JP7167429B2 - 感光性着色組成物、カラーフィルタ用感光性着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
一般に、カラー液晶表示装置の製造では、カラーフィルタ上に、液晶分子を駆動させるための透明電極を蒸着又はスパッタリングにより形成し、その上に、液晶分子を一定方向に配向させるための配向膜を更に形成している。これら透明電極及び配向膜の性能を充分に引き出すためには、それらの形成は、一般には200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。
このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、着色材として耐光性だけでなく耐熱性にも優れた顔料を使用する顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
近年、カラー液晶表示装置は、その省エネルギーであり且つ省スペースであるという特徴のおかげで、カーナビゲーションシステム、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ用モニタ及びカラーテレビジョン受像機などに搭載され、大きな市場を形成するに至っている。カラー液晶表示装置は、従来のカラー陰極線管(CRT)表示装置に代わるものとして注目されているが、現状では、カラー液晶表示装置の色再現特性はカラーCRT表示装置のそれよりも劣っている。そのため、カラーフィルタには、より高い色再現性を達成し得ることが要求されている。カラーフィルタの色再現特性向上のためには、感光性着色組成物中の顔料の含有量を多くするか、又は、膜厚を大きくする必要がある。しかしながら、顔料の含有量を多くすると、感度低下、現像性及び解像性が悪化する等の問題が発生する。他方、膜厚を大きくすると、膜底部まで露光光が届かず、パターン形状が不良となる等の問題が発生する。
このような問題を解決するため、特許文献1、2に記載されているように、感光性着色組成物では一般的に、(1)樹脂の反応性二重結合の付与、(2)光重合開始剤、増感剤の増量、(3)モノマーの選択あるいは増量等が行われている。
従って、本発明の感光性着色組成物を用いることにより、高品質なカラーフィルタを得ることができる。
すなわち、本発明の感光性着色組成物では、紫外線感度が良好で、断面形状がオーバーハングとならず、解像性に優れるパターンを現像残渣なく形成することができる。
以下、本発明の感光性着色組成物について説明する。
本発明の感光性着色組成物に含有される着色剤(A)としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料のなかでは、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。 以下に、本発明の感光性着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。また、着色剤(A)としては、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
ただし、R4が-NHCOR12であり、A、R2、R3、R5、およびR6が水素原子、かつR1がハロゲン原子の場合は除く。]
本発明の感光性着色組成物には、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。染料としては、アゾ系染料、アゾ金属錯体系染料、アントラキノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、フタロシアニン系染料、メチン系染料、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、キサンテン系染料、チアジン系染料、カチオン系染料、シアニン系染料、ニトロ系染料、キノリン系染料、ナフトキノン系染料、オキサジン系染料、ペリレン系染料、ジケトピロロピロール系染料、キナクリドン系染料、アンサンスロン系染料、イソインドリノン系染料、イソインドリン系染料、インダンスロン系染料、クマリン系染料、キナクリドン系染料、ピランスロン系染料、フラバンスロン系染料、ペリノン系染料等が挙げられるがこれらに限定されない。
酸性染料のカウンタ成分としての四級アンモニウム塩化合物について説明する。四級アンモニウム塩化合物は、アミノ基を有することで酸性染料のカウンタになるものである。
本発明に用いる有機染料が酸性染料の場合、酸性染料と側鎖にカチオン性基を有する樹脂とからなる造塩化合物(a’)として用いることも好ましい。本発明に用いる造塩化合物(a’)を得るための側鎖にカチオン性基を有する樹脂について説明する。
造塩化合物(a’)を得るための側鎖にカチオン性基を有する樹脂としては、側鎖に少なくとも1つのオニウム塩基を有するものであれば、特に制限はないが、好適なオニウム塩構造としては、入手性等の観点からは、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、及びホスホニウム塩であることが好ましく、保存安定性(熱安定性)を考慮すると、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、及びスルホニウム塩であることがより好ましい。さらに好ましくはアンモニウム塩である。
着色剤(A)の含有量は、本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物の固形分100重量%中、好ましくは30重量%以上であれば、充分な色再現性が得られ、膜厚を薄くすることも可能である。また、好ましくは70重量%以下であれば、硬化材料である樹脂や光重合性化合物の含有量が適正になり、十分な硬化塗膜を得る事ができる。
本発明の着色組成物に含まれるバインダー樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂等が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂は、可視光領域の400~700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の透明樹脂であることが好ましい。また、アルカリ現像型感光性組成物の形態で用いる場合には、酸性置換基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性アクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることもできる。
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法がある。このようにして得られた樹脂は、残膜率及び硬度に優れるために好ましい。
方法(ii)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
リレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3
-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ-バレロラクトン、ポリε-カプロラクトン、及び/又はポリ12-ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールメタアクリレートが好ましい。
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、又はα-メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
あるいは、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、3-マレイミドプロピオン酸、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノアート、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類が挙げられる。
本発明の着色組成物は、熱硬化性樹脂を含むとさらに耐熱性の面で好ましく、例えば、なかでも、エポキシ樹脂、メラミン樹脂がより好適に使用出来、特にメラミン樹脂がより好ましく、なかでも、メチロールイミノ基を有するメラミン化合物またはその縮合物がさらに好ましい。
ここで重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー「HLC-8120GPC」において、分離カラムを4本直列に繋ぎ、充填剤には順に東ソー株式会社製「TSK-GEL SUPER H5000」、「H4000」、「H3000」、及び「H2000」を用い、移動相にテトラヒドロフランを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
本発明の着色組成物は、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフ法によりフィルタセグメントを形成する場合、光重合開始剤等を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。光重合開始剤を使用する際の配合量は、実用的な紫外線感度の観点から、感光性着色組成物の全固形分中、0.5~10重量%であることがより好ましい。
本発明における光重合性単量体(D)は、ウレタン(メタ)アクリレートを含む重合性不飽和結合基を有する単量体である。感光性着色組成物中の全固形分に対する光重合性単量体(D)の含有量は5~40%であることが好ましい。上記より少ない場合、感光性着色組成物パターンのテーパー部が長く引き伸ばされ、高精細な微細画素パターンを形成することが困難になる。上記より多い場合には、解像性や残渣の悪化といった不具合が発生することがある。さらには光重合性単量体(D)に含まれるウレタン(メタ)アクリレートの含有量は30%~90%が好ましい。上記より少ない場合、感光性着色組成物パターンのテーパー部が長く引き伸ばされ、高精細な微細画素パターンを形成することが困難になる。上記より多い場合には、解像性や残渣の悪化といった不具合が発生することがある。
なお、一般式(1)で表される化合物と、両末端にイソシアネート基を有する一般式(2)で表される多官能イソシアネートの反応物は、その構造又は特性により直接特定することが不可能であるかおよそ現実的でないため、製造方法により記載する。
本発明における紫外線吸収剤(E)とは、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、感光性着色組成物中の全固形分に対する紫外線吸収剤(E)の含有量は0.05~5%であることが好ましい。紫外線吸収剤(E)の含有量が、上記より少ない場合、紫外線吸収剤の効果が小さく、感光性着色組成物パターンのテーパー部が長く引き伸ばされ、高精細な微細画素パターンを形成することが困難になるとともに残渣が多くなる。上記より多い場合には、不溶解分の発生や、密着性が低くなるといった不具合が発生することがある。
紫外線吸収剤(E)の波長365nmにおける吸光度は0.4以上であることが好ましい。
吸光度は紫外線吸収剤(E)をクロロホルムなどの波長365nmに吸収のない溶媒に溶解させ、10mg/Lまで希釈した時の測定値であり以下に測定方法について説明する。この方法はLambert-Beerの法則として知られた溶液濃度と光吸収との関係を利用したものである。つまり、ある濃度の溶液を一定の厚みを持つ透明な容器に封入しその片面から強度I0の光を照射し、反対側の面から出てくる強度Iの光を観測すると入射した光は容器内部の溶液に吸収されその強度が弱まる。そして、その強度の弱まり方は、溶液の濃度に比例することが知られている。この法則を表す関係式はAを吸光度とすると、
A=-Log(I0/I)=abc
と表わされる。ここで、aは比例定数、bは溶液の厚さ、cは溶液濃度である。
具体的にはBASF社製「TINUVIN P」(吸光度0.40)、「TINUVIN 326」(吸光度0.48)、「TINUVIN 360」(吸光度0.40)、シプロ化成社製「シーソーブ 107」(吸光度0.60)ADEKA社製「アデカスタブ LA-F70」(吸光度0.90)等が挙げられる。
さらに、本発明の着色組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、またはミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノン、3,3’または4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2-ジメチルアミノエチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、及びN,N-ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ-2122、ビックケミー社製BYK-333などが挙げられる。ポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK-310、BYK-370などが挙げられる。ポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、ポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全重量を基準(100重量%)として、0.003~0.5重量%用いることが好ましい。
また本発明の着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。前記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S-トリアジン誘導体(例えば、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂全量に対し、0.01~15重量%が好ましい。
本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。さらに、露光時にマスクの回折光による感光を防ぐために、重合禁止剤を含有させることもできる。
本発明の感光性着色組成物には、着色剤(D)を充分に樹脂(B)や光重合性化合物(C)などの色素担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2~10μmとなるように塗布してフィルタセグメントやブラックマトリックスを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えば1,2,3-トリクロロプロパン、1,3-ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4-ジオキサン、2-ヘプタノン、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノン、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メチル-1,3-ブタンジオール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3-メトキシブチルアセテート、4-ヘプタノン、m-キシレン、m-ジエチルベンゼン、m-ジクロロベンゼン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、n-ブチルアルコール、n-ブチルベンゼン、n-プロピルアセテート、N-メチルピロリドン、o-キシレン、o-クロロトルエン、o-ジエチルベンゼン、o-ジクロロベンゼン、p-クロロトルエン、p-ジエチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n-アミル、酢酸n-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
本発明の感光性着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。着色レジスト材は、着色剤(A)をバインダー樹脂(B)などの色素担体および/または溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して顔料分散体を製造し、該顔料分散体にバインダー樹脂(B)、光重合開始剤(C)、光重合性単量体(D)、紫外線吸収剤(E)、場合によってはその他の光重合開始剤、増感剤、多官能チオール、重合禁止剤、貯蔵安定剤、溶剤、その他成分を混合攪拌して製造することができる。また、2種以上の顔料を含む感光性着色組成物は、各顔料分散体を別々に色素担体および/または溶剤中に微細に分散したものを混合し、さらに光重合開始剤(C)や光重合性単量体(D)等を混合攪拌して製造することができる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の色素担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk-101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2009、2010、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti-Terra-U、203、204、またはBYK-P104、P104S、220S、6919、またはLactimon、Lactimon-WSまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE-3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、BASF社製のEFKA-46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
(S1)水酸基を有する重合体の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物である樹脂型分散剤。
(S2)水酸基を有する化合物の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体である樹脂型分散剤。
樹脂型分散剤(S1)は、WO2008/007776号公報、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報等の公知の方法で製造することができる。水酸基を有する重合体(p)は、末端に水酸基を有する重合体であることが好ましく、例えば、水酸基を有する化合物(q)の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体として得ることができる。水酸基を有する化合物(q)としては、分子内に水酸基とチオール基を有する化合物であることが好ましい。末端の水酸基は複数であることが好ましいため、中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)が好適に用いられる。
樹脂型分散剤(S2)は、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報等の公知の方法で製造することができ、例えば、水酸基を有する化合物(q)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合することで得られる。中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、単量体(r1)を含むエチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体であることが好ましい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
顔料誘導体とは、有機顔料に置換基を導入した化合物であり、有機顔料には、一般に顔料とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。顔料誘導体としては、特開昭63-305173号公報、特公昭57-15620号公報、特公昭59-40172号公報、特公昭63-17102号公報、特公平5-9469号公報、特開2001-335717号公報、特開2003-128669号公報、特開2004-091497号公報、特開2007-156395号公報、特開2008-094873号公報、特開2008-094986号公報、特開2008-095007号公報、特開2008-195916号公報、特許第4585781号公報、特開2006-291194号公報、特開2007-226161号公報、特開2007-314681号公報、特開2007-314785号公報、特開2012-226110号公報、特開2017-165820号公報、特開2005-181383号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。なおこれらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、顔料分散剤もしくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの官能基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置に用いる場合には、基板上に、本発明の感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えるものであり、一般的なカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備、または少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを具備する。
このときの白色光源は、2波長ピークを有する光源や3波長ピークを有する光源および可視光領域に多数のピークを有するもの、いずれも制限されず、従来公知のものを用いることが出来る。
[光重合開始剤C-4の合成]
N-ベンゾフェノイルカルバゾール100.0gをクロロホルム1000mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム85.0gを添加して0℃にて攪拌下、プロピオニルクロリド 32.0gをクロロホルム500mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000gにあけ、クロロホルム2000mLにて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a1)を113.0g得た。次に、化合物(a1)100.0gと、テトラヒドロフラン1000mlと濃塩酸500mlの混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル38.4gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600mlに注ぎ入れ、クロロホルム1600mlで抽出した。有機層を水洗(500ml×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b1)99.8gを得た。次に、化合物(b1)30.0gを酢酸エチル300ml中で攪拌したところに、無水酢酸6.3g、酢酸ナトリウム10.6gを加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500ml中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300ml×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤C-4を31.4g得た。
N-ベンゾフェノイルカルバゾール100.0gをクロロホルム1000mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム84.0gを添加して0℃にて攪拌下、ブタノイルクロリド 36.8gをクロロホルム500mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000gにあけ、クロロホルム2000mLにて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a2)を109.3g得た。次に、化合物(a2)100.0gと、テトラヒドロフラン1000mlと濃塩酸500mlの混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル43.1gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600mlに注ぎ入れ、クロロホルム1600mlで抽出した。有機層を水洗(500ml×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b2)89.3gを得た。次に、化合物(b2)30.0gを酢酸エチル300ml中で攪拌したところに、無水酢酸6.1g、酢酸ナトリウム10.3gを加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500ml中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300ml×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤C-5を30.0g得た。
N-(p-ニトロフェニル)カルバゾール100.0gをクロロホルム1000mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム101.8gを添加して0℃にて攪拌下、ブタノイルクロリド 44.3gをクロロホルム500mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000gにあけ、クロロホルム2000mLにて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a3)を113.6g得た。次に、化合物(a3)100.0gと、テトラヒドロフラン1000mlと濃塩酸500mlの混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル43.1gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600mlに注ぎ入れ、クロロホルム1500mlで抽出した。有機層を水洗(500ml×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b3)107.2gを得た。次に、化合物(b3)50.0gを酢酸エチル500ml中で攪拌したところに、無水酢酸19.9g、酢酸ナトリウム11.7gを加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500ml中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(500ml×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤C-6を57.6g得た。
N-ベンゾフェノイル-1,3-ジメチル-カルバゾール100.0gをクロロホルム1000mlに溶解し、さらに塩化アルミニウム78.6gを添加して0℃にて攪拌下、プロピオニルクロリド29.6gをクロロホルム500mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で4時間攪拌した。反応液を氷水2000gにあけ、クロロホルム2000mLにて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ別した後、残留物をクロロホルム/メタノールで再結晶を行うことにより、中間体化合物(a4)を111.8g得た。次に、化合物(a4)100.0gと、テトラヒドロフラン1000mlと濃塩酸500mlの混合溶液に溶解したところに、室温で攪拌下、亜硝酸tert-ブチル35.7gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間攪拌した。反応液を氷水1600mlに注ぎ入れ、クロロホルム1600mlで抽出した。有機層を水洗(500ml×3回)し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物をn-ヘキサンで洗浄することにより、前駆体化合物(b4)98.3gを得た。次に、化合物(b4)30.0gを酢酸エチル300ml中で攪拌したところに、無水酢酸5.9g、酢酸ナトリウム10.0gを加えて、3時間加熱還流した。その後、反応液を氷水500ml中に注ぎ、組成生物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗(300ml×3回)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ過して溶媒を溜去し、残留物を酢酸エチル-ヘキサンで再結晶して、光重合開始剤C-7を31.2gを得た
[バインダー樹脂溶液(B-1)]
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、ベンジルメタクリレート20.0部、n-ブチルメタクリレート17.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにPGMACを添加してバインダー樹脂溶液(B-1)を調製した。重量平均分子量(Mw)は26000であった。
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.2部、グリシジルメタクリレート35.5部、ジシクロペンタニルメタクリレート41.0部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸17.0部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を続け固形分酸価=0.8となったところで反応を終了し、重量平均分子量が約12000(GPCによる測定)の樹脂溶液を得た。
さらにテトラヒドロ無水フタル酸30.4部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させ、不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液(B-2)を得た。
[分散剤(F―1)の製造]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メチルメタクリレート50.0部、2-メトキシエチルアクリレート50.0部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール6.0部に、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート45.4部に溶解した溶液を添加して、10時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。このとき、重量平均分子量が4,000であった。次に、ピロメリット酸二無水物(ダイセル化学工業株式会社製)を9.7部、PGMAc31.7部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.2部を追加し、120℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。反応終了後、不揮発分が60重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して調製し、酸価43mgKOH/g、重量平均分子量9,500の分散剤F1の溶液を得た。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート60部、n-ブチルメタクリレート20部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロックの重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロックモノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート20部(以下、DMという)を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。ジメチルアミノエチルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロックの重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。
先に合成したブロック共重合体溶液に不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した。このようにして、固形分当たりのアミン価が71.4mgKOH/g、重量平均分子量9,900(Mw)、不揮発分が40重量%のポリ(メタ)アクリレート骨格であり、3級アミノ基を有する樹脂型分散剤溶液(F-2)を得た。
濃硫酸1200部に下記式で表されるフタロシアニン顔料(Q-1)100部を室温にて徐々に加えた。40℃、3時間撹拌して、3℃の冷水24000部に硫酸溶液を注入した。青色の析出物をろ過、水洗、乾燥して、92部のヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(フタロシアニン化合物(Q-2))を得た。
反応容器に、N,N-ジメチルホルムアミド2000部、フタロシアニン化合物(Q-2)100部、リン酸ジフェニル52部を加えた。85℃で、3時間反応させた後、水8000部中にこの溶液を注入した。その後反応生成物をろ過し、水16000部で洗浄後、減圧下60℃にて一昼夜乾燥させて、アルミニウムフタロシアニン化合物(G-1)を得た。
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、前記フタロシアニン顔料(Q-1)50部、1,2-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(DBDMH)129.3部を加え撹拌し、20℃、6時間、反応させた。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を得た。
次に、3口フラスコに、N-メチルピロリドンを500部、得られたフタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を50部及びリン酸ジフェニル13.9部を加え、90℃に加熱し8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、アルミニウムフタロシアニン顔料G-2を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
[緑色顔料分散体P-G1の調製]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体P-G1を作製した。
ハロゲン化銅フタロシアニン系顔料(C.I. Pigment Green 36) : 9.56部
(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン6YK」)
モノアゾ系顔料(C.I. Pigment Yellow 150) : 5.84部
(ランクセス社製「E4GN」)
分散剤F―1溶液 : 7.67部
シクロヘキサノン :76.93部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして緑色顔料分散体P-G2を作製した。
ハロゲン化銅フタロシアニン系顔料(C.I. Pigment Green 36) :11.85部
(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン6YK」)
モノアゾ系顔料(C.I. Pigment Yellow 150) : 7.17部
(ランクセス社製「E4GN」)
分散剤F―1溶液 : 1.66部
シクロヘキサノン :79.32部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして緑色顔料分散体P-G3を作製した。
フタロシアニン系顔料(C.I. Pigment Green 58) :15.0部
(DIC社製「FASTOGEN GREEN A110」)
分散剤F―2溶液 :12.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :72.5部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして緑色顔料分散体P-G4を作製した。
フタロシアニン系顔料(G-1) : 3.8部
キノフタロン系顔料(C.I.Pigment Yellow138) : 8.5部
(BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)
樹脂型顔料分散剤 : 6.1部
(ビッグケミー社製「BYK-LPN6919」)
バインダー樹脂溶液(B-2) :31.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :39.7部
シクロヘキサノン :10.0部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして緑色顔料分散体P-G5を作製した。
フタロシアニン系顔料(G-2) : 3.8部
キノフタロン系顔料(C.I.Pigment Yellow138) : 8.5部
(BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)
樹脂型顔料分散剤 : 6.1部
(ビッグケミー社製「BYK-LPN6919」)
バインダー樹脂溶液(B-2) :31.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :39.7部
シクロヘキサノン :10.0部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして黄色顔料分散体P-Y1を作製した。
モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Yellow150) :12.2部
(ランクセス社製「E4GN」)
色素誘導体(H-1) : 1.8部
分散剤F―1溶液 :10.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :76.0部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして赤色顔料分散体P-Rを作製した。
ジケトピロロピロール系顔料(C.I.Pigment Red 254) : 8.79部
(BASF社製「イルガフォーレッドB-CF」)
ニッケルアゾ錯体系顔料(C.I. Pigment Yellow 150) : 2.24部
(ランクセス社製「E4GN」)
分散剤F-1溶液 : 8.40部
ジケトピロロピロール系顔料誘導体 : 1.58部
バインダー樹脂溶液(B-1) : 0.90部
シクロヘキサノン :78.09部
下記の組成の混合物を使用し、緑色顔料分散体P-G1と同様にして青色顔料分散体P-Bを作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue15:6) :11.90部
(トーヨーカラー株式会社製「LIONOL BLUE ES」)
分散剤F―1溶液 : 2.98部
バインダー樹脂溶液(B-1) : 8.29部
シクロヘキサノン :76.83部
[実施例1]
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、実施例1の緑色感光性着色組成物を得た。
顔料分散体(P-G1) :61.1部
バインダー樹脂(B-2) : 0.5部
光重合開始剤(C-1) : 0.3部
光重合性単量体(D-1) : 4.0部
光重合性単量体(D-4) : 1.7部
紫外線吸収剤(E-1) : 0.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :31.8部
表1の組成に変更する以外は、実施例1と同様に、実施例2~実施例42、比較例1~2を得た。またレジスト固形分100重量部中の各成分の固形分の含有量は表2に示す通りである。なお、本明細書で実施例13は参考例である。
<光重合開始剤>
光重合開始剤C-1:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)
(BASF社製「IRGACURE OXE 02」)
光重合開始剤C-2:2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン
(BASF社製「イルガキュア379」)
光重合開始剤C-3:1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)](BASF社製「IRGACURE OXE 01」)
光重合開始剤C-4:前述の製造方法を参照。
光重合開始剤C-5:前述の製造方法を参照。
光重合開始剤C-6:前述の製造方法を参照。
光重合開始剤C-7:前述の製造方法を参照。
ウレタン(メタ)アクリレート(D-1):ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネート(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応物)
ウレタン(メタ)アクリレート(D-2):ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネート
ウレタン(メタ)アクリレート(D-3):多官能ウレタンアクリレート(ケーエスエム社「KUA-4I」)
その他(D-4):トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM-350」)
その他(D-5):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物とジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸誘導体の混合物(東亜合成社製「TO-1382」)
その他(D-6):ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
その他(D-7):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM-402」)
紫外線吸収剤(E-1):(ベンゾトリアゾール系化合物) 2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
(BASF社製「TINUVIN 326」(吸光度0.5))
紫外線吸収剤(E-2):(ベンゾフェノン系有機化合物) 2,2-ジ-ヒドロキシ-4,4-ジメトキシベンゾフェノン
(シプロ化成社製「シーソーブ 107」(吸光度0.6))
紫外線吸収剤(E-3):(トリアジン系有機化合物) 2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン
(ADEKA社製「アデカスタブ LA-F70」(吸光度0.9))
紫外線吸収剤(E-4):(シアノアクリレート系有機化合物)2,2-ビス{[(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン-1,3-ジイル=ビス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリラート)
(BASF社製「ユビナール3050」(吸光度0.1)
得られた感光性着色組成物について下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
得られた感光性着色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板(基板1)上、及びTFT方式液晶駆動用基板の表面に窒化ケイ素膜を形成した基板(基板2)上に、スピンコーターを用いて加熱乾燥後の膜厚が3μmになる回転数で塗布した。減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用い、直径3~30μmの正六角形ホールと25μmの細線を含むフォトマスクを介して積算光量50mJ/cm2、照度30mW/cm2で紫外線露光を行った。その後、0.2重量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として用い、塗膜の未露光部分がなくなった所からさらに15秒間現像し、パターンを形成させた。その後、230℃で赤:60分、緑:40分、青:20分加熱乾燥し評価基板を作成した。
上記方法で形成されたフィルタセグメントの25μmフォトマスク部分でのパタ-ンの断面について、電子顕微鏡を用いて観察した。テーパーの長さを測定し、以下の基準で評価を行った。
◎:テーパー長さ0~1μm
○:テーパー長さ2~5μm
△:テーパー長さ5~10μm
×:テーパー長さ10μm以上、またはオーバーハング形状
上記方法で形成されたフィルタセグメントのマスクホール径3~30μm部分のホール径を光学顕微鏡を用いた解析ソフト((株)プラネトロン製Image-Pro)で測定し、下記の基準で評価した。
○ : 5μm未満のホールが形成できる
△ : 5μm以上~10μm未満のホールが形成できる
× : 10μm以上のホールになってしまう
上記方法で形成されたフィルタセグメントの25μmフォトマスク部分でのパターンについて、光学顕微鏡を用いて観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。この塗膜の密着性について、目視により下記の基準で評価した。
○ : パターンハガレが全く認められない
△ : パターンハガレがわずかに認められるが、実用上可
× : パターンハガレが認められる
上記断面形状と同じパタ-ンの未露光部の残渣を電子顕微鏡を用いて観察し、以下の基準で評価を行った。
○:残渣付着無し
△:残渣付着あるが実用可
×:残渣有り
Claims (8)
- 基材上に、カラーフィルタ用感光性着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、
前記カラーフィルタ用感光性着色組成物は、着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合開始剤(C)、光重合性単量体(D)および紫外線吸収剤(E)を含み、
着色剤(A)が有機顔料を含み、
光重合性単量体(D)が少なくともウレタン(メタ)アクリレートを含み、
光重合性単量体(D)の含有量が、カラーフィルタ用感光性着色組成物の全固形分中、5~40重量%であり、光重合性単量体(D)の全固形分中、ウレタン(メタ)アクリレートの含有量が30~90重量%であり、
ウレタン(メタ)アクリレートが、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される多官能イソシアネートとを反応させて得られる化合物であり、
紫外線吸収剤(E)が、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物およびトリアジン系化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、カラーフィルタ。
一般式(1)
[一般式(1)中、R1、R2、R3は互いに独立して、アクリロイル基、又はメタクリロイル基を表す。]
一般式(2)
[一般式(2)中、Xは2価のアルキレン基、又はアリーレン基を表す。] - 紫外線吸収剤(E)の含有量が、カラーフィルタ用感光性着色組成物の全固形分中、0.05~5重量%であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
- 着色剤(A)の含有量が、カラーフィルタ用感光性着色組成物の全固形分中、30~70重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ。
- 光重合開始剤(C)の含有量が、カラーフィルタ用感光性着色組成物の全固形分中、0.5~10重量%である請求項1~3いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 光重合開始剤(C)が、オキシムエステル系光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1~4いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 液晶表示装置に具備されるカラーフィルタに用いられることを特徴とする請求項1~5いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 有機EL装置に具備されるカラーフィルタに用いられることを特徴とする請求項1~5いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 固体撮像素子に具備されるカラーフィルタに用いられることを特徴とする請求項1~5いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
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