JP7175132B2 - 電気コネクターの製造方法 - Google Patents
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Description
このような電気コネクターの製造方法として、特許文献1には、複数の導電線の向きを揃えて互いに絶縁を保って配線した複数のシートを、導電線の向きを一定にして積層し、得られた積層物の複数枚を、導電線の向きを揃えて、一定の角度で階段状に配列積層一体化してブロック体とし、得られたブロック体をスライス用基板面に接着し、該基板面に平行にかつ導電線を横切る平行な2面で切断して、目的の電気コネクターを得る方法が開示されている。
[2] 第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であって、成形型に樹脂又は樹脂前駆体を含む樹脂材料を導入し、前記樹脂材料を硬化させてシートを作製し、前記シートの第一面から第二面に貫通する複数の穴部を形成し、基材シートを得る工程(A2)と、前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程(B)と、を有する、電気コネクターの製造方法。
[3] 第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であって、樹脂によって形成され、第一面から第二面に貫通する複数の穴部が形成された基材シートを準備し、前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程(B)と、を有する、電気コネクターの製造方法。
[4] 前記工程(B)において、前記第二面に電気めっき用の電極を配置した状態で電気めっきする、[1]~[3]の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
[5] 前記基材シートを構成する樹脂がエラストマーである、[1]~[4]の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
[6] 前記金属薄膜を形成する金属が、金、銀、銅、ニッケル及びクロムから選択される1種以上である[1]~[5]の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
[7] 前記基材シートの第二面に残膜が形成されており、前記工程(B)の前又は後に、前記残膜を除去するとともに前記基材シートの第二面を平面化する工程(C)をさらに有する、[1]又は[2]に記載の電気コネクターの製造方法。
[8] 前記工程(C)で平面化した第二面を有する前記基材シートの第一面が第二面と平行となるように平面化する工程(D)をさらに有する、[7]に記載の電気コネクターの製造方法。
[9] 前記工程(B)、前記工程(C)又は前記工程(D)の後で、前記基材シートの第一面又は第二面における前記穴部の少なくとも一つに、めっき処理を行い、前記穴部内の金属薄膜に接続され、前記穴部の上に突出する導電部を形成する工程(E)をさらに有する、[1]~[8]の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
本発明の電気コネクターの製造方法の第一実施形態は、第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であり、以下の工程(A1-1)および工程(B)を少なくとも有する。
工程(A1-1)は、複数の凸部が形成された成形型に樹脂又は樹脂前駆体を含む樹脂材料を導入し、前記樹脂材料を硬化させ、前記成形型の各凸部に対応する貫通又は非貫通の穴部が第一面にそれぞれ形成された基材シートを作製する工程である。
工程(A1-2)は、必要に応じて行う任意の工程であり、工程(A-1)得た基材シートの前記穴部が非貫通の場合に、前記穴部の底を除去することにより、前記穴部を、第二面にも開口する貫通孔とする工程である。
工程(B)は、前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程である。
以下、図面を参照して実施形態の一例を説明する。
図1(a)に示す成形型Kを準備する。成形型Kの表面には、凹部Nと、凹部N内に配置された複数の円柱状の凸部Mが形成されている。
凹部Nの周縁の形状は、大まかには電気コネクター10の外形に相当する。図示例では上方に開口した扁平な直方体の空間である凹部Nが成形型K内の表面に形成されている。凹部Nは、電気コネクター10が有する絶縁部6を形成する空間であり、凹部Nの形状が反映された基材シート1を有する電気コネクター10を形成することができる。
凸部Mの各々の断面形状や配置は、電気コネクター10が有する貫通配線3である導電部5の各々の断面形状や配置に相当する。
各凸部Mの高さは、凹部Nの深さと同じであってもよいし、異なっていてもよい。つまり、凸部Mの先端の位置は、成形型Kの表面Kaと面一であってもよいし、表面Kaよりも低い位置(即ち、凹部Nの内部)にあってもよいし、表面Kaよりも高い位置(即ち、凹部Nの外部であって上方)にあってもよい。図示例では、各凸部Mの高さ位置は成形型Kの表面Kaと面一である。
まず、成形型Kの表面Kaに、樹脂又は樹脂前駆体を含む液状の樹脂材料Lを塗布する。樹脂材料Lは、絶縁部6を形成する絶縁性材料である。塗布により樹脂材料Lは凹部N内に導入される。この際、凹部Nに入り切らない余剰の樹脂材料Lは成形型Kの表面Kaに溢れる。樹脂材料Lの凹部N内への導入を促進するために、真空処理、スキージによる押し込み等を行ってもよい。
図1(c)に示すように、成形型Kから脱型した基材シート1の第一面1aには、成形型Kの凸部Mに対応する複数の穴部2が形成されている。
基材シート1の第二面1bを覆う残膜Rは、非貫通の穴部2の底部を形成している。残膜Rを除去することにより、穴部2を貫通孔にすることができる。
残膜Rを除去する方法として、例えば、一般的な基板の表面を切削又は研磨する接触式の公知方法、レーザ加工、プラズマ処理等の非接触式の公知方法が挙げられる。また、後述する支持台を用いる方法により、第一面1aと第二面1bをそれぞれ平面化するとともに、両面を平行化する方法も好適である。
次に、図1(d)~(e)に示すように、基材シート1の第二面1bに電気めっき用の平板電極Eを密着させた状態で、図示しない電気めっき槽に基材シート1及び平板電極Eを浸漬し、常法により電気めっきする。基材シート1を貫通する穴部2の壁面に所望の厚さの金属薄膜を形成し、この金属薄膜が穴部2内において基材シート1を貫通する貫通配線3を形成したのち、電気めっきを終了する。平板電極Eを第二面1bから外して、貫通配線3が導電部5を構成した目的の電気コネクター10が得られる(図1(f))。
得られた電気コネクター10において、第一面1aには各導電部5の一方の端部が露出し、第二面1bには各導電部5の他方の端部が露出し、各導電部5は電気コネクター10の厚さ方向に貫通する貫通配線3を形成している。
本発明の電気コネクターの製造方法の第二実施形態は、第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であり、以下の工程(A2)および工程(B)を少なくとも有する。
工程(A2)は、成形型に樹脂又は樹脂前駆体を含む樹脂材料を導入し、前記樹脂材料を硬化させてシートを作製し、前記シートの第一面から第二面に貫通する複数の穴部を形成し、基材シートを得る工程である。
工程(B)は、前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程である。
以下、図面を参照して実施形態の一例を説明する。
まず、図2(a)に示すように、作製する電気コネクター10の外形に対応する凹部Uが形成された成形型Wの表面に、樹脂又は樹脂前駆体を含む液状の樹脂材料Lを塗布する。この際、凹部Uに入り切らない余剰の樹脂材料Lは成形型Wの表面に溢れる。
続いて、図2(c)に示すように、成形型Wから脱型したシートαの厚さ方向に貫通する複数の穴部2を形成することにより基材シート1を得る。基材シート1における各穴部2の配置は作製する電気コネクター10が有する導電部5の配置に対応している。穴部2を形成する方法は特に制限されず、例えば、ドリル掘削、レーザ加工等の樹脂シートに貫通孔を形成する公知方法が適用される。
次に、図2(d)に示すように、基材シート1の第二面1bに電気めっき用の平板電極Eを密着させた状態で、図示しない電気めっき槽に基材シート1及び平板電極Eを浸漬し、常法により電気めっきする。基材シート1を貫通する穴部2の壁面に所望の厚さの金属薄膜を形成し、この金属薄膜が穴部2内において基材シート1を貫通する貫通配線3を形成したのち、電気めっきを終了する。
本実施形態では、残膜Rの除去を貫通配線3の形成後に行ったが、残膜Rの除去の時期はこれに限定されず、成形型Wから脱型した直後でもよいし、残膜Rを除去せずに完成としてもよい。
各実施形態の成形型から脱型した直後の基材シート1、又は導電部5を形成した後の基材シート1について、基材シート1の第二面1bに残る残膜Rを除去し、第一面1aを第二面1bと平行にする好適な方法として以下に例示する方法が挙げられる。以下の図では導電部5を形成した後の基材シート1の残膜Rを除去する場合を示すが、脱型した直後の導電部5が形成されていない基材シート1についても同様に行うことができる。
次に、支持面Sと平行に切断用の刃又はレーザを動かして、残膜Rを含まないように、且つ、残膜Rと第二面1bの境界になるべく近い位置(例えば図の破線C1で示す位置)で基材シート1を切断し、平面化された新たな第二面1bを形成する。
さらに、図3(c)に示すように、電気コネクター10の新たな第二面1bを、支持台が有する平らな支持面Sに密着させて固定する。再び、支持面Sと平行に切断用の刃又はレーザを動かして、元の第一面1aを残さないように、且つ、元の第一面1aになるべく近い位置(例えば図の破線C2で示す位置)で電気コネクター10を切断し、平面化された新たな第一面1aを形成する。
以上で説明した第一実施形態および第二実施形態では、成形型を用いて基材シート1を作製した。本発明の製造方法において、基材シート1を作製する工程は必ずしも必須ではなく、穴部2が形成された基材シート1を何らかの方法(例えば第三者から購入する方法)等によって準備して、工程(B)以降を第一実施形態および第二実施形態と同様に実施することにより、電気コネクター10を製造してもよい。
以上で説明した第一実施形態~第三実施形態において、工程(B)、工程(C)又は工程(D)の後で、すなわち基材シート1の穴部2の中に導電部5を形成した後で、工程(E)を有していてもよい。
工程(E)は、基材シート1の第一面1a又は第二面1bにおける穴部2の少なくとも一つに、めっき処理を行い、穴部2内の導電部5に接続され、穴部2の上に突出する導電部(導電性突出部)を形成する工程である。
導電部5の端部に形成しためっき部を、必要に応じてレーザ加工、切削、ケミカルエッチング等で整形することにより、所望の形状の導電性突出部を形成することができる。
以上で説明した第一実施形態~第三実施形態において、工程(B)、工程(C)又は工程(D)の後で、すなわち基材シート1の穴部2の中に導電部5を形成した後で、工程(F)を有していてもよい。
工程(F)は、導電性粒子と、樹脂又は樹脂前駆体とを含む導電性樹脂材料を、基材シート1の第一面1a又は第二面1bにおける穴部2の少なくとも一つを覆うように塗布し、穴部2内の導電部5に接続され、穴部2の上に突出する導電部(導電性突出部)を形成する工程である。前記導電性粒子は、強磁性体を含むものであってもよいし、強磁性体を含まないものであってもよい。導電性樹脂材料の導電性粒子が強磁性体を含む場合、導電性樹脂材料を硬化させる前に磁場を作用させて、基材シート1の面方向又は厚さ方向に導電性粒子を配列させる処理を行ってもよい。
導電性樹脂材料を基材シート1の第一面1a又は第二面1bに塗布する方法として、任意の位置のみに任意の量で塗布することが可能な、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷法が好ましい。印刷法を用いれば、任意のパターン形状で配置された導電性突出部を容易に形成することができる。
塗布した導電性樹脂材料を乾燥、加熱又は光照射等の公知方法により硬化させて、必要に応じてレーザ加工、切削、ケミカルエッチング等で整形することにより、所望の形状の導電性突出部を形成することができる。
各実施形態の製造方法において、電気めっきにより基材シート1の穴部2の壁面に金属薄膜を形成し、さらに貫通配線を形成する方法は、樹脂に対する公知の電気めっき法が適用される。好適な方法として、例えば、次の方法が挙げられる。すなわち、まず、無電解めっきの触媒となる金属イオンを予め穴部2の壁面に担持させ、次いで無電解めっきにより、めっき膜を形成した後、電気めっきにより所望の厚みの金属薄膜を形成する方法である。無電解めっきにより下地の金属薄膜を形成した後、電気めっきにより重ねて金属薄膜を形成することにより、穴部2の壁面に対する密着性が高い貫通配線を形成することができる。穴部2内に形成する貫通配線は中実でもよいし、中空でもよい。前記貫通配線が中空である場合、穴部2の壁面に形成する金属薄膜の厚さとしては、例えば、0.1μm~10μmが挙げられる。
本発明においてもこのような電気めっき方法が適用できる。
樹脂材料Lに含まれる樹脂又は樹脂前駆体は、基材シート1の絶縁部6を構成する主材料である。樹脂前駆体は、樹脂を形成する化合物であり、例えば重合反応により樹脂を形成するモノマーが挙げられる。
前記樹脂としては、例えば、光重合性樹脂、熱重合性樹脂、活性エネルギー線重合性樹脂、触媒重合性樹脂等の公知の硬化性樹脂が挙げられる。
前記エラストマーとしては、例えば、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。これらの中でも、成形型から取り出した後の寸法変化が小さく、成形型から取り出した後の反りが生じ難く、圧縮永久歪が小さく、耐熱性が高い、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムは、縮合型、付加型のいずれでもよい。
本発明によって製造される一例の電気コネクター10は、図4及び図5に示すように、基材シート1を備える。基材シート1は、第一面1aとこれに対向する第二面1bを有する。基材シート1は複数の導電部5と絶縁部6とを備え、導電部5が島部分で、絶縁部6が海部分である海島構造を形成している。各導電部5は、第一面1aから第二面1bへ貫通する配線を形成し、第一面1aに露出する第一端部5aと、第二面1bに露出する第二端部5bを有する。各導電部5は互いに独立し、絶縁部6によって互いの絶縁性が保たれている。電気コネクター10の可撓性を重視する場合には、絶縁部6の全質量のうち少なくとも70質量%がエラストマーによって形成されることが好ましい。
電気コネクター10の平面視の形状は矩形に限定されず、円形、楕円形、多角形、その他の任意の形状が採用できる。
電気コネクター10の縦×横のサイズは特に限定されず、例えば、1mm×1mm~10cm×10cmとすることができる。
電気コネクター10の厚さは、例えば、50μm以上500μm以下とすることができる。
電気コネクター10の形態、サイズ、厚さ等は、第一面1a及び第二面1bにそれぞれ接続する電子デバイスの形状や端子の配置に合わせて適宜設定される。
電気コネクター10の導電部5は、海島構造のうちの島部分であり、海部分によって互いに独立化された複数の円柱状の導電性部分である。各導電部5は電気コネクター10の基材シート1を貫通しているので、各導電部5の第一端部は、電気コネクター10の第一面1aに露出し、反対側の第二端部は、第二面1bに露出している。各導電部5は、X方向及びY方向に沿って一定のピッチで配置されている。
図示した例では導電部5を構成する貫通配線が中実の円柱状である場合を描いているが、貫通配線は中空の円筒状であってもよい。導電部5が中空の円筒状の場合は、中空部に可撓性の樹脂又は樹脂前駆体を埋設しても良い。前記樹脂又は樹脂前駆体としては、導電性を有しているものが好ましい。
前記直径は、測定顕微鏡等の公知の微細構造観察手段によって測定することができる。
上記範囲の下限値以上であると隣接する導電部5間のピッチを狭くすることができる。
上記範囲の上限値以下であると導電部5の機械的強度を高め、外部からの応力を受けた場合に断線することを防止でき、かつ抵抗値を低減することができる。
個々の大きさQ及び高さH(電気コネクター10の厚さ方向の長さ)は、測定顕微鏡等の公知の微細構造観察手段を用いて、測定することができる。
電気コネクター10の絶縁部6は、海島構造のうちの海部分であり、絶縁部分である。
絶縁部6のZ方向の長さは、基材シート1の厚さと同様であり25μm以上750μm以下が好ましく、50μm以上500μm以下がより好ましい。
前記長さが前記下限値以上であれば、電気コネクター10の機械的強度が高くなる。前記長さが前記上限値以下であれば、電気コネクター10の可撓性がより高くなり、薄型化が求められる電子機器の内部に容易に実装することができる。
前記含有量が70質量%以上であることにより、電気コネクター10の可撓性が充分に高まる。
以上で説明した形態(1)の他、工程(E)又は工程(F)によって形成した導電性突出部を備えた形態(2)も挙げられる。形態(2)を図8、図9に示す。
電気コネクター10が有する個々の導電性突出部8の平面視の形状は特に制限されず、任意の形状が適用できる。例えば、四角形、円形、楕円形、その他の多角形等が挙げられる。各々の導電性突出部8の平面視の形状は、互いに同じでもよいし、異なっていてもよい。図示例の導電性突出部8は、平面視正方形の直方体形状である。
電気コネクター10が有する単一の導電性突出部8は、基材シート1内にある単一の導電部5に接続してもよいし、複数の導電部5に接続していてもよい。図示例の単一の導電性突出部8は、単一の導電部5に接続している。
前記直径は、測定顕微鏡等の公知の微細構造観察手段によって測定することができる。
電子デバイスに対する接続性をより一層向上させる観点から、導電性突出部8の平面視の大きさQは、その導電性突出部8に接続した導電部5の端部の大きさよりも大きいことが好ましい。
導電性突出部8の高さhは、図8に示すように、電気コネクター10の厚さ方向の断面を公知方法により撮像した画像から求められる。上述の導電性突出部8の高さhは、例えば、10個以上、好ましくは30個以上の導電性突出部8が写った断面の画像から、無作為に選択した5個以上、好ましくは10個以上の導電性突出部8の高さを画像処理により得て算出した平均値であることが好ましい。
本発明によって製造された電気コネクター10の用途としては、公知の電気コネクターと同じ用途が挙げられる。電子デバイスの端子の導通試験を行う検査用途の他、例えば、電子機器内に備えられた複数の電子デバイス(例えば回路基板)同士を接続する等のいわゆる実装用途にも適用できる。
複数の電子デバイス同士を、電気コネクター10を介して接続した様子の一例を図8に示す。各電子デバイスは電気コネクター10に対して圧接されている。本例において、第一電子デバイスD1が有する複数の端子T1は電気コネクター10の第一面1aに露出する導電部5の何れかに接触している。第二電子デバイスD2が有する複数の端子T2は電気コネクター10の第二面1bに露出する導電部5の何れかに接触している。各電子デバイスの目的の端子が接続されるのであれば、電気コネクター10の導電部5の全てが各電子デバイスの端子に接触している必要はない。
Claims (5)
- 第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であって、
複数の凸部が形成された成形型にシリコーンゴム材料を導入し、前記シリコーンゴム材料を硬化させてシリコーンゴムとし、前記成形型の各凸部に対応する貫通又は非貫通の穴部が第一面にそれぞれ形成された基材シートを作製する工程(A1-1)と、
前記穴部が非貫通の場合には、前記穴部の底を除去することにより、前記穴部を、第二面にも開口する貫通孔とする工程(A1-2)と、
前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程(B)と、を有し、
前記基材シートの第二面に残膜が形成されており、前記工程(B)の前又は後に、切断用の刃又はレーザーを用いて前記残膜を除去するとともに前記基材シートの第二面を平面化する工程(C)と、
前記工程(C)で平面化した第二面を有する前記基材シートの第一面が第二面と平行となるように、切断用の刃又はレーザーを用いて平面化する工程(D)をさらに有する、電気コネクターの製造方法。 - 第一電子デバイスの接続端子と、第二電子デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するための電気コネクターの製造方法であって、
成形型にシリコーンゴム材料を導入し、前記シリコーンゴム材料を硬化させてシリコーンゴムシートを作製し、前記シリコーンゴムシートの第一面から第二面に貫通する複数の穴部を形成し、基材シートを得る工程(A2)と、
前記穴部の各々の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成し、前記穴部内に前記金属薄膜からなる貫通配線を形成する工程(B)と、を有し、
前記基材シートの第二面に残膜が形成されており、前記工程(B)の前又は後に、切断用の刃又はレーザーを用いて前記残膜を除去するとともに前記基材シートの第二面を平面化する工程(C)と、
前記工程(C)で平面化した第二面を有する前記基材シートの第一面が第二面と平行となるように、切断用の刃又はレーザーを用いて平面化する工程(D)をさらに有する、電気コネクターの製造方法。 - 前記工程(B)において、前記第二面に電気めっき用の電極を配置した状態で電気めっきする、請求項1又は2に記載の電気コネクターの製造方法。
- 前記金属薄膜を形成する金属が、金、銀、銅、ニッケル及びクロムから選択される1種以上である請求項1~3の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
- 前記工程(B)、前記工程(C)又は前記工程(D)の後で、前記基材シートの第一面又は第二面における前記穴部の少なくとも一つに、めっき処理を行い、前記穴部内の金属薄膜に接続され、前記穴部の上に突出する導電部を形成する工程(E)をさらに有する、請求項1~4の何れか一項に記載の電気コネクターの製造方法。
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