JP7187424B2 - デュラムバイタルグルテン含むパンケーキ用小麦粉組成物 - Google Patents
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高さを出す方法として、例えば、グアーガムとキサンタンガムを4:1~25:1の重量比で含有することを特徴とするホットケーキ用プレミックスが知られている(例えば特許文献2参照)。
また、例えば、全ミックス中に、粗蛋白含量が11.5質量%以上の強力粉を80質量%以上含む穀粉類を50~80質量%含有し、且つ小麦蛋白を0.5~ 10質量%さらに含有することを特徴とする焼き菓子類用ミックスが知られている(例えば特許文献3参照)。
また、例えば、RS2に分類される難消化性澱粉とRS4に分類される難消化性澱粉とを1:1.5~15の質量比で含有するベーカリー食品用ミックスが知られている(例えば特許文献4参照)。
また、例えば、α化米粉と、米粉および/ または澱粉とを含有し、α化米粉と、米粉および/または澱粉との配合比( 重量基準)が0 .2~40:99. 8~60であることを特徴とする菓子類用ミックスが知られている(例えば特許文献5参照)。
従って、本発明は、小麦粉とデュラムバイタルグルテンの合計100質量部中、デュラムバイタルグルテンを1質量部以上30質量部以下含むパンケーキミックス用小麦粉組成物、及びこれを使用したパンケーキ用ミックス粉、及びパンケーキミックス用小麦粉組成物を使用したパンケーキである。
なお、普通小麦から採取したバイタルグルテン(以下、バイタルグルテンという)では、高さ(厚み)は出るが、ふんわりした食感で口どけが良いパンケーキを得ることができない。
本発明のパンケーキとは、小麦粉、糖類、卵、水及び/又は牛乳、ベーキングパウダー、油脂、必要に応じ乳化剤、増粘剤などを加えてよく混ぜた生地を、焼成板上で焼いたものをいい、形状には特に限定はないが、通常は、円盤状に焼成される。
糖類等の配合により、パンケーキではなく、ホットケーキ、どら焼など呼ばれている場合があるが、すべて本発明のパンケーキに含まれる。
本発明のデュラムバイタルグルテンは、このデュラム小麦を原料としている。
本発明のデュラムバイタルグルテンは、普通小麦からグルテンを採取する場合と同様の製造方法で得ることができる。
一例として、デュラム小麦粉100質量部に対して水55質量部を加え混捏し生地玉を形成し20分間、30℃の湯浴中にて放置した後、水中にて水洗し、澱粉を洗い出して、デュラム小麦蛋白濃縮物を得た後、このデュラム小麦蛋白濃縮物を真空乾燥機にて乾燥後粉砕して粉末状とし、デュラムバイタルグルテンを得ることができる。
このデュラムバイタルグルテンの蛋白質含量は、精製の程度や水分含有量により多少変動するが約70質量%である。
なお、本発明において、デュラムバイタルグルテンの使用量は、蛋白質含量70質量%に換算した量である。
デュラムバイタルグルテンは、市販品も使用できる。
1質量部未満では、十分な効果を得ることが出来ず、高さ(厚み)が出ない。
また、30質量部を超えると高さ(厚み)が出て、グルテンを使用しない場合より、ふんわりした食感で口どけは良くなるが蛋白質特有の臭いが出てしまうため好ましくない。
本発明で使用できる小麦粉の種類は特に限定はなく、例えば、薄力粉、中力粉、強力粉、全粒粉、これらの混合物などを挙げることができる。
例えば、パンケーキの原料として、小麦粉以外の穀粉類、生澱粉類、加工澱粉類、糖類、卵粉類、粉乳類、油脂類、ベーキングパウダー、乳化剤、増粘剤、食塩、保存料、香料、香辛料、水、牛乳等を挙げることができる。
また、本発明のパンケーキミックス用小麦粉組成物と、これらの原料を必要に応じて混合することでパンケーキ用ミックス粉を得ることができる。
また、ミックス粉とすることなく、これらの原料を順次ミキサーに投入して製造することもできる。
例えば、パンケーキ用ミックス粉に加水して生地を調製し、焼成機で焼成してパンケーキを得ることができる。
得られたパンケーキは、公知の方法で食すことができる。
[実施例1~3、比較例1~2、参考例1]パンケーキ
表1に示す配合のパンケーキ原料をパン用縦型ミキサーに投入し、室温で回転数139min-1、1分間混合してパンケーキ用バッターを得た。
このパンケーキ用バッター60gを180℃に予熱した焼成機を使用して3分30秒間焼成しパンケーキを得た。
表1中、配合の単位は質量部である。
結果を表2に示す。
表2中、単位はcmである。
結果を表3に示す。
・食感
5点・・・ふんわり感がかなりあり口どけが非常に良好で、非常に良い
4点・・・ふんわり感があり口どけが良好で、良い
3点・・・ふんわり感と口どけは、普通
2点・・・ふんわり感があまりなく、口どけ悪く、悪い
1点・・・ふんわり感がほとんどなく口どけが非常に悪く、非常に悪い
比較例2は、蛋白質特有の臭いが、許容範囲を超えていた。
比較例2以外は、許容範囲内であった。
比較例1は、高さ(厚み)が出ていたが、食感が劣っていたので不合格であった。
比較例2は、蛋白質特有の臭いが、許容範囲を超えていたので不合格であった。
念のため、どら焼においてもデュラムバイタルグルテンの効果を確認した。
表4に示す配合のどら焼き原料をパン用縦型ミキサーに投入し、1分間、回転数139min-1で混合して、どら焼用バッターを得た。
15分間バッターを休ませた後、シュバンクを併用して190℃に予熱した焼成機を使用して、どら焼用バッター35gを2分30秒間焼成し、どら焼を得た。
表1中、配合の単位は質量部である。
結果を表5に示す。
表5中、単位はcmである。
結果を表6に示す。
Claims (3)
- 小麦粉とデュラムバイタルグルテンの合計100質量部中、デュラムバイタルグルテンを1質量部以上30質量部以下含むパンケーキミックス用小麦粉組成物。
- 請求項1に記載のパンケーキミックス用小麦粉組成物を使用したパンケーキ用ミックス粉
- 請求項1に記載のパンケーキミックス用小麦粉組成物を使用したパンケーキ。
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Non-Patent Citations (1)
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Journal of Texture Studies,2010年,41,pp.245-261 |
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