本発明は、日本国特許出願:特願2016-217920号(2016年11月8日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
上記第1視点の好ましい形態によれば、シリカ粉末は、50m2/g以上のBET比表面積(内部表面積を除く)を有する。
上記第1視点の好ましい形態によれば、シリカ粉末の含有率は、整髪料組成物の質量に対して0.1質量%~3質量%である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、会合性増粘剤は、疎水性変性ポリエーテルウレタン及び/又はタウレート系合成高分子である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、疎水性変性ポリエーテルウレタンは以下の構造式(I)を有する。
R1-{(O-R2)k-OCONH-R3[-NHCOO-(R4-O)n-R5]h}m (I)
[式(I)中、
R1、R2およびR4は、それぞれ独立に炭素原子数2~4の炭化水素基であり;
R3はウレタン結合を有していてもよい炭素原子数1~10の炭化水素基であり;
R5は炭素原子数8~36の炭化水素基であり;
mは2以上の数であり;
hは1以上の数であり;
kは1~500の数であり;
nは1~200の数である。]
上記第1視点の好ましい形態によれば、疎水性変性ポリエーテルウレタンは(PEG-240/デシルテトラデセス-20/ヘキサメチルジイソシアネート)コポリマーである。
上記第1視点の好ましい形態によれば、タウレート系合成高分子は、2-アクリルアミド-2-プロパンスルホン酸又はその塩を構成単位として有する重合体及び/又は共重合体(架橋重合体含む)である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、タウレート系合成高分子は、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーである。
上記第1視点の好ましい形態によれば、会合性増粘剤の含有率は、整髪料組成物の質量に対して0.3質量%~3質量%である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、整髪料組成物は、整髪料組成物の質量に対して0.1質量%~0.5質量%のカルボキシビニルポリマーをさらに含有する。
上記第1視点の好ましい形態によれば、油性成分の含有率が2質量%未満である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、粘度が1,000mPa・s~100,000mPa・sである。
以下の説明において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンの略記である。POE又はPOPの後ろのカッコ内の数字は当該化合物中におけるPOE基又はPOP基の平均付加モル数を表す。
本開示の第1実施形態に係る化粧料組成物について説明する。本開示の化粧料組成物は、例えば、整髪料に適用することができる。本開示の組成物は、油性成分を含む場合、水中油型であると好ましい。
本開示の化粧料組成物は、不定形のシリカ粉末と、会合性増粘剤と、を含有する。
[シリカ粉末]
シリカは、二酸化ケイ素、無水ケイ酸等とも呼ばれるものである。シリカ粉末としては、例えば、フュームドシリカ粉末を用いることができる。シリカ表面は親水性であると好ましい。
不定形とは、例えば、粉末における各粒子が概して真球状ではないことをいう。シリカ粉末のBET比表面積は、内部表面積を除いて(非多孔質体であるとして)、50m2/g以上であると好ましく、100m2/g以上であるとより好ましく、150m2/g以上であるとさらに好ましい。シリカ粉末の平均一次粒子径は、1μm以下であると好ましい。粉末の外部表面積を大きくすることにより、整髪性及び再整髪性を高めることができる。シリカ粉末の市販品としては、例えば、AEROSIL(登録商標)シリーズの90、130、150、200、300、380、OX50、TT600、R972、R974、R9200、RY200等(EVONIK社)を使用することができる。
シリカ粉末の含有率は、組成物の質量に対して、0.1質量%以上であると好ましく、0.2質量%以上であるとより好ましく、0.4質量%以上であるとより好ましく、0.5質量%以上であるとより好ましく、0.8質量%以上であるとさらに好ましい。シリカ粉末の含有率が0.1質量%未満であると、十分な整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性を得ることができない。また、シリカ粉末の含有率は、組成物の質量に対して、3質量%以下であると好ましく、2.5質量%以下であるとより好ましく、2質量%以下であるとさらに好ましい。シリカ粉末の含有率が3質量%を超えると、べたつきやきしみが悪化してしまう。
本開示の化粧料組成物は、本開示の効果を阻害しない範囲において、真球状シリカ粉末であっても含有することができる。
[会合性増粘剤]
会合性増粘剤は、通常、疎水部と親水部を有する。会合性増粘剤は、両端に疎水部を有すると好ましい。また、会合性増粘剤は、両端の疎水部の間に親水部を有すると好ましい。例えば、ある会合性増粘剤は、疎水部同士が会合することによってネットワーク(網目構造)を形成し、増粘作用を発現させると考えられている。
会合性増粘剤としては、例えば、疎水性変性ポリエーテルウレタン及び/又はタウレート系合成高分子を使用することができる。なお、以下に挙げる増粘剤の増粘機構が会合性でなくても、その増粘剤を本開示の組成物に適用可能な増粘剤から除くものではない。
疎水性変性ポリエーテルウレタンとしては、例えば、以下の構造式(I)を有する高分子を使用することができる。
R1-{(O-R2)k-OCONH-R3[-NHCOO-(R4-O)n-R5]h}m (I)
構造式(I)において、R1、R2およびR4は、それぞれ独立に、炭素原子数2~4の炭化水素基であると好ましく、炭素原子数2~4のアルキレン基であるとより好ましい。R3はウレタン結合を有していてもよい炭素原子数1~10の炭化水素基であると好ましい。R5は炭素原子数8~36の炭化水素基であると好ましく、炭素原子数12~24の炭化水素基であるとより好ましい。例えば、R1はエチレン基とすることができる。例えば、R2はエチレン基とすることができる。例えば、R3は炭素原子数4~8のアルキレン基とすることができる。例えば、R4はエチレン基とすることができる。例えば、R5は、分岐鎖を有する炭素数16~32のアルキル基とすることができる。
構造式(I)において、mは2以上の数であると好ましい。hは1以上の数であると好ましく、1であるとより好ましい。kは1~500の数であると好ましく、100~300であるとより好ましい。nは1~200の数であると好ましく、10~100であるとより好ましい。
上記式(I)で表される疎水性変性ポリエーテルウレタンは、例えば、R1[(OR2)kOH]mで表される1種又は2種以上のポリエーテルポリオールと、R3(NCO)h+1で表される1種又は2種以上のポリイソシアネートと、HO(R4O)nR5で表される1種又は2種以上のポリエーテルモノアルコールと、を反応させることにより得ることができる。このとき、ポリイソシアネート由来のイソシアネート基と、ポリエーテルポリオール及びポリエーテルモノアルコール由来の水酸基との比が、NCO:OH=0.8:1~1.4:1であると好ましい。
上記式R1[(OR2)kOH]mで表されるポリエーテルポリオール化合物は、m価のポリオールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキシド、スチレンオキシド等を付加重合することにより得ることができる。R1はm価のポリオールによって決定される。R2は、アルキレンオキシド、スチレンオキシド等によって決定される。R1[(OR2)kOH]mの分子量は500~10万であると好ましく、1000~5万であるとより好ましい。
ポリオールとしては、2~8価のものが好ましい。例えば、ポリオールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,3-ペンタトリオール、2-メチル-1,2,3-プロパントリオール、2-メチル-2,3,4-ブタントリオール、2-エチル-1,2,3-ブタントリオール、2,3,4-ペンタントリオール、2,3,4-ヘキサントリオール、4-プロピル-3,4,5-ヘプタントリオール、2,4-ジメチル-2,3,4-ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4-ブタントリオール、1,2,4-ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、1,2,3,4-ペンタンテトロール、2,3,4,5-ヘキサンテトロール、1,2,4,5-ペンタンテトロール、1,3,4,5-ヘキサンテトロール等の4価のアルコール;アドニット、アラビット、キシリット等の5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビット、マンニット、イジット等の6価アルコール;ショ糖等の8価アルコール等が挙げられる。
また、付加させるアルキレンオキシド、スチレンオキシド等は、特に入手が容易であり、優れた効果を発揮させるために、炭素原子数2~4のアルキレンオキシド又はスチレンオキシドであると好ましい。アルキレンオキシド、スチレンオキシド等は単独重合、2種類以上のランダム重合又はブロック重合であってよい。付加の方法は通常の方法であってよい。重合度kは、0~1000であると好ましく、1~500であるとより好ましく、10~200であるとさらに好ましい。R2に占めるエチレン基の割合は、全R2に対して50~100質量%であると好ましい。
上記式R3(NCO)h+1で表されるポリイソシアネートは、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば特に限定されない。例えば、ポリイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、並びにフェニルメタンのジイソシアネート、トリイソシアネート及びテトライソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2-ジメチルペンタンジイソシアネート、3-メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3-ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4-ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、メタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4-ナフタレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、2,6-ナフタレンジイソシアネート、2,7-ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
ビフェニルジイソシアネートとしては、例えば、ビフェニルジイソシアネート、3,3’-ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
フェニルメタンのジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン-4,4’-ジイソシアネート、2,5,2’,5’-テトラメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4-イソシオントフェニル)メタン、3,3’-ジメトキシジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジメトキシジフェニルメタン-3,3’-ジイソシアネート、4,4’-ジエトキシジフェニルメタン-3,3’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチル-5,5’-ジメトキシジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジクロロジフェニルジメチルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ベンゾフェノン-3,3’-ジイソシアネート等が挙げられる。
フェニルメタンのトリイソシアネートとしては、例えば、1-メチルベンゼン-2,4,6-トリイソシアネート、1,3,5-トリメチルベンゼン-2,4,6-トリイソシアネート、1,3,7-ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル-2,4,4’-トリイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4,4’-トリイソシアネート、3-メチルジフェニルメタン-4,6,4’-トリイソシアネート、トリフェニルメタン-4,4’,4’’-トリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
また、ポリイソシアネートは、これらのポリイソシアネート化合物のダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)として用いられてもよく、また、アミンと反応させてビウレットとして用いてもよい。
さらに、これらのポリイソシアネート化合物と、ポリオールとを反応させたウレタン結合を有するポリイソシアネートも用いることができる。ポリオールとしては、2~8価のものが好ましく、前述のポリオールが好ましい。なお、R3(NCO)h+1として3価以上のポリイソシアネートを用いる場合は、このウレタン結合を有するポリイソシアネートが好ましい。
上記式HO(R4O)nR5で表されるポリエーテルモノアルコールは1価アルコールのポリエーテルであれば特に限定されない。ポリエーテルモノアルコールは、1価アルコールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキシド、スチレンオキシド等を付加重合することにより得ることができる。
ここでいう1価アルコールは、例えば、下記式(II)、(III)及び(IV)で表すことができる。
R6-OH (II)
R7-CR8H-R9-OH (III)
R10-CR11H-OH (IV)
R5は、上記式(II)~(IV)において水酸基を除いた炭化水素基とすることができる。R5としては、好ましくはR6、R7、R8、R10及びR11としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等を挙げることができる。R5の炭素原子数は、8~36であると好ましく、12~24であるとより好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、イソステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2-オクチルドデシル、2-ドデシルヘキサデシル、2-テトラデシルオクタデシル、モノメチル分岐-イソステアリル等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。
アルキルアリール基としては、フェニル、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、α-ナフチル、β-ナフチル基等が挙げられる。
シクロアルキル基及びシクロアルケニル基としては、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等が挙げられる。
上記式(III)において、R9は炭化水素基であると好ましく、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキルアリーレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基等であるとより好ましい。
また、付加させるアルキレンオキシド、スチレンオキシド等は、単独重合、2種以上のランダム重合又はブロック重合であってよい。付加の方法は通常の方法であってよい。重合度nは0~1000であると好ましく、1~200であるとより好ましく、10~200であるとさらに好ましい。また、R4に占めるエチレン基の割合は、全R4の50質量%~100重量%であると好ましく、65質量%~100重量%であるとより好ましい。
上記式(I)で表されるコポリマーを製造する方法としては、通常のポリエーテルとイソシアネートとの反応を利用することができ、例えば、ポリエーテルとイソシアネートとを80~90℃で1~3時間加熱して反応させることができる。
また、(A)R1[(OR2)kOH]mで表されるポリエーテルポリオールと、(B)R3(NCO)h+1で表されるポリイソシアネートと、(C)HO(R4O)nR5で表されるポリエーテルモノアルコールとを反応させる場合には、式(I)の構造のコポリマー以外の副生成物が生成されることがある。例えば、ジイソシアネートを用いた場合、主生成物としては式(I)で表されるC-B-A-B-C型のコポリマーが生成するが、その他、C-B-C型、C-B-(A-B)x-A-B-C型等の化合物が副生成することがある。この場合、特に式(I)型のコポリマーを分離することなく、式(I)型のコポリマーを含む混合物の状態で本発明に使用することができる。
会合性増粘剤としては、例えば、(PEG-240/デシルテトラデセス-20/ヘキサメチルジイソシアネート)コポリマー(上記式(I)に示すコポリマーであって、R1、R2、及びR4がそれぞれエチレン基、R3がヘキサメチレン基、R5が2-ドデシルドデシル基であり、hが1であり、mが2であり、kが120であり、nが20である)(アデカノール(登録商標)GT-700、ADEKA社)を使用することができる。
会合性増粘剤としては、例えば、タウレート系合成高分子及び/又はアクリレート系合成高分子を挙げることができる。例えば、タウレート系高分子系増粘剤としては、2-アクリルアミド-2-プロパンスルホン酸(アクリロイルジメチルタウリン酸)又はその塩(AMPS構造)を構成単位として有する重合体及び/又は共重合体(架橋重合体含む)を使用することができる。このような増粘剤としては、例えば、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー(Aristoflex(登録商標) HMB、クラリアントジャパン社)を挙げることができる。
粘土鉱物系や多糖類系増粘剤のみで化粧料組成物を増粘しようとすると、使用者がべたつきやきしみを感じるような組成物となってしまう。しかしながら、会合性増粘剤を使用すると、べたつきやきしみの発生を抑制しながら化粧料組成物を増粘させることができる。
また、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)を化粧料組成物に用いると使用感を高めることができる。しかしながら、会合性増粘剤が存在しない場合、カルボキシビニルポリマーでもってシリカ粉末含有組成物を増粘しようとするとシリカ粉末が凝集してしまう。ところが、会合性増粘剤を添加することによって、カルボキシビニルポリマーが存在する場合であってもシリカ粉末の凝集を抑制することができる。これによって、良い使用感を維持することができ、シリカ粉末の凝集を抑制することができ、そして、化粧料組成物を増粘させることができる。
組成物における会合性増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、0.3質量%以上であると好ましく、0.4質量%以上であるとより好ましく、0.5質量%以上であるとより好ましく、0.8質量%以上であるとより好ましく、1質量%以上であるとさらに好ましい。会合性増粘剤の含有率が0.3質量%未満であると、十分な増粘効果を得ることができない。組成物における会合性増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、3質量%以下であると好ましく、2.5質量%以下であるとより好ましく、2質量%以下であるとさらに好ましい。会合性増粘剤の含有率が3質量%を超えると、粘度が高くなりすぎてしまい、容器への充填性、塗布時ののび、及び毛髪へのなじみが悪化してしまう。
本開示の組成物には、本開示の効果を阻害しない範囲において、別の増粘剤を添加することもできる。別の増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルメチルエーテル(PVM)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(ビーガム)、ケイ酸ナトリウムマグネシウム(ラポナイト)、無水ケイ酸等が挙げられる。
会合性増粘剤と組み合わせる増粘剤としては、カルボキシビニルポリマーを用いると好ましい。カルボキシビニルポリマーを使用することによって、化粧料組成物の使用感を高めることができる。例えば、使用直後の整髪力及び経時安定性を高めることができる。カルボキシビニルポリマーの含有率は、組成物の質量に対して、0.08質量%以上であると好ましく、0.1質量%以上であるとより好ましい。カルボキシビニルポリマーの含有率が0.08質量%未満であると、使用感の改善を図ることができない。カルボキシビニルポリマーの含有率は、組成物の質量に対して、0.5質量%以下であると好ましく、0.3質量%以下であるとより好ましい。カルボキシビニルポリマーの含有率が0.5質量%を超えると、粘度が高くなりすぎてしまい、容器への充填性、塗布時ののび、及び毛髪へのなじみが悪化してしまう。
化粧料組成物にカルボキシビニルポリマーを添加する場合、化粧料組成物は、カルボキシビニルポリマーの添加量に応じたアルカリ性化合物等の中和剤をさらに含有すると好ましい。中和剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を挙げることができる。
会合性増粘剤と組み合わせる増粘剤としては、ケイ酸ナトリウムマグネシウム等の鉱物系増粘剤及び/又はキサンタンガム等の多糖類系増粘剤を用いることができる。会合性増粘剤と鉱物系増粘剤及び/又は多糖類系増粘剤とを組み合わせることによって、鉱物系及び多糖類系に伴うべたつき及びきしみを抑制しながら、整髪性及び塗布直後整髪性を高めることができる。鉱物系増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、0.5質量%以上であると好ましく、0.8質量%以上であるとより好ましい。鉱物系増粘剤の含有率が0.5質量%未満であると、剤の粘性を調整することや整髪力を高めることができない。鉱物系増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、2質量%以下であると好ましく、1.5質量%以下であるとより好ましい。鉱物系増粘剤の含有率が2質量%を超えると、べたつきやきしみが生じてしまう。多糖類系増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、0.05質量%以上であると好ましく、0.08質量%以上であるとより好ましい。多糖類系増粘剤の含有率が0.05質量%未満であると、剤の粘性を調整することや整髪力を高めることができない。また、鉱物系増粘剤の含有率は、組成物の質量に対して、1.5質量%以下であると好ましく、1質量%以下であるとより好ましい。多糖類系増粘剤の含有率が1.5質量%を超えると、べたつきやきしみが生じてしまう。
[シリカ粉末以外の粉末]
本開示の化粧料組成物は、本開示の効果を阻害しない範囲において、シリカ粉末以外の粉末をさらに含有することができる。
粉末としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、焼成雲母、焼成タルク、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、ガラス、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末、シリコーン樹脂粉末、シルクパウダー、ウールパウダー、ウレタンパウダー等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(γ-酸化鉄等)、無機黄色系顔料(黄酸化鉄、黄土等)、無機黒色系顔料(黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等を使用することができる。
[その他]
本開示の化粧料組成物は、本開示の効果を阻害しない範囲において、他の成分、例えば、水性溶媒、油性成分、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、粉体、水溶性高分子、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を必要に応じて適宜含有することができる。
以下に、配合可能な他の成分の例を列挙する。下記成分は、少なくとも1つを本開示の組成物に添加することができる。
水性溶媒としては、例えば、水、アルコール、又はこれらの混合物を挙げることができる。
水としては、化粧料、医薬部外品等に使用される水を使用することができ、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。水相は、目的に応じて、水溶性アルコールをさらに含有することができる。
水溶性アルコールとしては、例えば、低級アルコール、多価アルコール、多価アルコール重合体、2価のアルコールアルキルエーテル類、2価アルコールアルキルエーテル類、2価アルコールエーテルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、糖アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖およびそれらの誘導体等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等)、四炭糖(例えば、D-エリトロ-ス、D-エリトルロ-ス、Dートレオ-ス、エリスリトール等)、五炭糖(例えば、L-アラビノ-ス、D-キシロ-ス、L-リキソ-ス、D-アラビノ-ス、D-リボ-ス、D-リブロ-ス、D-キシルロ-ス、L-キシルロ-ス等)、六炭糖(例えば、D-グルコ-ス、D-タロ-ス、D-ブシコ-ス、D-ガラクト-ス、D-フルクト-ス、L-ガラクト-ス、L-マンノ-ス、D-タガト-ス等)、七炭糖(例えば、アルドヘプト-ス、ヘプロ-ス等)、八炭糖(例えば、オクツロ-ス等)、デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボ-ス、6-デオキシ-L-ガラクト-ス、6-デオキシ-L-マンノ-ス等)、アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等)、ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド(グルカムE-10)、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド(グルカムP-10)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N‐ステアロイル‐N‐メチルタウリンナトリウム、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等を使用することができる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POE-ソルビット脂肪酸エステル(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、アルキレンオキシド誘導体、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,0000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
皮膜剤としては、例えば、アニオン性皮膜剤(例えば、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸高重合体等)、カチオン性皮膜剤(例えば、カチオン化セルロース、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド/アクリルアミド共重合体等)、ノニオン性皮膜剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリルアミド、高分子シリコーン、シリコーンレジン、トリメチルシロキシケイ酸等)が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、ジモルホリノピリダジノ;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート;2,4-ビス-{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-(1,3,5)-トリアジン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン、クロルフェネシン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
さらに、本開示の組成物は、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物、酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、アルギニン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、も適宜含有することができる。
[油性成分]
本開示の化粧料組成物において、油性成分の含有率は、2質量%未満であると好ましく、1質量%以下であるとより好ましく、0質量%であるとさらに好ましい。油性成分の含有率が2質量%以上であると、べたつきが生じ、粉末の整髪効果を阻害する傾向がある。また、油性成分量を2質量%未満にすることによって、なめらかさ等の使用感を向上させると共に、外観透明性を高めることができる。
油性成分としては、例えば、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等を使用することができる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等を使用することができる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、未末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等のシリコーン化合物等が挙げられる。
[整髪樹脂]
本開示の組成物は、整髪樹脂をさらに含有することができる。整髪樹脂は、本開示の組成物を整髪料として使用した場合に、整髪力をより高めるポリマーである。例えば、整髪樹脂は、成膜性を有するポリマーとすることができる。
整髪樹脂としては、例えば、イオン性ポリマー及び/又は非イオン性ポリマーを使用することができる。イオン性ポリマーは、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、及び両性ポリマーのうちの少なくとも1つとすることができる。整髪樹脂としては、限定はされないが、以下のポリマーを例示することができる。
(1)メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体等のベタイン系アニオン性ポリマー(三菱化学社のユカフォーマー(登録商標)301等)、
(2)ポリビニルピロリドンや、ポリビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体等のビニルピロリドン系高分子化合物(BASF社のルビスコールK-90,VA73等)、
(3)ポリビニルアルコールや、ポリビニルブチラール等のビニルアルコール系高分子化合物(日本合成化学社のゴーセノール(登録商標)、電気化学工業社のデンカポバール(登録商標)等)、
(4)ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物(大阪有機化学社のアニエールBEM-42S、ISP社のガントレッツES-225等)、
(5)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体等のアクリル酸系高分子化合物(BASF社のルビマー100P、ウルトラホールドストロング、三菱化学社のダイヤホールド(登録商標)HR-200、互応化学社のプラスサイズ(登録商標)L-53P等)、
(6)N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体等の両性アクリル酸系高分子化合物(三菱化学社のユカフォーマー(登録商標)AM-75、日本NSC社のアンフォマー28-4910等)、
(7)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニルピロリドン・N,N'-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体等の含窒素陽イオン性高分子化合物(アマコール社のポリマーJR-125、ライオン社のレオガード(登録商標)GP、日本NSC社のセルコートL-200、ISP社のガフコート734、大阪有機化学社のH.C.ポリマー1N、ナルコ社のマーコート550等)。
整髪樹脂の含有率は、組成物の質量に対して0.1質量%以上であると好ましく、0.3質量%以上であるとより好ましく、0.5質量%以上であるとさらに好ましい。0.1質量%未満では十分な整髪力を得ることができない。また、整髪樹脂の含有率は、組成物の質量に対して8質量%以下であると好ましく、5質量%以下であるとより好ましく、3質量%以下であるとさらに好ましい。整髪樹脂を8質量%を超えて添加すると、べたつきを引き起こしてしまう。
上記の整髪樹脂のうち、アニオン性ポリマー及び両性ポリマーについては、そのままでは水に不溶な場合、必要に応じて官能基の一部または全部を無機または有機アルカリ剤で中和し、水溶性に変化させてもよい。
上記の中和を目的として用いられるアルカリ剤は、無機アルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。またアンモニア、モルホリン等の揮発性アルカリ剤、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール等のアルカノールアミン類、L-アルギニン、リジン等のアミノ酸類等が挙げられる。
本開示の化粧料組成物の粘度は、1,000mPa・s以上であると好ましく、10,000mPa・s以上であるとより好ましい。1,000mPa・s未満であると、組成物を手による取扱い容易性が低下してしまう。本開示の組成物の粘度は、100,000mPa・s以下であると好ましい。100,000mPa・sを超えると、容器への充填性、塗布時ののび、及び毛髪へのなじみが悪化してしまう。粘度は30℃におけるブルックフィールド型粘度計(スピンドル番号6又は7、回転数10rpm)で測定することができる。
本開示の化粧料組成物によれば、高い整髪性を実現することができる。特に、ボリューム感ある髪形を作りやすくなる。また、本開示の化粧料組成物によれば、セットした髪形が崩れた後に、再度髪形をセットし直せる再整髪性を高めることができる。また、本開示の化粧料組成物によれば、使用者が感じるべたつきを抑制することができる。また、本開示の化粧料組成物によれば、きしみの発生を抑制することができる。また、本開示の化粧料組成物によれば、増粘剤によって粘度を高めながらも、シリカ粉末の凝集を抑制することができる。
本開示の化粧料組成物の製造方法について説明する。本開示の化粧料組成物は特定の方法に限定されることなく、一般に公知の方法によって作製することができる。例えば、上記各成分を混合することによって化粧料組成物を作製することができる。
本開示の化粧料組成物について、以下に例を挙げて説明する。しかしながら、本開示の化粧料組成物は以下の例に限定されるものではない。また、以下の実施例では、各試験例の化粧料組成物を整髪料に適用した例について説明するが、本開示の組成物は整髪料に限定されるものでもない。各表に示す含有率の単位は質量%である。
各組成物について粘度を測定した。また、各組成物について、安定性、整髪性、塗布直後整髪性、再整髪性、べたつきのなさ及びきしみのなさについて評価した。各表に、各評価項目の評価を示す。
[安定性]組成物中における成分の分散均一性を目視で評価した。
A:成分が均一に分散している、又は、凝集物などは認められない。
B:評価不使用
C:成分の分散が明らかに不均一である、又は、明らかな凝集物などが認められる。
整髪性、塗布直後整髪性、再整髪性、べたつきのなさ及びきしみのなさの評価については、3名の評価者が各試験例に係る組成物を整髪料として使用し、以下の基準に基づいて点数をつけ、平均点を算出した。各評価項目の評価基準は以下の通りである。
[整髪性]髪を自然な流れを有する髪型にセットでき、その髪型を維持できるかを評価した。
[塗布直後整髪性]組成物を手に延ばして髪に塗布した直後に髪型をセットできるかを評価した。
[再整髪性]組成物を髪に塗布してから1時間後に髪型をセットし直すことができるかを評価した。
[べたつきのなさ]評価者が組成物を手で髪に塗布して整髪している間に感じるべたつきのなさを評価した。
[きしみのなさ]評価者が組成物を手で髪に塗布して整髪している間に感じるきしみのなさを評価した。きしみのなさとは、髪同士がこすれるとき及び髪と手がこすれるときのスムーズさをいう。
[評価基準]
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:悪い
1点:非常に悪い
[評価(平均点)]
A:4点以上
B:3点
C:2点
D:1点
[実施例1及び比較例1~2]
実施例1及び比較例1~2に係る組成物の組成及び評価を表1に示す。実施例1に係る組成物は、BET比表面積200±25m2/g(カタログ値)を有する不定形・非多孔質のフューズドシリカ粉末と、会合性増粘剤と、を含む。一方、比較例1に係る組成物は、シリカ粉末を含有していない。比較例2に係る組成物は、不定形シリカ粉末の代わりに、比表面積300m2/g(カタログ値)を有する真球状・多孔質シリカ粉末を含む。比較例2におけるシリカ粉末は多孔性であり、カタログの比表面積は内部表面積も含む値になっていると考えられる。したがって、比較例2で使用したシリカ粉末の外部表面積は、実施例1で使用したシリカ粉末よりも小さいと考えられる。実施例1においては油性成分は含まれていない。
比較例1及び比較例2に係る組成物では、整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性がいずれも低いものとなった。比較例1と比較例2とを比較しても、シリカ粉末の添加によって整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性の改善は見られなかった。しかしながら、不定形シリカを用いた実施例1に係る組成物によれば、整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性を比較例1及び2よりもかなり高めることができた。これより、外部表面積の小さいシリカ粉末では整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性を高めることはできないと考えられる。外部表面積の大きい不定形のシリカが整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性に有用であると考えられる。
実施例1に係る組成物の粘度は、5,600mPa・sであった。
[実施例2~5]
実施例2~5に係る組成物の組成及び評価を表2に示す。実施例2においては、実施例1の組成物に対して整髪樹脂である成分(5)をさらに添加した。実施例3~5においては、不定形シリカ粉末の添加量を変動させた。
実施例2を見ると、整髪樹脂を添加することによって、実施例1よりも整髪性及び再整髪性を改善することができた。これより、不定形シリカ粉末と整髪樹脂との組み合わせが整髪性及び再整髪性に有用であることが分かる。
実施例3及び4においては、不定形シリカ粉末の量を少なくしたが、十分な整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性を得ることができた。これより、不定形シリカ粉末の量は、0.1質量%以上であると好ましく、0.4質量%以上であるとより好ましいと考えられる。
実施例5においては、不定形シリカ粉末の量を多くしても、使用感を低下させることなく、整髪性、塗布直後整髪性及び再整髪性を高めることができた。これより、不定形シリカ粉末の量は、少なくとも2.5質量%まで添加することができると考えられる。
実施例2~5のうち、実施例2がもっともべたつきを抑制できている。これより、べたつきを抑制するためには、不定形シリカ粉末の量は0.5質量%~1.5質量%が好ましいと考えられる。
実施例2~4に係る組成物の粘度は、4,000mPa・s~4,500mPa・sであった。実施例5に係る組成物の粘度は、7,000mPa・sであった。
[実施例6~7]
実施例6~7に係る組成物の組成及び評価を表3に示す。実施例6~7においては、会合性増粘剤の添加量を変動させた。
実施例6においては、会合性増粘剤の量を少なくしたが、実施例1~5と同等の評価を得ることができた。これより、会合性増粘剤の量は、0.3質量%以上であると好ましく、0.5質量%以上であるとより好ましいと考えられる。
実施例7においては、会合性増粘剤の量を多くしても、実施例1~5と同等の評価を得ることができた。これより、会合性増粘剤の量は、少なくとも2.5質量%まで添加することができると考えられる。
[参考例1、実施例9~11及び比較例3~5]
参考例1、実施例9~11及び比較例3~5に係る組成物の組成及び評価を表4及び表5に示す。参考例1においては、実施例1~7で使用した会合性増粘剤とは別の会合性増粘剤(成分(4))を使用した。実施例9においては、実施例7の組成物に、カルボキシビニルポリマー及びその中和剤をさらに添加した。実施例10及び11においては、会合性増粘剤とは増粘メカニズムが異なる増粘剤を会合性増粘剤と組み合わせて使用した。実施例10においては、鉱物系増粘剤である成分(6)及び多糖類系増粘剤である成分(7)を会合性増粘剤と組み合わせた。実施例11においては、成分(7)と会合性増粘剤とを組み合わせた。成分(6)の増粘メカニズムはカードハウス構造の形成である。成分(7)の増粘メカニズムは高分子の絡み合いである。一方、比較例3~5においては、会合性増粘剤を添加しなかった。比較例3においては、実施例7の組成物から会合性増粘剤を除いた組成とした。比較例4においては、増粘剤として成分(6)のみを使用した。比較例5においては、増粘剤として成分(7)のみを使用した。
実施例1~7とは異なる会合性増粘剤を使用した参考例1においても、実施例1~7と同等の評価を得ることができた。したがって、良好な使用感を確保しながらも不定形シリカ粉末の利点を得るためには会合性増粘剤が有用であると考えられる。
会合性増粘剤を添加していない比較例4及び5においては、べたつき及びきしみが発生し、良い使用感が得られなかった。これは、鉱物系及び多糖類系増粘剤による影響と考えられる。また、比較例5においては整髪性の低下も見受けられた。これに対し、会合性増粘剤を組み合わせた実施例10及び11においては、べたつき及びきしみを抑えることができた。さらに、実施例10及び11においては、整髪性及び塗布直後整髪性も向上させることができた。これより、会合性増粘剤と鉱物系及び/又は多糖類系増粘剤とを組み合わせることによって、鉱物系及び多糖類系増粘剤によるべたつき及びきしみの発生を抑制しながらも整髪性及び塗布直後整髪性を高めることができると考えられる。
実施例10及び11より、鉱物系増粘剤の含有率は、0.5質量%以上、好ましくは0.8質量%以上とすることができると考えらえる。また、鉱物系増粘剤の含有率は、2質量%以下、好ましくは1.5質量%以下とすることができると考えられる。多糖類系増粘剤の含有率は、0.05質量%以上、好ましくは0.08質量%以上とすることができると考えらえる。また、鉱物系増粘剤の含有率は、1.5質量%以下、好ましくは1質量%以下とすることができると考えられる。
増粘剤としてカルボキシビニルポリマーのみを使用した比較例3においては、シリカ粉末が凝集してしまい、安定な組成物が得られなかった。これはカルボキシビニルポリマーの静電作用によるものと考えられる。しかしながら、会合性増粘剤とカルボキシビニルポリマーを組み合わせた実施例9においては、カルボキシビニルポリマーが存在する場合であっても、シリカ粉末の凝集を抑制し、安定な組成物を得ることができた。そして、カルボキシビニルポリマーを添加することによって、実施例2と比較して、塗布直後の整髪性を改善することができた。これより、シリカ粉末が凝集してしまうような増粘剤を使用する場合であっても、会合性増粘剤も併せて添加することによって、シリカ粉末の利点を得ることができる安定な組成物を得ることができることが分かった。また、カルボキシビニルポリマーを添加することによって、組成物の粘り感が増し、塗布直後の使用性及び経時安定性を高めることができた。
実施例9より、カルボキシビニルポリマーの含有率は、0.08質量%以上、好ましくは0.1質量%以上とすることができると考えらえる。また、カルボキシビニルポリマーの含有率は、0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下とすることができると考えられる。
参考例1及び実施例9~11に係る組成物の粘度は、20,000mPa・s~45,000mPa・sであった。
本発明の化粧料組成物は、上記実施形態及び実施例に基づいて説明されているが、上記実施形態及び実施例に限定されることなく、本発明の範囲内において、かつ本発明の基本的技術思想に基づいて、各開示要素(請求の範囲、明細書及び図面に記載の要素を含む)に対し種々の変形、変更及び改良を含むことができる。また、本発明の請求の範囲の範囲内において、各開示要素の多様な組み合わせ・置換ないし選択が可能である。
本発明のさらなる課題、目的及び形態(変更形態含む)は、請求の範囲を含む本発明の全開示事項からも明らかにされる。
本書に記載した数値範囲については、別段の記載のない場合であっても、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし範囲が本書に具体的に記載されているものと解釈されるべきである。