WO2023127536A1 - 水中油型組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、界面活性剤を使用せずとも、視認可能な油相の粒子を安定に分散可能な水中油型組成物を提供するものである。本発明による水中油型組成物は、50質量%~99質量%の水相と、1質量%~50質量%の油相と、を含む。水相は、アクリル酸系水相増粘剤を含む。油相は(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択される油相増粘剤を含む。油相の平均粒子径は0.05mm~4mmである。油相の屈折率と水相の屈折率の差異が0.1以上である。界面活性剤が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である。そして、本発明の第1の水中油型組成物において、水相は、25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有し、本発明の第2の水中油型組成物において、組成物は、25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有する。

Description

水中油型組成物
 本開示は、油相が水相中に分散された水中油型組成物に関する。
 水中油型乳化組成物は、例えば、化粧料等の皮膚外用剤に適用されている。水中油型乳化組成物において、油の乳化(分散)は、一般的には界面活性剤を用いて行われる。一方、界面活性剤を使用せずに油相の粒子を水相中に分散させる技術も存在している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
 特許文献1には、架橋型ポリアクリル系増粘剤を含有する水相に、高粘性シリコーンもしくはオルガノポリシロキサン樹脂及び低粘度シリコーン油からなるシリコーン組成物を小球状に分散せしめた化粧料用組成物が記載されている。
 特許文献2には、固形油分および液状油分を含有する油相と、水溶性増粘剤を含有する水相とから成り、油相が、一次粒子の平均最大寸法が0.1~30μmの微粒子として水相中に分散しており、該微粒子において固形油分が結晶化している、油の微細分散組成物が記載されている。
特許第2639685号公報 特開2006-256971号公報
 以下の分析は、本開示の観点から与えられる。
 油相の粒子が大きい水中油型組成物は、複数の粒子が組成物中に浮いているように見え、独特の外観を呈することができる。しかしながら、一般的に、油相の粒子が大きい水中油型組成物は、油相の分散安定性が低い傾向がある。このように油相の粒子が大きく、安定性が低い組成物においては、組成物に外力(衝撃)が加わると、油相の粒子が細分化して小さな粒子になってしまうことがある。このような油相粒子の細分化が生じると組成物の外観に変化が生じてしまう。例えば、作製直後においては複数の油相の粒子が浮いて見える透明性の高い水中油型組成物であった場合、外力によって油相粒子が複数の小さな粒子に分割すると白濁してしまうことがある。このような外観の変化が生じると、組成物中の成分に変化はなくとも、使用者は組成物が劣化したかのように感じてしまう。また、油相粒子の細分化が生じると、細分化前と比較して、肌に塗布したときの使用感が変化してしまう可能性もある。
 特許文献1に記載の化粧料組成物においては、水相の粘度を調整することで外観や使用感を改良しているが、それだけでは外力により油滴が細分化されてしまうことがあり、まだ改良の余地があった。
 特許文献2に記載の油の微細分散組成物においては、油相の粒子が小さく、油相の粒子が浮いているような外観を演出することができない。
 そこで、界面活性剤を使用せずとも、視認可能な油相の粒子を安定に分散可能な水中油型組成物が求められている。
 本開示の第1視点によれば、50質量%~99質量%の水相と、1質量%~50質量%の油相と、を含む水中油型組成物が提供される。水相は、アクリル酸系水相増粘剤を含む。水相は、25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有する。油相は(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択される油相増粘剤を含む。油相の平均粒子径は0.05mm~4mmである。界面活性剤が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である。
 本開示の第2視点によれば、50質量%~99質量%の水相と、1質量%~50質量%の油相と、を含む水中油型組成物が提供される。水相は、アクリル酸系水相増粘剤を含む。油相は(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択される油相増粘剤を含む。記油相の平均粒子径は0.05mm~4mmである。界面活性剤が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である。水中油型組成物は25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有する。
 本開示の水中油型組成物によれば、油相の粒子が組成物中に浮いているようなきれいな外観を呈することができる。水中油型組成物に強い外力が加わっても、外観に変化が生じることが抑制されている。
 上記各視点の好ましい形態を以下に記載する。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、油相増粘剤は、疎水化シリカである。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、油相は、油相の質量に対して0.1~15質量%の前記油相増粘剤を含む。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、油相が、オレフィンオリゴマーを含む。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、アクリル酸系水相増粘剤が、カルボキシビニルポリマーである。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、水中油型組成物の質量に対して、0.1質量%~10質量%の前記アクリル酸系水相増粘剤を含む。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、シリコーン樹脂が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である。
 上記第1視点の好ましい形態によれば、粒子径0.05mm未満の油相の粒子が油相の総粒子数に対して20%以下である。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、水相の、L色空間におけるL値が45以上である。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、油相の屈折率と前記水相の屈折率の差異が0.1以上である。
 上記第1視点または上記第2視点の好ましい形態によれば、油相は水相にインライン連続方式で分散されている。
 以下の説明において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンの略記で、POE又はPOPの後ろのカッコ内の数字は当該化合物中におけるPOE基又はPOP基の平均付加モル数を表す。
 本開示において「実質量」とは、その化合物の添加による作用効果が生じ得る量をいう。
 本開示の水中油型組成物について説明する。本開示の水中油型組成物は、水相と、水相中に分散された油相と、を有する。
 水相は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、又は80質量%以上とすることができる。水相は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、99質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下とすることができる。
 油相は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、又は40質量%以上とすることができる。油相は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、又は20質量%以下とすることができる。
 本開示において「液状」とは、25℃で液体のもの、流動性を有するものをいう。
[水相]
 水相は、大気圧下、25℃において液状である。水相は、水を含むことができる。水としては、化粧料、医薬部外品等に使用される水を使用することができ、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。
 水は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上とすることができる。水は、例えば、水中油型組成物の質量に対して、98質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、85質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下とすることができる。水の含有率は、組成物の用途に応じて適宜設定することができる。
 水相は、さらに、低級アルコール、液状多価アルコール等を含むことができる。
 低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
 液状多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコール等を挙げることができる。
[水相粘度]
 本開示の第1視点による水中油型組成物において、水相は、単独で(すなわち、油相が存在していない状態で)、25℃において、2,000mPa・s以上の粘度を有すると好ましい。油相単独の粘度は、25℃において、3,000mPa・s以上、4,000mPa・s以上、6,000mPa・s以上、又は8,000mPa・s以上とすることができる。水相の粘度が2,000mPa・s未満であると、組成物の粘度が低くなって使用性が低下してしまう。水相は、単独で、25℃において、10,000mPa・s以下の粘度を有すると好ましい。水相単独の粘度は、25℃において、8,000mPa・s以下、7,000mPa・s以下、6,000mPa・s以下、5,000mPa・s以下、又は4,000mPa・s以下とすることができる。水相の粘度が10,000mPa・sを超えると、組成物の粘度が高くなり、塗布できなくなってしまう。粘度は25℃におけるブルックフィールド型粘度計(スピンドル番号1、回転数60rpm)で測定することができる。
 本開示の第2視点による水中油型組成物は、25℃において、2,000mPa・s以上の粘度を有する。水相の粘度が2,000mPa・s未満であると、組成物の粘度が低くなって使用性が低下してしまう。水中油型組成物は、単独で、25℃において、10,000mPa・s以下の粘度を有すると好ましい。水中油型組成物の粘度は、25℃において、8,000mPa・s以下、7,000mPa・s以下、6,000mPa・s以下、5,000mPa・s以下、又は4,000mPa・s以下とすることができる。水中油型組成物の粘度が10,000mPa・sを超えると、塗布が困難となってしまう。
 本開示の水中油型組成物は、水相増粘剤を含む。水相増粘剤としては、アクリル酸系水相増粘剤を用いることができる。アクリル酸系水相増粘剤とは、ポリアクリル酸を主たる骨格として有する水溶性ポリマーであり、各種のものが知られており、それらのものから目的に応じて任意のものを用いることができる。アクリル酸系水相増粘剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
 水相増粘剤は、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)であるとより好ましい。水中油型組成物は、カルボキシビニルポリマーの中和剤、例えば水酸化カリウム、をさらに含むことができる。水相増粘剤、例えばカルボキシビニルポリマー及びその中和剤は、水中油型組成物の質量に対して、例えば、0.1質量%以上とすることができ、また、例えば、10質量%以下とすることができる。
[水相透明性]
 水相は、JIS Z 8781-4に基づいて測定したL値が45以上であると好ましい。L値が45未満であると水相が濁って見えてしまう。
[水相屈折率]
 水相の屈折率は、1.33以下であると好ましい。水相の屈折率は医薬部外品原料規格2021 21「屈折率測定方法」に準拠して測定することができる。
[油相]
 油相は、大気圧、25℃において、液状及びゲル状のうちのいずれかとすることができる。
 本開示に用いられる油相は、任意の油を含むことができる。油相の主成分となる油は、極性油、または非極性油であってよく、またそれらの混合物であってもよい。極性油としてはエステル油、高級脂肪酸、または高級アルコールなどが挙げられ、また非極性油としては炭化水素油、シリコーン油などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、本開示に用いられる油相には、一般的に用いられる油相成分(詳細後述)を配合することもできる。油相が液状またはゲル状となるのであれば、単独で固体の油脂類を配合することもできる。
 本開示の水中油型組成物の好ましい態様として、油相はオレフィンオリゴマーを含むことができる。オレフィンオリゴマーはαオレフィンオリゴマーとも称することができる。オレフィンオリゴマーは、αオレフィンを重合させた低重合度の重合物を水素添加して得られる液状油のことをいう。オレフィンオリゴマーとしては、例えば、炭素数10の直鎖脂肪族α-オレフィンを重合度3~6で重合させた後、水素添加して得られる、側鎖を有する炭化水素を挙げることができる。
 オレフィンオリゴマーは、用いられる場合には、油相の質量に対して、10質量%以上であると好ましい。オレフィンオリゴマーは、例えば、油相の質量に対して、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、又は99.9質量%とすることができる。オレフィンオリゴマーが10質量%未満であると、外力によって油相粒子が分裂やすくなってしまう。オレフィンオリゴマーは、例えば、油相の質量に対して、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、又は40質量%以下とすることができる。
 油相が液状シリコーン油とオレフィンオリゴマーとを含む場合、オレフィンオリゴマーは、液状シリコーン油1質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、好ましくは1.5質量部以上、好ましくは2質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、より好ましくは3質量部以上、より好ましくは3.5質量部以上、より好ましくは4質量部以上、より好ましくは4.5質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であると好ましい。シリコーン油に対するレフィンオリゴマーの相対量が減少すると、外力に対して油相粒子が分裂しやすくなってしまう。
 シリコーン油は、例えば、油相の質量に対して、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下、0.5質量%以下、又は0質量%(無含有)とすることができる。
 油相が極性油とオレフィンオリゴマーとを含む場合、オレフィンオリゴマーは、極性油1質量部に対して、0.2質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、好ましくは0.8質量部以上、好ましくは1.2質量部以上、1.5質量部以上、好ましくは2質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、より好ましくは3質量部以上、より好ましくは3.5質量部以上、より好ましくは4質量部以上、より好ましくは4.5質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であると好ましい。極性油は水に対してなじみがよいので、極性油に対するオレフィンオリゴマーの相対量が減少すると、外力に対して油相粒子が分裂しやすくなってしまう。
 本開示にいう極性油とは、エステル油、高級脂肪酸、及び高級アルコールのことをいう。
 油相は油相増粘剤を含む。油相増粘剤としては、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択されるものを使用することができる。油相の流動性を低下させることにより、強い外力(衝撃)に対する安定性をより高めることができる。これらの油相増粘剤のうち、疎水性シリカが好ましい。疎水性シリカは、シリカを任意の疎水化処理方法、例えばアルキルハロゲノシラン、アルキルアルコキシシラン等のシリル化剤や界面活性剤などに接触させることにより得ることができる。疎水性シリカとしては、ジメチルシリル化シリカが特に好ましい。ジメチルシリル化シリカなどの疎水性シリカの平均一次粒子径は、50nm以下が好ましく、30nm以下であることが好ましい。具体的には、平均一次粒子径が5~50nmのジメチルシリル化シリカが好ましく、平均一次粒子径が10~30nmのジメチルシリル化シリカが特に好ましい。
 油相増粘剤の含有量は目的に応じて適切に調整されるが、油相の質量に対して、0.1~15質量%であることが好ましく、1~8質量%であることが特に好ましい。
 油相がゲル状である場合、油相は、25℃において、貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高いと好ましい。貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高いと、水中油型組成物が強い外力(衝撃)を受けたときに油相粒子が分裂(細分化)しにくく、安定性をより高めることができる。貯蔵弾性率の測定方法は、レオメータによる振動測定によって測定することができる。損失弾性率の測定方法はレオメータによる振動測定によって測定することができる。
 油相は、固形油分を含むことができる。固形油分は、液状油分に溶解させたり、分散時に溶融状態にしたりすることによって分散させることができる。
 油相は、上記したとおり任意の油を含むことができるが、例えば、油溶性紫外線吸収剤、ワックス、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等を含むことができる。
 油溶性紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸エチルヘキシル、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート、ホモサレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、ジモルホリノピリダジノン;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(オクトクレリン);2,4-ビス-{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-(1,3,5)-トリアジン、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等)等が挙げられる。
 ワックスとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等が挙げられる。
 液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
 固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
 ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
 炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
 高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
 高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等を使用することができる。
 合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
 シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム、シクロペンタシロキサン等のシリコーン化合物等が挙げられる。
[乳化粒子径]
 油相(油滴)は、0.05mm以上の平均粒径を有すると好ましい。油相の平均粒径は、例えば、1mm以上、1.5mm以上、又は2mm以上とすることができる。油滴の平均粒径が0.5mm未満であると、水中油型組成物が白濁して見えてしまう。油相は、4mm以下の平均粒径を有すると好ましい。油相の平均粒径は、例えば、3.5mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm、又は1.5mm以下とすることができる。油相の平均粒径が4mmを超えると、油相を安定に水相中に分散させることが困難となる。油相の平均粒径は、顕微鏡観察によって測定された任意の100個の油相粒子の粒径の平均値とすることができる。
 粒子径0.05mm未満の油相の粒子は、油相の総粒子数に対して20%以下であると好ましい。0.05mm未満の油相粒子が20%を超えると水中油型組成物は白濁して見えてしまう。0.05mm未満の油相粒子の割合は、顕微鏡観察によって測定された任意の100個の油相粒子における割合とすることができる。
[油相透明性]
 油相は、JIS Z 8781-4に基づいて測定したL値が45以上であると好ましい。L値が45未満であると油相粒子が濁って見えてしまう。
[屈折率]
 油相の屈折率は、1.43以上であると好ましい。油相の屈折率は医薬部外品原料規格2021 21「屈折率測定方法」に準拠して測定することができる。
 水中油型組成物において、外観上、水相中に油相粒子を視認できると好ましく、水相と油相の界面を明確に視認できるとより好ましい。油相の屈折率と水相の屈折率の差は、0.1以上であると好ましい。油相の屈折率と水相の屈折率の差が小さいと、油相と水相の界面が不鮮明になり、外観上、油相の粒子が見えづらくなってしまう。
[界面活性剤]
 本開示の水中油型組成物において、界面活性剤は、水中油型組成物の質量に対して、0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは含有しない(0質量%である)と好ましい。界面活性剤を少なくするないしは含ませないことにより、肌への刺激を低減することができる。
[シリコーン樹脂]
 本開示の水中油型組成物において、シリコーン樹脂は、水中油型組成物の質量に対して、0.1質量%以下、好ましくは含有しない(0質量%である)と好ましい。シリコーン樹脂を少なくするないしは含ませないことにより、水中油型組成物の透明性を高めることができる。
[その他]
 本開示の水中油型組成物は、本開示の効果を阻害しない範囲において、他の成分、例えば、粉末、水溶性アルコール、増粘剤、保湿剤、皮膜剤、水溶性紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を必要に応じて適宜含有することができる。
 粉末としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、焼成雲母、焼成タルク、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、煙霧状シリカ、ゼオライト、ガラス、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末、シリコーン樹脂粉末、シルクパウダー、ウールパウダー、ウレタンパウダー等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(γ-酸化鉄等)、無機黄色系顔料(黄酸化鉄、黄土等)、無機黒色系顔料(黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等);ワックス粉末(例えば、カルナバワックス粉末等);デンプン粉末(例えば、トウモロコシデンプン粉末、コメデンプン粉末等)等を使用することができる。
 水溶性アルコールとしては、例えば、低級アルコール、多価アルコール、多価アルコール重合体、2価のアルコールアルキルエーテル類、2価アルコールアルキルエーテル類、2価アルコールエーテルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、糖アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖およびそれらの誘導体等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
 多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトール、デンプン分解糖還元アルコール等);グリコリド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
 単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等)、四炭糖(例えば、D-エリトロ-ス、D-エリトルロ-ス、Dートレオ-ス、エリスリトール等)、五炭糖(例えば、L-アラビノ-ス、D-キシロ-ス、L-リキソ-ス、D-アラビノ-ス、D-リボ-ス、D-リブロ-ス、D-キシルロ-ス、L-キシルロ-ス等)、六炭糖(例えば、D-グルコ-ス、D-タロ-ス、D-プシコ-ス、D-ガラクト-ス、D-フルクト-ス、L-ガラクト-ス、L-マンノ-ス、D-タガト-ス等)、七炭糖(例えば、アルドヘプト-ス、ヘプツロース等)、八炭糖(例えば、オクツロース等)、デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボ-ス、6-デオキシ-L-ガラクト-ス、6-デオキシ-L-マンノ-ス等)、アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等)、ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
 オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオース、ベルバスコース類等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
 多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
 その他のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド(グルカムE-10)、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド(グルカムP-10)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
 天然の水溶性ポリマーとしては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
 半合成の水溶性ポリマーとしては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
 保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、アルキレンオキシド誘導体、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
 皮膜剤としては、例えば、アニオン性皮膜剤(例えば、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸高重合体等)、カチオン性皮膜剤(例えば、カチオン化セルロース、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド/アクリルアミド共重合体等)、ノニオン性皮膜剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリルアミド、高分子シリコーン、シリコーンレジン、トリメチルシロキシケイ酸等)が挙げられる。
 水溶性紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩等)、ベンジリデンショウノウ系紫外線吸収剤(ベンジリデンショウノウスルホン酸、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸等)、フェニルベンゾイミダゾール系紫外線吸収剤(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸等)等が挙げられる。
 金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
 アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
 有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
 高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
 pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
 ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
 酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
 酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
 その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン、クロルフェネシン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキョウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
 さらに、本開示の組成物は、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物、酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、アルギニン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、も適宜含有することができる。
[透明性]
 本開示の水中油型組成物は、JIS Z 8781-4に基づいて測定したL値が45以上であると好ましい。L値が45未満であると外観が白濁して見えてしまう。L値は、水中油型組成物を作製後、下記の透明度低下率測定時のような外力(衝撃)を加えていない水中油型組成物について測定した値である。
[透明度低下率]
 水中油型組成物を作製後、外力(衝撃)を加えていない水中油型組成物のL値を第1のL値と表記する。次に、水中油型組成物をポリエチレンテレフタレート容器に容量の半量入れ、振幅30cm/2秒で5回撹拌して外力を与えた水中油型組成物について、JIS Z 8781-4に基づいて測定したL値を第2のL値と表記する。以下の式に基づき、第1のL値からの第2のL値の低下率(透明度低下率)を算出したとき、透明度低下率は30未満であると好ましい。透明度低下率が30未満であると、外力による油相粒子の分裂が抑制されており、透明度の低下が抑制されているとみなすことができる。
[透明度低下率]=(第2のL値)/(第1のL値)×100
 本開示の水中油型組成物において、相構造、分散状態等が、組成によって直接特定することが困難であるか、又はおよそ実際的ではない場合がある。このような場合には、本開示の水中油型組成物は、後述するその製造方法によって特定することが許されるべきものである。
 本開示の水中油型組成物は、油相がインライン連続方式によって分散された組成物とすることができる。
 本開示の水中油型組成物においては、油相と水相の境界、すなわち油相粒子の輪郭、をはっきりと視認することができる。これにより、水中油型組成物において、油相粒子が組成物中に浮いているようなきれいな外観を呈することができる。
 本開示の水中油型組成物において、油相及び水相の透明性は高い。また、本開示に水中油型組成物は、外観を白濁させないような油相粒子の平均粒径及び粒径分布を有する。これにより、本開示の水中油型組成物は高い透明性を有している。
 本開示の水中油型組成物は、外力及び/又は衝撃を受けても、油相粒子が小さく分裂することが抑制されている。すなわち、油相粒子の平均粒径が小さくなること、及び小さな粒径の油相粒子が増えることが抑制されている。これにより、外力及び/又は衝撃を受けたときに、油相粒子によって水中油型組成物の透明性が低下することが抑制されている。
 本開示の水中油型組成物によれば、油相の粒子が組成物中に浮いているようなきれいな外観を呈することができる。水中油型組成物に強い外力が加わっても、外観に変化が生じることが抑制されている。
 本開示の水中油型組成物を皮膚外用剤に使用する場合には、使用者は組成物を肌に塗布した際に良好なみずみずしさを感じることができる。界面活性剤を使用しないことにより、肌への刺激を低減することができると共に、肌に塗布した際のべたつきを抑制することができる。また、拭き取り不要の皮膚外用剤として使用することができる。
[製造方法]
 本開示の水中油型組成物の製造方法について説明する。まず、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤で水相を所定の粘度まで増粘することができる。次に、油相を水相に分散させることができる。油相の分散は、例えば、いわゆるインライン混合を使用することができる。インライン混合は、動力を用いた動的撹拌であってもよいし、スタティックミキサ等を用いた静的撹拌であってもよい。インライン混合装置は、送液を兼ねたポンプであってもよい。分散工程は、目的とする水相と油相の質量比±10%で水相成分及び油相成分をインライン混合装置へ供給する供給工程と、油相が所望の平均粒子径となるようにインライン混合装置で油相を水相に分散する分散工程と、インライン混合装置から水相及び油相(すなわち、本開示の水中油型組成物)を排出する排出工程と、含むことができる。供給工程、分散工程、及び排出工程は同時に行うと好ましい。油相の量及び水相の量は、上述の含有率に基づいて決定することができる。
 水中油型組成物の製造方法によれば、油相粒子の粒径分布を狭くすることができる。また、大きな平均粒径の油相粒子であっても分散させることができる。
 本開示の水中油型組成物について、以下に例を挙げて説明する。しかしながら、本開示の水中油型組成物以下の例に限定されるものではない。各表に示す各成分の含有率の単位は質量%である。
[試験例1~9]
 カルボキシビニルポリマーで増粘させて、4750Pa・sの粘度を有する水相を作製した(試験例1~8)。次に、増粘させた水相、及び油相をダイナミックミキサに供給して、平均乳化粒子径が2mmとなるように、インライン乳化法を用いて油相を水相中に分散させた。作製した水中油型組成物の粘度は、水相の粘度とほぼ変化がなかった。またアクリル系増粘剤を含まない水相を作製し、試験例1と同様に水中油型組成物を作製した(試験例9)。これらの水中油組成物について分散安定性、透明性を確認した。表1に組成及び結果を示す。
 粘度は25℃におけるブルックフィールド型粘度計(スピンドル番号1、回転数60rpm)で測定した。
[透明性]
 作製後、外力を加えていない水中油型組成物の色空間をJIS Z 8781-4に基づいて測定し、以下の基準で外観を評価した。外力を与えていない水中油型組成物のL値を第1のL値と表記する。
A: 第1のL値が65以上であった。
B: 第1のL値が45以上65未満であった。
C: 第1のL値が45未満であった。
[分散安定性]
 外力を加えていない水中油型組成物を60℃の環境に2週間静置した後、ボルテックスミキサーにて3,000rpmの振動を5分間掛けたときの油滴粒子の分散安定性を観察し、以下の基準で評価した。
A: 油相粒子の合一、油相粒子の凝集、又は油浮きが観察されなかった。
B: 油相粒子の合一、油相粒子の凝集、及び油浮きのいずれかが観察された。
C: 油相粒子の合一、油相粒子の凝集、及び油浮きの全てが観察され、外観が著しく損なわれた。
 いずれの試験例の組成物においても、界面活性剤は添加していないが、油相を安定的に分散させることができた。
 試験例1~4では、水相にカルボキシビニルポリマー、油相にオレフィンオリゴマーとジメチルシリルシリカを含み、優れた透明性と分散安定性を実現している。試験例5~6では、油相にスクワランまたはジフェニルシロキシフェニルトリメチコンと、ホホバエステルまたはポリエチレンワックスを含むが、透明性または分散安定性で試験例1~4よりも劣ることがわかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 本発明の水中油型組成物は、上記実施形態及び実施例に基づいて説明されているが、上記実施形態及び実施例に限定されることなく、本発明の範囲内において、かつ本発明の基本的技術思想に基づいて、各開示要素(請求の範囲、明細書及び図面に記載の要素を含む)に対し種々の変形、変更及び改良を含むことができる。また、本発明の請求の範囲の範囲内において、各開示要素の多様な組み合わせ・置換ないし選択が可能である。
 本発明のさらなる課題、目的及び形態(変更形態含む)は、請求の範囲を含む本発明の全開示事項からも明らかにされる。
 本書に記載した数値範囲については、別段の記載のない場合であっても、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし範囲が本書に具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
 本開示の水中油型組成物は、例えば、肌に適用する皮膚外用剤、化粧料、洗浄料、飲食料等に適用することができる。例えば、本開示の水中油型組成物は、下地化粧料、上地化粧料、メイクアップ化粧料、制汗剤、防臭剤、日焼け止め化粧料、スキンケア剤、洗浄料等に適用することができる。
 上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下の記載には限定されない。各付記は、特許請求の範囲に記載の各請求項と組み合わせることもできる。
[付記1]
 本開示の水中油型組成物を皮膚外用剤として使用する、水中油型組成物の使用方法。
[付記2]
 本開示の水中油型組成物を化粧料として使用する、水中油型組成物の使用方法。
[付記3]
 油相がインライン混合によって水相中に分散された、水中油型組成物。

Claims (12)

  1.  50質量%~99質量%の水相と、1質量%~50質量%の油相と、を含む水中油型組成物であり、
     前記水相は、アクリル酸系水相増粘剤を含み、
     前記水相は、25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有し、
     前記油相は(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択される油相増粘剤を含み、
     前記油相の平均粒子径は0.05mm~4mmであり、
     界面活性剤が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である、水中油型組成物。
  2.  50質量%~99質量%の水相と、1質量%~50質量%の油相と、を含む水中油型組成物であり、
     前記水相は、アクリル酸系水相増粘剤を含み、
     前記油相は(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、パルミチン酸デキストリン、ジブチルラウロイルグルタミド、および疎水化シリカからなる群から選択される油相増粘剤を含み、
     前記油相の平均粒子径は0.05mm~4mmであり、
     界面活性剤が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下であり、
     前記水中油型組成物は25℃において2,000mPa・s~10,000mPa・sの粘度を有する、水中油型組成物。
  3.  前記油相増粘剤は、疎水化シリカである、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  4.  前記油相は、前記油相の質量に対して0.1~15質量%の前記油相増粘剤を含む、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  5.  前記油相が、オレフィンオリゴマーを含む、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  6.  前記アクリル酸系水相増粘剤が、カルボキシビニルポリマーである、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  7.  前記水相は、水中油型組成物の質量に対して、0.1質量%~10質量%の前記アクリル酸系水相増粘剤を含む、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  8.  シリコーン樹脂が水中油型組成物の質量に対して0.1質量%以下である、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  9.  粒子径0.05mm未満の前記油相の粒子が前記油相の総粒子数に対して20%以下である、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  10.  前記水相の、L色空間におけるL値が45以上である、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  11.  前記油相の屈折率と前記水相の屈折率の差異が0.1以上である、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
  12.  前記油相は前記水相にインライン連続方式で分散された、請求項1又は2に記載の水中油型組成物。
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