JP7170745B2 - 基板状構造体及びヒータシステム - Google Patents

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Description

本開示は、基板状構造体及び該基板状構造体を含むヒータシステムに関する。
セラミックヒータ等の基板状構造体に給電するための給電用構造体が知られている。例えば、特許文献1(給電用電極棒と給電用端子との連結構造)、特許文献2(ウェハ支持体)、特許文献3(給電用電極部材)が知られている。
特開2003-308951号公報 特開2017-22284号公報 特開2003-178937号公報
本開示の一態様に係る基板状構造体は、絶縁性の基体と、内部導体と、端子部材と、を有している。前記基体は、上面及びその反対側の下面を有している。前記内部導体は、前記基体内にて前記上面及び前記下面に沿っている。前記端子部材は、少なくとも一部が前記基体内に位置しているとともに前記下面にて前記基体の外部へ露出しており、前記内部導体に電気的に接続されている。前記端子部材は、絶縁性の端子基部と、前記端子基部の表面に位置している導体層と、を有している。
本開示の一態様に係るヒータシステムは、上記の基板状構造体と、前記端子部材に電気的に接続されている電源部と、を有しており、前記内部導体が抵抗発熱体である。
実施形態に係るヒータの構成を示す模式的な分解斜視図。 図1のII-II線における断面図。 図3(a)は第1実施形態に係るヒータの端子部の平面図、図3(b)は図3(a)のIIIb-IIIb線における断面図。 図4(a)は第2実施形態に係るヒータの端子部の平面図、図4(b)は図4(a)のIVb-IVb線における断面図。 第3実施形態に係るヒータの端子部の平面図。 図6(a)、図6(b)及び図6(c)は第4実施形態、変形例及び他の変形例に係るヒータの端子部の断面図。 図7(a)、図7(b)及び図7(c)は第5実施形態、変形例及び他の変形例に係るヒータの端子部の断面図。 第6実施形態に係るヒータの端子部の平面図。 図9(a)、図9(b)及び図9(c)は第6実施形態、変形例及び他の変形例に係るヒータの端子部の断面図。 図10(a)、図10(b)及び図10(c)は第7、第8及び第9実施形態に係るヒータの端子部の断面図。 図11(a)及び図11(b)は変形例及び他の変形例に係るヒータの端子部の断面図。 第10実施形態に係るヒータの端子部の断面図。 図13(a)、図13(b)及び図13(c)及び図13(d)は実施形態に係るヒータの製造方法を説明するための断面図。 図14(a)及び図14(b)は接続導体の変形例及び他の変形例を示す断面図。 図15(a)は接続導体の更に他の変形例を示す平面図、図15(b)は端子部材の変形例を示す平面図。
以下、本開示の基板状構造体について、セラミックヒータのヒータプレートを例に取って説明する。以下で参照する各図は、説明の便宜上の模式的なものである。従って、細部は省略されていることがあり、また、寸法比率は必ずしも現実のものとは一致していない。また、ヒータは、各図に示されていない周知の構成要素をさらに備えていても構わない。
第2実施形態以降においては、基本的に、先に説明された実施形態との相違部分についてのみ説明する。特に言及がない事項については、先に説明された実施形態と同様とされてよい。また、説明の便宜上、複数の実施形態間で互いに対応する構成については、相違点があっても同じ符号を付すことがある。
[第1実施形態]
(ヒータシステム)
図1は、実施形態に係るヒータ1の構成を示す模式的な分解斜視図である。図2は、図1のヒータ1を含むヒータシステム101の構成を示す模式図である。図2において、ヒータ1については、図1のII-II線断面図が示されている。図1は、ヒータ1の構造を示すために便宜的にヒータ1を分解して示しており、実際の完成後のヒータ1は、図1の分解斜視図のように分解可能である必要はない。
図1及び図2の紙面上方は、例えば、鉛直上方である。ただし、ヒータ1は、必ずしも図1及び図2の紙面上方を鉛直上方として利用される必要はない。以下では、便宜上、図1及び図2の紙面上方を鉛直上方として、上面及び下面等の用語を用いることがある。特に断りがない限り、単に平面視という場合、図1及び図2の紙面上方から見ることを指すものとする。
ヒータシステム101は、ヒータ1と、ヒータ1に電力を供給する電力供給部3(図2)と、電力供給部3を制御する制御部5(図2)と、を有している。ヒータ1と電力供給部3とは配線部材7(図2)によって接続されている。なお、配線部材7は、ヒータ1の一部と捉えられても構わない。また、ヒータシステム101は、上記に挙げた構成の他、例えば、ヒータ1に気体及び/又は液体を供給する流体供給部を有していてもよい。
(ヒータ)
ヒータ1は、例えば、概略板状(図示の例では円盤状)のヒータプレート9(基板状構造体の一例)と、ヒータプレート9から下方へ延びているパイプ11とを有している。
ヒータプレート9は、その上面13aに加熱対象物の一例としてのウェハWf(図2)が載置され(重ねられ)、ウェハの加熱に直接に寄与する。パイプ11は、例えば、ヒータプレート9の支持及び配線部材7の保護に寄与する。なお、ヒータプレート9のみがヒータと捉えられても構わない。
(ヒータプレート)
ヒータプレート9の上面13a及び下面13bは、例えば、概ね平面である。ヒータプレート9の平面形状及び各種の寸法は、加熱対象物の形状及び寸法等を考慮して適宜に設定されてよい。例えば、平面形状は、円形(図示の例)又は多角形(例えば矩形)である。寸法の一例を示すと、直径は20cm以上35cm以下、厚さは4mm以上30mm以下である。
ヒータプレート9は、例えば、絶縁性の基体13と、基体13に埋設されている抵抗発熱体15(内部導体の一例)と、抵抗発熱体15に電力を供給するための端子部17とを備えている。抵抗発熱体15に電流が流れることによって、ジュールの法則に従って熱が発生し、ひいては、基体13の上面13aに載置されているウェハWfが加熱される。
(基体)
基体13の外形は、ヒータプレート9の外形を構成している。従って、上述のヒータプレート9の形状及び寸法に係る説明は、そのまま基体13の外形及び寸法の説明と捉えられてよい。基体13の材料は、例えば、セラミックである。セラミックは、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、炭化珪素(SiC)、及び窒化珪素(Si)等を主成分とする焼結体である。なお、主成分は、例えば、その材料の50質量%以上又は80質量%以上を占める材料である(以下、特に断りが無い限り、他の部材及び他の材料についても、同様。)。
図1では、基体13は、第1絶縁層19A及び第2絶縁層19Bによって構成されている。なお、基体13は、第1絶縁層19A及び第2絶縁層19Bとなる材料(例えばセラミックグリーンシート)が積層されて作製されてもよいし、そのような方法とは異なる方法によって作製され、完成後に抵抗発熱体15等の存在によって概念的に第1絶縁層19A及び第2絶縁層19Bによって構成されていると捉えることができるだけであってもよい。
(抵抗発熱体)
抵抗発熱体15は、基体13の上面13a及び下面13bに沿って(例えば平行に)延びている。また、抵抗発熱体15は、平面視において、例えば、基体13の概ね全面に亘って延びている。図1では、抵抗発熱体15は、第1絶縁層19A及び第2絶縁層19Bとの間に位置している。
平面視における抵抗発熱体15の具体的なパターン(経路)は適宜なものとされてよい。例えば、抵抗発熱体15は、ヒータプレート9において1本のみ設けられており、その一端から他端まで自己に対して交差することなく延びている。また、図示の例では、抵抗発熱体15は、ヒータプレート9を2分割した各領域において、円周方向に往復するように(ミアンダ状に)延びている。この他、例えば、抵抗発熱体15は、渦巻状に延びていたり、一の半径方向において直線状に往復するように延びていたりしてよい。
抵抗発熱体15を局部的に見たときの形状も適宜なものとされてよい。例えば、抵抗発熱体15は、上面13a及び下面13bに平行な層状導体であってもよいし、上記の経路を軸として巻かれたコイル状(スプリング状)であってもよいし、メッシュ状に形成されているものであってもよい。各種の形状における寸法も適宜に設定されてよい。ただし、種々の実施形態の説明では、図2に示しているように、抵抗発熱体15が上面13a及び下面13bに平行な層状導体である場合を例に取るものとする。
抵抗発熱体15の材料は、電流が流れることによって熱を生じる導体(例えば金属)である。導体は、適宜に選択されてよく、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、プラチナ(Pt)若しくはインジウム(In)又はこれらを主成分とする合金である。また、抵抗発熱体15の材料は、前記のような金属を含む導電ペーストを焼成して得られるものであってもよい。すなわち、抵抗発熱体15の材料は、ガラス粉末及び/又はセラミック粉末等の添加剤(別の観点では無機絶縁物)を含むものであってもよい。
(端子部(概要))
端子部17は、例えば、抵抗発熱体15の長さ方向両端に接続されているとともに、当該両端の位置にて、基体13のうちの下面13b側の一部(第2絶縁層19B)を貫通して下面13bから露出している。これにより、ヒータプレート9の外部から抵抗発熱体15へ電力を供給可能になっている。1対の端子部17(抵抗発熱体15の両端)は、例えば、ヒータプレート9の中央側に位置している。なお、1つの抵抗発熱体15に電力を供給する3以上の端子部17が設けられてもよいし、2以上(例えば2層以上)の抵抗発熱体15に電力を供給する2組以上の端子部17が設けられてもよい。
(パイプ)
パイプ11は、上下(軸方向両側)が開口している中空状である。別の観点では、パイプ11は、上下に貫通する空間11sを有している。パイプ11の横断面(軸方向に直交する断面)及び縦断面(軸方向に平行な断面。図2に示す断面)の形状は適宜に設定されてよい。図示の例では、パイプ11は、軸方向の位置に対して径が一定の円筒形状である。もちろん、パイプ11は、高さ方向の位置によって径が異なっていてもよい。また、パイプ11の寸法の具体的な値は適宜に設定されてよい。特に図示しないが、パイプ11には、気体又は液体が流れる流路が形成されていてもよい。
パイプ11は、セラミック等の絶縁材料から構成されていてもよいし、金属(導電材料)から構成されていてもよい。セラミックの具体的な材料としては、例えば、基体13の説明で挙げたもの(AlN等)が利用されてよい。また、パイプ11の材料は、基体13の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
基体13とパイプ11との固定は、適宜な方法によってなされてよい。例えば、両者は、両者の間に介在する接着剤(不図示)によって固定されてもよいし、両者の間に接着剤を介在させずに、固相接合によって固定されてもよいし、ボルト及びナット(いずれも不図示)を利用して機械的に固定されてもよい。
(配線部材)
配線部材7は、パイプ11の空間11s内に挿通されている。平面透視において、ヒータプレート9のうち空間11s内に露出する領域では、複数の端子部17が基体13から露出している。そして、配線部材7は、その一端が複数の端子部17に接続されている。
複数の配線部材7は、可撓性の電線であってもよいし、可撓性を有さないロッド状のものであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。また、複数の可撓性の電線は、纏められて1本のケーブルのようになっていてもよいし、纏められていなくてもよい。
配線部材7と端子部17との接続も適宜なものとされてよい。例えば、両者は、導電性の接合材によって接合されてよい。また、例えば、両者は、一方に雄ねじが形成され、他方に雌ねじが形成されることにより、螺合されていてもよい。端子部17は、前記のねじのように、配線部材7との接続のための特定の形状を有していてもよい。ただし、以下の説明では、そのような特定の形状の図示は基本的に省略する。
(端子部の詳細)
図3(a)は、図1の領域IIIaを拡大して示す平面図である。図3(b)は、図3(a)のIIIb-IIIb線における断面図である。これらの図において、抵抗発熱体15は、紙面左側から紙面右側へ延びている。
端子部17は、抵抗発熱体15に接続されている接続導体21と、接続導体21に接続されている端子部材23とを有している。端子部材23は、配線部材7が接続される部分である。1つの金属部材から端子部17を構成するのではなく、接続導体21と端子部材23とによって端子部17を構成することによって、後述するように種々の効果が奏される。
(端子部材)
端子部材23は、例えば、絶縁性の端子基部25と、端子基部25の表面に位置している導体層26とを有している。すなわち、端子部材23は、その表面に導電性を有している構成である。また、端子部材23は、上下方向(基体13の厚み方向)にある程度の長さを有する形状に形成されている。
端子部材23は、例えば、少なくとも上方側(基体13の内部側)の一部が、少なくとも基体13の下面13b側の一部を上下に貫通するようにして基体13に埋設されている。これにより、端子部材23は、基体13に保持されているとともに、基体13内に位置している接続導体21に接続可能となっている。
また、端子部材23の下面側(抵抗発熱体15から離れる側)の一部は、基体13の下面13bから露出している。これにより、端子部材23は、配線部材7と接続可能となっている。なお、本開示において、端子部材23が基体13の下面13bから露出しているという場合、その露出している部分は、配線部材7によって、及び/又は配線部材7と端子部材23とを接続する不図示の接合材等によって、外部から隠れていても構わない。
端子部材23の具体的な形状及び各種の寸法等は適宜に設定されてよい。例えば、図示の例のように、端子部材23は、上下方向(基体13の厚さ方向)に直線状に延びる柱状とされてよい。端子部材23は、図示の例のように中実であってもよいし、図示の例とは異なり、中空状であってもよい。また、特に図示しないが、端子部材23は、下面13bから延び出る長さが比較的長いロッド状とされてもよい。例えば、端子部材23の下面13bから延び出る長さは基体13の厚さの2倍以上又は5倍以上とされてもよい。
また、例えば、端子部材23の基体13に平行な横断面の形状及び大きさは、上下方向(基体13の厚さ方向)において一定であってもよいし、一定でなくてもよい。横断面の形状は、円形又は多角形等の適宜な形状とされてよい。ただし、種々の実施形態の説明では、図示のように、円形である場合を例に取る。
また、平面視において、端子部材23の抵抗発熱体15に対する相対的な大きさ及び位置等は適宜に設定されてよい。例えば、抵抗発熱体15の幅方向における端子部材23の径は、抵抗発熱体15の幅よりも小さくてもよいし(図示の例)、同等でもよいし、大きくてもよい(図8参照)。端子部材23は、抵抗発熱体15の幅方向において、その全体が抵抗発熱体15内に収まっていてもよいし(図示の例)、収まっていなくてもよい(図8参照)。端子部材23の中心は、抵抗発熱体15の幅方向の概ね中心に位置していてもよいし(図示の例)、位置していなくてもよい。なお、本実施形態の説明では、図示のように、端子部材23の径が抵抗発熱体15の幅よりも小さく、かつ端子部材23が抵抗発熱体15の幅に収まっている態様を例に取る。
端子部材23の基体13に対する上下方向の位置等も適宜に設定されてよい。例えば、端子部材23の上面は、抵抗発熱体15よりも上方に位置して基体13に接していてよい(図示の例)。また、例えば、端子部材23の上面は、抵抗発熱体15の下面又は内部に接していてもよい(図4(b)参照)。換言すれば、端子部材23の上面は、抵抗発熱体15に接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。また、特に図示しないが、端子部材23の上面は、抵抗発熱体15の下面よりも下方に位置して基体13に接していてもよい。
また、例えば、端子部材23の下面は、図示の例のように、基体13の下面13b(より詳細には後述する凹部13rの底面)よりも下方に位置してよい。別の観点では、端子部材23は、下面13bから突出して、下面だけでなく、下方側の一部の側面を基体13から露出させてよい。また、図示の例とは異なり、端子部材23の下面は、下面13bと面一又は下面13bよりも上方に位置していてもよい。この場合、端子部材23は、その下面のみを基体13から露出させる。
(端子基部)
端子部材23において、導体層26は比較的薄く形成されており、端子基部25は、端子部材23の体積の大部分を占めている。及び/又は、導体層26は概ね一定の厚さで形成されており、端子基部25の形状及び大きさは端子部材23の形状及び大きさを一回り小さくした形状及び大きさ(略相似形)である。従って、上記の、又は後述の端子部材23の形状及び大きさ等に関する説明は、端子基部25の説明と捉えられてよい。ただし、導体層26は、端子部材23の形状及び大きさに影響を及ぼす態様とされていてもよい。
端子基部25の端子部材23に占める割合は、適宜に設定されてよい。例えば、端子基部25は、端子部材23の体積の60%以上、70%以上、80%以上、90%以上又は95%以上を占めてよい。また、例えば、端子基部25の径は、端子部材23の径の70%以上、80%以上、90%以上又は95%以上を占めてよい。
端子基部25の材料は、例えば、導体層26及び/又は接続導体21の材料に比較して、熱膨張係数が基体13の材料に近い材料である。基体13の材料は、通常、導体層26及び/又は接続導体21の材料よりも熱膨張係数が小さい。従って、別の観点では、端子基部25の材料は、導体層26及び/又は接続導体21の材料に比較して熱膨張係数が小さい。また、例えば、端子基部25の材料は、導体層26及び/又は接続導体21の材料に比較して熱伝導率が低い。端子基部25の材料としては、例えば、セラミックを挙げることができる。当該セラミックは、例えば、基体13を構成するセラミックの主成分と同一の主成分を有していてよい。
(導体層)
導体層26は、例えば、既述のように、端子部材23の大きさに比較して薄くされている。上記の端子基部25の大きさの逆算になるが、念のために記載すると、例えば、導体層26の体積は、端子部材23の体積の40%以下、30%以下、20%以下、10%以下又は5%以下とされてよい。また、例えば、導体層26の厚さは、端子部材23の径(円形でない場合は例えば最大径)及び/又は端子部材23の上下方向の長さの15%以下、10%以下、5%以下又は2.5%以下とされてよい。
また、導体層26は、例えば、既述のように、その全体に亘って概ね一定の厚さとされている。ただし、導体層26は、端子部材23の側面、上面及び下面における厚さが互いに異なっていても構わない。導体層26は、例えば、端子部材23の表面の全体を覆っている。ただし、特に図示しないが、導体層26は、端子基部25の一部を覆っていなくても構わない。例えば、端子部材23の上面が抵抗発熱体15(又は接続導体21)との導通に利用されていない場合においては、導体層26は、端子基部25の上面を覆っていなくても構わない。
導体層26の材料は適宜に設定されてよい。例えば、導体層26の材料は、内部導体(抵抗発熱体15)の材料及び/又は配線部材7の材料と同一の材料若しくは主成分が同一の材料であってもよいし、そのような材料でなくてもよい。同一又は主成分が同一の場合においては、例えば、これらの導体の間に生じる熱応力を低減することができる。導体層26の材料としては、例えば、Ag、Pt、Pd、W又はMoを挙げることができる。また、導体層26の材料としては、耐酸化性が相対的に高い材料が用いられてもよい。例えば、導体層26の材料は、イオン化傾向がNi以下である金属とされてよい。そのような金属としては、例えば、Ni、Ag、Pt、Pdを挙げることができる。導体層26は、互いに異なる材料からなる2層以上の導体層から構成されていてもよい。この場合、2層以上の導体層のうち、1層のみが上述したような材料から構成されていてもよい。
(接続導体)
接続導体21は、例えば、その全体が導体(例えば金属)によって構成されており、また、基体13の厚み方向にある程度の長さを有する形状に形成されている。接続導体21は、例えば、その少なくとも一部が基体13内に埋設されている。これにより、接続導体21は、基体13に保持されているとともに、基体13内に位置している抵抗発熱体15に接続可能となっている。
接続導体21の具体的な形状及び各種の寸法等は適宜に設定されてよい。例えば、図示の例のように、接続導体21は、基体13の厚さ方向に直線状に延びる柱状とされてよい。接続導体21は、図示の例のように中実であってもよいし、図示の例とは異なり、中空状であってもよい。また、例えば、端子部材23の基体13に平行な横断面の形状及び大きさは、基体13の厚さ方向において一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
接続導体21は、図示の例のように、その側面において抵抗発熱体15と接続されていてもよいし、その上面において抵抗発熱体15と接続されていてもよい(図4(b)参照)。前者の場合、接続導体21は、図示の例のように抵抗発熱体15を上下方向(基体13の厚さ方向)に貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい(平面視において抵抗発熱体15に隣接していてもよい。)。また、接続導体21が抵抗発熱体15を貫通している態様において、接続導体21は、平面視における接続導体21回りの全周に亘って抵抗発熱体15に接続されていてもよいし、一部においてのみ抵抗発熱体15に接続されていてもよい(図示の例)。なお、特に図示しないが、接続導体21がその全周に亘って抵抗発熱体15に接続される態様では、端子部材23は、抵抗発熱体15よりも下方に位置している。また、特に図示しないが、抵抗発熱体15がコイル状である場合等においては、接続導体21の上面及び側面の双方を抵抗発熱体15に接続することも可能である。
接続導体21は、その上下方向(基体13の厚さ方向)の長さが抵抗発熱体15の厚さ(上下方向の長さ)よりも長くされている。なお、抵抗発熱体がコイル状の場合は、ここでいう抵抗発熱体の厚さは、コイル径ではなく、コイルを構成する線材の上下方向の径である。接続導体21の上下方向の長さは、例えば、抵抗発熱体15の厚さの2倍以上、5倍以上、10倍以上又は100倍以上である。また、接続導体21は、例えば、少なくとも、抵抗発熱体15よりも下方に位置する部分を有している。また、例えば、平面視において、抵抗発熱体15の幅方向における端子部材23の径は、抵抗発熱体15の幅よりも小さくてもよいし(図示の例)、同等でもよいし、大きくてもよい。ただし、後述の種々の実施形態の説明では、一部の実施形態を除いて、図示のように、端子部材23の径が抵抗発熱体15の幅よりも小さい場合を例に取る。
接続導体21と端子部材23とは、例えば、少なくとも側面同士が接続されている。この側面同士の接続領域の上下方向(基体13の厚さ方向)の長さ及び上下方向の位置等は適宜に設定されてよい。例えば、接続領域の上下方向の長さは、抵抗発熱体15の厚さ(上下方向の長さ)よりも大きくされてよい。また、接続導体21と端子部材23との接続領域は、上下方向において、接続導体21の一部に位置していてもよいし(図示の例)、接続導体21の全体に亘っていてもよい(図4(b)参照)。また、接続領域は、上下方向において、例えば、端子部材23の一部に位置していてもよいし(図示の例)、特に図示しないが、端子部材23の全体に亘っていてもよい。
別の観点では、接続導体21の上面は、端子部材23の上面よりも上方に位置していてもよいし(図示の例)、端子部材23の上面と面一であってもよいし(図4(b)参照)、端子部材23の上面よりも下方に位置していてもよい(図7(a)参照)。また、接続導体21の下面は、図示の例のように、端子部材23の下面よりも上方に位置していてもよいし(図示の例)、特に図示しないが、端子部材23の下面と面一であってもよいし、端子部材23の下面よりも下方に位置していてもよい。また、接続導体21の上下方向の長さは、図示の例のように、端子部材23の上下方向の長さよりも短くてもよいし、特に図示しないが、端子部材23の上下方向の長さに対して同等以上であってもよい。
接続導体21は、例えば、平面視において、端子部材23を中心とする円周方向の一部範囲にのみ位置している。ひいては、接続導体21は、端子部材23の側面のうち端子部材23を中心とする円周方向の一部のみに対して接続されている。端子部材23回りの方向における(1つの)接続導体21の大きさ、又は(1つの)接続導体21と端子部材23との接続領域の大きさは、適宜に設定されてよい。例えば、これらの大きさは、端子部材23回りの中心角で、20°以上、40°以上、60°以上又は80°以上とされてよく、また、90°以下、80°以下、60°以下又は40°以下とされてよく、前記の下限と上限とは矛盾しない限り、適宜に組み合わされてよい。
別の観点では、端子部材23の側面のうち、接続導体21の側面と上下方向の範囲が重複している部分は、接続導体21の側面と接続されていない非接続領域を有している。ここで、本実施形態では、平面視において端子部材23が抵抗発熱体15の幅に収まっており、かつ端子部材23が抵抗発熱体15を貫通している態様を例に取っている。従って、上記の非接続領域のうち上下方向の一部は、抵抗発熱体15に直接に、又は不図示の接合材(導電膜)を介して接続されている。また、上記の非接続領域のうち、抵抗発熱体15に接続されていない部分は、基体13に接している。なお、特に図示しないが、抵抗発熱体15がコイル状である場合等においては、端子部材23の上面及び側面の双方を抵抗発熱体と接続することも可能である。
接続導体21と端子部材23との接続領域の形状は、曲面状であってもよいし(図示の例)、平面状であってもよい。図示の例では、平面視において、端子部材23は凸部24(凸面)を有しており、接続導体21は凹部22(凹面)を有しており、凸部24及び凹部22が互いに接続されている。より詳細には、凸部24は、例えば、平面視において円形状の端子部材23の一部(弧)である。凹部22は、凸部24と概ね一致する形状(曲率が概ね同等の弧)である。そして、凸部24は凹部22に嵌合している。凸部24及び凹部22の曲率の具体的な値は適宜に設定されてよい。
平面視において、(1つの)接続導体21の面積は、例えば、端子部材23の面積よりも小さくされている。また、上記のように接続導体21の面積は凹部22の形成によって減じられているが、例えば、凹部22が形成されていないとしても、接続導体21の面積は、端子部材23の面積よりも小さくされている。換言すれば、接続導体21の径(円形を想定できないときは例えば最大径)は、端子部材23の径(円形でない場合は例えば最大径)よりも小さい。例えば、凹部22によって減じられた、又は減じられていない接続導体21の面積は、端子部材23の面積の9/10以下、2/3以下、1/2以下又は1/3以下とされてよい。ただし、特に図示しないが、(1つの)接続導体21の面積は、端子部材23の面積以上とされても構わない。
接続導体21の端子部材23に対する相対位置は適宜に設定されてよい。図示の例では、接続導体21は、端子部材23に対して、抵抗発熱体15が延びる方向において並んでいる。なお、図示の例では、接続導体21は、端子部材23に対して、抵抗発熱体15の端部とは反対側に位置しているが、抵抗発熱体15の端部側に位置していてもよい。また、接続導体21と端子部材23との並び方向は、抵抗発熱体15の延びる方向に交差(傾斜又は直交)していてもよい。
接続導体21の端子部材23と接続されていない部分等の形状は適宜な形状とされてよい。例えば、図示の例では、平面視において、接続導体21は、円形において上記の凹部22が形成された形状とされている。すなわち、接続導体21の、端子部材23と接続されていない側面の形状は弧状である。その径は、例えば、端子部材23の径よりも小さい。また、弧の中心角は、例えば、180°以上である。
別の観点では、接続導体21は、端子部材23と接続されている第1部位21mと、第1部位21mに対して端子部材23とは反対側に位置している第2部位21nとを有している。そして、第2部位21nは、接続導体21及び端子部材23の並び方向に直交する方向の幅が第1部位21mのものよりも大きい。従って、第2部位21nは、基体13に対して端子部材23側へ当接(係合)している。
なお、接続導体21の横断面(基体13に平行な断面)の形状は、凹部22が形成されていないとしたときに、円形以外の形状、例えば、楕円形又は多角形であってもよい。また、上記の基体13に対して端子部材23側へ当接する第2部位21nを有する形状は、円形に凹部22を形成した形状だけでなく、楕円形又は多角形に凹部22を形成した形状、若しくは凹部22が形成されていない形状によっても実現可能である。
接続導体21の基体13に対する上下方向の位置等は適宜に設定されてよい。例えば、接続導体21の下面は、基体13の下面13b(より詳細には後述する凹部13rの底面)に対して、面一とされてもよいし(図示の例)、下方に位置してもよいし(図11(a)参照)、上方に位置してもよい。また、接続導体21の下面は、基体13から露出していてもよいし、基体13に埋設されていてもよい。
接続導体21の材料も適宜に設定されてよい。例えば、接続導体21の材料は、内部導体(抵抗発熱体15)の材料、端子部材23の導体層26の材料及び/又は配線部材7の材料と同一の材料若しくは主成分が同一の材料であってもよいし、そのような材料でなくてもよい。同一又は主成分が同一の場合においては、例えば、これらの導体の間に生じる熱応力を低減することができる。接続導体21の材料としては、例えば、W、Mo又はPtを挙げることができる。
図3(a)及び図3(b)では、接続導体21及び端子部材23(導体層26)の境界を明示している。ただし、両者が同一の材料又は類似する材料から構成されることにより、両者の境界は不明瞭であってもよい。この場合であっても、例えば、接続導体21及び端子部材23の形状から両者の存在を特定可能である。また、逆に、接続導体21及び端子部材23の形状からは両者の存在を特定できない場合に、材料の観点から両者が特定されてもよい。また、いずれの場合においても、製造過程において接続導体21及び端子部材23が別個に作製されていることに基づいて、両者の存在が特定されても構わない。他の部材同士についても同様である。
(端子部に係るその他の構成)
基体13の下面13bは、端子部17付近において凹部13rを有していてもよい。当該凹部13rは、例えば、平面視において端子部材23及び接続導体21が収まる広さを有している。凹部13rの平面形状及び深さ等は適宜に設定されてよい。凹部13rは、例えば、ヒータプレート9の製造過程において下面13b(凹部13r以外の領域)の研磨を容易化することに寄与する。
また、下面13bの端子部17の周囲(又は端子部材23の周囲)には、封止材27が設けられてもよい。図示の例では、封止材27は、端子部材23の側面、基体13の下面13b(厳密には凹部13rの底面)及び接続導体21の下面に密着している。これにより、例えば、端子部材23と基体13との隙間、端子部材23と接続導体21との隙間及び/又は接続導体21と基体13との隙間が封止される。封止材27の材料は、適宜なものとされてよく、例えば、一般的なガラス封止であってもよいし、CaO-Al-Y系の接合剤が用いられてもよい。
以上のとおり、本実施形態では、基板状構造体(ヒータプレート9)は、基体13と、内部導体(抵抗発熱体15)と、端子部材23とを有している。基体13は、上面13a及びその反対側の下面13bを有している絶縁性の部材である。抵抗発熱体15は、基体13内にて上面13a及び下面13bに沿っている。端子部材23は、少なくとも一部が基体13内に位置しているとともに下面13bにて基体13の外部へ露出しており、抵抗発熱体15に電気的に接続されている。端子部材23は、絶縁性の端子基部25と、端子基部25の表面に位置している導体層26と、を有している。
通常、導体は、絶縁体よりも熱膨張係数が大きい。従って、上記のように端子部材23の内部に絶縁体を用いることによって、例えば、端子部材23の全体を金属によって構成した場合に比較して、端子部材23全体としての熱膨張係数と、基体13の熱膨張係数との差を低減することができる。ひいては、端子部材23と基体13との間に生じる熱応力を低減して、基体13に亀裂等が発生する蓋然性を低下させることができる。また、例えば、ヒータプレート9の端子部17付近における金属の体積を減じることができる。一方、導体は、通常、絶縁体よりも熱伝導率が高い。従って、例えば、端子部17が設けられていることに起因するヒータプレート9の局所的な熱伝導率の高まりを低減することができる。このように、本実施形態では、端子の構成が好適化される。
また、本実施形態では、基体13は、セラミックスからなる。端子基部25は、基体13を構成する材料と主成分が共通するセラミックスからなる。この場合、例えば、上記の熱応力を低減する効果、及び/又は局所的な熱伝導率の高まりを低減する効果が向上する。
また、本実施形態では、ヒータプレート9は接続導体21を有している。接続導体21は、基体13内で抵抗発熱体15に接続されている。端子部材23は、基体13内で接続導体21に接続されているとともに、下面13bにて基体13の外部へ露出している。接続導体21は、上下方向の長さが抵抗発熱体15の上下方向の厚さよりも長い。端子部材23は、少なくとも側面が接続導体の側面に接続されている。
この場合、例えば、接続導体21を抵抗発熱体15との接続に適した構成とするとともに、端子部材23をヒータプレート9の外部との接続に適した構成とすることができる。すなわち、端子の好適化が容易化される。別の観点では、端子の設計の自由度が向上する。その結果、例えば、以下のような構成を採用して種々の効果を得ることができる。
本実施形態では、平面視において、接続導体21は、端子部材23を中心とする円周方向の一部範囲にのみ位置しており、端子部材23の側面のうち一部のみが接続導体21に接続されている。
この場合、例えば、接続導体21が設けられていない従来の端子部において端子部材23の径を大きくする場合に比較して、端子部17の体積に対する端子部17の表面積を大きくすることが容易である。その結果、例えば、端子部17の基体13に対する固定に関する信頼性、及び/又は端子部17と抵抗発熱体15との導通の信頼性を向上させることができる。また、例えば、端子部17全体としての形状を抵抗発熱体15が延びる方向を長手方向とする形状とすることも容易である。ひいては、端子部17と抵抗発熱体15との接触面積を確保することが容易である。
また、本実施形態では、接続導体21は、第1部位21m及び第2部位21nを有している。第1部位21mは、端子部材23に接続されている。第2部位21nは、第1部位21mに対して端子部材23とは反対側に位置しているとともに端子部材23と接続導体21との並び方向に直交する方向の長さが第1部位21mよりも長い。
この場合、例えば、接続導体21は基体13に対して端子部材23側へ係合する。その結果、例えば、接続導体21と基体13との固定の信頼性が向上する。また、例えば、端子部17は、接続導体21と端子部材23との間にくびれを有することになるから、くびれを有していない場合に比較して基体13及び/又は抵抗発熱体15との接触面積が増加する。その結果、端子部17と基体13との固定の信頼性、及び/又は端子部17と抵抗発熱体15との導通の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、接続導体21は、側面に凹部22を有している。端子部材23は、側面に凸部24を有している。凹部22と凸部24とは接続されている。
この場合、例えば、平面同士を接合する態様(当該態様も本開示に係る技術に含まれる)に比較して、接続導体21と端子部材23との接触面積を大きくできる。その結果、両者の固定及び/又は導通の信頼性が向上する。また、接続導体21及び端子部材23は、凸部24の突出方向に交差する方向に互いに係合することになるから、この観点からも両者の固定及び/又は導通の信頼性が向上する。
また、本実施形態では、平面視において接続導体21の面積は端子部材23の面積よりも小さい。
この場合、例えば、端子部17の、基体13の内部に確保される体積を小さくして、基体13に付与される熱応力を低減することができる。ひいては、基体13が破損する蓋然性を低減することができる。その一方で、端子部材23を大きくして、配線部材7との接続を容易化することができる。
また、本実施形態では、端子部材23の側面のうち、接続導体21に接続されている一部以外の部分の少なくとも一部は、抵抗発熱体15に接続されている。
この場合、例えば、端子部材23は、接続導体21を介して抵抗発熱体15と接続されているだけでなく、抵抗発熱体15と直接に接続されている。すなわち、抵抗発熱体15と端子部材23(別の観点では配線部材7)との接続に関して2つの経路が存在する。その結果、例えば、熱膨張が繰り返されて2つの経路の一方が断線しても、他方によって電気的接続が維持される。その結果、導通の信頼性が向上する。
また、本実施形態では、端子部材23の側面のうち、接続導体21に接続されている一部以外の部分の少なくとも一部は、基体13に当接している、又は前記基体に接合されている。
この場合、例えば、端子部材23は、接続導体21を介して基体13に保持されているだけでなく、接続導体21を介さずに直接に基体13に保持されている。すなわち、端子部材23は、2種の保持方法によって基体13に保持されている。その結果、例えば、熱膨張が繰り返されて2種の保持方法の一方において保持が解除又は保持の強度が低下しても、他方の保持方法によって端子部材23は基体13に保持される。
また、本実施形態では、接続導体21の側面と抵抗発熱体15とが接続されている。
この場合、例えば、加工誤差によって接続導体21の上下位置が設計値から多少ずれたとしても、接続導体21と抵抗発熱体15とが接続される。従って、例えば、導通の信頼性を向上させることができる。別の観点では、加工精度を落としてコスト削減を図ることができる。
また、本実施形態では、接続導体21の上端が端子部材23よりも上方に位置している。
この場合、例えば、端子部材23の体積を大きくしつつも、端子部17のうちの基体13の内部側に位置する部分の体積の増加を抑えることができる。その結果、例えば、基体13と端子部17との熱膨張差によって基体13が破損する蓋然性が低減される。その一方で、端子部材23と配線部材7との接続が容易化される。
[第2実施形態]
図4(a)及び図4(b)は、第2実施形態に係るヒータプレート209の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(a)及び図3(b)に相当する。また、図4(b)は、図4(a)のIVb-IVb線における断面図である。
この実施形態では、端子部217は、複数の接続導体21を有している。具体的には、端子部217は、2つの接続導体21を有している。複数の接続導体21の位置は適宜に設定されてよい。図示の例では、2つの接続導体21は、端子部材23に対して、抵抗発熱体15が延びる方向の両側(互いに反対側)に位置している。別の観点では、2つの接続導体21は、端子部材23を対称点として点対称に配置されている。換言すれば、n個の接続導体21は、360°/n回転対称(ここでは180°回転対称)に配置されている。別の観点では、複数の接続導体21は、端子部材23の周方向において均等な間隔で配置されている。
ただし、接続導体21が複数の場合においても、第1実施形態で述べたように、接続導体21は、端子部材23に対して、抵抗発熱体15が延びる方向に対して交差する方向に位置していてもよい。また、2つ以上の接続導体21は、点対称又は回転対称の位置に配置されていなくてもよい。
複数の接続導体21の構成(形状、大きさ及び材料等)は、互いに同一であってもよいし(図示の例)、互いに異なっていてもよい。また、複数の接続導体21の上面又は下面等の上下方向の位置は、互いに同一であってもよいし(図示の例)、互いに異なっていてもよい。
第1実施形態の説明では、接続導体21はその上面にて抵抗発熱体15に接続されてよいこと、端子部材23はその上面にて抵抗発熱体15に接続されてよいこと、及び接続導体21及び端子部材23の上面は概ね面一とされてよいことについて言及した。図4(b)では、そのような例が図示されている。
本実施形態では、1つの抵抗発熱体15に接続されている複数の接続導体21が1つの端子部材23を囲んで当該端子部材23に接続されている。
この場合、例えば、接続導体21が一つの場合に比較して、第1実施形態で述べた種々の効果が向上する。例えば、端子部217全体としての体積に対して端子部217全体としての面積を大きくし、固定及び/又は導通の信頼性を向上させる効果が向上する。また、例えば、抵抗発熱体15と端子部材23との導通の経路を増加させて導通の信頼性を向上させる効果が向上する。
また、本実施形態では、複数の接続導体21は、平面視において点対称の位置関係を有している。
この場合、例えば、端子部材23が1つの接続導体21から剥がれたときに、逆に、端子部材23が他の接続導体21に押し付けられることが期待される。すなわち、導通の信頼性が向上する。また、例えば、端子部材23の周方向において複数の接続導体21同士の距離を確保しやすいから、基体13のうちの複数の接続導体21の間に位置する部分と複数の接続導体21との間に生じる熱応力が低減される。
また、本実施形態では、接続導体21の上面と抵抗発熱体15とが接続されている。
この場合、例えば、本実施形態のように、抵抗発熱体15の厚さに対して抵抗発熱体15の幅が大きい態様においては、接続導体21の側面と抵抗発熱体15の断面とを接続する場合(図3(b))に比較して、接続導体21と抵抗発熱体15との接続面積を確保しやすい。
また、本実施形態では、端子部材23の上面と接続導体21の上面とが面一である。例えば、両者の高さの差は、抵抗発熱体15の厚さ未満である。
この場合、例えば、端子部材23の上面と接続導体21の上面との双方を抵抗発熱体15に接続することができる。その結果、端子部217と抵抗発熱体15との接続面積を大きくできる。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態に係るヒータプレート309の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(a)に相当する。
第2実施形態では、接続導体21が複数設けられてよいことを述べた。そして、複数の接続導体21の数は、第2実施形態において例示した2つに限定されず、3以上であってもよい。図5では、4つの接続導体21が例示されている。より具体的には、例えば、4つの接続導体21のうち2つは第2実施形態と同様に配置されている。残りの2つは、端子部材23に対して抵抗発熱体15の幅方向の両側に位置している。また、4つの接続導体21は、第2実施形態と同様に、端子部材23を対称点として、360°/n回転対称(ここでは90°回転対称)に配置されている。
[第4実施形態]
図6(a)は、第4実施形態に係るヒータプレート409の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
本実施形態以降においては、基本的に、第2実施形態と同様に、2つの接続導体が設けられている態様を例に取る。ただし、いずれの態様においても、接続導体は、1つとされてもよいし、3以上とされてもよい。また、本実施形態以降においては、基本的に、第1実施形態と同様に、接続導体の側面と抵抗発熱体15とが接続されている態様を例に取る。ただし、一部の態様(接続導体の上面と抵抗発熱体15とを接続することが不可能な態様)を除いて、いずれの態様においても、第2実施形態と同様に、接続導体の上面と抵抗発熱体15とが接続されてもよい。端子部材23と抵抗発熱体15との接続についても、図示の態様以外に、既に述べた種々の態様とされてよい。
第4実施形態の端子部417においては、第1実施形態の図3(b)に示した端子部17と同様に、接続導体421の上面は、端子部材23よりも上方に位置している。さらに、本実施形態では、接続導体421は、端子部材23の上面に重なる(平面視において端子部材23重なる)重複部421fを有している。
重複部421fの形状及び寸法は適宜に設定されてよい。例えば、接続導体421のうち、端子部材23の上面よりも下方側に位置している部分は、平面視において、第2実施形態の接続導体21の形状と同様の形状を有している。そして、接続導体421のうち、端子部材23の上面よりも上方側に位置している部分は、図4(a)において2点鎖線で示しているように、平面視において、接続導体21に凹部22を形成しなかったと仮定した場合の形状と同様の形状(ここでは円形)を有している。すなわち、重複部421fは、接続導体21において凹部22によって切り欠かれた領域の形状と同様の形状を有している。
このように、重複部421fを形成すると、例えば、接続導体421と端子部材23との接触面積が増加する。これにより、例えば、導通の信頼性が向上する。また、例えば、接続導体421と基体13との接触面積が増加する。これにより、例えば、接続導体421と基体13との固定の信頼性が向上する。
なお、第1実施形態でも言及したように、接続導体は、平面視においてその全周において抵抗発熱体15と接続されてもよい。本実施形態の場合においては、例えば、特に図示しないが、図示の位置よりも端子部材23及び接続導体21が下方に位置し、重複部421fの端子部材23側の側面が抵抗発熱体15に接続されることによって接続導体21の全周が抵抗発熱体15に接続されてよい。加えて、端子部材23の上面が抵抗発熱体15に接続されてもよい。
(第4実施形態の変形例)
図6(b)は、第4実施形態の変形例に係るヒータプレート409-1を示す、図6(a)に対応する図である。
このヒータプレート409-1の端子部417-1では、端子部材23の上面と、基体13との間に空間29が構成されている。空間29には、例えば、気体が存在している。気体は、空気又は窒素などの適宜なものとされてよい。又は、空間29は真空とされている。なお、真空は、現実には、大気圧に対してある程度の差で負圧となっている状態である。
図示の例では、空間29は、一定の厚さ(端子部材23の上面と基体13との距離)で端子部材23の上面全体に亘っている。ただし、空間29の厚さは、平面方向の位置に応じて変化していても構わない。端子部材23の上面の一部は基体13に当接していてもよい。空間29の厚さは適宜に設定されてよい。例えば、空間29の厚さは、抵抗発熱体15の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。
このように、空間29が構成されていると、例えば、端子部材23が上下方向において熱膨張したときに、端子部材23の上面から基体13へ直ちに荷重が加えられる蓋然性が低下する。その結果、端子部材23と基体13との間における熱応力が低減される。また、空間29は、端子部材23と基体13との間の断熱層として機能する。一方、端子部417周辺は、熱伝導率が基体13よりも高い導体の体積が大きくなりやすいことなどから、基体13の熱が上昇しやすい。従って、例えば、空間29が設けられることにより、導体から基体13への熱の伝達が低減され、基体13の中央の温度が外周側よりも高くなる蓋然性が低下することが期待される。
なお、空間29は、第4実施形態に係る構成(例えば接続導体421)だけでなく、他の実施形態の構成(例えば接続導体21)と組み合わされてよい。また、空間29が設けられている場合においては、端子部材23は、例えば、その上面においては抵抗発熱体15とは接続されず、その側面において抵抗発熱体15と接続されたり、接続導体21を介してのみ抵抗発熱体15と接続されたりしてよい。
(第4実施形態の他の変形例)
図6(c)は、第4実施形態の他の変形例に係るヒータプレート409-2を示す、図6(a)に対応する図である。
このヒータプレート409-2の端子部417-2では、接続導体21の上面と、基体13との間に空間31が構成されている。空間31は、空間29と同様に、気体が存在している、又は真空とされているものである。空間31は、空間29と遮断されていてもよいし、つながっていてもよい。遮断されている場合において、空間31内の状態(真空か否か)、及び/又は気体の種類若しくは真空度は、空間29のものと同様であってもよいし、異なっていてもよい。
図示の例では、空間31は、一定の厚さ(接続導体21の上面と基体13との距離)で接続導体21の上面全体に亘っている。ただし、空間31の厚さは、平面方向の位置に応じて変化していても構わない。接続導体21の上面の一部は基体13に当接していてもよい。空間31の厚さは適宜に設定されてよい。例えば、空間31の厚さは、抵抗発熱体15の厚さ及び/又は空間29の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。
このように、空間31が構成されていると、例えば、空間29によって端子部材23に関して生じた効果と同様の効果が接続導体21に関して奏される。具体的には、例えば、熱応力の低減、及び/又は基体13の中央の温度が相対的に高くなる蓋然性の低下の効果が得られる。
なお、空間31は、第4実施形態に係る構成(例えば接続導体421)だけでなく、他の実施形態の構成(例えば接続導体21)と組み合わされてよい。また、空間31が設けられている場合においては、接続導体21は、例えば、その上面においては抵抗発熱体15とは接続されず、その側面において抵抗発熱体15と接続される。図6(c)では、空間29及び空間31の双方が設けられている。ただし、特に図示しないが、空間31のみが設けられてもよい。
[第5実施形態]
図7(a)は、第5実施形態に係るヒータプレート509の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
第1実施形態では、接続導体21の上面は、端子部材23の上面よりも下方に位置してよい(別の観点では、端子部材23の上面は接続導体21よりも上方に位置してよい)ことを述べた。本実施形態に係る端子部517は、そのような例となっている。
このように、端子部材23の上面が接続導体21よりも上方に位置している場合においては、例えば、端子部材23が深くまで基体13に埋設されるから、端子部材23の基体13に対する固定の信頼性が向上する。端子部材23は、配線部材7と接続されるなどして外部から荷重が加えられる部分であるから、端子部517全体としての基体13に対する固定の信頼性も向上する。その一方で、接続導体21を基体13から下方へ離したことになるから、基体13の内部側で生じる端子部517と基体13との間の熱膨張差に起因する熱応力を低減することができる。
(第5実施形態の変形例)
第4実施形態の変形例(図6(b))の説明では、空間29は、他の実施形態において設けられてもよいことを述べた。図7(b)に示すヒータプレート509-1の端子部517-1は、図7(a)の端子部517において空間29を設けた構成となっている。
(第5実施形態の他の変形例)
第4実施形態の他の変形例(図6(c))の説明では、空間31は、他の実施形態において設けられてもよいことを述べた。図7(c)に示すヒータプレート509-2の端子部517-2は、図7(b)の端子部517-1において空間31を設けた構成となっている。
[第6実施形態]
図8は、第6実施形態に係るヒータプレート609の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(a)に相当する。図9(a)は、図8のIX-IX線に対応する断面図である。
第1実施形態の説明では、端子部材23は、抵抗発熱体15の幅方向において、その全体が抵抗発熱体15内に収まっていなくてもよいことを述べた。本実施形態に係る端子部617は、そのような例となっている。別の観点では、端子部材23の側面のうち抵抗発熱体15の上下方向の位置と同等の位置にある部分において、抵抗発熱体15と接続されていない範囲の少なくとも一部は、基体13と接している(例えば接合されている。)。
第1実施形態の説明で述べたように、端子部材23の少なくとも一部が基体13と接している場合においては、端子部材23の基体13に対する固定の信頼性が向上する。本実施形態においては更に固定の信頼性が向上する。また、端子部材23は、その径が比較的大きいから、配線部材7との接続が容易化される。
また、第1実施形態の説明では、端子部は、抵抗発熱体15の端部だけでなく、中途位置に設けられてよいことを述べた。図8は、そのような例を示している。
なお、図示の例では、平面視において、抵抗発熱体15の幅方向の両側において端子部材23が基体13と接しているが、片側のみにおいて基体13と接していてもよい。また、端子部材23は、平面視において、抵抗発熱体15の幅方向以外の方向において基体13と接していてもよい。
(第6実施形態の変形例)
図9(b)は、第6実施形態の変形例に係るヒータプレート609-1を示す、図9(a)に対応する図である。
このヒータプレート609-1の端子部617-1では、端子部材23の側面と、基体13との間に空間33が構成されている。空間33は、図6(b)及び図6(c)等に示した空間29及び31と同様に、気体が存在している、又は真空とされているものである。空間29及び/又は31が設けられている場合において、空間33は、空間29及び/又は31に対して、遮断されていてもよいし、つながっていてもよい。遮断されている場合において、空間31内の状態(真空か否か)、及び/又は気体の種類若しくは真空度は、空間29及び/又は31のものと同様であってもよいし、異なっていてもよい。
図示の例では、空間33は、一定の厚さ(端子部材23の側面と基体13との距離)で、端子部材23の側面に対して上下方向全体に亘っている。ただし、空間33の厚さは、上下方向の位置に応じて変化していても構わない。端子部材23の側面の一部は基体13に当接していてもよい。空間33の厚さは適宜に設定されてよい。例えば、空間33の厚さは、抵抗発熱体15及び/又は他の空間(29及び/又は31)の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。
このように、空間33が構成されていると、例えば、端子部材23がプレートの平面方向において熱膨張したときに、端子部材23の側面から基体13へ直ちに荷重が加えられる蓋然性が低下する。その結果、端子部材23と基体13との間における熱応力が低減される。また、空間33は、空間29及び31と同様に、端子部材23と基体13との間の断熱層として機能する。その結果、例えば、基体13の中央の温度が外周側よりも高くなる蓋然性を低減することができる。
なお、空間33は、第6実施形態に係る構成だけでなく、他の実施形態の構成と組み合わされてよい。例えば、平面視において端子部材23が抵抗発熱体15に収まっている態様においても、端子部材23と基体13との間に空間33が設けられていてもよい。この場合において、例えば、端子部材23は、その上面において抵抗発熱体15と接続されたり、接続導体を介してのみ抵抗発熱体15と接続されたりしてよい。また、特に図示しないが、接続導体21の上面と抵抗発熱体15とが接続される態様(図4(b)参照)においては、接続導体21の側面と基体13の側面との間に空間33と同様の空間が設けられてもよい。
(第6実施形態の他の変形例)
図9(c)は、第6実施形態の他の変形例に係るヒータプレート609-2を示す、図9(a)に対応する図である。
図9(b)の変形例の説明では、空間33に加えて、図6(b)等に示した空間29が設けられてよいことを述べた。図9(c)に示すヒータプレート609-2の端子部617-2は、そのような例となっている。
[第7実施形態]
図10(a)は、第7実施形態に係るヒータプレート709の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
ヒータプレート709の端子部717は、図6(c)及び図7(c)に示した空間31に代えて、金属層37を形成した構成となっている。すなわち、接続導体21の上面と基体13との間には金属層37が介在している。金属層37は、例えば、接続導体21と基体13とを接合している。従って、金属層37は、別の観点では、導電性の接合材である。
図6(c)及び図7(c)の説明では、種々の態様において空間31が設けられてよいことを述べた。空間31と同様に、金属層37も、種々の実施形態に適用されてよい。また、空間31が設けられている場合と異なり、接続導体21の上面は、金属層37を介して抵抗発熱体15と接続可能である。金属層37は、端子部材23の導体層26と接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
図示の例では、金属層37は、一定の厚さで接続導体21の上面全体に亘っている。ただし、金属層37の厚さは、平面方向の位置に応じて変化していても構わない。また、接続導体21の上面の一部は基体13に直接に接していても構わない。金属層37の厚さは適宜に設定されてよい。例えば、これらの厚さは、抵抗発熱体15の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。
金属層37の材料は適宜に設定されてよい。例えば、金属層37の材料の主成分は、接続導体21の材料の主成分と異なっていてよい。また、例えば、金属層37の材料は、導体層26(その一部の層又は全部)の材料と同一又は主成分が同一の材料であってもよいし、そのような材料でなくてもよい。金属層37の材料は、例えば、耐酸化性が相対的に高い材料とされてよい。例えば、金属層37の材料は、イオン化傾向がNi以下である金属とされてよい。そのような金属としては、例えば、Ni、Ag、Pt、Pdを挙げることができる。
また、図10(a)の例では、端子部材23の導体層26は、端子基部25の上面側に空間36を有している。空間36は、空間29等と同様に、気体が存在する、又は真空とされているものである。空間36は、その全体が導体層26に囲まれていてもよいし、一部が端子基部25及び/又は基体13に接していてもよい。また、第1実施形態の説明において、導体層26は、材料が互いに異なる2層以上の導体層から構成されてよいことを述べたが、空間36は、その層間に位置していてもよい。空間36の大きさ及び形状は適宜に設定されてよい。
以上のとおり、本実施形態では、接続導体21の上面と基体13との間に金属層37を設けている。この場合、例えば、接続導体21と基体13との接合強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、端子部材23の導体層26は、空間36を含んでいる。この場合、例えば、導体層26は、空間36を有さない場合に比較して変形しやすい。その結果、例えば、端子部材23と基体13との間で生じる熱応力を緩和することができる。
[第8実施形態]
図10(b)は、第8実施形態に係るヒータプレート809の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
ヒータプレート809の端子部817は、接続導体821と端子部材823とが螺合する構成とされている。すなわち、接続導体821は、雌ねじ39を構成しており、端子部材823は、雄ねじ41を構成している。なお、図示の例では、図10(a)に示す構成において雌ねじ39及び雄ねじ41を設けた構成とされている。ただし、雌ねじ39及び雄ねじ41は、他のいずれの構成(例えば金属層37を有さない構成)に適用されてもよい。
図4(a)から理解されるように、雌ねじ39は、例えば、接続導体821の凹部22(図10(b)では符号省略)と、基体13の端子部材23が挿通されている孔の内面とによって構成されている。また、雄ねじ41の一部は、端子部材823の凸部24(図10(b)では符号省略)によって構成されている。雌ねじ39及び雄ねじ41のピッチ等は適宜に設定されてよい。なお、特に図示しないが、接続導体821の下面が基体13の下面13bよりも上方に位置している場合においては、基体13のうち接続導体821よりも下方の部分にも雌ねじ39が位置していてよい。
雄ねじ41のねじ溝は、例えば、端子基部25の側面に切られたねじ溝を当該ねじ溝の深さよりも薄い概略一定の厚さの導体層26で覆うことによって構成されている。ただし、例えば、ねじ溝が切られていない端子基部25の表面に比較的厚い導体層26を形成し、導体層26のみにねじ溝を切ることも可能である。
特に図示しないが、雌ねじ39と雄ねじ41との間には、導電性の接合材が配置されてもよい。当該接合材は、完成後の端子部817において、端子部材823の導体層26の一部又は全体と捉えられてもよい。別の観点では、雄ねじ41の表面(導体層26の表面)は、雌ねじ39の表面の略全面に対して密着されていてもよいし(接合材が配置されて当該接合材が導体層26の一部とみなされる場合)、雌ねじ39の表面の一部に対して当接していてもよい(接合材が配置されない、又は配置されても導体層26とはみなされない場合)。接合材の材料は、例えば、耐酸化性が相対的に高い金属とされてよい。そのような金属としては、例えば、既に述べたように、イオン化傾向がNi以下である金属(例えばNi、Ag、Pt、Pd)が用いられてよい。
以上のとおり、本実施形態では、接続導体821の凹部22は、雌ねじ39を構成しており、端子部材823の凸部24は、雌ねじ39に螺合する雄ねじ41を構成している。この場合、例えば、端子部材823と接続導体821との固定の強度を向上させることができる。
[第9実施形態]
図10(c)は、第9実施形態に係るヒータプレート909の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
図10(a)では、端子部材23の導体層26が端子基部25の上面側に空間36を有してよいことについて述べた。図10(c)の端子部917では、導体層26は、端子基部25の側面に空間44を有している。空間44は、その位置が空間36と異なることを除いて、空間36と同様のものとされてよく、空間36についての構成及び効果の説明は、空間44の説明に援用されてよい。
なお、ここでは、空間44が図9(a)の態様に適用されている場合を例示している。ただし、空間44は、他の種々の態様に適用されてもよい。例えば、導体層26と抵抗発熱体15とが直接に接続される態様において空間44が設けられていても構わない。また、特に図示しないが、導体層26は、端子基部25の下方側に位置する部分に空間を有していてもよい。
[第7及び第8実施形態の変形例]
図11(a)は、図10(a)に示した第7実施形態の変形例に係るヒータプレート709-1の構成を示す、図10(a)に相当する図である。図11(b)は、図10(b)に示した第8実施形態の変形例に係るヒータプレート809-1の構成を示す、図10(b)に相当する図である。
第1実施形態の説明では、接続導体21の下面は、基体13の下面13b(より詳細には後述する凹部13rの底面)に対して下方に位置してもよいことを述べた。図11(a)及び図11(b)に示す端子部717-1及び817-1は、そのような例となっている。換言すれば、接続導体21及び821は、下面13bよりも下方へ突出する突部を有している。なお、このような接続導体が基体13の下面13bよりも下方へ突出する構成は、第7及び第8実施形態に限らず、他の種々の態様に適用されてよい。
接続導体21及び821の下面13bからの突出量等は適宜に設定されてよい。例えば、突出量は、抵抗発熱体15の厚さよりも小さくてもよいし、同等でもよいし、大きくてもよい。また、突出量は、例えば、凹部13rの深さ以下とされている。もちろん、凹部13rが設けられていない態様において、接続導体が下面13bから突出する構成が採用されたり、突出量が凹部13rの深さよりも大きくされたりしてもよい。
また、端子部717-1及び817-1においては、金属層37が空間38を有している。空間38は、空間36等と同様に、気体が存在する、又は真空とされているものである。空間38は、その全体が金属層37に囲まれていてもよいし、一部が接続導体21及び/又は基体13に接していてもよい。空間38の大きさ及び形状は適宜に設定されてよい。
以上のとおり、本実施形態では、接続導体21及び821は、基体13の下面13bから下方へ突出している。この場合においては、例えば、接続導体と端子部材23との接続面積を下方へ延長して、両者の接合及び/又は導通の信頼性を向上させることができる。その一方で、上記の延長部分は、基体13の外部に位置しているから、熱膨張しても、基本的には、基体13に荷重を付与しない。従って、接続導体と端子部材23との接続面積の増大と、接続導体と基体13との間で生じる熱応力の低減とを両立させることができる。
また、本実施形態では、金属層37は、空間38を含んでいる。この場合、例えば、金属層37は、空間38を有さない場合に比較して変形しやすい。その結果、例えば、接続導体21と基体13との接合強度を高めつつも、接続導体21と基体13との間で生じる熱応力を緩和することができる。
[第10実施形態]
図12は、第10実施形態に係るヒータプレート1009の要部の構成を示す図であり、第1実施形態の図3(b)に相当する。
図10(b)の説明では、雌ねじ39と雄ねじ41との間に接合材が配置されてよいこと、当該接合材は、完成後の端子部817において、端子部材823の導体層26の一部又は全体であってもよいことを述べた。図12に示す端子部1017は、接合材45によって導体層26の全体が構成される端子部材1023を有している。
具体的には、例えば、接合材45は、接続導体821の雌ねじ39及び端子基部25の雄ねじ41の双方に塗布されている。そして、雌ねじ39及び雄ねじ41の螺合後、熱処理(加熱)によって両者の接合材45は固定され、接合材45によって導体層26(ここでは符号省略)が構成される。
このような接合材45の材料は適宜なものとされてよい。例えば、既に述べた導体層26の材料とされてよい。また、例えば、Ag-Cu-Ti系合金(Ag、Cu及びTiを含む合金)を含むろう材とされてよい。このような合金においては、例えば、Ag及びCuが主成分である。Ag及びCuが主成分とは、例えば、接合材45(導体層26)を構成する全成分100質量%のうちAg及びCuの合計が50質量%以上又は80質量%以上であることをいう。成分比率の一例を挙げると、Agは60質量%以上80質量%以下であり、Tiは1質量%以上2質量%以下であり、残りがCuである。
以上のとおり、本実施形態では、導体層26は、Ag、Cu及びTiを含む合金を含み、当該合金は、Ag及びCuが主成分である。この場合、例えば、導体層26は、絶縁性の端子基部25と接続導体821との接合に寄与し、かつ1種類の材料からなる。従って、例えば、構成が簡素であり、コスト削減が図られる。
(接続導体の変形例)
図14(a)及び図14(b)は、接続導体の変形例及び他の変形例を示す断面図である。これらの図は、図3(b)と同様のものである。
第1実施形態の説明では、接続導体21の基体13(より詳細には例えば上面13a)に平行な横断面の形状及び大きさが、基体13の厚さ方向(上下方向)において一定であってもよいし、一定でなくてもよい(上下方向の位置によって異なっていてもよい)ことを述べた。図14(a)及び図14(b)は、後者の場合の一例及び他の例を示している。
具体的には、図14(a)の例では、接続導体21は、上面13a側ほど横断面の面積が大きくなるテーパ状とされている。図14(b)の例では、接続導体21は、上面13a側ほど横断面の面積が小さくなるテーパ状とされている。なお、ここでは、第1実施形態の構成を例に取るとともに、第1実施形態の符号を用いている。ただし、当該変形例に係る形状は、他の実施形態(第2~第10実施形態)に適用されてもよい。
以上のような変形例に係る構成によれば、例えば、上面13aに平行な方向の熱応力を上下方向へ逃がすことができる。その結果、例えば、基体13にクラックが発生する蓋然性を低減することができる。また、例えば、基体13に対する接続導体21の上下方向の移動を規制することが容易化される。その結果、例えば、接続導体21と抵抗発熱体15との接触不良が生じる蓋然性を低減できる。
図15(a)は、接続導体の更に他の変形例を示す平面図であり、図4(a)と同様のものである。
第2実施形態の説明で述べたように、複数の接続導体21の構成(形状、大きさ及び材料等)は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。図15(a)は、後者の場合の一例を示している。なお、ここでは、第2実施形態の構成を例に取るとともに、第2実施形態の符号を用いている。ただし、当該変形例に係る形状は、他の実施形態(第3~第10実施形態)に適用されてもよい。
図示の例では、紙面右側の接続導体21Bは、紙面左側の接続導体21Aよりも基体13の上面13aに平行な断面積が大きくなっている。及び/又は、接続導体21Bの端子部材23に対する接続面積(別の観点では凹部22の弧の長さ)は、接続導体21Aの端子部材23に対する接続面積よりも大きくなっている。特に図示しないが、2つの接続導体21は、半径は互いに同一で、接続導体21の円の中心と端子部材23の円の中心との距離が互いに異なっていることによって、断面積及び/又は接続面積が互いに異なっていてもよい。
このように、複数の接続導体21が、平面視における断面積及び端子部材23に対する接続面積の少なくとも一方が互いに異なる2以上の接続導体21を含んでいる場合においては、例えば、端子部217の構成の自由度が向上する。その結果、例えば、電位が異なる他の導体との位置関係上、接続導体21を大きくすることが困難な方向においては接続導体21を小さくする一方で、他の接続導体21を大きくして接続導体21と端子部材23との接続の信頼性を向上させることができる。
(端子部材の変形例)
図15(b)は、端子部材23の変形例を示す平面図であり、図4(a)と同様のものである。
第1実施形態の説明で述べたように、端子部材23の基体13に平行な横断面の形状は、円形又は多角形等の適宜な形状とされてよい。図15(b)では、楕円状の例が示されている。ここでは、第2実施形態の構成を例に取るとともに、第2実施形態の符号を用いている。ただし、当該変形例に係る形状は、他の実施形態(第3~第10実施形態)に適用されてもよい。
楕円は、数学において定義されるものに限定されない。例えば、楕円は、外側に凸である曲線からなる形状から円形を除いた形状のいずれとされてもよいし、長方形の短辺を外側に膨らむ弧状とした形状であってもよい。また、楕円の扁平率は適宜に設定されてよい。
このように、端子部材23が楕円(別の観点では非円形)である場合においては、例えば、ヒータの製造過程又は使用時に端子部材23が基体13に対して回転する蓋然性が低減される。その結果、例えば、端子部材23と接続導体21との接触不良が生じる蓋然性が低減される。
(ヒータの製造方法)
図13(a)~図13(d)は、ヒータプレートの製造方法の一例を示す断面図であり、第1実施形態の図3(a)に相当する(ただし、上下方向は逆。)。ここでは、端子部の構成として、図7(a)に示したものを例に取る。ただし、他の端子部についても同様の製造方法が適用されてよい。製造方法は、図13(a)から図13(d)へ順に進む。各部材の材質及び形状等は、製造過程の進行に伴って変化する。ただし、説明の便宜上、材質及び形状等の変化の前後で同一の符号を用いる。
図13(a)に示すように、焼成前のセラミック原料からなる基体13(生の基体13)を準備する。生の基体13の内部には、例えば、焼成前の導電ペーストからなる抵抗発熱体15(生の抵抗発熱体15)が埋設されている。このような生のヒータプレートは、従来公知の種々の方法によって準備されてよく、例えば、導電ペーストが配置されたセラミックグリーンシートを積層することによって準備されてよい。
生の基体13の下面13bには、接続導体21が配置される凹部13cが形成されている。凹部13cは、セラミックグリーンシートの積層前及び積層後のいずれにおいて形成されていてもよい。凹部13cには、金属(バルク材)からなる接続導体21が配置される。凹部13cの径は、接続導体21の径よりも若干大きくなるように設定されている。
次に、図13(b)に示すように、生の基体13を焼成する。焼成によって、基体13は収縮して、接続導体21を締め付ける。あわせて、抵抗発熱体15と接続導体21とが接合される。
次に、図13(c)に示すように、切削加工などにより、凹部13r及び凹部13dを形成する。凹部13dは、後述する図13(d)から理解されるように、端子部材23が配置されるものである。凹部13r及び凹部13dは、いずれが先に形成されてもよい。
その後、凹部13dに端子部材23を配置して接続導体21に接続する。接続は、適宜な方法よりなされてよく、例えば、ろう材及び/又は螺合によってなされてよい。導体層26は、端子部材23が凹部13dに配置される前に、端子基部25にその一部の層又は全部が成膜されていてもよいし、凹部13dに配置された後に、その一部の層又は全部が形成されてもよい。また、端子部材23が凹部13dに配置される前に導体層26の一部又は全部が成膜されている場合、導体層26は、端子部材23と接続導体21を接続する過程で、溶融及び固化の過程を経ても構わない。
裁量により、公知の方法で、端子部材23と基体13とのすき間を、絶縁性の物質で埋めても良い。また、裁量により、不図示のガラス等の封止材27を凹部13rに配置してもよい。
端子部材23の作製方法は、適宜なものとされてよい。例えば、端子部材23は、端子基部25となる焼成前のセラミック成形体に導体層26となる導電ペーストを塗布し、両者を同時焼成することによって作製されてよい。また、焼成後の端子基部25に対して蒸着法等の従来公知の薄膜形成法によって導体層26を成膜してもよい。
図13(a)及び図13(b)から理解されるように、凹部13cの深さによって、接続導体21の抵抗発熱体15に対する接続位置(上面又は側面)を設定することができる。図13(c)及び図13(d)から理解されるように、凹部13dの深さによって、端子部材23の抵抗発熱体15に対する接続位置(上面又は側面)を設定することができる。また、別の観点では、凹部13c及び凹部13dの相対的な深さによって、接続導体21の上面と端子部材23の上面との相対的な位置関係を規定できる。
図13(c)の凹部13dの形成では、基体13を加工(例えば切削)するだけでなく、接続導体21も加工する。これにより、図3(a)等に示したように、接続導体21の凹部22が形成される。また、このように接続導体21に凹部22を形成する際、凹部13dの深さを接続導体21の埋設深さよりも浅くすると、図6(a)に示した接続導体421が形成される。図3(b)に示した、上端から下端に亘る凹部22を有している接続導体21が端子部材23よりも上面13aに近い構成は、例えば、図13(a)の工程において凹部22を有している接続導体21を配置し、その後、図13(c)で凹部13dの深さを接続導体21の埋設深さよりも浅くすることによって実現できる。
図11(a)等に示した接続導体21が基体13の凹部13rの底面よりも突出している構成は、例えば、凹部13rを形成する加工において、基体13の方が接続導体21よりも加工が進みやすいことによって実現されてよい。図9(c)に示した空間33は、例えば、凹部13dを形成する加工において、基体13の方が接続導体21よりも加工が進みやすい(凹部13dの内面において接続導体21が基体13よりも突出する)ことによって実現されてよい。
図6(c)等に示した空間31は、例えば、基体13のうちの接続導体21よりも上面13a側の部分の焼成に伴う収縮によって形成されてよい。また、空間31は、例えば、生の基体13の凹部13cの少なくとも一部の径を接続導体21の径と同程度にして、接続導体21を凹部13cの底面から浮かせた状態で基体13を焼成することによって形成されてもよい。また、図6(c)等に示した空間29は、例えば、端子部材23を接続導体21等に固定する際に、空間29が形成されるように両者を固定することによって形成されてよい。
図10(a)等に示した金属層37は、例えば、接続導体21を凹部13cに配置するときに接続導体21の外面及び/又は凹部13cの内面に配置されてよい。導体層26及び金属層37の空間36、38及び44は、金属の硬化収縮及び/又は溶剤の消失に伴って形成されてもよいし、気泡が混じるように金属層となる材料を配置することによって形成されてもよい。
図10(b)等に示した雌ねじ39は、図13(c)の工程の後、凹部13dの内面に従来公知の方法でねじ溝を切ることによって形成されてよい。雄ねじ41は、図10(b)及び図12の説明で言及したように、端子基部25及び/又は導体層26にねじ溝が切られて構成されてよい。
ヒータプレートの製造方法は、上記以外にも種々可能である。例えば、接続導体21は、凹部13cに充填され、生の基体13及び生の抵抗発熱体15と同時焼成される導電ペーストによって作製されてもよい。
本開示に係るヒータは、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
実施形態では、基板状構造体として、加熱機能を有するヒータプレートを例に取った。ただし、基板状構造体は、他の機能を有するものであってもよい。例えば、基板状構造体は、静電チャック、又はプラズマ発生用の構造体であってもよいし、これら及びヒータの2つ以上の組み合わせとして機能するものであってもよい。
換言すれば、内部導体は、実施形態では加熱用の抵抗発熱体であったが、他の用途の導体であってよく、例えば、静電チャック用の電極、又はプラズマ発生用の電極であってもよい。基板状構造体は、これらの電極及び抵抗発熱体の1つ、又は2以上の組み合わせを有していてもよい。内部導体は、例えば、全体として、基体(13)の上面に沿って広がっている(上方に面している)といえる形状を有している導体である。また、例えば、平面視において内部導体全体を囲む最小の凸曲線を仮定したときに、当該凸曲線により囲まれた領域は、基体の上面の6割以上又は8割以上を占める。
実施形態では、接続導体は、平面視において端子部材の側面の一部にのみ位置する構成とされた。ただし、接続導体は、平面視において端子部材を囲む構成であっても構わない。
9…ヒータプレート(基板状構造体)、13…基体、13a…上面、13b…下面、15…抵抗発熱体(内部導体)、21…接続導体、23…端子部材、25…端子基部、26…導体層。

Claims (19)

  1. 上面及びその反対側の下面を有している絶縁性の基体と、
    前記基体内にて前記上面及び前記下面に沿っている内部導体と、
    少なくとも一部が前記基体内に位置しているとともに前記下面にて前記基体の外部へ露出しており、前記内部導体に電気的に接続されている端子部材と、
    を有しており、
    前記端子部材は、
    絶縁性の端子基部と、
    前記端子基部の表面に位置している導体層と、を有しており、
    前記端子基部は、
    前記上面側に位置している第1面と、その反対側の第2面と、前記第1面と第2面とを繋ぐ側面とを有しており、
    前記導体層は、前記第1面に位置している第1部分と、前記第2面に位置している第2部分と、前記側面に位置している第3部分と、を有しており、
    前記第1部分と前記第2部分とを前記第3部分が繋いでいる、基板状構造体。
  2. 前記導体層は、気体が存在する、又は真空とされる空間を含んでいる
    請求項1に記載の基板状構造体。
  3. 前記基体は、セラミックスからなり、
    前記端子基部は、前記基体を構成する材料と主成分が共通するセラミックスからなる
    請求項1又は2に記載の基板状構造体。
  4. 前記導体層は、Ag、Cu及びTiを含む合金を含み、前記合金は、Ag及びCuが主成分である
    請求項1~3のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  5. 前記内部導体と前記端子部材との間に介在している接続導体を更に有しており、
    前記接続導体は、上下方向の長さが前記内部導体よりも長く、
    前記端子部材は、少なくとも側面が前記接続導体の側面に接続されている
    請求項1~4のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  6. 前記内部導体及び前記接続導体は主成分が共通している
    請求項5に記載の基板状構造体。
  7. 平面視において、前記接続導体は、前記端子部材を中心とする円周方向の一部範囲にのみ位置しており、前記端子部材の側面のうち一部のみが前記接続導体に接続されている
    請求項5又は6に記載の基板状構造体。
  8. 前記接続導体は、
    前記端子部材に接続されている第1部位と、
    前記第1部位に対して前記端子部材とは反対側に位置しているとともに前記端子部材と前記接続導体との並び方向に直交する方向の長さが前記第1部位よりも長い第2部位と、を有している
    請求項7に記載の基板状構造体。
  9. 前記接続導体は、側面に凹部を有しており、
    前記端子部材は、側面に凸部を有しており、
    前記凹部と前記凸部とが接続されている
    請求項7又は8に記載の基板状構造体。
  10. 前記凹部は、雌ねじを構成しており、
    前記凸部は、前記雌ねじに螺合する雄ねじを構成している
    請求項9に記載の基板状構造体。
  11. 1つの前記内部導体に接続されている複数の前記接続導体が1つの前記端子部材を囲んで当該端子部材に接続されている
    請求項7~10のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  12. 数の前記接続導体は、平面視における断面積及び前記端子部材に対する接続面積の少なくとも一方が互いに異なる2以上の接続導体を含んでいる
    請求項11に記載の基板状構造体。
  13. 前記端子部材の側面のうち、前記接続導体に接続されている前記一部以外の部分の少なくとも一部は、前記内部導体に接続されている
    請求項7~12のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  14. 前記端子部材の側面のうち、前記接続導体に接続されている前記一部以外の部分の少なくとも一部は、前記基体に当接している
    請求項7~13のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  15. 前記端子部材の側面のうち、前記接続導体に接続されている前記一部以外の部分の少なくとも一部は、気体が存在する、又は真空とされる空間を介して、前記基体に面している
    請求項7~14のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  16. 前記接続導体は、前記上面に平行な断面積が上下方向の位置によって異なっている
    請求項5~15のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  17. 前記端子部材は、平面視において楕円状である
    請求項1~16のいずれか1項に記載の基板状構造体。
  18. 上面及びその反対側の下面を有している絶縁性の基体と、
    前記基体内にて前記上面及び前記下面に沿っている内部導体と、
    少なくとも一部が前記基体内に位置しているとともに前記下面にて前記基体の外部へ露出しており、前記内部導体に電気的に接続されている端子部材と、
    を有しており、
    前記端子部材は、
    絶縁性の端子基部と、
    前記端子基部の表面に位置している導体層と、を有しており、
    前記内部導体と前記端子部材との間に介在している接続導体を更に有しており、
    前記接続導体は、上下方向の長さが前記内部導体よりも長く、
    前記端子部材は、少なくとも側面が前記接続導体の側面に接続されており、
    平面視において、前記接続導体は、前記端子部材を中心とする円周方向の一部範囲にのみ位置しており、前記端子部材の側面のうち一部のみが前記接続導体に接続されている、基板状構造体。
  19. 請求項1~18のいずれか1項に記載の基板状構造体と、
    前記端子部材に電気的に接続されている電源部と、
    を有しており、
    前記内部導体が抵抗発熱体である
    ヒータシステム。
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