JP3150785B2 - 水タンク用パネルの製造方法 - Google Patents

水タンク用パネルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形作業性が良好で、
優れた強度、外観を有する成形品が得られるようにした
水タンク用パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FRP製の水タンク用パネルの成
形方法としては、熱硬化性樹脂組成物に、切断長80m
m以下、通常25mm前後のガラス繊維切断物(チョッ
プドストランド、以下CSと称す)を強化材として含有
させ、増粘させてなるシートモールディングコンパウン
ド(以下SMCと称す)に、他の補強用基材を重ね合わ
せて金型内に投入し、加圧、加熱して熱硬化性樹脂を硬
化させる方法が一般に広く行われている。ここで、他の
補強用基材としては、ガラスペーパー、ガラス繊維織
布、連続ガラス繊維マット(コンティニュアスストラン
ドマット、以下CSMと称す)などが用いられている。
【0003】また、特公昭63−6331号公報に開示
されているような切断長80〜450mmという比較的
長いCSを強化材とするSMCを単独で用いて水タンク
用パネルを成形する方法も知られている。
【0004】更に、最近公表された方法として、通常、
補強用基材としてSMCと組み合わせて用いられるCS
Mを、強化材として予め熱硬化性樹脂組成物に所定量含
有させたSMCを用いる方法も知られている。
【0005】上記において、CSMは、ガラス紡糸炉か
ら引き出した、連続ガラス繊維を推積させた後、2次結
合材(マットバインダー)を散布し、加熱炉にて加熱す
ることによって2次結合材を溶融させ、もってガラス繊
維同志を接着させてマット状となしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法には、以下のような問題点があった。
【0007】まず、切断長80mm以下のCSを強化材
とするSMCを用いる場合は、単独では水タンク用パネ
ルとして強度が不足するので、それを補うため、ガラス
ペーパー、ガラス繊維織布、CSM等の補強用基材をS
MCと一緒に成形用金型内に投入し、加圧成形する必要
がある。この方法によって得られる水タンク用パネル
は、所要の強度を有するものの、補強用基材として用い
るガラスペーパー、ガラス繊維織布、CSM等は、SM
Cシートと重ねて加圧成形する際に、SMCとは異なり
流動することがないため、成形用金型とほぼ同一の大き
さに裁断する必要があり、そのための工程が必要とな
る。また、水タンク用パネル表面に、上記補強用基材が
ガラスパターンとして表われやすく、外観不良となるこ
とがある。更に、成形時のSMCの流動のしかたによっ
ては、上記補強用基材が破断して、かえって強度が低下
するなどの不具合を生じやすい。更に、これらの補強用
基材とSMC中の樹脂との含浸は、加圧成形時の短時間
のうちになされてなくてはならず、樹脂と補強用基材と
のなじみを良くするためには、SMCの増粘後の粘度を
低く設定する必要があり、SMCシートが軟らかくべと
つきやすい等、成形作業時の作業性が低下する。
【0008】次に、切断長80〜450mmという比較
的長いCSを用いたSMCでは、強化材として使用する
CSが比較的剛直で、しかも切断長が長いため、これを
方向性無く均一に分散させることは難しく、得られるS
MCにはどうしてもガラス繊維の配向が生じやすい。こ
のため、成形品強度がライン縦方向100に対して横方
向では50程度となることがしばしばあるだけでなく、
ガラス繊維の配向によっては成形品にそりを生じること
もある。そのため、加圧成形時に複数枚SMCシートを
重ねて投入する際には、強度の方向性や成形後のそりを
無くすために、その方向性を考慮した重ね合わせパター
ンを検討しなくてはならない。
【0009】更に、CSMを予め強化材として含有する
SMCを用いる場合にも次のような問題点がある。すな
わち、強化材とするCSMは、前述したように二次結合
剤によって、ストランド同志が固着させられているため
に、加圧成形時における流動はほとんど望めない。その
ため、このSMCは基本的には成形品とほぼ同一の大き
さ、形状に裁断することを要求されるだけでなく、成形
品のエッジ部、フランジ部等曲率の大きなところや、成
形品厚みが急激に変化するようなところでは、強化材と
金型の摩擦によって強化材が破断しやすく、強度が低下
する。したがって、このSMCを用いる場合は、SMC
自体の幅によって、成形可能な成形品の大きさに制限を
受けやすい。
【0010】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は、成形作業性が良好
で、優れた強度、外観を有する成形品が得られるように
した水タンク用パネルの製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による水タンク用パネルの製造方法は、強化
材として、連続ガラス繊維を無方向に分散、含有させた
第1SMCと、切断長12mm〜50mmのCSを無方
向に分散、含有させた第2SMCとを、少なくとも各々
1層ずつ重ね合わて金型内に投入し、加圧、加熱して樹
脂を硬化させることを特徴とする。
【0012】以下、本発明について好ましい態様を挙げ
て更に詳細に説明する。
【0013】本発明の水タンク用パネルの製造に用いる
SMCに適した熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂等が用いられるが、好ましくは不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂である。
【0014】SMCの熱硬化性樹脂組成物には、用途に
応じて種々の充填材が熱硬化性樹脂と種々の割合で混合
使用されるが、これらの充填材の通常の混合比率は熱硬
化性樹脂100重量部に対して150重量部以下であ
る。充填材の種類には炭酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウム、ガラス微粉末、ガラスバルーン等があるが、通常
は炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムが使用される。
【0015】この熱硬化性樹脂組成物には、この他に
も、重合開始剤、離型剤、着色剤、低収縮剤、増粘剤及
びその他公知の添加剤を必要に応じて適宜含有させるこ
とができ、これらは常法に従い混合使用される。
【0016】第1SMCに使用する連続ガラス繊維のフ
ィラメント径は、好ましくは6〜16μm、更に好まし
くは9〜13μmであり、ストランド1本当りのTex
は、好ましくは10〜100Tex、更に好ましくは2
0〜75Texである。また、連続ガラス繊維のSMC
に対する含有率は、好ましくは20〜60wt%、更に
好ましくは30〜45wt%とする。
【0017】また、第2SMCに使用するCSのフィラ
メント径は、好ましくは6〜16μm、更に好ましくは
9〜13μmであり、ストランド1本当りのTexは2
0〜300Tex、更に好ましくは30〜150Tex
である。また、CSのSMCに対する含有率は、好まし
くは20〜60wt%、更に好ましくは30〜45wt
%とする。なお、CSとしては、SMC製造時の作業性
と成形強度の方向性から、切断長12mm〜50mmの
ものが用いられ、好ましくは20〜30mmのものが用
いられる。
【0018】上記において、第1及び第2SMC中のガ
ラス繊維含有率が20wt%未満では、使用するガラス
繊維の構成や、第1及び第2SMCの重ね合わせの構成
を工夫しても所要の水圧強度を得ることができない。ま
た、60wt%を超えると、SMC製造時において熱硬
化性樹脂組成物ペーストの含浸が難しくなり、末含浸部
によって成形品の内部剥離が生じる等、むしろ強度的に
悪影響を及ぼす場合があり実際的でない。
【0019】また、第1及び第2SMCで使用するガラ
ス繊維のフィラメント径が6μm未満では、ガラス繊維
の生産性が低くコスト高となり、現実的でない。また1
6μmを超えると、フィラメントの剛直性が増して脆く
なるため、加圧成形時における金型−ガラス繊維間、あ
るいはガラス繊維同志の摩擦によって、フィラメントが
切断されやすくなり、成形品強度に悪影響を及ぼしやす
い。
【0020】更に、第1及び第2SMCで使用するガラ
ス繊維ストランドのTexは、1ストランド当りのTe
xが前記よりも小さいと、必要とされるガラス含有率に
対するストランド本数が多くなって嵩高なものとなり、
熱硬化性樹脂組成物ペーストの含浸が難しくなりやす
い。また、1ストランド当りのTexが前記よりも大き
いと、ストランドが太すぎてSMCシート内におけるガ
ラス繊維分布が不均一となりやすく、成形品の強度にむ
らを生じやすい。
【0021】本発明の水タンク用パネルの製造方法に用
いるSMCシートのうち、CSを含有する第2SMC
は、従来公知の方法、装置にて製造したものを用いるこ
とができる。
【0022】また、連続ガラス繊維を含有する第1SM
Cは、例えば図1に示すような製造装置を用いて製造す
ることができる。この装置では、樹脂タンク1、3に前
述の熱硬化性樹脂組成物ペースト2、4を仕込み、樹脂
タンク1、3から供給された樹脂ペースト2、4をドク
ターナイフ5、7により熱可塑性フィルム(例えばポリ
エチレンフィルム等)6、8の内面上に塗布して樹脂層
を形成し、一方の熱可塑性フィルム8の内面上に塗布し
た樹脂層の上に、ケーキ13から引き出された連続ガラ
ス繊維9を互いに反対方向に回転する2つのロールから
なるストランド供給装置10によって無方向に均一に分
散させる。次いで、上記2枚の熱可塑性フィルム6、8
の内面同志を重ね合わせ、脱泡・含浸ロール11にて連
続ガラス繊維に樹脂ペーストを含浸させ、巻取ロール1
2により巻取り、熟成し、本発明のSMCを得る。
【0023】上記SMC製造装置において、連続ガラス
繊維の供給装置に用いる2つのロールは通常のゴム製ロ
ールでもよいが、少なくとも一方が金属あるいは硬質プ
ラスチック製である方が、ストランドを滑ることなく引
き出すうえで好ましく、さらに好ましくは、金属あるい
は、硬質プラスチック製ロールの長手方向に溝又は突起
を有するものを用いるのがよい。
【0024】また、連続ガラス繊維の供給方法として
は、この他にも以下の方法が考えられる。すなわち、小
型の互いに逆方向に回転する2つのロールによって連続
ガラス繊維を供給しながら、SMC製造装置の幅方向に
この供給装置を往復させる。あるいは、この供給装置を
SMC製造装置の幅方向に複数個並べることにより、樹
脂層上に連続ガラス繊維を散布させる方法である。この
場合のロールも、少なくとも一方が金属あるいは硬質プ
ラスチック製であることが、ストランドを滑ることなく
引き出す上で好ましく、更に好ましくは、金属あるいは
硬質プラスチック製ロールの長手方向に溝又は突起を有
するものを用いるのがよい。
【0025】更に、他の方法としては、高速空気流と共
にノズルから連続ガラス繊維を吹出しながら、このノズ
ルをSMC製造装置の幅方向に往復させるか、あるい
は、SMC製造装置の幅方向に複数個のノズルを設けて
樹脂ペーストに連続ガラス繊維を散布させてもよい。
【0026】次に、上記第1及び第2SMCを用いて水
タンク用パネルを成形する方法について説明する。
【0027】図2は、水タンク用パネルの一例を示し、
(a)は平面図、(b)はA−A矢示線に沿った断面図
である。この水タンク用パネル21は、全体として正方
形状をなし、中央部22が外側に向けて角錐台状に膨ら
んでおり、周縁部は外側に折れ曲がってフランジ部23
となっている。水圧は、タンク内側から矢印Pで示す如
く作用する。そして、この水タンク用パネル21は、図
3に示すように、ゴムパッキン24を介在させて、隣接
する水タンク用パネル21のフランジ部23同志を突き
合わせ、ボルト25によって連結することにより、大き
なタンクを組み立てるのに用いられる。
【0028】この水タンク用パネルの成形に際しては、
まず、連続ガラス繊維を強化材として含有する第1SM
Cと、CSを強化材として含有する第2SMCとを、水
タンク用パネルの成形金型の雄型の上面とほぼ同じ大き
さに切断し、それぞれ所要の枚数を重ね合わせた上、雄
型の上面に載せる。この場合、第1及び第2SMCのそ
れぞれの枚数や、重ね合わせの構成については、目的と
する水タンク用パネルに必要とされる厚み、強度等によ
り適宜選択すればよい。また、SMCを切断した大きさ
は、雄型の上面をほぼ覆う大きさで十分であり、フラン
ジ部に相応する側面を覆う必要はない。
【0029】次に、雄型と対をなす雌型で、重ね合わせ
たSMCを加圧、加熱する。このとき、SMCは雄型の
側面の部分にも流動し、成形品の側面(フランジ部)が
形成される。こうして、周縁にフランジ部を有する水タ
ンク用パネルを得ることができる。成形時における金型
の温度、成形圧力、時間等は、成形品の構造により適宜
決められるが、通常は100〜180℃、30〜150
kg/cm2 、2〜20分の範囲とされ、一般的には1
30〜150℃、30〜100kg、3〜10分であ
る。
【0030】こうして得られた水タンク用パネルは、そ
の断面において、連続ガラス繊維とCSとが適宜に交絡
すると共に層状をなした構造をなし、高強度で外観の良
好な成形品となる。
【0031】
【作用】本発明の水タンク用パネルの製造方法によれ
ば、連続ガラス繊維を強化材とする第1SMCと、CS
を強化材とする第2SMCとを重ね合わせて、金型内に
投入し、加圧、加熱するので、連続ガラス繊維とCSと
が適宜に交絡すると共に層状をなして含有された成形品
が得られる。
【0032】このように、CSだけではなく、連続ガラ
ス繊維を含有するので、水タンク用パネルとして要求さ
れる強度がもたらされる。また、連続ガラス繊維は、無
方向に分散されているので、方向性のない強度が得られ
る。更に、連続ガラス繊維は予めSMCに含有されてい
るので、外観が良好な成形品が得られる。
【0033】また、第1SMCに含有された連続ガラス
繊維は、二次結合材(マットバインダー)等で結合され
ていないため、加圧成形時の流動性に優れており、成形
前のSMC切断時における形状の制約が少ない。
【0034】したがって、従来の方法のように、SMC
の他にガラスペーパー、ガラス繊維織布、CSM等の補
強用基材を併用したり、成形条件の細かい検討をするこ
となく、強度に方向性のない、外観の向上した水タンク
用パネル成形品を得ることができる。
【0035】
【実施例】
実施例1 フィラメント径11μmで、ストランド1本当りのTe
xが30Texの連続ガラス繊維を強化材として用い、
この連続ガラス繊維をSMC中に32wt%含有する第
1SMC(単位面積当りの重量1.5kg/m2 )を製
造した。一方、フィラメント径13μmで、ストランド
1本当りのTexが72Texで、切断長25mmのC
Sを強化材として用い、このCSをSMC中に32wt
%含有する第2SMC(単位面積当りの重量3.5kg
/m2 )を製造した。
【0036】上記第1SMC及び第2SMCをそれぞれ
1000mm×980mmの大きさに裁断した後、第1
SMCを3枚、第2SMCを2枚用いて、表1に示すよ
うな順序で交互に重ねて成形用金型に投入し、成形温度
135/140℃(雄型/雌型)、成形圧力47kg/
cm2 にて4分間加圧加熱し、1000mm×1000
mmの大きさの水タンク用パネルを製造した。このパネ
ルを用いて耐水圧強度を測定した。その結果を表1に示
す。
【0037】実施例2 実施例1と同じ第1SMCと、第2SMCとを、100
0mm×980mmの大きさに裁断し、第1SMCを4
枚、第2SMCを1枚用いて、表1に示すような順序で
重ねて成形用金型に投入し、実施例1と同様な条件で1
000mm×1000mmの大きさの水タンク用パネル
を製造した。このパネルを用いて耐水圧強度を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0038】実施例3 フィラメント径11μmで、ストランド1本当りのTe
xが30Texの連続ガラス繊維を強化材として用い、
この連続ガラス繊維をSMC中に40wt%含有するS
MC(単位面積当りの重量1.9kg/m2 )を製造し
た。一方、フィラメント径13μmで、ストランド1本
当りのTexが72Texで、切断長25mmのCSを
強化材として用い、このCSをSMC中に32wt%含
有する第2SMC(単位面積当りの重量3.5kg/m
2 )を製造した。
【0039】上記第1SMC及び第2SMCをそれぞれ
1000mm×980mmの大きさに裁断した後、第1
SMCを3枚、第2SMCを2枚用いて、表1に示すよ
うな順序で交互に重ねて成形用金型に投入し、実施例1
と同様な条件で1000mm×1000mmの大きさの
水タンク用パネルを製造した。このパネルを用いて耐水
圧強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】比較例1 フィラメント径13μmで、ストランド1本当りのTe
xが72Texで、切断長25mmのCSを補強材とし
て用い、このCSをSMC中に32wt%含有するSM
C(単位面積当りの重量3.9kg/m2 )を製造し
た。
【0041】このSMCを1000mm×980mmに
裁断したもの3枚と、CSM(単位面積当りの重量30
0g/m2 )を1050mm×1050mmに裁断した
もの1枚と、更にガラス繊維織布(単位面積当りの重量
200g/m2 )を1050mm×1050mmに裁断
したもの1枚とを、表1に示すような順序で重ねて成形
用金型に投入し、実施例1と同様な条件で1000mm
×1000mmの大きさの水タンク用パネルを製造し
た。このパネルを用いて耐水圧強度を測定した。その結
果を表1に示す。
【0042】比較例2 フィラメント径13μmで、ストランド1本当りのTe
xが72Texで、切断長25mmのCSを補強材とし
て用い、このCSをSMC中に32wt%含有するSM
C(単位面積当りの重量4kg/m2 )を製造した。
【0043】このSMCを1000mm×980mmに
裁断したもの3枚を重ねて成形用金型に投入し、実施例
1と同様な条件で1000mm×1000mmの大きさ
の水タンク用パネルを製造した。このパネルを用いて耐
水圧強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から、連続ガラス繊維を含有す
る第1SMCと、CSを含有する第2SMCとを併用し
た実施例1〜3の成形品は、いずれも水タンク用パネル
として要求される十分な耐水圧強度を有しており、しか
も良好な外観を有していることがわかる。これに対し
て、CSを含有するSMCに、補強用基材としてCSM
及びガラス繊維織布を重ねた比較例1の成形品は、耐水
圧強度は十分に得られるものの、外観が不良であること
がわかる。また、比較例1では、CSM及びガラス繊維
織布を成形品とほぼ同じ大きさに裁断しなければならな
かった。更に、CSを含有するSMCのみを用いた比較
例2の成形品は、外観は良好であるものの、耐水圧強度
が不足することがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水タンク
用パネルの製造方法によれば、連続ガラス繊維を含有す
る第1SMCと、CSを含有する第2SMCとを併用し
たことにより、水タンク用パネルとして要求される十分
な耐水圧強度を有し、しかも強度に方向性がなく、外観
が良好な水タンク用パネル成形品を得ることができる。
また、第1SMCにおける連続ガラス繊維は、CSMの
ように二次結合材で結合されていないため、加圧成形時
の流動性に優れており、成形前のSMC切断時における
形状の制約が少ない。したがって、従来のようにSMC
の他に補強用基材を用いたり、SMCの成形条件に細か
な検討を要することなく、水タンク用パネルを得ること
ができ、大幅な工程の簡略化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる第1SMCの製造装置の一例を
示す概略構成図である。
【図2】水タンク用パネルの一例を示し、(a)は平面
図、(b)はA−A矢示線に沿った断面図である。
【図3】水タンク用パネルの連結構造を示す部分断面図
である。
【符号の説明】
1 樹脂タンク 2 樹脂ペースト 3 樹脂タンク 4 樹脂ペースト 5 ドクターナイフ 6 熱可塑性フィルム 7 ドクターナイフ 8 熱可塑性フィルム 9 連続ガラス繊維ストランド 10 ストランド供給ロール 11 脱泡・含浸ロール 12 巻取りロール 13 ケーキ 21 水タンク用パネル 22 中央部 23 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 105:06 B29L 7:00 31:00 (56)参考文献 特開 平3−51108(JP,A) 特開 昭59−178220(JP,A) 特開 昭59−24623(JP,A) 特開 昭58−18225(JP,A) 特開 昭50−112468(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 43/02 - 43/20 B29C 43/32 - 43/34 B29B 11/16 B29C 70/10 B32B 5/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化材として、連続ガラス繊維を無方向
    に分散、含有させた第1シートモールディングコンパウ
    ンドと、切断長12mm〜50mmのガラス繊維切断物
    を無方向に分散、含有させた第2シートモールディング
    コンパウンドとを、少なくとも各々1層ずつ重ね合わせ
    て金型内に投入し、加圧、加熱して樹脂を硬化させるこ
    とを特徴とする水タンク用パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2シートモールディング
    コンパウンド中におけるガラス繊維含有率が20〜60
    wt%である請求項1記載の水タンク用パネルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1シートモールディングコンパウ
    ンドに用いる連続ガラス繊維は、フィラメント径が6〜
    16μmで、ストランド1本当りのTexが10〜10
    0Texであり、前記第2シートモールディングコンパ
    ウンドに用いるガラス繊維切断物は、フィラメント径が
    6〜16μmで、ストランド1本当りのTexが20〜
    300Texである請求項1又は2記載の水タンク用パ
    ネルの製造方法。
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