JP7169739B2 - ビスマス系ガラス粉末、封着材料及び気密パッケージ - Google Patents

ビスマス系ガラス粉末、封着材料及び気密パッケージ Download PDF

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Description

本発明は、ビスマス系ガラス粉末、封着材料及び気密パッケージに関し、具体的には、α線放出率が低いビスマス系ガラス粉末、封着材料及び気密パッケージに関する。
気密パッケージは、一般的に、パッケージ基体と、光透過性を有するガラス蓋と、それらの内部に収容される内部素子と、を備えている。
気密パッケージの内部に実装されるセンサー素子等の内部素子は、周囲環境から浸入する水分により劣化する虞がある。従来まで、パッケージ基体とガラス蓋とを一体化するために、低温硬化性を有する有機樹脂系接着剤が使用されていた。しかし、有機樹脂系接着剤は、水分や気体を完全に遮蔽できないため、内部素子を経時的に劣化させる虞がある。
一方、ビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む封着材料を用いると、封着部分が周囲環境の水分で劣化し難くなり、気密パッケージの気密信頼性を確保し易くなる。
しかし、ビスマス系ガラス粉末は、有機樹脂系接着剤よりも軟化温度が高いため、封着時に内部素子を熱劣化させる虞がある。このような事情から、近年、レーザー封着が注目されている。レーザー封着によれば、封着すべき部分のみを局所的に加熱することが可能であり、内部素子を熱劣化させることなく、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化することができる。
特開2013-239609号公報 特開2014-236202号公報
ところで、ビスマス系ガラス粉末を含む封着材料を用いて、ガラス蓋とパッケージ基体をレーザー封着して気密パッケージを作製した場合、得られた気密パッケージ内の内部素子がソフトエラーにより誤作動を起こし、気密パッケージの信頼性が低下することがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、気密パッケージ内の内部素子にソフトエラーを発生させ難いビスマス系ガラスを創案することである。
本発明者は、ビスマス系ガラス粉末のα線放出率を低減することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明のビスマス系ガラス粉末は、α線放出率が0.15cph/cm以下であることを特徴とする。ここで、「ビスマス系ガラス粉末」とは、Biを主成分とするガラス粉末を指し、具体的にはガラス組成中のBiの含有量が25モル%以上のガラス粉末を指す。「α線放出率」は、市販のシンチレーションカウンターにより測定可能である。
本発明のビスマス系ガラス粉末は、α線放出率が0.15cph/cm以下であることを特徴とする。内部素子のソフトエラーの原因は、ビスマス系ガラスから放出されるα線の電離作用である。そして、ビスマス系ガラスのα線放出率を0.15cph/cm以下に低下させると、内部素子のソフトエラーを防止することができる。なお、従来のビスマス系ガラス粉末は、α線放出率が0.30~5.00cph/cm程度である。
ビスマス系ガラス粉末のα線放出率は、ガラス原料中のα線放出率と相関がある。つまりガラス原料のα線放出率を低下させると、ビスマス系ガラス粉末のα線放出率を0.15cph/cm以下に低減し易くなる。特に、Biの導入原料は、他のガラス原料に比べてα線放出率が高い傾向があるため、Biの導入原料のα線放出率を低減することが極めて有効である。なお、ガラス原料(特に酸化ビスマス)を繰り返し精錬すると、ガラス原料中の放射性同位体元素(U、Th等)の含有量が少なくなり、ガラス原料のα線放出率を低減することができる。
第二に、本発明の封着材料は、ビスマス系ガラス粉末 40~100体積%、耐火性フィラー粉末 0~60体積%を含有し、α線放出率が0.15cph/cm以下であることを特徴とする。ビスマス系ガラスは、他のガラス系と比較して、レーザー封着の際に、パッケージ基体(特にセラミック基体)の表層に反応層を形成し易いという特長を有する。また、耐火性フィラー粉末は、封着材料層の機械的強度を高めることができ、且つ封着材料層の熱膨張係数を低下させることができる。
第三に、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、該封着材料層が、封着材料の焼結体であり、該封着材料が、上記の封着材料であることが好ましい。
第四に、本発明の気密パッケージは、気密パッケージ内部における封着材料層のα線放出量が、気密パッケージ内部におけるガラス蓋のα線放出量の1/7未満であることが好ましい。ここで、「気密パッケージ内部における封着材料層のα線放出量」は、内部素子が配置される側から露出する封着材料層の表面積に封着材料層のα線放出率を乗じることにより算出した値を指す。「気密パッケージ内部におけるガラス蓋のα線放出量」は、内部素子が配置される側から露出するガラス蓋の表面積にガラス蓋のα線放出率を乗じることにより算出した値を指す。
第五に、本発明の気密パッケージは、封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であることが好ましい。このようにすれば、内部素子のソフトエラーが発生し難くなる。
第六に、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体が、基部と基部上に設けられた枠部とを有し、パッケージ基体の枠部内(枠部、基部及びガラス蓋で構成される空間内)に、内部素子が収容されており、パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋の間に封着材料層が配されていることが好ましい。このようにすれば、枠部内にセンサー素子等の内部素子を収容し易くなる。
第七に、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体が、ガラス、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料であることが好ましい。
以下、図面を参照しながら、本発明を説明する。図1は、本発明の一実施形態を説明するための概略断面図である。図1から分かるように、気密パッケージ1は、パッケージ基体10とガラス蓋11とを備えている。また、パッケージ基体10は、基部12と、基部12の外周端縁上に額縁状の枠部13とを有している。そして、パッケージ基体10の枠部13内には、内部素子(例えば、センサー素子)14が収容されている。なお、パッケージ基体10内には、内部素子(例えば、センサー素子)14と外部を電気的に接続する電気配線(図示されていない)が形成されている。
封着材料層15のα線放出率は0.15cph/cm以下であり、封着材料層15は、パッケージ基体10の枠部13の頂部とガラス蓋11の内部素子14側の表面との間に、枠部13の頂部の全周に亘って配されている。また、封着材料層15は、α線放出率が0.15cph/cm以下となるビスマス系ガラスと耐火性フィラー粉末とを含んでいるが、実質的にレーザー吸収材を含んでいない。そして、封着材料層15の幅は、パッケージ基体10の枠部13の頂部の幅よりも小さく、更にガラス蓋11の端縁から離間している。更に封着材料層15の平均厚みは8.0μm未満になっている。
また、上記気密パッケージ1は、次のようにして作製することができる。まず封着材料層15と枠部13の頂部が接するように、封着材料層15が予め形成されたガラス蓋11をパッケージ基体10上に載置する。続いて、押圧治具を用いてガラス蓋11を押圧しながら、ガラス蓋11側から封着材料層15に沿って、レーザー照射装置から出射したレーザー光Lを照射する。これにより、封着材料層15が軟化流動し、パッケージ基体10の枠部13の頂部の表層と反応することで、パッケージ基体10とガラス蓋11が気密一体化されて、気密パッケージ1の気密構造が形成される。
本発明の一実施形態を説明するための概略断面図である。 マクロ型DTA装置で測定した時の封着材料の軟化点を示す模式図である。
本発明のビスマス系ガラス粉末は、α線放出率が0.15cph/cm以下であり、好ましくは0.12cph/cm以下、0.10cph/cm以下、0.01~0.08cph/cmである。ビスマス系ガラス粉末のα線放出率が高過ぎると、内部素子のソフトエラーが発生し易くなる。なお、ビスマス系ガラス粉末のα線放出率が低過ぎる場合、高精錬のガラス原料が必要になり、ビスマス系ガラス粉末の原料コストが高騰し易くなる。
ビスマス系ガラス粉末は、ガラス組成として、モル%で、Bi 28~60%、B 15~37%、ZnO 1~30%含有することが好ましい。各成分の含有範囲を上記のように限定した理由を以下に説明する。なお、ガラス組成範囲の説明において、%表示はモル%を指す。
Biは、軟化点を低下させるための主要成分である。Biの含有量は、好ましくは28~60%、33~55%、特に35~45%である。Biの含有量が少な過ぎると、軟化点が高くなり過ぎて、軟化流動性が低下し易くなる。一方、Biの含有量が多過ぎると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して、軟化流動性が低下し易くなる。
は、ガラス形成成分として必須の成分である。Bの含有量は、好ましくは15~37%、19~33%、特に22~30%である。Bの含有量が少な過ぎると、ガラスネットワークが形成され難くなるため、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。一方、Bの含有量が多過ぎると、ガラスの粘性が高くなり、軟化流動性が低下し易くなる。
ZnOは、耐失透性を高める成分である。ZnOの含有量は、好ましくは1~30%、3~25%、5~22%、特に5~20%である。ZnOの含有量が上記範囲外になると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を添加してもよい。
SiOは、耐水性を高める成分である。SiOの含有量は、好ましくは0~5%、0~3%、0~2%、特に0~1%である。SiOの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。またレーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。
Alは、耐水性を高める成分である。Alの含有量は0~10%、0.1~5%、特に0.5~3%が好ましい。Alの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。
LiO、NaO及びKOは、耐失透性を低下させる成分である。よって、LiO、NaO及びKOの含有量は、それぞれ0~5%、0~3%、特に0~1%未満が好ましい。
MgO、CaO、SrO及びBaOは、耐失透性を高める成分であるが、軟化点を上昇させる成分である。よって、MgO、CaO、SrO及びBaOの含有量は、それぞれ0~20%、0~10%、特に0~5%が好ましい。
ビスマス系ガラスの軟化点を下げるためには、ガラス組成中にBiを多量に導入する必要があるが、Biの含有量を増加させると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して軟化流動性が低下し易くなる。特に、Biの含有量が30%以上になると、その傾向が顕著になる。この対策として、CuOを添加すれば、Biの含有量が30%以上であっても、耐失透性の低下を効果的に抑制することができる。更にCuOを添加すれば、レーザー封着時のレーザー吸収特性を高めることができる。CuOの含有量は、好ましくは0~40%、1~40%、5~35%、10~30%、特に13~25%である。CuOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、かえって耐失透性が低下し易くなる。また封着材料層の全光線透過率が低くなり過ぎて、パッケージ基体と封着材料層の境界領域を局所加熱し難くなる。
Feは、耐失透性とレーザー吸収特性を高める成分である。Feの含有量は、好ましくは0~10%、0.1~5%、特に0.4~2%である。Feの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
MnOは、レーザー吸収特性を高める成分である。MnOの含有量は、好ましくは0~25%、特に5~15%である。MnOの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。
Sbは、耐失透性を高める成分である。Sbの含有量は、好ましくは0~5%、特に0~2%である。Sbの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
ビスマス系ガラス粉末の平均粒径D50は、好ましくは15μm未満、0.5~10μm、特に1~5μmである。ビスマス系ガラス粉末の平均粒径D50が小さい程、ビスマス系ガラス粉末の軟化点が低下する。ここで、「平均粒径D50」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
本発明の封着材料は、ビスマス系ガラス粉末 40~100体積%、耐火性フィラー粉末 0~60体積%を含有し、好ましくはビスマス系ガラス粉末 55~95体積%、耐火性フィラー粉末 5~45体積%を含有し、より好ましくはビスマス系ガラス粉末 60~85体積%、耐火性フィラー粉末 15~40体積%を含有し、特に好ましくはビスマス系ガラス粉末 60~80体積%、耐火性フィラー粉末 20~40体積%を含有する。ビスマス系ガラス粉末は、レーザー封着の際に軟化変形して、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する成分である。耐火性フィラー粉末は、骨材として作用し、封着材料の熱膨張係数を低下させつつ、機械的強度を高める成分である。しかし、耐火性フィラー粉末の含有量が多過ぎると、ガラス粉末の含有量が相対的に少なくなるため、封着材料層の表面平滑性が低下して、レーザー封着の精度が低下し易くなる。なお、封着材料層には、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末以外にも、光吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を含んでいてもよい。
本発明の封着材料において、α線放出率は0.15cph/cm以下であり、好ましくは0.12cph/cm以下、0.10cph/cm以下、0.01~0.08cph/cmである。封着材料のα線放出率が高過ぎると、内部素子のソフトエラーが発生し易くなる。なお、封着材料のα線放出率が低過ぎる場合、高精錬のガラス原料が必要になり、封着材料の原料コストが高騰し易くなる。
封着材料の軟化点は、好ましくは510℃以下、480℃以下、特に450℃以下である。封着材料の軟化点が高過ぎると、封着材料層の表面平滑性を高め難くなる。封着材料の軟化点の下限は特に設定されないが、ガラス粉末の熱的安定性を考慮すると、封着材料の軟化点は350℃以上が好ましい。ここで、「軟化点」は、マクロ型DTA装置で測定した際の第四変曲点であり、図2中のTsに相当する。
耐火性フィラー粉末として、コーディエライト、酸化錫、酸化ニオブ、ウイレマイト、β-ユークリプタイト、β-石英固溶体から選ばれる一種又は二種以上が好ましく、特にβ-ユークリプタイト又はコーディエライトが好ましい。これらの耐火性フィラー粉末は、α線放出率と熱膨張係数が低いことに加えて、機械的強度が高く、しかもビスマス系ガラスとの適合性が良好である。
耐火性フィラー粉末の平均粒径D50は、好ましくは2μm未満、特に0.1μm以上、且つ1.5μm未満である。耐火性フィラー粉末の平均粒径D50が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。
耐火性フィラー粉末の99%粒径D99は、好ましくは5μm未満、4μm以下、特に0.3μm以上、且つ3μm以下である。耐火性フィラー粉末の99%粒径D99が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「99%粒径D99」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
封着材料は、光吸収特性を高めるために、更にレーザー吸収材を含んでもよいが、レーザー吸収材は、ビスマス系ガラスの失透を助長する作用を有する。よって、封着材料中のレーザー吸収材の含有量は、好ましくは15体積%以下、10体積%以下、5体積%以下、1体積%以下、0.5体積%以下、特に実質的に含有しないこと(0.1体積%以下)が好ましい。ビスマス系ガラスの耐失透性が良好である場合は、レーザー吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を1体積%以上、特に3体積%以上導入してもよい。なお、レーザー吸収材として、Cu系酸化物、Fe系酸化物、Cr系酸化物、Mn系酸化物及びこれらのスピネル型複合酸化物等が使用可能である。
封着材料(封着材料層)の熱膨張係数は、好ましくは55×10-7~95×10-7/℃、60×10-7~82×10-7/℃、特に65×10-7~76×10-7/℃である。このようにすれば、封着材料層の熱膨張係数がガラス蓋やパッケージ基体の熱膨張係数に整合し易くなる。なお、「熱膨張係数」は、30~300℃の温度範囲において、TMA(押棒式熱膨張係数測定)装置で測定した値である。
本発明の気密パッケージは、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、該封着材料層が、封着材料の焼結体であり、該封着材料が、上記の封着材料であることを特徴とする。以下、本発明の気密パッケージについて、詳細に説明する。
本発明の気密パッケージにおいて、パッケージ基体は、基部と基部上に設けられた枠部とを有することが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体の枠部内にセンサー素子等の内部素子を収容し易くなる。パッケージ基体の枠部は、パッケージ基体の外側端縁領域に沿って、額縁状に形成されていることが好ましい。このようにすれば、デバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。またセンサー素子等の内部素子をパッケージ基体の枠部内に収容し易くなり、且つ配線接合等も行い易くなる。
枠部の頂部における封着材料層が配される領域の表面の表面粗さRaは1.0μm未満であることが好ましい。この表面の表面粗さRaが大きくなると、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「表面粗さRa」は、例えば、触針式又は非接触式のレーザー膜厚計や表面粗さ計により測定することができる。
枠部の頂部の幅は、好ましくは100~3000μm、200~1500μm、特に300~900μmである。枠部の頂部の幅が狭過ぎると、封着材料層と枠部の頂部との位置合わせが困難になる。一方、枠部の頂部の幅が広過ぎると、デバイスとして機能する有効面積が小さくなる。
パッケージ基体は、ガラス、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料(例えば、窒化アルミニウムとガラスセラミックを一体化したもの)であることが好ましい。ガラスは、封着材料層と反応層を形成し易いため、レーザー封着で強固な封着強度を確保することができる。更にサーマルビアを容易に形成し得るため、気密パッケージが過度に温度上昇する事態を適正に防止することができる。窒化アルミニウムと酸化アルミニウムは、放熱性が良好であるため、気密パッケージが過度に温度上昇する事態を適正に防止することができる。
ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムは、黒色顔料が分散されている(黒色顔料が分散された状態で焼結されてなる)ことが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体が、封着材料層を透過したレーザー光を吸収することができる。その結果レーザー封着の際にパッケージ基体の封着材料層と接触する箇所が加熱されるため、封着材料層とパッケージ基体の界面で反応層の形成を促進することができる。
黒色顔料が分散されているパッケージ基体は、照射すべきレーザー光を吸収する性質を有すること、つまり厚み0.5mm、照射すべきレーザー光の波長(808nm)における全光線透過率が10%以下(望ましくは5%以下)であることが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体と封着材料層の界面で封着材料層の温度が上がり易くなる。
パッケージ基体の基部の厚みは0.1~2.5mm、特に0.2~1.5mmが好ましい。これにより、気密パッケージの薄型化を図ることができる。
パッケージ基体の枠部の高さ、つまりパッケージ基体から基部の厚みを引いた高さは、好ましくは100~2000μm、特に200~900μmである。このようにすれば、内部素子を適正に収容しつつ、気密パッケージの薄型化を図り易くなる。
ガラス蓋として、種々のガラスが使用可能である。例えば、無アルカリガラス、アルカリホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラスが使用可能である。なお、ガラス蓋は、複数枚のガラス板を貼り合わせた積層ガラスであってもよい。
ガラス蓋の内部素子側の表面に機能膜を形成してもよく、ガラス蓋の外側の表面に機能膜を形成してもよい。特に機能膜として反射防止膜が好ましい。これにより、ガラス蓋の表面で反射する光を低減することができる。
ガラス蓋の厚みは、好ましくは0.1mm以上、0.15~2.0mm、特に0.2~1.0mmである。ガラス蓋の厚みが小さいと、気密パッケージの強度が低下し易くなる。一方、ガラス蓋の厚みが大きいと、気密パッケージの薄型化を図り難くなる。
封着材料層は、レーザー光を吸収することにより軟化変形して、パッケージ基体の表層に反応層を形成し、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する機能を有している。
気密パッケージ内部における封着材料層のα線放出量は、気密パッケージ内部におけるガラス蓋のα線放出量の1/7未満であることが好ましく、1/10以下であることが更に好ましい。気密パッケージ内部における封着材料層のα線放出量が気密パッケージ内部におけるガラス蓋のα線放出量より大き過ぎると、内部素子のソフトエラーが発生し易くなる。
ガラス蓋と封着材料層の熱膨張係数差は50×10-7/℃未満、40×10-7/℃未満、特に30×10-7/℃以下が好ましい。この熱膨張係数差が大き過ぎると、封着部分に残留する応力が不当に高くなり、気密パッケージの気密信頼性が低下し易くなる。
封着材料層は、枠部との接触位置が枠部の頂部の内側端縁から離間するように形成されると共に、枠部の頂部の外側端縁から離間するように形成することが好ましく、枠部の頂部の内側端縁から50μm以上、60μm以上、70~2000μm、特に80~1000μm離間した位置に形成されることが更に好ましい。枠部の頂部の内側端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ難くなるため、冷却過程でガラス蓋が破損し易くなる。一方、枠部の頂部の内側端縁と封着材料層の離間距離が長過ぎると、気密パッケージの小型化が困難になる。また枠部の頂部の外側端縁から50μm以上、60μm以上、70~2000μm、特に80~1000μm離間した位置に形成されていることが好ましい。枠部の頂部の外側端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ難くなるため、冷却過程でガラス蓋が破損し易くなる。一方、枠部の頂部の外側端縁と封着材料層の離間距離が長過ぎると、気密パッケージの小型化が困難になる。
封着材料層は、ガラス蓋との接触位置がガラス蓋の端縁から50μm以上、60μm以上、70~1500μm、特に80~800μm離間するように形成されていることが好ましい。ガラス蓋の端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、ガラス蓋の端縁領域において、ガラス蓋の内部素子側の表面と外側の表面の表面温度差が大きくなり、ガラス蓋が破損し易くなる。
封着材料層は、枠部の頂部の幅方向の中心線上に形成されている、つまり枠部の頂部の中央領域に形成されていることが好ましい。このようにすれば、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ易くなるため、ガラス蓋が破損し難くなる。なお、枠部の頂部の幅が充分に大きい場合は、枠部の頂部の幅方向の中心線上に封着材料層を形成しなくてもよい。
封着材料層の平均厚みは、好ましくは8.0μm未満、特に1.0μm以上、且つ6.0μm未満である。封着材料層の平均厚みが小さい程、気密パッケージ内のα線放出率が少なくなるため、内部素子のソフトエラーを防止し易くなる。封着材料層の平均厚みが小さい程、レーザー封着の精度が向上する。更に封着材料層とガラス蓋の熱膨張係数が不整合である時に、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減することもできる。なお、上記のように封着材料層の平均厚みを規制する方法としては、封着材料ペーストを薄く塗布する方法、封着材料層の表面を研磨処理する方法が挙げられる。
封着材料層の最大幅は、好ましくは1μm以上、且つ2000μm以下、10μm以上、且つ1000μm以下、50μm以上、且つ800μm以下、特に100μm以上、且つ600μm以下である。封着材料層の最大幅を狭くすると、封着材料層を枠部の端縁から離間させ易くなるため、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減し易くなる。更にパッケージ基体の枠部の幅を狭くすることができ、デバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。一方、封着材料層の最大幅が狭過ぎると、封着材料層に大きなせん断応力がかかると、封着材料層がバルク破壊し易くなる。更にレーザー封着の精度が低下し易くなる。
封着材料層は、種々の方法により形成可能であるが、その中でも、封着材料ペーストの塗布、焼結により形成することが好ましい。そして、封着材料ペーストの塗布は、ディスペンサーやスクリーン印刷機等の塗布機を用いることが好ましい。このようにすれば、封着材料層の寸法精度(封着材料層の幅の寸法精度)を高めることができる。ここで、封着材料ペーストは、封着材料とビークルの混合物である。そして、ビークルは、通常、溶媒と樹脂を含む。樹脂は、ペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。
封着材料ペーストは、通常、三本ローラー等により、封着材料とビークルを混練することにより作製される。ビークルは、通常、樹脂と溶剤を含む。ビークルに用いる樹脂として、アクリル酸エステル(アクリル樹脂)、エチルセルロース、ポリエチレングリコール誘導体、ニトロセルロース、ポリメチルスチレン、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、メタクリル酸エステル等が使用可能である。ビークルに用いる溶剤として、N、N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、α-ターピネオール、高級アルコール、γ-ブチルラクトン(γ-BL)、テトラリン、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、トルエン、3-メトキシ-3-メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチル-2-ピロリドン等が使用可能である。
封着材料ペーストは、パッケージ基体の枠部の頂部上に塗布してもよいが、ガラス蓋の外周端縁領域に沿って、額縁状に塗布することが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体への封着材料層の焼き付けが不要になり、センサー素子等の内部素子の熱劣化を抑制することができる。
本発明の気密パッケージを製造する方法としては、ガラス蓋側から封着材料層に向けてレーザー光を照射し、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密封着して、気密パッケージを得ることが好ましい。この場合、ガラス蓋をパッケージ基体の下方に配置してもよいが、レーザー封着の効率の観点から、ガラス蓋をパッケージ基体の上方に配置することが好ましい。
レーザーとして、種々のレーザーを使用することができる。特に、半導体レーザー、YAGレーザー、COレーザー、エキシマレーザー、赤外レーザーは、取扱いが容易な点で好ましい。
レーザー封着を行う雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気でもよく、窒素雰囲気等の不活性雰囲気でもよい。
ガラス蓋を押圧した状態でレーザー封着を行うことが好ましい。これにより、レーザー封着強度を高め易くなる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、本発明の実施例(試料No.1~3)と比較例(試料No.4~6)を示している。
Figure 0007169739000001
最初に、ガラス組成として、モル%で、Bi 39%、B 23.7%、ZnO 14.1%、Al 2.7%、CuO 20%、Fe 0.6%を含有するように、各種酸化物、炭酸塩等の原料を調合したガラスバッチを準備し、これを白金坩堝に入れて1200℃で2時間溶融した。次に、得られた溶融ガラスを水冷ローラーにより薄片状に成形した。最後に、薄片状のビスマス系ガラスをボールミルにて粉砕後、空気分級してビスマス系ガラス粉末を得た。なお、試料No.1~3に用いたビスマス系ガラス粉末と試料No.4~6に用いたビスマス系ガラス粉末とは、ガラス組成と粒度は同様であるが、α線放出率が異なり、そのα線放出率はガラス原料の種類を変更することにより調整されている。
次に、ビスマス系ガラス粉末を90.0質量%、耐火性フィラー粉末を10.0質量%の割合で混合して、封着材料を作製した。ここで、ビスマス系ガラス粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとし、耐火性フィラー粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとした。なお、また耐火性フィラー粉末はβ-ユークリプタイトである。
得られた封着材料につき、熱膨張係数を測定したところ、その熱膨張係数は、71×10-7/℃であった。なお、熱膨張係数は、押棒式TMA装置で測定したものであり、その測定温度範囲は30~300℃である。
次に、ホウケイ酸ガラスからなるガラス蓋(厚み0.4mm、α線放出率0.003cph/cm)の外周端縁に沿って、上記封着材料を用いて額縁状の封着材料層を形成した。詳述すると、まず粘度が約100Pa・s(25℃、Shear rate:4)になるように、上記の封着材料、ビークル及び溶剤を混練した後、更に三本ロールミルで粉末が均一に分散するまで混錬して、ペースト化し、封着材料ペーストを得た。ビークルにはグリコールエーテル系溶剤にエチルセルロース樹脂を溶解させたものを使用した。次に、ガラス蓋の外周端縁に沿って、スクリーン印刷機により上記の封着材料ペーストを額縁状に印刷した。更に、大気雰囲気下にて、120℃で10分間乾燥した後、大気雰囲気下にて、500℃で10分間焼成することにより、封着材料層をガラス蓋上に形成した。
封着材料層の内周寸法と厚みは表1に示す通りであり、封着材料層の平均幅は0.2mmであった。
また、酸化アルミニウムからなるパッケージ基体(厚み0.8mm)を用意した。パッケージ基体は、ガラス蓋と同様の縦寸法と横寸法を有しており、パッケージ基体の表面粗さRaは0.1~1.0μmであった。
最後に、封着材料層を介して、パッケージ基体とガラス蓋を積層配置した。その後、押圧治具を用いてガラス蓋を押圧しながら、ガラス蓋側から封着材料層に向けて、波長808nm、出力4W、照射径φ0.5mmの半導体レーザーを照射速度15mm/秒で照射して、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化して、試料No.1~6に係る気密パッケージを得た。
封着材料層とガラス蓋のα線放出率は、シンチレーションカウンターにより測定した値である。なお、試料No.1~6において、封着材料層中の耐火性フィラー粉末のα線放出率は、ビスマス系ガラスに比べて大幅に小さい。よって、試料No.1~6において、封着材料層のα線放出率は、ビスマス系ガラス粉末のα線放出率と略同等であると考えてよい。
内部の封着材料層のα線放出量は、内部素子が配置される側から露出する封着材料層の表面積に封着材料層のα線放出率を乗じることにより算出した値である。内部のガラス蓋のα線放出量は、内部素子が配置される側から露出するガラス蓋の表面積にガラス蓋のα線放出率を乗じることにより算出した値である。
試料No.1~6について、レーザー封着後のクラックと気密信頼性を評価した。まず光学顕微鏡で封着部分を観察したところ、クラックの発生は認められなかった。次に、得られた気密パッケージに対して、高温高湿高圧試験:HAST試験(Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress test)を行った後、封着材料層の近傍を観察したところ、変質、クラック、剥離等が全く認められなかった。なお、HAST試験の条件は、121℃、湿度100%、2atm、24時間である。
表1から明らかなように、試料No.1~3は、封着材料層のα線放出率が低いため、内部素子のソフトエラーが発生し難いものと考えられる。一方、試料No.4~6は、封着材料層のα線放出率が高いため、内部素子のソフトエラーが発生し易いものと考えられる。
本発明のビスマス系ガラス及び封着材料は、種々の材料の封着に好適であり、特に気密パッケージのレーザー封着に好適である。また、本発明の気密パッケージは、センサー素子等の内部素子が実装された気密パッケージに好適であるが、それ以外にも、深紫外LED素子、圧電振動素子、樹脂中に量子ドットを分散させた波長変換素子等を収容する気密パッケージ等にも好適に適用可能である。
1 気密パッケージ
10 パッケージ基体
11 ガラス蓋
12 基部
13 枠部14 内部素子(例えば、センサー素子)
15 封着材料層
L レーザー光

Claims (4)

  1. パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、
    該封着材料層が、封着材料の焼結体であり、
    該封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であり、
    該封着材料が、ガラス組成中にCuOを1~40モル%含有するビスマス系ガラス粉末 40~100体積%、耐火性フィラー粉末 0~60体積%を含有し、α線放出率が0.15cph/cm以下であることを特徴とする気密パッケージ。
  2. 気密パッケージ内部の封着材料層のα線放出量が、気密パッケージ内部のガラス蓋のα線放出量の1/7未満であることを特徴とする請求項1に記載の気密パッケージ。
  3. パッケージ基体が、基部と基部上に設けられた枠部とを有し、
    パッケージ基体の枠部内に、内部素子が収容されており、
    パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋の間に封着材料層が配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気密パッケージ。
  4. パッケージ基体が、ガラス、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料であることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の気密パッケージ。
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