JP7164348B2 - 調節計 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1、特許文献2に開示された技術では、調整パラメータがPID定数のため、ユーザーが感覚的に細かい合わせ込みを行うことが難しい、という問題点があった。また、押出機には水冷方式の他に空冷方式が存在するが、その冷却特性は大きく異なる。特許文献1、特許文献2に開示された技術では、冷却方式がどの方式なのかを設定した後に調整を行う必要がある。
また、本発明の調節計の1構成例において、前記複数のゾーンは、強冷却ゾーンと、この強冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記強冷却ゾーンよりも緩やかな通常冷却ゾーンと、この通常冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記通常冷却ゾーンよりも緩やかな極弱冷却ゾーンとからなり、前記ゾーン切替点変更部は、前記強冷却ゾーンと前記通常冷却ゾーンとの境界である前記ゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更することを特徴とするものである。
また、本発明の調節計の1構成例において、前記PID演算部は、前記第1の操作量が前記冷却側閾値以下となる場合と前記第1の操作量が前記加熱側閾値以上となる場合のいずれにおいても、共通のPID定数を用いて前記第1の操作量を算出することを特徴とするものである。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る調節計の構成を示すブロック図である。調節計は、制御の設定値SPと制御量PVとを入力としてPID制御演算により操作量MVを算出するPID演算部1と、操作量MVが冷却側閾値以下の場合に操作量MVを冷却側操作量MVCに変換して冷却装置(不図示)に出力する冷却側操作量出力部2と、操作量MVが加熱側閾値以上の場合に操作量MVを加熱側操作量MVHに変換して加熱装置(不図示)に出力する加熱側操作量出力部3と、ユーザーからの操作を受け付ける入力部4と、後述するゾーン切替点をユーザーの指示に応じて変更するゾーン切替点変更部5とを備えている。
制御量PV(温度計測値)は、制御対象に設けられたセンサによって計測され、PID演算部1に入力される(図2ステップS101)。
なお、従来は加熱側と冷却側で異なるPID定数(比例帯、積分時間、微分時間)を用いるようにしていたが、本実施例のPID演算部1では、加熱側と冷却側で共通のPID定数が予め設定されている。
冷却側操作量出力部2は、PID演算部1によって算出された操作量MVが所定の冷却側閾値THC(例えばTHC=50%)以下の場合に(図2ステップS103においてYES)、操作量MVに対応する冷却側操作量MVCを冷却側テーブル20から取得することにより、操作量MVを冷却側操作量MVCに変換して冷却装置に出力する(図2ステップS104)。
加熱側操作量出力部3は、PID演算部1によって算出された操作量MVが所定の加熱側閾値THH(例えばTHH=50%)以上の場合に(図2ステップS105においてYES)、操作量MVに対応する加熱側操作量MVHを加熱側テーブル30から取得することにより、操作量MVを加熱側操作量MVHに変換して加熱装置に出力する(図2ステップS106)。
本実施例では、操作量MV=0%~THC(%)の冷却ゾーンを、強冷却ゾーンZ1と、通常冷却ゾーンZ2と、極弱冷却ゾーンZ3の3つに分けている。
通常冷却ゾーンZ2は、ある程度の通常冷却ができるようにすることを目的としたゾーンであり、操作量MVに応じて冷却側操作量MVCが直線的に変化するが、冷却側操作量MVCの変化が強冷却ゾーンZ1よりも緩やかになっている。
なお、本実施例では、冷却ゾーンを3つに分けているが、これに限るものではなく、冷却ゾーンを2つに分けてもよいし、4つ以上に分けてもよい。
また、冷却側閾値THCと加熱側閾値THHを共に50%としたが、冷却側閾値THCが加熱側閾値THHより高い値であってもよい。THCはパラメータとして、ユーザーが設定する事を可能として良い。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1の実施例では、加熱冷却PID制御における冷却側で説明したが、加熱ゾーンを複数に分けて、ゾーン切替点をユーザーの設定変更可能な項目としてもよい。
冷却側のゾーン切替点変更部5aの動作は、第1の実施例のゾーン切替点変更部5と同じである。
本発明を加熱PID制御に適用する場合には、図7の構成から冷却側操作量出力部2を除き、図8に示した加熱側テーブル30の操作量MVの範囲を、THH(%)~100%から、0%~100%の範囲に変更すればよい。
Claims (7)
- 設定値と制御量とを入力としてPID制御演算により第1の操作量を算出するように構成されたPID演算部と、
前記第1の操作量の取り得る数値範囲が複数のゾーンに分割され、かつ前記第1の操作量と変換後の第2の操作量との関係がゾーン毎に異なるように予め規定されたテーブルに基づいて、前記PID演算部によって算出された第1の操作量を前記第2の操作量に変換して冷却装置に出力するように構成された操作量出力部と、
前記複数のゾーンの境界であるゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更するように構成されたゾーン切替点変更部とを備え、
前記ゾーン切替点変更部は、前記ゾーン切替点を境界として隣り合う2つの変更対象のゾーンのそれぞれについて、前記ゾーン切替点における前記第2の操作量の変更後の値と、前記変更対象のゾーン内の前記ゾーン切替点以外の点における前記第2の操作量の値とに基づいて、前記変更対象のゾーン内の前記第2の操作量の変更後の値を算出して、前記テーブルに登録されている前記第1の操作量に対応する前記第2の操作量の値を前記変更後の値に書き換えることを特徴とする調節計。 - 請求項1記載の調節計において、
前記複数のゾーンは、強冷却ゾーンと、この強冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記強冷却ゾーンよりも緩やかな通常冷却ゾーンと、この通常冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記通常冷却ゾーンよりも緩やかな極弱冷却ゾーンとからなり、
前記ゾーン切替点変更部は、前記強冷却ゾーンと前記通常冷却ゾーンとの境界である前記ゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更することを特徴とする調節計。 - 設定値と制御量とを入力としてPID制御演算により第1の操作量を算出するように構成されたPID演算部と、
前記第1の操作量の取り得る数値範囲が複数のゾーンに分割され、かつ前記第1の操作量と変換後の第2の操作量との関係がゾーン毎に異なるように予め規定されたテーブルに基づいて、前記PID演算部によって算出された第1の操作量を前記第2の操作量に変換して加熱装置に出力するように構成された操作量出力部と、
前記複数のゾーンの境界であるゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更するように構成されたゾーン切替点変更部とを備え、
前記ゾーン切替点変更部は、前記ゾーン切替点を境界として隣り合う2つの変更対象のゾーンのそれぞれについて、前記ゾーン切替点における前記第2の操作量の変更後の値と、前記変更対象のゾーン内の前記ゾーン切替点以外の点における前記第2の操作量の値とに基づいて、前記変更対象のゾーン内の前記第2の操作量の変更後の値を算出して、前記テーブルに登録されている前記第1の操作量に対応する前記第2の操作量の値を前記変更後の値に書き換えることを特徴とする調節計。 - 設定値と制御量とを入力としてPID制御演算により第1の操作量を算出するように構成されたPID演算部と、
このPID演算部によって算出された第1の操作量が冷却側閾値以下の場合に、この冷却側閾値以下の第1の操作量の取り得る数値範囲が複数の第1のゾーンに分割され、かつ前記第1の操作量と変換後の第2の操作量との関係が第1のゾーン毎に異なるように予め規定された第1のテーブルに基づいて、前記PID演算部によって算出された第1の操作量を前記第2の操作量に変換して冷却装置に出力するように構成された第1の操作量出力部と、
前記PID演算部によって算出された第1の操作量が加熱側閾値以上の場合に、前記第1の操作量と変換後の第3の操作量との関係が予め規定された第2のテーブルに基づいて、前記PID演算部によって算出された第1の操作量を前記第3の操作量に変換して加熱装置に出力するように構成された第2の操作量出力部と、
前記複数の第1のゾーンの境界である第1のゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更するように構成されたゾーン切替点変更部とを備え、
前記ゾーン切替点変更部は、前記第1のゾーン切替点を境界として隣り合う2つの変更対象の第1のゾーンのそれぞれについて、前記第1のゾーン切替点における前記第2の操作量の変更後の値と、前記変更対象の第1のゾーン内の前記第1のゾーン切替点以外の点における前記第2の操作量の値とに基づいて、前記変更対象の第1のゾーン内の前記第2の操作量の変更後の値を算出して、前記第1のテーブルに登録されている前記第1の操作量に対応する前記第2の操作量の値を前記変更後の値に書き換えることを特徴とする調節計。 - 請求項4記載の調節計において、
前記複数の第1のゾーンは、強冷却ゾーンと、この強冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記強冷却ゾーンよりも緩やかな通常冷却ゾーンと、この通常冷却ゾーンよりも前記第1の操作量が大きい範囲に設定され、前記第1の操作量に応じた前記第2の操作量の変化が前記通常冷却ゾーンよりも緩やかな極弱冷却ゾーンとからなり、
前記ゾーン切替点変更部は、前記強冷却ゾーンと前記通常冷却ゾーンとの境界である前記第1のゾーン切替点における前記第2の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更することを特徴とする調節計。 - 請求項4または5記載の調節計において、
前記第2テーブルは、前記加熱側閾値以上の第1の操作量の取り得る数値範囲が複数の第2のゾーンに分割され、かつ前記第1の操作量と前記第3の操作量との関係が第2のゾーン毎に異なるように予め規定され、
前記ゾーン切替点変更部は、前記複数の第2のゾーンの境界である第2のゾーン切替点における前記第3の操作量の値をユーザーの指示に応じて変更し、前記第2のゾーン切替点を境界として隣り合う2つの変更対象の第2のゾーンのそれぞれについて、前記第2のゾーン切替点における前記第3の操作量の変更後の値と、前記変更対象の第2のゾーン内の前記第2のゾーン切替点以外の点における前記第3の操作量の値とに基づいて、前記変更対象の第2のゾーン内の前記第3の操作量の変更後の値を算出して、前記第2のテーブルに登録されている前記第1の操作量に対応する前記第3の操作量の値を前記変更後の値に書き換えることを特徴とする調節計。 - 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の調節計において、
前記PID演算部は、前記第1の操作量が前記冷却側閾値以下となる場合と前記第1の操作量が前記加熱側閾値以上となる場合のいずれにおいても、共通のPID定数を用いて前記第1の操作量を算出することを特徴とする調節計。
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