JP7176646B2 - 転がり軸受及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転がり軸受及びその製造方法に関し、より詳細には、軌道面表層から内部の様々な深さで発生する介在物起因型はく離を抑制することが可能な転がり軸受及びその製造方法に関する。
転がり軸受の寿命は、ISOなどの標準規格で定められており、規定された期間まで寿命を確保することが求められている。転がり軸受に関しては、これがスムーズに回転しなくなった状態がその寿命とされ、焼き付き、摩耗、はく離など様々な原因が挙げられる。この中で、はく離は金属の疲労を原因としており、一般には、はく離寿命がその寿命と考えられている。
転がり軸受のはく離寿命は、荷重条件や回転数といった運転条件の他に、潤滑油の条件や材料の状態によって大きく左右され、原因別に対策が採られることが通常である。例えば、使用時に異物等が混入する場合、異物の噛み込みによって生成した圧痕を起点として、はく離が生じる。また、同じメカニズムにより、枯渇潤滑環境下では、ピーリングと呼ばれる微小連続はく離が生じる。このようなはく離は、良好な潤滑環境下で生じるはく離に比べて早期に生じてしまう。このため、例えば、浸炭窒化などの熱処理を利用して、表面の残留オーステナイトを増加させることで、転がり軸受のはく離寿命の延長が図られている。
また、異物の混入を原因とする場合には、転がり軸受を密封するシールの構造を工夫し、そもそも異物が転がり軸受内に侵入しがたい構造にすることが極めて有効である。このため、異物が混入する原因を排除することによっても対策が取られている。このような対策は、特に、自動車トランスミッション用転がり軸受のように、ギアなどの他の部品と潤滑油を共有することで、異物の混入が避けられない場合や、潤滑油が転がり軸受の都合だけで決定できない場合に有効である。
一方、転がり軸受については、基本的に転がり軸受に適した良好な潤滑環境下で使用されることが推奨されており、一般的な用途ではこれが通常である。このような用途の転がり軸受としては、例えば車両の車輪を支持するハブユニット軸受(HUB)や電動機の転がり軸受が挙げられる。良好な潤滑環境下では、材料の状態が寿命に大きく影響することが知られている。材料の状態は、材料成分や硬さなど種々の因子が挙げられるが、工業的な量産条件の最適化などから成分等はおおよそ限定されており、実用上は、製鋼段階で生じる非金属介在物(以下、単に「介在物」とも称する。)が、はく離の原因となる。そのため、介在物の量や大きさを低減させる製鋼技術の研究開発が進んでいる。
例えば、特許文献1には、被検面積320mmに存在する厚さ1μm以上の硫化物系介在物の個数と、酸化物系介在物の最大径を10μm以下に制御することにより、長寿命化した軸受用鋼が開示されている。また、特許文献2には、被検面積320mmに存在する酸化物系介在物を100個~200個に規定し、更に不純物元素であるSb量を規定して長寿命化した軸受用鋼が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2のように、介在物の個数や大きさを制限する具体的なプロセスは、現状の生産工程に多大な負荷をかけるため生産性の低下を招く。そこで、ある程度の介在物の存在を許容した上で、それらの有害性を低減する研究もなされており、特許文献3には、転がり軸受の稼働前における内輪、外輪又は転動体の、表面から100~300μmの領域における平均硬さをHv1とし、転がり軸受を稼働させ、計算寿命に至ったときの内輪、外輪又は転動体の、表面から100~300μmの領域における平均硬さをHv2とするとき、「(Hv2-Hv1)≧39」と規定し、介在物を起点とする剥離を抑制するために、はく離の元となる介在物を起点とした組織変化の発生を抑えた長寿命の転がり軸受が開示されている。
日本国特許3338761号公報 日本国特許3779078号公報 日本国特開2019-90475号公報
しかしながら、介在物は必ずしも転がり軸受の内部にあるとは限らず、軌道面の表層部(すなわち、表面及び表面に隣接する領域)に存在する場合もある。この場合、組織変化を伴わず亀裂が発生し、亀裂が進展して早期に、はく離に至るため、介在物の無害化効果が不十分であるという問題が生じていた。
本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、例えば、HUBや電動機用転がり軸受などの、他の部品と潤滑油を共有しない転がり軸受において生じる介在物を起点とするはく離において、軌道面表層から内部の様々な深さで発生する、介在物を起点としたはく離(以下、「介在物起因型はく離」とも称する。)の発生を抑制することを目的とする。
本願発明者らは、介在物が存在する深さによってどのようにはく離形態が異なるかを詳細に検討したところ、軌道面の表層部に存在する表層部介在物は、これ自体が欠陥のような働きをし、該介在物から直接亀裂が発生し、それが進展することによってはく離が生じることを見出した。また、この問題を解決するためには、亀裂の発生と亀裂の進展を抑制し、はく離の発生を遅延させることが有効であり、圧縮の残留応力の付与と、残留オーステナイトの共存による亀裂進展抵抗性の向上が有効であることも見出した。
一方、本願発明者らは、表層部より深い領域に存在する内部の介在物については、介在物の周囲に発達する白色組織が欠陥として作用し、はく離に至ることを見出した。そして、白色組織の発達を抑制することにより内部の介在物を起因としたはく離を軽減することができ、あらかじめ歪を分散させることが有効であることも見出した。なお、歪を分散させるためには、焼入れ焼戻し処理を施した後、外輪又は内輪の軌道面に機械加工を施して軌道輪の表層部に圧縮の残留応力を付与しつつ、軌道輪の内部に歪を強制的に分散させる手法が考えられる。しかし、過度の機械加工は、焼入れ焼戻し処理の際に形成された、軌道輪の表層部における残留オーステナイトのマルテンサイトへの変態が促進され、その結果、残留オーステナイトの減少を招き、亀裂進展抵抗性が低下する原因になる。
以上のことから、本願発明者らは、軌道面に対する機械加工による歪の導入(加工量)、軌道面の表層部の残留オーステナイト量、及び圧縮残留応力の間に最適な定量的な関係があると考え、鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記の課題は、本発明に係る下記の転がり軸受により解決される。
(1) 内輪と外輪との間に複数の転動体を転動自在に保持してなる転がり軸受であって、
前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方の軌道面において、
前記軌道面の表面から見て深さ250μm以上の領域であって、機械加工の影響を受けていない領域である第1領域と、
前記軌道面の表面~深さ150μmのすべての領域であって、以下(a)~(c)のすべての条件を満足する領域である第2領域と、
を有することを特徴とする転がり軸受。
(a)機械加工により前記軌道面断面に導入された歪量が0.03以上であること
(b)残留オーステナイト量が、前記第1領域の残留オーステナイト量の70%以上であること
(c)圧縮残留応力が、前記第1領域の圧縮残留応力よりも500MPa以上高いこと
また、上記の課題は、本発明に係る下記の転がり軸受の製造方法により解決される。
(2) 上記(1)に記載の転がり軸受の製造方法であって、
前記内輪及び前記外輪に対し、焼入れ焼戻し処理を施した後、
前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方の軌道面に対し、弾性変形のみが生じると仮定して算出した、加工治具との最大接触面圧を7.2GPa以下とする条件で機械加工を施すことを特徴とする転がり軸受の製造方法。
本発明によれば、特にHUBや電動機用転がり軸受などの、他の部品と潤滑油を共有しない転がり軸受においてその効果は顕著であり、その他の転がり軸受においても、軌道面の表層部から内部の様々な深さで発生する介在物起因型はく離を抑制することができる。
図1は、本発明に係る転がり軸受の一例であるラジアル玉軸受を示す一部切欠斜視図である。 図2は、実施例1及び比較例1の各ラジアル玉軸受の寿命試験の結果を示すグラフである。 図3Aは、比較例1のラジアル玉軸受における内輪の軌道面の表面からの深さと、白色組織の発生個数との関係を示すグラフである。 図3Bは、実施例1のラジアル玉軸受における内輪の軌道面の表面からの深さと、白色組織の発生個数との関係を示すグラフである。
以下、本発明に関して図面も参照しつつ詳細に説明する。
本発明において転がり軸受の種類や構成に制限はなく、例えば図1に示すラジアル玉軸受を挙げることができる。図示されるように、ラジアル玉軸受1は、内周面に外輪軌道面2を有する外輪3と、外周面に内輪軌道面4を有する内輪5と、これら外輪軌道面2と内輪軌道面4との間に設けた、それぞれが転動体である複数の玉6を備える。これら各玉6は、円周方向に等間隔に配置された状態で、保持器7により、転動自在に保持されている。
外輪3、内輪5及び玉6の材質には特に制限はなく、一般的な転がり軸受用鋼材であるSUJ2やSUJ3などを用いることができる。そのため、鋼材の添加元素を調整することがなく、素材コストを抑えることができる。ただし、本発明においては、内輪軌道面4及び外輪軌道面2の少なくとも一方、好ましくは両方において、心部などの機械加工の影響を受けていない領域を第1領域とし、
(a)加工量が0.03以上であり、
(b)残留オーステナイト量が、前記第1領域の残留オーステナイト量の70%以上であり、かつ、
(c)圧縮残留応力が、前記第1領域の圧縮残留応力よりも500MPa以上高い領域を第2領域とすることを特徴とする。
このような(a)~(c)の物性を満足させるには、外輪3や内輪5を製造する際に、外輪3や内輪5に対し、焼入れ焼戻し処理を施した後、弾性変形のみが生じると仮定して算出した、加工治具との最大接触面圧を7.2GPa以下とする条件で機械加工を施すことが重要である。なお、第2領域よりも更に深く、心部などの機械加工の影響を受けていない上記第1領域は、いわゆる「未加工領域」であり、機械加工の影響を受けている領域は「加工領域」である。この「加工領域」には、上記第2領域も含まれる。
ここで、第1領域としては、例えば、軌道面の表面(深さ0μm)から見て深さ250μm以上の領域と定義することができる。また、第2領域としては、例えば、軌道面の表面(深さ0μm)~深さ150μmの領域と定義することができる。
機械加工としては、圧縮応力を付与可能な加工方法であれば特に制限はないが、例えばバニシング加工やショットピーニング加工が好ましい。
バニシング加工とは、加工治具を押し当てる加工方法である。一例としては、先端が球状で高硬度の部品が設けられた装置を外輪軌道面2や内輪軌道面4に押し当てて、外輪3や内輪5を自身の軸線を中心にして回転させて圧縮応力を作用させる加工方法である。弾性変形のみが生じると仮定して算出した、加工治具との最大接触面圧を7.2GPa以下に制限する。
また、ショットピーニング加工とは、高硬度の投射材を外輪軌道面2や内輪軌道面4に噴射する加工方法である。投射材の大きさや材質、噴射速度などの処理条件を調整し、バニシング加工と同等の品質に調整することができる。
なお、これら機械加工の前工程は常法に従うことができる。まず、鋼材を鍛造して略環状材に成形する。この略環状素材に旋削加工を施して、所定形状の外輪用ブランク材や内輪用のブランク材を作製する。次いで、ブランク材に焼入れ焼戻し処理を施した後、研磨加工によって外輪軌道面2や内輪軌道面4を所定精度に仕上げる。その後において、外輪軌道面2や内輪軌道面4の表層部に上記のバニシング加工などの機械加工を施し、最終的に仕上げ加工を施す。
ここで、上記最大接触面圧が予備試験では8.2GPaを超えると、過度の接触面圧になり上記(a)~(c)の物性を満足することができず、結果として転がり軸受の寿命延長効果が小さくなると考えられる。最大接触面圧の下限としては、5.8GPaであることが好ましく、それより低いと圧縮応力が小さく、浅くなる。また、好ましい最大接触面圧は、7.3GPaである。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(予備試験)
本実施例においては、機械加工としてバニシング加工を採用し、その加工条件を検討した。まず、軸受鋼を素材として所定形状の軌道輪を作製し、焼入れ焼戻し処理を施した。その後、軌道輪に対して、所定の研磨加工を施した後、更に、3種の異なる条件でのバニシング加工を施し、仕様の異なる3種のスラスト玉軸受を作製した。
なお、バニシング加工装置において、バニシングツールの先端形状はφ3mm、すべり率は100%、周速は100m/min、バニシングツールの送り速度は0.05mm/rev、バニシングツールの押し込み量は0.3mmである。また、加工時には、ろ過された工作液を供給した。そして、バニシング加工におけるバニシングツールと軌道面との接触面圧を、弾性変形のみが生じると仮定して、最大接触面圧(P)を算出した。なお、予備試験で作成された各種転がり軸受の最大接触面圧(P)は、それぞれP=5.8GPa、P=7.3GPa、8.2GPaであった。
続いて、最大接触面圧(P)ごとに、軌道輪の軌道面の表面から深さ方向の残留応力をX線回折法により測定した結果を表1に示す。軌道面表層において残留応力の値が負の値であり、圧縮の応力が付与されていると言える。また、最大接触面圧(P)が大きいほど、より大きな圧縮応力を、より深くまで導入できることが分かる。
Figure 0007176646000001
また、軌道輪の軌道面の表面から深さ方向の残留オーステナイト量を、X線回折法により測定した結果を表2に示す。深さ250μm以上の領域を未加工領域(第1領域)とし、バニシング加工の影響を受けていない領域である。表面(深さ0μm)~深さ250μm未満の領域が加工領域であり、バニシング加工の影響を受けている領域である。最大接触面圧(P)が大きいほど、加工領域の残留オーステナイトがマルテンサイト変態し、残留オーステナイト量が減少している。
なお、表面(深さ0μm)での残留オーステナイト量が少ないのは、バニシング加工前の研磨加工において残留オーステナイト量が5%程度に減少したためである。
Figure 0007176646000002
表1及び表2から、弾性変形のみが生じると仮定して算出する最大接触面圧が7.3GPa以下の条件であれば、加工領域において、圧縮の残留応力を付与しつつ、未加工領域の残留オーステナイト量に対して加工領域の残留オーステナイト量を63%以上確保することができる。
(実施例1)
軸受鋼を素材として内輪、外輪及び転動体を作製し、焼入れ焼戻しを施した。内輪の軌道面の表層部から内部の様々な深さに多数の介在物を存在させるために、多数の介在物が存在する素材を使用した。外輪及び転動体は、介在物が極めて少ない素材を使用した。その後、内輪の軌道面に対して、バニシング加工を施し、更に内輪及び外輪の各軌道面に対して仕上げ加工することで、呼び番号6206深溝玉軸受を製造した。ここで、バニシング加工における最大接触面圧(P)は、上記の予備試験の結果をもとに弾性変形のみが生じると仮定して算出した7.2GPaとした。なお、バニシング加工におけるその他の加工条件は、予備試験と同様とした。
(比較例1)
焼入れ焼戻し後に内輪の軌道面にバニシング加工を施さなかった以外は実施例1と同様にして、6206深溝玉軸受を製造した。
実施例1及び比較例1の各6206深溝軸受を用いて、下記の条件で転がり疲れ寿命試験を実施した。潤滑条件は油膜が十分に確保され、かつ、異物の混入がほとんどない良好な条件であり、はく離は、表層又は内部に存在する介在物を起点として生じると言える。なお、試験結果については、はく離した試験の表面状態を確認し、異物の噛みこみによる圧痕を起点としたはく離が生じていないことを確認している。
・試験荷重:1410kgf
・回転数:3900min-1
・打ち切り:1000h
図2に結果を示す。比較例1に比べて実施例1が長寿命であることが分かる。
転がり疲労寿命試験後、又は、任意の時間で寿命試験を中断した後、内輪軌道面の断面を観察し、視野面積当たりの発生した白色組織(組織が変化している部分)の数を軌道面の表面からの深さごとに求めた。比較例1の6206深溝玉軸受についての結果を図3Aに、実施例1の6206深溝玉軸受についての結果を図3Bに示す。図3Aに示すように、比較例1の6206深溝玉軸受では、軌道面の表面から深さ150μmの領域における白色組織の発生個数が多いことが理解されるが、その一方で、図3Bに示すように、実施例1の6206深溝玉軸受では、軌道面の表面から深さ150μmの領域における白色組織の発生個数が顕著に抑制されていることが理解される。なお、図3Aに点線で示す動的せん断応力は計算により求めたものであって、上記試験条件における軌道面部への負荷の状況を示すものである。
表3に、実施例1の6206深溝玉軸受の内輪の軌道面の表面から深さ方向の残留オーステナイト量及び残留応力を、X線回折法により測定した結果を示す。内輪の心部などのバニシング加工の影響を受けていない領域を未加工領域、すなわち第1領域とする。一方、バニシング加工の影響を受けている領域を加工領域とし、実施例1において、白色組織の発生が抑制されていた領域、つまり軌道面の表面から深さ150μmまでの領域を第2領域とすると、この加工領域には、上記第2領域も含まれる。軌道面の表面から深さ150μmまでの領域(第2領域)における残留応力が、未加工領域、すなわち第1領域に比べて500MPa以上になっている。また、軌道面の表面から深さ150μmまでの領域(第2領域)における残留オーステナイト量が、未加工領域(第1領域)に比べて、70%以上確保されている。
Figure 0007176646000003
また、バニシング加工により軌道面内部の金属組織に導入された歪量(加工量)を測定した。まず、実施例1の6206深溝玉軸受と同様に製作した6206深溝玉軸受の内輪についてバニシング加工後、軌道面の断面に機械研磨を施し、コロイダルシリカを用いて化学研磨を施した。研磨した軌道面の断面の複数の測定点に対して、株式会社TSLソリューションズ製の電子線後方散乱回折分析装置を用いて、電子線後方散乱回折分析を行い、その分析結果に対して株式会社TSLソリューションズ製のOIM(Orientation Imaging Microscopy)解析ソフトウエアを用いてミクロ組織解析を行った。
すなわち、電子線後方散乱回折分析により得られた各測定点についての菊池線の鮮明度をハフ変換(Hough変換)して、各測定点についてのハフ変換値(以下、「IQ値」と記すこともある。)をそれぞれ算出した。軌道面の断面を撮像した画像を構成する各画素に対して、該画素に対応する位置の測定点についてのIQ値を当てはめ、IQ値の大きさに応じた色を上記画像の各画素に表示することにより、軌道面断面のマップデータを作成した。その後、マップデータを画像解析して、IQ値をX軸、IQ値の頻度をY軸とする直交座標上に、マップデータにおけるIQ値の分布を示す分布曲線を作成し、直交座標におけるバニシング加工により疲労した部分の分布曲線とX軸とに囲まれる領域のうち、バニシング加工により疲労していない非疲労部の分布曲線とX軸とに囲まれる領域と重ならない非重複領域の加工量を算出する。つまり、バニシング加工により疲労した部分が有する歪量から非疲労部が有する歪量を差し引けば、バニシング加工により軌道面断面に導入された歪量(加工量)を評価することができる。
表4に、実施例1の6206深溝玉軸受の内輪の軌道面の表面から深さ方向の歪量(加工量)を示す。軌道面の表面から深さ150μmまでの歪量(加工量)が0.03以上であり、第2領域における歪量(加工量)として0.03以上が適当であることが分かる。
Figure 0007176646000004
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2020年2月17日出願の日本特許出願(特願2020-024705)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
1 ラジアル玉軸受
2 外輪軌道面
3 外輪
4 内輪軌道面
5 内輪
6 玉
7 保持器

Claims (2)

  1. 内輪と外輪との間に複数の転動体を転動自在に保持してなる転がり軸受であって、
    前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方の軌道面において、
    前記軌道面の表面から見て深さ250μm以上の領域であって、機械加工の影響を受けていない領域である第1領域と、
    前記軌道面の表面~深さ150μmのすべての領域であって、以下(a)~(c)のすべての条件を満足する領域である第2領域と、
    を有することを特徴とする転がり軸受。
    (a)機械加工により前記軌道面断面に導入された歪量が0.03以上であること
    (b)残留オーステナイト量が、前記第1領域の残留オーステナイト量の70%以上であること
    (c)圧縮残留応力が、前記第1領域の圧縮残留応力よりも500MPa以上高いこと
  2. 請求項1に記載の転がり軸受の製造方法であって、
    前記内輪及び前記外輪に対し、焼入れ焼戻し処理を施した後、
    前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方の軌道面に対し、弾性変形のみが生じると仮定して算出した、加工治具との最大接触面圧を7.2GPa以下とする条件で機械加工を施すことを特徴とする転がり軸受の製造方法。
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