JP7173316B2 - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ装置に関する。
従来のヒートポンプ装置として、圧縮機と、減圧装置と、これらを接続する冷媒配管と、圧縮機における冷媒の吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このヒートポンプ装置では、給湯運転において、冷媒の吐出温度が過渡的に上昇している状態を過渡状態、定常的である状態を定常状態と判断し、定常状態と判断したときに、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えることで、運転効率を向上させている。
特開2000-346449号公報
しかしながら、上記技術では、圧縮機における冷媒の吐出温度が定常的な状態になったとしても、冷媒配管内の冷媒の温度全体が定常的な状態になっていない場合もあり、この状態で過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えると、運転効率が低下するという問題があった。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を減圧する減圧装置と、圧縮機と減圧装置とを接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、冷媒配管内の冷媒と空気との間で熱交換を行う第一熱交換器と、冷媒配管内の冷媒と熱媒体との間で熱交換を行う第二熱交換器と、第二熱交換器を覆うカバー部材と、カバー部材の温度を検出するカバー部材温度センサと、カバー部材温度センサで検出された温度を用いて、冷媒配管内の冷媒の温度が過渡的に変化する過渡状態での運転制御から冷媒配管内の冷媒の温度が定常的である定常状態での運転制御に切り替える制御部と、を備える。
本発明によれば、カバー部材温度センサで検出されたカバー部材の温度を用いて過渡状態での運転制御から定常運転での運転制御に切り替えるので、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることができる。
本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置を備えたヒートポンプ給湯システムを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置の内部構造を示す正面図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置を前から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置を後ろから見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る断熱材を上から見た図である。 本発明の実施の形態1に係る断熱材の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態1に係る制御装置の機能を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置の温度センサで検出される温度変化と送風機の回転数変化とを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る制御装置の貯湯運転時の動作を示すフローチャート図である。 本発明の実施の形態1の第1の変形例の断熱材の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態1の第2の変形例の断熱材の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態1の第3の変形例の断熱材の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態2に係る制御装置の貯湯運転時の動作を示すフローチャート図である。 本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ装置を備えたヒートポンプ給湯システムを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る制御装置の機能を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3の変形例に係るヒートポンプ装置を備えたヒートポンプ給湯システムを示す図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本発明は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のヒートポンプ装置1を備えたヒートポンプ給湯システム100を示す図である。図2は、実施の形態1のヒートポンプ装置1の内部構造を示す正面図である。図3は、実施の形態1のヒートポンプ装置1を前から見た外観斜視図である。図4は、実施の形態1のヒートポンプ装置1を後ろから見た外観斜視図である。なお、説明の便宜上、図2のヒートポンプ装置1において、紙面上側を「上」、紙面下側を「下」、紙面右側を「右」、紙面左側を「左」、紙面垂直方向における手前側を「前」、紙面垂直方向における奥側を「後ろ」と定義する。
図1に示すように、実施の形態1のヒートポンプ給湯システム100は、ヒートポンプ装置1及び貯湯装置30を備える。ヒートポンプ装置1は、ヒートポンプサイクルを利用して液状の熱媒体を加熱するものであり、室外に設置される。本実施の形態において、熱媒体は、水である。ヒートポンプ装置1は、水を加熱して湯を生成する。なお、熱媒体は、例えば、塩化カルシウム水溶液、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液、アルコールなどの水以外の液体でもよい。ヒートポンプ装置1は、圧縮機2、膨張弁3、空気-冷媒熱交換器4、水-冷媒熱交換器5及び冷媒配管6を備える。
図2から図4に示すように、ヒートポンプ装置1は、外郭を形成する筐体7を備える。筐体7は、ベース8、フロントパネル9、バックパネル10及びトップパネル11を備える。筐体7のこれらの各構成要素は、例えば板金材から構成される。
ベース8は、筐体7の底面を形成する底面部8aと、底面部8aの右側から鉛直方向に延在する右側部8bとを有する。フロントパネル9は、筐体7の前面を形成する前面部9aと、筐体7の左側面を形成する左側面部9bとを有する。フロントパネル9の前面部9aには、空気を排出するための排気口9cが形成されている。排気口9cには格子9dが取り付けられている。バックパネル10は、筐体7の後面を形成する後面部10aと、筐体7の右側面を形成する右側面部10bとを有する。バックパネル10の右側面部10bには、後述する端子台17a、水入口バルブ19及び湯出口バルブ20を保護するためのサービスパネル10cが取り付けられている。トップパネル11は、筐体7の上面を形成する。ヒートポンプ装置1の外面は、後面側に配置された空気-冷媒熱交換器4を除いて、筐体7によって覆われている。
図2は、フロントパネル9及びトップパネル11を取り外した状態を示す図である。また、図2では、一部の構成機器の図示を省略している。図2に示すように、ベース8上には、右側に機械室12が形成され、左側に送風機室13が形成されている。機械室12と送風機室13とは、鉛直方向に延在する仕切板14により隔てられている。
機械室12内には、冷媒を圧縮する圧縮機2、冷媒を減圧する膨張弁3(図2では図示省略)等の冷媒回路部品が組み込まれている。圧縮機2と膨張弁3とは、冷媒配管6によって接続されている。冷媒配管6は、例えば銅材等の金属材製である。
圧縮機2は、圧縮部(図示省略)及びモータ(図示省略)を備える。圧縮部は、冷媒の圧縮動作を行う。モータは、圧縮部を駆動する。モータは、外部から供給される電力により駆動される。
膨張弁3は、膨張弁3本体の外側面に取り付けられたコイル(図示省略)に外部から通電されることにより、冷媒の流路開度を調節する。膨張弁3は、膨張弁3の上流側の高圧冷媒の圧力と、膨張弁3の下流側の低圧冷媒の圧力とを調節できる。膨張弁3は、冷媒を減圧する減圧装置の例である。
送風機室13は、風路を確保するため、機械室12よりも大きな空間を有する。送風機室13内には、送風機15が設けられている。送風機15は、2枚~3枚のプロペラ翼15aと、プロペラ翼15aを回転駆動させるモータ(図示省略)とを備える。外部から供給される電力によりモータが回転することにより、プロペラ翼15aが回転する。
送風機室13の後面側には、送風機15に対向して、第一熱交換器としての空気-冷媒熱交換器4が設置されている。空気-冷媒熱交換器4は、多数のアルミ薄板のフィン4aに、冷媒配管6が多数密着して数回往復することで形成される。空気-冷媒熱交換器4は、上から見てL字状に曲がった形状をしている。空気-冷媒熱交換器4は、ヒートポンプ装置1の後面から左側面にかけて設置されている。空気-冷媒熱交換器4は、冷媒配管6内の冷媒とフィン4a周辺の空気との間で熱交換を行う。送風機15により各フィン4a間を通過する空気の風量を調節することで、熱交換の量を調節することができる。空気-冷媒熱交換器4は、冷媒を蒸発させる蒸発器の例である。
送風機室13のベース8の上には、第二熱交換器としての水-冷媒熱交換器5が設置されている。水-冷媒熱交換器5は、例えば、冷媒配管6と後述する水配管40とが密着した状態で曲げ成形されて形成される。水-冷媒熱交換器5は、冷媒配管6内の冷媒と水配管40内の熱媒体すなわち水との間で熱交換を行う。水-冷媒熱交換器5で水配管40内の水が加熱されることにより高温の湯が生成する。水-冷媒熱交換器5は、送風機15の下方に配置される。
水-冷媒熱交換器5は、カバー部材である断熱材16に覆われている。断熱材16は、水-冷媒熱交換器5の少なくとも一部を覆う。水-冷媒熱交換器5を覆う断熱材16を備えることで、水-冷媒熱交換器5から周囲の空間に散逸する熱量を低減することができる。断熱材16は、例えば直方体形状である。断熱材16は、例えば発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン等の発泡プラスチックから構成される。なお、断熱材16は、例えば真空断熱材、グラスウール等の他の断熱材料で構成されたものであってもよい。また、断熱材16は、複数の断熱材料を組み合わせて構成されたものであってもよい。また、断熱材16は、直方体形状ではなく、例えば、円筒形状であってもよい。断熱材16は、金属製の収納容器(図示省略)に収納されている。
機械室12の上部には、電気品収納箱17が設置されている。電気品収納箱17には、外部電気配線を接続する端子台17aが設けられている。また、電気品収納箱17には、電子基板18が収納されている。電子基板18には、圧縮機2、膨張弁3、送風機15、水ポンプ34等の各アクチュエータの動作を制御する制御モジュールを構成する電子部品及び電気部品が取り付けられている。
機械室12内には、第一内部配管31及び第二内部配管32を含む水回路部品が組み込まれている。また、ベース8の右側部8bには、水入口バルブ19が下側、湯出口バルブ20が上側になるように両者が併設されている。第一内部配管31は、水入口バルブ19と、水-冷媒熱交換器5の水入口とを接続している。第二内部配管32は、水-冷媒熱交換器5の湯出口と、湯出口バルブ20とを接続している。
次に、図1を用いて、ヒートポンプ給湯システム100の冷媒回路及び水回路について説明する。図1では、冷媒回路における冷媒の流れ及び水回路における水の流れを矢印で示している。
図1に示すように、ヒートポンプ装置1において、水-冷媒熱交換器5の冷媒入口は、冷媒配管6を介して、圧縮機2の吐出口に接続されている。水-冷媒熱交換器5の冷媒出口は、冷媒配管6を介して、膨張弁3の入口に接続されている。膨張弁3の出口は、冷媒配管6を介して、空気-冷媒熱交換器4の冷媒入口に接続されている。空気-冷媒熱交換器4の冷媒出口は、冷媒配管6を介して、圧縮機2の吸入口に接続されている。このように、圧縮機2と膨張弁3とが冷媒配管6によって接続されることで、冷媒が循環する冷媒回路が形成されている。冷媒回路内には、例えばCO冷媒が封入される。
貯湯装置30は、例えば数百リットル程度の容量を有する貯湯タンク33と、貯湯タンク33内の湯水をヒートポンプ装置1に送るための水ポンプ34とを備える。ヒートポンプ装置1と貯湯装置30とは、第一外部配管35、第二外部配管36及び図示しない電気配線を介して接続される。
貯湯タンク33の下部には、往き配管37が接続される。貯湯タンク33の上部には、戻り配管38が接続される。第一外部配管35は、往き配管37と、ヒートポンプ装置1の水入口バルブ19とを接続する。第二外部配管36は、ヒートポンプ装置1の湯出口バルブ20と、戻り配管38とを接続する。水ポンプ34は、例えば往き配管37に設けられる。第一内部配管31、第二内部配管32、第一外部配管35、第二外部配管36、往き配管37、戻り配管38及び第一内部配管31と第二内部配管32とを接続する水-冷媒熱交換器5内の熱交換器水配管39等の水配管40で、貯湯タンク33内の湯水が循環する水回路が形成されている。
貯湯装置30は、さらに混合弁41を備える。混合弁41には、戻り配管38から分岐した第一給湯配管42と、水道等の水源から供給される水が通る第一給水配管43と、ユーザに供給される湯が通る第二給湯配管44とが接続されている。混合弁41は、第一給湯配管42から流入する高温水と、第一給水配管43から流入する低温水との混合比を調整することでユーザに供給する湯の温度を調節する。混合弁41により混合された湯は、第二給湯配管44を通って、例えば、浴槽、シャワー、蛇口、食器洗い機等のユーザ端末に送られる。貯湯タンク33の下部には、第一給水配管43から分岐した第二給水配管45が接続されている。貯湯タンク33内の下部には、第二給水配管45から低温水が流入する。
また、ヒートポンプ装置1には、複数の温度センサ51~56が取り付けられる。第一温度センサ51は、圧縮機2と水-冷媒熱交換器5との間の冷媒配管6に取り付けられ、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を検出する。第二温度センサ52は、空気-冷媒熱交換器4と圧縮機2との間の冷媒配管6に取り付けられ、空気-冷媒熱交換器4を通過した後の冷媒の温度を検出する。第三温度センサ53は、空気-冷媒熱交換器4の外側に取り付けられ、外気温を検出する。第三温度センサ53は、外気温を検出することができれば、例えば筐体7の外側面等の空気-冷媒熱交換器4以外の部分に取り付けてもよい。第四温度センサ54は、第一内部配管31に取り付けられ、水-冷媒熱交換器5に流入する水の温度を検出する。第五温度センサ55は、第二内部配管32に取り付けられ、水-冷媒熱交換器5を通過した後の湯の温度を検出する。断熱材温度センサ56は、断熱材16に取り付けられ、断熱材16の温度を検出する。なお、断熱材温度センサ56は、カバー部材温度センサに相当する。
次に、断熱材16の構造について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、実施の形態1の断熱材16を上から見た図である。図6は、実施の形態1の断熱材16の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。
図5及び図6に示すように、断熱材16は、断熱材16の上面を形成する上面壁部16a、断熱材16の下面を形成する下面壁部16b、断熱材16の前面を形成する前面壁部16c、断熱材16の後面を形成する後面壁部16d、断熱材16の右面を形成する右面壁部16e及び断熱材16の左面を形成する左面壁部16fを有する。断熱材は、これらの壁部16a~16fにより、水-冷媒熱交換器5を覆う。
また、断熱材16は、内面16g及び外面16hを有する。内面16gは、断熱材16の壁部16a~16fの面のうち、水-冷媒熱交換器5と対向する面である。外面16hは、断熱材16の壁部16a~16fの外側の面であり、内面16gと反対側の面である。
断熱材16の下面壁部16bには、断熱材温度センサ56を取り付けるための取付穴16iが設けられている。取付穴16iは、例えばテーパ状の構造、すなわち、穴の奥側に向かうにつれて細くなる先細り構造をしている。断熱材温度センサ56は、例えば、取付穴16iに圧入されることにより固定される。断熱材温度センサ56は、下面壁部16bの内部の温度を検出する。下面壁部16bの内面16gには水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6が接し、下面壁部16bの外面16hには外気に面するベース8が接している。このため、断熱材温度センサ56が検出する下面壁部16bの内部の温度は、下面壁部16bに接する冷媒配管6の温度と外気温との中間の温度になる。
なお、断熱材温度センサ56は、インサート成形により断熱材16に埋め込むように成形してもよい。例えば、断熱材16を成形する金型内に、断熱材温度センサ56を内部に入れた管を配置し、この管を取り囲むようにして断熱材16の材料を充填する。これにより、断熱材温度センサ56を断熱材16に対して一体成形することができ、断熱材温度センサ56を埋め込んだ断熱材16を容易に製造することができる。
また、断熱材温度センサ56の形状に合わせた溝を形成した断熱材16を2つ用意し、この2つの断熱材16を断熱材温度センサ56を挟むようにして貼り合わせることで、断熱材温度センサ56を埋め込んだ断熱材16を製造してもよい。
図7は、実施の形態1の制御装置21の機能を示すブロック図である。図7に示すように、制御装置21は、制御部22、判定部23、記憶部24及びタイマー25を有する。制御装置21には、第一温度センサ51、第二温度センサ52、第三温度センサ53、第四温度センサ54、第五温度センサ55及び断熱材温度センサ56からの情報が入力される。制御部22は、入力されたこれらの情報に基づいて、圧縮機2、膨張弁3、送風機15及び水ポンプ34の動作を制御する。判定部23は、ヒートポンプ装置1の運転において、冷媒回路内の冷媒の温度が定常的であるか過渡的であるかの判定を行う。記憶部24には、圧縮機2、膨張弁3、送風機15及び水ポンプ34に関する設定値が予め記憶されている。タイマー25は、時間計測手段である。
なお、制御装置21の各機能は、電子基板18によって実現される。例えば、制御装置21は、CPU等のプロセッサによって構成される。制御装置21を構成するプロセッサがプログラムに従って演算処理を実行することにより、制御装置21の各機能が実現される。
次に、図1を用いて、貯湯運転におけるヒートポンプ装置1の動作について説明する。貯湯運転は、ヒートポンプ装置1で加熱された湯を貯湯タンク33内に貯留する運転である。貯湯運転において、制御部22は、圧縮機2、送風機15及び水ポンプ34を駆動させる。
圧縮機2が駆動すると、低圧冷媒が圧縮機2に吸入される。圧縮機2に吸入された低圧冷媒は、圧縮機2で圧縮され、高温高圧冷媒になる。この高温高圧冷媒は、圧縮機2から吐出されて水-冷媒熱交換器5に流入し、水配管40内の水と熱交換することで水を加熱する。これにより、冷媒のエンタルピが低下し、温度が低下する。この温度低下した高圧冷媒は、水-冷媒熱交換器5から流出し、冷媒配管6を通って、膨張弁3に流入する。膨張弁3に流入した高圧冷媒は、膨張弁3で減圧されることで温度低下し、気液二相状態で比較的乾き度の低い低温低圧冷媒となる。この低温低圧冷媒は、膨張弁3から流出し、冷媒配管6を通って、空気-冷媒熱交換器4に流入する。空気-冷媒熱交換器4に流入した低温低圧冷媒は、空気-冷媒熱交換器4で空気と熱交換し、エンタルピが高められることにより、乾き度が高められるかまたは気体状態となる。このエンタルピが高められた低温低圧冷媒は、空気-冷媒熱交換器4から流出し、圧縮機2に吸入される。このようにして、冷媒が冷媒配管6内を循環することにより、ヒートポンプサイクルが行われる。
また、送風機15の駆動により、送風機15の後方に設置された空気-冷媒熱交換器4を空気が通過する。これにより、空気-冷媒熱交換器4において、冷媒配管6内の冷媒と空気-冷媒熱交換器4を通過する空気との間で熱交換が行われる。空気-冷媒熱交換器4を通過した空気は、送風機室13を通過して、フロントパネル9の排気口9cから前方へ排出される。
また、水ポンプ34の駆動により、貯湯タンク33内の下部の水が、往き配管37、第一外部配管35、水入口バルブ19及び第一内部配管31を通って、水-冷媒熱交換器5に流入する。水-冷媒熱交換器5に流入した水は、水-冷媒熱交換器5で冷媒と熱交換されて加熱されることで、高温の湯が生成する。この高温の湯は、第二内部配管32、湯出口バルブ20、第二外部配管36及び戻り配管38を通って、貯湯タンク33の上部に流入する。このようにして、貯湯タンク33内の上部には高温の湯が貯留される。
貯湯運転において、制御部22は、外気温等のヒートポンプ装置1の設置環境及び水の加熱温度等の使用条件に応じて、圧縮機2のモータの回転数、送風機15のモータの回転数、膨張弁3の流路開度及び水ポンプ34の回転数を制御する。
具体的には、制御部22は、圧縮機2のモータの回転数を、数十rps(Hz)~百rps(Hz)程度の範囲で変化させる。これにより、冷媒配管6内の冷媒の循環速度を変化させることができ、ヒートポンプ装置1の加熱能力を調節することができる。また、制御部22は、送風機15のモータの回転数を、数百rpm~千rpm程度の範囲で変化させる。これにより、空気-冷媒熱交換器4を通過する空気の流量を変化させることができ、空気-冷媒熱交換器4における冷媒と空気との熱交換量を調節することができる。また、制御部22は、膨張弁3の流路開度を変化させることにより、膨張弁3の上流側の高圧冷媒の圧力及び下流側の低圧冷媒の圧力を調節することができる。また、制御部22は、水ポンプ34の回転数を変化させることにより、水配管40内の水の循環速度を変化させることができ、水-冷媒熱交換器5における冷媒と水との熱交換量を調節することができる。
ここで、ヒートポンプ装置1が長時間停止した状態では、断熱材16を含め、ヒートポンプ装置1を構成する各構成部品が外気温に近い温度になっている。この状態で貯湯運転が開始すると、圧縮機2から吐出される高温の冷媒は、水-冷媒熱交換器5において水配管40内の水に熱を与えるだけでなく、断熱材16を含めたヒートポンプ装置1の各構成部品にも熱を与えながら、冷媒配管6内を循環する。このときの、冷媒配管6内の冷媒の温度が過渡的に上昇している状態を過渡状態と呼ぶ。過渡状態は、断熱材16を含めた各構成部品に熱が十分に与えられて各構成部品の温度が安定し、冷媒配管6内の冷媒の温度が安定するまで続く。冷媒配管6内の冷媒の温度が安定し、定常的になった状態を定常状態と呼ぶ。
制御部22は、水-冷媒熱交換器5から出湯される水の温度を設定温度にするため、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を目標の設定温度にするよう膨張弁3等のアクチュエータの動作を制御する。過渡状態では、圧縮機2に吸入される冷媒の温度が定常状態より低い場合が続く。この場合であっても、制御部22は、圧縮機2から吐出される冷媒の温度が目標の設定温度になるように膨張弁3等のアクチュエータの動作を制御するため、圧縮機2から吐出される冷媒の圧力が定常状態と比べて高くなり、圧縮機2にかかる負荷が増加する。さらに、圧縮機2の使用電力の増加、ヒートポンプ装置1の運転効率の低下、圧縮機2の振動による騒音の増加、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の低下にもつながる。
そこで、制御部22は、過渡状態では定常状態と異なる制御を行う。例えば、過渡状態において、制御部22は、送風機15の回転数を定常状態での回転数よりも大きい回転数で駆動させる。これにより、空気-冷媒熱交換器4で空気から冷媒に与えられる熱量を増加させることができ、圧縮機2の負荷を低減することができる。また、圧縮機2の使用電力の低減、ヒートポンプ装置1の運転効率の向上、圧縮機2の振動による騒音の低減、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の維持という効果も得られる。
次に、貯湯運転における過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御への切り替えについて、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態1のヒートポンプ装置1の温度センサでの温度変化及び送風機の回転数変化を示す図である。図8(a)は温度センサで検出される温度の時間変化を示す図であり、図8(b)は送風機の回転数の時間変化を示す図である。
時間t0において、制御部22が貯湯運転を開始させると、第一温度センサ51で検出される温度T1、すなわち、圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1は、目標の設定温度T1aとなるように上昇する。圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1の上昇に伴って、第五温度センサ55で検出される温度T5、すなわち、水-冷媒熱交換器5から出湯される水の温度T5は、設定温度T5aとなるように上昇する。設定温度T1aは、例えば、水-冷媒熱交換器5から出湯される水の設定温度T5aに対応付けられて記憶部24に予め記憶されている。設定温度T1aは、水の設定温度T5aから制御部22が演算により算出してもよい。
時間t1において、圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1は設定温度T1aで安定した状態になる。しかしながら、この状態では、冷媒配管6内の冷媒がヒートポンプ装置1の各構成部品に熱を与えている状態で、冷媒配管6内には冷媒の温度が定常的になっていない部分も存在する。例えば、図8に示すように、時間t1において、断熱材温度センサ56で検出される断熱材の温度T6は定常的になっていないため、水-冷媒熱交換器5から出る冷媒の温度も定常的になっていない。このため、時間t1において、制御部22が過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えると、圧縮機2に吸入される冷媒の温度が定常状態より低いため、圧縮機2にかかる負荷の増加、圧縮機2の使用電力の増加、ヒートポンプ装置1の運転効率の低下、圧縮機2の振動による騒音の増加、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の低下という問題につながる。
そこで、本実施の形態では、制御部22は、断熱材温度センサ56で検出した断熱材16の温度T6を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替える。断熱材16の温度T6は、貯湯運転の開始後、外気温T3に近い温度から上昇し、時間t1よりも遅い時間t2において安定する。安定したときの温度T6aは、断熱材16に接している水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6内の冷媒の温度と、外気温T3との間の温度となる。
断熱材16の温度T6は、冷媒配管6内の冷媒から熱が十分に与えられ、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6内の冷媒の温度が安定することによって安定する。よって、圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1が安定する時間t1よりも、断熱材16の温度T6が安定する時間t2の方が、冷媒配管6内の冷媒全体の温度が安定する定常状態になった時間に近い。したがって、断熱材16の温度T6が安定した時間t2において、判定部23が定常状態と判定し、制御部22が過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替える。これにより、圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1を用いるよりも適切に、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えることができる。
次に、制御装置21が行う具体的な制御について、図9を用いて説明する。図9は、実施の形態1の制御装置21の貯湯運転時の動作を示すフローチャート図である。
貯湯運転の制御は、図9の「開始」から開始する。制御装置21は、まず過渡状態での運転制御を行う。ステップS1において、制御部22は、圧縮機2及び水ポンプ34を駆動させる。
ステップS2において、制御部22は、送風機15を駆動させる。このときの送風機15の回転数Nは、定常状態での設定回転数Naに設定増加量ΔNを加算した値である。定常状態での設定回転数Naは、例えば、貯湯運転開始時の外気温T3aに対応付けられて記憶部24に予め記憶されているか、外気温T3aから制御部22が演算により算出する。また、設定増加量ΔNは、例えば、設定温度T1a及び外気温T3aに対応付けられて記憶部24に予め記憶されているか、設定温度T1a及び外気温T3aから制御部22が算出する。
なお、ステップS1とステップS2の順番は逆であってもよく、制御部22は、先に送風機15を駆動させてから、圧縮機2及び水ポンプ34を駆動させてもよい。
ステップS3において、タイマー25は時間の計測を開始する。
ステップS4において、判定部23は、タイマー25で計測した時間が設定時間δt経過したかを判定する。設定時間δtは、記憶部24に予め設定されている値である。ステップS4において、判定部23が設定時間δt経過していないと判定すると、再度ステップS4に戻り、判定部23が設定時間δt経過したと判定するまでステップS4を繰り返す。
ステップS4において、判定部23が設定時間δt経過したと判定すると、ステップS5に進む。
ステップS5において、判定部23は、断熱材16の温度T6が、断熱材16の温度が定常的になったときに達すると予想される予想温度T6a以上であるか否かを判定する。予想温度T6aは、設定温度T1a及び外気温T3aに対応付けられて記憶部24に予め記憶されているか、設定温度T1a及び外気温T3aから制御部22が演算により算出する。
ステップS5において、判定部23が断熱材16の温度T6が予想温度T6aより小さいと判定すると、ステップS6において、判定部23は過渡状態と判定し、ステップS7に進む。
ステップS7において、制御部22は、送風機15の回転数Nを設定低下量δNだけ低下させる。設定低下量δNは、断熱材16の温度T6の時間変化量δT6に対応付けられて記憶部24に予め記憶されている値であり、断熱材16の温度T6が予想温度T6aになった時にΔN-δN―δN・・・―δN=0となる値である。時間変化量δT6は、断熱材16の温度T6の設定時間δtの間における変化量である。制御部22は、ステップS7の制御を行う度に、送風機15の回転数Nを設定低下量δNだけ低下させ、回転数NをN=Na+ΔN-δN―δN・・・―δNに変更する。ステップS7において送風機15の回転数を低下させることにより、過渡状態における送風機15の回転数の増加を必要最小限に抑えることができ、送風機15の回転数の増加に伴う騒音の増加を必要最小限に抑えることができる。
ステップS7において、制御部22が送風機15の回転数を変化させると、ステップS3に進み、タイマー25は再度時間の計測を開始する。
そして、ステップS5において、判定部23が断熱材16の温度T6が予想温度T6a以上になったと判定すると、ステップS8に進み、判定部23は定常状態になったと判定する。
ステップS8で判定部23が定常状態になったと判定すると、ステップS9において、制御部22は、送風機15の回転数NをN=Naに設定する。すなわち、制御部22は、ステップS9において、送風機15の回転数NがN=Naのときは回転数NをN=Naのまま変更せず、回転数NがN≠Naのときは回転数NをN=Naに変更する。
実施の形態1によれば、断熱材16の温度を検出する断熱材温度センサ56を設け、制御部22が、断熱材温度センサ56で検出された断熱材16の温度を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えるようにした。したがって、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を用いるよりも、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができ、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることができる。これにより、圧縮機2の負荷を低減、圧縮機2の使用電力の低減、ヒートポンプ装置1の運転効率の向上、圧縮機2の振動による騒音の低減、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の維持という効果を得ることができる。
また、実施の形態1では、断熱材温度センサ56を、断熱材16の下面壁部16bの内部に取り付けている。下面壁部16bは、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6と、外気に面するベース8とに接している。よって、下面壁部16bの温度は、冷媒配管6内の冷媒の温度と外気温の影響を大きく受けるため、冷媒配管6内の冷媒の温度と外気温から予想温度T6aを容易に算出することができる。また、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6内の冷媒の温度と外気温とは温度差が大きいため、断熱材16の温度変化を容易に計測することができる。よって、図9のステップS5における断熱材16の温度T6が予想温度T6a以上であるか否かの判定を容易にすることができ、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、ステップS7で送風機15の回転数を低下させることで、過渡状態における送風機15の回転数の増加を必要最小限に抑えるようにしているが、ステップS7は省略してもよい。すなわち、判定部23が過渡状態と判定している間は、送風機15の回転数NをステップS2で決定した回転数N=Na+ΔNのまま駆動させ続けてもよい。
また、実施の形態1では、断熱材温度センサ56を下面壁部16bに取り付けたが、下面壁部16bではなく、上面壁部16aまたは側面壁部に取り付けてもよい。側面壁部とは、前面壁部16c、後面壁部16d、右面壁部16e及び左面壁部16fである。この場合であっても、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6が接する壁部に断熱材温度センサ56を取り付ければ、断熱材16の温度変化を容易に計測することができる。
また、断熱材温度センサ56を、冷媒配管6が接する壁部にではなく、冷媒配管6が接していない壁部に取り付けてもよい。この場合であっても、壁部16a~16fのいずれかに冷媒配管6が接していれば、この接した部分から冷媒の熱が断熱材16に伝わるため、断熱材16の温度変化を計測することができ、過渡状態であるか定常状態であるかの判定を行うことができる。
また、図6に示すように、本実施の形態では、断熱材温度センサ56が下面壁部16bにおける内面16gと外面16hとの間の中間位置に位置するように取り付けられているが、断熱材温度センサ56は内面16gと外面16hとの中間部分以外の部分に取り付けてもよい。図10は、実施の形態1の第1の変形例の断熱材16の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。図10に示すように、内面16gと外面16hとの間において、中間位置よりも外面16h側に断熱材温度センサ56を取り付けるようにしてもよい。断熱材16の内面16g側よりも外面16h側の方が冷媒配管6内の冷媒の熱が伝わるのが遅く、冷媒から熱が十分に与えられることによって温度が安定するため、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度をあげることができる。
図11は実施の形態1の第2の変形例の断熱材16の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。図11に示すように、断熱材温度センサ56を断熱材の外面16hに取り付けてもよい。この場合であっても、冷媒配管6内の冷媒から断熱材16に熱が十分に与えられることによって断熱材の外面16hの温度が安定するため、断熱材の外面16hの温度を用いて、過渡状態であるか定常状態であるかの判定を行うことができる。
図12は実施の形態1の第3の変形例の断熱材16の断面図であり、図5におけるA-A線に沿った断面図である。図12に示すように、壁部16a~16fのいずれかから突出した突出部60を設け、突出部60に断熱材温度センサ56を取り付けるようにしてもよい。図12では、突出部60は、下面壁部16bから、冷媒配管6の断熱材16で覆われた部分、すなわち、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6に向かって突出している。突出部60を設けることで、断熱材16の壁部16a~16fの肉厚が薄い場合であっても、断熱材温度センサ56を取り付けることができる。また、突出部60が、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6と密着するように突出することで、断熱材16が熱を伝達しにくい素材であっても、断熱材16に冷媒配管6から熱が伝わりやすくなり、断熱材16の温度変化を容易に計測することができる。
また、実施の形態1では、断熱材温度センサ56を下面壁部16bの1か所に取り付けると説明したが、断熱材16の壁部16a~16fの2か所以上に取り付けてもよい。2か所以上で断熱材16の温度を検出することができるため、検出する場所によるばらつきを補正することができ、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、判定部23は、断熱材16の温度T6が予想温度T6a以上になったときに定常状態になったと判定したが、実施の形態2では、判定部23は、断熱材16の温度T6の時間変化量δT6が設定変化量以下になったときに定常状態になったと判定する。
実施の形態2の制御装置21以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態2の制御装置21の貯湯運転時の制御について、図13を用いて説明する。図13は、実施の形態2の制御装置21の貯湯運転時の動作を示すフローチャート図である。
実施の形態2では、実施の形態1のステップS5がステップS10になっている。
ステップS4において、判定部23が設定時間δt経過したと判定すると、ステップS10において、判定部23は、断熱材16の温度T6の時間変化量δT6が設定変化量δT6a以下であるか否かを判定する。時間変化量δT6は、実施の形態1での説明と同様、断熱材16の温度T6の設定時間δtの間における変化量である。また、設定変化量δT6aは、記憶部24に予め記憶されている。
ステップS10において、判定部23が断熱材16の温度T6の時間変化量δT6が設定変化量δT6aより大きいと判定すると、ステップS6に進み、判定部23は過渡状態と判定する。
ステップS10において、判定部23が断熱材16の温度T6の時間変化量δT6が設定変化量δT6a以下になったと判定すると、ステップS8に進み、判定部23は定常状態になったと判定する。
ステップS10以外のステップについては、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様、断熱材16の温度を検出する断熱材温度センサ56を設け、制御部22が、断熱材温度センサ56で検出された断熱材16の温度を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えるようにした。したがって、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を用いるよりも、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができ、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることができる。これにより、圧縮機2の負荷を低減、圧縮機2の使用電力の低減、ヒートポンプ装置1の運転効率の向上、圧縮機2の振動による騒音の低減、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の維持という効果を得ることができる。
また、断熱材温度センサ56を、水-冷媒熱交換器5の冷媒配管6と、外気に面するベース8とに接している下面壁部16bの内部に取り付けた場合、冷媒配管6内の冷媒の温度と外気温の影響を大きく受けるため、断熱材16の温度変化を容易に計測することができる。よって、図13のステップS10における断熱材16の温度T6の時間変化量δT6が設定変化量δT6a以下であるか否かの判定を容易にすることができ、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができる。
実施の形態3.
図14は、実施の形態3のヒートポンプ装置1を備えたヒートポンプ給湯システム100を示す図である。図15は、実施の形態3に係る制御装置21の機能を示すブロック図である。実施の形態1及び2では、断熱材16の温度を検出する断熱材温度センサ56を設け、断熱材温度センサ56で検出された断熱材16の温度を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えるようにした。一方、実施の形態3では、図14に示すように、冷媒配管6の一部を覆うカバー部材57の温度を検出するカバー部材温度センサ58を設け、カバー部材温度センサ58で検出されたカバー部材57の温度を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替える。
カバー部材57は、断熱材16と同様、例えば発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン等の発泡プラスチックから構成される。カバー部材57は、ゴム等の発泡プラスチック以外の素材から構成されていてもよい。また、カバー部材57は、冷媒配管6の全周を覆っている必要はなく、冷媒配管6の半周を覆う等、冷媒配管6の一部を覆うものであればよい。
カバー部材57の温度は、冷媒配管6内の冷媒から熱が十分に与えられ、冷媒配管6内の冷媒の温度が安定することによって安定する。よって、カバー部材57の温度が安定する時間は、冷媒配管6内の冷媒全体の温度が安定する定常状態になった時間に近い。したがって、判定部23はカバー部材57の温度が安定したときに定常状態と判定し、制御部22が過渡状態での制御から定常状態での運転制御に切り替える。これにより、圧縮機2から吐出される冷媒の温度T1を用いるよりも適切に、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えることができる。
実施の形態3では、カバー部材57を設け、断熱材温度センサ56がカバー部材温度センサ58に代わっていること以外は、実施の形態1及び2と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態3によれば、冷媒配管6の一部を覆うカバー部材57の温度を検出するカバー部材温度センサ58を設け、制御部22が、カバー部材温度センサ58で検出されたカバー部材57の温度を用いて、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えるようにした。したがって、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を用いるよりも、過渡状態であるか定常状態であるかの判定の精度を向上させることができ、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることができる。これにより、圧縮機2の負荷を低減、圧縮機2の使用電力の低減、ヒートポンプ装置1の運転効率の向上、圧縮機2の振動による騒音の低減、及び高圧の冷媒回路部品の長期信頼性の維持という効果を得ることができる。
なお、実施の形態3では、カバー部材57は冷媒配管6の一部を覆うように設けるとしたが、カバー部材57は水配管40の一部を覆うように設けてもよい。図16は、実施の形態3の変形例に係るヒートポンプ装置1を備えたヒートポンプ給湯システム100を示す図である。図16に示すように、カバー部材57を、水-冷媒熱交換器5と貯湯タンク33との間の水配管40の一部を覆うように設ける。
カバー部材57の温度は、水-冷媒熱交換器5から出湯される湯から熱が十分に与えられ、水-冷媒熱交換器5から出湯される湯の温度が安定することによって安定する。水-冷媒熱交換器5から出湯される湯の温度が安定することによって、冷媒配管6内の冷媒の温度も安定するため、カバー部材57の温度が安定する時間は、冷媒配管6内の冷媒全体の温度が安定する定常状態になった時間に近い。したがって、カバー部材57が水配管40の一部を覆う場合であっても、判定部23がカバー部材57の温度が安定したときに定常状態と判定し、制御部22が過渡状態での制御から定常状態での運転制御に切り替えることにより、圧縮機2から吐出される冷媒の温度を用いるよりも適切に、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えることができる。
なお、過渡状態での運転制御及び定常状態での運転制御は、実施の形態1~3で説明した制御には限定されない。実施の形態1~3では、過渡状態と定常状態とで、送風機15の回転数を変化させる制御を行ったが、例えば、膨張弁3の流路開度を変化させる制御を行ってもよく、また、圧縮機2の回転数を変化させる制御を行ってもよい。過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替える制御を行うヒートポンプ装置であれば、本発明を適用することにより、過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に適切に切り替えることができる。
また、実施の形態1~3では、貯湯運転における過渡状態での運転制御から定常状態での運転制御に切り替えについて説明したが、本発明は貯湯運転以外の制御にも適用可能である。例えば、貯湯タンク33を備えず、ヒートポンプ装置1で加熱された湯をユーザ側に直接供給する製品にも本発明は適用可能である。また、ヒートポンプ装置1で加熱された熱媒体を暖房等に利用する製品にも本発明は適用可能である。
以上説明した各実施の形態によれば、省エネルギー性能面、静粛性能面及び信頼性面で優れたヒートポンプ装置を得ることができる。ヒートポンプ装置の性能及び品質には使用者の関心が高く、本発明は著しく貢献する。
1 ヒートポンプ装置、2 圧縮機、3 膨張弁、4 空気-冷媒熱交換器、4a フィン、5 水-冷媒熱交換器、6 冷媒配管、7 筐体、8 ベース、8a 底面部、8b 右側部、9 フロントパネル、9a 前面部、9b 左側面部、9c 排気口、9d 格子、10 バックパネル、10a 後面部、10b 右側面部、10c サービスパネル、11 トップパネル、12 機械室、13 送風機室、14 仕切板、15 送風機、15a プロペラ翼、16 断熱材、16a 上面壁部、16b 下面壁部、16c 前面壁部、16d 後面壁部、16e 右面壁部、16f 左面壁部、17 電気品収納箱、17a 端子台、18 電子基板、19 水入口バルブ、20 湯出口バルブ、21 制御装置、22 制御部、23 判定部、24 記憶部、25 タイマー、30 貯湯装置、31 第一内部配管、32 第二内部配管、33 貯湯タンク、34 水ポンプ、35 第一外部配管、36 第二外部配管、37 往き配管、38 戻り配管、39 熱交換器水配管、40 水配管、41 混合弁、42 第一給湯配管、43 第一給水配管、44 第二給湯配管、45 第二給水配管、51 第一温度センサ、52 第二温度センサ、53 第三温度センサ、54 第四温度センサ、55 第五温度センサ、56 断熱材温度センサ、57 カバー部材、58 カバー部材温度センサ、100 ヒートポンプ給湯システム。

Claims (9)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記冷媒を減圧する減圧装置と、
    前記圧縮機と前記減圧装置とを接続し、前記冷媒を循環させる冷媒配管と、
    前記冷媒配管内の前記冷媒と空気との間で熱交換を行う第一熱交換器と、
    前記冷媒配管内の前記冷媒と熱媒体との間で熱交換を行う第二熱交換器と、
    前記第二熱交換器を覆うカバー部材と、
    前記カバー部材の温度を検出するカバー部材温度センサと、
    前記カバー部材温度センサで検出された温度を用いて、前記冷媒配管内の前記冷媒の温度が過渡的に変化する過渡状態での運転制御から前記冷媒配管内の前記冷媒の温度が定常的である定常状態での運転制御に切り替える制御部と、
    を備えたヒートポンプ装置。
  2. 前記カバー部材温度センサは、前記カバー部材における前記冷媒配管と接する部分に取り付けられる請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 外郭を形成する筐体を備え、
    前記カバー部材温度センサは、前記カバー部材における前記筐体と接する部分に取り付けられる請求項1又は2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記カバー部材は、前記冷媒配管の前記カバー部材で覆われた部分に向かって突出した突出部を有し、
    前記カバー部材温度センサは、前記突出部に取り付けられる請求項1~3のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記カバー部材は、断熱材である請求項1~4のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  6. 前記カバー部材温度センサは、前記カバー部材に複数個取り付けられる請求項1~のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  7. 前記カバー部材温度センサは、前記カバー部材に形成された取付穴に取り付けられる請求項1~のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記カバー部材温度センサは、前記カバー部材に一体成形される請求項1~のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  9. 前記第一熱交換器に空気を送風する送風機を備え、
    前記制御部は、前記過渡状態での前記送風機の回転数を前記定常状態よりも大きくする請求項1~のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
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