JP7159951B2 - 物品把持装置 - Google Patents

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本発明は、物品を把持する物品把持装置に関する。
このような物品把持装置として、例えば、特開平10-235589号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。以下、背景技術の説明において、かっこ書きの符号又は名称は、先行技術文献における符号又は名称とする。この特許文献1に記載の物品把持装置は、複数の保持部(2つの係止部材5と1つの当接部材6)と、複数の保持部を支持する支持部(機枠1)と、駆動部(切換装置9)と、を備えている。そして、駆動部によって、複数の保持部のうちの一部である移動保持部(2つの係止部材5)を移動させることで、複数の保持部によって物品(コンテナC)を把持するように構成されている。
特開平10-235589号公報
上記した物品把持装置は、複数の保持部が、物品の外側面に沿う形状に形成されている。特に、移動保持部には、物品の下部鍔C7に係合する係止片5bが備えられている。このように、複数の保持部を、把持する物品の外側面に沿う形状に形成することで、複数の保持部によって物品を適切に把持できるようになっている。しかし、このように複数の保持部の形状を物品に応じた形状に形成するためには、把持する物品の形状が予め定まっている必要がある。言い換えると、上記した物品把持装置では、形状が異なる多様な物品を把持することは難しい。
そこで、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる物品把持装置の実現が望まれる。
上記に鑑みた、第1の物品把持装置の特徴構成は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、前記基部は、前記基準方向に沿って延在するように配置されており、前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、前記基部の前記接近側の面である基部接近側面は、前記変形部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成され、且つ前記基準方向視でV字状に形成されており、前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置されている点にある。
粒状体は、密度がある閾値より低い場合は流体的に振る舞うが、密度がある閾値より高い場合は固体的に振る舞うことが知られている。このような粒状体の状態変化はジャミング転移と呼ばれている。本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より低くすることで、粒状体を流体的に振る舞わせ、変形部の形状が柔軟に変化する状態とすることができる。また、容積変更部によって袋体の容積を小さくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より高くすることで、粒状体を固体的に振る舞わせ、変形部の形状が維持される状態とすることができる。
そして、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持するように移動保持部を対向方向の接近側に移動させることで、複数の保持部によって物品を把持することになる。ここで、複数の保持部の少なくとも1つである変形保持部は、基部の接近側の少なくとも一部を覆うように配置された変形部を備えている。そのため、変形保持部を接近側に移動させた場合に変形部が物品に押し付けられることになる。この際に容積変更部によって袋体の容積を大きくして変形部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、変形部の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。その後、容積変更部によって袋体の容積を小さくすることで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持する場合に、物品に押し付けられた変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にできると共に当該状態を維持できるため、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる。
上記に鑑みた、第2の物品把持装置の特徴構成は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、前記支持部に対して前記対向方向に沿う軸心周りに回転可能に支持されており、前記基部は、前記対向方向視で円形状に形成されており、前記粒状体は、前記基部によって前記離間側への移動及び変形が規制されていると共に、前記基部に対して径方向外側への移動及び変形が規制されている点にある。
粒状体は、密度がある閾値より低い場合は流体的に振る舞うが、密度がある閾値より高い場合は固体的に振る舞うことが知られている。このような粒状体の状態変化はジャミング転移と呼ばれている。本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より低くすることで、粒状体を流体的に振る舞わせ、変形部の形状が柔軟に変化する状態とすることができる。また、容積変更部によって袋体の容積を小さくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より高くすることで、粒状体を固体的に振る舞わせ、変形部の形状が維持される状態とすることができる。
そして、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持するように移動保持部を対向方向の接近側に移動させることで、複数の保持部によって物品を把持することになる。ここで、複数の保持部の少なくとも1つである変形保持部は、基部の接近側の少なくとも一部を覆うように配置された変形部を備えている。そのため、変形保持部を接近側に移動させた場合に変形部が物品に押し付けられることになる。この際に容積変更部によって袋体の容積を大きくして変形部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、変形部の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。その後、容積変更部によって袋体の容積を小さくすることで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持する場合に、物品に押し付けられた変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にできると共に当該状態を維持できるため、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる。
更に、本構成によれば、複数の把持部によって物品を把持した場合において、その把持した物品によって変形部に対して軸心周りのモーメントが作用する場合には、物品と共に変形部を軸心周りに回転させることができる。これにより、物品を把持した状態で変形部に作用する負荷を軽減でき、袋体の耐久性を向上させることが可能となる。
上記に鑑みた、第3の物品把持装置の特徴構成は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、前記基部の前記接近側の面である基部接近側面と前記基部の前記離間側の面である基部離間側面は、何れも、前記変形部の前記交差方向の中央位置から前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成され、且つ前記基準方向視で直角をなすV字状に形成されており、前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行し、容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品を把持する場合に、前記移動制御において、複数の前記保持部のうちの一部における、前記基部離間側面の角部を、前記容器の前記内壁面の角部に沿わせつつ移動させる点にある。
粒状体は、密度がある閾値より低い場合は流体的に振る舞うが、密度がある閾値より高い場合は固体的に振る舞うことが知られている。このような粒状体の状態変化はジャミング転移と呼ばれている。本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より低くすることで、粒状体を流体的に振る舞わせ、変形部の形状が柔軟に変化する状態とすることができる。また、容積変更部によって袋体の容積を小さくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より高くすることで、粒状体を固体的に振る舞わせ、変形部の形状が維持される状態とすることができる。
そして、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持するように移動保持部を対向方向の接近側に移動させることで、複数の保持部によって物品を把持することになる。ここで、複数の保持部の少なくとも1つである変形保持部は、基部の接近側の少なくとも一部を覆うように配置された変形部を備えている。そのため、変形保持部を接近側に移動させた場合に変形部が物品に押し付けられることになる。この際に容積変更部によって袋体の容積を大きくして変形部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、変形部の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。その後、容積変更部によって袋体の容積を小さくすることで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持する場合に、物品に押し付けられた変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にできると共に当該状態を維持できるため、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる。
更に、本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくした状態で、制御装置が移動制御と把持制御とを実行することで、複数の保持部の夫々を物品に押し付け、変形保持部における変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にすることができる。その後、制御装置が容積変更制御を実行することで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、制御装置が移動制御と把持制御と容積変更制御とを実行することで、変形保持部の変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持できるため、形状が異なる多様な物品を安定的に把持することができる。
上記に鑑みた、第4の物品把持装置の特徴構成は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行し、前記移動制御の前に、前記変形部の形状を規定形状に合わせた状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する調整制御を実行し、前記移動制御の後であって前記把持制御の前又は前記把持制御の実行中に、前記袋体の容積を増大させるように前記容積変更部を制御する復帰制御を実行し、前記復帰制御の実行後に前記容積変更制御を実行し、前記規定形状は、前記対象物品と当該対象物品に隣り合う他の物品との隙間、又は容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品と当該内壁面との隙間よりも前記保持部が薄くなる形状である点にある。
粒状体は、密度がある閾値より低い場合は流体的に振る舞うが、密度がある閾値より高い場合は固体的に振る舞うことが知られている。このような粒状体の状態変化はジャミング転移と呼ばれている。本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より低くすることで、粒状体を流体的に振る舞わせ、変形部の形状が柔軟に変化する状態とすることができる。また、容積変更部によって袋体の容積を小さくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より高くすることで、粒状体を固体的に振る舞わせ、変形部の形状が維持される状態とすることができる。
そして、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持するように移動保持部を対向方向の接近側に移動させることで、複数の保持部によって物品を把持することになる。ここで、複数の保持部の少なくとも1つである変形保持部は、基部の接近側の少なくとも一部を覆うように配置された変形部を備えている。そのため、変形保持部を接近側に移動させた場合に変形部が物品に押し付けられることになる。この際に容積変更部によって袋体の容積を大きくして変形部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、変形部の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。その後、容積変更部によって袋体の容積を小さくすることで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持する場合に、物品に押し付けられた変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にできると共に当該状態を維持できるため、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる。
また、本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくした状態で、制御装置が移動制御と把持制御とを実行することで、複数の保持部の夫々を物品に押し付け、変形保持部における変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にすることができる。その後、制御装置が容積変更制御を実行することで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、制御装置が移動制御と把持制御と容積変更制御とを実行することで、変形保持部の変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持できるため、形状が異なる多様な物品を安定的に把持することができる。
更に、本構成によれば、制御装置が調整制御を実行することで、袋体の容積が減少すると共に変形部の形状が規定形状に固定される。ここで規定形状を、移動制御における変形保持部の移動に適した形状とすることで、移動制御中に、変形保持部が対象物品やその対象物品の近傍にある他の物品や容器の側壁面等の他物に意図せず接触することを回避し易くなる。従って、移動制御を適切に行い易くなる。またその後、復帰制御を実行してから容積変更制御を実行するため、変形保持部の変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にでき、形状が異なる多様な物品を安定的に把持することができる。
第1の実施形態における物品搬送設備の平面図 第1の実施形態における移載装置の側面図 第1の実施形態における把持部の正面図 第1の実施形態における保持部の縦断正面図 第1の実施形態における保持部の横断平面図 第1の実施形態における対象物品を把持した状態を示す保持部の縦断正面図 第1の実施形態における制御ブロック図 第1の実施形態における移載制御のフローチャート 第1の実施形態における規定形状部材を把持している状態を示す保持部の縦断正面図 第1の実施形態における第1容器と複数の保持部とを示す平面図 第1の実施形態における第1容器と複数の保持部とを示す側面図 第1の実施形態における保持部の第1移動位置からの移動を示す平面図 第1の実施形態における保持部の第1移動位置からの移動を示す側面図 第1の実施形態における保持部の第2移動位置への移動を示す平面図 第1の実施形態における保持部の第2移動位置への移動を示す側面図 第2の実施形態における把持部の正面図 第2の実施形態における保持部の側面図 第2の実施形態における保持部の縦断正面図 第2の実施形態における保持部の縦断側面図 第2の実施形態における対象物品を把持した状態を示す保持部の縦断正面図 第2の実施形態における転倒した対象物品を把持した状態を示す図 第2の実施形態における転倒した対象物品を持ち上げた状態を示す図 第3の実施形態における把持部及び吸着部の正面図 第3の実施形態における把持部及び吸着部の正面図 別の実施形態における保持部の支持構造を示す縦断正面図 別の実施形態におけるロゼット状の凹凸を備えた袋体の側面図 別の実施形態における放射状の凹凸を備えた袋体の側面図 別の実施形態における同心円の波状の凹凸を備えた袋体の側面図
1.第1の実施形態
物品把持装置の第1の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本実施形態に係る物品把持装置を物品搬送設備に用いた場合について説明する。図1に示すように、物品移載設備は、第1容器C1を搬送する第1搬送装置1と、第2容器C2を搬送する第2搬送装置2と、第1容器C1から第2容器C2に物品Wを移載する物品把持装置3と、を備えている。
第1搬送装置1は、第1容器C1を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。第1搬送装置1の搬送経路の途中に、第1位置P1が設定されている。第1搬送装置1は、第1位置P1にある第1容器C1を第1位置P1から搬送し、別の第1容器C1を第1位置P1に搬送する。第2搬送装置2は、第2容器C2を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。第2搬送装置2の搬送経路の途中に、第2位置P2が設定されている。第2搬送装置2は、第2位置P2にある第2容器C2を第2位置P2から搬送し、別の第2容器C2を第2位置P2に搬送する。
物品移載設備では、物品Wを収容した第1容器C1が第1搬送装置1により第1位置P1に搬送され、空の第2容器C2が第2搬送装置2により第2位置P2に搬送される。そして、物品把持装置3は、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている物品Wを把持して取り出し、その取り出した物品Wを第2位置P2にある第2容器C2に収容した後に当該物品Wに対する把持を解除するようにして、物品Wを第1容器C1から第2容器C2に移載する。取り出すべき物品Wが全て取り出された第1容器C1は、第1搬送装置1により第1位置P1から搬送される。また、収容すべき物品Wが全て収容された第2容器C2は、第2搬送装置2により第2位置P2から搬送される。
図10及び図11に示すように、第1容器C1は、物品Wを載置する載置部5と、載置部5の周囲に立設された側壁部6と、を備えており、側壁部6の上端部によって開口部7が形成されている。本実施形態では、第1容器C1の載置部5の形状は矩形状に形成されており、四角筒状に形成された側壁部6の上端部によって矩形状の開口部7が形成されている。尚、第2容器C2は、第1容器C1と同様に、矩形状の載置部5と四角筒状の側壁部6とを備えている。
図3及び図6に示すように、本実施形態では、物品Wは、物品把持装置3の複数の保持部21によって把持される被把持部8と、この被把持部8に対して下方側に隣接する凹部9と、を備えている。図示の例では、第1容器C1には、物品Wとしてペットボトルが起立した姿勢で収容されている。そして、ペットボトルの上端部に被把持部8としてのキャップが装着されていると共に、キャップとボトル本体部との間に、凹部9としてのネック部が形成されている。
図2に示すように、物品把持装置3は、物品Wを把持する把持部11と、把持部11を移動させる移動装置12と、を備えている。
図2に示すように、移動装置12は、台座部14と回転部15と第1アーム16と第2アーム17と第3アーム18とを備えている。台座部14は、床や架台等に固定されている。回転部15は、台座部14に上下方向Zに沿う軸心周りに回転自在に支持されている。第1アーム16の基端部は、回転部15に揺動自在に連結されている。第2アーム17の基端部は、第1アーム16の先端部に揺動自在に連結されている。第3アーム18の基端部は、第2アーム17の先端部に揺動自在に連結されている。第3アーム18の先端部に、把持部11が揺動不能に連結されている。移動装置12は、回転部15を回転させると共に、第1アーム16、第2アーム17及び第3アーム18を揺動させることで、把持部11を移動させる。このように、本実施形態では、物品把持装置3は、垂直多関節ロボットによって構成されている。
第3アーム18は、第2アーム17に連結された揺動アーム部18Aと、把持部11が連結された回転アーム部18Bと、を備えている。回転アーム部18Bは、揺動アーム部18Aに対して第3アーム18の長手方向に沿う軸心周りに回転可能に、揺動アーム部18Aに連結されている。第3アーム18は、揺動アーム部18Aに対して回転アーム部18Bを回転させることで、第3アーム18の長手方向に沿う軸心周りに把持部11を回転させるように構成されている。
図3に示すように、把持部11は、特定の基準方向Lに沿う仮想基準軸Aの周囲に配置された複数の保持部21と、複数の保持部21を支持する支持部22と、駆動部23(図7参照)と、を備えている。以下、把持部11について説明を加えるが、基準方向Lの一方側を基準方向第1側L1とし、その反対側を基準方向第2側L2とする。本実施形態では、第3アーム18の長手方向に沿う軸心を仮想基準軸Aとしている。また、図3に示すように、把持部11によって物品Wを把持する場合において、基準方向Lにおける支持部22に対して保持部21側(図3の下側)を基準方向第1側L1とし、基準方向Lにおける保持部21に対して支持部22側(図3の上側)を基準方向第2側L2としている。また、複数の保持部21の夫々について、基準方向Lに沿う基準方向視で保持部21と仮想基準軸Aとが並ぶ方向を対向方向Rとし、その対向方向Rにおいて保持部21に対して仮想基準軸A側を接近側R1とし、その反対側を離間側R2とする。また、基準方向視で対向方向Rに対して直交する方向を交差方向Sとする。すなわち、交差方向Sは、仮想基準軸Aを基準とする周方向に沿う方向となる。
図3に示すように、支持部22は、第3アーム18の基準方向第1側L1の端部に固定されている。支持部22は、保持部21を対向方向Rに沿って案内する案内機構26を備えている。本実施形態では、案内機構26は、保持部21が固定されているガイドブロック27と、このガイドブロック27を対向方向Rに沿って案内するガイドレール28と、で構成されている。
駆動部23は、複数の保持部21のうちの少なくとも1つである移動保持部21Aを対向方向Rに移動させる駆動動作を行う。本実施形態では、複数の保持部21の全てを移動保持部21Aとしている。説明を加えると、本実施形態では、複数の保持部21として、一対の保持部21を備えており、これら一対の保持部21の双方を移動保持部21Aとしている。つまり、駆動部23は、一対の保持部21の双方(複数の保持部21の全て)を対向方向Rに移動させる駆動動作を行う。本実施形態では、駆動部23は、一対のガイドブロック27に螺合されたネジ軸(図示せず)と、ネジ軸を回転させる把持用モータ29(図7参照)と、を備えている。駆動部23は、把持用モータ29によってネジ軸を正方向に回転させ、一対のガイドブロック27の双方を接近側R1に移動させることで、一対の保持部21を互いに接近させるように移動させる。また、駆動部23は、把持用モータ29によってネジ軸を逆方向に回転させ、一対のガイドブロック27の双方を離間側R2に移動させることで、一対の保持部21を互いに離間させるように移動させる。
複数の保持部21の夫々は、基部31を備えている。また、複数の保持部21のうちの少なくとも1つである変形保持部21Bは、基部31より変形し易い変形部32を備えている。本実施形態では、複数の保持部21の全てを変形保持部21Bとしている。説明を加えると、本実施形態では、一対の保持部21の双方を変形保持部21Bとしており、一対の保持部21の夫々が変形部32を備えている。つまり、一対の保持部21の夫々(複数の保持部21の全て)が、基部31と変形部32とを備えている。
図4から図6に示すように、変形部32は、袋体34と、袋体34に収容された粒状体35と、を備えている。変形部32は、袋体34を基部31より変形し易い材質によって構成することで、基部31より変形し易くなっている。本実施形態では、基部31は、例えばアルミニウムや鉄等の金属材や硬質の合成樹脂等の可撓性の低い硬質材によって構成されている。一方、袋体34は、ゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質材のシート状部材によって構成されている。
また、袋体34は、袋体34に収容した空気Jが袋体34の外部に排出されないように、空気Jが通流不可能な材質で構成されている。本実施形態では、袋体34は、上記のようなゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質材であって、且つ通気性を有さないシート状部材によって構成されている。そして、袋体34は、後述する基準方向第2側L2の端部に形成されている開口を除いて空気Jを通さない無孔状に構成されている。
本実施形態では、袋体34は、筒状に形成されており、基準方向Lに沿って配置されている。袋体34は、基準方向第2側L2の端部が支持部22に連結されている。説明を加えると、図4及び図5に示すように、袋体34の基準方向第2側L2の端部が連結部37に連結されている。そして、連結部37が基部31に連結され、その基部31が支持部22に連結されている。つまり、袋体34は、連結部37及び基部31を介して支持部22に連結されている。これにより、支持部22に連結された袋体34は、支持部22から基準方向第1側L1に延在するように配置されている。
図4に示すように、袋体34は、基準方向第2側L2の端部が開口していると共に基準方向第1側L1の端部が閉塞された筒形の袋状に形成されている。そして、この袋体34の開口は連結部37によって閉じられている。より具体的には、本例では、袋体34は、対向方向Rに沿う断面の形状が円形である円筒状に形成されている。そして、袋体34の基準方向第1側L1の端部は、基準方向第1側L1に向かうに従って径が小さくなる形状、例えば半球面状に形成されている。
粒状体35は、直径が数mm程度の複数の球体によって構成されている。本実施形態では、粒状体35は、発泡ポリスチレンの微小ビーズを用いている。また、複数の球体はいずれも同じ直径とされている。そして、袋体34の容積が最大となっていると共に袋体34が押圧されていない自然状態において、連結部37と粒状体35との間に、空間Kが形成されている。この自然状態では、図4に示すように、袋体34には設定量の空気Jが存在して袋体34の容積が変化可能範囲で最大となっている状態である。すなわち、自然状態では、袋体34が物品W等によって接近側R1から押圧された状態(図6や図9に示す状態)とはなっていない。そして、図4に示すように、基準方向Lが上下方向Zに沿う状態で、且つ、袋体34が自然状態となっている状態では、袋体34に収容されている粒状体35は、自重によって袋体34の内部における下方に集まるため、連結部37と粒状体35との間に空間Kが形成される。尚、この状態において基準方向Lにおいて粒状体35が集まっている範囲は、物品Wの被把持部8の基準方向Lの幅より広いことが望ましい。
図4及び図5に示すように、基部31は、変形部32に対して離間側R2に配置されている。本実施形態では、基部31は、変形部32の離間側R2の全体を覆うように配置されている。換言すれば、変形部32は、基部31の接近側R1の少なくとも一部を覆うように配置されている。また、本実施形態では、基部31は、袋体34に対して離間側R2から接触する状態で配置されている。このように、基部31を袋体34に対して離間側R2に配置することで、袋体34が離間側R2に移動又は変形することが規制されている。
基部31は、長尺状に形成されており、基準方向Lに沿って配置されている。基部31は、基準方向第2側L2の端部が支持部22に連結されている。本実施形態では、図5に示すように、基部31の基準方向第2側L2の端部に連結部材33が連結されており、この連結部材33がガイドブロック27に連結されている。これにより、支持部22に連結された基部31は、支持部22から基準方向第1側L1に延在するように配置されている。
図5に示すように、本実施形態に係る基部31は、基準方向Lに長い板状に形成されている。そして、基部31の接近側R1の面である基部接近側面F1は、変形部32の交差方向Sの中央位置に対して交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かうように形成されている。また、基部31の離間側R2の面である基部離間側面F2は、基部31の交差方向Sの中央位置に対して交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かうように形成されている。本実施形態では、基部31は板状であるため、基部接近側面F1と基部離間側面F2とは、互いに平行に配置されている。そして、基部接近側面F1と基部離間側面F2は、何れも、袋体34の交差方向Sの中央位置から交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かう平面状に形成されており、基準方向視でV字状に形成されている。本実施形態では、板状の部材を設定角度(本実施形態では90度)屈曲させることで基部31を形成している。なお、基部31の基部接近側面F1は自然状態の袋体34に接触しているが、基部31の交差方向Sの中央位置は自然状態の袋体34に対して離間側R2に離れている。
基部31は、変形部32の基準方向第1側L1の端部に対応する位置に、接近側R1に突出した突出部38を備えている。本実施形態では、変形部32は、基準方向Lにおける基部31の長さの範囲内に収まるように設置されており、突出部38は、基部31の下端部に設置されていると共に、基部31の接近側R1の端部より接近側R1に突出している。また、突出部38は、基準方向Lにおいて袋体34の基準方向第1側L1の端部に対して基準方向第1側L1から基準方向第2側L2に亘って存在している。図示の例では、突出部38は、基準方向Lに沿う断面の形状が矩形状とされている。なお、突出部38の形状はこれには限定されず、例えば、基準方向Lに沿う断面の形状を、半円状、台形状、三角形状等の各種の形状とすることができる。
図6に示すように、変形保持部21Bは、袋体34の容積を変更する容積変更部36を更に備えている。本実施形態では、一対の保持部21の夫々が容積変更部36を備えている。容積変更部36は、袋体34の内部に給排口41が配置された配管部42と、配管部42を通して袋体34の内部の空気Jの給排を行う給排部43(図7参照)と、を備えている。尚、空気Jは「対象流体」に相当する。本実施形態では、配管部42の基準方向第1側L1の端部は連結部37内に配置されており、連結部37の基準方向第1側L1の端部に給排口41が配置されている。また、図5に示すように、本実施形態では、配管部42は、袋体34の対向方向Rの中心より離間側R2に配置されている。そして、袋体34の自然状態において、給排口41は粒状体35や空間Kに対して基準方向第2側L2にあり、容積変更部36は、袋体34の内部の空気Jを給排口41から基準方向第2側L2に排出すると共に、空気Jを給排口41から袋体34の内部に基準方向第2側L2から供給する。
給排部43は、図6に示すように、配管部42を通して袋体34の内部の空気Jを排出することで、袋体34の容積を小さくする。これによって、袋体34に収容されている粒状体35の密度が高くなり当該粒状体35が固体的に振る舞うようになる。また、給排部43は、図4に示すように、配管部42を通して袋体34の内部に空気Jを供給することで、袋体34の容積を大きくする。これによって、袋体34に収容されている粒状体35の密度が低くなり当該粒状体35が流体的に振る舞うようになる。
図7に示すように、物品把持装置3は、駆動部23(本例では把持用モータ29)、容積変更部36(本例では給排部43)、及び移動装置12を制御する制御装置Hを、更に備えている。制御装置Hは、駆動部23、容積変更部36、及び移動装置12を制御して、第1位置P1の第1容器C1から第2位置P2の第2容器C2に物品Wを移載する移載制御を実行する。制御装置Hは、移載制御を実行する場合に、第1移動制御、把持制御、容積減少制御、第2移動制御、把持解除制御、容積増大制御、調整制御を実行する。尚、第1移動制御は「移動制御」に相当し、容積減少制御は「容積変更制御」に相当する。
第1移動制御は、把持対象となる物品Wである対象物品WTを把持する場合に、移動装置12を制御して、複数の保持部21の間に対象物品WTが位置するように支持部22を移動させる制御である。具体的には、第1移動制御は、図11に示すように、複数の保持部21を第1移動位置P3に移動させた後、複数の保持部21を第2移動位置P4に移動させるように、移動装置12を制御する。第1移動位置P3は、複数の保持部21が、第1容器C1の外部であって対象物品WTの被把持部8に対して基準方向第2側L2に位置するように設定されている。第2移動位置P4は、複数の把持部11の間に対象物品WTが位置する位置に設定されている。本実施形態では、複数の保持部21を第1移動位置P3から第2移動位置P4に移動させる場合は、基準方向Lが上下方向Z(載置部5に対して直交する方向)に沿う状態で、複数の保持部21を第1移動位置P3から第2移動位置P4まで基準方向第1側L1に移動させる。
また、第1容器C1の内壁面F3(側壁部6の容器内側を向く面)に沿って収容されている対象物品WTを把持する場合には、制御装置Hは、第1移動制御において、複数の保持部21のうちの一部における、基部31の基部離間側面F2を、第1容器C1の内壁面F3に沿わせつつ移動させる。本実施形態では、図12から図15に示すように、対象物品WTが第1容器C1の側壁部6に隣接する位置に配置されている場合に、次のようにして複数の保持部21を第1移動位置P3から第2移動位置P4まで基準方向第1側L1に移動させる。つまり、第1移動制御において、まず、図12及び図13に示すように、基部31の基準方向第1側L1の端部が、基準方向Lにおいて第1容器C1の側壁部6の基準方向第2側L2の端部と対象物品WTの被把持部8との間に位置するまで、複数の保持部21を第1移動位置P3から基準方向第1側L1に移動させる。次に、図14及び図15に示すように、対象物品WTと内壁面F3との間にある保持部21における基部31の基部離間側面F2が側壁部6に接触するまで、複数の保持部21を離間側R2へ移動させる。その後、複数の保持部21を基準方向第1側L1に移動させて、複数の保持部21を第2移動位置P4まで移動させる。
把持制御は、複数の保持部21の間に位置した対象物品WTを複数の保持部21により把持するように駆動部23を制御する。本実施形態では、保持制御は、複数の保持部21が第2移動位置P4にある状態で一対の保持部21の双方を接近側R1に移動させて一対の保持部21により対象物品WTを保持するように駆動部23を制御する。このように保持制御を実行することで、一対の保持部21における変形部32を被把持部8に押し付け、変形部32の形状を被把持部8の形状に適合させた形状とすることができ、一対の保持部21の物品Wに対する接触面積を大きくすることができる。
容積減少制御は、複数の保持部21により対象物品WTを把持した状態で袋体34の容積を減少させるように容積変更部36を制御する。本実施形態では、容積減少制御は、一対の保持部21の夫々における袋体34の内部の空気Jを排出するように、給排部43を制御する。容積減少制御を実行することで、袋体34の内部の空気Jが排出されて袋体34の容積が減少し、粒状体35の密度が閾値より高くなることで、粒状体35が固体的に振る舞う状態となる。これにより、変形部32の形状を、対象物品WTの被把持部8に押し付けられて当該被把持部8の形状に適合した状態に維持することができる。そのため、複数の保持部21によって対象物品WTを適切に把持することができる。
第2移動制御は、移動装置12を制御して、複数の保持部21によって把持した対象物品WTを第2容器C2に収容するように支持部22を移動させる制御である。
把持解除制御は、対象物品WTに対する把持を解除するように駆動部23を制御する。
本実施形態では、把持解除制御は、一対の保持部21の双方を離間側R2に移動させて一対の保持部21による対象物品WTに対する把持を解除するように駆動部23を制御する。
容積増大制御は、袋体34の容積を増大させるように容積変更部36を制御する。本実施形態では、容積増大制御は、一対の保持部21の夫々における袋体34の内部に空気Jを供給するように、給排部43を制御する。容積増大制御を実行することで、袋体34の内部に空気Jが供給されて袋体34の容積が増大し、粒状体35の密度を閾値より低くなることで、粒状体35が流体的に振る舞う状態となる。これにより、変形部32の状態を形状が柔軟に変化する状態とすることができる。
調整制御は、移動制御の前に行われる。この調整制御では、変形部32の形状を規定形状に合わせた状態で袋体34の容積を減少させるように容積変更部36を制御する。本実施形態では、図1に示すように、物品把持装置3の近傍に規定形状部材48が設置されている。調整制御では、複数の保持部21の間に規定形状部材48が位置するように支持部22を移動させる調整移動制御と、複数の保持部21の間に位置した規定形状部材48を複数の保持部21により把持するように駆動部23を制御する調整把持制御と、容積減少制御と、複数の保持部21による規定形状部材48に対する把持を解除する調整把持解除制御と、を実行する。これにより、変形部32の形状が、複数の保持部21により規定形状部材48を把持した状態での形状である規定形状に維持される。ここで、規定形状は、第1移動制御を行うのに適した形状とされていると好適である。例えば、第1移動制御で保持部21を狭い隙間に挿入する必要がある場合には、規定形状は、当該隙間よりも保持部21が薄くなるような形状に設定されていると好適である。本実施形態では、規定形状部材48は、被把持部8より大径の円柱状に形成されている。これにより、調整制御を行った後の複数の保持部21の形状を、被把持部8を把持するのに適した形状であって対向方向Rに薄い形状とすることができる。
次に、図8に示すフローチャートに基づいて移載制御について説明する。制御装置Hは、上述した調整制御(S1:調整移動制御、S2:調整把持制御、S3:容積減少制御、S4:調整把持解除制御)を実行して、変形部32の形状を規定形状に合わせた状態で袋体34の容積を減少させる。次に、制御装置Hは、第1移動制御を実行して複数の保持部21を第2移動位置P4に移動させた後(S5)、容積増大制御を実行して複数の保持部21における袋体34の容積を増大させ、変形部32の状態を形状が柔軟に変化する状態とする(S6)。そして、制御装置Hは、把持制御を実行して変形部32を対象物品WTに押し付けて変形部32の形状を対象物品WTの被把持部8の形状に適合させた後(S7)、容積減少制御を実行して変形部32を被把持部8の形状に適合させた状態に維持させる(S8)。このように、第1移動制御の後であって把持制御の前に容積増大制御を実行する。尚、この容積増大制御は「復帰制御」に相当する。そして、制御装置Hは、第2移動制御を実行して対象物品WTを第2容器C2に収容した後(S9)、把持解除制御を実行して複数の保持部21による対象物品WTに対する把持を解除する(S10)。これにより、対象物品WTが第2容器C2に移載される。その後、制御装置Hは、容積増大制御を実行して変形部32の状態を形状が柔軟に変化する状態とする(S11)。複数の対象物品WTを移載する場合には、制御装置Hは、以上のS1からS11の制御動作を繰り返し実行する。
2.第2の実施形態
次に、物品把持装置の第2の実施形態について、図16から図22を用いて説明する。
本実施形態では、保持部21が支持部22に対して回転可能に支持されている点で、上記第1の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る物品把持装置3について、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図16から図18に示すように、保持部21は、支持部22に対して回転軸心Mを中心に回転可能に連結されている。本実施形態でも、保持部21において、変形部32は基部31によって支持されている。そして、基部31が連結部材33を介して支持部22に連結されている。本実施形態では、基部31と連結部材33との間でベアリング39が介在しており、これにより、基部31が、連結部材33に対して、対向方向Rに沿う回転軸心M周りに回転可能に支持されている。つまり、保持部21が連結部材33を介して支持部22に連結され、当該支持部22に対して回転軸心M周りに回転可能に連結されていることにより、変形部32は、支持部22に対して回転軸心M周りに回転可能に連結されている。
図16及び図18に示すように、保持部21は、離間側R2に膨出する形状に形成されており、接近側R1を向く接触面F4は平坦面又はそれに近い形状に形成されている。図18に示すように、基部31は、接近側R1に向かうに従って径方向外側に広がる形状に形成されている。図示の例では、基部31は、ドーム状に形成されている。そして、基部31は、離間側R2の端部が連結部材33に対して回転可能に連結されている。図16に示すように、この連結部材33がガイドブロック27に連結されている。
図18及び図20に示すように、本実施形態では、基部31は、第1基部51と第2基部52とを有している。第1基部51は、接近側R1に向かうに従って径が大きくなる形状に形成されており、回転軸心Mに沿って配管部42が設置されている。第2基部52は、接近側R1に向かうに従って径が大きくなる形状に形成されており、外周面に沿う部分以外は空洞とされている。第2基部52は、その離間側R2の部分が第1基部51に外周面に嵌合する状態で第1基部51に固定されている。第2基部52は、第1基部51の接近側R1の端部より接近側R1に延在するように配置されている。この第2基部52における、第1基部51よりも接近側R1の部分に囲まれた空間が、粒状体35が収容される収容空間となる。第2基部52は、袋体34より変形し難い材質で且つ連結部材33より変形し易い材質によって構成されている。本実施形態では、第2基部52は、例えば、袋体34よりも可撓性が低いゴムや合成樹脂等の板状部材によって構成されている。
第1基部51及び第2基部52は、離間側R2の端部を除いて袋体34の内部に配置されている。粒状体35は、袋体34の内部における、第1基部51よりも接近側R1であって第2基部52よりも径方向内側に収容されている。そして、袋体34は、離間側R2が開口する袋状に形成されており、この袋体34の開口は基部31によって閉じられている。また、袋体34は、第2基部52によって形状が保持されており、袋体34における接触面F4を形成する部分は対向方向Rに変形可能であるものの、その他の部分は第2基部52によって径方向の変形が規制されている。つまり、本実施形態では、接触面F4が変形部32となっている。また、粒状体35は、第1基部51及び第2基部52によって離間側R2への移動及び変形が規制されていると共に、第2基部52によって径方向外側への移動及び変形が規制されている。
本実施形態に係る把持部11により対象物品WTの被把持部8を把持する場合、図20に示すように、一対の保持部21の接触面F4を、当該一対の接触面F4の間に位置する被把持部8に押し付けて把持する。これにより、変形部32(接触面F4)の形状を被把持部8の形状に適合させた形状とし、その後、容積減少制御を行い、変形部32の形状を、当該被把持部8の形状に適合した状態に維持する点は、上記第1の実施形態と同様である。なお、対象物品WTの被把持部8を把持した状態で、当該被把持部8に対して基準方向第1側L1に位置する第2基部52は、可撓性を備えた突出部38として機能する。
図21に示すように、第1容器C1内において、通常であれば起立姿勢で収容されている対象物品WTが転倒している場合がある。このような対象物品WTは被把持部8と対象物品WTの重心とが水平方向にずれているため、対象物品WTを一対の保持部21によって把持して持ち上げた場合に、保持部21に対して回転軸心M周りのモーメントが作用する。本実施形態では、このような場合に、図22に示すように、対象物品WTと共に保持部21が回転軸心M周りに回転する。これにより、対象物品WTの重心が回転軸心Mの真下に移動することになる。このように対象物品WTと共に保持部21が回転可能であるため、変形部32に作用する負荷を軽減できると共にバランスの良い姿勢で対象物品WTを把持することができる。
3.第3の実施形態
次に、物品把持装置の第3の実施形態について、図23を用いて説明する。本実施形態では、物品把持装置3が吸着部56と吸着駆動部57とを更に備えている点で、上記第1の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る物品把持装置3について、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図23に示すように、物品把持装置3は、複数の保持部21に対して接近側R1に配置されて物品Wを吸着する吸着部56と、吸着部56を複数の保持部21に対して相対的に基準方向Lに移動させる吸着駆動部57と、を更に備えている。
吸着駆動部57は、吸着部56を支持部22に対して基準方向Lに移動させ、それによって吸着部56を第1吸着位置(図23において実線で示す位置)と第2吸着位置(図23において仮想線で示す位置)とに移動させる。第1吸着位置は、一対の保持部21によって把持できる位置に対象物品WTが位置している状態で、対象物品WTの被吸着部を吸着可能な位置である。本実施形態では、被吸着部は対象物品WTの上端面(ここではキャップ部の上面)に設定されている。第1吸着位置は、一対の保持部21によって把持できる位置よりも基準方向第1側L1に対象物品WTが位置している状態で、対象物品WTの被吸着部を吸着可能な位置である。
本実施形態では、物品把持装置3は、吸着部56によって対象物品WTの被吸着部を吸着した状態で、吸着部56を対象物品WTと共に第2吸着位置から第1吸着位置に移動させることで、一対の保持部21を基準方向Lに移動させる事なく、一対の保持部21の間に対象物品WTを位置させることができる。これにより、一対の保持部21を挿入する隙間がないような狭い空間に対象物品WTが配置されている場合等であっても、当該空間から対象物品WTを取り出して一対の保持部21によって把持することができる。また、物品把持装置3は、移動装置12によって一対の保持部21を基準方向第1側L1に移動させつつ吸着部56を支持部22に対して相対的に基準方向第2側L2に移動させることで、対象物品WTを吸着部56によって保持した状態としつつ、一対の保持部21の間に対象物品WTを位置させることができる。これにより、対象物品WTが倒れやすい不安定な場所に置かれている場合等であっても、確実性高く、一対の保持部21によって対象物品WTを把持することができる。そして、このような状態で、図24に示すように、一対の保持部21を互いに接近させるように移動させることで、対象物品WTを吸着部56によって保持した状態としつつ、一対の保持部21によって対象物品WTを把持することができる。この場合、物品把持装置3による対象物品WTに対する接触面積を大きくすることができるため、対象物品WTに対する把持を維持し易くなる。なお、一対の保持部21によって対象物品WTを把持した後、吸着部56による対象物品WTの保持を解除するようにしてもよい。
4.その他の実施形態
次に、物品把持装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、容積変更部36を、袋体34の内部の流体(上記例では空気J)を給排する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。流体の給排以外であっても、袋体34の容積を変更することができる構成であればよい。例えば、袋体34を外部から押圧する押圧体を備えて当該押圧体によって袋体34の容積を変更する構成としてもよい。具体的には、袋体34を囲むように配置された帯状部材を押圧体として備えて、当該帯状部材によって袋体34を縛ったり緩めたりするように当該帯状部材を操作することで袋体34の容積を変更する構成としてもよい。また例えば、袋体34の内部に配置されたピストンを押圧体として備えて、当該ピストンによって袋体34の内部の粒状体35を押圧したり当該押圧を緩めたりするように当該ピストンを操作することで袋体34の容積を変更する構成としてもよい。これらの場合においては、袋体34が、空気J等の流体が通流可能な材質で構成されていてもよい。
(2)上記の実施形態では、対象流体として空気Jを用いる場合を例として説明した。しかし、対象流体は空気Jには限定されない。例えば、対象流体として、窒素や二酸化炭素等の空気以外の気体、水や油(例えばシリコンオイル)等の各種の液体等を用いてもよい。
(3)上記第1の実施形態では、基部31が、基準方向視でV字状となるように屈曲された板状部材である構成を例として説明したが、これには限定されず、基部31の形状は様々な形状とすることができる。例えば、基部31が、基準方向視でU字状となるように屈曲された板状部材とされていてもよいし、基部31が全体として平板状に形成されていても良い。また、基部31が、円柱状や楕円柱状とされ、或いは、四角柱状、三角柱状、六角中状等の多角形柱状とされていてもよい。また、基部31が、ロボットハンド等に用いられる複数の関節を有する指状部材であってもよい。このような場合において、変形部32は、指状部材の先端部分等に配置されると好適である。
(4)上記の実施形態では、粒状体35として、発泡ポリスチレンの微小ビーズを用いる場合を例として説明した。しかし、粒状体35の構成はこれには限定されない。例えば、粒状体35として、ガラスビーズ、砂、コーヒー粉等、公知の各種の粒状或いは粉状の物体を用いることができる。
(5)上記の実施形態では、把持部11が一対の保持部21を備える構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、把持部11が3つ以上の保持部21を備える構成としてもよい。尚、3つ以上の移動保持部21Aを備える場合、駆動部23によって移動保持部21Aの夫々の仮想基準軸Aを中心とした径方向に移動させるように構成するとよい。
(6)上記の実施形態では、物品把持装置3に備えられている複数の保持部21の全てを移動保持部21A及び変形保持部21Bとする構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、物品把持装置3に備えられている複数の保持部21のうちの一部のみを移動保持部21Aとしてもよい。また、物品把持装置3に備えられている複数の保持部21のうちの一部のみを変形保持部21Bとしてもよい。例えば、物品把持装置3に一対の保持部21を備えた場合において、一対の保持部21のうちの一方を移動保持部21Aとし、一対の保持部21のうちの残る他方を変形保持部21Bとした構成でもよい。
(7)上記の実施形態では、制御装置Hが、第1移動制御の後であって把持制御の前に容積増大制御を実行する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、制御装置Hが、第1移動制御の実行前、又は、第1移動制御の実行中、或いは、把持制御の実行中に容積増大制御を実行する構成としてもよい。
(8)上記の実施形態では、基部31が、変形部32の基準方向第1側L1の端部に対応する位置において接近側R1に突出した突出部38を備えている構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、基部31が、変形部32の基準方向Lにおける中間位置において接近側R1に突出した突出部38を備える構成であってもよい。或いは、基部31が、接近側R1に突出した突出部38を備えない構成であってもよい。
(9)上記の実施形態では、物品把持装置3を、垂直多関節ロボットとする構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、物品把持装置3を、水平多関節ロボット(スカラロボット)や、直交ロボットや、パラレルリンクロボット等の、他のロボットにより構成してもよい。
(10)上記の実施形態では、袋体34の外面に凹凸を形成しない構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、袋体34の外面の全体又は外面における対象物品WTに接触する部分に滑り止め用の凹凸を形成した構成でもよい。具体的には、例えば、第2の実施形態における袋体34の接触面F4に、図26に示すように回転軸心Mを中心としたロゼット状に凹凸を形成する、図27に示すように放射状に凹凸を形成する、図28に示すように同心円の波状に凹凸を形成するようにしてもよい。また、これらの形状以外に、星状又は多角形状に形成する等、袋体34に形成する凹凸の形状は適宜変更してもよい。また、例えば、第1の実施形態における袋体34の接近側R1を向く面に、凹凸を形成するようにしてもよい。
(11)上記の第2の実施形態では、変形部32を、支持部22に対して常に回転軸心M周りに回転可能に連結する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、図25に示すように、物品把持装置3に、支持部22に対して任意の回転位置で変形部32の回転を規制する規制機構60を備えてもよい。転倒している対象物品WTを一対の保持部21によって把持して持ち上げた場合に、保持部21に対して回転軸心M周りのモーメントが作用し、対象物品WTと共に保持部21が回転軸心M周りに回転する場合がある。このような場合に、対象物品WTの重心が回転軸心Mの真下に移動するよりも前に規制機構60によって保持部21の回転を規制することで、任意の回転位置で保持部21の回転を停止させることが可能となる。そのため、対象物品WTの重心が回転軸心Mの真下にない姿勢が望ましい姿勢である場合において、転倒していた対象物品WTを、その望ましい姿勢に修正することができる。尚、このような規制機構60としては、係合や摩擦によって保持部21の回転を規制する各種のクラッチ機構が考えられる。例えば、規制機構60に電動クラッチを用いることが考えられる。
(12)上記の第1の実施形態では、把持部11に基準方向Lに沿う姿勢の複数の保持部21(以下「第1保持部」という。)を備える構成を例として説明し、上記の第2の実施形態では、把持部11に回転自在な保持部21(以下「第2保持部」という。)を備える構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、把持部11に、複数の第1保持部と、複数の回転自在な第2保持部と、の双方を備える構成としてもよい。このように構成した場合、複数の第1保持部によって物品Wを把持することと、複数の第2保持部によって物品Wを把持することと、を物品W重さや形状、第1容器C1や第2容器C2に収納されている物品Wの状態等に状況に応じて使い分けることができる。
例えば、一対の第1保持部と、当該一対の第1保持部が対向する方向とは交差する方向に対向する、一対の第2保持部とを備える構成とすることができる。このように把持部11に複数種類の保持部21を備える構成とすることで、対象物品WTが複数種類ある場合や、第1容器C1や第2容器C2にバラ積みの状態で物品Wが収納されている場合に、特に有効となる。
(13)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
5.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品把持装置の概要について説明する。
物品把持装置は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置されている。
粒状体は、密度がある閾値より低い場合は流体的に振る舞うが、密度がある閾値より高い場合は固体的に振る舞うことが知られている。このような粒状体の状態変化はジャミング転移と呼ばれている。本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より低くすることで、粒状体を流体的に振る舞わせ、変形部の形状が柔軟に変化する状態とすることができる。また、容積変更部によって袋体の容積を小さくし、その袋体に収容されている粒状体の密度を閾値より高くすることで、粒状体を固体的に振る舞わせ、変形部の形状が維持される状態とすることができる。
そして、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持するように移動保持部を対向方向の接近側に移動させることで、複数の保持部によって物品を把持することになる。
ここで、複数の保持部の少なくとも1つである変形保持部は、基部の接近側の少なくとも一部を覆うように配置された変形部を備えている。そのため、変形保持部を接近側に移動させた場合に変形部が物品に押し付けられることになる。この際に容積変更部によって袋体の容積を大きくして変形部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、変形部の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。その後、容積変更部によって袋体の容積を小さくすることで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持する場合に、物品に押し付けられた変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にできると共に当該状態を維持できるため、形状が異なる多様な物品を適切に把持することができる。
ここで、前記容積変更部は、前記袋体の内部に給排口が配置された配管部と、前記配管部を通して前記袋体の内部の対象流体の給排を行う給排部と、を備えていると好適である。
本構成によれば、容積変更部は、配管部を通して袋体の内部に対象流体を供給することで袋体の容積を大きくすることができると共に、配管部を通して袋体の内部から対象流体を排出することで袋体の容積を小さくすることができる。また、本構成によれば、袋体の内部に対する対象流体の給排を用いたことにより、袋体の容積の変更を袋体の全体に亘って適切に行うことが可能となっている。従って、本構成によれば、変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態にし易く、且つ、当該状態を維持し易いものとすることができる。
また、前記基準方向の一方側を基準方向第1側として、前記基部は、前記支持部から前記基準方向第1側に延在するように配置されていると共に、前記変形部の前記基準方向第1側の端部に対応する位置に、前記接近側に突出した突出部を備えていると好適である。
本構成によれば、変形部の基準方向第1側の端部に対応する位置に突出部が備えられていることで、物品を把持した状態で、変形部の基準方向第1側の端部が基準方向第1側及び離間側に変形することを規制できる。そのため、変形部の形状を、物品の形状に適合させた状態に維持し易く、変形部が離間側に変形することを防止できるので、複数の保持部による把持力を保ちつつ、変形部の物品に対する接触面積を大きくできる。従って、複数の保持部によって物品を適切に把持し易くなる。
また、前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、前記基部の前記接近側の面である基部接近側面は、前記変形部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成されていると好適である。
本構成によれば、変形部を物品に押し付けた場合に、変形部が交差方向の両外側に向かって変形しようとするが、基部接近側面の存在によってその変形部の変形を規制することができる。そのため、変形部を物品に対して適切に押し付けることができ、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にし易くなる。
また、前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、前記基部の前記離間側の面である基部離間側面は、前記基部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成されていると好適である。
本構成によれば、容器に収容された物品を把持する場合等に、容器の隅部の内壁面に基部離間側面が沿うように基部を挿入し易い。従って、容器の隅部に沿う位置にある物品の把持が行い易くなる。
また、前記変形部は、前記支持部に対して前記対向方向に沿う軸心周りに回転可能に支持されていると好適である。
本構成によれば、複数の把持部によって物品を把持した場合において、その把持した物品によって変形部に対して軸心周りのモーメントが作用する場合には、物品と共に変形部を軸心周りに回転させることができる。これにより、物品を把持した状態で変形部に作用する負荷を軽減でき、袋体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、前記支持部に対して任意の回転位置で前記変形部の回転を規制する規制機構を更に備えていると好適である。
対象物品を一対の保持部によって把持して持ち上げた場合に、保持部に対して回転軸心周りのモーメントが作用し、対象物品WTと共に保持部21が回転軸心M周りに回転する場合がある。本構成によれば、このような場合に、対象物品WTの重心が回転軸心Mの真下に移動するよりも前に規制機構によって保持部21の回転を規制することで、任意の回転位置で保持部21を停止させることが可能となる。
また、複数の前記保持部に対して前記接近側に配置されて物品を吸着する吸着部と、前記吸着部を複数の前記保持部に対して相対的に前記基準方向に移動させる吸着駆動部と、を更に備えていると好適である。
本構成によれば、複数の保持部によって物品を把持することに加えて、吸着部によって物品を吸着して保持することもできる。従って、物品をより確実に保持することができる。この際、吸着部は、吸着駆動部によって保持部に対して相対的に基準方向に移動するため、形状が異なる多様な物品を適切に吸着することができる。また、複数の保持部に対して基準方向第1側にある物品を吸着部によって吸着した後、吸着駆動部によって吸着部を基準方向に移動させることで、複数の保持部の間に物品を位置させて複数の保持部によって物品を把持することもできる。このようにすれば、複数の保持部が入り難い場所に物品がある場合であっても、当該物品を把持することが可能となる。
また、前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行すると好適である。
本構成によれば、容積変更部によって袋体の容積を大きくした状態で、制御装置が移動制御と把持制御とを実行することで、複数の保持部の夫々を物品に押し付け、変形保持部における変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にすることができる。その後、制御装置が容積変更制御を実行することで、変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持することができる。このように、制御装置が移動制御と把持制御と容積変更制御とを実行することで、変形保持部の変形部の形状を物品の形状に適合させた状態に維持できるため、形状が異なる多様な物品を安定的に把持することができる。
また、前記制御装置は、容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品を把持する場合に、前記移動制御において、複数の前記保持部のうちの一部における、前記基部の前記離間側の面である基部離間側面を、前記容器の前記内壁面に沿わせつつ移動させると好適である。
本構成によれば、複数の保持部の間に対象物品が位置するように支持部を移動させる場合において、当該対象物品が容器の内壁面に沿う位置に収容されている場合に、基部の基部離間側面を容器の内壁面に沿わせつつ移動させることで、当該基部を備えている保持部を、内壁面と対象物品との間に適切に配置することができる。従って、容器の内壁面に沿う位置にある物品の把持を適切に行うことができる。
また、前記制御装置は、前記移動制御の前に、前記変形部の形状を規定形状に合わせた状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する調整制御を実行し、前記移動制御の後であって前記把持制御の前又は前記把持制御の実行中に、前記袋体の容積を増大させるように前記容積変更部を制御する復帰制御を実行し、前記復帰制御の実行後に前記容積変更制御を実行すると好適である。
本構成によれば、制御装置が調整制御を実行することで、袋体の容積が減少すると共に変形部の形状が規定形状に固定される。ここで規定形状を、移動制御における変形保持部の移動に適した形状とすることで、移動制御中に、変形保持部が対象物品やその対象物品の近傍にある他の物品や容器の側壁面等の他物に意図せず接触することを回避し易くなる。従って、移動制御を適切に行い易くなる。またその後、復帰制御を実行してから容積変更制御を実行するため、変形保持部の変形部の形状を物品の形状に適合させた状態にでき、形状が異なる多様な物品を安定的に把持することができる。
本開示に係る技術は、物品を把持する物品把持装置に利用することができる。
3:物品把持装置
12:移動装置
21:保持部
21A:移動保持部
21B:変形保持部
22:支持部
23:駆動部
31:基部
32:変形部
34:袋体
35:粒状体
36:容積変更部
38:突出部
41:給排口
42:配管部
43:給排部
56:吸着部
57:吸着駆動部
A:仮想基準軸
C:容器(第1容器)
F1:基部接近側面
F2:基部離間側面
F3:内壁面
H:制御装置
L:基準方向
L1:基準方向第1側
L2:基準方向第2側
R:対向方向
R1:接近側
R2:離間側
S:交差方向
W:物品

Claims (13)

  1. 物品を把持する物品把持装置であって、
    特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、
    複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、
    前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、
    複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、
    複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、
    前記基部は、前記基準方向に沿って延在するように配置されており、
    前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、
    前記基部の前記接近側の面である基部接近側面は、前記変形部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成され、且つ前記基準方向視でV字状に形成されており、
    前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、
    前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、
    前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置されている、物品把持装置。
  2. 前記袋体の容積が最大になっていると共に前記袋体が押圧されていない状態を自然状態として、
    前記基部は、前記自然状態の前記袋体と接触するように配置され、
    前記基部と前記自然状態の前記袋体とが接触している状態で、前記基部及び前記袋体に囲まれた空隙が形成される、請求項1に記載の物品把持装置。
  3. 前記基準方向の一方側を基準方向第1側として、
    前記基部は、前記支持部から前記基準方向第1側に延在するように配置されていると共に、前記変形部の前記基準方向第1側の端部に対応する位置に、前記接近側に突出した突出部を備えている、請求項1又は2に記載の物品把持装置。
  4. 記基部の前記離間側の面である基部離間側面は、前記基部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の物品把持装置。
  5. 物品を把持する物品把持装置であって、
    特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、
    複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、
    前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、
    複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、
    複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、
    前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、
    前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、
    前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、前記支持部に対して前記対向方向に沿う軸心周りに回転可能に支持されており、
    前記基部は、前記対向方向視で円形状に形成されており、
    前記粒状体は、前記基部によって前記離間側への移動及び変形が規制されていると共に、前記基部に対して径方向外側への移動及び変形が規制されている、物品把持装置。
  6. 前記支持部に対して任意の回転位置で前記変形部の回転を規制する規制機構を更に備えている、請求項に記載の物品把持装置。
  7. 前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、
    前記制御装置は、把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行する、請求項1からのいずれか一項に記載の物品把持装置。
  8. 前記制御装置は、容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品を把持する場合に、前記移動制御において、複数の前記保持部のうちの一部における、前記基部の前記離間側の面である基部離間側面を、前記容器の前記内壁面に沿わせつつ移動させる、請求項に記載の物品把持装置。
  9. 前記制御装置は、前記移動制御の前に、前記変形部の形状を規定形状に合わせた状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する調整制御を実行し、前記移動制御の後であって前記把持制御の前又は前記把持制御の実行中に、前記袋体の容積を増大させるように前記容積変更部を制御する復帰制御を実行し、前記復帰制御の実行後に前記容積変更制御を実行し、
    前記規定形状は、前記対象物品と当該対象物品に隣り合う他の物品との隙間、又は容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品と当該内壁面との隙間よりも前記保持部が薄くなる形状である、請求項又はに記載の物品把持装置。
  10. 物品を把持する物品把持装置であって、
    特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、
    複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、
    前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、
    複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、
    複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、
    前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、
    前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、
    前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、
    前記基準方向視で前記対向方向に対して直交する方向を交差方向として、
    前記基部の前記接近側の面である基部接近側面と前記基部の前記離間側の面である基部離間側面は、何れも、前記変形部の前記交差方向の中央位置から前記交差方向の両外側に向かうに従って前記接近側に向かうように形成され、且つ前記基準方向視で直角をなすV字状に形成されており、
    前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、
    前記制御装置は、
    把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行し、
    容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品を把持する場合に、前記移動制御において、複数の前記保持部のうちの一部における、前記基部離間側面の角部を、前記容器の前記内壁面の角部に沿わせつつ移動させる、物品把持装置。
  11. 物品を把持する物品把持装置であって、
    特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置された複数の保持部と、複数の前記保持部を支持する支持部と、駆動部と、を備え、
    複数の前記保持部の夫々について、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記仮想基準軸側を接近側とし、その反対側を離間側として、
    前記駆動部は、複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである移動保持部を前記対向方向に移動させる駆動動作を行い、
    複数の前記保持部の夫々は、基部を備え、
    複数の前記保持部のうちの少なくとも1つである変形保持部は、前記基部より変形し易い変形部を備え、
    前記変形部は、袋体と、前記袋体に収容された粒状体と、を備え、
    前記変形保持部は、前記袋体の容積を変更する容積変更部を更に備え、
    前記変形部は、前記基部の前記接近側の少なくとも一部を覆うように配置され、
    前記支持部を移動させる移動装置と、前記駆動部、前記容積変更部、及び前記移動装置を制御する制御装置と、を更に備え、
    前記制御装置は、
    把持対象となる物品である対象物品を把持する場合に、前記移動装置を制御して、複数の前記保持部の間に前記対象物品が位置するように前記支持部を移動させる移動制御と、複数の前記保持部の間に位置した前記対象物品を複数の前記保持部により把持するように前記駆動部を制御する把持制御と、複数の前記保持部により前記対象物品を把持した状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する容積変更制御と、を実行し、
    前記移動制御の前に、前記変形部の形状を規定形状に合わせた状態で前記袋体の容積を減少させるように前記容積変更部を制御する調整制御を実行し、前記移動制御の後であって前記把持制御の前又は前記把持制御の実行中に、前記袋体の容積を増大させるように前記容積変更部を制御する復帰制御を実行し、前記復帰制御の実行後に前記容積変更制御を実行し、
    前記規定形状は、前記対象物品と当該対象物品に隣り合う他の物品との隙間、又は容器の内壁面に沿って収容されている前記対象物品と当該内壁面との隙間よりも前記保持部が薄くなる形状である、物品把持装置。
  12. 前記容積変更部は、前記袋体の内部に給排口が配置された配管部と、前記配管部を通して前記袋体の内部の対象流体の給排を行う給排部と、を備えている、請求項1から1のいずれか一項に記載の物品把持装置。
  13. 複数の前記保持部に対して前記接近側に配置されて物品を吸着する吸着部と、前記吸着部を複数の前記保持部に対して相対的に前記基準方向に移動させる吸着駆動部と、を更に備えている、請求項1から1のいずれか一項に記載の物品把持装置。
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