JP7185861B2 - 共振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、輪郭振動モードで振動する共振装置に関する。
従来、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた共振装置が例えばタイミングデバイスとして用いられている。この共振装置は、スマートフォンなどの電子機器内に組み込まれるプリント基板上に実装される。共振装置は、下側基板と、下側基板との間でキャビティを形成する上側基板と、下側基板及び上側基板の間でキャビティ内に配置された共振子と、を備えている。
例えば特許文献1には、第1電極及び第2電極と、第1電極と第2電極との間に設けられ、第1電極に対向する上面を有し、第1電極及び第2電極の間に電圧が印加されたときに所定の振動モードで振動する、圧電膜と、第1電極を介して圧電膜の上面と対向して設けられた、絶縁体からなる保護膜と、保護膜を介して圧電膜の上面と対向して設けられた、導電体からなる周波数調整膜と、を備え、周波数調整膜は、第1電極及び第2電極のいずれか一方に電気的に接続される共振子を含む共振装置が開示されている。
国際公開第2017/208568号
特許文献1の共振装置では、支持腕によって共振子の振動部と保持部とが接続されている。このような共振装置には、超音波溶着、超音波洗浄等によって共振子に超音波振動が加わる場合がある。
超音波振動が加わると、共振子は、超音波振動の周波数領域に存在するスプリアスモードによって支持腕が激しく上下に振動することがあった。その結果、支持腕と保持部との接続部分に大きな応力がかかり、当該部分又はその周辺が破損又は破断するおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減することのできる共振装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る共振装置は、
基部と、該基部の一端から第1方向に沿って延在する振動腕と、振動腕の周囲の少なくとも一部に配置され、振動腕を振動可能に保持する保持部と、基部と保持部とを接続する支持腕と、を含む共振子と、
共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第1凹部と、厚さ方向において支持腕から第1距離を空けて設けられる第1制限部と、を含む第1基板と、を備え、
第1距離は、第1基板の厚さ方向における第1凹部の底面と振動腕との間の距離より小さい。
本発明の他の側面に係る共振装置は、
基部と、該基部の一端から第1方向に沿って延在する振動腕と、振動腕の周囲の少なくとも一部に配置され、振動腕を振動可能に保持する保持部と、基部と保持部とを接続する支持腕と、を含む共振子と、
共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第1凹部を含む第1基板と、
共振子を間に挟んで第1基板に対向するように配置され、共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第2凹部を含む第2基板と、
共振子と第2基板とを接合する接合部であって、第2基板の厚さ方向において、第2基板における共振子に対向する面と支持腕との間に所定の距離を空ける、接合部と、を備え、
所定の距離は、第2基板の厚さ方向において、振動腕と第2凹部の底面との間の距離より小さい。
本発明によれば、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減することができる。
図1は、第1実施形態における共振装置の外観を概略的に示す斜視図である。 図2は、図1に示した共振装置の構造を概略的に示す分解斜視図である。 図3は、図2に示した共振子の構造を概略的に示す平面図である。 図4は、図1に示した共振装置の積層構造を概略的に示すX軸に沿う断面図である。 図5は、図1に示した共振装置の積層構造を概略的に示すY軸に沿う断面図である。 図6は、周波数比率とDLDばらつきの関係を示すグラフである。 図7は、図2に示した下蓋の変形例を示す平面図である。 図8は、第2実施形態における共振子の構造を概略的に示す平面図である。 図9は、第2実施形態における下蓋の第1例を概略的に示す平面図である。 図10は、第2実施形態における下蓋の第2例を概略的に示す平面図である。 図11は、第2実施形態における下蓋の第3例を概略的に示す平面図である。 図12は、第3実施形態における共振装置の積層構造を概略的に示すY軸に沿う断面図である。 図13は、第4実施形態における共振装置の積層構造を概略的に示すY軸に沿う断面図である。 図14は、第5実施形態における共振装置の積層構造を概略的に示すY軸に沿う断面図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
[第1実施形態]
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る共振装置の概略構成について説明する。図1は、第1実施形態における共振装置1の外観を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示した共振装置1の構造を概略的に示す分解斜視図である。
共振装置1は、下蓋20と、共振子10と、上蓋30と、を備えている。すなわち、共振装置1は、下蓋20と、共振子10と、上蓋30とが、この順で積層されて構成されている。下蓋20及び上蓋30は、共振子10を挟んで互いに対向するように配置されている。なお、下蓋20は本発明の「第1基板」の一例に相当し、上蓋30は本発明の「第2基板」の一例に相当する。
以下において、共振装置1の各構成について説明する。なお、以下の説明では、共振装置1のうち上蓋30が設けられている側を上(又は表)、下蓋20が設けられている側を下(又は裏)、として説明する。
共振子10は、MEMS技術を用いて製造されるMEMS振動子である。共振子10と下蓋20及び上蓋30とは、共振子10が封止され、共振子10の振動空間が形成されるように、接合されている。また、共振子10と下蓋20及び上蓋30とは、それぞれ、シリコン(Si)基板(以下、「Si基板」という)を用いて形成されており、Si基板同士が互いに接合されている。なお、共振子10、下蓋20、及び上蓋30は、それぞれ、シリコン層及びシリコン酸化膜が積層されたSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて形成されてもよい。
下蓋20は、XY平面に沿って設けられる矩形平板状の底板22と、底板22の周縁部からZ軸方向、つまり、下蓋20と共振子10との積層方向、に延びる側壁23と、を備える。下蓋20には、共振子10と対向する面において、底板22の表面と側壁23の内面とによって画定される凹部21が形成されている。凹部21は、共振子10の振動空間の少なくとも一部を形成する。
また、下蓋20は、底板22の表面に設けられる制限部25と、底板22の表面に形成される突起部50と、を備える。制限部25及び突起部50の詳細な構成については、後述する。
上蓋30は、XY平面に沿って設けられる矩形平板状の底板32と、底板32の周縁部からZ軸方向に延びる側壁33と、を備える。上蓋30には、共振子10と対向する面において、底板32の表面と側壁33の内面とによって画定される凹部31が形成されている。凹部31は、共振子10が振動する空間である振動空間の少なくとも一部を形成する。
上蓋30と共振子10と下蓋20とを接合することによって、共振子10の振動空間は気密に封止され、真空状態が維持される。この振動空間には、例えば不活性ガス等の気体が充填されてもよい。
次に、図3を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る共振子の概略構成について説明する。図3は、図2に示した共振子10の構造を概略的に示す平面図である。
図3に示すように、共振子10は、MEMS技術を用いて製造されるMEMS振動子であり、図3の直交座標系におけるXY平面内で面外屈曲振動モードを主振動(以下、「メインモード」ともいう)として振動する。なお、共振子10は、面外屈曲振動モードを用いた共振子に限定されるものではない。共振装置1の共振子は、例えば、広がり振動モード、厚み縦振動モード、ラム波振動モード、面内屈曲振動モード、表面波振動モードを用いるものであってもよい。これらの振動子は、例えば、タイミングデバイス、RFフィルタ、デュプレクサ、超音波トランスデューサー、ジャイロセンサ、加速度センサ等に応用される。また、アクチュエーター機能を持った圧電ミラー、圧電ジャイロ、光スキャナ型MEMSミラー、圧力センサ機能を持った圧電マイクロフォン、超音波振動センサ等に用いられてもよい。さらに、静電MEMS素子、電磁駆動MEMS素子、ピエゾ抵抗MEMS素子に適用してもよい。さらにまた、MHz振動子に適用して、MHz発振器に用いることも可能である。
共振子10は、振動部110と、保持部140と、支持腕150と、を備える。
振動部110は、図3の直交座標系におけるXY平面に沿って広がる矩形の輪郭を有している。振動部110は、保持部140の内側に配置されており、振動部110と保持部140との間には、所定の間隔で空間が形成されている。図3の例では、振動部110は、4本の振動腕121A~121D(以下、まとめて「振動腕121」ともいう)から構成される励振部120と、基部130と、を含んでいる。なお、振動腕の数は、4本に限定されず、例えば2本以上の任意の数に設定される。本実施形態において、励振部120と基部130とは、一体に形成されている。
振動腕121A,121B,121C,121Dは、それぞれ、Y軸方向に沿って延びており、この順でX軸方向に所定の間隔で並列に設けられている。振動腕121Aの一端は後述する基部130の前端部131Aに接続された固定端であり、振動腕121Aの他端は基部130の前端部131Aから離れて設けられた開放端である。振動腕121Aは、開放端側に形成された質量付加部122Aと、固定端から延びて質量付加部122Aに接続された腕部123Aと、を含んでいる。同様に、振動腕121B,121C,121Dも、それぞれ、質量付加部122B,122C,122Dと、腕部123B,123C,123Dと、を含んでいる。なお、腕部123A~123Dは、それぞれ、例えばX軸方向の幅が50μm程度、Y軸方向の長さが465μm程度である。
本実施形態の励振部120では、X軸方向において、外側に2本の振動腕121A,121Dが配置されており、内側に2本の振動腕121B,121Cが配置されている。内側の2本の振動腕121B,121Cのそれぞれの腕部123B,123C同士の間に形成された間隙の幅(以下、「リリース幅」という。)W1は、例えば、X軸方向において隣接する振動腕121A,121Bのそれぞれの腕部123A,123B同士の間のリリース幅W2、及び、X軸方向において隣接する振動腕121D,121Cのそれぞれの腕部123D,123C同士の間のリリース幅W2、よりも大きく設定されている。リリース幅W1は例えば25μm程度、リリース幅W2は例えば10μm程度である。このように、リリース幅W1をリリース幅W2よりも大きく設定することにより、振動部110の振動特性や耐久性が改善される。なお、共振装置1を小型化できるように、リリース幅W1をリリース幅W2よりも小さく設定してもよいし、等間隔に設定してもよい。
質量付加部122A~122Dは、それぞれの表面に質量付加膜125A~125Dを備えている。したがって、質量付加部122A~122Dのそれぞれの単位長さ当たりの重さ(以下、単に「重さ」ともいう。)は、腕部123A~123Dのそれぞれの重さよりも重い。これにより、振動部110を小型化しつつ、振動特性を改善することができる。また、質量付加膜125A~125Dは、それぞれ、振動腕121A~121Dの先端部分の重さを大きくする機能だけではなく、その一部を削ることによって振動腕121A~121Dの共振周波数を調整する、いわゆる周波数調整膜としての機能も有する。
本実施形態において、質量付加部122A~122DのそれぞれのX軸方向に沿う幅は、例えば70μm程度であり、腕部123A~123DのそれぞれのX軸方向に沿う幅よりも大きい。これにより、質量付加部122A~122Dのそれぞれの重さを、さらに大きくできる。但し、質量付加部122A~122Dのそれぞれの重さは腕部123A~123Dのそれぞれの重さよりも大きければよく、質量付加部122A~122DのそれぞれのX軸方向に沿う幅は、本実施形態の例に限定されるものではない。質量付加部122A~122DのそれぞれのX軸方向に沿う幅は、腕部123A~123DのそれぞれのX軸方向に沿う幅と同等、もしくはそれ以下であってもよい。
共振子10を上方から平面視(以下、単に「平面視」という)したときに、質量付加部122A~122Dは、それぞれ、略長方形状であって、四隅に丸みを帯びた曲面形状、例えばいわゆるR形状を有する。同様に、腕部123A~123Dは、それぞれ、略長方形状であって、基部130に接続される固定端付近、及び、質量付加部122A~122Dのそれぞれに接続される接続部分付近にR形状を有する。但し、質量付加部122A~122D及び腕部123A~123Dのそれぞれの形状は、本実施形態の例に限定されるものではない。例えば、質量付加部122A~122Dのそれぞれの形状は、略台形状や略L字形状であってもよい。また、腕部123A~123Dのそれぞれの形状は、略台形状であってもよい。質量付加部122A~122D及び腕部123A~123Dは、それぞれ、表面側及び裏面側のいずれか一方に開口を有する有底の溝部や、表面側及び裏面側の両方に開口を有する穴部が形成されていてもよい。当該溝部及び当該穴部は、表面と裏面とを繋ぐ側面から離れていてもよく、当該側面側に開口を有していてもよい。
基部130は、平面視において、前端部131Aと、後端部131Bと、左端部131Cと、右端部131Dと、を有している。前端部131A、後端部131B、左端部131C、及び右端部131Dは、それぞれ、基部130の外縁部の一部である。具体的には、前端部131A及び後端部131Bは、それぞれ、X軸方向に延びる端部であり、前端部131Aと後端部131Bとは、互いに対向するように配置されている。左端部131C及び右端部131Dは、それぞれ、Y軸方向に延びる端部であり、左端部131Cと右端部131Dとは、互いに対向するように配置されている。左端部131Cの両端は、それぞれ、前端部131Aの一端と後端部131Bの一端とに繋がっている。右端部131Dの両端は、それぞれ、前端部131Aの他端と後端部131Bの他端とに繋がっている。前端部131Aには、振動腕121A~121Dが接続されており、後端部131Bには、後述する左支持腕151A及び右支持腕151Bが接続されている。
平面視において、基部130は、前端部131A及び後端部131Bを長辺とし、左端部131C及び右端部131Dを短辺とする、略長方形状を有する。基部130は、前端部131A及び後端部131Bそれぞれの垂直二等分線に沿って規定される仮想平面Pに対して略面対称に形成されている。なお、基部130の形状は、図3に示す長方形状である場合に限定されず、仮想平面Pに対して略面対称を構成するその他の形状であってもよい。例えば、基部130の形状は、前端部131A及び後端部131Bの一方が他方よりも長い台形状であってもよい。また、前端部131A、後端部131B、左端部131C、及び右端部131Dの少なくとも1つが屈曲又は湾曲してもよい。
なお、仮想平面Pは、振動部110全体の対称面に相当する。したがって、仮想平面Pは、振動腕121A~121DのX軸方向における中心を通る平面でもあり、振動腕121Bと振動腕121Cとの間に位置する。具体的には、隣接する振動腕121A及び振動腕121Bのそれぞれは、仮想平面Pを挟んで、隣接する振動腕121D及び振動腕121Cのそれぞれと対称に形成されている。
基部130において、前端部131Aと後端部131Bとの間のY軸方向における最長距離である基部長は、例えば40μm程度である。また、左端部131Cと右端部131Dとの間のX軸方向における最長距離である基部幅は、例えば300μm程度である。なお、図3に示す例では、基部長は左端部131C又は右端部131Dの長さに相当し、基部幅は前端部131A又は後端部131Bの長さに相当する。
保持部140は、振動腕121A~121Dを振動可能に保持するように構成されている。具体的には、保持部140は、仮想平面Pに対して面対称に形成されている。保持部140は、平面視において矩形の枠形状を有し、XY平面に沿って振動部110の外側を囲むように配置されている。このように、保持部140が平面視において枠形状を有することにより、振動部110を囲む保持部140を容易に実現することができる。
なお、保持部140は、振動部110の周囲の少なくとも一部に配置されていればよく、枠形状に限定されるものではない。例えば、保持部140は、振動部110を保持し、また、上蓋30及び下蓋20と接合できる程度に、振動部110の周囲に配置されていればよい。
本実施形態においては、保持部140は一体形成される枠体141A~141Dを含んでいる。枠体141Aは、図3に示すように、振動腕121A~121Dの開放端に対向して、長手方向がX軸に平行に設けられる。枠体141Bは、基部130の後端部131Bに対向して、長手方向がX軸に平行に設けられる。枠体141Cは、基部130の左端部131C及び振動腕121Aに対向して、長手方向がY軸に平行に設けられ、その両端で枠体141A、141Bの一端にそれぞれ接続される。枠体141Dは、基部130の右端部131D及び振動腕121Dに対向して、長手方向がY軸に平行に設けられ、その両端で枠体141A、141Bの他端にそれぞれ接続される。枠体141Aと枠体141Bとは、振動部110を挟んでY軸方向において互いに対向している。枠体141Cと枠体141Dとは、振動部110を挟んでX軸方向において互いに対向している。
支持腕150は、保持部140の内側に配置され、基部130と保持部140とを接続している。支持腕150は、仮想平面Pに対して、面対称に形成されている。具体的には、支持腕150は、平面視において、左支持腕151Aと、右支持腕151Bと、を含んでいる。左支持腕151Aは、基部130の後端部131Bと保持部140の枠体141Cとを接続している。右支持腕151Bは、基部130の後端部131Bと保持部140の枠体141Dとを接続している。
左支持腕151Aは支持後腕152Aと支持側腕153Aとを含み、右支持腕151Bは支持後腕152Bと支持側腕153Bとを含む。支持後腕152A,152Bは、基部130の後端部131Bと保持部140との間において、基部130の後端部131Bから延びている。具体的には、支持後腕152Aは、一端が基部130の後端部131Bに接続しており、そこから枠体141Bに向かって延びている。そして、支持後腕152Aは、X軸方向に屈曲して枠体141Cに向かって延びている。支持後腕152Bは、一端が基部130の後端131部Bに接続しており、そこから枠体141Bに向かって延びている。そして、支持後腕152Bは、X軸方向に屈曲し、枠体141Dに向かって延びている。
支持側腕153Aは、振動腕121Aと保持部140との間において、振動腕121Aと並行に延びている。支持側腕153Bは、振動腕121Dと保持部140との間において、振動腕121Dと並行に延びている。具体的には、支持側腕153Aは、支持後腕152Aの他端(枠体141C側の端)からY軸方向に枠体141Aに向かって延び、X軸方向に屈曲して枠体141Cに接続されている。支持側腕153Bは、支持後腕152Bの他端(枠体141D側の端)からY軸方向に枠体141Aに向かって延び、X軸方向に屈曲して枠体141Dに接続されている。
支持側腕153A,153Bは、それぞれ、X軸方向において腕部123A~123Dと対向する位置において、枠体141C及び枠体141Dに接続されている。言い換えると、支持側腕153Aと枠体141Cとの接続位置、及び、支持側腕153Bと枠体141Dとの接続位置は、平面視において、振動部110、つまり、振動腕121A~121D及び基部130におけるY軸方向の中心線CLから基部130側にずれている。これにより、支持側腕153A,153BのY軸方向の長さは短くなる。
突起部50は、下蓋20の凹部21から振動空間内に突起している。突起部50は、平面視において、振動腕121Bの腕部123Bと振動腕121Cの腕部123Cとの間に配置される。突起部50は、腕部123B,123Cに並行にY軸方向に延び、角柱形状に形成されている。突起部50のY軸方向の長さは240μm程度、X軸方向の長さは15μm程度である。なお、突起部50の数は、1つである場合に限定されず、2以上の複数であってもよい。このように、突起部50が振動腕121Bと振動腕121Cとの間に配置され、凹部21の底板22から突起することにより、下蓋20の剛性を高めることができ、下蓋20の上で形成される共振子10の撓みや、下蓋20の反りの発生を抑制することが可能になる。
次に、図4及び図5を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る共振装置の積層構造及び動作について説明する。図4は、図1に示した共振装置1の積層構造を概略的に示すX軸に沿う断面図である。図5は、図1に示した共振装置1の積層構造を概念的に示すY軸に沿う断面図である。
共振装置1は、下蓋20の側壁23上に共振子10の保持部140が接合され、さらに共振子10の保持部140と上蓋30の側壁33とが接合される。このように下蓋20と上蓋30との間に共振子10が保持され、下蓋20と上蓋30と共振子10の保持部140とによって、振動部110が振動する振動空間が形成されている。
共振子10における、振動部110、保持部140、及び支持腕150は、同一プロセスによって一体的に形成される。共振子10は、基板の一例であるSi基板F2の上に、金属膜E1が積層されている。そして、金属膜E1の上には、金属膜E1を覆うように圧電膜F3が積層されており、さらに、圧電膜F3の上には金属膜E2が積層されている。金属膜E2の上には、金属膜E2を覆うように保護膜F5が積層されている。質量付加部122A~122Dにおいては、さらに、保護膜F5の上にそれぞれ、前述の質量付加膜125A~125Dが積層されている。振動部110、保持部140、及び支持腕150のそれぞれの外形は、前述したSi基板F2、金属膜E1、圧電膜F3、金属膜E2、保護膜F5等から構成される積層体を、例えばアルゴン(Ar)イオンビームを照射するドライエッチングによって除去加工し、パターニングすることによって形成される。
本実施形態では、共振子10が金属膜E1を含む例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、共振子10は、Si基板F2に低抵抗となる縮退シリコン基板を用いることで、Si基板F2自体が金属膜E1を兼ねることができ、金属膜E1を省略してもよい。
Si基板F2は、例えば、厚み6μm程度の縮退したn型シリコン(Si)半導体から形成されており、n型ドーパントとしてリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)等を含むことができる。また、Si基板F2に用いられる縮退シリコン(Si)の抵抗値は、例えば1.6mΩ・cm未満であり、より好ましくは1.2mΩ・cm以下である。さらに、Si基板F2の下面には、温度特性補正層の一例として、例えばSiO等の酸化ケイ素層F21が形成されている。これにより、温度特性を向上させることが可能になる。
本実施形態において、酸化ケイ素層F21は、当該酸化ケイ素層F21をSi基板F2に形成しない場合と比べて、Si基板F2に温度補正層を形成したときの振動部110における周波数の温度係数、つまり、温度当たりの変化率を、少なくとも常温近傍において低減する機能を有する層をいう。振動部110が酸化ケイ素層F21を有することにより、例えば、Si基板F2と金属膜E1、E2と圧電膜F3及び酸化ケイ素層F21とによる積層構造体の共振周波数において、温度に伴う変化を低減することができる。酸化ケイ素層は、Si基板F2の上面に形成されてもよいし、Si基板F2の上面及び下面の両方に形成されてもよい。
質量付加部122A~122Dの酸化ケイ素層F21は、均一の厚みで形成されることが望ましい。なお、均一の厚みとは、酸化ケイ素層F21の厚みのばらつきが厚みの平均値から±20%以内であることをいう。
金属膜E1,E2は、それぞれ、振動腕121A~121Dを励振する励振電極と、励振電極と外部電源へを電気的に接続させる引出電極と、を含んでいる。金属膜E1,E2の励振電極として機能する部分は、振動腕121A~121Dの腕部123A~123Dにおいて、圧電膜F3を挟んで互いに対向している。金属膜E1,E2の引出電極として機能する部分は、例えば、支持腕150を経由し、基部130から保持部140に導出されている。金属膜E1は、共振子10全体に亘って電気的に連続している。金属膜E2は、振動腕121A,121Dに形成された部分と、振動腕121B,121Cに形成された部分と、において、電気的に離れている。
金属膜E1,E2の厚みは、それぞれ、例えば0.1μm以上0.2μm以下程度である。金属膜E1,E2は、成膜後に、エッチング等の除去加工によって励振電極、引出電極等にパターニングされる。金属膜E1,E2は、例えば、結晶構造が体心立方構造である金属材料によって形成される。具体的には、金属膜E1,E2は、Mo(モリブデン)、タングステン(W)等を用いて形成される。このように、金属膜E1、E2は、結晶構造が体心立方構造である金属を主成分とすることにより、共振子10の下部電極及び上部電極に適した金属膜E1、E2を容易に実現することができる。
圧電膜F3は、電気的エネルギーと機械的エネルギーとを相互に変換する圧電体の一種によって形成された薄膜である。圧電膜F3は、金属膜E1,E2によって圧電膜F3に形成される電界に応じて、XY平面の面内方向のうちのY軸方向に伸縮する。この圧電膜F3の伸縮によって、振動腕121A~121Dは、それぞれ、下蓋20の底板22及び上蓋30の底板32に向かってその開放端を変位させる。したがって、共振子10は、面外の屈曲振動モードで振動する。
圧電膜F3の厚みは、例えば1μm程度であるが、0.2μm~2μm程度であってもよい。圧電膜F3は、ウルツ鉱型六方晶構造の結晶構造を持つ材質によって形成されており、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化スカンジウムアルミニウム(ScAlN)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、などの窒化物又は酸化物を主成分とすることができる。なお、窒化スカンジウムアルミニウムは、窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの一部がスカンジウムに置換されたものであり、スカンジウムの代わりに、マグネシウム(Mg)及びニオブ(Nb)、又はマグネシウム(Mg)及びジルコニウム(Zr)、などの2元素で置換されていてもよい。このように、圧電膜F3は、結晶構造がウルツ鉱型六方晶構造を有する圧電体を主成分とすることにより、共振子10に適した圧電膜F3を容易に実現することができる。
保護膜F5は、金属膜E2を酸化から保護する。なお、保護膜F5は上蓋30側に設けられていれば、上蓋30の底板32に対して露出していなくてもよい。例えば、保護膜F5を覆うように、共振子10に形成された配線の容量を低減する寄生容量低減膜等が形成されてもよい。保護膜F5は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化スカンジウムアルミニウム(ScAlN)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)等の圧電膜の他、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミナ(Al)、五酸化タンタル(Ta)等の絶縁膜で形成される。保護膜F5の厚さは、圧電膜F3の厚さの半分以下の長さで形成され、本実施形態では、例えば0.2μm程度である。なお、保護膜F5のより好ましい厚さは、圧電膜F3の厚さの4分の1程度である。さらに、保護膜F5が窒化アルミニウム(AlN)等の圧電体によって形成される場合には、圧電膜F3と同じ配向を持った圧電体が用いられることが好ましい。
質量付加部122A~122Dの保護膜F5は、均一の厚みで形成されることが望ましい。なお、均一の厚みとは、保護膜F5の厚みのばらつきが厚みの平均値から±20%以内であることをいう。
質量付加膜125A~125Dは、質量付加部122A~122Dのそれぞれの上蓋30側の表面を構成し、振動腕121A~121Dのそれぞれの周波数調整膜に相当する。質量付加膜125A~Dのそれぞれの一部を除去するトリミング処理によって、共振子10の周波数が調整される。周波数調整の効率の点から、質量付加膜125A~125Dは、エッチングによる質量低減速度が保護膜F5よりも早い材料によって形成されることが好ましい。質量低減速度は、エッチング速度と密度との積により表される。エッチング速度とは、単位時間あたりに除去される厚みである。保護膜F5と質量付加膜125A~125Dとは、質量低減速度の関係が前述の通りであれば、エッチング速度の大小関係は任意である。また、質量付加部122A~122Dの重さを効率的に増大させる観点から、質量付加膜125A~125Dは、比重の大きい材料によって形成されるのが好ましい。これらの理由により、質量付加膜125A~125Dは、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属材料によって形成されている。
質量付加膜125A~125Dのそれぞれの上面の一部が、周波数を調整する工程においてトリミング処理によって除去されている。質量付加膜125A~125Dのトリミング処理は、例えばアルゴン(Ar)イオンビームを照射するドライエッチングによって行うことができる。イオンビームは広範囲に照射できるため加工効率に優れるが、電荷を有するため質量付加膜125A~125Dを帯電させるおそれがある。質量付加膜125A~Dの帯電によるクーロン相互作用によって、振動腕121A~121Dの振動軌道が変化して共振子10の振動特性が劣化するのを防止するため、質量付加膜125A~125Dは接地されることが好ましい。
保持部140の保護膜F5の上には、引出線C1,C2,及びC3が形成されている。引出線C1は、圧電膜F3及び保護膜F5に形成された貫通孔を通して、金属膜E1と電気的に接続されている。引出線C2は、保護膜F5に形成された貫通孔を通して、金属膜E2のうち振動腕121A,121Dに形成された部分と電気的に接続されている。引出線C3は、保護膜F5に形成された貫通孔を通して、金属膜E2のうち振動腕121B,121Cに形成された部分と電気的に接続されている。引出線C1~C3は、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、金(Au)、錫(Sn)、などの金属材料によって形成されている。
本実施形態では、図4において、腕部123A~D、引出線C2及びC3、貫通電極V2及びV3等が同一平面の断面上に位置する例を示しているが、これらは必ずしも同一平面の断面上に位置するものではない。例えば、貫通電極V2及びV3が、Z軸及びX軸によって規定されるZX平面と平行であり且つ腕部123A~123Dを切断する断面から、Y軸方向に離れた位置で形成されていてもよい。
同様に、本実施形態では、図5において、質量付加部122A、腕部123A、引出線C1,C2、貫通電極V1,V2等が同一平面の断面上に位置する例を示しているが、これらは必ずしも同一平面の断面上に位置するものではない。
下蓋20の底板22及び側壁23は、Si基板P10により、一体的に形成されている。Si基板P10は、縮退されていないシリコンから形成されており、その抵抗率は例えば10Ω・cm以上である。下蓋20の凹部21の内側では、Si基板P10が露出している。突起部50の上面には、酸化ケイ素層F21が形成されている。但し、突起部50の帯電を抑制する観点から、突起部50の上面には、酸化ケイ素層F21よりも電気抵抗率の低いSi基板P10が露出してもよく、導電層が形成されてもよい。
Z軸方向に規定される下蓋20の厚みは150μm程度、同様に規定される凹部21の深さD1は50μm程度である。振動腕121A~Dのそれぞれの振幅は深さD1に制限されるため、下蓋20側での最大振幅が50μm程度となる。
制限部25は、Z軸方向に沿う下蓋20の厚さ方向において、共振子10の支持腕150から第1距離d1を空けて設けられている。具体的には、制限部25は、凹部21の底面との間に高低差を形成する段差を含んでおり、下蓋20と一体に形成される。制限部25は、支持腕150のうち、支持後腕152A,152Bに対向する位置に設けられている。このため、支持腕150がZ軸方向に振動する場合、下蓋20側での最大振幅は第1距離d1に制限される。第1距離d1は、例えば5μmから15μm程度である。
なお、下蓋20は、SOI基板の一部とみなすこともできる。共振子10及び下蓋20が一体のSOI基板によって形成されたMEMS基板であるとみなした場合、下蓋20のSi基板P10がSOI基板の支持基板に相当し、共振子10の酸化ケイ素層F21がSOI基板のBOX層に相当し、共振子10のSi基板F2がSOI基板の活性層に相当する。このとき、共振装置1の外側において、連続するMEMS基板の一部を使用して各種半導体素子や回路等が形成されてもよい。
上蓋30の底板32及び側壁33は、Si基板Q10により、一体的に形成されている。上蓋30の表面、裏面、及び貫通孔の内側面は、シリコン酸化膜Q11に覆われていることが好ましい。シリコン酸化膜Q11は、例えばSi基板Q10の酸化や、化学気相蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって、Si基板Q10の表面に形成される。上蓋30の凹部31の内側では、Si基板Q10が露出している。なお、上蓋30の凹部31における、共振子10と対向する側の面にはゲッター層が形成されてもよい。ゲッター層は、例えば、チタン(Ti)などによって形成され、後述する接合部40等から放出されるアウトガスを吸着し、振動空間の真空度の低下を抑制する。なお、ゲッター層は、下蓋20の凹部21における、共振子10と対向する側の面に形成されてもよく、下蓋20の凹部21及び上蓋30の凹部31の両方における、共振子10と対向する側の面に形成されてもよい。
Z軸方向に規定される上蓋30の厚みは150μm程度、同様に規定される凹部31の深さD2は50μm程度である。振動腕121A~Dのそれぞれの振幅は深さD2に制限されるため、上蓋30側での最大振幅が50μm程度となる。
上蓋30の上面(共振子10と対向する面とは反対側の面)には端子T1,T2,及びT3が形成されている。端子T1は金属膜E1を接地させる実装端子である。端子T2は振動腕121A,121Dの金属膜E2を外部電源に電気的に接続させる実装端子である。端子T3は、振動腕121B,121Cの金属膜E2を外部電源に電気的に接続させる実装端子である。端子T1~T3は、例えば、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)などのメタライズ層(下地層)に、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、Cu(銅)などのメッキを施して形成されている。なお、上蓋30の上面には、寄生容量や機械的強度バランスを調整する目的で、共振子10とは電気的に絶縁されたダミー端子が形成されてもよい。
上蓋30の側壁33の内部には貫通電極V1,V2,V3が形成されている。貫通電極V1は端子T1と引出線C1とを電気的に接続し、貫通電極V2は端子T2と引出線C2とを電気的に接続し、貫通電極V3は端子T3と引出線C3とを電気的に接続している。貫通電極V1~V3は、上蓋30の側壁33をZ軸方向に貫通する貫通孔に導電性材料を充填して形成されている。充填される導電性材料は、例えば、多結晶シリコン(Poly-Si)、銅(Cu)、金(Au)等である。
上蓋30の側壁33と保持部140との間には、接合部40が形成されており、この接合部40によって、上蓋30が共振子10とが接合される。接合部40は、共振子10の振動空間を真空状態で気密封止するように、XY平面において振動部110を囲む閉環状に形成されている。接合部40は、例えばアルミニウム(Al)膜、ゲルマニウム(Ge)膜、及びアルミニウム(Al)膜がこの順に積層されて共晶接合された金属膜によって形成されている。なお、接合部40は、金(Au)、錫(Sn)、銅(Cu)、チタン(Ti)、シリコン(Si)、などから適宜選択された膜の組み合わせによって形成されてもよい。また、密着性を向上させるために、接合部40は、窒化チタン(TiN)や窒化タンタル(TaN)等の金属化合物を膜間に含んでいてもよい。
本実施形態では、端子T1が接地され、端子T2と端子T3には、互いに逆位相の交番電圧が印加される。したがって、振動腕121A,121Dの圧電膜F3に形成される電界の位相と、振動腕121B,121Cの圧電膜F3に形成される電界の位相と、は互いに逆位相になる。これにより、外側の振動腕121A,121Dと、内側の振動腕121B,121Cとが互いに逆方向に変位する。例えば、振動腕121A,121Dのそれぞれの質量付加部122A,122Dが上蓋30の内面に向かって変位するとき、振動腕121B,121Cのそれぞれの質量付加部122B,122Cが下蓋20の内面に向かって変位する。このように、隣り合う振動腕121Aと振動腕121Bとの間で、Y軸方向に延びる中心軸r1回りに振動腕121Aと振動腕121Bとが上下逆方向に振動する。また、隣り合う振動腕121Cと振動腕121Dとの間で、Y軸方向に延びる中心軸r2回りに振動腕121Cと振動腕121Dとが上下逆方向に振動する。これにより、中心軸r1と中心軸r2とで互いに逆方向の捩れモーメントが生じ、基部130での屈曲振動が発生する。振動腕121A~121Dの最大振幅は50μm程度、通常駆動時の振幅は10μm程度である。
また、前述したように、支持側腕153A、153Bと保持部140との接続位置は、平面視において、振動腕121A~121D及び基部130におけるY軸方向の中心線CLから基部130側にずれ、支持側腕153A,153BのY軸方向の長さは短くなる。これにより、メインモードの振動において、支持後腕152A、152Bはほぼ振動せず、支持後腕152A、152BにおけるZ軸方向の振幅を減少させることができる。
ここで、共振子10の振動と凹部21及び制限部25の深さとの関係について説明する。
一般に、共振装置1の製造工程又は実装において、超音波溶着が使用されることがある。超音波溶着は、熱可塑性樹脂を例えば20kHzから40kHz程度の微細な素音波振動と加圧力とによって瞬時に溶解し、接合する加工技術である。また、半田をリフロー実装した後のフラックス洗浄において、例えば28kHzから45kHz程度の超音波洗浄を使用することがある。あるいは、共振装置1を含む電子部品が車両に実装される場合、例えば車両が小石をふんだとききにスパイクノイズとして電子部品に超音波振動が発生することがある。
このような超音波振動が共振子10に加わると、超音波振動の周波数領域に存在するスプリアスモードによって、支持腕150が激しく上下方向に振動することがあった。その結果、支持腕150と保持部140との接続部分に大きな応力がかかり、当該接続部分又はその周辺が破断する等、共振子10が破損、破壊するおそれがあった。
これに対し、本実施形態では、図5に示すように、制限部25が支持腕150から第1距離d1を空けて設けられ、第1距離d1は、下蓋20の厚さ方向における凹部21の底面と振動腕121A~121Dとの間の深さD1よりも小さくなっている。これにより、共振子10に超音波振動が加わったときに、制限部25によって支持腕150のZ軸方向の振動が制限されるので、制限部25がない場合と比較して、その振幅が減少する。従って、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力を低減することができ、共振子10の破損、破壊を抑制することができる。
第1距離d1は、深さD1の1/10以上、かつ、深さD1未満であることが好ましく、深さD1の1/10以上、かつ、深さD1の3/10以下であることがさらに好ましい。このように、第1距離d1は、深さD1の1/10以上、かつ、深さD1未満であることにより、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力を低減する共振装置1を、容易に実現することができる。
なお、共振装置1の動作時、振動腕121A~121Dがメインモードで振動するとともに、左支持腕151A及び右支持腕151Bがスプリアスモードで振動する。以下の説明において、振動腕121A~121Dにおいて発生するメインモードの振動の周波数を周波数Fm、支持腕150において発生するスプリアスモードの振動の周波数を周波数Fsとする。
次に、図6を参照しつつ、メインモードの周波数に対するスプリアスモードの周波数の比率と、DLD(Drive Level Dependency)特性の関係について説明する。図6は、周波数比率とDLDばらつきの関係を示すグラフである。図6において、横軸はメインモードの振動の周波数Fmに対するスプリアスモードの振動の周波数Fsの周波数比Fs/Fmであり、縦軸はDLDばらつきを示す値(DLD Slope 3σ)である。
図6に示すように、周波数比Fs/Fmが2に近付くにつれて、DLD Slope 3σが悪化している。周波数比Fs/Fmが1.8以上2.2以下(1.8≦Fs/Fm≦2.2)の範囲におけるDLD Slope 3σは、周波数比Fs/Fmが1.8より小さい(Fs/Fm<1.8)、及び、周波数比Fs/Fmが2.2より大きい(2.2<Fs/Fm)の範囲におけるDLD Slope 3σよりも大きい。特に、周波数比Fs/Fmが1.9以上2.1以下(1.9≦Fs/Fm≦2.1)の範囲において、DLD Slope 3σが特に大きくなっている。例えば、図6に示した例では、1.8≦Fs/Fm≦2.2の範囲におけるDLD Slope 3σは、10ppm/0.2μWを超えており、1.9≦Fs/Fm≦2.1の範囲におけるDLD Slope 3σは20ppm/0.2μWを超えている。したがって、周波数比Fs/Fmは、Fs/Fm<1.8、又は2.2<Fs/Fmを満たすことが好ましく、Fs/Fm<1.9、又は2.1<Fs/Fmを満たすことがさらに好ましい。
1.8≦Fs/Fm≦2.2の範囲における近似曲線の傾きの変化は、Fs/Fm<1.8、及び2.2<Fs/Fmの範囲における近似曲線の傾きの変化よりも大きく、1.9≦Fs/Fm≦2.1の範囲において特に大きい。ここで、近似曲線の傾きは、周波数比Fs/Fmの変化量に対するDLD Slope 3σの変化量である。言い換えると、1.8≦Fs/Fm≦2.2の範囲では、圧電膜F3の厚み変動等の製造ばらつきによって周波数Fm又は周波数Fsが変化したときに、DLD Slope 3σが大きく変化する。したがって、Fs/Fm<1.8、及び2.2<Fs/Fmの範囲に比べて、1.8≦Fs/Fm≦2.2の範囲では、周波数Fs及び周波数Fmの許容範囲が小さい。つまり、要求される加工精度を緩和して歩留まりの悪化を抑制するためには、周波数比Fs/Fmが、Fs/Fm<1.8、又は2.2<Fs/Fmを満たすことが好ましく、Fs/Fm<1.9、又は2.1<Fs/Fmを満たすことがさらに好ましい。
このように、周波数比Fs/Fmが2.1<Fs/Fmを満たすことにより、DLDばらつきの悪化を抑制することができる。
本実施形態では、共振装置1は、段差を含む段状の形状を有する制限部25を備える例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、制限部は、斜面を有する形状を有していてもよいし、角が丸められたR面取り加工が施された形状を有していてもよい。制限部25は、下蓋20の厚さ方向において、支持腕150から第1距離d1を空けて設けられるものであれば、他の形態であってもよい。
<変形例>
図7は、図2に示した下蓋20の変形例を示す平面図である。
図7に示すように、下蓋20’は、2つの制限部25A,25Bを備える。制限部25A,25Bは、底板22の表面から突出しており、それぞれ、平面視において五角形の形状を有する。
制限部25A,25Bは、それぞれ、Z軸方向に沿う下蓋20’の厚さ方向において、支持腕150との間に前述した第1距離d1を空けて設けられている。具体的には、制限部25Aは、左支持腕151Aのうちの支持後腕152Aにおいて、基部130の後端部131Bとの接続部分との間に、第1距離d1を空けて配置されている。同様に、制限部25Bは、右支持腕151Bのうちの支持後腕152Bにおいて、基部130の後端部131Bとの接続部分との間に、第1距離d1を空けて配置されている。このように、制限部25A,25Bが、Z軸方向に沿う下蓋20’の厚さ方向において、支持腕150のうちの少なくとも支持後腕152A、152Bとの間に、第1距離d1を空けて設けられることにより、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力を低減するとともに、凹部21の容積を大きくすることができる。
[第2実施形態]
次に、図8から図11を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る共振装置について説明する。なお、以下の各実施形態において、第1実施形態と同一又は類似の構成について同一又は類似の符号を付し、第1実施形態と異なる点について説明する。また、同様の構成による同様の作用効果については、逐次言及しない。
まず、図8を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る共振子の概略構成について説明する。図8は、第2実施形態における共振子210の構造を概略的に示す平面図である。なお、図8は、第1実施形態における図3に対応する平面図である。
第2実施形態の共振子210は、左支持腕251A及び右支持腕251Bが、それぞれ、基部230の左端部231C及び右端部231Dに接続されている点で、第1実施形態の共振子10と相違している。
図8に示すように、共振子210は、第1実施形態の共振子10と同様に、振動腕221A~221D、基部230、保持部240、及び支持腕250を備えている。振動腕221A~221Dは、それぞれ、質量付加部222A~222Dのそれぞれ、及び腕部223A~223Dのそれぞれを含んでいる。基部230は、前端部231A、後端部231B、左端部231C、及び右端部231Dを含んでいる。保持部240は、枠体241A、241B、241C、及び241Dを含んでいる。支持腕250は、左支持腕251Aと右支持腕251Bとを含んでいる。
左支持腕251A及び右支持腕251Bは、図3に示す第1実施形態の支持後腕を含んでおらず、それぞれ、支持側腕253A及び253Bを含んでいる。具体的には、支持側腕253Aは、一端が基部130の左端部231Cに接続しており、そこからX軸方向に枠体241Cに向かって延びている。そして、支持側腕253Aは、Y軸方向に屈曲して枠体241Aに向かって延び、X軸方向に屈曲して枠体241Cに接続されている。同様に、支持側腕253Bは、一端が基部130の右端部231Dに接続しており、そこからX軸方向に枠体241Dに向かって延びている。そして、支持側腕253Bは、Y軸方向に屈曲して枠体241Aに向かって延び、X軸方向に屈曲して枠体241Dに接続されている。
次に、図9から図11を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る下蓋の概略構成について説明する。図9は、第2実施形態における下蓋220の第1例を概略的に示す平面図である。図10は、第2実施形態における下蓋220の第2例を概略的に示す平面図である。図11は、第2実施形態における下蓋220の第3例を概略的に示す平面図である。
図9に示すように、下蓋220は、第1実施形態の下蓋20と同様に、底板222及び側壁223を備える。また、下蓋220には、共振子210と対向する面において、底板222の表面と側壁223の内面とによって画定される凹部221が形成されている。
底板222の表面には、第1実施形態の突起部が形成されていない一方、第1実施形態と同様に、制限部225Aが設けられている。制限部225Aは、Z軸方向に沿う下蓋220の厚さ方向において、支持腕250のうちの少なくとも支持側腕253A、253Bとの間に、第1距離d1を空けて設けられている。これにより、支持腕250と保持部240との接続部分に加わる応力を低減するとともに、支持側腕253A及び253Bが、それぞれ、基部230の左端部231C及び右端部231Dに接続されるので、基部230の後端部231B側のスペースを削減するこができ、共振装置を小型化することができる。
第1実施形態と同様に、制限部225Aの形態は、図9に示す例に限定されるものではない。
例えば、図10に示すように、下蓋220は、X軸方向に延びる柱状の制限部225Bを備えていてもよい。
また、図11に示すように、下蓋220は、2つの制限部225C,225Dを備えていてもよい。この場合、制限部225Cは、左支持腕251Aのうちの支持側腕253Aにおいて、基部230の左端部231Cとの接続部分との間に、第1距離d1を空けて配置されている。同様に、制限部225Dは、右支持腕251Bのうちの支持側腕253Bにおいて、基部230の右端部231Dとの接続部分との間に、第1距離d1を空けて配置されている。
[第3実施形態]
次に、図12を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係る共振装置について説明する。図12は、第3実施形態における共振装置300の積層構造を概念的に示すY軸に沿う断面図である。なお、図12は、第1実施形態における図5に対応する断面図である。
第3実施形態の共振装置300は、上蓋330が制限部335を備える点で、第1実施形態の共振装置1と相違している。
図12に示すように、上蓋330は、第1実施形態の上蓋30と同様に、底板332及び側壁333を備える。また、上蓋330には、共振子10と対向する面において、底板332の表面と側壁333の内面とによって画定される凹部331が形成されている。
また、上蓋330は、底板332の表面に設けられる制限部335を備える。制限部335は、Z軸方向に沿う上蓋330の厚さ方向において、共振子10の支持腕150から第2距離d2を空けて設けられている。具体的には、制限部335は、凹部331の底面との間に高低差を形成する段差を含んでおり、上蓋330と一体に形成される。制限部335は、支持腕150のうち、支持後腕152A,152Bに対向する位置に設けられている。このため、支持腕150がZ軸方向に振動する場合、上蓋330側での最大振幅は第2距離d2に制限される。第2距離d2は、例えば5μmから40μm程度である。
第2距離d2は、上蓋330の厚さ方向における凹部331の底面と振動腕121A~121Dとの間の深さD2よりも小さくなっている。これにより、共振子10に超音波振動が加わったときに、制限部335によって支持腕150のZ軸方向の振動が制限されるので、制限部335がない場合と比較して、その振幅が減少する。従って、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力をさらに低減することができ、共振子10の破損、破壊をさらに抑制することができる。
[第4実施形態]
次に、図13を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係る共振装置について説明する。図13は、第4実施形態における共振装置400の積層構造を概念的に示すY軸に沿う断面図である。なお、図13は、第1実施形態における図5に対応する断面図である。
第4実施形態の共振装置400は、上蓋430の凹部431の寸法が小さくなっている点で、第1実施形態の共振装置1と相違している。
図13に示すように、上蓋430は、第1実施形態の上蓋30と同様に、底板432及び側壁433を備える。また、上蓋430には、共振子10と対向する面において、底板432の表面と側壁433の内面とによって画定される凹部431が形成されている。
凹部431は、共振子10の振動腕121A~の121Dが延びるY方向の長さが、第1実施形態の凹部31よりも、小さくなっている。
接合部40によって、上蓋430は、Z軸方向に沿う厚さ方向において、上蓋430における共振子10に対向する下面と支持腕150との間に、第2距離d2を空けて配置される。このため、支持腕150がZ軸方向に振動する場合、上蓋430側での最大振幅は第2距離d2に制限される。第2距離d2は、接合部40の厚さと略同一であり、例えば5μm程度である。
第2距離d2は、上蓋430の厚さ方向における凹部431の底面と振動腕121A~121Dとの間の深さD2よりも小さくなっている。これにより、共振子10に超音波振動が加わったときに、上蓋430における共振子10に対向する下面によって支持腕150のZ軸方向の振動が制限されるので、その振幅が減少する。従って、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力をさらに低減することができ、共振子10の破損、破壊をさらに抑制することができる。
[第5実施形態]
次に、図14を参照しつつ、本発明の第5実施形態に係る共振装置について説明する。図14は、第5実施形態における共振装置500の積層構造を概念的に示すY軸に沿う断面図である。なお、図14は、第1実施形態における図5に対応する断面図である。
第5実施形態の共振装置500は、下蓋520が制限部を備えない点、及び、上蓋530の凹部531の寸法が小さくなっている点で、第1実施形態の共振装置1と相違している。
図14に示すように、下蓋520は、第1実施形態の下蓋20と同様に、底板522及び側壁523を備える。また、下蓋520には、共振子10と対向する面において、底板522の表面と側壁523の内面とによって画定される凹部521が形成されている。
底板522の表面には、第1実施形態の制限部が設けられていない。そのため、Z軸方向に沿う下蓋520の厚さ方向において、凹部521の底面と支持腕150との間の距離は、凹部521の深さD1である。
上蓋530は、第1実施形態の上蓋30と同様に、底板532及び側壁533を備える。また、上蓋530には、共振子10と対向する面において、底板532の表面と側壁533の内面とによって画定される凹部531が形成されている。凹部531は、共振子10の振動腕121A~の121Dが延びるY方向の長さが、第1実施形態の凹部31よりも、小さくなっている。
接合部40によって、上蓋530は、Z軸方向に沿う厚さ方向において、上蓋530における共振子10に対向する下面と支持腕150との間に、第2距離d2を空けて配置される。このため、支持腕150がZ軸方向に振動する場合、上蓋530側での最大振幅は第2距離d2に制限される。第2距離d2は、接合部40の厚さと略同一であり、例えば5μm程度である。
第2距離d2は、上蓋530の厚さ方向における凹部531の底面と振動腕121A~121Dとの間の深さD2よりも小さくなっている。これにより、共振子10に超音波振動が加わったときに、上蓋530における共振子10に対向する下面によって支持腕150のZ軸方向の振動が制限されるので、その振幅が減少する。従って、支持腕150と保持部140との接続部分に加わる応力を、安価かつ容易に低減することができ、共振子10の破損、破壊を抑制することができる。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。本発明の一実施形態に係る共振装置によれば、制限部が下蓋の厚さ方向において支持腕から第1距離を空けて設けられ、第1距離は、下蓋の厚さ方向における凹部の底面と振動腕との間の深さよりも小さい。これにより、共振子に超音波振動が加わったときに、制限部によって支持腕のZ軸方向の振動が制限されるので、制限部がない場合と比較して、その振幅が減少する。従って、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減することができ、共振子の破損、破壊を抑制することができる。
また、前述した共振装置において、周波数比Fs/Fmが2.1<Fs/Fmを満たす。これにより、DLDばらつきの悪化を抑制することができる。
また、前述した共振装置において、支持側腕と保持部との接続位置は、平面視において、振動腕及び基部におけるY軸方向の中心線から基部側にずれている。これにより、支持側腕のY軸方向の長さは短くなり、メインモードの振動において、支持後腕はほぼ振動せず、支持後腕におけるZ軸方向の振幅を減少させることができる。
また、前述した共振装置において、制限部は、Z軸方向に沿う下蓋の厚さ方向において、支持腕のうちの少なくとも支持後腕との間に、第1距離を空けて設けられる。これにより、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減するとともに、凹部の容積を大きくすることができる。
また、前述した共振装置において、制限部は、Z軸方向に沿う下蓋の厚さ方向において、支持腕のうちの少なくとも支持側腕との間に、第1距離を空けて設けられている。これにより、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減するとともに、支持側腕が、それぞれ、基部の左端部及び右端部に接続されるので、基部の後端部側のスペースを削減するこができ、共振装置を小型化することができる。
また、前述した共振装置において、第1距離は、深さの1/10以上、かつ、深さ未満である。これにより、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減する共振装置を、容易に実現することができる。
また、前述した共振装置において、制限部は段差を含む。これにより、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を低減する共振装置を、容易に実現することができる。
また、前述した共振装置において、突起部は、隣り合う振動腕と振動腕との間に配置され、凹部の底板から突起する。これにより、下蓋の剛性を高めることができ、下蓋の上で形成される共振子の撓みや、下蓋の反りの発生を抑制することが可能になる。
また、前述した共振装置において、制限部は、Z軸方向に沿う上蓋の厚さ方向において、共振子の支持腕から第2距離を空けて設けられ、第2距離は、上蓋の厚さ方向における凹部の底面と振動腕との間の深さよりも小さい。これにより、共振子に超音波振動が加わったときに、制限部によって支持腕のZ軸方向の振動が制限されるので、制限部がない場合と比較して、その振幅が減少する。従って、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力をさらに低減することができ、共振子の破損、破壊をさらに抑制することができる。
また、前述した共振装置において、接合部は、Z軸方向に沿う上蓋の厚さ方向において、上蓋における共振子に対向する下面と支持腕との間に第2距離を空け、第2距離は、上蓋の厚さ方向における凹部の底面と振動腕との間の深さよりも小さい。これにより、共振子に超音波振動が加わったときに、上蓋における共振子に対向する下面によって支持腕のZ軸方向の振動が制限されるので、その振幅が減少する。従って、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力をさらに低減することができ、共振子の破損、破壊をさらに抑制することができる。
本発明の他の実施形態に係る共振装置によれば、接合部は、Z軸方向に沿う上蓋の厚さ方向において、上蓋における共振子に対向する下面と支持腕との間に第2距離を空け、第2距離は、上蓋の厚さ方向における凹部の底面と振動腕との間の深さよりも小さい。これにより、共振子に超音波振動が加わったときに、上蓋における共振子に対向する下面によって支持腕のZ軸方向の振動が制限されるので、その振幅が減少する。従って、支持腕と保持部との接続部分に加わる応力を、安価かつ容易に低減することができ、共振子の破損、破壊を抑制することができる。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。すなわち、実施形態及び/又は変形例に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、実施形態及び/又は変形例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、実施形態及び変形例は例示であり、異なる実施形態及び/又は変形例で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 共振装置
10 共振子
20 下蓋
20’ 下蓋
21 凹部
22 底板
23 側壁
25,25A,25B 制限部
30 上蓋
31 凹部
32 底板
33 側壁
40 接合部
50 突起部
110 振動部
120 励振部
121,121A,121B,121C,121D 振動腕
122A,122B,122C,122D 質量付加部
123A,123B,123C,123D 腕部
125A,125B,125C,125D 質量付加膜
130 基部
131A 前端部
131B 後端部
131C 左端部
131D 右端部
140 保持部
141A,141B,141C,141D 枠体
150 支持腕
151A 左支持腕
151B 右支持腕
152A,152B 支持後腕
153A,153B 支持側腕
210 共振子
220 下蓋
221 凹部
221A,221B,221C,221D 振動腕
222 底板
222A,222B,222C,222D 質量付加部
223 側壁
223A,223B,223C,223D 腕部
225A,225B,225C,225D 制限部
230 基部
231A 前端部
231B 後端部
231C 左端部
231D 右端部
240 保持部
241A,241B,241C,241D 枠体
250 支持腕
251A 左支持腕
251B 右支持腕
253A,253B 支持側腕
300 共振装置
330 上蓋
331 凹部
332 底板
333 側壁
335 制限部
400 共振装置
430 上蓋
431 凹部
432 底板
433 側壁
500 共振装置
520 下蓋
521 凹部
522 底板
523 側壁
530 上蓋
531 凹部
532 底板
533 側壁
C1,C2,C3 引出線
CL 中心線
D1,D2 深さ
d1 第1距離
d2 第2距離
E1,E2 金属膜
F2 Si基板
F3 圧電膜
F5 保護膜
F21 酸化ケイ素層
Fm 周波数
Fs 周波数
P 仮想平面
P10 Si基板
Q10 Si基板
Q11 シリコン酸化膜
r1,r2 中心軸
T1,T2,T3 端子
V1,V2,V3 貫通電極
W1,W2 リリース幅

Claims (11)

  1. 基部と、該基部の前端部から第1方向に沿って延在する振動腕と、前記振動腕の周囲の少なくとも一部に配置され、前記振動腕を振動可能に保持する保持部と、前記基部と前記保持部とを接続する支持腕と、を含む共振子と、
    前記共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第1凹部と、厚さ方向において前記支持腕から第1距離を空けて設けられる第1制限部と、を含む第1基板と、を備え、
    前記支持腕は、前記基部の前記前端部とは反対側の後端部、又は、前記前端部と前記後端部の間の側端部から延出しており、
    前記第1距離は、前記第1基板の厚さ方向における前記第1凹部の底面と前記振動腕との間の距離より小さく、
    前記第1制限部は、平面視において、前記支持腕のうちの少なくとも前記基部との接続部分と重なるように配置される、
    共振装置。
  2. 前記振動腕において発生するメインモードの振動の周波数Fmに対する前記支持腕において発生するスプリアスモードの振動の周波数Fsの周波数比Fs/Fmが、
    2.1<Fs/Fm
    を満たす、
    請求項1に記載の共振装置。
  3. 前記支持腕と前記保持部との接続位置は、平面視において、前記振動腕及び前記基部における前記第1方向の中心から前記基部側にずれている、
    請求項1又は2に記載の共振装置。
  4. 前記支持腕は、前記第1方向に沿って延在する支持側腕と、前記基部の前記後端部から延出するとともに第2方向に延在する支持後腕と、を含み、
    前記第1制限部は、前記第1基板の厚さ方向において、前記支持腕のうちの少なくとも前記支持後腕との間に前記第1距離を空けて設けられる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の共振装置。
  5. 前記支持腕は、前記基部の前記側端部から延出しており、
    前記支持腕は、前記第1方向に沿って延在する支持側腕を含み、
    前記第1制限部は、前記第1基板の厚さ方向において、前記支持腕のうちの少なくとも前記支持側腕との間に前記第1距離を空けて設けられる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の共振装置。
  6. 前記第1距離は、前記距離の1/10以上、かつ、前記距離未満である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の共振装置。
  7. 前記第1制限部は、段差を含む、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の共振装置。
  8. 前記共振子は、複数の前記振動腕を含み、
    前記第1基板は、前記複数の振動腕のうちの隣り合う2つの間に配置され、前記第1凹部から突起する突起部をさらに含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の共振装置。
  9. 前記共振子を間に挟んで前記第1基板に対向するように配置される第2基板であって、前記共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第2凹部と、厚さ方向において前記支持腕から第2距離を空けて設けられる第2制限部と、を含む第2基板をさらに備え、
    前記第2距離は、第2基板の厚さ方向における前記第2凹部の底面と前記振動腕との間の距離より小さい、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の共振装置。
  10. 前記共振子を間に挟んで前記第1基板に対向するように配置され、前記共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第2凹部を含む第2基板と、
    前記共振子と前記第2基板とを接合する接合部であって、前記第2基板の厚さ方向において、前記第2基板における前記共振子に対向する面と前記支持腕との間に第2距離を空ける、接合部と、をさらに備え、
    前記第2距離は、前記第2基板の厚さ方向において、前記振動腕と前記第2凹部の底面との間の距離より小さい、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の共振装置。
  11. 基部と、該基部の前端部から第1方向に沿って延在する振動腕と、前記振動腕の周囲の少なくとも一部に配置され、前記振動腕を振動可能に保持する保持部と、前記基部と前記保持部とを接続する支持腕と、を含む共振子と、
    前記共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第1凹部を含む第1基板と、
    前記共振子を間に挟んで前記第1基板に対向するように配置され、前記共振子の振動空間の少なくとも一部を形成する第2凹部を含む第2基板と、
    前記共振子と前記第2基板とを接合する接合部であって、前記第2基板の厚さ方向において、前記第2基板における前記共振子に対向する面と前記支持腕との間に所定の距離を空ける、接合部と、を備え、
    前記支持腕は、前記基部の前記前端部とは反対側の後端部、又は、前記前端部と前記後端部の間の側端部から延出しており、
    前記所定の距離が設けられた領域は、平面視において、前記支持腕のうちの少なくとも前記基部との接続部分と重なるように配置され、
    前記所定の距離は、前記第2基板の厚さ方向において、前記振動腕と前記第2凹部の底面との間の距離より小さい、
    共振装置。
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