JP7122989B2 - 水処理プラント運転支援装置及び水処理プラント - Google Patents

水処理プラント運転支援装置及び水処理プラント Download PDF

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Description

本発明は、活性汚泥を使用する水処理プラントの水処理プラント運転支援装置及び水処理プラントに関する。
下水処理場では、一般的に以下の手順で下水を処理する。
まず、沈砂池や最初沈殿池にて、下水中の固形分を除去する。最初沈殿池にて除去される固形分は、最初沈殿池汚泥として、汚泥処理へ移送される。また、最初沈殿池にて固形分が除去された最初沈殿池流出水は、反応槽にて微生物(活性汚泥)の働き(生物処理)により、有機物、窒素、リンが除去される。
その後、最終沈殿池にて、活性汚泥を沈殿させ、その上澄み水(以下、処理水と称する)を消毒し、公共用水域へ放流する。最終沈殿池にて沈殿し、処理水と分離された活性汚泥は、反応槽へ返送され、再び、下水処理に使用される。
また、下水と雨水とを同一の管を使用して、下水処理場へ集約する合流式下水道では、一般的に以下の手順で下水を処理する。
つまり、雨天時に、最大計画水量を超過する下水は、簡易処理として、最初沈殿池にて固形分が除去された後に消毒され、そして、簡易処理水として、公共用水域へ放流される。
簡易処理水は、生物処理が実施されずに、公共用水域へ放流されるため、下水処理が不十分となる可能性が高く、放流先である公共用水域における水質悪化が懸念される。
そこで、こうした本技術分野の背景技術として、非特許文献1がある。非特許文献1には、可能な限り生物処理を実施し、簡易処理水を減少させる雨天時下水活性汚泥処理法が、記載されている。そして、非特許文献1には、この雨天時下水活性汚泥処理法により、放流汚濁負荷量を低減することができることが記載されている。
また、こうした本技術分野の背景技術として、特開2018-118184号公報(特許文献1)がある。この特許文献1には、下水(被処理水)の流入流量が急激に増加するような場合であっても、生物処理量を最大限確保しつつ、活性汚泥の流出を抑制する水処理制御装置及び水処理システムが記載されている(要約参照)。
そして、この特許文献1には、最初沈殿池から流入する被処理水を活性汚泥により処理する反応槽、最終沈殿池、簡易処理水を放流するためのバイパス配管、及び、流量調整弁を有する水処理システムが記載され、更に、反応槽へ流入する被処理水の流量を計測する流量計、反応槽の活性汚泥濃度を計測するMLSS計と、MLSS計により計測される活性汚泥濃度計測値に基づき、反応槽へ流入する被処理水の流量上限値を算出する流量上限値算出部、流量上限値を超過せぬよう流量調整弁の開度を制御する流量調整弁開度制御部を有する水処理制御装置が記載されている(要約参照)。
特開2018-118184号公報
山本高弘ほか、大阪市における既存施設を利用した合流式下水道の改善、環境システム計測制御学会誌、第10巻第2号(2005年)
非特許文献1及び特許文献1には、放流汚濁負荷量を低減し、活性汚泥の流出を抑制することが記載されている。
しかし、非特許文献1及び特許文献1には、最終沈殿池における活性汚泥の滞留に伴う時間遅れについては記載されていない。例えば、現在の処理水の懸濁物質濃度が問題ない範囲であった場合には、反応槽に流入する水量を維持する運転を継続する。しかし、その後、短時間で、処理水の懸濁物質濃度が基準値を超過する可能性もある。
そこで、本発明は、少なくとも1つ以上の運転条件において、将来の処理水の懸濁物質濃度などの汚泥流出指標を推定し、表示する水処理プラント運転支援装置及び水処理プラントを提供する。
上記課題を解決するため、本発明の水処理プラント運転支援装置は、反応槽の活性汚泥濃度を推定する活性汚泥濃度推定部と、反応槽へ流入する反応槽流入水の流量を推定する反応槽流入水流量推定部と、最終沈殿池から引き抜かれる引抜汚泥量を推定する引抜汚泥流量推定部と、最終沈殿池から流出する処理水のSS濃度である汚泥流出指標を推定する汚泥流出指標推定部と、汚泥流出指標推定部にて推定される汚泥流出指標を表示する表示部と、を有し、更に、活性汚泥濃度推定部と、反応槽流入水流量推定部と、引抜汚泥流量推定部と、の過去から現在までの出力値、及び、反応槽のMLSS濃度、反応槽流入水の流量、引抜汚泥量の将来の推定値に基づいて、最終沈殿池に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値を推定し、予め設定する対応関係に基づいて、最終沈殿池に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値から、将来の処理水のSS濃度を推定する流出汚泥濃度推定部を有し、表示部が、処理水のSS濃度である汚泥流出指標と共に、流出汚泥濃度推定部にて推定される将来の処理水のSS濃度を表示することを特徴とする。
そして、本発明の水処理プラントは、本発明の水処理プラント運転支援装置を有するものである。
本発明によれば、少なくとも1つ以上の運転条件において、将来の処理水の懸濁物質濃度などの汚泥流出指標を推定し、表示する水処理プラント運転支援装置及び水処理プラントを提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、下記の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例1に係る処理水104の懸濁物質濃度の推定フローを示すフローチャートである。 実施例1に係る表示部14における表示例を示す説明図である。 実施例2に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例2に係る将来の処理水104の懸濁物質濃度及び懸濁物質濃度の上限値に到達する時刻の推定フローを示すフローチャートである。 実施例2に係る表示部14における表示例を示す説明図である。 実施例3に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。 実施例3に係る処理水104の懸濁物質濃度の推定フローを示すフローチャートである。 実施例3に係る表示部14における表示例を示す説明図である。
以下、図面を使用して、本発明の実施例を説明する。なお、同一又は類似の構成には同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
図1は、実施例1に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。
本実施例に記載する水処理装置(水処理プラント)Sは、標準活性汚泥法を使用し、反応槽にて微生物(活性汚泥)の働き(生物処理)により、有機物を除去するものである。
なお、本実施例では、標準活性汚泥法を使用する水処理装置Sを説明するが、例えば、嫌気好気活性汚泥法や循環式硝化脱窒法など、反応槽及び最終沈殿池を有する水処理装置であれば、本発明を適用することができる。
この水処理装置Sは、最初沈殿池1と、反応槽の一形態である好気槽2と、最終沈殿池3と、を有する。そして、この水処理装置Sは、後述する水処理プラント運転支援装置を有する。
最初沈殿池1には、下水(被処理水)100が流入する。最初沈殿池1では、流入した下水100中の固形分(最初沈殿池汚泥)が沈殿し、固形分と上澄み水とを分離する。その上澄み水(最初沈殿池流出水)106(一部又は全て)は、好気槽流入水101として、好気槽2に流入する。最初沈殿池流出水106の一部は消毒され、簡易処理水102として、系外(例えば、公共用水域)に放流される場合がある。
好気槽(反応槽)2には、好気槽流入水101と返送汚泥103とが流入する。好気槽2では、返送汚泥(活性汚泥)103に生存する好気性従属栄養細菌(微生物)により、生物処理(有機物酸化等)が実施される。また、好気槽2には、散気部4が設置される。そして、散気部4には、ブロワ5が接続され、好気槽2に空気が供給される。
最終沈殿池3には、好気槽2から流出する好気槽流出水(最終沈殿池流入水)が流入する。最終沈殿池3では、流入した好気槽流出水中の固形分(活性汚泥)が沈殿し、固形分と上澄み水(処理水104)とを分離する。その処理水104は消毒され、系外(例えば、公共用水域)に放流される。つまり、処理水104は、最終沈殿池3から流出する。
また、最終沈殿池3には、傾斜板18が設置される。傾斜板18は、活性汚泥の沈殿効率を向上させる。傾斜板18を設置することにより、好気槽流入水101の流量を増加させることができる。なお、本実施例では、最終沈殿池3に傾斜板18を設置するが、この傾斜坂18は、必ずしも設置されなくともよい。
また、処理水104と分離された一部の活性汚泥は、返送汚泥103として、返送汚泥ポンプ6により、好気槽2へ返送され、再度、生物処理に使用される。残りの活性汚泥は、余剰汚泥105として、余剰汚泥ポンプ7により、汚泥処理へ移送される。
また、本実施例に記載する水処理装置Sは、各種センサを有する。
最初沈殿池1と好気槽2とを接続する流路には、好気槽流入水101の流量を計測する流量計8が設置される。なお、本実施例では、流量計8を設置し、好気槽流入水101の流量を計測するが、例えば、最初沈殿池流出水106の流量(図示しない流量計により計測)から簡易処理水102の流量(図示しない流量計により計測)を減算し、好気槽流入水101の流量を算出してもよいし、下水100の流量(図示しない流量計により計測)から最初沈殿池1の引抜汚泥量(図示しない計測計により計測)及び簡易処理水102の流量を減算し、好気槽流入水101の流量を算出してもよい。
このように、好気槽流入水101の流量は、計測又は算出により、設定される。これらを総称して、好気槽流入水流量推定部と称することができる。つまり、例えば、流量計8は、好気槽流入水流量推定部である。
好気槽2には、好気槽2の活性汚泥(以下、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)と称する)濃度を計測するMLSS濃度計9が設置される。なお、本実施例では、MLSS濃度計9を設置し、好気槽2のMLSS濃度を計測するが、例えば、返送汚泥103又は余剰汚泥105の汚泥濃度、好気槽流入水101の流量、返送汚泥103又は余剰汚泥105の流量、に基づいて、好気槽2のMLSS濃度を算出(推定)してもよい。
このように、好気槽2のMLSS濃度は、計測又は算出(推定)により、設定される。これらを総称して、MLSS濃度推定部と称することができる。つまり、例えば、MLSS濃度計9は、MLSS濃度推定部である。
返送汚泥103の流路には、返送汚泥103の流量を計測する返送汚泥流量計10が設置される。
余剰汚泥105の流路には、余剰汚泥105の流量を計測する余剰汚泥流量計11が設置される。
なお、本実施例では、返送汚泥流量計10及び余剰汚泥流量計11を設置し、返送汚泥103の流量及び余剰汚泥105の流量を、それぞれ計測するが、例えば、返送汚泥流量計10を設置し、最終沈殿池3の引抜汚泥量(図示しない計測計により計測)から、返送汚泥103の流量を減算し、余剰汚泥105の流量を算出してもよいし、余剰汚泥流量計11を設置し、最終沈殿池3の引抜汚泥量から、余剰汚泥105の流量を減算し、返送汚泥103の流量を算出してもよい。
このように、返送汚泥103の流量及び余剰汚泥105の流量は、計測又は算出により、設定される。これらを総称して、引抜汚泥流量推定部と称することができる。つまり、例えば、返送汚泥流量計10及び余剰汚泥流量計11は、引抜汚泥流量推定部である。
最終沈殿池3の下流側の処理水104の流路には、処理水104の懸濁物質(以下、SS(Suspended Solids)と称する)濃度を計測するSS濃度計12が設置される。
なお、本実施例では、SS濃度計12を設置し、処理水104のSS濃度を計測するが、例えば、好気槽2のMLSS濃度、好気槽流入水101の流量、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量を使用して、過去から現在までの処理水104のSS濃度を推定(算出)してもよい。
このように、処理水104のSS濃度は、計測又は推定(算出)により、設定される。これらを総称して、汚泥流出指標推定部と称することができる。つまり、例えば、SS濃度計12は、汚泥流出指標推定部である。また、例えば、後述の流出汚泥濃度推定部13も、汚泥流出指標推定部である。
このように、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、好気槽(反応槽)2のMLSS濃度を推定するMLSS濃度推定部と、好気槽2へ流入する好気槽(反応槽)流入水101の流量を推定する好気槽(反応槽)流入水流量推定部と、最終沈殿池3から引き抜かれる引抜汚泥量を推定する引抜汚泥流量推定部と、汚泥流出指標(例えば、処理水104のSS濃度や汚泥界面高さ)を推定する汚泥流出指標推定部と、を有する。
そして、汚泥流出指標推定部が、MLSS濃度推定部と、好気槽流入水流量推定部と、引抜汚泥流量推定部と、の出力値に基づいて、将来の汚泥流出指標を推定するものである。
また、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、流出する汚泥の濃度を推定する流出汚泥濃度推定部13、処理水104のSS濃度計測値(過去及び現在)(算出値の場合もある。以下、同様)及び処理水104のSS濃度推定値(将来)を表示する表示部14を有する。
つまり、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、流出汚泥濃度推定部13と、汚泥流出指標推定部にて推定される汚泥流出指標を表示する表示部14と、を有する。
流出汚泥濃度推定部13は、流量計8、MLSS濃度計9、返送汚泥流量計10、余剰汚泥流量計11に接続され、これらセンサが計測する計測値(好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量)を使用し、過去から現在までの計測値(算出値の場合もある。以下、同様)と将来の推定値(設定値)を設定し、そして、過去から現在までの計測値と将来の推定値(設定値)とに基づいて、将来の処理水104のSS濃度を推定する。
表示部14は、SS濃度計12と流出汚泥濃度推定部13とに接続され、SS濃度計12にて計測される処理水104のSS濃度(SS濃度計測値)と、流出汚泥濃度推定部13にて推定される将来の処理水104のSS濃度(SS濃度推定値)と、を表示する。
図2は、実施例1に係る処理水104の懸濁物質濃度の推定フローを示すフローチャートである。
ここでは、流出汚泥濃度推定部13における将来の処理水104のSS濃度の推定方法を説明する。
最初に、S101において、処理水104のSS濃度を推定する推定対象期間(時刻t~時刻t+n・Δt)を設定する。なお、nは任意の整数とし、必要とする推定対象期間に基づき設定する。
次に、S102において、現時刻tにおける、計測値(好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量)を、例えば、流量計8、MLSS濃度計9、返送汚泥流量計10、余剰汚泥流量計11から入力する。
次に、S103において、S102において取得した現時刻tにおける計測値に基づいて、推定対象期間における好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量のそれぞれの推定値(設定値)を推定(設定)する。なお、本実施例では、好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量の推定対象期間中の推定値(設定値)として、現時刻tで計測された計測値(例えば、好気槽流入水101の流量(300m3/h)、好気槽2のMLSS濃度(1500mg/L)、返送汚泥103の流量(100m3/h)、余剰汚泥105の流量(1m3/min)を使用し、それぞれの推定値(設定値)を推定(設定)する。
また、本実施例では、好気槽流入水101の流量、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量、好気槽2のMLSS濃度について、推定対象期間中の推定値(設定値)として、現時刻tにおける推定値(設定値)を使用するが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、将来の好気槽流入水101の流量に、運転管理者が、予め設定した計画水量を、使用してもよい。将来の好気槽2のMLSS濃度に、将来の好気槽流入水101の流量の増加(減少)に伴い、減少(増加)する濃度を、使用してもよい。将来の返送汚泥103の流量や将来の余剰汚泥105の流量は、一定値を使用してもよいし、将来の好気槽流入水101の流量に比例するような流量を、使用してもよい。
次に、S104において、過去から現在までの計測値(好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量)、及び、推定対象期間(将来)における推定値(設定値)に基づいて、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値を推定する。
最後に、S105において、予め設定する対応関係に基づいて、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値から、処理水104のSS濃度を推定する。この対応関係としては、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値と処理水104のSS濃度との関係を示す関係式(統計的な処理)を使用してもよいし、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値と処理水104のSS濃度との関係を、表などに保存し、この保存された表などを使用してもよい。
ここで、S104において、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定方法について説明する。
単位時間当たりに最終沈殿池3に流入する活性汚泥を1つの汚泥柱とみなし、汚泥柱の位置の情報、汚泥柱の汚泥濃度の情報、汚泥界面高さを、計算周期ごとに更新する。
汚泥柱の位置については、押出し流れの概念に基づいて、流入水の流量に比例した距離だけ、汚泥柱は水平方向に移動するものとする。
汚泥柱の汚泥濃度については、汚泥界面高さに反比例して上昇するものとする。
そして、汚泥界面高さは、式(1)にて算出される界面下降速度Vdownに基づいて、下降するものとする。
各時刻における水平方向及び鉛直方向の変化を追跡し、最終沈殿池3の最下流部に到達した時刻における汚泥界面高さを、式(1)を使用して、算出する。
Figure 0007122989000001
ここで、Vdown(t)(m/h)は、時刻tにおける界面下降速度、X(t)(g/L)は、時刻tにおける汚泥柱の汚泥濃度、Qin(t)(m3/h)は、時刻tにおける好気槽流入水101の流量、Qr(t)(m3/h)は、時刻tにおける返送汚泥103の流量、Qex(t)(m3/h)は、時刻tにおける余剰汚泥105の流量、A(m2)は、最終沈殿池3の表面積、Vo(m/h)、k(L/g)(m3/h)は、係数である。
なお、本実施例では、式(1)における係数Vo(m/h)、k(L/g)(m3/h)は、一定値を使用しているが、雨天時における活性汚泥の沈降性の変化を考慮して、係数を設定してもよい。活性汚泥の沈降性とは、好気槽2における微生物の特性を示すものである。また、SS濃度計12にて計測される処理水104のSS濃度(SS濃度計測値)と、流出汚泥濃度推定部13にて推定される処理水104のSS濃度(SS濃度推定値)と、の差分に基づいて、係数を補正してもよい。
そして、この界面下降速度Vdownに基づいて、時刻tにおける汚泥界面高さを算出する。
図3は、実施例1に係る表示部14における表示例を示す説明図である。
表示部14は、例えば、左側に「現在の運転情報」を、右側に「将来の処理水SS濃度予測」を、表示する。
「現在の運転情報」として、現時刻tにおける、好気槽流入水101の流量である好気槽流入水流量、返送汚泥103の流量である返送汚泥流量、余剰汚泥105の流量である余剰汚泥流量、好気槽2のMLSS濃度である好気槽MLSS濃度、処理水104のSS濃度である処理水SS濃度(SS濃度計測値)を、表示する。
なお、好気槽流入水流量、返送汚泥流量、余剰汚泥流量、好気槽MLSS濃度、処理水SS濃度は、それぞれ、現時刻tにおける、計測値(好気槽流入水101の流量、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量、好気槽2のMLSS濃度)である。
「将来の処理水SS濃度予測」として、例えば、好気槽流入水流量のグラフや処理水SS濃度のグラフを表示する。
好気槽流入水流量のグラフは、好気槽流入水101の流量の計測値の時間変化を示すものであり、過去から現在(現時刻t)までの計測値(好気槽流入水101の流量)と将来(時刻t+n・Δt)の推定値(好気槽流入水101の流量)とが表示される。なお、本実施例では、現在(現時刻t)から将来(時刻t+n・Δt)までの好気槽流入水101の流量(推定値(設定値))は一定(増加や減少はなし)と推定(設定)される。
処理水SS濃度のグラフは、将来の処理水104のSS濃度予測に関する情報であり、処理水104のSS濃度の計測値及び推定値の時間変化を示すものである。つまり、過去から現在(現時刻t)までの計測値(処理水104のSS濃度)と将来(時刻t+n・Δt)の推定値(処理水104のSS濃度)とが表示される。
つまり、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、生物処理が実施される好気槽2に流入する好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、好気槽2から流出する好気槽流出水が流入する最終沈殿池3にて分離される活性汚泥の流量(返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量)、に基づいて、汚泥流出指標(例えば、処理水104のSS濃度又は/及び汚泥界面高さ)を推定する流出汚泥濃度推定部13と、流出汚泥濃度推定部13にて推定される汚泥流出指標を表示する表示部14と、を有する。
このように、本実施例では、現時刻(現在)の処理水104のSS濃度は問題ない範囲であったため、好気槽2に流入する好気槽流入水101の水量を維持する運転を継続する。しかし、その後、将来の処理水104のSS濃度が上昇することがわかる。
つまり、本実施例では、運転管理者に、現在の運転を継続した場合には、将来の処理水104のSS濃度が上昇することを、早期に、示唆することができる。
このように、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、雨天時の合流式下水道において、例えば、運転管理者に、将来の処理水104のSS濃度の上昇を、早期に、示唆することができ、運転管理者は、簡易処理水102の流量を増加させ、好気槽流入水101の流量を減少させるなどの、運転条件を切り替えて、公共用水域への汚泥流出を抑制することができる。これにより、雨天時の合流式下水道において、特に、公共用水域における水質悪化の懸念が払拭される。
なお、本実施例では、汚泥流出指標として、処理水104のSS濃度を使用するが、汚泥流出指標として、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さを使用してもよい。汚泥流出指標として、汚泥界面高さを使用する場合、式(1)を使用して、汚泥界面高さを算出してもよいし、汚泥界面高さを計測する汚泥界面高さ計測計を最終沈殿池3に設置して、汚泥界面高さを計測してもよい。
また、計測値(好気槽流入水101の流量、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量、好気槽2のMLSS濃度)を使用して、過去から現在まで、及び、推定対象期間における汚泥界面高さを推定(算出)してもよい。
また、本実施例では、表示部14に、現在の運転情報、特に、現在の処理水SS濃度を表示するが、これに加えて、将来(任意の時刻)の処理水SS濃度を表示してもよい。
このように、本実施例に記載する水処理プラントの運転支援装置は、雨天時であっても、最終沈殿池3における活性汚泥の滞留に伴う時間遅れを考慮することができ、生物処理が実施される水量、つまり、好気槽流入水101の水量を、最大化すると共に、活性汚泥の系外(例えば、公共用水域)への流出を抑制することができる。
また、本実施例に記載する水処理プラントの運転支援装置は、将来の処理水104のSS濃度の上昇を、早期に、示唆することができるため、将来の処理水104のSS濃度の上昇を抑制することができる。
また、雨天時の下水処理において、活性汚泥の系外への流出の抑制と、生物処理が実施される水量の増加と、を実現できる。
このように、本実施例によれば、将来の汚泥流出指標を推定することができる。これにより、運転管理者は、将来の汚泥流出指標の変化を早期に把握することができると共に、適切な運転条件を選択することができ、雨天時の下水処理において、汚泥流出の抑制と生物処理が実施される水量の増加を、安定的に、両立することができる。
実施例1では、流出汚泥濃度推定部13において、将来の処理水104のSS濃度を推定し、表示部14において、将来の処理水104のSS濃度を表示する。
実施例2では、実施例1の構成に加えて、予め設定した処理水104のSS濃度の上限値に、処理水104のSS濃度が到達する時刻を算出し、表示部14において、その時間も表示する。
図4は、実施例2に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。
以下、実施例1(図1)と異なる点について説明する。
流出汚泥上限設定部15は、流出汚泥濃度推定部13と接続する。流出汚泥上限設定部15は、処理水104のSS濃度の上限値を設定する。流出汚泥濃度推定部13は、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻を算出する。
表示部14は、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻として、「上限値到達時刻」を表示する。
図5は、実施例2に係る将来の処理水104の懸濁物質濃度及び懸濁物質濃度の上限値に到達する時刻の推定フローを示すフローチャートである。
以下、実施例1(図2)と異なる点について説明する。
最初に、S201において、推定対象期間に加えて、処理水104のSS濃度の上限値を設定する。
そして、S202~S205(S102~S105と同様)が実施される。
最後に、S206において、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻を算出する。
図6は、実施例2に係る表示部14における表示例を示す説明図である。
以下、実施例1(図3)と異なる点について説明する。
表示部14は、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻として、「上限値到達時刻」も表示する。
本実施例では、10:30(30分後)に、処理水104のSS濃度が処理水104のSS濃度の上限値に到達することが表示される。つまり、現時刻(現在)の処理水104のSS濃度は問題ない範囲であったため、好気槽2に流入する好気槽流入水101の水量を維持する運転を継続する場合、現時刻から30分後に、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達することがわかる。
このように、運転管理者に、処理水104のSS濃度が処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻を、定量的に、示唆することができるため、運転管理者は、より早期に、運転条件を切り替えることができる。
なお、本実施例では、汚泥流出指標として、処理水104のSS濃度を使用するが、実施例1と同様に、汚泥流出指標として、最終沈殿池3に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さを使用してもよい。この場合、流出汚泥上限設定部15は、汚泥界面高さの上限値を設定する。
また、流出汚泥濃度推定部13は、S204において、汚泥界面高さが、汚泥界面高さの上限値に到達する時刻を算出する。
なお、本実施例では、表示部14において、推定対象期間における処理水104のSS濃度の表示は、一様(点線)であるが、例えば、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻以降の、処理水104のSS濃度の表示を、変化(例えば、実線や鎖線、色の変更など)させてもよい。
つまり、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、流出汚泥濃度推定部13、表示部14に加えて、汚泥流出指標(例えば、処理水104のSS濃度又は/及び汚泥界面高さ)の上限値を設定する流出汚泥上限設定部15を有する。
そして、流出汚泥濃度推定部13は、汚泥流出指標が、汚泥流出指標の上限値に到達する時刻を算出する。また、表示部14は、汚泥流出指標の上限値に到達する時刻として、「上限値到達時刻」も表示する。
このように、運転管理者に、汚泥流出指標が汚泥流出指標の上限値に到達する時刻を、定量的に、示唆することができるため、運転管理者は、より早期に、運転条件を切り替えることができる。
実施例2では、実施例1の構成に加えて、予め設定した処理水104のSS濃度の上限値に、処理水104のSS濃度が到達する時刻を算出し、表示部14において、その時間も表示する。
実施例3では、実施例2の構成に加えて、更に、降雨情報取得部16及び将来流入水量推定部17を有する。
そして、実施例1及び実施例2では、1つの運転条件のもと、将来の処理水104のSS濃度の変化を推定し、表示する。一方、本実施例では、複数の運転条件のもと、将来の処理水104のSS濃度の変化を推定し、表示する。
図7は、実施例3に係る水処理装置Sの構成を示す構成図である。
以下、実施例2(図4)と異なる点について説明する。
降雨情報取得部16は、下水処理の区域における降雨量などの降雨情報を取得する。
将来流入水量推定部17は、流量計8と降雨情報取得部16とに接続する。将来流入水量推定部17では、流量計8が計測する好気槽流入水101の流量と、降雨情報取得部16が取得する降雨情報と、を使用して、複数の運転情報の推定方法に基づき、将来の好気槽流入水101の流量を推定する。なお、例えば、将来流入水量推定部17は、好気槽流入水流量推定部である。
複数の運転情報の推定方法としては、例えば、好気槽流入水101の流量として、(1)最初沈殿池流出水106の全流量と推定、(2)計画水量の2.0倍までの流量と推定、(3)現時刻の流量と推定、などが、降雨情報が考慮され、設定される。
そして、流出汚泥濃度推定部13は、将来流入水量推定部17と接続される。流出汚泥濃度推定部13は、計測値(好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量)を使用し、過去から現在までの計測値と将来の推定値(設定値)を設定し、そして、過去から現在までの計測値と将来の推定値(設定値)とに基づいて、将来の処理水104のSS濃度を推定する。
なお、複数の推定方法について、それぞれの将来の好気槽流入水101の流量に対応する将来の処理水104のSS濃度を、推定する。
表示部14は、流出汚泥濃度推定部13において推定される複数の将来の処理水104のSS濃度を表示する。
図8は、実施例3に係る処理水104の懸濁物質濃度の推定フローを示すフローチャートである。
以下、実施例2(図5)と異なる点について説明する。
最初に、S301~S302(S201~S202と同様)が実施される。
次に、S303において、将来流入水量推定部17は、降雨情報取得部16から降雨情報を取得する。
次に、S304において、将来流入水量推定部17は、降雨情報と下水処理場への流入水量との関係を予め記録したデータベース等を使用して、下水100の流量や最初沈殿池流出水106の流量を推定する。なお、最初沈殿池流出水106の流量は、下水100の流量から最初沈殿池1の引抜汚泥量を減算して、算出することもできる。また、推定対象期間における最初沈殿池1の引抜汚泥量は、現時刻における値、又は、所定の値を使用することができる。
次に、S305において、複数の推定方法に基づいて、推定対象期間における好気槽流入水101の流量を推定(設定)する。
次に、S306(S204と同様)が実施される。
最後に、S307において、複数の好気槽流入水101の流量に対応する複数の将来の処理水104のSS濃度を推定する。
また、それぞれの処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する時刻を算出してもよい。
図9は、実施例3に係る表示部14における表示例を示す説明図である。
以下、実施例2(図6)と異なる点について説明する。
表示部14は、更に、運転情報の推定方法が表示される。
運転情報の推定方法としては、例えば、推定対象期間中の好気槽流入水101の流量として、(1)No.1:最初沈殿池流出水106の全流量と推定、(2)No.2:計画水量の2.0倍までの流量と推定、(3)No.3:現時刻の流量と推定、などが、降雨情報が考慮され、設定される。なお、本実施例では、推定対象期間中の返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量、好気槽2のMLSS濃度は、現時刻の値が設定される。
表示部14は、複数の好気槽流入水101の流量(No.1~No.3)を表示する。そして、表示部14は、複数の好気槽流入水101の流量に対応する複数の将来の処理水104のSS濃度(No.1~No.3)も表示する。
本実施例では、No.1の場合は、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する可能性が高いことがわかる。一方、No.2やNo.3の場合は、処理水104のSS濃度が、処理水104のSS濃度の上限値に到達する可能性が低いことがわかる。
そして、運転管理者は、No.2とNo.3とを比較し、好気槽流入水101の流量が多いNo.2の運転情報を選択し、運転条件を切り替えることができる。
これにより、運転管理者は、適切な運転条件を選択することができ、汚泥流出の抑制と生物処理が実施される水量の最大化を実現することができる。もちろん、これまでの運転実績、運転ノウハウ、運転管理項目を考慮することもできる。
なお、本実施例では、運転情報の推定方法として、3つ場合を使用するが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、将来の処理水104のSS濃度が上限値以下となる最大の好気槽流入水101の流量を算出し、将来の処理水104のSS濃度を推定してもよい。
なお、本実施例では、将来の返送汚泥103の流量と将来の余剰汚泥105の流量とを現時刻の値とするが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、返送汚泥103の流量については、所定の流量や、将来の好気槽流入水101の流量に比例した値を設定してもよし、余剰汚泥105の流量については、所定の流量や、将来の好気槽流入水101の流量に比例した値を設定してもよい。
なお、本実施例では、将来の好気槽2のMLSS濃度を現時刻の値とするが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、返送汚泥103や余剰汚泥105の汚泥濃度の推定値、好気槽流入水101および返送汚泥103の流量の推定値から、MLSS濃度を推定してもよい。
なお、本実施例では、表示部14において、複数の好気槽流入水101の流量に基づく将来の処理水104のSS濃度の表示は、一様(全て点線)であるが、例えば、これらの表示をそれぞれ相違させてもよく、推奨される運転条件(運転方法)の将来の処理水104のSS濃度を区別して表示してもよい。
つまり、本実施例に記載する水処理プラント運転支援装置は、MLSS濃度推定部、好気槽流入水流量推定部、引抜汚泥流量推定部の少なくとも一つの推定部が、複数の推定方法に基づいて、複数の将来の出力値(計測値(好気槽流入水101の流量、好気槽2のMLSS濃度、返送汚泥103の流量、余剰汚泥105の流量))を推定(設定)し、汚泥流出指標推定部が、複数の将来の出力値に基づいて、複数の将来の汚泥流出指標(例えば、処理水104のSS濃度又は/及び汚泥界面高さ)を推定する。
これにより、本実施例によれば、複数の運転条件における将来の汚泥流出指標(例えば、処理水104のSS濃度又は/及び汚泥界面高さ)を推定し、比較することができる。これにより、運転管理者は、将来の汚泥流出指標の変化を早期に把握できると共に、適当な運転条件を選択することができ、雨天時の下水処理において、汚泥流出の抑制と生物処理量が実施される水量の増加(最大化)を、安定的に、両立することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1・・・最初沈殿池
2・・・好気槽
3・・・最終沈殿池
4・・・散気部
5・・・ブロワ
6・・・返送汚泥ポンプ
7・・・余剰汚泥ポンプ
8・・・流量計
9・・・MLSS濃度計
10・・返送汚泥流量計
11・・余剰汚泥流量計
12・・SS濃度計
13・・流出汚泥濃度推定部
14・・表示部
15・・流出汚泥上限設定部
16・・降雨情報取得部
17・・将来流入水量推定部
18・・傾斜板
100・下水
101・好気槽流入水
102・簡易処理水
103・返送汚泥
104・処理水
105・余剰汚泥
106・最初沈殿池流出水
S・・・水処理装置

Claims (8)

  1. 反応槽のMLSS濃度を推定するMLSS濃度推定部と、前記反応槽へ流入する反応槽流入水の流量を推定する反応槽流入水流量推定部と、最終沈殿池から引き抜かれる引抜汚泥量を推定する引抜汚泥流量推定部と、前記最終沈殿池から流出する処理水のSS濃度である汚泥流出指標を推定する汚泥流出指標推定部と、前記汚泥流出指標推定部にて推定される前記汚泥流出指標を表示する表示部と、を有し、
    更に、前記MLSS濃度推定部と、前記反応槽流入水流量推定部と、前記引抜汚泥流量推定部と、の過去から現在までの出力値、及び、前記反応槽のMLSS濃度、前記反応槽流入水の流量、前記引抜汚泥量の将来の推定値に基づいて、前記最終沈殿池に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値を推定し、予め設定する対応関係に基づいて、前記最終沈殿池に沈殿した活性汚泥の汚泥界面高さの推定値から、将来の処理水のSS濃度を推定する流出汚泥濃度推定部を有し、
    前記表示部が、前記処理水のSS濃度である汚泥流出指標と共に、前記流出汚泥濃度推定部にて推定される将来の処理水のSS濃度を表示することを特徴とする水処理プラント運転支援装置。
  2. 前記汚泥流出指標の上限値を設定する流出汚泥上限設定部を有することを特徴とする請求項1に記載の水処理プラント運転支援装置。
  3. 前記流出汚泥濃度推定部は、前記汚泥流出指標が、前記汚泥流出指標の上限値に到達する時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の水処理プラント運転支援装置。
  4. 前記表示部は、前記汚泥流出指標の上限値に到達する時刻を表示することを特徴とする請求項に記載の水処理プラント運転支援装置。
  5. 前記MLSS濃度推定部、前記反応槽流入水流量推定部、前記引抜汚泥流量推定部の少なくとも一つの推定部が、複数の推定方法に基づいて、複数の将来の推定値を推定し、
    前記流出汚泥濃度推定部が、複数の将来の推定値に基づいて、複数の将来の処理水のSS濃度を推定することを特徴とする請求項1に記載の水処理プラント運転支援装置。
  6. 降雨情報を取得する降雨情報取得部と、前記降雨情報を使用して、将来の反応槽流入水の流量を推定する将来流入水量推定部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の水処理プラント運転支援装置。
  7. 最初沈殿池と、最終沈殿池と、請求項1に記載の水処理プラント運転支援装置と、を有することを特徴とする水処理プラント。
  8. 前記最終沈殿池に、傾斜板が設置されることを特徴とする請求項7に記載の水処理プラント。
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