンブリ118を通して支持フレーム108に対して1つ以上の次元で平行移動するように構成されることができる一方で、作動可能ステージ102bは、支持フレーム108に対して静的に保持されることができる。
金型構造104aおよび104bは、集合的に光硬化性材料114のためのエンクロージャを画定する。例えば、金型構造104aおよび104bは、ともに整合されたときに、中空金型領域(例えば、間隙体積116)を画定することができ、その内側で、光硬化性材料114は、堆積され、フィルムに硬化されることができる。金型構造104aおよび104bはまた、結果として生じるフィルム内に1つ以上の構造を画定することもできる。例えば、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応するチャネルを付与する、表面120aおよび/または120bからの1つ以上の突出構造(例えば、格子)を含むことができる。別の実施例として、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応する突出構造を付与する、表面120aおよび/または120b内に画定される1つ以上のチャネルを含むことができる。ある場合には、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルムの片側または両側に特定のパターンを付与することができる。ある場合には、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム上に突出部および/またはチャネルのいずれのパターンも全く付与する必要がない。ある場合には、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルムが、光学撮像システム内のアイピースとして使用するために適切であるように(例えば、フィルムが、特定の光学特性をフィルムに付与する、1つ以上の光回折微細構造またはナノ構造を有するように)特定の形状およびパターンを画定することができる。
ある場合には、相互に面する金型構造104aおよび104bの表面はそれぞれ、それらの間に画定される間隙体積116が、500nmまたはそれ未満のTTVを呈するように、略平坦であり得る。例えば、金型構造104aは、略平坦面120aを含むことができ、金型構造104bは、略平坦面120bを有することができる。略平坦面は、例えば、100nmまたはそれ未満(例えば、100nmまたはそれ未満、75nmまたはそれ未満、50nmまたはそれ未満等)だけ理想的平坦面(例えば、完全平坦面)の平坦性から逸脱する、表面であり得る。略平坦面はまた、2nmまたはそれ未満(例えば、2nmまたはそれ未満、1.5nmまたはそれ未満、1nmまたはそれ未満等)の局所粗度、および/または500nmまたはそれ未満(例えば、500nmまたはそれ未満、400nmまたはそれ未満、300nmまたはそれ未満、50nmまたはそれ未満等)の縁間平坦性を有することができる。ある場合には、金型構造104および104bの表面の一方または両方は、(例えば、表面の平坦性をさらに増加させるように)研磨されることができる。略平坦面は、例えば、金型構造104aおよび104bが金型構造104aおよび104bの範囲に沿って厚さが実質的に一貫している(例えば、500nmまたはそれ未満のTTVを有する)間隙体積116を画定することを可能にするため、有益であり得る。したがって、結果として生じる光学フィルムは、平坦であり得る(例えば、特定の閾値未満またはそれと等しい、例えば、500nm未満、400nm未満、300nm未満等の全厚さ変動[TTV]および/または局所厚さ変動[LTV]を有する)。さらに、研磨された金型構造104aおよび104bは、例えば、光学撮像用途のためのより平滑な光学フィルムを提供することに有益であり得る。実施例として、より平滑な光学フィルムから構築されるアイピースは、改良された画像コントラストを呈し得る。
例示的光学フィルム700のTTVおよびLTVが、図7に示される。光学フィルム700のTTVは、光学フィルム700の全体に対する光学フィルム700の最小厚さ(Tmin)を差し引いた、光学フィルム700の全体に対する光学フィルム1000の最大厚さ(Tmax)を指す(例えば、TTV=Tmax-Tmin)。光学フィルム700のLTVは、光学フィルム700の局所的部分に対する光学フィルム700の最小厚さ(Tlocal min)を差し引いた、光学フィルム700の局所的部分に対する光学フィルム700の最大厚さ(Tlocal max)を指す(例えば、LTV=Tlocal max-Tlocal min)。局所的部分のサイズは、用途に応じて異なり得る。例えば、ある場合には、局所的部分は、特定の表面積を有する光学フィルムの一部として画定されることができる。例えば、光学撮像システム内のアイピースとして使用するために意図される光学フィルムに関して、局所的部分の表面積は、2.5インチの直径を有する面積であり得る。ある場合には、局所的部分の表面積は、アイピース設計に応じて異なり得る。ある場合には、局所的部分の表面積は、光学フィルムの寸法および/または特徴に応じて異なり得る。
金型構造104aおよび104bはまた、フィルム生産プロセスの間に撓曲または屈曲しないように剛直性である。金型構造104aおよび104bの剛直性は、金型構造の弾性係数(E)および金型構造の面積の二次モーメント(I)の関数である、その屈曲剛性の観点から表されることができる。ある場合には、金型構造はそれぞれ、1.5Nm2以上の屈曲剛性を有することができる。
さらになおも、金型構造104aおよび104bは、光硬化性材料を光硬化させるために適切な1つ以上の波長における放射(例えば、315nm~430nm)に対して部分的または完全に透過性であり得る。さらになおも、金型構造104aおよび104bは、特定の閾値温度まで(例えば、少なくとも200℃まで)熱的に安定している(例えば、サイズまたは形状が変化しない)材料から作製されることができる。例えば、金型構造104aおよび104bは、いくつかある材料の中でも特に、ガラス、シリコン、石英、テフロン(登録商標)、および/またはポリジメチルシロキサン(PDMS)から作製されることができる。
ある場合には、金型構造104aおよび104bは、特定の閾値を上回る(例えば、1mmよりも厚い、2mmよりも厚い等)厚さを有することができる。これは、例えば、十分に厚い金型構造が屈曲することがより困難であるため、有益であり得る。したがって、結果として生じるフィルムは、厚さの不規則性を呈する可能性が低い。ある場合には、金型構造104aおよび104bの厚さは、特定の範囲内であり得る。例えば、金型構造104aおよび104bはそれぞれ、厚さ1mm~50mmであり得る。範囲の上限は、例えば、金型構造104aおよび104bをパターン化するために使用されるエッチングツールの限定に対応し得る。実践では、他の範囲もまた、実装に応じて可能である。
同様に、ある場合には、金型構造104aおよび104bは、特定の閾値を上回る(例えば、3インチを上回る)直径を有することができる。これは、例えば、比較的により大きいフィルムおよび/または複数の個々のフィルムが同時に生産されることを可能にするため、有益であり得る。さらに、意図的ではない粒子状物質が、金型構造の間に(例えば、位置126等においてスペーサ構造124と対向する金型構造104aまたは104bとの間に)閉じ込められる場合、結果として生じるフィルムの平坦性へのその影響は、減少される。
例えば、比較的に小さい直径を有する金型構造104aおよび104bに関して、(例えば、位置126等におけるスペーサ構造124のうちの1つの上の閉じ込められた粒子状物質に起因する)金型構造104aおよび104bの片側の不整合は、金型構造104aおよび104bの範囲に沿って間隙体積116内で厚さの比較的により急激な変化をもたらし得る。したがって、1つまたは複数の結果として生じるフィルムは、厚さのより突然の変化(例えば、フィルムの長さに沿った厚さのより急勾配の傾斜)を呈する。
しかしながら、比較的により大きい直径を有する金型構造104aおよび104bに関して、金型構造104aおよび104bの片側の不整合は、金型構造104aおよび104bの範囲に沿って間隙体積116内で厚さのより段階的な変化をもたらすであろう。したがって、1つまたは複数の結果として生じるフィルムは、厚さのあまり突然ではない変化(例えば、フィルムの長さに沿った厚さの比較的により段階的な傾斜)を呈する。故に、十分に大きい直径を有する金型構造104aおよび104bは、閉じ込められた粒子状物質に対してより「寛容」であり、したがって、より一貫した、および/またはより平坦なフィルムを生産するために使用されることができる。
実施例として、5μmまたはそれ未満の粒子が、(例えば、位置126において)金型構造104aおよび104bの周辺における点に沿って閉じ込められ、金型構造104aおよび104bがそれぞれ、8インチの直径を有する場合、金型構造104aおよび104bの範囲内で2平方インチの水平表面積を有する間隙体積は、依然として、500nmまたはそれ未満のTTVを有するであろう。したがって、光硬化性材料が間隙体積内に堆積される場合、結果として生じるフィルムは、同様に、500nmまたはそれ未満のTTVを呈するであろう。
光源106aおよび106bは、光硬化性材料114を光硬化させるために適切な1つ以上の波長における放射を発生させるように構成される。1つ以上の波長は、使用される光硬化性材料のタイプに応じて異なり得る。例えば、ある場合には、光硬化性材料(例えば、ポリ(メチルメタクリレート)またはポリ(ジメチルシロキサン)等の紫外線硬化性液体シリコーンエラストマ)が、使用されことができ、対応して、光源は、315nm~430nmの範囲内の波長を有する放射を発生させ、光硬化性材料を光硬化させるように構成されることができる。ある場合には、金型構造104aおよび104bのうちの1つ以上のものは、光源106aおよび/または106bからの放射が、金型構造104aおよび/または104bを通過し、光硬化性材料114に衝突し得るように、光硬化性材料114を光硬化させるために適切な放射に対して透過性または実質的に透過性であり得る。
制御モジュール110は、作動可能ステージ102aおよび102bに通信可能に結合され、間隙体積116を制御するように構成される。例えば、制御モジュール110は、センサアセンブリ122(例えば、1つ以上の容量および/または感圧センサ要素を有するデバイス)からの間隙体積116(例えば、1つ以上の場所における金型構造104aと104bとの間の距離)に関する測定を受信し、応答して(例えば、コマンドを作動可能ステージ102aおよび102bに伝送することによって)金型構造104aおよび104bの一方または両方を再配置および/または再配向することができる。
図1に示されるような実施例として、システム100は、金型構造(例えば、金型構造104b)の1つ以上の表面から、対向する金型構造(例えば、金型構造104a)に向かって突出する、1つ以上のスペーサ構造124(例えば、突出部またはガスケット)を含むことができる。スペーサ構造124はそれぞれ、金型構造104aおよび104bがともに接合される(例えば、ともに押圧される)ときに、スペーサ構造124が金型構造104aおよび104bに当接し、略平坦な間隙体積116がその間に画定されるように、実質的に等しい垂直高さを有することができる。
さらに、スペーサ構造124は、光硬化性材料114を受容し、硬化させるための金型構造104aおよび104bの面積に近接し、それを少なくとも部分的に封入して、位置付けられることができる。これは、例えば、低いTTVおよび/またはLTVが金型構造104aおよび104bの範囲の全体を横断して維持されることを必ずしも要求することなく、システム100が低いTTVおよび/またはLTVを有するポリマーフィルムを生産することを可能にするため、有益であり得る。例えば、複数の異なるポリマーフィルムが、金型構造104aと104bとの間の体積全体にわたって低いTTVを達成する必要なく、生産されることができる。故に、生産プロセスのスループットは、増加されることができる。
例えば、図2は、スペーサ構造124がその間に配置された、例示的金型構造104aおよび104bを示す。金型構造104aおよび104bが、ともに接合されるとき、スペーサ構造124は、金型構造104aおよび104bに当接し、金型構造104aおよび104bが、スペーサ構造124の垂直高さ202よりも相互にこれ以上近づかないように物理的に妨害する。スペーサ構造124のそれぞれの垂直高さ202が実質的に等しいため、略平坦な間隙体積116が、金型構造104aと104bとの間に画定される。ある場合には、スペーサ構造124の垂直高さ202は、結果として生じるフィルムの所望の厚さに実質的に等しくあり得る。
スペーサ構造124は、種々の材料から構築されることができる。ある場合には、スペーサ構造124は、特定の閾値温度まで(例えば、少なくとも200℃まで)熱的に安定している(例えば、サイズまたは形状が変化しない)材料から構築されることができる。例えば、スペーサ構造124は、いくつかある材料の中でも特に、ガラス、シリコン、石英、および/またはテフロン(登録商標)から作製されることができる。ある場合には、スペーサ構造124は、金型構造104aおよび/または104bと同一の材料から構築されることができる。ある場合には、スペーサ構造124は、金型構造104aおよび/または104bと異なる材料から構築されることができる。ある場合には、スペーサ構造124のうちの1つ以上のものは、金型構造104aおよび/または104bと一体的に形成される(例えば、金型構造104aおよび/または104bからエッチングされる、リソグラフィ製造プロセスを通して金型構造104aおよび/または104b上に刷り込まれる、または付加製造プロセス等を通して金型構造104aおよび/または104b上に付加的に形成される)ことができる。ある場合には、スペーサ構造124のうちの1つ以上のものは、金型構造104aおよび/または104bとは別であり得、(例えば、糊または他の接着剤を使用して)金型構造104aおよび/または104bに固着または添着されることができる。
2つのスペーサ構造124が、図2に示されるが、これは、例証的実施例にすぎない。実践では、金型構造104a、金型構造104b、または両方から突出する任意の数のスペーサ構造124(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれを上回る)が存在し得る。さらになおも、図2は、金型構造104aおよび104bの周辺に沿って位置付けられるスペーサ構造124を示すが、実践では、各スペーサ構造124は、金型構造104aおよび104bの範囲に沿っていずれかの場所に位置付けられることができる。
さらに、いくつかの実装では、他の機構が、スペーサ構造124に加えて、またはその代わりのいずれかで、金型構造104aと104bとの間に間隙体積を画定するために使用されることができる。例えば、モータアセンブリ118は、金型構造104aおよび104bが、(例えば、z方向または図1の上下方向に)特定の距離によって相互から分離されるように、作動可能ステージ102aおよび102bを操作するように構成されることができる。いくつかの実装では、モータアセンブリ118は、いったん相互に対して特定の位置に来ると、モータアセンブリ118が作動可能ステージ102aおよび102bをさらに移動させることを防止する、係止機構128を含むことができる。係止機構128は、製造プロセスの間に選択的に係合および係脱されることができる。
本明細書に説明されるように、ポリマーフィルムが、2つの金型の間に光硬化性材料(例えば、光に暴露されたときに硬質化するフォトポリマーまたは光活性化樹脂)を封入し、(例えば、材料を光および/または熱に暴露することによって)材料を硬化させることによって、生産されることができる。さらに、「個片化」プロセスが、(例えば、1回またはそれを上回ってポリマーフィルムを切断し、特定のサイズおよび形状を有する別個の製品を取得することによって)ポリマーフィルムを複数の異なる製品に分離するように、および/またはポリマー製品の縁から過剰なポリマー材料を除去するように、実施されることができる。
ある場合には、個片化プロセスを実施することは、ポリマーフィルム内に望ましくない変動を導入し、結果として生じる製品を変動に敏感な環境内で使用するためにあまり適切ではなくし得る。例えば、個片化は、時として、ポリマーフィルムを異なる部分に分離するように、型抜き、フライス加工、水ジェット切断、超音波切断、またはレーザ切断等の技法を使用して、実施される。しかしながら、ポリマーフィルムが、過剰に脆性である場合、切断されるときに亀裂し、または欠け、不良な縁品質をもたらし得る。これらの不完全性は、(例えば、生産の間に正確かつ精密な切断を行うことがより困難であるため)生産プロセスに悪影響を及ぼし、高精度の縁を要求する用途における収率を低減させ得る。さらに、これらの不完全性は、結果として生じるポリマー製品を、それらの意図された使用のためにあまり適切ではなくし得る。例えば、欠けまたは亀裂は、ポリマー製品の意図された光学特性に干渉し、ポリマー製品の性能に悪影響を及ぼし得る。別の実施例として、これは、ポリマー製品を損傷し得る、および/または(例えば、マルチ光学デバイスにおいて)高度な精度でポリマー製品をともにスタックすることを困難にし得る、デブリを発生させ得る。さらに、これらの不完全性は、製品と製品との間のポリマー製品の変動性を増加させ得る。故に、ポリマー製品は、変動に敏感な用途で使用するためにあまり適切ではなくなり得る。
ポリマーフィルムを個片化するための例示的技法が、本明細書に説明される。説明される技法のうちの1つ以上のものが、意図的ではない欠けまたは亀裂の発生を排除または別様に低減させながら、ポリマーフィルムを複数の異なる製品に分離するように実施されることができる。故に、ポリマー製品が、より効率的に、一貫して、かつ正確に生産されることができる。
ある場合には、個片化は、完全には硬化されていないポリマーフィルムの1つ以上の部分を切断することによって、実施されることができる。それらの部分が、完全に硬化されたポリマーフィルムと比較して、あまり剛直性および脆性ではないため、切断は、亀裂または欠けを引き起こす可能性が低い。ポリマーフィルムの硬化は、例えば、硬化プロセスの間に光硬化性材料に印加される光の強度および/またはその光の暴露時間を調整することによって、制御されることができる。
ある場合には、ポリマーフィルムの局所的部分(例えば、「個片化ゾーン」)が、ポリマーフィルムの他の部分よりも少ない程度に、選択的に硬化されることができる。個片化プロセスの間に、ポリマーフィルムは、これらの個片化ゾーンに沿って切断されることができる。個片化ゾーンが、あまり剛直性および脆性ではないため、切断は、亀裂または欠けをもたらす可能性が低く、それによって、結果として生じるポリマー製品の品質を改良する。
実施例として、図3は、システム100を使用してポリマー製品を生産するための例示的プロセスの簡略化された概略図である。図3に示されるプロセスは、例えば、ウェアラブル撮像ヘッドセットを使用するための導波管またはアイピース等の光学構成要素を生産するために使用されることができる。例証を容易にするために、システム100の一部は、省略されている。
ある場合には、本プロセスは、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。実施例として、本プロセスは、(例えば、光学撮像システム内の導波管またはアイピースの一部として)光学用途で使用するために適切なポリマーフィルムを生産するために使用されることができる。ある場合には、本プロセスは、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。実施例として、本プロセスは、800μmまたはそれ未満、600μmまたはそれ未満、400μmまたはそれ未満、200μmまたはそれ未満、100μmまたはそれ未満、または50μmまたはそれ未満等の(例えば、デカルト座標系のz軸に沿って測定されるような)1,000μm以下の厚さと、最大約100cm2またはそれ未満または最大約1,000cm2またはそれ未満等の5cm2以上、10cm2以上、50cm2以上等の(例えば、デカルト座標系のx-y平面に対して測定されるような)少なくとも1cm2の面積とを有し、所定の形状を有する、ポリマー製品を生産するために使用されることができる。ある場合には、ポリマーフィルムは、x-y平面内で少なくとも1つの方向に少なくとも1cm(例えば、約30cmまたはそれ未満等の2cm以上、5cm以上、8cm以上、10cm以上)の寸法を有することができる。
図3の左部分に示されるように、金型構造104bは、表面120bを含む。金型構造104bは、金型構造104bが対応する金型構造104aとともに接合されるときに、光硬化性材料114を鋳造し、硬化させるための1つ以上の封入領域を画定するように、構成される。さらに、表面120bは、それぞれ、異なるポリマー製品302a-d(例えば、導波管またはアイピース)のサイズおよび形状に対応する、いくつかの面積300a-dを画定する。
さらに、上記に説明されるように、金型構造104aおよび104bはまた、結果として生じるフィルム内に1つ以上の構造を画定することもできる。例えば、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応するチャネルを付与する、金型構造の表面120aおよび/または120bからの1つ以上の突出構造を含むことができる。別の実施例として、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応する突出構造を付与する、表面120aおよび/または120b内に画定される1つ以上のチャネルを含むことができる。ある場合には、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルムが、光学撮像システム内の導波管またはアイピースとして使用するために適切であるように(例えば、フィルムが、特定の光学特性をフィルムに付与する、1つ以上の光回折微細構造またはナノ構造を有するように)特定のパターンを画定することができる。
鋳造プロセスの間に、ある量の光硬化性材料114が、金型構造104b上に分注される。金型構造104aおよび104bは、次いで、光硬化性材料114が、(例えば、図3の中央部分に示されるように)金型構造104aおよび104bによって封入されるように、(例えば、図1に関して説明される作動可能ステージ102aおよび/または102bを移動させることによって)相互と近接するように移動される。
さらに、本システムは、金型構造104bと光源(例えば、図1に関して示され、説明される光源106a)との間に位置付けられるマスク304を含む。ある場合には、マスク304は、金型構造104aの上方に(例えば、金型構造104aと光源との間に)位置付けられることができる。マスク304は、光硬化性材料114のある部分が、光硬化性材料114の他の部分よりも光源からの強い光に暴露されるように、金型構造104aおよび104bの異なる場所に対して異なるように光源から放出される光を減衰させるように構成される。例えば、マスク304は、第1の強度を有する光を、金型構造104bの面積300a-d上に位置付けられる光硬化性材料114上に透過させる、いくつかの窓面積306a-dを画定することができる。さらに、マスク304は、第2のより低い強度を有する光を、面積300a-dを越えて金型構造104bの面積上に位置付けられる光硬化性材料114上に透過させる、1つ以上の減衰面積308を含むことができる。故に、面積300a-d上に位置付けられる光硬化性材料114は、面積300a-dを越えて位置付けられる光硬化性材料114よりも迅速に硬化される。
ある場合には、マスク304は、溶融石英金型または薄いウエハであり得る。窓面積306a-dは、光硬化性材料を光硬化させるために適切な光の波長に対して透過性または実質的に透過性である領域であり得る。ある場合には、窓面積306a-dは、面積300a-dと類似するサイズおよび/または形状を有することができる。1つ以上の減衰面積308は、それらの同一の光の波長に対して光の強度を減衰させるための構造または他の特徴(例えば、光拡散構造または格子)を含む、1つ以上の領域であり得る。ある場合には、減衰面積308は、光の強度を少なくとも10%(例えば、10%、20%、30%、またはそれを上回って)減衰させることができる。
光硬化性材料114は、次いで、(例えば、光硬化性材料114を光硬化させるために適切な光304で光硬化性材料114を照射することによって)硬化され、金型構造104aおよび104bによって画定される1つ以上の特徴を有する、ポリマーフィルム310を形成する。
図3の右部分に示されるように、光硬化性材料114が硬化された後、ポリマーフィルム310は、(例えば、相互から離れるように金型構造104aおよび104bを移動させ、それらの間のポリマーフィルム310を除去することによって)金型構造104aおよび104bから抽出または「離型される」。
マスク304による光の局所的減衰に起因して、ポリマーフィルム310のある部分が、ポリマーフィルム310の他の部分よりも硬化されている。例えば、部分312a-d(例えば、ポリマー製品302a-dのサイズおよび形状に対応する)は、マスク304の窓面積306a-dを通した光の透過に起因して、さらなる程度に硬化されている。しかしながら、部分314は、マスク304の減衰面積308を通した光の減衰された透過に起因して、より少ない程度に硬化されている。故に、部分312a-dは、部分314と比較して、比較的により剛直性かつ脆性である。ある場合には、部分312a-dは、2.0GPaを上回るヤング率を有することができ、部分314は、1GPa~1.5GPaのヤング率を有することができる。
ポリマーフィルム310は、部分308に沿って切断し、ポリマーフィルム310を異なるポリマー製品302a-dに分離することによって、個片化されることができる。切断が、(例えば、「個片化ゾーン」に沿って)あまり剛直性および脆性ではないポリマーフィルム310の部分に実施されるにつれて、切断は、より少ない亀裂または欠けをもたらす。故に、ポリマー製品302a-dの品質が、(例えば、完全に硬化されたポリマーフィルムを個片化することから形成されるポリマー製品と比較して)改良される。さらに、ポリマーフィルムは、より精密に、正確に、かつ一貫して切断され、製品間のより低い変動性を呈する製品をもたらし得る。
ある場合には、光源は、具体的空間分布に従って光を放出し、光硬化性材料の場所特有の硬化を促進するように構成されることができる。例えば、光源は、金型構造104aおよび104bの他の部分(例えば、300a-dを越える面積)に沿ってあまり強くない光を放出しながら、製品302a-dに対応する金型構造104aおよび104bの面積(例えば、面積300a-d)に沿ってより高い強度の光を放出するように構成されることができる。ある場合には、光源は、高度指向性および/またはコリメートされた光を放出し、金型構造104aおよび104bの具体的部分に対する光の暴露を精密に調整することができる。
実践では、プロセスの動作パラメータは、実装に応じて変動し得る。実施例として、光硬化性材料LPB-1102(Mitsubishi)が、それを紫外線(UV)光に暴露することによって硬化されることができる。マスク304は、ポリマーフィルムの「個片化ゾーン」(例えば、個片化プロセスの間に切断されるであろうポリマーフィルムの面積)が、約15~75mW/cm2の強度を有する光に暴露されるように、金型構造の特定の場所に対する光の強度を選択的に減衰させることができる。結果として、ポリマーフィルムの個片化ゾーンは、約0.5~1.5GPaの範囲内の引張弾性率を有する。これらの部分は、型抜き、水ジェット、および/またはフライス盤技法を使用して、亀裂する、または欠けることなく容易に個片化され得るほど十分に軟質である。さらに、マスク304は、それらの部分が完全に硬化されるように、金型構造の他の場所(例えば、ポリマー製品上に対応するポリマーフィルムの部分)に対する高強度の光(例えば、約15~75mW/cm2の強度を有する光)を選択的に透過させることができる。ある場合には、暴露時間は、光の強度に応じて、10~300秒の範囲内であり得る。
別の実施例として、チオレン系光硬化性材料MLP-02(Magic Leap)もまた、それをUV光に暴露することによって硬化されることができる。マスク304は、ポリマーフィルムの個片化ゾーンが、約15~150mW/cm2の強度を有する光に暴露されるように、金型構造の特定の場所に対する光の強度を選択的に減衰させることができる。結果として、ポリマーフィルムの個片化ゾーンは、約0.5~1.5GPaの範囲内の引張弾性率を有する。これらの部分は、型抜き、水ジェット、および/またはフライス盤技法を使用して、亀裂する、または欠けることなく容易に個片化され得るほど十分に軟質である。さらに、マスク304は、それらの部分が完全に硬化されるように、金型構造の他の場所(例えば、ポリマー製品上に対応するポリマーフィルムの部分)に対する高強度の光(例えば、約200~400mW/cm2の強度を有する光)を選択的に透過させることができる。ある場合には、暴露時間は、光の強度に応じて、60~420秒の範囲内であり得る。
ある場合には、光硬化性材料は、ポリマーフィルム(例えば、完全に硬化されたポリマーフィルムほど剛直性および脆性ではないポリマーフィルム)に部分的に硬化されることができる。個片化プロセスの間に、部分的に硬化されたポリマーフィルムは、1つ以上のポリマー製品に切断されることができる。ポリマー製品はそれぞれ、続いて、硬化プロセスを完了するように焼鈍されることができる。したがって、個片化が、実施される一方、ポリマーフィルムは、それほど剛直性または脆性ではなく、これは、(例えば、それらの縁に沿った亀裂または欠けを低減させることによって)結果として生じるポリマー製品の品質を改良し得る。
実施例として、図4は、システム100を使用してポリマー製品を生産するための別の例示的プロセスの簡略化された概略図である。図4に示されるプロセスは、例えば、ウェアラブル撮像ヘッドセットを使用するための導波管またはアイピース等の光学構成要素を生産するために使用されることができる。例証を容易にするために、システム100の一部は、省略されている。図3に関して説明されるような類似様式で、本プロセスは、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。
図4の左部分に示されるように、金型構造104bは、表面120bを含む。金型構造104bは、金型構造104bが対応する金型構造104aとともに接合されるときに、光硬化性材料114を鋳造および硬化させるための1つ以上の封入領域を画定するように、構成される。さらに、表面120bは、異なるポリマー製品402a-d(例えば、導波管またはアイピース)のサイズおよび形状にそれぞれ対応する、いくつかの面積400a-dを画定する。
さらに、上記に説明されるように、金型構造104aおよび104bはまた、結果として生じるフィルム内に1つ以上の構造を画定することもできる。例えば、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応するチャネルを付与する、金型構造の表面120aおよび/または120bからの1つ以上の突出構造を含むことができる。別の実施例として、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルム内に対応する突出構造を付与する、表面120aおよび/または120b内に画定される1つ以上のチャネルを含むことができる。ある場合には、金型構造104aおよび104bは、結果として生じるフィルムが、光学撮像システム内の導波管またはアイピースとして使用するために適切であるように(例えば、フィルムが、特定の光学特性をフィルムに付与する、1つ以上の光回折微細構造またはナノ構造を有するように)特定のパターンを画定することができる。
鋳造プロセスの間に、ある量の光硬化性材料114が、金型構造104b上に分注される。金型構造104aおよび104bは、次いで、光硬化性材料114が、(例えば、図4の中央部分に示されるように)金型構造104aおよび104bによって封入されるように、(例えば、図1に関して説明される作動可能ステージ102aおよび/または102bを移動させることによって)相互と近接するように移動される。
光硬化性材料114は、次いで、(例えば、光硬化性材料114を光硬化させるために適切な光304で光硬化性材料114を照射することによって)部分的に硬化され、金型構造104aおよび104bによって画定される1つ以上の特徴を有する、部分的に硬化されたポリマーフィルム410を形成する。ある場合には、光硬化性材料114は、仕上げられたポリマー製品402a-dのもの未満の剛性および/または剛直性を有するまで、ポリマーフィルム410を硬質化するために十分な光の量にそれを暴露することによって、部分的に硬化されることができる。さらに、光硬化性材料114は、ある程度の固体性を呈するように(例えば、金型構造104aが光硬化性材料114から「剥離された」場合でさえも、その形状を保つように)硬化されることができる。ある場合には、光硬化性材料114は、1GPa~1.5GPaのヤング率を有するまで硬化されることができる。
図4の右部分に示されるように、光硬化性材料114が部分的に硬化された後、ポリマーフィルム410は、ポリマーフィルム410から金型構造104aを「剥離」することによって(例えば、金型構造104aおよび104bを相互から離れるように移動させることによって)、抽出または「離型」される。ポリマーフィルム410は、金型構造104b上に残留する。
部分的に硬化されたポリマーフィルム410は、ポリマーフィルム410を異なるポリマー製品402a-dに切断することによって個片化されることができる。部分的に硬化されたポリマーフィルム410は、依然として金型構造104b上に位置付けられている間に個片化されることができる。これは、例えば、金型構造104bの平坦面が個片化プロセスの間にポリマーフィルム410の湾曲または反りを低減させ得るため、有益であり得る。さらに、切断が、(例えば、完全に硬化されたポリマーフィルムと比較して)あまり剛直性および脆性ではない、部分的に硬化されたポリマーフィルム410に実施されるにつれて、切断は、より少ない亀裂または欠けをもたらす。故に、ポリマー製品402a-dの品質は、(例えば、完全に硬化されたポリマーフィルムを個片化することから形成されるポリマー製品と比較して)改良される。さらに、ポリマーフィルムは、より精密に、正確に、一貫して切断され、製品間のより低い変動性を呈する製品をもたらし得る。
個片化プロセス後に、ポリマー製品402a-dは、硬化プロセスを完了するように焼鈍される。実施例として、ポリマー製品402a-dは、完全に硬化されるまで(例えば、部分的に硬化されたポリマーフィルムのものを上回る特定の程度の剛直性および/または剛性を呈するまで)加熱される、および/または付加的な光に暴露されることができる。ある場合には、ポリマー製品402a-dは、2.0GPaを上回るヤング率を有するまで焼鈍されることができる。ポリマー製品402a-dは、依然として金型構造104b上に位置付けられている間に焼鈍されることができる。焼鈍後に、ポリマー製品402a-dは、(例えば、金型構造104bからポリマー製品402a-dを「剥離」することによって)金型構造104bから抽出されることができる。
実践では、プロセスの動作パラメータは、実装に応じて変動し得る。実施例として、光硬化性材料LPB-1102(Mitsubishi)が、約15~75mW/cm2の強度を有するUV光にそれを暴露することによって、部分的に硬化されることができる。暴露時間は、光の強度に応じて、10~300秒の範囲内であり得る。これは、約0.5~1.5GPaの範囲内の引張弾性率を有する、部分的に硬化されたポリマーフィルムをもたらす。これは、型抜き、水ジェット、および/またはフライス盤技法を使用して、亀裂する、または欠けることなく容易に個片化され得るほど十分に軟質である。個片化後に、ポリマー製品はそれぞれ、15~120分にわたって40℃~150℃の加熱サイクルにそれを暴露することによって、焼鈍されることができる。
別の実施例として、チオレン系光硬化性材料MLP-02(Magic Leap)が、約15~150mW/cm2の強度を有するUV光にそれを暴露することによって、部分的に硬化されることができる。暴露時間は、光の強度に応じて、60~420秒の範囲内であり得る。これは、約0.5~1.5GPaの範囲内の引張弾性率を有する、部分的に硬化されたポリマーフィルムをもたらす。これは、型抜き、水ジェット、および/またはフライス盤技法を使用して、亀裂する、または欠けることなく容易に個片化され得るほど十分に軟質である。個片化後に、ポリマー製品はそれぞれ、20~120分にわたって125℃~250℃の加熱サイクルにそれを暴露することによって、焼鈍されることができる。ある場合には、ポリマー製品は、加熱サイクル後にサイズが収縮し得る(例えば、焼鈍される前の光硬化性材料内の架橋結合の初期の程度に応じて、厚さが5~10収縮する)。
ある場合には、光硬化性材料が、個片化フレームの中に堆積されることができる。個片化フレームは、その縁に沿って亀裂または欠けを導入することなく切断され得るように、剛直性であるが脆性ではない1つ以上の材料から構築されることができる。光硬化性材料は、個片化フレーム内で直接硬化され、光硬化性材料自体に沿ってではないが、個片化フレームに沿って切断することによって、別個のポリマー製品に個片化されることができる。故に、結果として生じるポリマー製品の品質が、(例えば、ポリマー材料が全く直接切断されないため)改良される。
例示的個片化フレーム500の平面図が、図5に示される。個片化フレーム500は、異なるポリマー製品にそれぞれ対応する、いくつかの開口502a-dを画定する。さらに、個片化フレーム500は、開口502a-dを相互接続するチャネル504のネットワークを画定する。
個片化フレーム500は、その縁に沿って亀裂または欠けを導入することなく切断され得るように、剛直性であるが脆性ではない1つ以上の材料から構築される。ある場合には、個片化フレーム500は、光硬化性材料を硬化させるために適切な光の波長(例えば、UV波長)に対して透過性または部分的に透過性である、ポリカーボネート系、アクリレート系、および/またはポリスチレン系材料等の1つ以上のポリマーから構築されることができる。ある場合には、個片化フレーム500は、開口502a-dを画定する縁に沿ってテフロン(登録商標)等のポリマーを含むことができる。
個片化フレーム500の厚さは、実装に応じて変動し得る。ある場合には、個片化フレーム500は、個片化フレーム500がスペーサ構造126と金型構造104aおよび104bとの間の相互作用に干渉しないように、スペーサ構造126の高さよりも少なくとも50μm少ない(例えば、スペーサ構造の高さよりも50μm少ない、スペーサ構造の高さよりも100μm少ない、スペーサ構造の高さよりも150μm少ない等)厚さを有することができる。
生産プロセスの間に、個片化フレーム500は、(例えば、開口502a-dが金型構造104bの対応する部分と整合し、ポリマー製品の特徴を画定するように)金型構造104bの上に位置付けられる。光硬化性材料が、開口502a-dの中に分注される。金型構造104aおよび104bは、光硬化性材料が個片化フレーム500内に金型構造104aおよび104bによって封入されるように、(例えば、図1に関して説明される作動可能ステージ102aおよび/または102bを移動させることによって)相互と近接するように移動される。光硬化性材料は、熱および/または光の印加によって硬化される。
硬化後に、個片化プロセスが、開口502a-dの周辺に沿って(例えば、開口502a-dを少なくとも部分的に包囲する経路506a-dに沿って)個片化フレーム500を切断することによって実施される。故に、各ポリマー製品は、個片化フレーム500の一部によって包囲される、または「フレームに入れられる」硬化されたポリマー材料を含む。
例示的金型構造104aおよび個片化フレームが、上記に示され、説明されるが、これらは、例証的実施例にすぎない。実践では、それぞれの構成は、実装に応じて異なり得る。実施例として、金型構造は、任意のサイズまたは形状をそれぞれ有する、任意の数の異なるポリマー製品(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る)を鋳造および硬化させるための面積を含むことができる。別の実施例として、個片化フレームは、任意のサイズまたは形状をそれぞれ有する、任意の数の異なるポリマー製品(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る)の鋳造および硬化に適応するための任意の数の開口を含むことができる。
ある場合には、システム100はまた、硬化プロセスの間に熱を光硬化性材料に印加するための1つ以上の加熱要素も含む。これは、例えば、硬化プロセスを促進することに有益であり得る。例えば、ある場合には、熱および光の両方が、光硬化性材料を硬化させるために使用されることができる。例えば、熱の印加は、硬化プロセスを加速させる、硬化プロセスをより効率的にする、および/または硬化プロセスをより一貫させるために、使用されることができる。ある場合には、硬化プロセスは、光の代わりに熱を使用して、実施されることができる。例えば、熱の印加は、光硬化性材料を硬化させるために使用されることができ、光源は、使用される必要がない。
ポリマーフィルムを生産するための例示的システム600が、図6に示される。一般に、システム600は、図1に示されるシステム100に類似し得る。例えば、システム600は、2つの作動可能ステージ102aおよび102bと、2つの金型構造104aおよび104bと、支持フレーム108と、制御モジュール110とを含むことができる。例証を容易にするために、制御モジュール110は、図6に示されていない。
しかしながら、本実施例では、システム600は、2つの光源106aおよび106bを含まない。代わりに、これは、それぞれ、金型構造104aおよび104bに隣接して位置付けられる2つの加熱要素602aおよび602bを含む。加熱要素602aおよび602bは、(例えば、作動可能ステージ102aおよび102bを通して)金型構造104aおよび104bとともに移動するように構成され、硬化プロセスの間に熱を金型構造104aと104bとの間の光硬化性材料114に印加するように構成される。
加熱要素602aおよび602bの動作は、制御モジュール110によって制御されることができる。例えば、制御モジュール110は、加熱要素602aおよび602bに通信可能に結合されることができ、(例えば、コマンドを加熱要素602aおよび602bに伝送することによって)熱を光硬化性材料114に選択的に印加することができる。
例示的加熱要素602aおよび602bは、金属加熱要素(例えば、ニクロムまたは抵抗ワイヤ)、セラミック加熱要素(例えば、二珪化モリブデンまたはPTCセラミック要素)、ポリマーPTC加熱要素、複合加熱要素、またはそれらの組み合わせである。ある場合には、加熱要素602aおよび602bは、金型構造104aおよび104bへの一様な熱伝達を促進するための金属板を含むことができる。
2つの加熱要素602aおよび602bが、図6に示されるが、ある場合には、システムは、任意の数の加熱要素(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれを上回る)を含むことができる、または全く含まない。さらに、システム600は、光源106aおよび106bを伴わずに示されるが、ある場合には、システムは、1つ以上の光源と、1つ以上の加熱要素とを併せて含むことができる。
図8Aは、ポリマー製品を生産するための例示的プロセス800を示す。プロセス800は、例えば、システム100または600を使用して、実施されることができる。ある場合には、プロセス800は、(例えば、光学撮像システム内の導波管またはアイピースの一部として)光学用途で使用するために適切なポリマーフィルムを生産するために使用されることができる。ある場合には、本プロセスは、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。実施例として、本プロセスは、800μmまたはそれ未満、600μmまたはそれ未満、400μmまたはそれ未満、200μmまたはそれ未満、100μmまたはそれ未満、または50μmまたはそれ未満等の(例えば、デカルト座標系のz軸に沿って測定されるような)1,000μm以下の厚さと、最大約100cm2またはそれ未満または最大約1,000cm2またはそれ未満等の5cm2以上、10cm2以上、50cm2以上等の(例えば、デカルト座標系のx-y平面に対して測定されるような)少なくとも1cm2の面積とを有し、所定の形状を有する、ポリマー製品を生産するために使用されることができる。ある場合には、ポリマーフィルムは、x-y平面内で少なくとも1つの方向に少なくとも1cm(例えば、約30cmまたはそれ未満等の2cm以上、5cm以上、8cm以上、10cm以上)の寸法を有することができる。
プロセス800では、光硬化性材料が、第1の金型部分と第1の金型部分の反対の第2の金型部分との間の空間の中に分注される(ステップ802)。例示的金型部分が、例えば、図1-3に関して示され、説明される。
第1の金型部分の表面の間の相対分離が、第1の金型部分と第2の金型部分との間の空間を充填するように、第1の金型部分の表面に対向する第2の金型部分の表面に対して調節される(ステップ804)。2つの金型部分の間の相対分離を調節するための例示的技法が、例えば、図1および2に関して示され、説明される。
空間内の光硬化性材料は、硬化された導波管フィルムの異なる部分が異なる剛直性を有するように、硬化された導波管フィルムを形成するように、光硬化性材料を光硬化させるために適切な放射で照射される(ステップ806)。ある場合には、光硬化性材料の異なる部分が、異なる量の放射で照射される。より高い放射量で照射される光硬化性材料の部分は、より低い放射量で照射される導波管フィルムの部分よりも高い剛直性を有する、硬化された導波管フィルムの部分に対応することができる。ある場合には、異なる量の放射が、マスクを通して空間を照射することによって供給される。マスクは、導波管部の所定の形状に対応する開口を含むことができる。光硬化の間に導波管フィルムの剛直性を選択的に制御するための例示的技法およびマスクが、例えば、図3に関して示され、説明される。
硬化された導波管フィルムは、第1および第2の金型部分から分離される(ステップ808)。導波管部は、次いで、硬化された導波管フィルムから個片化される(ステップ810)。導波管部は、硬化された導波管フィルムの他の部分よりも高い剛直性を有する、硬化された導波管フィルムの部分に対応する。ある場合には、導波管部は、型抜き、フライス加工、水ジェット切断、超音波切断、またはレーザ切断等の技法を使用して、個片化されることができる。
図8Bは、ポリマー製品を生産するための別の例示的プロセス820を示す。プロセス820は、例えば、システム100または600を使用して、実施されることができる。プロセス800と同様に、プロセス800は、(例えば、光学撮像システム内の導波管またはアイピースの一部として)光学用途で使用するために適切なポリマーフィルムを生産するために使用されることができ、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。実施例として、本プロセスは、(例えば、デカルト座標系のz軸に沿って測定されるような)1,000μm以下の厚さと、(例えば、デカルト座標系のx-y平面に対して測定されるような)少なくとも1cm2の面積とを有し、所定の形状を有する、ポリマー製品を生産するために使用されることができる。ある場合には、ポリマーフィルムは、x-y平面内で少なくとも1つの方向に少なくとも1cmの寸法を有することができる。
プロセス820では、光硬化性材料が、第1の金型部分と第1の金型部分の反対の第2の金型部分との間の空間の中に分注される(ステップ822)。例示的金型部分が、例えば、図1-3に関して示され、説明される。
第1の金型部分の表面の間の相対分離が、第1の金型部分と第2の金型部分との間の空間を充填するように、第1の金型部分の表面に対向する第2の金型部分の表面に対して調節される(ステップ824)。2つの金型部分の間の相対分離を調節するための例示的技法が、例えば、図1および2に関して示され、説明される。
空間内の光硬化性材料は、硬化された導波管フィルムを形成するように、光硬化性材料を光硬化させるために適切な放射で照射される(ステップ826)。光硬化性材料を照射するための例示的技法およびシステムが、例えば、図1に関して示され、説明される。
硬化された導波管フィルムは、導波管部を提供するように第1および第2の金型部分から分離される(ステップ828)。硬化された導波管フィルムの一部が、次いで、硬化された導波管フィルムから所定の形状で個片化される(830)。ある場合には、導波管部の一部が、型抜き、フライス加工、水ジェット切断、超音波切断、またはレーザ切断等の技法を使用して、個片化されることができる。
個片化された部分は、導波管部を提供するように焼鈍される(ステップ832)。導波管部は、硬化された導波管フィルムの剛直性よりも高い剛直性を有する。いくつかの実装では、個片化された部分は、光硬化性材料を光硬化させるために適切な放射で個片化された部分を照射することによって、焼鈍される。いくつかの実装では、個片化された部分は、個片化された部分を加熱することによって焼鈍される。導波管フィルムの個片化された部分を焼鈍するための例示的技法が、例えば、図4に関して示され、説明される。
図8Cは、ポリマー製品を生産するための別の例示的プロセス840を示す。プロセス840は、例えば、システム100または600を使用して、実施されることができる。プロセス800および820と同様に、プロセス840は、(例えば、光学撮像システム内の導波管またはアイピースの一部として)光学用途で使用するために適切なポリマーフィルムを生産するために使用されることができ、ヘッドセットで使用するために適切な導波管またはアイピースを生産するために特に有用であり得る。例えば、本プロセスは、光を誘導し、ヘッドセット着用者の視野を被覆する光を投影するために十分である厚さおよび/または断面積を有する、導波管またはアイピースを生産するために使用されることができる。実施例として、本プロセスは、(例えば、デカルト座標系のz軸に沿って測定されるような)100μm以下の厚さと、(例えば、デカルト座標系のx-y平面に対して測定されるような)少なくとも1cm2の面積とを有し、所定の形状を有する、ポリマー製品を生産するために使用されることができる。ある場合には、ポリマーフィルムは、x-y平面内で少なくとも1つの方向に少なくとも1cmの寸法を有することができる。
プロセス840では、フレームが、第1の金型部分と第2の金型部分との間に位置付けられる(ステップ842)。フレームは、特定の剛直性を有する。さらに、フレームは、所定の形状を有する第1の開口を画定する。ある場合には、フレームは、所定の形状をそれぞれ有する、複数の開口を画定する。例示的金型部分が、例えば、図1-3に関して示され、説明される。例示的フレームが、例えば、図5に関して示され、説明される。
光硬化性材料が、フレームの開口の中に分注される(ステップ844)。ある場合には、光硬化性材料は、フレームの開口のそれぞれの中に分注される。
開口内の光硬化性材料は、フレームの剛直性と異なる剛直性を有する、硬化された導波管フィルムを形成するように、光硬化性材料を光硬化させるために適切な放射で照射される(ステップ846)。ある場合には、開口のそれぞれの中の光硬化性材料が、同時に放射で照射される。光硬化性材料を照射するための例示的技法およびシステムが、例えば、図1に関して示され、説明される。
硬化された導波管フィルムは、第1および第2の金型部分から分離される(ステップ848)。導波管部は、次いで、フレームに沿った経路を切断し、経路に沿ったフレームから、硬化された光硬化性材料を含む導波管部を抽出することによって、導波管フィルムから個片化される(ステップ850)。経路は、開口を少なくとも部分的に包囲する。ある場合には、硬化された導波管フィルムは、開口のそれぞれの中に硬化された光硬化性材料を含む。ある場合には、導波管部の一部が、型抜き、フライス加工技法、水ジェット切断、超音波切断、またはレーザ切断等の技法を使用して、個片化されることができる。
本明細書に説明される主題および動作のいくつかの実装は、デジタル電子回路で、または本明細書に開示される構造およびそれらの構造均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせで、実装されることができる。例えば、いくつかの実装では、制御モジュール110は、デジタル電子回路を使用して、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせで、実装されることができる。別の実施例では、図8に示されるプロセス800は、少なくとも部分的に、デジタル電子回路を使用して、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせで、実装されることができる。
本明細書に説明されるいくつかの実装は、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアの1つ以上の群またはモジュールとして、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせで、実装されることができる。異なるモジュールが使用されることができるが、各モジュールは、明確に異なる必要はなく、複数のモジュールが、同一のデジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア、またはそれらの組み合わせの上に実装されることができる。
本明細書に説明されるいくつかの実装は、データ処理装置による実行のために、またはその動作を制御するように、コンピュータ記憶媒体上にエンコードされる、1つ以上のコンピュータプログラム、すなわち、コンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして、実装されることができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムまたはシリアルアクセスメモリアレイまたはデバイス、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせであり得る、またはその中に含まれることができる。また、コンピュータ記憶媒体は、伝搬された信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に発生された信号でエンコードされるコンピュータプログラム命令のソースまたは宛先であり得る。コンピュータ記憶媒体はまた、1つ以上の別個の物理的構成要素または媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)であり得る、またはその中に含まれることができる。
用語「データ処理装置」は、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、または前述の複数のものまたは組み合わせを含む、データを処理するための全ての種類の装置、デバイス、およびマシンを包含する。本装置は、特殊用途論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。本装置はまた、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム実行時間環境、仮想マシン、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせを構成するコードを含むこともできる。本装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング、およびグリッドコンピューティングインフラストラクチャ等の種々の異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現することができる。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても公知である)は、コンパイラ型またはインタープリタ型言語、宣言型または手続き型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書かれることができる。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応し得るが、その必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書内に記憶された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部内に、当該プログラム専用の単一のファイル内に、または複数の協調ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの場所に位置する、または複数の場所を横断して分散され、通信ネットワークによって相互接続される、複数のコンピュータ上で、実行されるように展開されることができる。
本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローのうちのいくつかは、入力データに作用し、出力を発生させることによってアクションを実施するように1つ以上のコンピュータプログラムを実行する、1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。プロセスおよび論理フローはまた、特殊用途論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることもでき、装置もまた、それとして実装されることができる。
コンピュータプログラムの実行のために適切なプロセッサは、一例として、汎用および特殊用途マイクロプロセッサの両方、および任意の種類のデジタルコンピュータのプロセッサを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から、命令およびデータを受信するであろう。コンピュータは、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスとを含む。コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含む、またはそこからデータを受信する、またはそこにデータを転送するように、それに動作可能に結合される、または両方であってもよい。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するために適切なデバイスは、一例として、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイス、およびその他)、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスク、リムーバブルディスク、およびその他)、光磁気ディスク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、全ての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、特殊用途論理回路によって補完される、またはそれに組み込まれることができる。
ユーザとの相互作用を提供するために、動作は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス(例えば、モニタまたは別のタイプのディスプレイデバイス)と、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得るキーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タブレット、タッチセンサ式スクリーン、または別のタイプのポインティングデバイス)とを有する、コンピュータ上に実装されることができる。他の種類のデバイスも、ユーザとの相互作用を提供するために使用されることができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響、発話、または触覚入力を含む、任意の形態で受信されることができる。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送信し、そこから文書を受信することによって、例えば、ウェブブラウザから受信される要求に応答して、ウェブページをユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザに送信することによって、ユーザと相互作用することができる。
コンピュータシステムは、単一のコンピューティングデバイス、または近接して、または相互から略遠隔で動作し、典型的には、通信ネットワークを通して相互作用する、複数のコンピュータを含んでもよい。通信ネットワークの実施例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(例えば、インターネット)、衛星リンクを備えるネットワーク、およびピアツーピアネットワーク(例えば、アドホックピアツーピアネットワーク)を含む。クライアントおよびサーバの関係は、個別のコンピュータ上で起動し、相互にクライアント-サーバ関係を有する、コンピュータプログラムにより、生じ得る。
図9は、プロセッサ910と、メモリ920と、記憶デバイス930と、入力/出力デバイス940とを含む、例示的コンピュータシステム900を示す。コンポーネント910、920、930、および940はそれぞれ、例えば、システムバス950によって相互接続されることができる。プロセッサ910は、システム900内の実行のために命令を処理することが可能である。いくつかの実装では、プロセッサ910は、シングルスレッドのプロセッサ、マルチスレッドのプロセッサ、または別のタイプのプロセッサである。プロセッサ910は、メモリ920内または記憶デバイス930上に記憶された命令を処理することが可能である。メモリ920および記憶デバイス930は、システム900内に情報を記憶することができる。
入力/出力デバイス940は、システム1600のための入力/出力動作を提供する。いくつかの実装では、入力/出力デバイス940は、ネットワークインターフェースデバイス、例えば、イーサネット(登録商標)カード、シリアル通信デバイス、例えば、RS-232ポート、および/または無線インターフェースデバイス、例えば、802.11カード、3G無線モデム、4G無線モデム等のうちの1つ以上のものを含むことができる。いくつかの実装では、入力/出力デバイスは、入力データを受信し、出力データを他の入力/出力デバイス、例えば、キーボード、プリンタ、およびディスプレイデバイス960に送信するように構成される、ドライバデバイスを含むことができる。いくつかの実装では、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、および他のデバイスが、使用されることができる。
本明細書は、多くの詳細を含有するが、これらは、特許請求の範囲への限定としてではなく、むしろ、特定の実施例に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実装との関連で本明細書に説明される特定の特徴もまた、組み合わせられることができる。逆に、単一の実装との関連で説明される種々の特徴もまた、複数の実施形態では、別個に、または任意の適切な副次的組み合わせで、実装されることができる。
いくつかの実装が、説明された。それでもなお、種々の修正が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解されたい。故に、他の実装も、以下の請求項の範囲内である。