JP7161315B2 - 被膜形成方法 - Google Patents
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1.基材上に設けられた既存被膜面に対し、可視光透過性を有する被覆材を2種以上塗付して新設被膜を形成する被膜形成方法であって、
上記既存被膜面は、凹凸模様及び/または多色模様を有するものであり、
上記被覆材は、それぞれ、
炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)を、樹脂構成成分中に20重量%以上含む水分散性樹脂を含有するものであり、
上記被覆材のうち少なくとも1種は、
長波紫外線透過率が40%以下、中波紫外線透過率が20%以下である被膜を形成するものである
ことを特徴とする被膜形成方法。
2.上記被覆材は、それぞれ、
上記炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)として、炭素数4以上のアルキル主鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を含むものであることを特徴とする1.記載の被膜形成方法。
3.上記被覆材は、それぞれ、
上記炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)として、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを含むものであることを特徴とする1.記載の被膜形成方法。
4.上記被覆材は、それぞれ、
樹脂構成成分中に、上記(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを20重量%以上含むものであることを特徴とする3.記載の被膜形成方法。
5.上記新設被膜の膜厚が30μm以上であることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載の被膜形成方法。
[式] r={樹脂構成成分中の(a1)成分の重量}/{樹脂構成成分中の(A)成分の重量}
(1)紫外線吸収性基を有する樹脂成分を含有する被覆材を使用する。
(2)紫外線吸収剤を含有する被覆材を使用する。
(3)紫外線遮蔽性粉体を含む被覆材を使用する。
等が挙げられる。これらの手段は、単独で採用してもよいし、組み合わせて採用してもよい。
[i]既存被膜面に対し、下塗用被覆材と上塗用被覆材とを順に塗付する方法。
[ii]既存被膜面に対し、下塗用被覆材と中塗用被覆材と上塗用被覆材とを順に塗付する方法。
[式1] rs={下塗用被覆材における樹脂構成成分中の(a1)成分の重量}/{下塗用被覆材における樹脂構成成分中の(A)成分の重量}
[式2] ru={上塗用被覆材における樹脂構成成分中の(a1)成分の重量}/{上塗用被覆材における樹脂構成成分中の(A)成分の重量}
[式3] rt={中塗用被覆材における樹脂構成成分中の(a1)成分の重量}/{中塗用被覆材における樹脂構成成分中の(A)成分の重量}
既存被膜面として、屋外曝露により劣化した窯業系サイディングボート(表面にタイル調の凹凸模様を有し、凹部には黒色のアクリル系樹脂被膜、凸部には淡褐色と濃褐色等が混在した多色アクリル系樹脂被膜、全体にアクリルシリコン系樹脂透明被膜を有するもの)を用意した。この既存被膜面の全面に対し、下塗用被覆材として被覆材1を乾燥膜厚(表1では「膜厚」と表記。以下同様。)が38μmとなるようにスプレー塗装し、3時間乾燥後、上塗用被覆材として被覆材5を乾燥膜厚が38μmとなるようにスプレー塗装し、7日間乾燥養生した。以上の方法により、既存被膜面上に透明な新設被膜が形成され、既存被膜面の模様が鮮映性の高い状態で視認される試験体が得られた。なお、塗装ないし養生の工程は、すべて標準状態(気温23℃、相対湿度50%)下で行った。
上記方法で得られた試験体について、JIS K5600-5-6に準じた碁盤目テープ法にて密着性を評価した。評価基準は、「A:欠損部面積が10%未満」、「B:欠損部面積が10%以上30%未満」、「C:欠損部面積が30%以上50%未満」、「D:欠損部面積が50%以上」とした。試験結果を表1に示す。
上記方法で得られた試験体について、促進耐候性試験機としてアイスーパーUVテスター(岩崎電気株式会社製)を用い、光照射6時間・結露2時間(計8時間)を1サイクルとして65サイクルまで促進試験を行った。この際、25サイクル終了時点、45サイクル終了時点、及び65サイクル終了時点での試験体表面の外観変化(ひび割れの状態)を観察するとともに、促進前後の色差を測定した。外観変化については、「A:変化なし」、「D:ひび割れが進行」とする4段階(優;A>B>C>D;劣)にて評価した。また、色差については、「A:色差1未満」、「B:色差1以上3未満」、「C:色差3以上10未満」、「D:色差10以上」として評価した。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材2、上塗用被覆材として被覆材6を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
実施例1と同様の既存被膜面の全面に対し、下塗用被覆材として被覆材5を乾燥膜厚が32μmとなるようにスプレー塗装し、3時間乾燥後、中塗用被覆材として被覆材3を乾燥膜厚が12μmとなるようにスプレー塗装し、3時間乾燥後、上塗用被覆材として被覆材6を乾燥膜厚が32μmとなるようにスプレー塗装し、7日間乾燥養生することにより、実施例1と同様の試験体を作製した。なお、塗装ないし養生の工程は、すべて標準状態下で行った。得られた試験体につき、実施例1と同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材3、上塗用被覆材として被覆材6を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材3、上塗用被覆材として被覆材5を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材3、上塗用被覆材として被覆材7を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材4、上塗用被覆材として被覆材8を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材及び上塗用被覆材の乾燥膜厚がそれぞれ12μmとなるように塗装した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材として被覆材9、上塗用被覆材として被覆材10を使用した以外は、実施例1に準じて同様の試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
下塗用被覆材及び上塗用被覆材として、それぞれ被覆材11を使用した以外は、実施例1に準じて試験体を作製し、同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
実施例1~8の試験体について6か月間屋外曝露を行い、試験体表面の汚れ等による外観変化を観察し、汚れの程度が軽微であったものを「A」とする4段階(優;A>B>C>D;劣)で評価した。試験結果を表1に示す。
Claims (5)
- 基材上に設けられた既存被膜面に対し、可視光透過性を有する被覆材を2種以上塗付して新設被膜を形成する被膜形成方法であって、
上記既存被膜面は、凹凸模様及び/または多色模様を有するものであり、
上記被覆材は、それぞれ、
炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)を、樹脂構成成分中に20重量%以上含む水分散性樹脂を含有するものであり、
上記被覆材のうち少なくとも1種は、
長波紫外線透過率が40%以下、中波紫外線透過率が20%以下である被膜を形成するものである
ことを特徴とする被膜形成方法。 - 上記被覆材は、それぞれ、
上記炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)として、炭素数4以上のアルキル主鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を含むものであることを特徴とする請求項1記載の被膜形成方法。 - 上記被覆材は、それぞれ、
上記炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)として、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを含むものであることを特徴とする請求項1記載の被膜形成方法。 - 上記被覆材は、それぞれ、
樹脂構成成分中に、上記(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを20重量%以上含むものであることを特徴とする請求項3記載の被膜形成方法。 - 上記新設被膜の膜厚が30μm以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の被膜形成方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002143758A (ja) | 2000-11-15 | 2002-05-21 | Taisei Kako Kk | 耐候性コーティング膜の製造方法 |
JP2009108671A (ja) | 2007-10-10 | 2009-05-21 | Bekku Kk | 壁面化粧構造体 |
JP2012017217A (ja) | 2010-07-06 | 2012-01-26 | Bekku Kk | 硬化体 |
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