JP7175062B1 - ワイン米麹及びワイン米麹の製造方法 - Google Patents

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【課題】生の米麹の常温長期保管のために、生麹を乾燥させたものが乾燥米麹であるが、許容範囲内とはいえ大腸菌群数は陰性ではない。また、食の安全のためには、殺菌効果のある食品添加物はできるだけ使用しないことが望ましく、また、加熱殺菌処理工程を省くことが望ましい。そこで、本願では、乾燥米麹にワインを添加することで、乾燥米麹の特性を失わせる事なく乾燥米麹の品質を向上させること及び、ワインを添加して作成した乾燥米麹を利用した調味料及び食品の保存性を向上させることを目的とするのである。【解決手段】乾燥米麹に低アルコール度数のワインを添加し、再度乾燥させて乾燥ワイン麹を作成する。また、このワイン麹を使用して甘酒や塩麹等を作成するのである。乾燥ワイン麹の特性を調べる試験及び、乾燥ワイン麹を使用して作成された甘酒や塩麹の特性を調べる試験を行うのである。【選択図】図1

Description

本願は、ワイン米麹に関する。より詳しくは、ワインを加えて乾燥させた乾燥米麹とその製造方法に関する。
近年の発酵食品ブームもあり、日本の伝統的な発酵食品である米麹などの発酵食品や発酵飲料はその滋味深い味わいや高い健康効果から、これらを日常の食生活に取り入れる人が増えている。
発酵食品の中でも特に米麹は、これを材料とした甘酒、塩麹や醤油麹などの調味料が家庭で手軽に作成できるため特に人気が高い。また、米麹甘酒は酒粕を材料とする甘酒とは異なり、アルコール成分が含まれていないため妊婦や子供でも安心して飲むことができる点が魅力の一つである。
生の米麹の品質保持(常温長期保管)のために生の米麹を乾燥させたものが乾燥米麹である。生の米麹製造段階では麹菌を取り扱う関係上、安易に消毒殺菌されることはほとんどなく、また加熱殺菌処理は酵素失活の原因となるため行われていないことが通常である。そのため常温長期保管を可能とした乾燥米麹であっても許容範囲内とはいえ大腸菌群数は陰性ではない。(表1参照)
自然食品への志向から、可能な限り殺菌効果のある食品添加物は少ないほうが好ましい。
米麹の長期保存を可能にするための発明として、製麹後に0℃から5℃の温度で冷却する出麹段階と、容器充填後にさらに5から-10℃の温度で冷蔵する冷蔵保存段階とを経て製造される甘酒用米麹の製造方法の特許がある。(特許文献1)
特開2019-115316号公報
健康志向が高まっている近年、食品及び調味料には殺菌効果のある食品添加物が含まれていないことが望まれる。一方で保存時の品質を保持し、食の安全を保持することは必須条件であるが、食品添加物の使用は一般消費者に良いイメージを持たれない。また、米麹の酵素の働きが阻害されるため加熱処理は行えない。
特許文献1記載の発明は、保存中に米麹の品質を向上させるとともに保存温度によって保存期間を調整することができる米麹の製造方法であるが、製造工程に乾燥工程を含まない生の米麹に関するものである。
また、保存期間の延長を目的として製造過程でワインを添加する米麹は存在しなかった。
そこで本願では、乾燥米麹にワインを添加後、再度乾燥させて従来の米麹が有する酵素の機能を損なうことなく、殺菌(大腸菌群数の減少)を行ってより良好な状態で保存することができる乾燥米麹を提供することを目的とする。さらに、ワインを添加した乾燥米麹を利用した調味料や加工食品の品質の向上を目的とするのである。
そこで本願請求項1では、従来の乾燥米麹にワインを添加後、再度乾燥させて乾燥米麹を製造するのである。請求項2では、乾燥米麹と添加するワインの質量比を4:1から6:1とするのである。請求項3では、乾燥米麹に添加するワインをアルコール度数1.1から2.9のワインとするのである。さらに、請求項4及び5では、本願発明の製造方法で乾燥米麹を製造し、請求項6及び7では、本願の乾燥米麹を使用して調味料や加工食品を製造するのである。
殺菌効果のある食品添加物を添加せずまた、加熱殺菌処理を行うことなく乾燥米麹の品質を向上させることができる(以下、本願で「米麹」とは「乾燥米麹」のことを言う)。
ワイン添加により従来の米麹の特性が失われることがなく、米麹を利用した調味料や加工食品を製造することができる。
米麹を使用して製造された甘酒はアルコール分を含まない飲料であることから酒粕から製造される甘酒に比し好まれる。本願の甘酒は、ワインを添加するものの、低アルコールであるため、ワインを添加した乾燥米麹を使用して製造された甘酒は従来の麹甘酒同様、アルコール分をほとんど含まない。
赤ワインを添加した、本願の米麹(以下、「赤ワイン麹」と称す)は薄い赤い色を呈し、従来の米麹に比し、斬新で新規なイメージを与える。
白ワインを添加した本願の米麹(以下、「白ワイン麹」と称す)は薄い黄色を呈し、従来の米麹に比し、斬新で新規なイメージを与える。(図1及び図2。後日物件提出書により提出するカラー写真参照)
また、着色が科学的な手法によらないワイン由来であるため、自然志向の消費者にも受け入れられやすく、さらに上品な高級感を付与することができる。
本願の米麹から製造された塩麹は使用するワインの種類によって例えば赤ワインを添加して製造された赤ワイン米麹から製造された塩麹は肉料理に適しており、白ワインを添加して製造された白ワイン米麹から製造された塩麹は魚料理に適していると考えられる。
赤ワイン麹とワイン添加前の乾燥米麹の外観比較写真。 白ワイン麹とワイン添加前の乾燥米麹の外観比較写真。 赤ワイン麹を使用して作成した甘酒と従来の麹甘酒の外観比較写真。 白ワイン麹を使用して作成した甘酒と従来の麹甘酒の外観比較写真。 赤ワイン麹を使用して作成した塩麹と従来の塩麹の外観比較写真。 赤ワイン麹使用の塩麹を調味料として使用した唐揚げと従来の塩麹を調味料として使用した唐揚げの外観比較写真。 白ワイン麹を使用して作成した塩麹と従来の塩麹の外観比較写真。 白ワイン麹使用の塩麹を調味料として使用した唐揚げと従来の塩麹を調味料として使用した唐揚げの外観比較写真。 ワイン麹を使用して作成した甘酒と従来の米麹を使用して作成した甘酒の官能評価に使用した質問用紙 ワイン麹を使用して作成した唐揚げと従来の米麹を使用して作成した唐揚げの官能評価に使用した質問用紙
本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
実験では以下の市販の煮切りタイプの赤ワインを使用した(製造会社:マンズワイン株式会社)。
原材料:濃縮還元ぶどう果汁、ぶどう糖(酸化防止剤)
アルコール度数(容量%):1.1~2.9
pH:3.7以下
一般細菌数(個/ml):30より少ない
大腸菌群数(個/ml):陰性/ml
乾燥米麹
原材料:うるち米、こうじ菌
上記材料を使用し、以下の工程で請求項1記載の赤ワイン麹を作成した。
乾燥米麹200から300グラムに対して赤ワインを50グラムの割合で添加混合し、ステンレスパッドに広げる。室温25℃、湿度50%の試験室内に静置した状態で1週間(2022年4月4日から2022年4月11日まで)乾燥させ、水分7.4%、水分活性0.51の状態に仕上げた。
一方、以下の工程で請求項1記載の白ワイン乾燥米麹を作成した。
乾燥米麹200から300グラムに対して白ワインを50グラムの割合で添加混合し、ステンレスパッドに広げる。室温25℃、湿度50%の試験室内に静置した状態で1週間(2022年5月23日から2022年5月30日まで)乾燥させ、水分7.6%、水分活性0.49の状態に仕上げた。
上記工程を経て製造した赤ワイン麹及び白ワイン麹について品質向上確認試験及び官能評価比較の2つの試験を行った。(赤ワイン麹及び白ワイン麹を併せて「ワイン麹」と称す。)
試験1:「品質向上確認試験」
本願にかかるワイン麹とワインを添加していない乾燥米麹の大腸菌群数を発色酵素気質培地(XM―G寒天培地ニッスイ)を使用して比較検査を行った。
本願にかかるワイン麹を使用して製造された麹甘酒とワインを添加していない乾燥米麹を使用して製造された甘酒のpHをコンパクトpHメータを使用して比較検査を行った。
試験1の「品質向上確認試験」の結果:
以下表1に示すようにワインを添加していない米麹の大腸菌群数は1.0x103個/gであるのに対し、赤ワイン麹及び白ワイン麹の大腸菌群数は陰性/グラムであった。
Figure 0007175062000002
ワインに含まれる有機酸とアルコールの相乗効果により大腸菌群の殺菌に効果があったものと考えられる。酵素の特性が失われてしまう加熱殺菌や、一般消費者に良いイメージ
を持たれない殺菌効果のある食品添加物を使用せずに、食品であるワインを添加するだけで、乾燥米麹の品質を向上させることができると証明された。
麹は非加熱食品であり、菌の繁殖に適した製麹工程もあるため、ワインを添加していない麹において大腸菌群数が1.0x103の数値を示すことは許容範囲内である一方で、本願のワイン麹の大腸菌群数が陰性であることは特筆すべき結果であると言える。特に麹を扱う食品業界においては大腸菌群が陰性であることは衛生的観点から非常に好ましい状態である。
また、ワイン麹を使用して製造した甘酒とワインを添加していない米麹を使用した甘酒のpHの結果を示したものが次の表2である。
Figure 0007175062000003
ワインを添加していない米麹を使用した甘酒のpHが5.4であるのに対し、赤ワイン麹及び白ワイン麹を使用した甘酒のpHは4.5であった。
ワインに含まれる有機酸の効果により甘酒のpHを低下させたものと考えられる。甘酒を酸性に下げることにより微生物の増殖制御を行い、保存性を高めていることが証明された。
食品の腐敗の原因となる有害微生物の増殖可能pH域がpH5~9であることを鑑みると、本願のワイン麹を使用した甘酒のpHが4.5であることは、有害微生物の増殖を抑制する効果が高く、ワイン麹甘酒の保存性に寄与することが予想される。また、甘酒にとどまらず、ワイン麹を利用した調味料や料理についても同様の理由により保存性の向上が期待される。
このようにワイン麹及びワイン麹を使用して製造された甘酒の品質が向上したことがわかったが、一方でワインを添加することによって麹本来の機能が阻害されていては本末転倒である。そこで、本願のワイン麹を使用して製造した甘酒及び、製造した塩麹を調味料として使用した唐揚げについて以下のような官能評価比較試験を行った。
試験2:「官能評価比較試験」
本願の赤ワイン麹とワインを添加していない米麹を比較する官能評価を行った。対象人数は10名である。
官能評価サンプルは、赤ワイン麹を使用して作成した甘酒Aと、ワインを添加していない従来の乾燥米麹を使用して作成した甘酒Bを供試した。
評価方法は、評価サンプル名を伏せた状態でBを基準にAの食味について以下の判断基準によって評価を行った。
AはBと差がない :2点
AはBと少し差がある :1点
AはBより差がある :-1点
AはBよりとても差がある :-2点
評価項目は麹の酵素に影響する「甘味」、「旨味」添加したワインの影響と考えられる「酸味」、「香り」の4項目である。各評価項目について評価者全員の点数の平均値を評価点とした(使用した官能評価質問用紙は図9である)。
尚、甘酒は米麹200グラム、米飯200グラム、55℃の水600mlをまぜあわせ、55℃の保温容器で15時間保管後、85℃、5分の加熱で酵素を失活させて作成した。官能検査までは5℃の冷蔵庫で保管し、検査当日に常温に戻した甘酒を使用した。
検査に使用した甘酒の外観比較写真については図3に示すが、明確な色彩の違いについては、物件提出書で提出する比較写真図3を参照。
試験3:「官能評価比較試験」
赤ワインと同様に、白ワイン麹と、ワインを添加していない米麹を比較する甘酒の官能評価を従業員10人で実施した。評価方法、判断基準は赤ワイン麹を使用して作成された甘酒と同じである。
また、外観比較写真(図4)における色彩の明確な相違については物件提出書で提出する比較写真図4を参照。
試験2の赤ワイン麹を使用した甘酒の官能評価集計結果は下記表3に示すとおりである。官能評価における従来の乾燥米麹を使用した甘酒に対する赤ワイン麹を使用した甘酒の相対評価は、すべての項目において同等であると評価され、赤ワインを添加しても本来の米麹から作成された甘酒の風味等を損なわないことが証明された。
Figure 0007175062000004
試験3の結果は、下記表4に示すとおりである。官能評価における従来の乾燥米麹を使用した甘酒に対する白ワイン麹を使用した甘酒の相対評価は、すべての項目において同等であると評価され、白ワインを添加しても本来の米麹から作成された甘酒の風味等を損なわないことが証明された。
Figure 0007175062000005
試験4:「官能評価比較試験」
赤ワイン麹とワインを添加していない米麹を比較する塩麹の官能評価を従業員10人で実施した。
官能評価サンプルは、赤ワイン麹で作成した塩麹を調味料として使用した唐揚げAと、ワインを添加していない従来の乾燥米麹で作成した塩麹を調味料として使用した唐揚げBを供試した。
評価方法は、評価サンプル名を伏せた状態で以下の判断基準によって評価を行った。
AはBと差がない :2点
AはBと少し差がある :1点
AはBより差がある :-1点
AはBよりとても差がある :-2点
評価項目は麹の酵素に影響する「柔らかさ」、「旨味」、添加したワインの影響と考えられる「酸味」、「香り」の4項目である。各評価項目について評価者全員の点数の平均値を評価点とした。
尚、塩麹は米麹200グラム、食塩60グラム、55℃の水300mlをまぜあわせ、25℃の試験室内で1週間熟成させて作成した。唐揚げの食材は鶏もも肉300グラムを食べやすい大きさに切り、塩麹30グラムと混ぜ合わせ、冷蔵庫で15時間漬け込んだものを使用した。その後、片栗粉80グラムと薄力粉10グラムを混ぜ合わせたものを鶏肉にまぶし、180℃のサラダ油で3分間揚げて作成した。公平な評価のために常温まで冷ました状態の唐揚げAとBを供試した。検査に使用した塩麹及び唐揚げの外観比較写真(図5、図6)であるが、明確な色彩等の相違については後日提出する物件提出書添付の図5及び図6を参照のこと。
赤ワイン麹を使用して作成した塩麹は従来の塩麹に色彩において明確な差を有するが、自然な色合いであり新規な塩麹との印象を受ける。一方、当該塩麹を作成した唐揚げについては外観上の明確な相違点はあまり見られない。
試験4の結果及び考察
官能評価における従来の乾燥米麹を使用した塩麹に対する赤ワイン麹を使用した塩麹の相対評価は、以下表5に示すとおりであるが、すべての項目においてほぼ同等であると評価され、赤ワインを添加しても本来の米麹から作成された塩麹の風味等を損なわないことが証明された(使用した官能評価質問用紙は図10である)。
Figure 0007175062000006
試験5:「官能評価比較試験」
白ワイン麹とワインを添加していない米麹を比較する塩麹の官能評価を従業員10人で実施した。
官能評価サンプルは、白ワイン麹で作成した塩麹を調味料として使用した唐揚げAと、ワインを添加していない従来の乾燥米麹で作成した塩麹を調味料として使用した唐揚げBを供試した。
評価方法は、評価サンプル名を伏せた状態で以下の判断基準によって評価を行った。
AはBと差がない :2点
AはBと少し差がある :1点
AはBより差がある :-1点
AはBよりとても差がある :-2点
評価項目は麹の酵素に影響する「柔らかさ」、「旨味」、添加したワインの影響と考えられる「酸味」、「香り」の4項目である。各評価項目について評価者全員の点数の平均値を評価点とした。
尚、塩麹は米麹200グラム、食塩60グラム、55℃の水300mlをまぜあわせ、25℃の試験室内で1週間熟成させて作成した。唐揚げの食材は鶏もも肉300グラムを食べやすい大きさに切り、塩麹30グラムと混ぜ合わせ、冷蔵庫で15時間漬け込んだものを使用した。その後、片栗粉80グラムと薄力粉10グラムを混ぜ合わせたものを鶏肉にまぶし、180℃のサラダ油で3分間揚げて作成した。公平な評価のために常温まで冷ました状態の唐揚げAとBを供試した。検査に使用した塩麹及び検査に使用した唐揚げの外観比較写真(図7、図8)であるが、明確な色彩の相違については物件提出書で提出する図7及び図8を参照すると、白ワイン麹を使用して作成された塩麹は従来の塩麹に比較すると、こっくりとした黄色みがかった色彩を有し、従来の塩麹とは明らかに相違し、新規な塩麹であるとの印象を受ける。一方、白ワイン麹使用の塩麹を調味料として使用した唐揚げは、従来の唐揚げに比し、特に目立った相違点は見られないと思われる。
試験5の結果及び考察
官能評価における従来の乾燥米麹を使用した塩麹に対する白ワイン麹を使用した塩麹の相対評価は、すべての項目においてほぼ同等であると評価され、白ワインを添加しても本来の米麹から作成された塩麹の風味等を損なわないことが証明された。
Figure 0007175062000007
また、本願発明はワイン麹の製造方法及び、当該製造方法によって製造されたワイン麹、及びワイン麹を使用して製造された調味料及び食品である。
特許の審査においていわゆるプロダクトバイプロセスクレームに該当し、不明確であると判断されるおそれがあるが、本願のワイン麹やワイン麹を使用して製造された調味料又は加工食品はその構造又は特性により直接特定することが不可能あるいはおよそ実際的ではない事情を有するものと考える。
すなわち、本願のワイン麹が従来の米麹に比べてpHが低い事及び大腸菌群数が少ない事は実験で明らかになったものの、それらをもって本願のワイン麹等の物性が直接的に特定されたと断言することは難しく、また、それ以外のすべての特性について明確にすることは時間、費用及び労力の点から著しく困難であり、仮に試みたとしても他の特性すべてが確実に明確になるとは限らないため、本願発明は「不可能・非実際的事情」を有し、本願発明をプロダクトバイプロセスクレームで記載することは不明確な記載には該当しない
ものと考える。
本願発明は、乾燥米麹及び乾燥米麹を使用して作成される、調味料又は加工食品に利用することで麹本来の機能を損ねる事なく乾燥米麹及びこれらを使用した調味料や加工品の保存性を高めることが期待できるものである。

Claims (7)

  1. 乾燥米麹にワインを添加混合し乾燥させることを特徴とする乾燥米麹の製造方法。
  2. 乾燥米麹に添加するワインの質量比が4:1から6:1である、請求項1記載の乾燥米麹の製造方法。
  3. 添加するワインがアルコール度数1.1~2.9であることを特徴とする請求項1または2記載の乾燥米麹の製造方法。
  4. 請求項1又は2記載の製造方法で製造された乾燥米麹。
  5. 請求項3記載の製造方法で製造された乾燥米麹。
  6. 請求項4記載の乾燥米麹を用いて製造された調味料又は加工食品。
  7. 請求項5記載の乾燥米麹を用いて製造された調味料又は加工食品。
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