JP6922253B2 - ガラス蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、気密パッケージ及びガラス蓋に関し、具体的には、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージ及び該気密パッケージに好適に使用可能なガラス蓋に関する。
気密パッケージは、一般的に、パッケージ基体と、光透過性を有するガラス蓋と、それらの内部に収容される内部素子と、を備えている。
気密パッケージの内部に実装されるセンサーチップ等の内部素子は、周囲環境から浸入する水分により劣化する虞がある。従来まで、パッケージ基体とガラス蓋とを一体化するために、低温硬化性を有する有機樹脂系接着剤が使用されていた。しかし、有機樹脂系接着剤は、水分や気体を完全に遮蔽できないため、内部素子を経時的に劣化させる虞がある。
一方、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末を封着材料に用いると、封着部分が周囲環境の水分で劣化し難くなり、気密パッケージの気密信頼性を確保し易くなる。
しかし、ガラス粉末は、有機樹脂系接着剤よりも軟化温度が高いため、封着時に内部素子を熱劣化させる虞がある。このような事情から、近年、レーザー封着が注目されている。レーザー封着によれば、封着すべき部分のみを局所的に加熱することが可能であり、内部素子を熱劣化させることなく、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化することができる。
特開2013−239609号公報 特開2014−236202号公報
ところで、ガラス蓋を厚くすると、気密パッケージのパッケージ強度を高めることができる。
しかし、ガラス蓋を厚くすると、レーザー封着の際に、局所的な温度上昇により内部素子側の表面と外側の表面の表面温度差が大きくなるため、ガラス蓋がサーマルショックで破損し易くなり、気密パッケージ内の気密信頼性を確保できないという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、気密信頼性が高く、しかもパッケージ強度も高い気密パッケージを創案することである。
本発明者等は、接着剤を用いて2枚のガラス板を積層一体化し、これをガラス蓋に用いることにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、パッケージ基体が、基部と基部上に設けられた枠部とを有し、パッケージ基体の枠部内に、内部素子が収容されており、パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋の間に封着材料層が配されており、ガラス蓋が、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体(積層構造)を有し、且つガラス蓋の厚みが0.3mm以上であることを特徴とする。
本発明の気密パッケージは、パッケージ基体が、基部と基部上に設けられた枠部とを有し、パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋の間に封着材料層が配されている。このようにすれば、枠部内にセンサー素子等の内部素子を収容し易くなる。そして、内部素子が経時的に劣化し難くなる。
更に、本発明の気密パッケージは、ガラス蓋が、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有している。このようにすれば、レーザー封着の際に、単一のガラス板を用いる場合に比べて、ガラス蓋(第一のガラス板)に対する熱応力が小さくなるため、ガラス蓋が破損し難くなる。また、本発明の気密パッケージは、ガラス蓋の厚みが0.3mm以上である。このようにすれば、気密パッケージの強度が向上する。
第二に、本発明の気密パッケージは、第一のガラス板が内部素子側に配されており、第一のガラス板の厚みをT、第二のガラス板の厚みをTとした時に、T/T≦1.0の関係を満たすことが好ましい。このようにすれば、レーザー封着の際に、第一のガラス板に対する熱応力が小さくなるため、ガラス蓋が破損し難くなる。
第三に、本発明の気密パッケージは、第一のガラス板と第二のガラス板が、同一のガラス組成を有することが好ましい。
第四に、本発明の気密パッケージは、第一のガラス板と第二のガラス板が、異なるガラス組成を有することが好ましい。
第五に、本発明の気密パッケージは、封着材料層が、少なくともビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末の焼結体であることが好ましい。ビスマス系ガラスは、他のガラス系と比較して、レーザー封着の際に、パッケージ基体(特にセラミック基体)の表層に反応層を形成し易いという特長を有する。また、耐火性フィラー粉末は、封着材料層の機械的強度を高めることができ、且つ封着材料層の熱膨張係数を低下させることができる。ここで、「ビスマス系ガラス」とは、Biを主成分とするガラスを指し、具体的にはガラス組成中のBiの含有量が25モル%以上のガラスを指す。
第六に、本発明の気密パッケージは、封着材料層が実質的にレーザー吸収材を含んでいないことが好ましい。ここで、「実質的にレーザー吸収材を含んでいない」とは、封着材料層中のレーザー吸収材の含有量が0.1体積%以下の場合を指す。
第七に、本発明の気密パッケージは、封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であると共に、封着材料層の平均幅が2000μm未満であることが好ましい。このようにすれば、レーザー封着後の気密パッケージ内での残留応力が小さくなるため、気密パッケージの気密信頼性を高めることができる。
第八に、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体が、ガラス、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料であることが好ましい。
第九に、本発明の気密パッケージは、内部素子が、センサー素子であることが好ましい。
以下、図面を参照しながら、本発明を説明する。図1は、本発明の一実施形態を説明するための概略断面図である。気密パッケージ1は、パッケージ基体10とガラス蓋11とを備えている。ガラス蓋11は、第一のガラス板11Aと第二のガラス板11Bが接着剤12を介して積層一体化された積層体を有している。そして、第一のガラス板11Aの厚みは、第二のガラス板11Bの厚みよりも小さくなっている。また、パッケージ基体10は、基部13と、基部13の外周端縁上に額縁状の枠部14とを有している。そして、パッケージ基体10の枠部13内には、内部素子(センサーチップ)15が収容されている。なお、パッケージ基体10内には、内部素子(センサーチップ)15と外部を電気的に接続する電気配線(図示されていない)が形成されている。
第一のガラス板11Aの内部素子側の表面には、封着材料層16が形成されている。封着材料層16は、ビスマス系ガラスと耐火性フィラー粉末を含んでいるが、実質的にレーザー吸収材を含んでいない。そして、封着材料層16の幅は、パッケージ基体10の枠部14の頂部の幅よりも小さく、具体的には2000μm未満になっている。更に封着材料層16の平均厚みは8.0μm未満なっている。
レーザー照射装置17から出射したレーザー光Lは、ガラス蓋11側から封着材料層16に沿って照射される。これにより、封着材料層16が軟化流動し、パッケージ基体10の表層と反応することで、パッケージ基体10とガラス蓋11が気密一体化されて、気密パッケージ1の気密構造が形成される。
第十に、本発明のガラス蓋は、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有するガラス蓋であって、第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に、封着材料層が形成されており、且つ積層体の厚みが0.3mm以上であることを特徴とする。
第十一に、本発明のガラス蓋は、第一のガラス板の厚みをT、第二のガラス板の厚みをTとした時に、T/T≦1.0の関係を満たすことが好ましい。
第十二に、本発明のガラス蓋は、第一のガラス板と第二のガラス板が、同一のガラス組成を有することが好ましい。
第十三に、本発明のガラス蓋は、第一のガラス板と第二のガラス板が、異なるガラス組成を有することが好ましい。
第十四に、本発明のガラス蓋は、封着材料層が、少なくともビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末の焼結体であることが好ましい。
第十五に、本発明のガラス蓋は、封着材料層が実質的にレーザー吸収材を含んでいないことが好ましい。
第十六に、本発明のガラス蓋は、封着材料層が、第一のガラス板の外周端縁から50〜1500μm離間した位置に額縁状に形成されていることが好ましい。
第十七に、本発明のガラス蓋は、封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であると共に、封着材料層の平均幅が2000μm未満であることが好ましい。
本発明の一実施形態を説明するための概略断面図である。 マクロ型DTA装置で測定した時の複合粉末の軟化点を示す模式図である。
本発明の気密パッケージは、上記の通り、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、パッケージ基体が、基部と基部上に設けられた枠部とを有し、パッケージ基体の枠部内に、内部素子が収容されており、パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋の間に封着材料層が配されており、ガラス蓋が、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有し、且つガラス蓋の厚みが0.3mm以上であることを特徴とする。以下、本発明の気密パッケージについて、詳細に説明する。
本発明の気密パッケージにおいて、パッケージ基体は、基部と基部上に設けられた枠部とを有する。このようにすれば、パッケージ基体の枠部内にセンサーチップ等の内部素子を収容し易くなる。パッケージ基体の枠部は、パッケージ基体の外周端縁領域に沿って、額縁状に形成されていることが好ましい。このようにすれば、デバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。またセンサーチップ等の内部素子をパッケージ基体の枠部内に収容し易くなり、且つ配線接合等も行い易くなる。
枠部の頂部における封着材料層が配される領域の表面の表面粗さRaは1.0μm未満であることが好ましい。この表面の表面粗さRaが大きくなると、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「表面粗さRa」は、例えば、触針式又は非接触式のレーザー膜厚計や表面粗さ計により測定することができる。
パッケージ基体は、ガラス、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料(例えば、窒化アルミニウムとガラスセラミックを一体化したもの)であることが好ましい。ガラスは、封着材料層と反応層を形成し易いため、レーザー封着で強固な封着強度を確保することができる。ガラスセラミックは、サーマルビアを容易に形成し得るため、気密パッケージが過度に発熱する事態を適正に防止することができる。窒化アルミニウムと酸化アルミニウムは、放熱性が良好であるため、気密パッケージが過度に発熱する事態を適正に防止することができる。
ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムは、黒色顔料が分散されている(黒色顔料が分散された状態で焼結されてなる)ことが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体が、封着材料層を透過したレーザー光を吸収することができる。その結果、レーザー封着の際にパッケージ基体の封着材料層と接触する箇所が加熱されるため、封着材料層とパッケージ基体の界面で反応層の形成を促進することができる。
黒色顔料が分散されているパッケージ基体は、照射すべきレーザー光を吸収する性質を有すること、つまり厚み0.5mm、照射すべきレーザー光の波長(808nm)における全光線透過率が10%以下(望ましくは5%以下)であることが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体と封着材料層の界面で封着材料層の温度が上がり易くなる。
パッケージ基体の基部の厚みは0.1〜2.5mm、特に0.2〜1.5mmが好ましい。これにより、気密パッケージの薄型化を図ることができる。
ガラス蓋は、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有する。第一のガラス板と第二のガラス板は、種々のガラスが使用可能である。例えば、無アルカリガラス、アルカリホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラスが使用可能である。なお、ガラス蓋は、2枚のガラス板で構成されることが好ましいが、必要に応じて、別の板状体を更に積層させてもよい。
本発明の気密パッケージにおいて、第一のガラス板が内部素子側に配されており、第一のガラス板の厚みをT、第二のガラス板の厚みをTとした時に、T/T≦1.0の関係を満すことが好ましく、T/T≦0.5の関係を満たすことがより好ましく、T/T≦0.3の関係を満たすことが更に好ましい。T/Tが大き過ぎると、レーザー封着の際に、第一のガラス板に対する熱応力が大きくなるため、ガラス蓋が破損し易くなる。
第一のガラス板と第二のガラス板は、同一のガラスを用いてもよい。つまり同一のガラス組成を有していてもよい。このようにすれば、両者の屈折率、熱膨張係数等の各種特性が一致するため、ガラス蓋の反りや貼り合わせ面での反射等を抑制することができる。
第一のガラス板と第二のガラス板は、異種のガラスを用いてもよい。つまり異種のガラス組成を有していてもよい。このようにすれば、第二のガラス板の熱膨張係数がパッケージ基体の熱膨張係数に制約されなくなるため、パッケージ基体と第一のガラス板の熱膨張係数を厳密に整合させつつ、生産性の良いガラス板を第二のガラス板に使用することができる。結果として、気密パッケージの気密信頼性と生産コストを両立し易くなる。
第一のガラス板と第二のガラス板を貼り合わせるための接着剤は、種々の材料が使用可能であるが、光透過性に優れる光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることが好ましい。そして、接着剤の厚みは0.1mm以下、500μm未満、特に100μm未満が好ましい。接着剤の厚みが厚過ぎると、ガラス蓋の透明性が低下し易くなる。
接着剤の屈折率ndは、第一のガラス板の屈折率nd±0.1の範囲内であることが好ましく、第二のガラス板の屈折率nd±0.1の範囲内であることが好ましい。接着剤の屈折率ndが、第一のガラス板の屈折率ndと第二のガラス板の屈折率ndに不整合であると、接着剤と第一のガラス板の界面及び接着剤と第二のガラス板の界面で光が反射し易くなる。同様の理由で、第一のガラス板の屈折率ndは、第二のガラス板の屈折率nd±0.1の範囲内であることが好ましい。
第一のガラス板の素子側の表面に機能膜を形成してもよく、第二のガラス板の外側の表面に機能膜を形成してもよい。特に機能膜として反射防止膜が好ましい。これにより、ガラス蓋の表面で反射する光を低減することができる。
ガラス蓋(積層体)の厚みは、好ましくは0.3mm以上、0.4〜2.0mm、0.4〜1.5mm、特に0.5〜1.2mmである。ガラス蓋の厚みが小さいと、気密パッケージの強度が低下し易くなる。一方、ガラス蓋の厚みが大きいと、気密パッケージの薄型化を図り難くなる。
第一のガラス板と封着材料層の熱膨張係数差は50×10−7/℃未満、特に25×10−7/℃以下が好ましい。これらの熱膨張係数差が大き過ぎると、封着部分に残留する応力が不当に高くなり、気密パッケージの気密信頼性が低下し易くなる。
封着材料層は、レーザー封着の際に軟化変形して、パッケージ基体の表層に反応層を形成し、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する機能を有している。封着材料層は、少なくともガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末の焼結体が好ましい。ガラス粉末は、レーザー封着の際に軟化変形して、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する成分である。耐火性フィラー粉末は、骨材として作用し、封着材料の熱膨張係数を低下させつつ、機械的強度を高める成分である。なお、封着材料層には、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末以外にも、光吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を含んでいてもよい。
複合粉末として、種々の材料が使用可能である。その中でも、封着強度を高める観点から、ビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末を用いることが好ましい。複合粉末として、55〜95体積%のビスマス系ガラス粉末と5〜45体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが好ましく、60〜85体積%のビスマス系ガラス粉末と15〜40体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが更に好ましく、60〜80体積%のビスマス系ガラス粉末と20〜40体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが特に好ましい。耐火性フィラー粉末を添加すれば、封着材料層の熱膨張係数が、ガラス蓋とパッケージ基体の熱膨張係数に整合し易くなる。その結果、レーザー封着後に封着部分に不当な応力が残留する事態を防止し易くなる。一方、耐火性フィラー粉末の含有量が多過ぎると、ガラス粉末の含有量が相対的に少なくなるため、封着材料層の表面平滑性が低下して、レーザー封着の精度が低下し易くなる。
複合粉末の軟化点は、好ましくは510℃以下、480℃以下、特に450℃以下である。複合粉末の軟化点が高過ぎると、封着材料層の表面平滑性を高め難くなる。複合粉末の軟化点の下限は特に設定されないが、ガラス粉末の熱的安定性を考慮すると、複合粉末の軟化点は350℃以上が好ましい。ここで、「軟化点」は、マクロ型DTA装置で測定した際の第四変曲点であり、図2中のTsに相当する。
ビスマス系ガラスは、ガラス組成として、モル%で、Bi 28〜60%、B 15〜37%、ZnO 1〜30%含有することが好ましい。各成分の含有範囲を上記のように限定した理由を以下に説明する。なお、ガラス組成範囲の説明において、%表示はモル%を指す。
Biは、軟化点を低下させるための主要成分である。Biの含有量は、好ましくは28〜60%、33〜55%、特に35〜45%である。Biの含有量が少な過ぎると、軟化点が高くなり過ぎて、軟化流動性が低下し易くなる。一方、Biの含有量が多過ぎると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して、軟化流動性が低下し易くなる。
は、ガラス形成成分として必須の成分である。Bの含有量は、好ましくは15〜37%、19〜33%、特に22〜30%である。Bの含有量が少な過ぎると、ガラスネットワークが形成され難くなるため、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。一方、Bの含有量が多過ぎると、ガラスの粘性が高くなり、軟化流動性が低下し易くなる。
ZnOは、耐失透性を高める成分である。ZnOの含有量は、好ましくは1〜30%、3〜25%、5〜22%、特に5〜20%である。ZnOの含有量が上記範囲外になると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を添加してもよい。
SiOは、耐水性を高める成分である。SiOの含有量は、好ましくは0〜5%、0〜3%、0〜2%、特に0〜1%である。SiOの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。またレーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。
Alは、耐水性を高める成分である。Alの含有量は0〜10%、0.1〜5%、特に0.5〜3%が好ましい。Alの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。
LiO、NaO及びKOは、耐失透性を低下させる成分である。よって、LiO、NaO及びKOの含有量は、それぞれ0〜5%、0〜3%、特に0〜1%未満が好ましい。
MgO、CaO、SrO及びBaOは、耐失透性を高める成分であるが、軟化点を上昇させる成分である。よって、MgO、CaO、SrO及びBaOの含有量は、それぞれ0〜20%、0〜10%、特に0〜5%が好ましい。
ビスマス系ガラスの軟化点を下げるためには、ガラス組成中にBiを多量に導入する必要があるが、Biの含有量を増加させると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して軟化流動性が低下し易くなる。特に、Biの含有量が30%以上になると、その傾向が顕著になる。この対策として、CuOを添加すれば、Biの含有量が30%以上であっても、耐失透性の低下を効果的に抑制することができる。更にCuOを添加すれば、レーザー封着時のレーザー吸収特性を高めることができる。CuOの含有量は、好ましくは0〜40%、1〜40%、5〜35%、10〜30%、特に13〜25%である。CuOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、かえって耐失透性が低下し易くなる。また封着材料層の全光線透過率が低くなり過ぎて、パッケージ基体と封着材料層の境界領域を局所加熱し難くなる。
Feは、耐失透性とレーザー吸収特性を高める成分である。Feの含有量は、好ましくは0〜10%、0.1〜5%、特に0.4〜2%である。Feの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
MnOは、レーザー吸収特性を高める成分である。MnOの含有量は、好ましくは0〜25%、特に5〜15%である。MnOの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。
Sbは、耐失透性を高める成分である。Sbの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0〜2%である。Sbの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
ガラス粉末の平均粒径D50は、好ましくは15μm未満、0.5〜10μm、特に1〜5μmである。ガラス粉末の平均粒径D50が小さい程、ガラス粉末の軟化点が低下する。ここで、「平均粒径D50」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
耐火性フィラー粉末として、コーディエライト、ジルコン、酸化錫、酸化ニオブ、リン酸ジルコニウム系セラミック、ウイレマイト、β−ユークリプタイト、β−石英固溶体から選ばれる一種又は二種以上が好ましく、特にβ−ユークリプタイト又はコーディエライトが好ましい。これらの耐火性フィラー粉末は、熱膨張係数が低いことに加えて、機械的強度が高く、しかもビスマス系ガラスとの適合性が良好である。
耐火性フィラー粉末の平均粒径D50は、好ましくは2μm未満、特に0.1μm以上、且つ1.5μm未満である。耐火性フィラー粉末の平均粒径D50が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。
耐火性フィラー粉末の99%粒径D99は、好ましくは5μm未満、4μm以下、特に0.3μm以上、且つ3μm以下である。耐火性フィラー粉末の99%粒径D99が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「99%粒径D99」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
封着材料層は、光吸収特性を高めるために、更にレーザー吸収材を含んでもよいが、レーザー吸収材は、ビスマス系ガラスの失透を助長する作用を有する。よって、封着材料層中のレーザー吸収材の含有量は、好ましくは10体積%以下、5体積%以下、1体積%以下、0.5体積%以下、特に実質的に含有しないことが好ましい。ビスマス系ガラスの耐失透性が良好である場合は、レーザー吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を1体積%以上、特に3体積%以上導入してもよい。なお、レーザー吸収材として、Cu系酸化物、Fe系酸化物、Cr系酸化物、Mn系酸化物及びこれらのスピネル型複合酸化物等が使用可能である。
封着材料層の熱膨張係数は、好ましくは55×10−7〜95×10−7/℃、60×10−7〜82×10−7/℃、特に65×10−7〜76×10−7/℃である。このようにすれば、封着材料層の熱膨張係数がガラス蓋やパッケージ基体の熱膨張係数に整合して、封着部分に残留する応力が小さくなる。なお、「熱膨張係数」は、30〜300℃の温度範囲において、TMA(押棒式熱膨張係数測定)装置で測定した値である。
封着材料層の平均厚みは、好ましくは8.0μm未満、特に1.0μm以上、且つ6.0μm未満である。封着材料層の平均厚みが小さい程、封着材料層とガラス蓋の熱膨張係数が不整合である時に、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減することができる。またレーザー封着の精度を高めることもできる。なお、上記のように封着材料層の平均厚みを規制する方法としては、複合粉末ペーストを薄く塗布する方法、封着材料層の表面を研磨処理する方法が挙げられる。
封着材料層の平均幅は、好ましくは2000μm未満、1200μm未満、特に800μm未満である。封着材料層の平均幅を狭くすると、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減することができる。更にパッケージ基体の枠部の幅を狭くすることができ、デバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。
封着材料層の表面粗さRaは、好ましくは0.5μm未満、0.2μm以下、特に0.01〜0.15μmである。また、封着材料層の表面粗さRMSは、好ましくは1.0μm未満、0.5μm以下、特に0.05〜0.3μmである。このようにすれば、パッケージ基体と封着材料層の密着性が向上し、レーザー封着の精度が向上する。ここで、「表面粗さRMS」は、例えば、触針式又は非接触式のレーザー膜厚計や表面粗さ計により測定することができる。なお、上記のように封着材料層の表面粗さRa、RMSを規制する方法としては、封着材料層の表面を研磨処理する方法、耐火性フィラー粉末の粒度を小さくする方法が挙げられる。
封着材料層は、種々の方法により形成可能であるが、その中でも、複合粉末ペーストの塗布、焼結により形成することが好ましい。そして、複合粉末ペーストの塗布は、ディスペンサーやスクリーン印刷機等の塗布機を用いることが好ましい。このようにすれば、封着材料層の寸法精度を高めることができる。ここで、複合粉末ペーストは、複合粉末とビークルの混合物である。そして、ビークルは、通常、溶媒と樹脂を含む。樹脂は、ペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。
複合粉末ペーストは、通常、三本ローラー等により、複合粉末とビークルを混練することにより作製される。ビークルは、通常、樹脂と溶剤を含む。ビークルに用いる樹脂として、アクリル酸エステル(アクリル樹脂)、エチルセルロース、ポリエチレングリコール誘導体、ニトロセルロース、ポリメチルスチレン、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、メタクリル酸エステル等が使用可能である。ビークルに用いる溶剤として、N、N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、α−ターピネオール、高級アルコール、γ−ブチルラクトン(γ−BL)、テトラリン、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、トルエン、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン等が使用可能である。
複合粉末ペーストは、パッケージ基体の枠部の頂部上に塗布してもよいが、ガラス蓋の外周端縁領域に沿って、額縁状に塗布することが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体への封着材料層の焼き付けが不要になり、センサーチップ等の内部素子の熱劣化を抑制することができる。
本発明の気密パッケージを製造する方法としては、ガラス蓋側から封着材料層に向けてレーザー光を照射し、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密封着して、気密パッケージを得ることが好ましい。この場合、ガラス蓋をパッケージ基体の下方に配置してもよいが、レーザー封着の効率の観点から、ガラス蓋をパッケージ基体の上方に配置することが好ましい。
レーザーとして、種々のレーザーを使用することができる。特に、半導体レーザー、YAGレーザー、COレーザー、エキシマレーザー、赤外レーザーは、取扱いが容易な点で好ましい。
レーザー封着を行う雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気でもよく、窒素雰囲気等の不活性雰囲気でもよい。
レーザー封着を行う際に、100℃以上、且つ内部素子の耐熱温度以下の温度でガラス蓋を予備加熱すると、レーザー封着の際にサーマルショックによるガラス蓋の破損を抑制し易くなる。またレーザー封着直後に、ガラス蓋側からアニールレーザーを照射すると、サーマルショックや残留応力によるガラス蓋の破損を更に抑制し易くなる。
ガラス蓋を押圧した状態でレーザー封着を行うことが好ましい。これにより、レーザー封着の際に封着材料層の軟化変形を促進することができる。
本発明のガラス蓋は、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有するガラス蓋であって、第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に、封着材料層が形成されており、且つ積層体の厚みが0.3mm以上であることを特徴とする。本発明のガラス蓋の技術的特徴(好適な態様、効果)は、本発明の気密パッケージの説明欄で既に記載済みであり、その重複部分は、便宜上、詳細な説明を省略する。
封着材料層は、第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に形成されるが、その場合、第一のガラス板の外周端縁から50〜1500μm(好ましくは80〜1000μm)離間した位置に額縁状に形成されていることが好ましい。第一のガラス板の外周端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、ガラス蓋の端縁領域において、ガラス蓋の内部素子側の表面と外側の表面の表面温度差が小さく大きくなり、ガラス蓋が破損し易くなる。一方、第一のガラス板の外周端縁と封着材料層の離間距離が長過ぎると、気密パッケージに搭載した時に、デバイスとして機能し得る領域が小さくなる。
本発明のガラス蓋において、額縁状の封着材料層は、第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に複数箇所形成されていてもよい。このようにすれば、大型のガラス蓋を切断して、個片のガラス蓋を分離することが可能になり、ガラス蓋の製造効率が向上する。
本発明のガラス蓋の製造方法としては、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化した後に、第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に、封着材料層を形成してもよいが、接着剤の耐熱性を考慮すると、第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化する前に、第一のガラス板の接着剤側とは反対側になるべき表面上に、封着材料層を予め形成することが好ましい。このようにすれば、電気炉焼成により封着材料層を形成し得るため、封着材料層の表面平滑性を高め易くなる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
まずビスマス系ガラス粉末を73体積%、耐火性フィラー粉末を27体積%の割合で混合して、複合粉末を作製した。ここで、ビスマス系ガラス粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとし、耐火性フィラー粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとした。なお、ビスマス系ガラスは、ガラス組成として、モル%で、Bi 39%、B 23.7%、ZnO 14.1%、Al 2.7%、CuO 20%、Fe 0.6%を含有している。また耐火性フィラー粉末はβ-ユークリプタイトである。
得られた複合粉末につき、熱膨張係数を測定したところ、その熱膨張係数は、70×10−7/℃であった。なお、熱膨張係数は、押棒式TMA装置で測定したものであり、その測定温度範囲は30〜300℃である。
Figure 0006922253
次に、上記複合粉末を用いて、表1に記載の第一のガラス板(縦15mm×横10mm)の外周端縁上に額縁状の封着材料層を形成した。詳述すると、まず粘度が約100Pa・s(25℃、Shear rate:4)になるように、上記の複合粉末、ビークル及び溶剤を混練した後、更に三本ロールミルで粉末が均一に分散するまで混錬して、ペースト化し、複合粉末ペーストを得た。ビークルにはグリコールエーテル系溶剤にエチルセルロース樹脂を溶解させたものを使用した。次に、第一のガラス板の外周端縁に沿って、スクリーン印刷機により上記の複合粉末ペーストを額縁状に印刷した。更に、大気雰囲気下にて、120℃で10分間乾燥した後、大気雰囲気下にて、500℃で10分間焼成して、5.0μm厚、幅200μmの封着材料層を第一のガラス板上に形成した。なお、表中の「アルカリホウケイ酸ガラス」は日本電気硝子社製BDAであり、「無アルカリガラス」は日本電気硝子社製OA−10Gであり、「ソーダ石灰ガラス」は市販の窓ガラスである。「ガラスセラミック」は、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含むグリーンシートの積層シートを焼結させて形成されたものである。
次に、紫外線硬化樹脂を主成分とする光硬化性接着剤を介して、封着材料層を形成した第一のガラス板と表1に記載の第二のガラス板(縦15mm×横10mm)とを重ね合わせて積層一体化することにより、試料No.1〜4に係るガラス蓋を得た。なお、第一のガラス板において、封着材料層が形成されていない方の表面を貼り合わせ面とした。また接着剤の厚みは、無視し得る程度に小さかった。そして、試料No.5、6に係るガラス蓋については、封着材料層を形成したガラス板をガラス蓋として用いた。
また、表1に記載のパッケージ基体(縦15mm×横10mm×基部厚み0.6mm)を用意した。パッケージ基体の外周端縁上には、枠部が額縁状に形成されており、枠部の幅は800μm、枠部の高さは400μmの額縁状である。そして、パッケージ基体の表面粗さRaは0.1〜0.7μmであった。
最後に、パッケージ基体の枠部の頂部と封着材料層が接触するように、パッケージ基体とガラス蓋を積層配置した後、ガラス蓋側から封着材料層に向けて波長808nm、3〜7Wの半導体レーザーを照射して、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密封着して、各気密パッケージ(試料No.1〜6)を得た。なお、試料No.5、6に係るガラス蓋は、単一のガラス板であり、積層構造を有していない。
得られた気密パッケージについて、レーザー封着後のクラックと気密信頼性を評価した。レーザー封着後のクラックは、光学顕微鏡で封着部分を観察した時に、クラックがない場合を「○」、クラックがある場合を「×」として評価したものである。
次に、得られた気密パッケージについて、気密信頼性を評価した。詳述すると、得られた気密パッケージに対して、高温高湿高圧試験:HAST試験(Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress test)を行った後、封着材料層の近傍を観察したところ、変質、クラック、剥離等が全く認められなかったものを「○」、変質、クラック、剥離等が認められたものを「×」として気密信頼性を評価した。なお、HAST試験の条件は、121℃、湿度100%、2atm、24時間である。
表1から明らかなように、試料No.1〜4は、レーザー封着後のクラックと気密信頼性の評価が良好であった。一方、試料No.5、6は、ガラス蓋が単一のガラス板であるため、レーザー封着後にクラックが発生しており、気密パッケージの気密信頼性も低かった。
本発明の気密パッケージは、センサーチップ等の内部素子が実装された気密パッケージに好適であるが、それ以外にも圧電振動素子や樹脂中に量子ドットを分散させた波長変換素子等を収容する気密パッケージ等にも好適に適用可能である。
1 気密パッケージ
10 パッケージ基体
11 ガラス蓋
11A 第一のガラス板
11B 第二のガラス板
12 接着剤
13 基部
14 枠部15 内部素子(センサーチップ)
16 封着材料層
17 レーザー照射装置
L レーザー光

Claims (8)

  1. 第一のガラス板と第二のガラス板が接着剤を介して積層一体化された積層体を有するガラス蓋であって、
    第一のガラス板の接着剤側とは反対側の表面上に、封着材料層が形成されており、
    層体の厚みが0.4mm以上であり、
    且つ第一のガラス板の厚みをT 、第二のガラス板の厚みをT とした時に、T /T ≦0.5の関係を満たすことを特徴とするガラス蓋。
  2. 第一のガラス板の厚みをT、第二のガラス板の厚みをTとした時に、T/T0.3の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のガラス蓋。
  3. 第一のガラス板と第二のガラス板が、同一のガラス組成を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス蓋。
  4. 第一のガラス板と第二のガラス板が、異なるガラス組成を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス蓋。
  5. 封着材料層が、少なくともビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末の焼結体であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガラス蓋。
  6. 封着材料層が実質的にレーザー吸収材を含んでいないことを特徴とする請求項5に記載のガラス蓋。
  7. 封着材料層が、第一のガラス板の外周端縁から50〜1500μm離間した位置に額縁状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のガラス蓋。
  8. 封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であると共に、封着材料層の平均幅が2000μm未満であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のガラス蓋。
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