JP7193040B2 - シートモールディングコンパウンド及び成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シートモールディングコンパウンド及び成形品の製造方法に関するものである。
熱硬化性樹脂を繊維強化材で補強したいわゆるFRPは、工業部品、住設部材、自動車部材等の多方面において使用されている。さらに、炭素繊維を繊維強化材としてエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を強化した繊維強化樹脂複合材料は、軽量でありながら耐熱性や機械強度に優れる特徴が注目され、様々な構造体用途での利用が拡大している。また、繊維強化材として、不連続繊維を使用するため、連続繊維に比べて、成形形状の適用範囲が広く、端材も再利用でき、異素材部材インサートができるなど、生産性や設計適用範囲広いことから、シートモールディングコンパウンド(以下、「SMC」と略記する場合がある。)が広く用いられている。
このようなSMCから得られる成形品の外観や強度の向上を目的とし、SMCの成形性や含浸性の改良が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このSMCの製造方法は、炭素繊維への樹脂の含浸性は向上するものの、幅方向に均一に繊維を分散させるものではなく、炭素繊維の分散度合いに偏りが生じた場合SMCの幅方向における均一含浸性が不十分になるという問題があった。
特開2020-2334号公報
本発明が解決しようとする課題は、炭素繊維含有率に依らず、炭素繊維の含浸性に優れるSMCの製造方法を提供することである。
本発明者等は、樹脂組成物を炭素繊維集積体に含浸する含浸工程前に、前記炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を有するSMCの製造方法が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、樹脂組成物を炭素繊維集積体に含浸する含浸工程前に、前記炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を有するSMCの製造方法に関する。
本発明から得られるSMC及びその成形品は、炭素繊維の含浸性等に優れることから、自動車部材、鉄道車両部材、航空宇宙機部材、船舶部材、住宅設備部材、スポーツ部材、軽車両部材、建築土木部材、OA機器等の外装や構造体等に好適に用いることができる。
本発明の一実施の形態におけるSMCの製造工程を示す概略図である。
本発明のSMCの製造方法は、樹脂組成物を炭素繊維集積体に含浸する含浸工程前に、前記炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を有するものである。
なお、本発明において、炭素繊維集積体とは、含浸工程前の樹脂組成物塗布面に散布された炭素繊維によって形成された集積体を意味する。
SMCの一般的な製造方法としては、樹脂組成物を上下に設置されたキャリアフィルムに均一な厚さになるように塗布し(塗布工程)、繊維強化材を一方の樹脂組成物塗布面に散布し(添加工程)、前記上下に設置されたキャリアフィルム上の樹脂組成物で挟み込み、次いで、全体を含浸ロールの間に通して、圧力を加えて繊維強化材に樹脂組成物を含浸させ(含浸工程)、ロール状に巻き取る又はつづら折りに畳む方法が挙げられるが、本発明のSMCの製造方法は、含浸工程前に、前記炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を有することから、散布された炭素繊維の質量計測では困難であるSMCの幅方向における炭素繊維量の均一性を制御できる。これにより、SMCの幅方向においても、含浸工程の圧力が全体に分散され、均一な含浸性を確保することができる。
前記計測工程における炭素繊維集積体の嵩高さの計測は、例えば、レーザー変位計、接触式のロール、加熱による方法等が挙げられるが、非接触かつ装置の小型化ができることからレーザー変位計を利用する方法が好ましい。
製造ライン上にレーザー変位計を設置し、含浸工程前にSMCの幅方向における炭素繊維集積体の嵩高さを測定し、幅方向における嵩高さの差(初期嵩高さ差)が大きい場合、この嵩高さを修正することで、SMCの幅方向に均一な含浸性、及び、均一な厚さを有するSMCを効率的に得ることができる。
修正後の嵩高さ差(修正後嵩高さ差)は、含浸性及びSMCの厚さの均一性がより向上することから、3.5mm未満に調整することが好ましい。
嵩高さの修正は、例えば、金属もしくはプラスチック製の櫛、回転式のローラー等により行うことができる。
図1により、SMCの製造工程及びSMCシート8‘の流れを説明する。巻出装置19aにより引き出された10~50μmの厚さの熱可塑性樹脂フィルムを下部キャリアフィルム12aとして移送ベルト20上に載置し、この下部キャリアフィルム上に、樹脂組成物22aをドクターブレード等を備えた樹脂塗布装置21aにより所定の厚さに塗工する。
樹脂組成物22aの塗布幅は、下部キャリアフィルム12aの両側からはみ出さないようにするために、キャリアフィルムの幅より30~60mm程度内側に位置するように塗布される。なお、移送ベルト20の内側には、適宜移送ベルトのガイドロールが配置されている。
下部キャリアフィルム12aの材質としては、通常使用されているポリエチレンやポリエチレンテレフタレートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムのもので差し支えなく、ナイロンフィルム・ポリプロピレンやポリエチレン等を組み合わせた多層フィルムでも良い。好適にはポリプロピレンフィルムが使用される。
樹脂組成物22aは、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分としたものに、充填剤、熱可塑性樹脂粉末等の増粘剤、硬化用触媒、内部離型剤、低収縮化剤、着色剤等を適宜混合したペースト状物である。
一方、樹脂組成物22aに含浸させる炭素繊維は、例えばロービング23により複数束のストランド24を切断装置25に送り込み、1/16~1.5インチ程度の炭素繊維の切断片24aとして樹脂組成物22a上に均一に分散するように散布させて炭素繊維集積体を得る。
この炭素繊維集積体の嵩高さを計測装置26により測定し、前記初期嵩高さ差Hが、3.5mm以上の場合は、前記櫛などで3.5mm未満に調整することが好ましい。
さらに、巻出装置19bにより引き出された、10~50μmの厚さのポリエチレンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムを、上部キャリアフィルム12bとして、この上部キャリアフィルム上に、上述した樹脂組成物22aと同様の樹脂組成物22bをドクターブレード等を備えた樹脂塗布装置21bにより所定の厚さ塗工して、炭素繊維の切断片24a上に接触させるようにして配置させる。この場合にも、樹脂組成物22bの塗布幅は、上部キャリアフィルム12bの両側からはみ出さないようにするために、30~60mm程度内側に位置するように塗布される。
こうして下部キャリアフィルム12a/樹脂組成物22a/炭素繊維の切断片24a/樹脂組成物22b/上部キャリアフィルム12bとなる層構成のSMCシート8’が得られることとなる。
両キャリアフィルム12a、12bを除いた部分の厚さとしては2.5~10mmが好ましく、これを図1に示すように後工程の含浸装置13に送り、種々の表面溝形状の複数の含浸ロールで構成されている13ロールを通過して炭素繊維の切断片24aが十分に濡れるよう、樹脂組成物22aに含浸させつつ、脱泡させ、さらに表面をならすことにより、10mm以下のSMCシート8’にすることが好ましい。
本発明におけるSMCシートの厚さは、前記炭素繊維集積体の嵩高さ同様に、レーザー変位計で測定した値とする。
前記樹脂組成物中の樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられるが、成形後の強度などの機械物性の点からエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及びビニルウレタン樹脂がより好ましい。なお、これらの樹脂は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記樹脂組成物中には、樹脂以外の成分として、例えば、希釈剤、硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤、充填剤、低収縮剤、熱可塑性樹脂粒子、離型剤、増粘剤、減粘剤、顔料、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、抗菌剤、紫外線安定剤、保存安定剤、補強材、光硬化剤等を含有することができる。
前記充填剤としては、無機化合物、有機化合物があり、成形品の強度、弾性率、衝撃強度、疲労耐久性等の物性を調整するために使用できる。
前記無機化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト石灰石、石こう、アルミニウム微粉、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン、鉄粉等が挙げられる。
前記有機化合物としては、セルロース、キチン等の天然多糖類粉末や、合成樹脂粉末等があり、合成樹脂粉末としては、硬質樹脂、軟質ゴム、エラストマーまたは重合体(共重合体)などから構成される有機物の粉体やコアシェル型などの多層構造を有する粒子を使用できる。具体的には、ブタジエンゴムおよび/またはアクリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム等からなる粒子、ポリイミド樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、フェノール樹脂粉末などが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、フッ素系化合物などが挙げられる。好ましくは、フッ素化合物、パラフィンワックスが挙げられる。これらの離型剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等の金属酸化物や金属水酸化物など、アクリル樹脂系微粒子などが挙げられ、本発明の繊維強化成形材料の取り扱い性によって適宜選択できる。これらの増粘剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記樹脂組成物は、通常のミキサー、インターミキサー、プラネタリーミキサー、ロールミル、ニーダー、押し出し機などの混合機を用いて、上記した各成分を混合・分散することにより得られる。
前記炭素繊維は、例えば、2.5~50mmの長さにカットした繊維が用いられるが、成形時の金型内流動性、成形品の外観及び機械的物性がより向上することから、5~40mmにカットした繊維がより好ましい。
前記炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系等の各種のものが使用できるが、これらの中でも、容易に高強度の炭素繊維が得られることから、ポリアクリロニトリル系のものが好ましい。
また、前記炭素繊維として使用される繊維束のフィラメント数は、樹脂含浸性及び成形品の機械的物性がより向上することから、1,000~60,000が好ましい。
本発明のSMCの成分中の前記炭素繊維含有率は、得られる成形品の機械的物性がより向上することから、30~65質量%の範囲が好ましく、35~60質量%の範囲がより好ましい。炭素繊維含有率が低すぎる場合、高強度な成形品が得られず、繊維強化材含有率が高すぎる場合、炭素繊維への樹脂含浸性が不十分で、成形品に膨れが生じ、高強度な成形品が得られない可能性がある。
また、本発明のSMC中の前記炭素繊維は、繊維方向がランダムな状態で樹脂に含浸していることが好ましい。
本発明の成形品の製造方法は、上記した製造方法により得られるSMCを成形する方法であるが、生産性に優れる点とデザイン多様性に優れる観点からその成形方法としては、加熱圧縮成形が好ましい。
前記加熱圧縮成形としては、例えば、前記SMCを所定量計量し、予め110~180℃に加熱した金型に投入し、圧縮成形機にて型締めを行い、成形材料を賦型させ、0.1~30MPaの成形圧力を保持することによって、成形材料を硬化させ、その後成形品を取り出し成形品を得る製造方法が用いられる。具体的な成形条件としては、金型内で金型温度120~160℃にて、成形品の厚さ1mm当たり1~5分間、1~20MPaの成形圧力を保持する成形条件が好ましく、生産性がより向上することから、金型温度140~160℃にて、成形品の厚さ1mm当たり1~3分間、1~20MPaの成形圧力を保持する成形条件がより好ましい。
本発明のSMCは、生産性、成形性等に優れ、得られる成形品は、自動車部材、鉄道車両部材、航空宇宙機部材、船舶部材、住宅設備部材、スポーツ部材、軽車両部材、建築土木部材、OA機器等の筐体等に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
温度計、窒素導入管、撹拌機を設けた2Lフラスコに、エポキシ樹脂(DIC株式会社製「エピクロン850」、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量188)667質量部、ビスフェノールA 96.9質量部、及び2-メチルイミダゾール0.38質量部を仕込み、120℃に昇温して3時間反応させ、エポキシ当量を測定した。エポキシ当量が設定通り283になったことを確認後、60℃付近まで冷却した後、メタクリル酸228質量部、及びt-ブチルハイドロキノン0.29質量部を仕込み、窒素と空気とを1対1で混合したガス流通下で、90℃まで昇温した。ここに2-メチルイミダゾール0.23質量部を入れ、110℃に昇温して10時間反応させると、酸価が6以下になったので、反応を終了した。60℃付近まで冷却した後、反応容器より取り出し、水酸基価206mgKOH/gのビニルエステル(A-1)を得た。
(実施例1)
合成1で得たビニルエステル樹脂(A-1)52.1質量部をフェノキシエチルメタクリレート35.0質量部に溶解させた樹脂溶液に、ポリイソシアネート(三井化学SKCポリウレタン社製「コスモネートLL」、芳香族ポリイソシアネート)22.0質量部、及び重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボンAIC-75」、有機過酸化物)1.2質量部、及び重合禁止剤(パラベンゾキノン)0.035質量部を混合し、樹脂組成物(A’-1)を得た。
[SMCの作製]
上記で得られた樹脂組成物(A’-1)を、ポリエチレンとポリプロピレンのラミネートフィルム上に塗布量が平均1200g/mとなるよう塗布し、この上に、炭素繊維ロービング(東レ株式会社製「T700SC-12000-50C」)を12.5mmにカットした炭素繊維(以下、繊維強化材(E-1)と略記する。)を繊維方向性が無く厚みが均一になるよう分散ローラーで炭素繊維をたたき空中から均一に落下させ、炭素繊維含有率が40質量%になるよう調整した。ここで分散ローラーはシャフトの両端に円盤を取り付け、円盤の外周に沿って等間隔でφ5mmの丸棒を8本取り付けており、カット後の繊維が分散ローラーの丸棒に当たる衝撃で繊維を分散させる装置を使用した。分散ローラーで分散された繊維がラミネートフィルム上に落下し、カッター装置より出てきたところでレーザー変位計にて初期嵩高さを測定し、幅方向における嵩高さの差を算出し、その直後にライン上に設置した櫛の高さを調整し、嵩高さの差を調整した。嵩高さの差調整直後に樹脂組成物(A’-1)を塗布したフィルムで挟み込み炭素繊維に樹脂を表1の条件にて含浸させた後、40℃中に20時間静置し、SMCを得た。このSMCの目付け量は、2kg/mであった。
[SMCの含浸性評価]
SMCの断面方向からにおいて、表面との平行線と裏面との平行線の間の中線部において、SMCを2分割し、内部を露出させた。次に、露出させた内部の表面に存在する炭素繊維束を30cmあたり30個任意に取り出して質量測定し、平均値を算出した。これを5箇所の部分において、繰り返し、含浸後繊維質量を測定した。この含浸後繊維質量を未含浸繊維質量と比較し、以下の基準により含浸性を評価した。未含浸繊維質量は、12.5mmにカットした炭素繊維1000本の質量を測定し、その平均値とした。なお、質量の測定には、分析用電子天秤GR-202(A&D社製、秤量単位0.01mg)を使用した。
5:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し40%以上増加
4:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し20%以上40%未満増加
3:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し10%以上20%未満増加
2:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し3%以上10%未満増加
1:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し3%未満増加量、又は、SMCシート端部における樹脂のみの流出が30mm以上
[成形品の作製]
上記で得られたSMC(1)を、金型温度140℃、加圧時間5分、加圧力10MPaの成形条件にて30cm角金型の投影面積に対し75%チャージ率にて加圧成形し、板厚2mmの成形品(1)を得た。
[成形品の含浸性評価]
上記で得られた成形品(1)の断面をデジタルマイクロスコープVHX-5000(キーエンス社製)を用いて、拡大率50倍にて観察し、以下の基準により含浸性を評価した。なお、観察は、任意の一方向とその垂直方向の2方向の断面(300mm長さの2方向合計)を観察した。
5 未含浸部が2個以下
4 未含浸部が3~4個以下
3 未含浸部が5個
2 未含浸部が6~10個
1 未含浸部が11個以上
(実施例2~4、及び比較例1~2)
分散ローラー回転数(糸道の変更)以外は、実施例1と同様にして、SMC(2)~(4)、及び成形品(2)~(4)を得て、各評価を行った。
(比較例1)
炭素繊維集積体の嵩高さを測定せず、嵩高さの差を修正しなかった以外は、実施例1と同様にして、SMC(R1)、及び成形品(R1)を得て、各評価を行った。
(比較例2)
炭素繊維集積体の嵩高さを測定せず、嵩高さの差を修正しなかった以外は、実施例2と同様にして、SMC(R2)、及び成形品(R2)を得て、各評価を行った。
Figure 0007193040000001
実施例1~4の本発明の製造方法で得られたSMCは、幅方向含浸性に優れ、また成形品の含浸性にも優れることが確認された。
一方、比較例1及び2は、炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を経ずに得られたSMCの例であるが、含浸性が不十分であることが確認された。
7 SMCシートロール
8、9、10、11 平面ロール
8’ SMCシート
12 キャリアフィルム
13 含浸ロール
19 巻出装置
20 移送ベルト
21 樹脂塗布装置
22 樹脂ペースト
23 ロービング
24 ストランド
25 切断装置
26 計測装置

Claims (7)

  1. 含浸工程前の樹脂組成物塗布面に散布された炭素繊維によって形成された炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程を有するシートモールディングコンパウンドの製造方法であって、前記炭素繊維集積体の嵩高さの計測工程が、レーザー変位計により、前記樹脂組成物上の炭素繊維集積体の嵩高さを計測するものであることを特徴とするシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  2. シートモールディングコンパウンドの幅方向における嵩高さの差(初期嵩高さ差)に応じ て、嵩高さを修正する、請求項1記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  3. 前記軸方向における嵩高さの差(初期嵩高さ差)が3.5mm以上であった場合に、嵩高 さの差を修正する、請求項2記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  4. 前記幅方向における嵩高さの差(初期嵩高さ差)が3.5mm以上であった場合に、当該 値を3.5mm未満に調整する、請求項1記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  5. 炭素繊維含有量が30~65質量%である請求項1記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  6. 得られるシートモールドコンパウンドのキャリアフィルムを除いた部分の厚さが10mm 以下である、請求項1記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  7. 請求項1~6の何れか一項に記載の製造方法により得られたシートモールディングコンパウンドを成形して得られる成形品の製造方法。
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