JP7175874B2 - 将来性評価装置及び将来性評価方法 - Google Patents
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Description
本発明の好ましい一実施形態に係る将来性評価システム1について説明する。図1に、将来性評価システム1の全体構成を示す。
これら各装置及び各端末は、通信網50を介して相互に通信可能に接続される。なお、図中では、これら各装置及び各端末にて送受信される情報についても図示しているが、これらの情報はあくまで一例である。本実施形態にて、図示をしている以外の情報が送受信されるようにしてもよい。
車載ナビゲーション装置10は、移動体である車両60aに据え付けられ可搬可能なカーナビゲーション装置や、移動体である車両60aに簡易的に設置されたPND(Portable Navigation Device)によりにより実現することができる。
携帯端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、ノートパソコン、その他の携帯可能な電子機器により実現することができる。
将来性評価装置30は、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出し、例えば、ユーザ端末40を介して、ユーザに所定の業種の将来性に関する予測指標を提供する。
将来性評価装置30の詳細な処理内容については後述する。将来性評価装置30は、例えば1つ以上のコンピュータから構成されるサーバにより実現することができる。
以上が、本発明の好ましい一実施形態に係る将来性評価システム1の概略である。
次に、各装置についてそれぞれ詳細を説明する。
次に、車載ナビゲーション装置10が備える機能ブロックについて図2のブロック図を参照して説明をする。
ここで、車載ナビゲーション装置10は、車両60aから電源の供給を受けており、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオン(エンジンを始動)にされることによって自動起動する。そして、車載ナビゲーション装置10は、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオフ(エンジンを停止)にされるまで稼働する。
急ブレーキの有無を含む走行状態情報1212については、例えば、ブレーキペダルセンサや加速度センサ等(図示せず)により急ブレーキの発生を検知することができる。具体的には、制御部11は、ブレーキペダルセンサから取得されるブレーキペダル開度が急激に増加した場合や、加速度センサによって急減速が発生した場合等に急ブレーキが発生したと検知することができる。そして、急ブレーキの発生を検出した時点の位置情報と照らし合わせることで、急ブレーキの発生位置及び発生時刻を特定することができる。
なお、走行状態情報1212は、急ブレーキの有無以外の走行状態情報(例えば、車速情報、急発進情報等)を含むようにしてもよい。なお、車速情報、急発進情報等の走行状態情報は、当業者にとって公知であり、説明は省略する。
また、識別情報122は、車載ナビゲーション装置10を識別するための情報である。識別情報122としては、例えば車載ナビゲーション装置10に一意に割り当てられた製造番号等を利用することができる。また、他にも、通信部13が携帯電話網等のネットワークである通信網50に接続するために、通信部13に挿入されたSIM(Subscriber Identity Module)に付与された電話番号を識別情報122として利用することができる。また、他にも、車両60aに固有に付与されたVIN(車両識別番号)やナンバープレートの番号を識別情報122として利用することができる。
なお、センサ部14は、ジャイロセンサ、加速度センサにより測定される角速度や、加速度に基づいて車載ナビゲーション装置10の位置情報の測位精度をさらに高めることも可能である。
また、センサ部14は、GPS通信が困難又は不可能となった場合に、AGPS(Assisted Global Positioning System)通信を利用し、通信部13から取得される基地局情報によって車載ナビゲーション装置10の位置情報を算出することも可能である。
なお、センサ部14は前述したセンサを全て含む構成に限られない。例えば、前述したセンサは一部又は全部が車両60aの搭載する車載センサ(図示せず)に含まれるようにしてもよい。その場合、制御部11は、車載センサからの信号を受信するようにしてもよいし、又は車両60aのECU(Electronic Control Unit)から車載センサにより検出される情報を受信するようにしてもよい。
そうすることで、情報をスピーカから音声で出力したり、マイクを介して音声入力された運転者による各種の選択、指示を音声認識技術により、制御部11に入力したりすることもできる。
走行情報送信部111による、将来性評価装置30に対する走行情報121及び識別情報122の送信は、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオン(エンジンを始動)にされ、車載ナビゲーション装置10が自動起動してから、車両60aのイグニッションスイッチがオフ(エンジンを停止)にされるまでの間、周期的に行われる。例えば、位置情報1211については所定の時間間隔(例えば3秒間隔)でセンサ部14が測位を行う都度、リアルタイムに送信が行われる。また、リアルタイムに将来性評価装置30に送信する替わりに、複数個まとめて(例えば3分間分の間に3秒間隔で更新された位置情報1211と、識別情報122とをまとめて)、一度に送信するようにしてもよい。すなわち、いわゆるバースト送信をするようにしてもよい。かかる、所定の時間間隔の長さや、リアルタイムに送信するか、それともバースト送信するかは、本実施形態を適用する環境等に応じて、任意に設定することができる。
このようにして、リアルタイム送信やバースト送信を行うことにより、走行情報送信部111は、センサ部14が測位した車両60aの移動経路を特定するための位置情報1211と、識別情報122とを、将来性評価装置30に対して送信することができる。
この場合、出発位置を表す位置情報1211であることや停車位置を表す位置情報1211であることを示す情報(例えば、これらを示すフラグを1にする。)を、位置情報1211に追加してから、将来性評価装置30に送信するようにしてもよい。なお、イグニッションスイッチがオフ(エンジン停止)される直前に測位された位置情報1211(すなわち、停車位置)については、イグニッションスイッチがオン(エンジンを始動)にされ、車載ナビゲーション装置10が再度起動した際に送信されてもよい。
それにより、将来性評価装置30は、同じ時刻(又は近い時刻)における車両60の位置情報を用いて、急ブレーキの発生位置を特定することができる。
目的地までの経路案内処理は、一般的なカーナビゲーションシステムにおける経路案内処理と同等である。すなわち、経路案内部113は、記憶部12に記憶されている地図情報(図示を省略する。)に基づいて目的地までの地図を生成し、この地図上にセンサ部14により測位された車載ナビゲーション装置10の現在位置と目的地の位置と目的地までのルート情報とを重ね、これを表示部15に表示することにより経路案内を行うことができる。この場合に、さらに、図示を省略したスピーカから経路案内用の音声を出力するようにしてもよい。また、道路の混雑状況の情報や天気の情報等を通信部13による通信により取得して、この取得した情報を経路案内処理に利用するようにしてもよい。
なお、目的地までの経路案内処理については、当業者によく知られているので、これ以上の詳細な説明は省略する。また、経路案内処理を行うための地図情報についても、当業者によく知られているので、これ以上の詳細な説明及び図示は省略する。
以上、車載ナビゲーション装置10の構成について説明した。
次に、携帯端末20が備える機能ブロックについて図3のブロック図を参照して説明をする。
ここで、上述した車載ナビゲーション装置10は、車両60aから電源の供給を受けていたが、携帯端末20は自身が備えるバッテリ(図示を省略する。)から電源の供給を受ける。ただし、バッテリを充電するために携帯端末20が車両60bのシガーソケット等から電源の供給を受けるようにしてもよい。
ここで、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、表示部25と、入力部26は、上述した車載ナビゲーション装置10が含む同名の機能ブロックと同等の機能を有している。つまり、上述した車載ナビゲーション装置10の説明における「車載ナビゲーション装置10」の文言を「携帯端末20」を置き換えることにより、携帯端末20の各機能ブロックの説明となるので、重複する再度の説明は省略する。なお、センサ部24はセンサ部14の含むセンサを全て含む構成に限られない。例えば、センサは一部又は全部が車両60bの搭載する車載センサ(図示せず)に含まれるようにしてもよい。その場合、制御部21は、車載センサからの信号を受信するようにしてもよいし、又は車両60bのECU(Electronic Control Unit)から車載センサにより検出される情報を受信するようにしてもよい。
近距離通信部27は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)といった規格に準拠した非接触の近距離通信、又はUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等を介した有線による近距離通信を行うための部分である。
一方で、車両60bは、近距離通信部27と通信を行うための近距離通信部を備える。例えば車両60bのECU(Electronic Control Unit)が近距離通信部を備える。
そして、携帯端末20がECUと近距離通信により通信することができる場合とは、すなわち、携帯端末20が車両60bの車内に存在する場合である。この場合、携帯端末20のセンサ部24が測位する位置情報は、車両60bの位置情報に相当することになる。
この場合に、リアルタイムで送信してもよく、バースト送信してもよい点や、目的地に到着したと判断された場合には、バースト送信をリアルタイムの送信に切り替えても良い点や、出発位置又は駐車位置であることを示す情報を追加しても良い点や、再起動時に駐車位置を送信しても良い点も走行情報送信部111と同様である。
次に、将来性評価装置30が備える機能ブロックについて図4のブロック図を参照して説明をする。
道路情報としては道路の種別や信号機等のいわゆる道路地図の情報が保存されている。
駐車場情報としては、駐車場の位置情報が緯度経度の情報として保存されている。駐車場が各施設の駐車場である場合には、施設と駐車場を紐付けて保存される。
ただし、通信部33と他の装置との間で送受信されるデータに特に制限はなく、これらの情報以外の情報が送受信されるようにしてもよい。
このように、制御部31は各プログラムを実行することによって、将来性評価装置30に所定の手段(以下、「将来性評価制御部」と総称する)として機能させる。
また、制御部31は各プログラムを実行することによって、将来性評価装置30に、所定のステップ(以下、「将来性評価制御ステップ」と総称する)を実行させる。
以下、制御部31の有する機能を将来性評価制御部の観点から説明する。なお、将来性評価制御ステップ(方法)の観点に基づく説明は、「部」を「ステップ」に置き換えることで説明できるため、省略する。
収集部310は、前述したように、車載ナビゲーション装置10及び携帯端末20等から収集される移動体60の走行情報(121,212)を受信して収集する。走行情報(121,212)は、位置情報(1211,2211)及び急ブレーキの有無を含む走行状態情報(1212,2212)を含む。
収集部310は、車載ナビゲーション装置10及び携帯端末20のそれぞれから受信した識別情報、位置情報、時刻情報、及び走行状態情報等に基づいて、車両60の識別情報毎に、出発位置及び出発時刻等を含む出発位置情報、走行位置及び走行時刻を含む走行位置情報、到着位置及び到着時刻を含む到着位置情報等を属性とする走行履歴データをその移動順序にしたがって作成するようにしてもよい。
ここで、走行履歴データ内の「出発位置情報」は、ユーザが車両60により出発した位置及び出発時刻を特定するための情報である。また、走行履歴データ内の「走行位置情報」は、車両60の走行位置における急ブレーキの有無を特定するための走行状態情報を含む。また、走行履歴データ内の到着位置情報は、ユーザが車両60により到着した位置及び到着時刻を特定するための情報である。
前述したように、走行位置情報は、所定の時間間隔(例えば、3秒間隔)で収集される。したがって、将来性評価装置30は、車両60の急ブレーキの発生位置を走行位置情報に含まれる走行位置情報に基づいて、急ブレーキの発生位置を特定することができる。
走行情報データベース作成部311は、収集部310により収集された走行履歴データに基づいて、車両60がイグニッションオンされてから、イグニッションオフされるまで(すなわち、出発から到着まで)に定期的に収集される走行履歴データを車両60の識別情報毎に管理する走行履歴レコードを作成更新する。
図5は、走行情報データベース322のデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、走行情報データベース322は、車両60がイグニッションオンされてから、イグニッションオフされるまで(すなわち、出発から到着まで)に定期的に送信される走行情報、時刻情報等を車両60の識別情報毎に管理する。なお、走行情報データベース作成部311は、移動中で到着位置が未定の場合、走行情報データベース322の仮レコードとして記憶するようにしてもよい。
出発位置に対応する出発施設ID、及び到着位置に対応する訪問施設IDについては、記憶部32の地図情報321、施設位置情報等に基づいて、出発位置及び到着位置をそれぞれ、地図情報に含まれる施設情報と照らし合わせることにより、出発施設ID及び到着施設IDを特定することができる。
また、急ブレーキ発生に係る状態情報(「急ブレーキ情報」ともいう)は、前述したように、ブレーキペダルセンサや加速度センサ等により急ブレーキの発生を検知した位置及び時刻情報を含むように構成される。
走行履歴レコードは、当該車両がイグニッションオフされると、到着位置である訪問施設が決定されることで、訪問施設情報を含む走行情報データベースのレコードとして記憶される。
そして、走行情報データベース作成部311は、それぞれの属性に対応する情報を、フィールドに格納することにより、走行情報データベース322を構築及び更新する。
なお、走行履歴レコードには、走行経路中の経路情報として、特に急ブレーキ発生に係る状態情報(「急ブレーキ情報」ともいう)を含む走行位置情報及び当該走行位置情報の前後の走行位置情報等を記憶するようにしてもよい。
そうすることで、後述する急ブレーキ箇所特定部313は、当該車両60が急ブレーキを発生させた位置とその時の車両60の移動方向を特定することができる。
条件受付部312は、前述したように、急ブレーキの発生箇所1か所あたりの平均急ブレーキ発生件数を算出する際の、第1所定期間及び第2所定期間を、ユーザ端末40を介して受け付ける。また、条件受付部312は、ユーザ端末40を介して、平均急ブレーキ発生件数を算出する際の急ブレーキ発生検出対象地域を受け付けて、当該地域内における急ブレーキ発生箇所についての平均急ブレーキ発生件数を算出するようにしてもよい。
第1所定期間、第2所定期間、及び急ブレーキ発生検出対象地域について、将来性評価装置30に予めデフォルト値が設定されてもよい。
なお、第2所定期間としては、例えば、最近の月、四半期、半期等の任意の期間を指定してもよい。また、第1所定期間として、例えば季節による影響を同じにするために、前年同時期としてもよい。また、急ブレーキ発生検出対象地域は、景気動向を推測するうえで適切な広範囲の地域(例えば、市、郡、東京23区等)を設定することが好ましい。
急ブレーキ箇所特定部313は、走行情報データベース322に記録された走行履歴レコードに基づいて、予め設定される所定期間内において発生した全ての急ブレーキ情報を抽出し、抽出した急ブレーキ情報を、急ブレーキの発生場所(発生位置)毎に、グループ分けする。より具体的には、急ブレーキ情報の急ブレーキ発生場所が同じ位置となる急ブレーキ情報から急ブレーキをかけた移動体の移動体IDと当該急ブレーキの発生日時(時刻情報)を含む走行状態データから構成される集合を当該急ブレーキ発生場所に対応づけた、急ブレーキ発生位置データ3232を急ブレーキ情報データベース323に記憶することができる。図6は、急ブレーキ情報データベース323の一例を示す図である。
なお、急ブレーキ発生検出対象地域が指定されている場合、急ブレーキ箇所特定部313は、当該急ブレーキ発生検出対象地域に含まれる急ブレーキ発生場所を含むすべての走行履歴データを抽出する。
また、急ブレーキ箇所特定部313は、急ブレーキ発生位置情報及び車両60の移動方向を、地図情報321に含まれる道路情報と照らし合わせることで、急ブレーキ発生場所に係る道路情報を検出することができる。急ブレーキ箇所特定部313は、急ブレーキ情報データベース323に急ブレーキ発生場所に係る道路情報を併せて記憶するようにしてもよい。
そうすることで、後述するブレーキ回数集計部314は、急ブレーキ発生位置データ3232を参照して、急ブレーキ発生場所に対応付けられた急ブレーキ情報をカウントすることで、当該所定期間において、急ブレーキが発生した場所毎に、急ブレーキの発生回数を集計することができる。また、ブレーキ回数集計部314は、所定期間における急ブレーキ発生場所のうち、急ブレーキの発生回数や発生頻度の高い場所及び道路情報を特定することができる。
なお、急ブレーキ箇所特定部313は、第1所定期間及び第2所定期間が指定された場合、第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキ発生位置データ3232を作成し、急ブレーキ情報データベース323に記憶する。
ブレーキ回数集計部314は、急ブレーキ箇所特定部313により特定された、車両60の急ブレーキの発生及び当該急ブレーキの発生場所に基づいて、例えば条件受付部312を介して指定された第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキの発生場所毎の急ブレーキ発生回数をそれぞれ集計する。ブレーキ回数集計部314は、さらに第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数を平均ブレーキ回数として算出する。
より具体的には、ブレーキ回数集計部314は、急ブレーキ箇所特定部313により、第1所定期間に対応して作成された急ブレーキ発生位置データ3232に基づいて、第1所定期間における急ブレーキの発生場所(1、i)(1≦i≦N1)毎の急ブレーキ発生回数(1、i)(1≦i≦N1)を算出する。ここで、N1は、第1所定期間に特定された急ブレーキ発生場所の総数を指す。同様に、ブレーキ回数集計部314は、急ブレーキ箇所特定部313により、第2所定期間に対応して作成された急ブレーキ発生位置データ3232に基づいて、第2所定期間における急ブレーキの発生場所(2、j)(1≦j≦N2)毎の急ブレーキ発生回数(2、j)(1≦j≦N2)を算出する。ここで、N2は、第2所定期間に特定された急ブレーキ発生場所の総数を指す。
ブレーキ回数集計部314は、第1所定期間における急ブレーキ発生回数(1、i)(1≦i≦N1)に基づいて、急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数である第1平均ブレーキ回数を算出する。同様に、ブレーキ回数集計部314は、第2所定期間における急ブレーキ発生回数(2、j)(1≦j≦N2)に基づいて、急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数である第2平均ブレーキ回数を算出する。
増加判定部315は、第1平均ブレーキ回数と第2平均ブレーキ回数との比較を行い、第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数よりも大きな値となっている場合、当該地域において、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間よりも、急ブレーキを踏む件数が増えていると判断することができる。
具体的には、予め設定された割合又は閾値により、第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数の所定の割合以上であるか、又は第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数よりも所定の閾値以上増加しているときに、増加判定部315は、第2所定期間において、第1所定期間よりも、急ブレーキを踏む件数が増えていると判断するようにしてもよい。
そうすると、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間よりもより忙しく移動していると推定することができる。
逆に、第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数よりも小さな値となっている場合、当該地域において、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間よりも、急ブレーキを踏む件数が減少していると判断することができる。
具体的には、予め設定された割合又は閾値により、第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数の所定の割合以下であるか、又は第2平均ブレーキ回数が第1平均ブレーキ回数よりも所定の閾値以下に減少しているときに、増加判定部315は、第2所定期間において、第1所定期間よりも、急ブレーキを踏む件数が減少していると判断するようにしてもよい。
そうすると、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間と比較して、忙しくは移動していないと推定される。
なお、増加判定部315は、急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数に基づいて比較することから、仮に、第2所定期間における平均急ブレーキ発生回数の増加の原因が、特定の箇所における急ブレーキ発生件数の増加にあった場合、又は、特定の道路における急ブレーキ発生件数の増加にあった場合、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間よりも必ずしもより忙しく移動していると推定することはできない。
具体的には、増加判定部315は、第2平均ブレーキ回数に対して、第2平均ブレーキ回数算出の基礎となる{急ブレーキ発生回数(2、j)(1≦j≦N2)}の各急ブレーキ発生回数(2、j)が第2平均ブレーキ回数の増加にどの程度寄与しているか、を示す{寄与率(2、j)(1≦j≦N2)}を算出し、特定のkに対して、寄与率(2、k)が第1の所定値以上であった場合、第2所定期間における平均急ブレーキ発生回数の増加の原因が、特定の箇所又は特定の道路における急ブレーキ発生件数にあったと判断してもよい。ここで、急ブレーキの発生場所(2、j)の寄与率は、例えば、急ブレーキの発生場所(2、j)における{(第2所定期間における急ブレーキ発生件数)―(第1所定期間における急ブレーキ発生件数)}と{(第2所定期間における急ブレーキ発生総件数)―(第1所定期間における急ブレーキ発生総件数)}との比率としてもよい。すなわち、急ブレーキの発生場所(2、j)における急ブレーキ発生回数の増加分の急ブレーキ発生総回数の増加分に占める割合が大きい場合、第2所定期間における平均急ブレーキ発生回数の増加の原因が、特定の箇所(2、j)又は特定の道路における急ブレーキ発生件数にあったと判断することができる。
逆に、増加判定部315は、全てのj(1≦j≦N2)に対して寄与率(2、j)が第2の所定値以下であった場合、第2所定期間における平均急ブレーキ発生回数の増加の原因が、特定の箇所又は特定の道路における急ブレーキ発生件数に依存していないと判断してもよい。
評価部316は、ブレーキ回数集計部314により算出された、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出する。
具体的には、前述したように、評価部316は、増加判定部315により、平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加していると判定された場合、所定の業種の将来性に関する予測指標をポジティブに算出するようにしてもよい。
ただし、前述したように、増加判定部315により、第2所定期間における平均急ブレーキ回数の増加が、特定の箇所又は特定の道路に集中していると判定された場合、評価部316は、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出しないようにすることが好ましい。
そうすると、前述したように、平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加していると判定された場合であって、第2所定期間における平均急ブレーキ回数の増加が、特定の箇所又は特定の道路に集中していないと判定された場合、車両60は、第2所定期間において、第1所定期間よりも、より忙しく移動していると推定することができる。
車両60(すなわちユーザ)が忙しく移動している場合、ユーザは、忙しさを癒すための行動を行うことが多々ある。そうすると、例えば、ユーザに癒しを提供する所定の業種は、その業績がよくなると推定される。
したがって、評価部316は、平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加していると判定された場合であって、第2所定期間における平均急ブレーキ回数の増加が、特定の箇所又は特定の道路に集中していないと判定された場合、ユーザに癒しを提供する所定の業種の業績に関する予測をgood判定することができる。
このような業種として、例えば(スーパー銭湯を含む)温泉業界、温泉旅行業界、外食提供業界、カフェ業界、居酒屋業界等が例示される。
評価情報提供部317は、平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加していると判定された場合であって、第2所定期間における平均急ブレーキ回数の増加が、特定の箇所又は特定の道路に集中していないと判定された場合、評価部316により判定された、所定の業種の業績の将来性に関する予測指標情報をユーザ端末40(将来性評価照会部411)に対して提供する。
その際、評価情報提供部317は、第2所定期間において、第1所定期間よりも急ブレーキ件数の増えた急ブレーキ発生地点を例えば、地図上に配置するようにしてもよい。
次に、ユーザ端末40が備える機能ブロックについて図7のブロック図を参照して説明をする。
図7に示すように、ユーザ端末40は、少なくとも、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、表示部44と、入力部45とを含んで構成される。各部の構成は、例えば、車載ナビゲーション装置10や、携帯端末20の名称が同一の各部の構成とそれぞれ同様である。ユーザ端末40については、一般的なパーソナルコンピュータにより実現できるので、詳細な説明を省略する。
制御部41は、将来性評価照会部411を含む。将来性評価照会部411は、将来性評価装置30に対して、例えば、ユーザにより指定される、第1所定期間、第2所定期間、及び急ブレーキ発生検出対象地域を将来性評価照会部411に対して送信することで、将来性評価装置30から、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を取得して照会することができる。
また、将来性評価照会部411は、将来性評価装置30から、第2所定期間において、第1所定期間よりも急ブレーキ件数の増えた急ブレーキ発生地点が配置された地図を取得して照会するようにしてもよい。
なお、ユーザ端末40に係る機能を将来性評価装置30が備えるようにしてもよい。
最後に、図8及び図9のフローチャートを参照して、本実施形態の動作について説明する。ここで、図8は、収集部310及び走行情報データベース作成部311により行われる、車両60a毎のイグニッションオンからイグニッションオフまでの走行情報の収集及び車両60a毎の走行情報データベース322の作成更新時の動作を示すフローチャートである。また、図9は、将来性評価装置30により、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出するときの動作を示すフローチャートである。
走行情報送信部111は車両60aが走行情報の送信を開始するか否かを判定する(ステップS11)。ここで、上述したように、車両60aのイグニッションスイッチがオンとなった場合に送信が開始される。イグニッションスイッチがオフのままの場合には(ステップS11にてNo)、走行情報送信部111による送信は開始されない。一方で、イグニッションスイッチがオンとなった場合には(ステップS11にてYes)、ステップS12に進む。
走行情報送信部111は、取得した位置情報及び取得した急ブレーキの有無を含む走行状態情報を収集部310に対して、所定の周期で、リアルタイム送信又はバースト送信をする(ステップS13)。
以上説明した動作により、車両60aの位置情報及び急ブレーキの有無を含む走行状態情報の収集及び走行情報データベース322の作成更新が実現される。
まず、条件受付部312が、第1所定期間、第2所定期間、及び急ブレーキ発生検出対象地域等の予測指標作成に係る条件を、例えばユーザ端末40から通信網50を介して受け付ける。その際、条件受付部312は、受け付けた条件を急ブレーキ箇所特定部313に対して出力する(ステップS21)。
さらに、第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数を平均ブレーキ回数として算出する(ステップS24)。
なお、上記のナビゲーションシステムに含まれる各機器のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記のナビゲーションシステムに含まれる各機器のそれぞれが協働することにより行なわれるナビゲーション方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
すなわち、図2、図3、図4、及び図7の機能的構成は例示に過ぎず、本実施形態の機能的構成を限定するものではない。すなわち、本発明の情報分析機能に関する一連の処理を全体として実行できる機能が各機器に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2、図3、図4、及び図7の例に限定されない。
これに対して、将来性評価装置30とは別にFCD(Floating Car Data)サーバ(仮称)を設けて、FCDサーバが、各車両60から、当該車両60の識別情報、走行情報、及び時刻情報等を収集するようにしてもよい。それにより、将来性評価装置30は、FCDサーバから、各車両60の識別情報、走行情報、及び時刻情報等を取得するようにしてもよい。
さらに、他の変形例として、FCDサーバが、各車両60から受信した識別情報、走行情報、及び時刻情報等に基づいて、走行情報データベース322を構築して、適宜作成更新するようにしてもよい。その場合、将来性評価装置30は、FCDサーバから走行情報データベース322に格納された情報を適宜取得するようにしてもよい。
10 車載ナビゲーション装置
20 携帯端末
11、21 制御部
111、211 走行情報送信部
113、213 経路案内部
12、22 記憶部
121、221 走行情報
1211,2211 位置情報
1212,2212 走行状態情報
122,222 識別情報
13、23 通信部
14、24 センサ部
15、25 表示部
16、26 入力部
27 近距離通信部
30 将来性評価装置
310 収集部
311 走行情報データベース作成部
312 条件受付部
313 急ブレーキ箇所特定部
314 ブレーキ回数集計部
315 増加判定部
316 評価部
317 評価情報提供部
32 記憶部
321 地図情報
322 走行情報データベース
323 急ブレーキ情報データベース
3232 急ブレーキ発生位置データ
40 ユーザ端末
50 通信網
60 移動体
60a、60b 車両
Claims (4)
- 移動体の位置情報とブレーキの制動に関する情報とを収集する収集部と、
前記移動体が走行可能な道路情報を記憶する地図情報記憶部と、
前記収集部により収集された情報から前記移動体の急ブレーキの発生及び当該急ブレーキの発生場所を特定する急ブレーキ箇所特定部と、
前記急ブレーキ箇所特定部により特定された、前記移動体の急ブレーキの発生及び当該急ブレーキの発生場所に基づいて、予め設定された第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキの発生場所毎の急ブレーキの発生回数をそれぞれ集計し、さらに第1所定期間及び第2所定期間毎に、前記急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数を平均ブレーキ回数として算出するブレーキ回数集計部と、
前記ブレーキ回数集計部により算出された、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出する評価部と、
を備えることを特徴とする将来性評価装置。 - 前記平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加しているか否か、を判定する増加判定部を備え、
前記評価部は、
前記増加判定部により、平均急ブレーキ回数が第1所定期間から第2所定期間に増加していると判定された場合、所定の業種の将来性に関する予測指標をポジティブに算出することを特徴とする請求項1記載の将来性評価装置。 - 前記増加判定部は、さらに、
前記平均急ブレーキ回数が所定の閾値以上に増加されていると判定された場合に、前記平均急ブレーキ回数の増加が特定の箇所又は特定の道路に集中しているか否かを判定し、
前記評価部は、
前記増加判定部により、前記平均急ブレーキ回数の増加が特定の箇所又は特定の道路に集中していると判定された場合には、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出しないことを特徴とする請求項2記載の将来性評価装置。 - 移動体が走行可能な道路情報を記憶する地図情報を記憶する地図情報記憶部を有する1つ以上のコンピュータが行う将来性評価方法であって、
前記移動体の位置情報とブレーキの制動に関する情報とを収集する収集ステップと、
前記収集ステップにおいて収集された情報から前記移動体の急ブレーキの発生及び当該急ブレーキの発生場所を特定する急ブレーキ箇所特定ステップと、
前記急ブレーキ箇所特定ステップにおいて特定された、前記移動体の急ブレーキの発生及び当該急ブレーキの発生場所に基づいて、予め設定された第1所定期間及び第2所定期間毎に、急ブレーキの発生場所毎の急ブレーキの発生回数をそれぞれ集計し、さらに第1所定期間及び第2所定期間毎に、前記急ブレーキの発生場所1か所あたりの平均急ブレーキ発生回数を平均ブレーキ回数として算出するブレーキ回数集計ステップと、
前記ブレーキ回数集計ステップにおいて算出された、第1所定期間における平均急ブレーキ回数と、第2所定期間における平均急ブレーキ回数と、の比較に基づいて、所定の業種の将来性に関する予測指標を算出する評価ステップと、
を備えることを特徴とする将来性評価方法。
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