JP5448146B2 - 餅様食品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、餅様食品及びその製造方法に関し、より詳細には、小麦粉を主体とする原料穀粉に水等を加えて混捏しパン生地状物を得た後、これに残余の水を加えて混合して、流動状生地を得、この流動状生地を蒸熱処理してα化させた後、再混捏する餅様食品及びその製造方法に関する。
従来、餅類、特に団子や大福等の餅菓子用の餅類は、もち米を蒸した後に搗くか、白玉粉や上新粉等の米粉に熱湯を加えて混捏して成形した後、蒸煮処理して搗くことで製造される。しかし、米粉から得られる餅類は澱粉が老化しやすく、また食感が硬くなりやすいという問題があった。このため、米粉を用いた菓子用餅類では、澱粉の老化や硬化を防止する目的で、乳化剤や、さらに増粘多糖類を添加しており、例えば、天然多糖類のプルランと、二糖類、乳化剤を餅類の原料に添加する餅類の硬化防止方法(例えば、特許文献1参照)や、平均分子量1000〜10000のゼラチンペプタイドとβ−アミラーゼと乳化剤とを含有する餅菓子用品質改良剤(例えば、特許文献2参照)や、リゾレシチンを含有してなるもち類(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、乳化剤やその他の添加剤に起因する呈味性の問題に加えて、近年、このような乳化剤等の添加物の使用を避ける傾向があるため、このような添加物を用いなくても、あるいはその量を低減させても、老化の進行や食感の低下がしにくい餅類とその製造方法の開発が求められていた。また、米粉を主原料とする餅は、米粉自体が淡白な呈味性であることに起因して、餅自体にコクや旨味に欠けるものである。主原料として、米粉以外の食材を用いる餅様食品又は餅様食品の製造法として、タピオカ澱粉又は加工タピオカ澱粉の単独又は混合した材料を主材料として含む材料粉を加水、混合、成形した生地をフライする餅様フライ食品の製造方法(例えば、特許文献4参照)が知られている。
しかし、餅自体に穀粉由来のコクや旨味を有することも所望されており、さらに、近年の食品の低価格志向から、餅菓子類においても、できるだけ製造コストを抑えて低価格で提供することが求められている。
一方、経時的な硬化を防止するために、米粉に小麦澱粉(特に加工澱粉)を添加して団子を製造する方法(例えば、特許文献5参照)が提案されているが老化防止効果及び食味の点で十分とはいえないものである。
特開平5−84046号公報 特開平5−49403号公報 特開平10−136918号公報 特開平10−313787号公報 特開昭53−88359号公報
本発明の課題は、乳化剤等の添加物を用いなくても、あるいはその量を低減させても、老化の進行や食感の低下が抑えられ、且つ穀粉由来の旨味やコクを有する餅様食品が得られ、しかも当該餅様食品を低コストで製造し得る方法を提供することである。
本発明者等は、モチモチした食感を呈する餅様食品が好まれていることに注目し、上記課題を解決するために、従来の餅米、粳米などの米粉に代えて低価格の小麦粉を主体とする原料穀粉を用いて、前記穀粉と水分との適正な混合比率での混捏方法、α化方法、再度の混捏、これらの工程の組み合わせ順序等を変え、多数の製造方法について鋭意検討を行った結果、小麦粉を主体とする原料穀粉に加水し、混捏してパン生地状物を得て、これにさらに加水して混合して、流動状生地を得、これを蒸熱処理した後、再混捏することにより、老化の進行や食感の低下が抑えられ、且つ穀粉由来の旨味やコクを有する餅様食品が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、(1)小麦粉を主体とする原料穀粉に、使用する水の一部を加えて混捏してパン生地状物を得た後、これに残余の水を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を得、この得られた流動状生地を蒸熱処理してα化させた後、再混捏することを特徴とする餅様食品の製造方法や、(2)残余の水にさらに糖類を添加し、糖類溶液として加えることを特徴とする前記(1)記載の餅様食品の製造方法や、(3)小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部のうち、20〜50質量%の水を加えて混捏してパン生地状物を得ることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の餅様食品の製造方法や、(4)小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部及び糖類の総添加量30〜100質量部のうち、20〜50質量%の水及び糖類0〜30質量部を加えて混捏してパン生地状物を得た後、これに残余の糖類を残余の水に溶かした糖類溶液を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を得ることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の餅様食品の製造方法や、(5)小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、水50〜75質量部を加えて混捏してパン生地状物を得ることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の餅様食品の製造方法や、(6)パン生地状物を得る際に、小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、副原料として油脂0.5〜5質量部を添加することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の餅様食品の製造方法に関する。
また、本発明は、(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法により製造される餅様食品に関する。
本発明により、乳化剤等の添加物を用いることなく、あるいはその量を低減しても、老化の進行や食感の低下が抑えられ、且つ穀粉由来の旨味やコクを有する餅様食品を得ることができ、しかも当該餅様食品を従来ベーカリーの製造に使用されている撹拌、加熱装置を利用でき、また、主原料を小麦粉とする等、低コストで餅様食品を製造することができる。
本発明の餅様食品の製造方法としては、小麦粉を主体とする原料穀粉に、使用する水の一部を加えて混捏してパン生地状物を調製した後、これに残余の水を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を調製し、この得られた流動状生地を蒸熱処理してα化させた後、再混捏する方法であれば特に制限されるものではなく、かかる餅様食品の製造には、上記小麦粉を主体とする原料穀粉や水の他、糖類、油脂等の副原料が用いられる。このように、いったんパン生地状物を調製することによりグルテンの網目構造が形成され、さらに加水・混合して流動状生地を調製することにより、食感が滑らかで、歯切れ・口溶けが良好なものとなるだけでなく、加水量を高めることができ、触感もしっとりしながら、弾力にも富み、極めて品質の優れた餅様食品を得ることが可能となる。また、水を複数回に分けて加えることにより、加水量を高めることができる上に、得られる餅様食品の食感をより向上させることが可能となる。
本発明における上記穀粉原料としては、小麦粉を主体とするものであれば特に限定されないが、穀粉原料100質量部あたり、小麦粉を少なくとも50質量部、好ましくは70質量部以上、より好ましくは80質量部以上含む穀粉原料、例えば小麦粉100質量部からなる穀粉原料を好適に例示することができる。また、小麦粉としては、薄力粉、中力粉、強力粉、デュラム小麦粉のいずれでもよく、所望の食感や餅様食品の最終形態等により適宜選択することができる。例えば、中力粉や強力粉を用いれば、もっちりとした食感となり、デュラム小麦粉を用いるとぷりぷりとした食感になる。
小麦粉以外の穀粉類としては、澱粉類を好適に例示することができる。澱粉類は、小麦粉100質量部に対して5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部を配合することができる。澱粉類の種類としては、例えばタピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉類、及びこれらのα化処理、エーテル化処理、エステル化処理、アセチル化処理、架橋処理、酸化処理等の処理を施した加工澱粉類等を挙げることができる。また、本発明の効果を妨げない範囲で、小麦粉及び澱粉類以外の穀粉類、例えばそば粉、米粉、コーンフラワー、大麦粉、ライ麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等を配合してもよい。
上記小麦粉を主体とする原料穀粉に対する総加水量は、餅様食品の所望の食感等により適宜変化させることができるが、原料穀粉100質量部に対して、水120〜250質量部が好ましい。加水量を多くすることで、得られる餅様食品の食感がよりソフトで滑らかになり、また製品歩留を高くすることができるが、単に多く加えればよいというわけではなく、多すぎると糊状になってしまい餅様の食品とならなくなる可能性がある。また、パン生地状物を調製するために、総加水量のうちの20〜50質量%の水、より好適には原料穀粉100質量部に対して50〜75質量部の水を加えて混捏することが好ましい。
すなわち、本発明におけるパン生地状物とは、穀粉原料100質量部あたり上記の量の水を添加して混捏して得られる発酵前のパン生地とほぼ同等の状態の生地を意味する。
次に、上記のように得られたパン生地状物に残余の水(総加水量のうちの50〜80質量%の水)を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を調製する。残余の水は、水をそのまま、あるいは、糖類を添加・溶解して糖類溶液として複数回に分けて加えることが好ましい。
本発明の餅様食品の原料の一部に糖類を用いることが好ましい。かかる糖類の種類としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、デキストリン、水あめ、トレハロース、キシロース、マルトース、マルトオリゴ糖、糖蜜等が挙げられるが、ショ糖、ブドウ糖、果糖、デキストリン、水あめが好ましい。ショ糖としては、上白糖、グラニュー糖、ザラメ糖、三温糖、黒糖等を挙げることができる。糖類の配合量は、糖類の種類や所望の甘味の程度、餅様食品の最終形態等により異なるが、一般的には穀粉原料100質量部あたり、30〜100質量部であり、より好ましくは50〜90質量部である。糖類を加えることで旨みやコクが出るようになるだけでなく、食感が向上し、老化も遅くなる。このため、糖類が30質量部未満であると、老化の進行や食感の低下の抑制効果が必ずしも十分とはいえなくなり、ボソつく食感となるおそれがある。また、糖類が100質量部を超えると甘みが強くなりすぎ、餅様食品としての食味が十分とはいえず、さらに添加すると餅様食品の製造が困難となるだけでなく、クチャついた食感となる恐れがある。
糖類は、パン生地状物の調製時には粉末で用いても水に溶解して糖類溶液として用いてもよいが、流動状生地の調製時に水に溶解して糖類溶液として用いることが好ましい。すなわち、パン生地状物の調製時には、原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部のうちの20〜50質量%の水と共に0〜30質量部の糖類が配合され、得られたパン生地状物から流動状生地を調製するに際しては、残余の糖類(例えば、少なくとも30質量部以上)を残余の水に溶かした糖類溶液を1回又は複数回に分けて加えて混合する。
糖類以外の他の副原料として、油脂を添加することが好ましく、油脂の添加量としては、原料穀粉100質量部に対して0.5〜5質量部を添加するのが好ましく、1〜3質量部を添加するのがより好ましい。油脂を添加することで、製造時の粘着性が抑えられ、製造上の作業性が向上する。油脂の量が0.5質量部未満であると、所望の効果が得られにくくなるおそれがあり、多すぎると餅様食品が油脂でべたつく傾向がある。油脂の種類としては、大豆油、なたね油、綿実油、オリーブ油、コーン油、パーム油、ココアバター、ショートニング、バター、ラード、牛脂等が挙げられる。
また、その他の副原料として、ヨモギ、スピナッツ、カボチャ、ニンジン等の野菜粉末、クルミ、パルナック、マカデミアナッツ、アーモンド等の木の実類、ヒマワリ種、ゴマ、ポピー等の野菜種、ドライフルーツ、果汁、コーヒー、ココア、チョコレート等の呈味料、増粘多糖類(ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン等)、食塩、乳化剤、酵素剤、パプリカやクチナシ等の色素、香料等を配合してもよいが、乳化剤や酵素剤を用いる場合にはその配合量を低減させるのが好ましい。
本発明は、上述のように、小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部のうちの20〜50質量%の水、0〜30質量部の糖類、必要に応じてその他副原料を添加し、混捏してパン生地状物を得て、さらに残余の水と糖類を糖類溶液の形態で添加しながら混合して流動状生地を得るが、前述の混捏及び混合の各工程は、製餅用のスタンピングミキサーやニーダーを用いてもよいが、製パン・製菓用のミキサーを用いることもできる。混捏及び混合時間は、用いるミキサー等により異なるが、通常は5〜15分間程度である。
得られた流動状生地は蒸熱処理するが、蒸熱処理の条件は、生地表面が乾燥せず、含まれる澱粉がほぼα化する条件であれば特に限定されず、生地温度が90℃以上、好ましくは95℃以上になるまで蒸熱処理を行うことが好ましい。蒸熱処理の時間は、温度や生地の量等により異なるが、通常は10〜30分間程度である。
蒸熱処理したα化生地は、室温より高い温度のうち、例えば40℃以上であるうちに再混捏することが必要であるが、熱いまま、冷却させること無く直ぐに再混捏して餅様食品を得ることが好ましい。再混捏は、製餅用のスタンピングミキサーやニーダーを用いてもよいが、製パン・製菓用のミキサーを用いることもできる。再混捏時間は、用いるミキサー等により異なるが、通常は0.5〜10分間程度である。
得られた餅様食品は、すぐに成形機(例えば団子成形機)や包餡機にかけて、例えば団子、大福、白玉、柏餅、桜餅、すあま、求肥餅等の所望の食品形態の製品とすることができるが、そのまま食品素材として冷蔵ないし冷凍してもよい。
小麦粉(日清製粉製「金すずらん」)100質量部、砂糖15質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水60質量部を製パン用ミキサーで混捏してパン生地状物を得た。このパン生地状物に、砂糖65質量部及び水80質量部からなる糖類溶液を少しずつ添加しながら混合して、流動状生地を得た。次いで、この流動状生地を15分間蒸してα化した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間再混捏して、餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
小麦粉(日清製粉製「金すずらん」)90質量部、タピオカ澱粉(松谷化学製「ゆり」)10質量部、砂糖10質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水55質量部を製パン用ミキサーで混捏してパン生地状物を得た。このパン生地状物に、砂糖70質量部及び水65質量部からなる糖類溶液を少しずつ添加しながら混合して、流動状生地を得た。次いで、実施例1と同様にして、餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
小麦粉(日清製粉製「カメリヤ」)100質量部、砂糖15質量部、食塩0.5質量部、ショートニング1質量部及び水60質量部を製パン用ミキサーで混捏してパン生地状物を得た。このパン生地状物に、砂糖65質量部及び水140質量部からなる糖類溶液を少しずつ添加しながら混合して、流動状生地を得た。次いで、実施例1と同様にして、餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
小麦粉(日清製粉製「カメリヤ」)100質量部、砂糖15質量部、食塩0.5質量部、ショートニング4質量部及び水60質量部を製パン用ミキサーで混捏してパン生地状物を得た。このパン生地状物に、砂糖65質量部及び水190質量部からなる糖類溶液を少しずつ添加しながら混合して、流動状生地を得た。次いで、実施例1と同様にして、餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
〔比較例1〕
米粉100質量部、砂糖80質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水125質量部をホイッパーで混合して流動状生地を得た。次いで、この流動状生地を15分間蒸してα化した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間混捏して餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
〔比較例2〕
小麦粉(日清製粉製「金すずらん」)100質量部、砂糖80質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水80質量部をホイッパーで混合して生地を得た。次いで、この生地を15分間蒸した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間混捏して餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
〔比較例3〕
小麦粉(日清製粉製「金すずらん」)100質量部、砂糖80質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水300質量部をホイッパーで混合して流動状生地を得た。次いで、この流動状生地を15分間蒸した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間混捏したが、糊状となってしまった。そのため、パネラーによる評価に供することができなかった。
〔比較例4〕
小麦粉(日清製粉製「カメリヤ」)100質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水130質量部をホイッパーで混合して流動状生地を得た。次いで、この流動状生地を15分間蒸してα化した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間混捏して餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。
〔比較例5〕
小麦粉(日清製粉製「カメリヤ」)100質量部、砂糖120質量部、食塩0.5質量部、ショートニング2質量部及び水130質量部をホイッパーで混合して流動状生地を得た。次いで、この流動状生地を15分間蒸してα化した後、熱いうちに製パン用ミキサーを用いて2分間混捏して餅様食品を得た。この餅様食品を団子成形機にかけて団子を製造した。
得られた団子について、室温で4時間保存後及び2日間保存後に、食味(4時間保存後のみ)、食感及び触感について、下記の表1に示す評価基準に従い、10名のパネラーにより評価した。その平均値を下記の表2に示す。

Figure 0005448146
Figure 0005448146
表2に示すように、実施例1〜4の、餅様食品は、比較例1の米粉のみを用いて得られた餅様食品に比べて、食味、並びに4時間保存後及び2日間保存後の食感及び触感の全てにおいて優れており、特に米粉を用いた餅様食品では2日間保存後で食感及び触感の低下が著しいのに対して、本発明の餅様食品(実施例1〜4)では2日間保存後でも良好な食感及び触感を保持していることが分かった。
また、パン生地状物を介さずに直接流動状生地を用いて得られた比較例2及び4の餅様食品では、実施例1〜4と比較して、食感及び触感、特に2日間保存後の食感及び触感において劣ることが分かった。さらに、糖類を120質量部用いて得られた比較例5の餅様食品では、4時間保存後及び2日間保存後の食感及び触感は良好かやや良好であるが、実施例の餅様食品と比較して食味の点でやや劣ることが分かった。
実施例1において、さらにヨモギ粉末2質量部を添加したこと以外は同様にして、草団子を製造した。
製造した草団子について、実施例1と同様に表1の評価基準に従い、食感及び触感を評価した。その結果を、下記の表3に示す。
実施例1において、さらにココア粉10質量部を添加したこと以外は同様にして、ココア風味の団子を製造した。
製造したココア風味の団子について、実施例1と同様に表1の評価基準に従い、食感及び触感を評価した。その結果を、下記の表3に示す。
実施例1において、砂糖(上白糖)の代わりに黒糖を用いたこと以外は同様にして、黒糖団子を製造した。
製造した黒糖団子について、実施例1と同様に表1の評価基準に従い、食感及び触感を評価した。その結果を、下記の表3に示す。
実施例3において、さらにすりゴマ10質量部を添加したこと以外は同様にして、ゴマ風味の団子を製造した。
製造したゴマ風味の団子について、実施例1と同様に表1の評価基準に従い、食感及び触感を評価した。その結果を、下記の表3に示す。
Figure 0005448146
表3に示すように、ヨモギ粉末を添加して草団子に、ココア粉を添加しココア風味を付与したものに、黒糖を砂糖に代えて用いることにより黒糖団子としたもの、すりゴマを添加してゴマ風味の団子とした本発明による餅様食品は、それぞれ優れた食感及び触感を呈し、2日後においてもその優れた食感及び触感を保持することができることが分った。

Claims (7)

  1. 小麦粉を主体とする原料穀粉に、使用する水の一部を加えて混捏してパン生地状物を得た後、これに残余の水を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を得、この得られた流動状生地を蒸熱処理してα化させた後、再混捏することを特徴とする餅様食品の製造方法。
  2. 残余の水にさらに糖類を添加し、糖類溶液として加えることを特徴とする請求項1記載の餅様食品の製造方法。
  3. 小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部のうち、20〜50質量%の水を加えて混捏してパン生地状物を得ることを特徴とする請求項1又は2記載の餅様食品の製造方法。
  4. 小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、総加水量120〜250質量部及び糖類の総添加量30〜100質量部のうち、20〜50質量%の水及び糖類0〜30質量部を加えて混捏してパン生地状物を得た後、これに残余の糖類を残余の水に溶かした糖類溶液を1回又は複数回に分けて加えて混合して流動状生地を得ることを特徴とする請求項1又は2記載の餅様食品の製造方法。
  5. 小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、水50〜75質量部を加えて混捏してパン生地状物を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の餅様食品の製造方法。
  6. パン生地状物を得る際に、小麦粉を主体とする原料穀粉100質量部に、副原料として油脂0.5〜5質量部を添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の餅様食品の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により製造される餅様食品。
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