JP7178178B2 - シールリング - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガスや油圧作動油などの流体を利用した機器において、該流体をシール(封止)するために使用されるシールリングに関する。
内燃機関の排気再循環(EGR)システムは、排気の一部を吸気系に戻し、混合気が燃焼する時の最高温度を低くしてNOxの生成量を抑える装置である。EGRバルブは、EGR流路(ハウジング)内に回動可能に設けられるバタフライバルブであり、該バルブの開度を調整することで再循環する排気ガスの量がコントロールされる。略円板状のEGRバルブの外周には環状溝が設けられており、この環状溝にシールリングが装着される。
従来、シールリングとして、金属製のシールリングや樹脂製のシールリングが提案されている(特許文献1)。図7には、従来のシールリング(従来品)の平面図およびA-A線断面図を示す。図7に示すように、シールリング21は、断面が略矩形の環状体であり、円周方向の1箇所に合い口を有している。シールリング21がEGRバルブの環状溝に装着された状態では、リング外周面22がハウジングの内壁に押し付けられることで、該バルブと該ハウジングとの間の環状隙間をシールする。
特開2013-241899号公報
近年、産業機器では高性能化・省エネルギー化が進み、各種部品にも高精度な設計や耐久性などが求められる。シールリングも良好なシール性を維持しつつ、各性能が向上したものが望まれている。この点、例えば従来の金属製のシールリングの場合、相手部材であるハウジングを傷つけたり、摩耗を早めたりする懸念がある。
一方、樹脂製のシールリングの場合、相手ハウジングの摩耗については比較的良好である。しかし、金属製のシールリングに比べると曲げ弾性率が低いため、EGRバルブが開いた際に低圧であっても、シールリングが環状溝からはみ出して相手ハウジングとの間に噛み込んでしまうおそれがある。さらには、EGRバルブが閉じているときには、シールリングに40kPa程度の圧力がかかるため、EGRバルブが開放された際の圧力によって、合い口が拡げられシールリングがEGRバルブから脱落する場合がある。
例えば、図7に示す従来品のシールリング21(リング外径Φ40mm、径方向厚み1.9mm、リング幅1.7mm)においては、かかる圧力によってシールリングが拡径し環状溝からはみ出るおそれがある。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、相手ハウジングの摩耗を抑制でき、また、環状溝からのはみ出しを防止でき、シールリングの本来の目的である低リーク性に優れたシールリングを提供することを目的とする。
本発明のシールリングは、略円板状のバタフライバルブの外周に設けられた環状溝に装着されて、該バルブと該バルブが収容されるハウジングとの間の隙間を封止するための樹脂製のシールリングであって、該シールリングは、上記バルブの閉鎖時において、上記環状溝から一部突出し、封止流体の圧力により上記ハウジングと密着して上記隙間を封止しており、リングの径方向厚みが、自由状態のリング外径の7%~11%であり、上記バルブの開放時において上記封止流体の圧力により拡径された状態のリング内径が、上記バルブの外径よりも小さいことを特徴とする。
上記シールリングのリング内径面の少なくとも一部に、リングの径方向厚みを薄くする肉ぬすみ部を有することを特徴とする。上記シールリングの合い口が、複合ステップ形状の合い口であることを特徴とする。
上記シールリングを形成する樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、またはポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂であることを特徴とする。
上記バタフライバルブは、内燃機関の排気再循環(EGR)システムの制御弁に用いられることを特徴とする。
本発明のシールリングは、環状溝から一部突出し、封止流体の圧力によりハウジングと密着して隙間を封止しており、リングの径方向厚みが、自由状態のリング外径の7%~11%であり、従来品に比べて厚肉となっているので、例えば40kPa以上の圧力が発生してもシールリングが過剰に拡がることを抑えられる。また、バルブの開放時において封止流体の圧力により拡径された状態のリング内径が、バルブの外径よりも小さいので、バルブ開放時の拡径状態においても、環状溝から外れることを防止できる。
上記シールリングのリング内径面の少なくとも一部に、リングの径方向厚みを薄くする肉ぬすみ部を有するので、例えば、リングの径方向厚みが、従来のシールリングよりも大きくなっても、環状溝への組み込み性を維持でき、割れを防止できる。
上記シールリングの合い口が、複合ステップ形状の合い口であるので、拡径を可能としつつも、良好なシール性を得ることができる。
シールリングを形成する合成樹脂が、PEEK樹脂、PAI樹脂、またはPPS樹脂であるので、耐摩耗性、シール性、耐熱性、耐久性などに優れる。また、良好な曲げ弾性率が得られるため、環状溝に組み込む際に拡径しても割れることがない。
EGRシステムにおいてEGRバルブが閉じられた際には、該バルブにかかる圧力が最大で40kPa程度となる。上記シールリングは、EGRシステムの制御弁に用いられるので、最大で40kPa程度の圧力がかかっても、該シールリングがバルブから脱落することを防止できる。
本発明のシールリングの一例を示す斜視図である。 図1のシールリングの平面図およびB-B線断面図である。 バルブ閉鎖時における図1のシールリングの状態を示す図である。 バルブ開放時における図1のシールリング等の状態を示す図である。 図1のシールリングが環状溝に落ち込んだ状態を示す図である。 シールリングを拡径させる方法を示す図である。 従来のシールリングの平面図およびA-A線断面図である。
本発明のシールリングの一例を図1~図3に基づいて説明する。図1はシールリングの斜視図であり、図2は図1のシールリングの平面図およびB-B線断面図であり、図3はバルブ閉鎖時における図1のシールリングの状態を示す図である。本発明のシールリングは、バタフライバルブを用いた制御弁に使用されるものであり、略円板状のバタフライバルブの外周に設けられた環状溝に装着されて、このバルブと、このバルブが収容されるハウジングとの間の隙間を封止するシール部材である。制御弁は、ハウジング内で弁棒を軸として略円板状のバタフライバルブが回動することで、弁の開閉が行われる。この種の制御弁としては、例えば、内燃機関の排気再循環(EGR)システムの制御弁(単に「EGR制御弁」ともいう)が挙げられる。
図1に示すように、シールリング1は、樹脂組成物の成形体であり、断面が略矩形の環状体である。リング外周面2とリング内周面3は、シールリング1の軸心方向に平行な面である。リング内周面3とリング側面4(両側面)との角部は、直線状、曲線状の面取りが設けられていてもよく、シールリングを射出成形で製造する場合、該部分に金型からの突出し部分となる段部7を設けてもよい。リング内周面3には、リングの径方向厚みが薄くなった肉ぬすみ部5が複数(図2では6箇所)設けられている。肉ぬすみ部5は、周方向に沿ってそれぞれ離間して設けられている。この場合、リング内周面3を構成する段部7に肉ぬすみ部5が周方向に沿ってそれぞれ離間して設けられている。
シールリング1は、一箇所の合い口6を有するカットタイプのリングであり、弾性変形により拡径してバタフライバルブの環状溝に装着される。シールリング1は、外力を受けない自由状態でシール面(ハウジング内壁)よりも僅かに大径に設定されており、バルブ閉鎖時には封止流体の圧力によって、シール面に密着する。合い口6の形状については、ストレートカット形状、アングルカット形状などにすることも可能であるが、封止流体のシール性に優れることから、図1に示す複合ステップカット形状を採用することが好ましい。
図2(a)のシールリング1は、自由状態のシールリングを示しており、本発明では、この状態のリング外径をR1、リング内径をR2とする。リング内径R2は、対向するリング内周面3間の距離をいう。また、図2(b)に示すように、リングの径方向厚みtは、リング外周面2からリング内周面3までの距離であり、リング幅wは、軸方向において一方のリング側面4から他方のリング側面4までの距離である。シールリング1において、R1=R2+2tの関係が成立している。後述するように、本発明では、リングの径方向厚みtが外径R1に対して設定される。
シールリング1のリング幅wは、特に限定されないが、0.7mm~2.5mmに設定することが好ましい。リング幅wが0.7mmより薄い場合、シール性が低下するおそれがあり、リング幅wが2.5mmより厚い場合、バタフライバルブを厚くする必要があり、バルブ装置の小型化が困難となる。
図3に示すように、シールリング1は、略円板状のバタフライバルブ11の外周に設けられた環状溝12に装着されて、バタフライバルブ11と、ハウジング13との間の環状隙間14を封止している。バタフライバルブ11は、環状溝形成部11aとその軸方向両側のバルブ本体部11bとから構成されている。バルブ本体部11bの外径面11cの径が、バタフライバルブ11の最大の外径である。本発明では、この径をバタフライバルブ11の外径rとする。また、環状溝12の深さdは、外径面11cから溝底までの深さであり、全周にわたり一定である。
バタフライバルブ11は、ハウジング13の内部に、弁棒となるシャフト(図示省略)に支持されて回動可能に収容されている。バタフライバルブ11をハウジング13の内部で回動させることで、弁が開閉する。シールリング1は、封止流体であるEGRガスにより最大で40kPa程度の圧力が掛かっており、この圧力および自身の拡径方向の張力により、環状溝12から外径側の一部が突出して、ハウジング13の内壁にリング外周面2が押し付けられて密着している。
また、シールリング1は、環状溝12内に、半径方向、軸線方向、円周方向に移動可能に装着されており、軸線方向にもクリアランスが僅かに存在する。バルブが閉じているときは、シールリング1は、上記のリング外周面2に加えて、環状溝12の非密封側の側壁面にリング側面4が押し付けられて密着し、環状隙間14を封止している。
このようにEGR制御弁では、バルブが閉じられているときに、EGRガスの漏れを防止するためにシールリングが設けられている。EGR制御弁を通過するEGRガスは、固体状の微粒子不純物が含まれているので、この不純物が環状溝12内に一部堆積すると、シールリングの環状溝内の移動が困難になったり、拡径状態から自由状態に戻らない等のおそれがある。このため、シールリング内径と溝底との間には所定の隙間が設けられている。該隙間は、シールリングのバルブ全閉時においても十分な隙間を有するように設定されている。
バルブが閉じられた状態からバルブが開くときには、シールリング1は、ハウジング13による拘束が解放され、上述の封止流体の圧力などにより、合い口6が広がり拡径する。この場合、拡径したシールリングのリング内周面が環状溝12からはみ出さないことが必要となる。この対策として、シールリングの径方向厚みを厚くすることが考えられるが、厚みを厚くすると拡径可能な最大内径が小さくなるため、その厚さによってはシールリングをバタフライバルブ11の環状溝12に組み込むことができないおそれがある。すなわち、環状溝に対するシールリングのはみ出し防止性と組み込み性の両方を満足する必要がある。本発明のシールリングではこれを考慮して、従来品よりも厚肉な所定範囲に厚みを限定している。
シールリング1の径方向厚みtは、自由状態のリング外径R1の7%~11%に設定している。すなわち、自由状態のリング外径R1がφ40mmの場合は、2.8mm~4.4mmであり、自由状態のリング外径R1がφ35mmの場合は、2.45mm~3.85mmである。径方向厚みtが7%より薄い場合、シールリングが環状溝からはみ出すおそれがある。また、径方向厚みtが11%より厚い場合、環状溝への組み込み時にシールリングが割れるおそれがある。より好ましくは、シールリングの径方向厚みtを自由状態のリング外径R1の8%~10%に設定する。なお、本発明のシールリング1の自由状態のリング外径R1は、任意のサイズにすることができる。
また、本発明のシールリングは、径方向厚みtの設定に加え、拡径時のリング内径がバルブ寸法と所定の関係になっているため、はみ出し防止性に優れる。バルブが閉じられた状態からバルブが開く際のシールリングのはみ出し性について、図4に基づいて説明する。図4(a)は、バルブ開放時の本発明のシールリングの状態を示し、図4(b)は、バルブ開放時の従来品の状態を示している。図4の各シールリングはバルブ開放時において拡径した状態であり、この拡径時のリング外径をR1’、この拡径時のリング内径をR2’としている。なお、拡径時には、R1’=R2’+2tの関係が成立する。図4に示すようにシールリングの径方向厚みについては、シールリング1の径方向厚みの方が、シールリング21の径方向厚みよりも大きくなっている。
図4(b)の従来品の場合には、リング内周面23aがバタフライバルブ31の外径面31cよりも径方向外側に位置するため、シールリング21が環状溝からはみ出るおそれがある。つまり、リング内周面23aと外径面31cとの間にクリアランスが生じてしまう。この場合、拡径時のリング内径R2’が、バルブの外径rよりも大きくなっている(R2’>r)。
これに対して、図4(a)の本発明のシールリング1の場合には、拡径時のリング内径R2’が、バルブの外径rよりも小さくなっている(R2’<r)。そのため、リング内周面3aはバタフライバルブ11の外径面11cよりも径方向内側、つまり環状溝内に位置するため、シールリング1が環状溝からはみ出ることを防止できる。
バルブが開放され、しばらくすると加圧が解除され拡径していたシールリングが自由状態に戻る。このときのバタフライバルブ11に対するシールリングの状態を図5に示す。図5に示すように、加圧解除時のシールリングは環状溝の溝底に落ち込んだ状態となり、該溝底の対向側のリング内周面3aがバタフライバルブ11の外径面11cよりも径方向外側に位置しやくなる。本発明のシールリングは、自由状態のリング内径R2が、バルブの外径rから環状溝の深さdを引いた値(r-d)よりも小さくなっているため(R2<r-d)、シールリング1は環状溝内に留まり、加圧解除においてもシールリングが環状溝からはみ出ることを防止できる。
本発明のシールリングは、上述のとおり樹脂組成物の成形体である。使用できる合成樹脂としては、例えば、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、PEEK樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などのフッ素樹脂、PPS樹脂、PAI樹脂、ポリアミド(PA)樹脂などが挙げられる。なお、これらの樹脂は単独で使用しても、2種類以上混合したポリマーアロイとしてもよい。
複合ステップカット形状などの合い口を有するシールリングの製造が容易であり低コストであることなどから、シールリングは、合成樹脂を射出成形してなる射出成形体にすることが好ましい。このため、合成樹脂としては、射出成形が可能である熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。その中でも特に、耐摩耗性、シール性、耐熱性、耐久性、曲げ弾性率などに優れることから、PEEK樹脂、PAI樹脂、またはPPS樹脂を用いることが好ましい。
また、必要に応じて上記合成樹脂に、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などの繊維状補強材、球状シリカや球状炭素などの球状充填材、マイカやタルクなどの鱗状補強材、チタン酸カリウムウィスカなどの微小繊維補強材を配合できる。また、PTFE樹脂、グラファイト、二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどの摺動補強材、カーボンブラックなども配合できる。これらは単独で配合することも、組み合せて配合することもできる。特に、PEEK樹脂、PAI樹脂、またはPPS樹脂に、繊維状補強材である炭素繊維と、固体潤滑剤であるPTFE樹脂とを含むものが、本発明のシールリングに要求される特性を得やすいので好ましい。炭素繊維を配合することで、曲げ弾性率などの機械的強度の向上が図れ、PTFE樹脂の配合により摺動特性の向上が図れる。
本発明のシールリングは、上述したように、はみ出し防止性と組み込み性を両立する必要があり、その曲げ弾性率は5000~12000MPaであることが好ましい。より好ましくは、6000~9000MPaである。例えば、図6に示すように、シールリング1は治具41を用いて拡径させた状態でバルブの環状溝に装着するため、曲げ弾性率が12000MPaをこえると、環状溝への組み込み時の拡径で割れるおそれがある。一方、曲げ弾性率が5000MPa未満であると、シールリング1にかかる圧力によって、過剰に拡径し、環状溝からはみ出すおそれがある。
射出成形体とする場合には、以上の諸原材料を溶融混練して成形用ペレットとし、これを用いて公知の射出成形法により所定形状に成形する。射出成形のゲート位置は特に限定されないが、シール性の確保の観点および後加工が不要になることからリング内周面側に設けた方が好ましい。
本発明のバタフライバルブは、上記シールリングを環状溝に備えるので、該バルブの開放時においてもシールリングを脱落させることなく、安定して使用できる。特に、バタフライバルブとして、最大で40kPa程度の圧力が生じるEGRバルブが好ましい。
本発明のバルブ装置は、本発明のシールリングと該シールリングが装着される略円板状のバタフライバルブとを備え、ハウジング内部でバタフライバルブが回動可能に設けられる。該バルブの開度を調整することで排気ガスなどの封止流体の量がコントロールされる。
図1および図2で示した形状のシールリングを用いて、はみ出し防止性と組み込み性の観点から、リング外径R1に対する径方向厚みtの外径比(6%~12%)を検討した。リング外径R1が、Φ40mmのシールリング(表1参照)とΦ35mmのシールリングを対象とした(表2参照)。Φ40mmのシールリングは、バルブ外径rがΦ39mmのバタフライバルブに装着し、Φ35mmのシールリングは、バルブ外径rがΦ34mmのバタフライバルブに装着する態様とした。各シールリングに用いた合成樹脂はPEEK樹脂であり、シールリングの曲げ弾性率(JIS K7171)は7800MPaである。また、シールリングのリング幅wは1.7mmとした。
外径比がそれぞれ異なったシールリングについて、表1および表2の各欄の数値を以下のようにして求めた。
(1)シールリングの曲げ弾性率や、該シールリングおよびバタフライバルブの各寸法から、バタフライバルブの外径からはみ出すリング外径を求めた。
(2)バタフライバルブの外径からはみ出すリング外径まで拡げられる圧力を求めた。
(3)シールリングを拡径させ、該シールリングが割れる(破壊される)際のリング内径を求めた。
Figure 0007178178000001
Figure 0007178178000002
はみ出し防止性について、EGRバルブでは最大で40kPaの圧力がシールリングにかかるため、上記(2)で求めた圧力値は40kPa以上必要となる。実施例1~5および実施例6~10のシールリングは、いずれも該圧力値が40kPa以上となるため、バルブの環状溝からはみ出すおそれがない。この場合、各実施例において、40kPaの圧力条件下で拡径したリング内径は、バルブの外径よりも小さくなっている。一方、比較例1、3(外径比6%)のシールリングは、上記(2)で求めた圧力値が22kPa、16kPaと、いずれも40kPaより小さいため、バルブの環状溝からはみ出すおそれがある。すなわち、外径比が7%よりも小さいとシールリングのはみ出し防止性が低下する。
組み込み性について、シールリングはバタフライバルブに組み込む際に、該バルブの外径以上に拡げる必要がある。そのため、上記(3)で求めたリング内径が、表1では39mm以上、表2では34mm以上必要となる。実施例1~5および実施例6~10のシールリングは、上記数値範囲を満たすため、いずれも割れることなくバルブに組み込むことができる。一方、比較例2、4(外径比12%)のシールリングは、上記数値範囲を満たさないため、環状溝への組み込み時にシールリングが割れるおそれがある。すなわち、外径比が11%よりも大きいとシールリングの組み込み性が低下する。
以上より、シールリングにおいて、リングの径方向厚みのリング外径に対する比率を7~11%、好ましくは8~10%とすることで、はみ出し防止性と組み付け性を両立できる。
本発明のシールリングは、相手ハウジングの摩耗を抑制でき、また、環状溝からのはみ出しを防止でき、シールリングの本来の目的である低リーク性に優れているので、バルブの環状溝に装着されるシールリングとして広く使用でき、特に40kPa程度の圧力がかかるEGRバルブ用のシールリングに好適である。
1 シールリング
2 リング外周面
3 リング内周面
4 リング側面
5 肉ぬすみ部
6 合い口
7 段部
11 バタフライバルブ
12 環状溝
13 ハウジング
14 環状隙間

Claims (5)

  1. 略円板状のバタフライバルブの外周に設けられた環状溝に装着されて、該バルブと該バルブが収容されるハウジングとの間の隙間を封止するための樹脂製のシールリングであって、
    前記バタフライバルブは最大で40kPa以上の圧力が生じるものであり、
    前記シールリングは、前記バルブの閉鎖時において、前記環状溝から一部突出し、封止流体の圧力により前記ハウジングと密着して前記隙間を封止する、曲げ弾性率が5000MPa~12000MPaの樹脂組成物の成形体であって、
    前記シールリングのリング外径は、外力を受けない自由状態で前記バルブの外径よりも大径に設定されており、
    前記自由状態のリング外径がφ35mm以上φ40mm以下であり前記バタフライバルブの最大圧力が46kPa未満の場合におけるリングの径方向厚みが、前記自由状態のリング外径の7%~11%であり、
    前記バルブの開放時において前記封止流体の圧力により拡径された状態のリング内径が、前記バルブの外径よりも小さいことを特徴とするシールリング。
  2. 前記シールリングのリング内径面に、リングの径方向厚みを薄くする肉ぬすみ部を複数有し、該肉ぬすみ部が周方向に沿ってそれぞれ離間して設けられていることを特徴とする請求項1記載のシールリング。
  3. 前記シールリングの合い口が、複合ステップ形状の合い口であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシールリング。
  4. 前記シールリングを形成する樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、またはポリフェニレンスルフィド樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のシールリング。
  5. 前記バタフライバルブは、内燃機関の排気再循環システムの制御弁に用いられることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載のシールリング。
JP2018055092A 2018-03-22 2018-03-22 シールリング Active JP7178178B2 (ja)

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