JP7171445B2 - 水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、活性汚泥を用いた水処理装置に関する。
下水処理場では、一般的に以下の手順で下水を処理している。まず、沈砂池・最初沈殿池にて下水中の固形分が除去される。最初沈殿池で分離した固形分は最初沈殿池汚泥として汚泥処理へと移送される。最初沈殿池流出水は、反応槽にて微生物(活性汚泥)の働きにより、有機物や窒素、リンを除去する。その後、最終沈殿池にて活性汚泥を沈降分離させ、その上澄み水(以下、処理水)を消毒処理して公共用水域へ放流する。最終沈殿池にて沈降分離した活性汚泥は反応槽へと返送され、再び下水処理に利用される。下水と雨水を同一の管で下水処理場へと集約する合流式下水道では、一般的に最大計画汚水量を超える下水は、簡易処理として最初沈殿池における固形分の除去、そしてその後の消毒処理を経て、公共用水域へと放流される。
このような簡易処理水は生物処理されずに放流されるため、放流先水域での水質悪化が懸念される。そこで、可能な限り生物処理量を増やし、簡易処理量を減少させる雨天時活性汚泥法が提案されている。(非特許文献1)。また、雨天時下水処理において、最終沈殿池からの活性汚泥の流出を抑制しつつ、生物処理量を最大限増加させるため、最終沈殿池から流出する処理水の汚泥濃度に基づき、反応槽への流入水量や曝気風量、凝集剤注入量を制御する方法が提案されている(特許文献1)。
特開2017-225918号公報
山本高弘、外1名、「大阪市における既存施設を利用した合流式下水道の改善」、学会誌EICA、環境システム計測制御学会、2005年、第10巻、第2号、P.8-13
非特許文献1に記載された水処理プロセスでは、生物処理量、つまり反応槽への流入水量を過度に増加させた場合、最終沈殿池における活性汚泥の沈降が不十分となり、放流水中へ活性汚泥が流出する可能性がある。
また、特許文献1では、最終沈殿池から流出した処理水の汚泥濃度計測値に基づきフィードバック的に水処理プロセスの運転を制御している。そのため、汚泥流出抑制による処理水質確保には効果があるものの、フィードバック制御の時間遅れによっては汚泥流出リスクを低減できないことが懸念される。
活性汚泥の流出は、公共用水域への環境負荷増大につながるとともに、その後の処理機能の低下を引き起こす可能性がある。そこで本発明は、汚泥の沈降状況や汚泥流出の傾向をより早期に把握し、運転制御にフィードバックする水処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被処理水である下水の一部または全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽からの流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池とを備えた水処理装置を制御する水処理制御装置であって、撮像装置を用いて前記最終沈殿池の上層部に浮遊する汚泥フロックの画像を取得することで画像解析により浮遊汚泥濃度を推定する浮遊汚泥濃度推定部と、前記最終沈殿池から流出する処理水の汚泥濃度を推定する処理水汚泥濃度推定部と、前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値に基づき、前記水処理装置の操作量を算出する操作量算出部と、過去の所定期間に前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、過去の所定期間に前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値とに基づき、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度の推定値の異常の有無を判定する異常判定部とを備え、前記異常判定部は、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度と前記処理水の汚泥濃度との相関式を過去の所定期間のデータから一定周期で更新し、直近の前記相関式と過去の前記相関式に対し、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度を入力した際の前記処理水の汚泥濃度の算出値を比較し、一定以上乖離した場合に異常と判定することを特徴とするものである。
本発明によれば、汚泥流出抑制と生物処理量増大を安定的に両立する水処理システムを提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例1に係る好気槽流入水量の制御フローである。 実施例1の変形例に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例1の変形例に係る操作量表示部の画面概念図である。 実施例2に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例2に係る最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値の設定方法の概念図である。 実施例2に係る好気槽2への曝気風量の制御フローである。 実施例3に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例3に係る浮遊汚泥濃度の推定値異常の判定方法の概念図である。
以下、本発明の実施例について説明する。尚、下記はあくまでも実施の例に過ぎず、下記具体的内容に発明自体が限定されることを意図するものではない。
本発明の実施例1について、図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、実施例1に係る水処理システムS1の構成を示す構成図である。この水処理システムS1は水処理装置S2と水処理制御装置S3を備え、標準活性汚泥法において、活性汚泥を利用して有機物等を除去する。
(水処理装置の構成)
図1に示すように、水処理装置S2は、下水100の流入側より順に最初沈殿池1、反応槽の一形態である好気槽2、最終沈殿池3を備える。
(最初沈殿池)
最初沈殿池1は、例えば沈砂池(図示せず)より流入配管を介して被処理水である下水100が流入すると、下水100の固形分を沈降分離する。分離した上澄み水の全て、もしくは一部は好気槽流入水101として、好気槽2に流入する。一部の上澄み水は、簡易処理水103として、消毒等のプロセスを経て放流される場合がある。
(好気槽)
好気槽2は、好気槽流入水101と、返送汚泥102とが流入し、活性汚泥中の好気性従属栄養細菌による有機物酸化等が行われる。また、好気槽2には散気部4が設置されている。散気部4には、ブロワ5が接続され、空気が供給される。
(最終沈殿池)
最終沈殿池3は、上澄み液と活性汚泥とを沈降分離する施設である。沈降分離後の上澄み水は、処理水104として消毒後に系外に放流される。また、沈降分離した活性汚泥の一部は返送汚泥102として、返送ポンプ6により好気槽2へと返送され、再度一連の生物処理に利用される。
(センサおよび制御部)
次に、実施例1に係るセンサおよび制御部の構成について説明する。
第1流量計7は、最初沈殿池1の上流側に設置され、下水100の流量を計測する。
第2流量計8は、最初沈殿池1から好気槽2への流路にが設置され、好気槽流入水101の流量を計測する。
浮遊汚泥濃度推定部9は、最終沈殿池3に設置される。浮遊汚泥濃度推定部9は、カメラなどの撮像装置を有し、最終沈殿池3の上層部に浮遊する汚泥フロックの画像を取得して、画像解析により汚泥フロックの面積比率を算出する。そして、予め設定した推定式に基づき、汚泥フロックの面積比率から汚泥濃度を推定する。
処理水汚泥濃度推定部であるSS濃度計10は、最終沈殿池3の下流に設置され、処理水104の汚泥濃度を計測する。
水処理制御装置S3は、操作量算出部11、第1上限設定部12、第2上限設定部13、運転制御部15を備える。
操作量算出部11は、第1流量計7と、浮遊汚泥濃度推定部9と、SS濃度計10とに接続している。また、操作量算出部11は、最終沈殿池3の上層部の濃度である浮遊汚泥濃度の上限値を設定する第1上限設定部12と、処理水104の汚泥濃度の上限値を設定する第2上限設定部13とに接続している。操作量算出部11では、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値と、第1上限設定部12と第2上限設定部13とによりそれぞれ設定された上限値とに基づき、好気槽流入水101の流量を設定する。
可動堰14は、最初沈殿池1から流出する簡易処理水103の流路に設置されており、好気槽流入水101および簡易処理水103の流量を調整する。
運転制御部15は、第2流量計8と、可動堰14とに接続している。運転制御部15は、流量計8で計測される好気槽流入水101の流量計測値が操作量算出部11で算出される設定値となるように、可動堰14の堰高を制御する。
図2に実施例1に係る好気槽流入水101の制御フローの概略を示す。
まず、S101では、第1上限設定部12において最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値(SSup_1)を設定し、第2上限設定部13において処理水104の汚泥濃度上限値(SSup_2)を設定する。処理水104の汚泥濃度上限値(SSup_2)は、放流水質基準に基づいて設定する。最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度の上限値(SSup_1)は、浮遊汚泥濃度推定部9の設置位置から最終沈殿池3の流出部までに浮遊汚泥濃度がどの程度減少するかを事前調査などから把握した結果を利用して、処理水104の汚泥濃度上限値(SSup_2)を満足できるような値を設定する。
S102では、第1流量計7で計測された下水100の流量計測値(Q(t))を取得する。
S103では、浮遊汚泥濃度推定部9で算出された最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度推定値(SS1(t))、SS濃度計10で計測された処理水104の汚泥濃度計測値(SS2(t))を取得する。
S104からS108は操作量算出部11にて実施するフローである。まず、S104において、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度と処理水104の汚泥濃度について、S101において設定した上限値と、S103において取得した推定値または計測値とを比較し、それぞれの偏差に基づきフィードバック制御(PID制御)の考え方を用いて流量上限値を算出する(Qin_up_1(t+Δt)、Qin_up_2(t+Δt))。そして、S105において、それらを加重平均して好気槽流入水101の流量上限値(Qin_up(t+Δt))を算出する(式(1)参照)。次に、S106において、算出した好気槽流入水101の流量上限値(Qin_up(t+Δt))が、S102において取得した下水100の流量(Q(t))と比較し、流量上限値(Qin_up(t+Δt))が小さければ、時刻t+Δtにおける好気槽流入水101の流量設定値をQin_up(t+Δt)とする(S107)。一方、流量上限値(Qin_up(t+Δt))が大きければ、時刻t+Δtにおける好気槽流入水101の流量設定値をQ(t)とする(S108)。
Figure 0007171445000001
本実施例では、従来の処理水SS濃度に加え、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度を用いることで、より上流側の最終沈殿池での汚泥沈降状況も把握し、より早期に汚泥の沈降・流出状況を運転制御へフィードバックすることができる。これにより、雨天時等の下水処理において課題となる汚泥流出抑制と生物処理量最大化をより安定的に実現できる。また、浮遊汚泥濃度推定部9として、従来のSS濃度計など浸漬型の計測器ではなく、カメラなどの撮像装置を用いて測定対象試料と非接触で汚泥濃度を推定することで、浸漬型の計測器と比べて計測器の汚れの付着を抑制でき、洗浄などのメンテナンス業務を軽減できる。
なお、本実施例では、標準活性汚泥法を導入している水処理装置S2を想定して説明したが、例えば嫌気好気活性汚泥法や循環式硝化脱窒法など、反応槽および最終沈殿池を有する処理方式であれば、適用可能である。
なお、本実施例では、第1流量計7を最初沈殿池1の上流側に設置したが、最初沈殿池1から簡易処理水103の流路分岐点までの間に設置し、最初沈殿池流出水の流量を計測しても良い。
なお、本実施例では、浮遊汚泥濃度推定部9の設置台数を1台としたが、最終沈殿池3の複数地点に設置しても良い。また、スイング機構や移動機構を備えた撮像装置として、最終沈殿池3の複数地点の浮遊汚泥濃度を推定しても良い。これらの場合、各地点において浮遊汚泥濃度の上限値を設定し、それに基づく流量上限を算出する。そして、それらを加重平均することで、好気槽流入水101の流量上限値を設定する。
なお、本実施例では、処理水汚泥濃度計としてSS濃度計10を用いたが、活性汚泥の流出状況を判断できるものであれば良い。例えば、濁度等の他の項目を計測するセンサや手分析値、浮遊汚泥濃度推定部9と同様に撮像装置を含む機構でもよい。
なお、本実施例では、S104において、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度と処理水104の汚泥濃度について、S101において設定した上限値と、S103において取得した推定値または計測値とを比較し、それぞれの偏差に基づきフィードバック制御(PID制御)の考え方を用いて流量上限値を算出したが、必ずしも流量上限値の算出方法はこれに限定されるわけではない。例えば、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度と処理水104の汚泥濃度に対する流量上限値を設定した対応表をそれぞれ準備し、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値とSS濃度計10による計測値に応じて流量上限値を設定しても良い。
なお、本実施例では、S105において、S104にて算出した流量上限値を加重平均して、好気槽流入水101の流量上限値を算出したが、加重平均の比率は必ずしも一定である必要はない。例えば、処理水104のSS濃度が高くなるにつれ、式(1)における係数αの値を小さくし、処理水104のSS濃度に基づく流量上限値の寄与が大きくなるようにしても良い。
なお、本実施例では、操作量算出部11において好気槽流入水量を算出したが、最終沈殿池3からの引抜汚泥量、ブロワ5からの曝気風量、凝集剤注入量を算出しても良い。操作量算出部11では、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度や処理水104の汚泥濃度が高くなるにつれ、流入流量、曝気風量については低減するように算出し、引抜汚泥量、凝集剤注入量については増加するように算出する。また、これらの算出値に基づく制御は単一のものに限らず、複数組み合わせても良い。
<実施例1の変形例>
実施例1では、操作量算出部11により算出した好気槽流入水101の流量設定値に基づき、運転制御部15により可動堰14の堰高を制御した。しかし、下水処理場の設備仕様によっては、好気槽流入水101の流量などを必ずしも自動で制御できない可能性があり、その場合、管理者が手動にて操作する必要がある。そこで、実施例1の変形例では、水処理プロセスの操作量を監視制御画面上に表示する。以下、実施例1と異なる点について説明する。
実施例1の変形例に係る水処理装置S2の構成を図3に示す。
操作量表示部16は、第2流量計8と、浮遊汚泥濃度推定部9と、SS濃度計10と、操作量算出部11と、可動堰14とに接続している。
操作量表示部16における画面表示の例を図4に示す。操作量表示部16では、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度に関して浮遊汚泥濃度推定部9による推定値および第1上限設定部による上限値と、処理水104の汚泥濃度に関してSS濃度計10による計測値および第2上限設定部による上限値と、好気槽流入水101の流量に関して第2流量計8による計測値および操作量算出部11により算出した上限値と、それに対応する可動堰14の堰高設定値及び現在の値を表示する。
実施例1の変形例では、水処理プロセスの操作量を自動で制御できない場合においても、操作量表示部16において操作量を表示することで、管理者が適切に水処理プロセスの制御を実施可能となる。
実施例1では、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値(SSup_1)を固定値とし、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値との偏差に基づき、流量上限を算出した。一方、上限値設定時と比べて汚泥沈降特性が変化した場合、浮遊汚泥濃度上限値(SSup_1)の設定値が過大、もしくは過小となる可能性がある。そこで、実施例2では、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との実績値に基づき、その相関関係を抽出し、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値(SSup_1)を修正する。
実施例2について、図5および図6を用いて説明する。以下、実施例1と異なる点について説明し、実施例1と共通する説明は省略する。
実施例2に係る水処理装置S2の構成図を図5に示す。実施例1では好気槽流入水101の流量を制御していたが、実施例2では好気槽2、中でも末端の区画への曝気風量を制御することを特徴とする。
風量弁17は、ブロワ5と好気槽2の末端区画とを接続する配管に設置され、操作量算出部11と接続している。
操作量算出部11は、浮遊汚泥濃度推定部9と、SS濃度計10と、第1上限設定部12と、第2上限設定部12と、運転制御部15とに接続している。操作量算出部11では、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値と、第1上限設定部12と第2上限設定部13とによりそれぞれ設定された上限値とに基づき、風量弁17の開度を設定し、運転制御部15により風量弁17の開度を制御する。
最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値の設定方法の概念図を図6に示す。第1上限設定部12は、浮遊汚泥濃度推定部9と、SS濃度計10とに接続している。第1上限設定部12では、過去の所定期間における浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との相関式を構築し、処理水104の汚泥濃度上限値に対応する最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度の上限値を設定する。浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との相関式は、所定期間ごとに更新する。
図7に実施例2に係る好気槽2への曝気風量の制御フローの概略を示す。
S201では、第1上限設定部12において最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度上限値(SSup_1)を設定し、第2上限設定部13において処理水104の汚泥濃度上限値(SSup_2)を設定する。また、風量弁17の開度の最小値(Vmin)を設定する。
S202では、浮遊汚泥濃度推定部9による最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度推定値(SS1(t))、SS濃度計10による処理水104の汚泥濃度計測値(SS2(t))を取得する。
S203では、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度と処理水104の汚泥濃度について、S201において設定した上限値と、S202において取得した推定値または計測値とを比較する。どちらか一方でも上限値を超過していれば時刻t+Δtにおける風量弁17の開度をVminとし、好気槽2の末端区画への曝気風量を低減する(S204)。これにより好気槽2内においても活性汚泥は沈降し、最初沈殿池3への汚泥流入量を一時的に減少できる。一方、上限値を超過していなければ、従来方法に従い、風量弁17の開度を設定する(S205)。
本実施例では、過去所定期間の浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との関係から最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度の上限値を設定することで、直近の汚泥沈降特性を設定値に反映できる。また、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度もしくは処理水104の汚泥濃度が上限値を超過する場合は、好気槽2の末端区画への曝気風量を低減し、汚泥沈降時間を確保することができる。
なお、本実施例では、第1上限設定部12において、過去の所定期間における浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との関係として、図6に示すように線形関数で表されるものとしたが、これに限定されるものではない。また、好気槽流入水量や返送汚泥量などに基づく滞留時間を考慮して相関図を構築しても良い。
実施例1および実施例2では、撮像装置を含む浮遊汚泥濃度推定部9により最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度を推定しているが、実際の汚泥濃度との推定誤差が懸念される。そこで、実施例3では、浮遊汚泥濃度推定部9による推定値と、SS濃度計10による計測値との関係について、過去と直近の状況を比較し、早期に浮遊汚泥濃度推定部による推定値の異常の有無を判定し、表示する。
実施例3について、図8および図9を用いて説明する。
図8に実施例3に係る水処理装置S2の構成図を示し、浮遊汚泥濃度推定部9の推定値の異常判定方法の概念図を図9に示す。以下、実施例1、実施例2と異なる点について説明し、実施例1、実施例2と共通する説明は省略する。なお、実施例3では、実施例1と同様に、図2のフローに従い、好気槽流入水量を制御することとする。
異常判定・表示部18は、浮遊汚泥濃度推定部9と、SS濃度計10とに接続しており、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度推定値と処理水104の汚泥濃度計測値とが格納される。異常判定・表示部17では、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度と処理水104の汚泥濃度との相関式を過去の所定期間のデータから一定周期で更新する。そして、直近の相関式と過去の相関式に対し、所定の最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度を入力した際の処理水104の汚泥濃度の算出値を比較し、一定以上乖離した場合に異常と判定し、異常の可能性があることを表示する。
本実施例では、運転制御において重要な入力情報である最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度の推定精度の低下を早期に検知し、画面上に表示する。これにより、管理者が手分析値との比較や浮遊汚泥濃度の推定式の修正など適切な対応を実施することができ、処理の安定化に寄与する。
なお、本実施例では、異常判定・表示部18において、最終沈殿池3の浮遊汚泥濃度推定値と、処理水104の汚泥濃度計測値との相関式について、直近の式が過去の式から大きく乖離した場合に異常と判定したが、必ずしもこれに限定される必要はない。例えば、好気槽流入水101の流量や好気槽2内の活性汚泥濃度などほかの項目と組み合わせた統計解析手法を用いて推定値の異常を判定しても良い。
S1 水処理システム
S2 水処理装置
S3 水処理制御装置
100 下水
101 最初沈殿池流出水
102 返送汚泥
103 処理水
104 簡易処理水
1 最初沈殿池
2 好気槽
3 最終沈殿池
4 散気部
5 ブロワ
6 返送ポンプ
7 第1流量計
8 第2流量計
9 浮遊汚泥濃度推定部
10 SS濃度計
11 操作量算出部
12 第1上限設定部
13 第2上限設定部
14 可動堰
15 運転制御部
16 操作量表示部
17 風量弁
18 異常判定・表示部

Claims (8)

  1. 被処理水である下水の一部または全てを活性汚泥により処理する反応槽と、
    前記反応槽からの流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池とを備えた水処理装置を制御する水処理制御装置であって、
    撮像装置を用いて前記最終沈殿池の上層部に浮遊する汚泥フロックの画像を取得することで画像解析により浮遊汚泥濃度を推定する浮遊汚泥濃度推定部と、
    前記最終沈殿池から流出する処理水の汚泥濃度を推定する処理水汚泥濃度推定部と、
    前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値に基づき、前記水処理装置の操作量を算出する操作量算出部と、
    過去の所定期間に前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、過去の所定期間に前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値とに基づき、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度の推定値の異常の有無を判定する異常判定部とを備え
    前記異常判定部は、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度と前記処理水の汚泥濃度との相関式を過去の所定期間のデータから一定周期で更新し、直近の前記相関式と過去の前記相関式に対し、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度を入力した際の前記処理水の汚泥濃度の算出値を比較し、一定以上乖離した場合に異常と判定す
    ことを特徴とする水処理制御装置。
  2. 前記操作量算出部は、前記反応槽への曝気風量、前記被処理水の流入水量、前記反応槽もしくは前記最終沈殿池へ投入する凝集剤注入量、前記最終沈殿池からの引抜汚泥量のうち、少なくともいずれか一つを操作量として算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の水処理制御装置。
  3. 前記浮遊汚泥濃度推定部は撮像装置を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水処理制御装置。
  4. 前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度の上限値を設定する第1上限設定部と、
    前記最終沈殿池から流出する処理水の汚泥濃度の上限値を設定する第2上限設定部とを備え、
    前記操作量算出部は、前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と前記第1上限設定部で設定された上限設定値との偏差と、前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値と前記第2上限設定部による上限設定値との偏差とのうち、少なくとも一つに基づき、前記操作量を算出する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の水処理制御装置。
  5. 前記第1上限設定部は、過去の所定期間に前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、過去の所定期間に前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値とに基づき、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度の上限値を設定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の水処理制御装置。
  6. 前記操作量算出部で算出された算出値を表示する操作量表示部を備える
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の水処理制御装置。
  7. 前記操作量算出部による算出値に基づき、水処理プロセスの操作量を制御する運転制御部を備える
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の水処理制御装置。
  8. 被処理水である下水の一部または全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽からの流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池とを備えた水処理装置と、
    撮像装置を用いて前記最終沈殿池の上層部に浮遊する汚泥フロックの画像を取得することで画像解析により浮遊汚泥濃度を推定する浮遊汚泥濃度推定部と、前記最終沈殿池から流出する処理水の汚泥濃度を推定する処理水汚泥濃度推定部と、前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値に基づき、前記水処理装置の操作量を算出する操作量算出部と、過去の所定期間に前記浮遊汚泥濃度推定部で算出された推定値と、過去の所定期間に前記処理水汚泥濃度推定部で算出された推定値とに基づき、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度の推定値の異常の有無を判定する異常判定部とを備え、前記異常判定部は、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度と前記処理水の汚泥濃度との相関式を過去の所定期間のデータから一定周期で更新し、直近の前記相関式と過去の前記相関式に対し、前記最終沈殿池の浮遊汚泥濃度を入力した際の前記処理水の汚泥濃度の算出値を比較し、一定以上乖離した場合に異常と判定する水処理制御装置と、
    を備えることを特徴とする水処理システム。
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