JP6693811B2 - ヒータ - Google Patents

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本発明は、例えば、酸素センサ用、流体加熱用または気体加熱用のヒータに関するものである。
棒状または筒状のセラミック体と、セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体と、セラミック体に埋設され、一端が発熱抵抗体に接続されるとともに他端がセラミック体の表面に引き出された引出電極と、セラミック体の表面に設けられて引出電極に接触している電極層と、電極層に接合材によって接合されたリード端子とを備えたヒータが知られている(例えば特許文献1を参照)。
上記のヒータは、リード端子が電極層から立ち上がるように設けられており、接合材は、リード端子のうち電極層から立ち上がっている部分を中心に広がっている。また、引出電極は、接合材の直下において電極層と電気的に接続されている。
特開2011−60712号公報
しかしながら、引出電極とセラミック体とでは熱膨張率が異なるため、ヒータに熱が加わると引出電極が電極層に対して突出する、あるいは引っ込むというような挙動が起こり、温度サイクルが加わるとこのような挙動が繰り返されることとなる。そのため、リード端子を接合している接合材が引出電極の直上に位置していると、この挙動による応力が、接合材および接合材と電極層との界面に繰り返し加わることとなる。そして、この繰り返し応力によって、接合材と電極層との間にクラックが入るおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、長期間使用しても接合材と電極層との間に熱応力によるクラックが入りにくく、耐久性に優れたヒータを提供する。
本発明の一態様のヒータは、棒状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体に埋設され、一端が前記発熱抵抗体に接続されるとともに他端が前記セラミック体の表面に引き出された引出電極と、前記セラミック体の表面に設けられて前記引出電極に接触している電極層と、該電極層に接合材によって接合されたリード端子とを備えており、該リード端子は、前記電極層から立ち上がっており、前記接合材は、前記リード端子のうち前記電極層から立ち上がっている部分を中心に広がっており、前記電極層のうち前記引出電極に接触している部分が前記接合材から離れて位置していることを特徴とする。
本発明の一態様のヒータによれば、電極層における引出電極が直接接続された部位が接合材で覆われていないので、接合材および接合材と電極層との界面には引出電極とセラミック体との熱膨脹差による応力はかからなくなる。その為、接合材と電極層との間に熱応力によるクラックが入りにくくなるので、ヒータの耐久性が向上する。
本実施形態のヒータの一例を示す概略斜視図である。 (a)は図1に示すヒータのa方向から見た側面図、(b)は(a)に示すb−b線で切断した横断面図、(c)は(b)に示すc−c線で切断した縦断面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す一部透過概略側面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す一部透過概略側面図である。 (a)、(b)いずれも本実施形態のヒータの他の例を示す一部透過概略側面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す要部拡大縦断面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す一部透過概略側面図である。
以下、本実施形態のヒータの一例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態のヒータの一例を示す概略斜視図、図2(a)は図1に示すヒータのa方向から見た側面図、図2(b)は図2(a)に示すb−b線で切断した横断面図、図2(c)は図2(b)に示すc−c線で切断した縦断面図である。
図1および図2に示す本実施形態のヒータ10は、棒状または筒状のセラミック体1と、セラミック体1の内部に設けられた発熱抵抗体2と、セラミック体1に埋設され、一端が発熱抵抗体2に接続されるとともに他端がセラミック体1の表面に引き出された引出電極3と、セラミック体1の表面に設けられて引出電極3に接触している電極層4と、電極層4に接合材5によって接合されたリード端子6とを備えている。そして、リード端子6は、電極層4から立ち上がっており、接合材5は、リード端子6のうち電極層4から立ち上がっている部分を中心に広がっており、電極層4のうち引出電極3に接触している部分が接合材5から離れて位置している。
本実施形態のヒータ10は、このセラミック体1の周囲に流体である液体や気体を通過させて加熱させるものである。ヒータ10におけるセラミック体1は、長さ方向を有する棒状または筒状の部材である。棒状としては、例えば円柱状または角柱状等の柱状等が挙げられる。なお、ここでいう柱状とは、例えば特定の方向に長く伸びた板状も含んでいる。また、筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。図1に示すヒータ10においては、セラミック体1は円柱状である。
例えば、セラミック体1が棒状(円柱状)の場合は、ヒータ10はセラミック体1の外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。また、図示しないが、セラミック体が筒状(円筒状)の場合は、ヒータはセラミック体の内周面または外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。
セラミック体1は、絶縁性のセラミック材料から成る。絶縁性のセラミック材料としては、例えばアルミナ、窒化珪素または窒化アルミニウムが挙げられる。熱伝導率に優れるという観点からは窒化アルミニウムを用いることが好ましい。一方、製造のしやすさの観点からはアルミナを用いることが好ましい。
セラミック体1が円柱状の場合の寸法は、例えば長さ方向の全長が40〜150mm、外径が4〜30mmに設定される。なお、セラミック体が円筒状の場合の寸法は、例えば長さ方向の全長が40〜150mm、外径が4〜30mm、内径が1〜28mmに設定される。
セラミック体1の内部には、発熱抵抗体2が設けられている。すなわち、セラミック体1には発熱抵抗体2が埋設されている。発熱抵抗体2は、電流が流れることによって発熱してセラミック体1を加熱するものであり、一端が一対の引出電極3のうちの一方と電気的に接続され、他端が一対の引出電極3のうちの他方と電気的に接続されている。図示していないが、発熱抵抗体2は、セラミック体1の先端側(図2中の左側)において、長さ方向に繰り返して折り返しながら周方向に沿って設けられた折り返し部(蛇行部)を有していて、この折り返し部が最も発熱する最高発熱部となっている。発熱抵抗体2の先端側に折り返し部が設けられ、発熱抵抗体2の後端が引出電極3と電気的に接続されている。
発熱抵抗体2は、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)またはレニウム(Re)等の高融点の金属を主成分とした導電体から成る。発熱抵抗体2の寸法は、例えば、最高発熱部においては、幅を0.3〜2mm、厚みを0.01〜0.1mm、全長を500〜5000mmに設定することができる。これらの寸法は、発熱抵抗体2の発熱温度および発熱抵抗体2に加える電圧等によって適宜設定される。
セラミック体1には引出電極3が埋設されている。引出電極3は、一端が発熱抵抗体2に接続されているとともに他端がセラミック体1の表面に引き出されている。引出電極21は、発熱抵抗体2と同じ金属材料からなるものでもよく、異なる金属材料からなるものでもよい。また、発熱抵抗体2と同時に形成されたものでもよく、別々に形成されたものでもよい。引出電極3が円柱状の場合の直径は、例えば0.3mm〜1mmとされる。
セラミック体1の表面には、引出電極3に接触している電極層4が設けられている。言い換えると、電極層4は引出電極3に直接電気的に接続されている。電極層3は金属材料からなる。金属材料としては、例えばタングステン、モリブデンまたはレニウム等が挙げられる。電極層3の寸法は、例えば長さを9mmに、幅を5mmに、厚みを0.02mmに設定することができる。
電極層4には、リード端子6が接合材5によって接合されている。リード端子6は発熱抵抗体2に電力を供給するための部材である。リード端子6は外部の電源(図示せず)に接続されて用いられる。リード端子6としては、例えばニッケルまたは銅の金属からなる線材または板材を用いることができる。リード端子6の断面形状としては、例えば円形状、楕円形状、長方形状、円環状などが挙げられる。リード端子6が断面円形の場合の直径は、例えば0.5〜2.0mmとされる。
また、接合材5としては、例えば銀ろう、銀銅ろう等のろう材を用いることができる。
ここで、リード端子6は電極層4から立ち上がっていて、接合材5はリード端子6のうち電極層4から立ち上がっている部分(第1部分61)と電極層4とを接合しており、第1部分61を中心として電極層4上に広がっている。
リード端子6は、具体的には、電極層4から立ち上がっている第1部分61と、第1部分61とは異なる方向に延びる第2部分62とを有し、第1部分61と第2部分62とは屈曲部を介して接続されている。
第1部分61の長さは、例えば1.0mm〜3.0mmに設定される。また、第1部分61の立ち上がる方向としては、電極層4の表面から垂直な方向および垂直な方向から見て20°以下で傾いていてもよい。傾く方向は、セラミック体1の長さ方向、セラミック体1の周方向、および、これらの合わさった方向のいずれでもよい。特に、第1部分61が電極層4の表面に対して垂直な方向に立ち上がる場合には、接合材5を第1部分61の周囲に均等に濡れ広げやすくすることができる。そのため、少ない接合材5でリード端子
6を強固に保持することができる。
そして、電極層4のうち引出電極3に接触している部分が接合材5から離れて位置している。すなわち、引出電極3は電極層4のうち接合材で覆われていない部分の直下に位置しており、当該電極層4のうち接合材5で覆われていない部分のセラミック体1側に引出電極3が接触している。言い換えると、引出電極3が電極層4のうち接合材で覆われていない部分のセラミック体1側に直接電気的に接続されている。さらに言い換えると、図2(a)に示す例のように、引出電極3と電極層4とが接続されている位置は、引出電極3をセラミック体1の外側に延長した方向からの側面透視で接合材5と重ならない位置である。図2(a)において、引出電極3と電極層4とが接続されている位置を示すために、電極層4に接続している引出電極3の端部を破線で示している。なお、図3以下も同様に、引出電極3と電極層4とが接続されている位置を、電極層4に接続している引出電極3の端部の位置として破線で示している。
これにより、電極層4における引出電極3が直接接続された部分が接合材5で覆われていないので、引出電極3とセラミック体1との熱膨脹差による応力が接合材5および接合材5と電極層4との界面に加わるのを低減させることができる。その為、長期間使用しても接合材5と電極層4との間に熱応力によるクラックが入りにくくなるので、ヒータ10の耐久性が向上する。
また、発熱抵抗体2から引出電極3を介してリード端子6へ伝わる熱の経路である電極層4の接合材5で覆われていない表面で熱を散逸できるので、リード端子7を接合する接合材5の熱による接合強度の低下を抑制できる。
ここで、図3に示すように、引出電極3が複数設けられているのがよい。なお、図では引出電極3が2個設けられた例を示している。引出電極3が複数設けられていることにより、仮に一方の引出電極3が断線しても他方の引出電極3で導通が取れるため、耐久性がより向上する。また、発熱抵抗体2からの伝熱経路である引出電極3の位置が複数個所に分散され、上述した電極層4の接合材5で覆われていない表面からの熱の散逸がより効果的に行なわれるので、接合材5の熱による接合強度の低下をより抑制することできる。
また、図4に示すように、引出電極3が少なくとも2つ設けられているとともに、2つの引出電極3の間にリード端子6と接合材5との接合部が位置しているのがよい。ここで、2つの引出電極3の間にリード端子6と接合材5との接合部が位置しているとは、ヒータ10の電極層4、接合材5およびリード端子6が設けられている部分を正面に見して透視したときに、2つの引出電極3の電極層4と接触する端部同士を結ぶ線分上にリード端子6の第1部分61が位置していることを意味している。なお、図4に示す例では、3つの引出電極3のうち、図面の左上に位置する引出電極3と右下に位置する引出電極3との間にリード端子6の第1部分61が位置している例を示している。このような構成になっているかどうかは、接合材5の周囲の電極層4を取り除くことによって確認することができる。
このような構成とすることで、発熱抵抗体2からの伝熱経路である引出電極3の位置がより分散され、電極層4での熱の散逸効果をより高めることができ、また電極層4にかかる応力の偏りも低減させることができる。なお、図4に示す例では、第1部分61を挟んで位置している2つ以外のもう1つの引出電極3は、第1部分61を挟んで位置している2つの引出電極3のそれぞれから同程度の距離だけ離れた位置に配置している。これによって、電極層4内における引出電極3の位置が分散されている。引出電極3の位置を分散させるという観点では、引出電極3が3つの場合は、必ずしも2つの引出電極3で第1部分61を挟んでいなくてもよい。例えば、3つの引出電極3で接合材5を取り囲むように
配置して、互いの距離が同程度になるようにしてもよい。より具体的には第1部分61を重心位置とした正三角形の頂点の位置にそれぞれ配置してもよい。また、引出電極3が4つの場合であれば、図5(b)に示す例のように、2組の一対の引出電極3でそれぞれ第1部分61を挟むように配置すればよい。いずれにせよ、電極層4の接合材5に覆われていない部分において、複数の引出電極3が分散して配置されているのがよい。
また、図5に示すように、電極層4が矩形状であって、引出電極3が電極層4の4隅のいずれかに位置しているのがよい。図5(a)は引出電極3が1つの例であり、図5(b)は引出電極3が4つの例である。一般にリード端子6の第1部分61は電極層4の中央部に接合され、接合材5は中央部から同心円状に流れるように形成されて設けられる。矩形状の電極層4であると、その大きさをあまり大きくすることなく、円形状の接合材5に対して引出電極3を接続する領域を形成することができる。また、電極層4の4隅は接合材5から最も離れた位置になるので、引出電極3により突き上げられるような応力の影響は接合材5に最もかかりにくくなり、耐久性がより向上する。なお、電極層4がセラミック体1から剥がれる可能性もあることから、その可能性を低減するには、引出電極3は矩形状の電極層4の辺部から100μm以上内側で接続されているとよい。
また、図6に示すように、引出電極3が電極層4に食い込んでいるのがよい。熱サイクルをかけたときに引出電極3と電極層4との界面に熱応力がかかるが、引出電極3が電極層4に食い込んでいる(入り込んでいる)ことにより、引出電極3と電極層4との間で剥がれが生じるのを抑制でき、さらに耐久性が向上する。この例の場合の食い込み量は、例えば電極層4の厚みの30〜80%の距離とされる。
また、図7に示すように、矩形状の電極層4の角部はR状になっている(丸みを帯びている)のがよく、これにより、電極層4とセラミック体1との熱膨張差による熱応力を受けて、電極層4の角部から剥がれやクラックが生じるのを抑制することができる。
次に、本実施形態のヒータの製造方法の一例について説明する。
まず、このようなセラミックスからなるセラミック体1を作製するため、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウムなどのセラミックス成分にSiO,CaO,MgO,ZrO等の焼結助剤を含有させて調製したセラミックスラリーをシート状に成形して、セラミックグリーンシートを作製する。また、上記成分を混合してプレス成型や押し出し成型等で棒状または筒状の成形体を作製する。
このセラミック体1となるセラミックグリーンシートの一方の主面に、発熱抵抗体2となる導電性ペーストのパターンをそれぞれスクリーン印刷等の手法を用いて形成する。また、セラミックグリーンシートの発熱抵抗体2を形成する面とは反対側の面に、電極層4を発熱抵抗体2の形成と同様に所定のパターン形状で形成する。また、セラミックグリーンシートには、発熱抵抗体2と電極層4とを電気的に接続するための孔加工および引出電極3を形成するための導体ペーストの充填がなされる。この時、孔は電極層4内の中心からなるべく外れた位置に設ける。
発熱抵抗体2の材料としては、セラミック体1との同時焼成によって作製が可能なW,Mo,Re等の高融点金属を主成分とするものを用いる。また導電性ペーストは、これらの高融点金属にセラミック原料,バインダー,有機溶剤等を調合し混練することで作製できる。このとき、ヒータ10の用途に応じて、発熱抵抗体2となる導電性ペーストのパターンの長さや折り返しパターンの距離・間隔やパターンの線幅を変更することにより、発熱抵抗体2の発熱位置や抵抗値を所望の値に設定する。
そして、このパターンが形成されたセラミックグリーンシートを、別途作製した棒状または筒状の成型体に巻きつけて、密着液を用いて密着させることにより、内部に発熱抵抗体2および引出電極3を有するセラミック体1となる棒状または筒状の成形体が得られる。
次に、得られた成形体を、水素ガス等の非酸化性ガス雰囲気中で1500℃〜1600℃程度で焼成し、さらにセラミック体1の表面の電極層4上に電解メッキにてNiメッキ膜を設ける。
次に、Niからなるリード端子6の端部にシート状のAgロウ材(接合材5)を巻き付け、リード端子6とAgロウ材の端部が電極層4の略中心に接するようにセットする。この時、リード端子6は電極層4の中心から立ち上がるようにセットする。また、リード端子6は、引出電極3からなるべく離してAgロウ材が流れる領域から距離をおくと良い。
次に、水素ガス等の非酸化性ガス雰囲気中,約1000℃で電極層4とリード端子6とをロウ付け接合することにより、本実施形態のヒータ10が得られる。
実施例のヒータを以下のようにして作製した。
まず、Alを主成分とし、SiO,CaO,MgO,ZrOが合計で10質量%以内になるように調整したセラミックグリーンシートを作製した。また、押し出し成型でセラミックグリーンシートと同成分の円筒状の成形体を作製した。次に、Mo、Wとバインダーを混合し、導電性ペーストを作製した。
このセラミックグリーンシートに、引出電極を形成するための孔を針状の治具で開ける。発熱抵抗体および電極層となるMo、Wを主成分とする導電性ペーストを、スクリーン印刷法にてそれぞれのパターンに印刷した。このとき、孔は電極層の中央から離れた端部近くに設けた。また、孔に電極層と同成分の導電性ペーストを埋め込んだ。
このように作製されたセラミックグリーンシートを、円筒状の成形体に同一の組成のセラミックスを分散させた密着液を塗布して、円筒状の成形体を得た。
こうして得られた円筒状の成形体を、1500〜1600℃の還元雰囲気(窒素雰囲気)中で焼成し、長さ40mm、外径2.7mm、内径1.3mmのセラミック体を得た。
次に、セラミック体の表面の電極層上に電解メッキにて厚みが2〜4μmのNiメッキ膜を設け、ロウ材としてAgロウを用いて、電極層の中央部とNiからなるφ0.5mm×長さ10mmの直角に曲がったリード端子とをロウ付け接合した。このとき、引出電極は電極層の端部近くに設けているので、リード端子がロウ付けされた領域(接合材)が引出電極にかかっていなかった。
こうして、実施例となるヒータ(試料1)を得た。
一方、比較例として、引出電極の位置を電極層の中央部に設け、リード端子がロウ付けされた領域(接合材)が引出電極にかかるようにした。その他の構造は試料1と同様の方法で作製し、比較例となるヒータ(試料2)を得た。
これらの試料1および試料2のヒータを、最高発熱部が50℃〜1100℃となる温度で繰り返し耐久試験を行った。また、耐久試験中にサイクル数に応じてリード端子の引っ
張り試験を行った。
その結果、試料1のヒータは、10,000サイクル後のリード端子の引っ張り試験において、110Nでリード端子の途中が破断した。つまり、リード端子自体の強度よりも接合部の強度が高いと言える。
一方、試料2のヒータは、リード端子の引っ張り試験において、3,000サイクルまではリード端子の途中が破断したが、3,500サイクル後の引っ張り試験において30Nで接合部から破断した。破断部を確認すると、引出電極と接合材との間でクラックが入っていることが確認され、そのクラックを起点に破断していることが確認された。
これらのことから、実施例のヒータは比較例のヒータよりも耐久性に優れていることが分かった。
10:ヒータ
1:セラミック体
2:発熱抵抗体
3:引出電極
4:電極層
5:接合材
6:リード端子
61:第1部分
62:第2部分

Claims (5)

  1. 棒状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体に埋設され、一端が前記発熱抵抗体に接続されるとともに他端が前記セラミック体の表面に引き出された引出電極と、前記セラミック体の表面に設けられて前記引出電極に接触している電極層と、該電極層に接合材によって接合されたリード端子とを備えており、
    該リード端子は、前記電極層から立ち上がっており、
    前記接合材は、前記リード端子のうち前記電極層から立ち上がっている部分を中心に広がっており、
    前記電極層のうち前記引出電極に接触している部分が前記接合材から離れて位置していることを特徴とするヒータ。
  2. 前記引出電極が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記引出電極が少なくとも2つ設けられているとともに、2つの前記引出電極の間に前記リード端子と前記接合材との接合部が位置していることを特徴とする請求項2に記載のヒータ。
  4. 前記電極層が矩形状であって、前記引出電極が前記電極層の4隅のいずれかに位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヒータ。
  5. 前記引出電極が前記電極層に食い込んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヒータ。
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