JP6711708B2 - ヒータ - Google Patents

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本発明は、例えば酸素センサ用、流体加熱用または気体加熱用のヒータに関するものである。
セラミック体と、セラミック体の上に設けられたセラミック層と、セラミック体とセラミック層との間に設けられるとともに、セラミック体の上であってセラミック層が設けられていない露出部分に引き出された発熱抵抗体と、露出部分に設けられるとともに発熱抵抗体に接続された電極とを備えたヒータが知られている(例えば特許文献1を参照)。
上記のヒータは、セラミック体となる成形体に発熱抵抗体パターンと電極パターンとを同時に印刷して、その上の所定位置にセラミック層となるセラミックグリーンシートを積層して焼成することで製造されていた。その為、発熱抵抗体及び電極の厚みは同じであった。
特開2015−197949号公報
近年、小型で高出力のヒータが求められており、発熱抵抗体の抵抗値を上げるため、薄肉で細幅の発熱抵抗体が要求されている。
ここで、発熱抵抗体の厚みを薄くすると電極の厚みも薄くなる。このようなヒータでは、電極にリード端子をろう付けする時の熱応力により電極にマイクロクラックが入ってしまうものがあった。また、このようなヒータを長時間使用することにより、電極がセラミック体との熱膨張差およびろう材との熱膨張差による応力を受けて、電極にクラックが生じて進展し、ヒータの信頼性が低下するおそれもあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、電極にクラックが生じて当該クラックが進展するのを抑制した、信頼性に優れたヒータを提供することを目的とする。
本開示のヒータは、セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記電極は、前記セラミック層側の端部において厚みが最も厚くなっており、該端部は、前記セラミック体から離れる方向に突出していることを特徴とする。
また、本開示のヒータは、セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記発熱抵抗体は、前記露出部分に引き出されており、前記電極に接続された側から反対側に向かって前記セラミック体と前記セラミック層との間まで複数に分岐していることを特徴とする。
また、本開示のヒータは、セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と、前記セラミック体との間に第1隙間があることを特徴とする。
また、本開示のヒータは、セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と、前記発熱抵抗体との間に第2隙間があることを特徴とする。
また、本開示のヒータは、セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と前記セラミック体との間に第1隙間があるとともに
、前記露出部分に隣接している領域と前記発熱抵抗体との間に第2隙間があり、前記第1隙間よりも前記第2隙間が大きいことを特徴とする。
本開示のヒータによれば、電極にクラックが生じて当該クラックが進展するのを抑えることができ、信頼性が向上する。
ヒータの一例を示す概略斜視図である。 (a)は図1に示すヒータの平面図、(b)は(a)に示すb−b線で切断した縦断面図である。 図1に示すヒータの要部拡大断面図である。 ヒータの他の例の要部拡大断面図である。 ヒータの他の例の要部拡大断面図である。 ヒータの他の例の要部拡大平面図である。 図2(a)に示すvii−vii線で切断した断面図である。 ヒータの他の例の要部拡大断面図である。 ヒータの他の例の要部拡大横断面図である。 (a)および(b)はヒータの他の例の概略斜視図である。
以下、本開示のヒータの一例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本開示のヒータの一例を示す概略斜視図、図2(a)は図1に示すヒータの平面図、図2(b)は図2(a)に示すA−A線で切断した縦断面図、図3は図1に示すヒータの要部拡大断面図である。
図1乃至図3に示すヒータ1は、セラミック体2と、セラミック体2の上に設けられたセラミック層3と、セラミック体2とセラミック層3との間に設けられるとともに、セラミック体2の上であってセラミック層3が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体4と、露出部分に設けられるとともに発熱抵抗体4に接続された電極5とを備えている。そして、電極5が発熱抵抗体4よりも厚くなっている。
ヒータ1は、このセラミック体2の周囲に流体である液体や気体を通過させて加熱させるものである。ヒータ1におけるセラミック体2は、例えば長さ方向を有する棒状または筒状の部材である。棒状としては、例えば円柱状または角柱状等の柱状等が挙げられる。なお、ここでいう柱状とは、例えば特定の方向に長く伸びた板状も含んでいる。また、筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。図1に示すヒータ1においては、セラミック体2は円筒状である。
例えば、セラミック体2が筒状(円筒状)の場合は、ヒータ1はセラミック体2の内周面および/または外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。また、セラミック体2が棒状(円柱状)の場合は、ヒータ1はセラミック体2の外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。
セラミック体2は、絶縁性のセラミック材料から成る。絶縁性のセラミック材料としては、例えばアルミナ、窒化珪素または窒化アルミニウムが挙げられる。熱伝導率に優れるという観点からは窒化アルミニウムを用いることが好ましい。一方、製造のしやすさの観点からはアルミナを用いることが好ましい。
セラミック体2が円筒状の場合の寸法は、例えば長さ方向の全長が40〜150mm、外径が3〜30mm、内径が1〜28mmに設定される。また、セラミック体2が円柱状の場合の寸法は、例えば長さ方向の全長が40〜150mm、外径が4〜30mmに設定される。
セラミック体2の上(セラミック体2の外表面)にはセラミック層3が設けられている。セラミック層3は、セラミック体2の外表面を一周取り囲んで設けられている。このセラミック層3もセラミック体2と同様の絶縁性のセラミック材料から成る。セラミック層3の厚みは、例えば0.2〜0.5mmに設定される。
セラミック体2とセラミック層3との間には発熱抵抗体4が設けられている。この発熱抵抗体3は、セラミック体2の上であってセラミック層3が設けられていない露出部分に引き出されている。
発熱抵抗体4は、電流が流れることによって発熱してセラミック体2およびセラミック層3を加熱するものであり、セラミック体2とセラミック層3との間に設けられるとともに、セラミック体2の上であってセラミック層3が設けられていない露出部分まで延びている。そして、露出部分において、発熱抵抗体4の一端が一対の電極5のうちの一方と電気的に接続され、発熱抵抗体4の他端が一対の電極5のうちの他方と電気的に接続されている。図示していないが、発熱抵抗体4は、セラミック体2の先端側(図2中の左側)において、長さ方向に繰り返して折り返しながら周方向に沿って設けられた折り返し部(蛇行部)を有していて、この折り返し部が最も発熱する最高発熱部となっている。発熱抵抗体4の先端側に折り返し部が設けられ、発熱抵抗体4の後端側が電極5と電気的に接続されている。
発熱抵抗体4は、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)またはレニウム(Re)等の高融点の金属を主成分とした導電体から成る。発熱抵抗体4の寸法は、例えば、最高発熱部においては、幅を0.2〜2mm、厚みを0.01〜0.1mm、全長を40〜5000mmに設定することができる。これらの寸法は、発熱抵抗体4の発熱温度および発熱抵抗体4に加える電圧等によって適宜設定される。
セラミック体2の上であってセラミック層3が設けられていない露出部分には電極5が設けられている。電極5は発熱抵抗体4に接続されており、発熱抵抗体4と同様の高融点の金属を主成分とした導電体からなる。電極5の寸法は、例えばセラミック体2の長さ方向に沿った長さを例えば3〜5mmに、セラミック体2の周方向に沿った幅を3mm例えば2〜4mmに設定することができる。
ここで、セラミック層3が設けられていない露出部分にある導体のうち、セラミック体2とセラミック層3との間に設けられた発熱抵抗体4と同じ厚みの領域は発熱抵抗体4の一部であるものとし、これよりも厚くなっている領域は電極5とする。したがって、段差がある場合は、この段差が発熱抵抗体4と電極5との境界となる。
なお、発熱抵抗体4がセラミック体2の上であってセラミック層3が設けられていない露出部分まで延びているとは、セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面を超えて露出部分に引き出されている構成であってもよく、セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面と重なる位置まで延びている構成であってもよい。すなわち、発熱抵抗体4と電極5との境界は、図1〜図3に示すようにセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面と重なる位置から離れていてもよく、図4に示すようにセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面と重なる位置にあってもよい。
電極5には、ろう材7によってリード端子6が接合されている。リード端子6は発熱抵抗体4に電力を供給するための部材であり、外部の電源(図示せず)に接続されて用いられる。リード端子6としては、例えばニッケルまたは銅の金属からなる線材または板材を用いることができる。
リード端子6の断面形状としては、例えば円形状、楕円形状、長方形状、円環状などが挙げられる。リード端子6が断面円形の場合の直径は、例えば0.5〜2.0mmとされる。
リード端子6は、具体的には、電極5から立ち上がっている第1部分61と、第1部分
61とは異なる方向に延びる第2部分62とを有し、第1部分61と第2部分62とは屈曲部を介して接続されている。
また、ろう材7としては、例えば銀ろう、銀銅ろう等を用いることができる。ろう材7はリード端子6のうちの第1部分61と電極5とを接合しており、第1部分61を中心として電極5上に広がっている。
第1部分61の長さは、例えば1mm〜3mmに設定される。また、第1部分61の立ち上がる方向としては、電極5の表面から垂直な方向および垂直な方向から見て20°以下で傾いていてもよい。傾く方向は、セラミック体2の長さ方向、セラミック体2の周方向、および、これらの合わさった方向のいずれでもよい。特に、第1部分61が電極5の表面に対して垂直な方向に立ち上がる場合には、ろう材7を第1部分61の周囲に均等に濡れ広げやすくすることができる。そのため、少ないろう材7でリード端子6を強固に保持することができる。
そして、電極5が発熱抵抗体4よりも厚くなっている。発熱抵抗体4の厚みが例えば0.01〜0.1mmである場合に、電極5の厚みは、例えば発熱抵抗体4の厚みの1.2〜3.0倍の厚みに設定される。
これにより、セラミック体2の熱膨張による応力とろう材7の熱膨張による応力とを電極5が緩和するようになる。したがって、電極5にクラックが生じて当該クラックが進展するのを抑えることができ、ヒータ1の信頼性が向上する。
なお、ヒータ1(セラミック体2)の形状が棒状または筒状であって、ヒータ1の長手方向に垂直な断面で見たときに、電極5がセラミック体2に対して反対側となる位置に互いに対向するように一対ある(対面方向に2か所ある)場合は、電極5と電極5とが互いに最も離れているので、発熱抵抗体4から伝わってきた熱を電極5から放熱する効果がより高まり、ヒータ1の耐久性が向上する。
また、発熱抵抗体4および電極5にセラミック体2と同組成の共材を添加することにより、発熱抵抗体4および電極5とセラミック体2との焼結性を向上させ、これらの熱膨張差を緩和することにより、ヒータ1の信頼性が向上する。
ここで、図5に示すように、電極5は、セラミック層3側の端部において厚みが最も厚くなっている構成とすることができる。電極5におけるセラミック層3側の端部が他の部位よりも厚い(最も厚い)厚膜部51となっていることで、電極5上のろう材7の流れを厚膜部51でせき止め、ろう材7がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面に達して這い上がるのを抑制できる。ろう材7と電極5との接合強度よりも、ろう材7とセラミック層3との接合強度のほうが小さく、ろう材7が剥がれやすいことから、ろう材7とセラミック層3との界面が増えるのを抑制することにより、信頼性が向上する。
なお、図5に示す例では電極5(厚膜部51)がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面から離れているが、電極5(厚膜部51)がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面に接する位置にあってもよい。
厚膜部51の厚みは、電極5におけるその他の部位の厚みよりも例えば0.01〜0.05mm厚くなるように設定される。また、セラミック体2の長手方向に沿った方向における厚膜部51の距離(幅)は、例えば0.5〜1mmに設定される。
また、図6に示すように、発熱抵抗体4は、露出部分に引き出されており、電極5に接
続された側から反対側に向かってセラミック体2とセラミック層3との間まで複数に分岐している構成とすることができる。言い換えると、発熱抵抗体4と電極5との境界がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面から離れている場合において、発熱抵抗体4が電極5に接続された側から反対側に向かって複数に分岐していて、発熱抵抗体4を構成する複数に分岐された導体パターンがセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面を超えてセラミック体2とセラミック層3との間まで延びている構成とすることができる。さらに言い換えると、セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面を平面透視にてまたいでいる(くぐっている)発熱抵抗体4は、複数に分岐された導体パターンからなる構成とすることができる。
セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面をまたいでいる(くぐっている)発熱抵抗体4の幅を小さくできるので、ろう材7が電極5から発熱抵抗体4を経てセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面まで流れ込みにくくなり、信頼性が向上する。また、セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面をまたぐ(くぐる)発熱抵抗体4の導体パターンが複数本あることで、仮に1本が断線しても他の箇所で通電できるので信頼性がさらに向上する。この場合、例えば一つの電極5から2本〜10本くらいに分岐するように設定される。
また、図7に示すように、セラミック層3のうち平面視したときに露出部分に隣接している領域と、セラミック体2との間に第1隙間81がある構成とすることができる。これにより、ろう材7がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面に流れたとしても、第1隙間81に入り込んでろう材7が剥がれやすくなるのを防止できるので、信頼性が向上する。この場合、例えば第1隙間81の厚みは0.01〜0.05mm、奥行きは0.01〜0.3mm、周方向の幅は0.05〜3mmに設定される。
また、図8に示すように、セラミック層3のうち平面視したときに露出部分に隣接している領域と、発熱抵抗体4との間に第2隙間82がある構成とすることができる。この構成の場合も同様に、ろう材7がセラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面に流れたとしても、第2隙間82に入り込んでろう材7が剥がれやすくなるのを防止できるので、信頼性が向上する。この場合、例えば第2隙間82の厚みは0.01〜0.1mm、奥行きは0.01〜0.5mm、周方向の幅は0.1〜5mmに設定される。
さらに、図9に示すように、セラミック層3のうち平面視したときに露出部分に隣接している領域とセラミック体2との間に第1隙間81があるとともに、前記露出部分に隣接している領域と発熱抵抗体4との間に第2隙間82があり、第1隙間81よりも第2隙間82が大きい(厚みが厚い)構成とすることができる。
ろう材7が第2セラミック層3の露出部分に隣接している領域の端面に流れたとしても、第2隙間82に入り込んでろう材7が剥がれにくくなるとともに、セラミック層3とセラミック体2との密着性がそれほど低下しにくくなるので、信頼性が向上する。
なお、図10に示すように、セラミック体2が長方形板状であってもよい。また、リード端子についても、図10(a)に示すように、電極5から立ち上がっている第1部分61と、第1部分61とは異なる方向に延びる第2部分62とを有しているものであってもよく、図10(b)に示すように、第1部分61と第2部分62とを有しておらず、セラミック体2の表面に平行な直線状のものであってもよい。
本開示のヒータ1の製造方法の一例について説明する。
まず、セラミック層3を作製するため、上記のセラミックス成分にSiO,CaO,
MgO,ZrO等の焼結助剤を含有させて調製したセラミックスラリーをシート状に成形して、セラミックグリーンシートを作製する。また、セラミック体2を作製するため、上記成分を混合してプレス成型や押し出し成型等で棒状または筒状の成型体を作製する。
次に、発熱抵抗体4および電極5の材料となる導電性ペーストを作製する。発熱抵抗体4および電極5の材料となる導電性ペーストとしては、セラミック体2との同時焼成によって作製が可能なW,Mo,Re等の高融点金属を主成分とするものを用い、これらの高融点金属にセラミック原料,バインダー,有機溶剤等を調合し混練することで作製できる。このとき、ヒータ1の用途に応じて、発熱抵抗体となる導電性ペーストのパターンの長さや折り返しパターンの距離・間隔やパターンの線幅を変更することにより、発熱抵抗体の発熱位置や抵抗値を所望の値に設定する。
次に、転写フィルムたとえばPETフィルム等に発熱抵抗体4となる導電性ペーストを用いた発熱抵抗体パターンおよび電極5となる導電性ペーストを用いた電極パターンをそれぞれ別のPETフィルムにスクリーン印刷等の手法を用いて印刷する。このとき電極パターンの印刷厚みを発熱抵抗体パターンの印刷厚みより厚くする。発熱抵抗体パターンが印刷されたPETフィルムを棒状又は筒状成型体の側面に押し付けるようにして巻き付けて転写を行う。次に電極パターンが印刷されたPETフィルムを同様に成形体に転写する。
それぞれのパターンが転写された成型体に、シート状に成形したセラミックグリーンシートを密着液を用いて電極パターンが露出する様に積層するか、あるいはセラミックスラリーを電極パターンが露出する位置までディッピング、乾燥させる。これにより電極パターンが露出し、セラミック体成型体とセラミックグリーンシートとの間に発熱抵抗体パターンを有する棒状または筒状の成型体を得られる。なお、発熱抵抗体パターンの一部が露出部分にて露出していてもよい。
次に、得られた棒状または筒状の成形体を水素ガス等の非酸化性ガス雰囲気中で1500℃〜1600℃程度で焼成する。
その後、セラミック体の主面の電極パターン上に無電解メッキにてNiメッキ膜を設ける。さらに、ろう材7としてAu、AuCu、AgCu、Agろう等を用いて、電極5とNiからなるリード端子6とを接合する。リード端子6は、Ni線材のみからなるものであってもよく、Ni線を電極5に接続後、絶縁チューブをNi線に設けてなるものであってもよい。
なお、ろう材7を用いてリード端子6を接合する際に、電極5に接触するリード端子6の外周に薄いシート状に加工されたろう材7を巻き付けたものを用意してもよい。リード端子6の外周に巻きつかれたろう材7が溶けることにより、リード端子6と電極5とをメニスカス状のろう材7で接合することができる。
実施例のヒータを以下のようにして作製した。
まず、Alを主成分とし、SiO,CaO,MgO,ZrOが合計で10質量%以内になるように調整したセラミックグリーンシートを作製した。
また、Mo、Wとバインダーを混合し、導電性ペーストを作製した。
そして、発熱抵抗体パターン、および電極パターンとなるMo、Wを主成分とする導電
性ペーストを、スクリーン印刷法にてそれぞれのPETフィルムの表面に印刷した。この時、発熱抵抗体パターンの厚みを20μmとし、電極パターンの厚みを発熱抵抗体パターンの厚みの2倍の厚みに設定して印刷した。これらを上記セラミックグリーンシートと同一の組成からなる筒状の成形体に転写し、同一の組成のセラミックスを分散させた密着液を塗布してセラミックグリーンシートを積層して、筒状の積層体を得た。
こうして得られた筒状の積層体を1500〜1600℃の還元雰囲気(窒素雰囲気)中で焼成し、長さ60mm、外径10mm、内径7mmのセラミック体の上(外周)に厚み0.25mmのセラミック層を設けた。
次に、セラミック体の主面の電極上に無電解メッキにて厚みが1〜4μmのNiメッキ膜を設け、電極とNiリード線からなるリード端子との間にAuCuろう材のシートをセットし、ろう付け接合により電極にリード端子を接続して、図1〜図3に示すような形態の実施例となるヒータ(試料1)を作製した。
一方、比較例として、発熱抵抗体パターンの厚みを20μmとし、電極パターンの厚みを発熱抵抗体パターンの厚みと同じ厚みに設定してPETフィルムに印刷し、筒状の成型体に転写させた以外は、実施例のヒータ(試料1)と同じ構成のヒータ(試料2)を作製した。
作製した試料1および試料2のヒータのそれぞれ10本(リード端子20本)ずつについて、3分昇温3分冷却の条件にて、室温と400℃の温度との間を繰り返し往復する冷熱サイクル耐久試験(冷熱サイクル後のリード端子引張り強度試験)を行った。
その結果、試料2のヒータは、冷熱サイクル6000サイクル後のリード端子引張り強度試験にて、リード端子20本中の50%(10本)がろう付け部(電極)からリード端子が剥がれてしまった。これに対し、試料1のヒータは、リード端子20本中の100%(20本)がリード端子切れにて破壊された。つまり、試料1のヒータは、ろう付け部(電極)の強度のほうがリード端子の強度よりも大きいことになる。なお、試料2のヒータにおいて、リード端子がろう付け部から剥がれてしまったとき、電極よりクラックが入り、それを起点として剥がれていることもわかった。また、そのときのリード端子の引張り強度は60N以下であった。これに対し、試料1のヒータにおいて、リード端子が切れたときのリード端子引張り強度は100N以上であった。
これらのことから、比較例のヒータ(試料2)よりも実施例のヒータ(試料1)のほうが、電極で熱応力を緩和する効果が生じると思われ、ろう付け部(電極)の耐久性が向上し、ヒータ1の信頼性が向上することがわかった。
1:ヒータ
2:セラミック体
3:セラミック層
4:発熱抵抗体
5:電極
6:リード端子
61:第1部分
62:第2部分
7:ろう材
81:第1隙間
82:第2隙間

Claims (6)

  1. セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記電極は、前記セラミック層側の端部において厚みが最も厚くなっており、該端部は、前記セラミック体から離れる方向に突出していることを特徴とするヒータ。
  2. セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記発熱抵抗体は、前記露出部分に引き出されており、前記電極に接続された側から反対側に向かって前記セラミック体と前記セラミック層との間まで複数に分岐していることを特徴とするヒータ。
  3. セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と、前記セラミック体との間に第1隙間があることを特徴とするヒータ。
  4. セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と、前記発熱抵抗体との間に第2隙間があることを特徴とするヒータ。
  5. セラミック体と、前記セラミック体の上に設けられたセラミック層と、前記セラミック体と前記セラミック層との間に設けられるとともに、前記セラミック体の上であって前記セラミック層が設けられていない露出部分まで延びている発熱抵抗体と、前記露出部分に
    設けられるとともに前記発熱抵抗体に接続された電極とを備えており、前記電極が前記発熱抵抗体よりも厚く、前記セラミック層のうち平面視したときに前記露出部分に隣接している領域と前記セラミック体との間に第1隙間があるとともに、前記露出部分に隣接している領域と前記発熱抵抗体との間に第2隙間があり、前記第1隙間よりも前記第2隙間が大きいことを特徴とするヒータ。
  6. 前記電極は、前記セラミック層側の端部において厚みが最も厚くなっており、該端部は、前記セラミック体から離れる方向に突出していることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のヒータ。
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