JP7151598B2 - 物品保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物品を保持する物品保持装置に関する。
このような物品保持装置として、例えば、特開2018-079561号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。以下、背景技術の説明において、かっこ書きの符号又は名称は、先行技術文献における符号又は名称とする。この特許文献1に記載の物品保持装置は、物品を保持する保持部(把持部11)と、保持部を支持する支持部(固定部12)と、容積変更部(第1配管18)と、を備えている。保持部は、袋体と、袋体に収容された粒状体(粉粒体14)と、を備えている。そして、物品を保持する場合は、保持部を物品に押し付けて保持部の形状を物品の形状に適合した形状とし、その後、容積変更部によって袋体内の空気を排出して粒状体が固体的に振る舞う状態とさせることで、保持部の形状を物品の形状に適合した状態に維持させている。上記した物品保持装置は、このように保持部の形状を物品の形状に適合した状態に維持させて物品を保持することで、形状が異なる多様な物品を保持できるようになっている。
特開2018-079561号公報
上記した物品保持装置では、袋体に収容されている粒状体の粒径の大きさによって保持部の特性が異なることになる。例えば、粒状体の粒径が小さい場合は、粒状体の形状を細かく変化させることができるため、保持部の形状を物品の形状に適合した形状とし易い。しかし、保持部の体積が同じであっても粒状体を構成する粒の個数が多くなるため、粒状体における粒同士が接触する面積の合計が大きくなり、保持部が変形する場合の粒状体の摩擦抵抗が大きくなるため、保持部を変形させるために大きな力が必要になる。これに対して、粒状体の粒径が大きい場合は、粒状体が変形する場合の摩擦抵抗が小さくなるため、保持部を変形させるために必要な力が小さくて済むため、保持部の変形の容易性は高くなる。しかし、粒状体の粒径が大きくなることで粒状体の形状を細かく変化させることができず、保持部の形状の物品形状に対する追従性が低下する。
そこで、粒状体の変形の容易性を確保できると共に、保持部の形状を物品の形状に適合させ易い物品保持装置の実現が望まれる。
上記に鑑みた、物品保持装置の特徴構成は、物品を保持する複数の保持部と、複数の前記保持部のそれぞれを支持する支持部と、容積変更部と、駆動部と、を備え、複数の前記保持部は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置され、前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向であって、保持対象の物品である対象物品と前記保持部とが対向する方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記対象物品側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記駆動部は、複数の前記保持部を前記対向方向に互いに接近及び離間させるように構成され、複数の前記保持部のそれぞれは、袋体と、前記基準方向に延在するように配置されて前記袋体の内部を前記接近側の部分である接近側部分と前記接近側部分よりも前記離間側の部分である離間側部分とに分ける可撓性の分離体と、前記離間側部分に収容された第1粒状体と、前記接近側部分に収容された第2粒状体と、を備え、前記容積変更部は、複数の前記保持部のそれぞれの前記袋体の容積を変更し、前記第2粒状体は、前記第1粒状体よりも粒径が小さく、複数の前記保持部のそれぞれは、前記保持部の前記離間側への変形を規制する基部を更に備え、前記基部は、前記基準方向に長い板状に形成されており、前記袋体に対して前記離間側に配置されていると共に、前記袋体の前記離間側を覆うように配置され、前記基準方向視で前記対向方向に直交する方向を交差方向として、前記袋体の前記交差方向の中央位置に向かうに従って前記離間側に向かうように屈曲形成され、前記袋体の容積が最大になっていると共に前記袋体が押圧されていない状態を自然状態として、前記基部は、前記基部の前記交差方向の中央位置では、前記自然状態の前記袋体に対して前記離間側に離間するように配置され、前記基部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側において、前記自然状態の前記袋体と接触するように配置される点にある。
この特徴構成によれば、保持部を接近側に移動させた場合に、保持部の接近側部分が物品に押し付けられることになる。この際、容積変更部によって袋体の容積を大きくして保持部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、保持部の接近側部分の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。そして、この保持部の接近側部分には、第2粒状体が収容されている。この第2粒状体は比較的粒径が小さいため、保持部の接近側部分の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくし易くなっている。また、物品の形状に対する適合容易性に影響を与えにくい保持部の離間側部分には比較的粒径が大きい第1粒状体が収容されている。そのため、袋体に収容されている粒状体の全てが第2粒状体である場合に比べて、粒状体が変形する場合の摩擦抵抗を小さくでき、保持部の変形の容易性を高めることができる。従って、本構成によれば、粒状体の変形の容易性を確保できると共に、保持部の形状を物品の形状に適合させ易くすることができる。
第1の実施形態における物品搬送設備の平面図 第1の実施形態における物品保持装置の側面図 第1の実施形態における把持部の正面図 第1の実施形態における保持部の縦断正面図 第1の実施形態における保持部の横断平面図 第1の実施形態における対象物品を把持した状態を示す保持部の縦断正面図 第1の実施形態における制御ブロック図 第2の実施形態における把持部の縦断正面図 第3の実施形態における把持部の縦断正面図 第4の実施形態における把持部の縦断正面図
1.第1の実施形態
物品保持装置の第1の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本実施形態に係る物品保持装置を物品搬送設備に用いた場合について説明する。図1に示すように、物品搬送設備は、第1容器C1を搬送する第1搬送装置1と、第2容器C2を搬送する第2搬送装置2と、第1容器C1から第2容器C2に物品Wを移載する物品保持装置3と、を備えている。
第1搬送装置1は、第1容器C1を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。第1搬送装置1の搬送経路の途中に、第1位置P1が設定されている。第1搬送装置1は、第1位置P1にある第1容器C1を第1位置P1から搬送し、別の第1容器C1を第1位置P1に搬送する。第2搬送装置2は、第2容器C2を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。第2搬送装置2の搬送経路の途中に、第2位置P2が設定されている。第2搬送装置2は、第2位置P2にある第2容器C2を第2位置P2から搬送し、別の第2容器C2を第2位置P2に搬送する。
物品移載設備では、物品Wを収容した第1容器C1が第1搬送装置1により第1位置P1に搬送され、空の第2容器C2が第2搬送装置2により第2位置P2に搬送される。そして、物品保持装置3は、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている物品Wを保持して取り出し、その取り出した物品Wを第2位置P2にある第2容器C2に収容した後に当該物品Wに対する保持を解除するようにして、物品Wを第1容器C1から第2容器C2に移載する。取り出すべき物品Wが全て取り出された第1容器C1は、第1搬送装置1により第1位置P1から搬送される。また、収容すべき物品Wが全て収容された第2容器C2は、第2搬送装置2により第2位置P2から搬送される。
図3及び図6に示すように、物品Wは、物品保持装置3によって保持される被保持部8と、この被保持部8に対して下方側に隣接する凹部9と、を備えている。本実施形態では、第1容器C1には、物品Wとしてペットボトルが起立した姿勢で収容されている。そして、ペットボトルの上端部に被保持部8としてのキャップが装着されていると共に、キャップとボトル本体部との間に、凹部9としてのネック部が形成されている。
図2に示すように、物品保持装置3は、物品Wを把持する把持部11と、把持部11を移動させる移動装置12と、を備えている。本実施形態では、物品保持装置3は、把持部11による把持によって物品Wを保持するように構成されている。
図2に示すように、移動装置12は、台座部14と回転部15と第1アーム16と第2アーム17と第3アーム18とを備えている。台座部14は、床や架台等に固定されている。回転部15は、台座部14に上下方向Zに沿う軸心周りに回転自在に支持されている。第1アーム16の基端部は、回転部15に揺動自在に連結されている。第2アーム17の基端部は、第1アーム16の先端部に揺動自在に連結されている。第3アーム18の基端部は、第2アーム17の先端部に揺動自在に連結されている。第3アーム18の先端部に、把持部11が揺動不能に連結されている。移動装置12は、回転部15を回転させると共に、第1アーム16、第2アーム17及び第3アーム18を揺動させることで、把持部11を移動させる。このように、本実施形態では、物品保持装置3は、垂直多関節ロボットによって構成されている。
第3アーム18は、第2アーム17に連結された揺動アーム部18Aと、把持部11が連結された回転アーム部18Bと、を備えている。回転アーム部18Bは、揺動アーム部18Aに対して第3アーム18の長手方向に沿う軸心周りに回転可能に、揺動アーム部18Aに連結されている。第3アーム18は、揺動アーム部18Aに対して回転アーム部18Bを回転させることで、第3アーム18の長手方向に沿う軸心周りに把持部11を回転させるように構成されている。
図3に示すように、把持部11は、物品Wを保持する保持部21と、保持部21を支持する支持部22と、を備えている。本実施形態では、把持部11は、特定の基準方向Lに沿う仮想基準軸Aの周囲に配置された複数の保持部21を備えており、支持部22は、複数の保持部21を支持している。また、本実施形態では、把持部11は、複数の保持部21及び支持部22に加えて、駆動部23(図7参照)を備えている。以下、把持部11について説明を加えるが、基準方向Lの一方側を基準方向第1側L1とし、その反対側を基準方向第2側L2とする。本実施形態では、第3アーム18の長手方向に沿う軸心を仮想基準軸Aとしている。また、図3に示すように、把持部11によって物品Wを把持する場合において、基準方向Lにおける支持部22に対して保持部21側(図3の下側)を基準方向第1側L1とし、基準方向Lにおける保持部21に対して支持部22側(図3の上側)を基準方向第2側L2としている。また、保持対象の物品Wである対象物品WTと保持部21とが対向する方向を対向方向Rとし、対向方向Rにおいて保持部21に対して対象物品WT側を接近側R1とし、その反対側を離間側R2とする。本実施形態では、複数の保持部21の夫々について、基準方向Lに沿う基準方向視で保持部21と仮想基準軸Aとが並ぶ方向が対向方向Rとなっている。また、基準方向視で対向方向Rに対して直交する方向を交差方向Sとする。すなわち、交差方向Sは、仮想基準軸Aを基準とする周方向に沿う方向となっている。
図3に示すように、支持部22は、第3アーム18の基準方向第1側L1の端部に固定されている。支持部22は、保持部21を対向方向Rに沿って案内する案内機構26を備えている。本実施形態では、案内機構26は、保持部21が固定されているガイドブロック27と、このガイドブロック27を対向方向Rに沿って案内するガイドレール28と、で構成されている。
駆動部23は、複数の保持部21のうちの少なくとも1つである移動保持部21Aを対向方向Rに移動させる駆動動作を行う。本実施形態では、複数の保持部21の全てを移動保持部21Aとしている。説明を加えると、本実施形態では、複数の保持部21として、一対の保持部21を備えており、これら一対の保持部21の双方を移動保持部21Aとしている。つまり、駆動部23は、一対の保持部21の双方(複数の保持部21の全て)を対向方向Rに移動させる駆動動作を行う。本実施形態では、駆動部23は、一対のガイドブロック27に螺合されたネジ軸(図示せず)と、ネジ軸を回転させる把持用モータ29(図7参照)と、を備えている。駆動部23は、把持用モータ29によってネジ軸を正方向に回転させ、一対のガイドブロック27の双方を接近側R1に移動させることで、一対の保持部21を互いに接近させるように移動させる。また、駆動部23は、把持用モータ29によってネジ軸を逆方向に回転させ、一対のガイドブロック27の双方を離間側R2に移動させることで、一対の保持部21を互いに離間させるように移動させる。
図4に示すように、保持部21は、袋体34と、袋体34の内部を接近側R1の部分である接近側部分S1と接近側部分S1より離間側R2の部分である離間側部分S2とに分ける可撓性の分離体39と、離間側部分S2に収容された第1粒状体35Aと、接近側部分S1に収容された第2粒状体35Bと、を備えている。
本実施形態では、保持部21は、袋体34の内部に配置された分離用袋体40を更に備えている。本実施形態では、この分離用袋体40が分離体39である。そして、第1粒状体35Aは、分離用袋体40の内部に収容され、第2粒状体35Bは、袋体34の内部であって分離用袋体40の外部に収容されている。そして、接近側部分S1は、袋体34の内部であって分離用袋体40よりも接近側R1の部分である。また、離間側部分S2は、分離用袋体40の内部である。本実施形態では、袋体34の内部に、更に、外側部分S3が形成されている。外側部分S3は、袋体34の内部であって分離用袋体40の外部の部分のうち、接近側部分S1以外の部分である。接近側部分S1及び外側部分S3には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第2粒状体35Bのみが収容されている。離間側部分S2には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第1粒状体35Aのみが収容されている。
本実施形態では、保持部21は、保持部21の離間側R2への変形を規制する基部31を備えている。袋体34及び分離用袋体40は、基部31より変形し易い材質により構成されている。具体的には、基部31は、例えばアルミニウムや鉄等の金属材や硬質の合成樹脂等の可撓性の低い硬質材によって構成されている。一方、袋体34や分離用袋体40は、ゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質材のシート状部材によって構成されている。本実施形態では、袋体34、分離用袋体40、第1粒状体35A、及び第2粒状体35Bにより、基部31より変形し易い変形部32が構成されている。
また、袋体34は、袋体34に収容した空気Jが袋体34の外部に排出されないように、空気Jが通流不可能な材質で構成されている。本実施形態では、袋体34は、上記のようなゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質材であって、且つ通気性を有さないシート状部材によって構成されている。そして、袋体34は、後述する基準方向第2側L2の端部に形成されている開口を除いて空気Jを通さない無孔状に構成されている。
本実施形態では、袋体34は、筒状に形成されており、基準方向Lに沿って配置されている。袋体34は、基準方向第2側L2の端部が支持部22に連結されている。説明を加えると、図4及び図5に示すように、袋体34の基準方向第2側L2の端部が連結部37に連結されている。そして、連結部37が基部31に連結され、その基部31が支持部22に連結されている。つまり、袋体34は、連結部37及び基部31を介して支持部22に連結されている。これにより、支持部22に連結された袋体34は、支持部22から基準方向第1側L1に延在するように配置されている。
図4に示すように、袋体34は、基準方向第2側L2の端部が開口していると共に基準方向第1側L1の端部が閉塞された筒形の袋状に形成されている。そして、この袋体34の開口は連結部37によって閉じられている。より具体的には、本例では、袋体34は、対向方向Rに沿う断面の形状が円形である円筒状に形成されている。そして、袋体34の基準方向第1側L1の端部は、基準方向第1側L1に向かうに従って径が小さくなる形状、例えば半球面状に形成されている。
分離用袋体40は、分離用袋体40の内部と外部との間で空気Jが通気可能に構成されている。本実施形態では、分離用袋体40は、空気Jが通流不可能な材質で構成されているものの多孔状に構成されているため、空気Jが通気可能に構成されている。具体的には、分離用袋体40は、例えば、通気性を有さないゴムや軟質の合成樹脂等の軟質材のシート状部材に多数の貫通孔を形成したものとされる。ここで、分離用袋体40に形成されている孔は、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bが通過不可能な大きさとされる。尚、分離用袋体40は、このような構成以外にも、例えば、織物や不織布等の空気Jが通流可能な材質で構成してもよい。
分離用袋体40は、袋体34と同様に、筒状に形成されると共に基準方向Lに沿って配置されている。また、分離用袋体40は、基準方向第2側L2の端部が支持部22に連結されている。具体的には、分離用袋体40は、袋体34と同様に、基準方向第2側L2の端部が開口していると共に基準方向第1側L1の端部が閉塞された筒形の袋状に形成されている。そして、この分離用袋体40の開口は連結部37によって閉じられている。より具体的には、本例では、分離用袋体40は、袋体34と相似形状であって、袋体34よりも小さい形状とされている。
第1粒状体35A及び第2粒状体35Bの夫々は、いずれも直径が数mm程度の複数の球体によって構成されている。本実施形態では、第1粒状体35A及び第2粒状体35Bは、発泡ポリスチレンの微小ビーズを用いている。そして、第2粒状体35Bは、第1粒状体35Aよりも粒径が小さい。本例では、第2粒状体35Bの粒径は、第1粒状体35Aの粒径の半分以下としている。そして、袋体34の容積が最大となっていると共に袋体34が押圧されていない自然状態において、連結部37及び給排口41と第1粒状体35Aとの間に第1空間K1が形成されている。また、連結部37と第2粒状体35Bとの間に第2空間K2が形成されている。この自然状態では、図4に示すように、袋体34には設定量の空気Jが存在して袋体34の容積が変化可能範囲で最大となっている状態である。すなわち、自然状態では、袋体34が物品W等によって接近側R1から押圧された状態(図6に示す状態)とはなっていない。そして、図4に示すように、基準方向Lが上下方向Zに沿う状態で、且つ、袋体34が自然状態となっている状態では、袋体34に収容されている第1粒状体35A及び第2粒状体35Bは、自重によって袋体34の内部における下方に集まっており、連結部37及び給排口41と第1粒状体35Aとの間に第1空間K1が形成され、連結部37と第2粒状体35Bとの間に第2空間K2が形成される。尚、第1空間K1が、給排口41と第1粒状体35Aとの間に形成される「空間」に相当する。そして、この状態において基準方向Lにおいて第2粒状体35Bが集まっている範囲は、物品Wの被保持部8の基準方向Lの幅より広いことが望ましい。
図4に示すように、保持部21は、袋体34の外面を覆うカバー体45を更に備えている。カバー体45は、少なくとも袋体34の外面における接近側R1を向く面を覆うように設けられる。本実施形態では、カバー体45は、袋体34の外面の全体を覆うように設けられている。
カバー体45は、基準方向第2側L2の端部が開口する袋状に形成されている。そして、カバー体45は、この開口から袋体34を挿入するようにして袋体34を収容し、袋体34の外面の全体を覆う状態で設置されている。また、カバー体45の基準方向第2側L2の端部は、保持部材46によって連結部37に保持されている。そして、保持部材46による保持を解除することで連結部37から取り外すことが可能となっている。保持部材46は、例えば、ゴム等の弾性を有する帯状部材によって構成されている。このように、カバー体45は、着脱自在な状態で袋体34の外面を覆う状態で設置されている。
カバー体45は、基部31より変形し易い材質によって構成されている。本実施形態では、カバー体45は、ゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質材のシート状部材によって構成されている。本実施形態では、カバー体45は、袋体34と同等の変形し易さ又は袋体34より変形し易い材質によって構成されている。また、カバー体45は、袋体34よりも耐摩耗性が高いと好適である。具体的には、カバー体45の材質を、袋体34より耐摩耗性が高い材質とし、或いは、カバー体45の表面に耐摩耗性が高い表面処理を施す等するとよい。
図4及び図5に示すように、基部31は、変形部32に対して離間側R2に配置されている。本実施形態では、基部31は、変形部32の離間側R2の全体を覆うように配置されている。換言すれば、変形部32は、基部31の接近側R1の少なくとも一部を覆うように配置されている。また、本実施形態では、基部31は、袋体34に対して離間側R2から接触する状態で配置されている。このように、基部31を袋体34に対して離間側R2に配置することで、袋体34が離間側R2に移動又は変形することが規制されている。
基部31は、長尺状に形成されており、基準方向Lに沿って配置されている。基部31は、基準方向第2側L2の端部が支持部22に連結されている。本実施形態では、図5に示すように、基部31の基準方向第2側L2の端部に連結部材33が連結されており、この連結部材33がガイドブロック27に連結されている。これにより、支持部22に連結された基部31は、支持部22から基準方向第1側L1に延在するように配置されている。
図5に示すように、本実施形態に係る基部31は、基準方向Lに長い板状に形成されている。そして、基部31の接近側R1の面である基部接近側面F1は、変形部32の交差方向Sの中央位置に対して交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かうように形成されている。また、基部31の離間側R2の面である基部離間側面F2は、基部31の交差方向Sの中央位置に対して交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かうように形成されている。本実施形態では、基部31は板状であるため、基部接近側面F1と基部離間側面F2とは、互いに平行に配置されている。そして、基部接近側面F1と基部離間側面F2は、何れも、袋体34の交差方向Sの中央位置から交差方向Sの両外側に向かうに従って接近側R1に向かう平面状に形成されており、基準方向視でV字状に形成されている。本実施形態では、板状の部材を設定角度(本実施形態では90度)屈曲させることで基部31を形成している。なお、基部31の基部接近側面F1は自然状態の袋体34に接触しているが、基部31の交差方向Sの中央位置は自然状態の袋体34に対して離間側R2に離れている。
基部31は、変形部32の基準方向第1側L1の端部に対応する位置に、接近側R1に突出した突出部38を備えている。本実施形態では、変形部32は、基準方向Lにおける基部31の長さの範囲内に収まるように設置されており、突出部38は、基部31の下端部に設置されていると共に、基部31の接近側R1の端部より接近側R1に突出している。また、突出部38は、基準方向Lにおいて袋体34の基準方向第1側L1の端部に対して基準方向第1側L1から基準方向第2側L2に亘って存在している。図示の例では、突出部38は、基準方向Lに沿う断面の形状が矩形状とされている。なお、突出部38の形状はこれには限定されず、例えば、基準方向Lに沿う断面の形状を、半円状、台形状、三角形状等の各種の形状とすることができる。
図6に示すように、保持部21は、袋体34の容積を変更する容積変更部36を更に備えている。本実施形態では、一対の保持部21の夫々が容積変更部36を備えている。容積変更部36は、袋体34の内部に給排口41が配置された配管部42と、配管部42を通して袋体34の内部の空気Jの給排を行う給排部43(図7参照)と、を備えている。尚、空気Jは「対象流体」に相当する。本実施形態では、配管部42の基準方向第1側L1の端部は連結部37内に配置されており、連結部37の基準方向第1側L1の端部に給排口41が配置されている。また、図5に示すように、本実施形態では、自然状態において、給排口41は、基準方向視で分離用袋体40の中に配置されると共に、袋体34の対向方向Rの中心より離間側R2に配置されている。
袋体34の自然状態において、給排口41は第1粒状体35A第2粒状体35Bに対して基準方向第2側L2にあり、連結部37及び給排口41と第1粒状体35Aとの間に第1空間K1が形成され、連結部37と第2粒状体35Bとの間に第2空間K2が形成される。容積変更部36は、袋体34の内部で且つ分離用袋体40の外部の空気Jを分離用袋体40を通して分離用袋体40の内部に流動させると共に、分離用袋体40の内部の空気Jを給排口41から基準方向第2側L2に排出する。また、容積変更部36は、給排口41から分離用袋体40の内部に基準方向第2側L2から空気Jを供給すると共に、分離用袋体40の内部の空気Jを分離用袋体40を通して袋体34の内部で且つ分離用袋体40の外部に流動させる。
給排部43は、図6に示すように、配管部42を通して袋体34の内部の空気Jを排出することで、袋体34及び分離用袋体40の容積を小さくする。これによって、分離用袋体40の内部に収容されている第1粒状体35Aの密度が高くなり当該第1粒状体35Aが固体的に振る舞うようになると共に、袋体34の内部で且つ分離用袋体40の外部に収容されている第2粒状体35Bの密度が高くなり当該第2粒状体35Bが固体的に振る舞うようになる。また、給排部43は、図4に示すように、配管部42を通して袋体34の内部に空気Jを供給することで、袋体34の容積を大きくする。これによって、分離用袋体40の内部に収容されている第1粒状体35Aの密度が低くなり当該第1粒状体35Aが固体的に振る舞うようになると共に、袋体34の内部で且つ分離用袋体40の外部に収容されている第2粒状体35Bの密度が低くなり当該第2粒状体35Bが流体的に振る舞うようになる。
図7に示すように、物品保持装置3は、駆動部23(本例では把持用モータ29)、容積変更部36(本例では給排部43)、及び移動装置12を制御する制御装置Hを、更に備えている。制御装置Hは、駆動部23、容積変更部36、及び移動装置12を制御して、第1位置P1の第1容器C1から第2位置P2の第2容器C2に物品Wを移載する移載制御を実行する。
移載制御では、図3に示すように、一対の保持部21の間に対象物品WTの被保持部8が位置するように支持部22を移動させた後、一対の保持部21を接近側R1に移動させるように、移動装置12及び駆動部23を制御する。これによって、一対の保持部21が対象物品WTの被保持部8を保持する。これにより、変形部32が対象物品WTに押し付けられて変形部32の形状が対象物品WTの被保持部8の形状に適合し、一対の保持部21の物品Wに対する接触面積が大きくなる。この後、図6に示すように、袋体34の容積を減少させるように容積変更部36を制御して、保持部21を被保持部8の形状に適合させた状態に維持させる。そして、対象物品WTを第2容器C2(図1参照)に収容するように支持部22を移動させた後、一対の保持部21を離間側R2に移動させるように、移動装置12及び駆動部23を制御する。これによって、一対の保持部21による被保持部8に対する保持が解除される。
2.第2の実施形態
次に、物品保持装置の第2の実施形態について、図8を用いて説明する。本実施形態では、分離体39が袋状に構成されていない点で、上記第1の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る物品保持装置3について、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図8に示すように、分離体39は、基準方向L及び交差方向Sに沿う平面状に形成されている。そして、分離体39の基準方向第2側L2の端部が連結部37に連結され、分離体39の基準方向第1側L1の端部及び交差方向Sの両端部が袋体34の内面に接合されている。本実施形態では、袋体34の内部における分離体39よりも接近側R1の部分である接近側部分S1には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第2粒状体35Bのみが収容されている。また、袋体34の内部における分離体39よりも離間側R2の部分である離間側部分S2には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第1粒状体35Aのみが収容されている。
本実施形態でも、分離体39は、基部31より変形し易い材質により構成されている。具体的には、分離体39は、ゴムや軟質の合成樹脂等の可撓性の高い軟質樹脂材のシート状部材によって構成されている。本実施形態では、袋体34、分離体39、第1粒状体35A、及び第2粒状体35Bにより、基部31より変形し易い変形部32が構成されている。そして、分離体39は、接近側部分S1と離間側部分S2との間で対象流体(例えば空気J)が通気可能に構成されている。分離体39は、上記第1の実施形態における分離用袋体40と同様の材質や構造とすることができる。
3.第3の実施形態
次に、物品保持装置の第3の実施形態について、図9を用いて説明する。本実施形態では、複数の保持部21により物品Wを把持するのではなく、単独の保持部21により物品Wを保持するように構成されている点、及び基部31を備えていない点で、上記第2の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る物品保持装置3について、上記第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
本実施形態の物品保持装置3は、単独の保持部21により物品Wを保持するように構成されており、移動装置12によって保持部21を接近側R1に移動させ、変形部32を物品Wに押し付けることで、保持部21の形状を対象物品WTの形状に適合させて、一対の保持部21の物品Wに対する接触面積を大きくする。その後、袋体34の容積を減少させるように容積変更部36を制御して、保持部21を被保持部8の形状に適合させた状態に維持させることで、物品Wを保持するように構成されている。保持部21を対象物品WTに対して上方から押し付けて保持する場合は、上下方向Zの下側が接近側R1となり、上下方向Zの上側が離間側R2となる。
分離体39は、対向方向Rに対して直交する方向に沿う平面状に形成されている。そして、分離体39の対向方向Rに対して直交する方向の縁部が袋体34の内面に接合されている。本実施形態でも、袋体34の内部における分離体39よりも接近側R1の部分である接近側部分S1には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第2粒状体35Bのみが収容されている。また、袋体34の内部における分離体39よりも離間側R2の部分である離間側部分S2には、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとのうちの第1粒状体35Aのみが収容されている。
保持部21は、接近側R1に膨出する形状に形成されている。保持部21の袋体34は、離間側R2の端部が開口する袋状に形成されており、この袋体34の開口は支持部22によって閉じられている。そして、袋体34の自然状態において、支持部22と第1粒状体35Aとの間に、第1空間K1が形成されている。
4.その他の実施形態
次に、物品保持装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記第3の実施形態では、保持部21に基部31を備えない構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、図10に示すように、保持部21を1つのみ備える場合において、保持部21が基部31を備える構成としてもよい。
具体的には、図10に示す例では、保持部21は、接近側R1に向かうに従って径が大きくなる形状に形成された基部31を備えている。この基部31は、外周面に沿う部分以外は空洞とに形成されており、この基部31の径方向内側にも第1粒状体35Aや第2粒状体35Bが収容されている。また、基部31は、袋体34の内部において支持部22に連結されており、袋体34に収容されている。このような基部31を備えることで、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bが、対向方向Rに対して直交する方向に変形することを規制できる。また、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bが、離間側R2に変形することを基部31と支持部22とによって規制できる。
(2)上記第3の実施形態では、対向方向Rに対して直交する方向に沿うように設置した平面状の部材によって分離体39を構成する例を説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、図10に示すように、単独の保持部21により物品Wを保持するように構成された場合において、保持部21が、袋体34の内部に配置された分離用袋体40を備え、この分離用袋体40により分離体39を構成するようにしてもよい。
(3)上記の実施形態では、袋体34が自然状態である場合に連結部37及び給排口41と第1粒状体35Aとの間に第1空間K1が形成されている構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない、例えば、連結部37及び給排口41と第1粒状体35Aとの間に第1空間K1が形成されないように、袋体34における離間側部分S2により多くの第1粒状体35Aを収容するようにしてもよい。
(4)上記の第1及び第2の実施形態では、給排口41を、袋体34における対向方向Rの中央位置より離間側R2に配置する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、給排口41を、袋体34における対向方向Rの中央位置に配置した構成や、袋体34における対向方向Rの中央位置より接近側R1に配置した構成としてもよい。
(5)上記の第1の実施形態では、保持部21が、袋体34の外面を覆うカバー体45を備える構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、図8から図10に示すように、保持部21がカバー体45を備えない構成としてもよい。
(6)上記の実施形態では、容積変更部36を、袋体34の内部の流体(上記例では空気J)を給排する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。流体の給排以外であっても、袋体34の容積を変更することができる構成であればよい。例えば、袋体34を外部から押圧する押圧体を備えて当該押圧体によって袋体34の容積を変更する構成としてもよい。具体的には、袋体34を囲むように配置された帯状部材を押圧体として備えて、当該帯状部材によって袋体34を縛ったり緩めたりするように当該帯状部材を操作することで袋体34の容積を変更する構成としてもよい。また例えば、袋体34の内部に配置されたピストンを押圧体として備えて、当該ピストンによって袋体34の内部の粒状体35を押圧したり当該押圧を緩めたりするように当該ピストンを操作することで袋体34の容積を変更する構成としてもよい。この場合において、ピストンは、接近側部分S1(及び外側部分S3)と、離間側部分S2と双方において粒状体35を押圧する構成としてもよいし、いずれか一方のみにおいて粒状体35を押圧する構成としてもよい。また、これらの場合においては、袋体34が、空気J等の流体が通流可能な材質で構成されていてもよい。
(7)上記の実施形態では、対象流体として空気Jを用いる場合を例として説明した。しかし、対象流体は空気Jには限定されない。例えば、対象流体として、窒素や二酸化炭素等の空気以外の気体、水や油(例えばシリコンオイル)等の各種の液体等を用いてもよい。
(8)上記の第1及び第2の実施形態では、基部31が、基準方向視でV字状となるように屈曲された板状部材である構成を例として説明したが、これには限定されず、基部31の形状は様々な形状とすることができる。例えば、基部31が、基準方向視でU字状となるように屈曲された板状部材とされていてもよいし、基部31が全体として平板状に形成されていても良い。また、基部31が、円柱状や楕円柱状とされ、或いは、四角柱状、三角柱状、六角中状等の多角形柱状とされていてもよい。また、基部31が、ロボットハンド等に用いられる複数の関節を有する指状部材であってもよい。このような場合において、変形部32は、指状部材の先端部分等に配置されると好適である。
(9)上記の実施形態では、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bとして、発泡ポリスチレンの微小ビーズを用いる場合を例として説明した。しかし、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bの構成はこれには限定されない。例えば、第1粒状体35Aや第2粒状体35Bとして、ガラスビーズ、砂、コーヒー粉等、公知の各種の粒状或いは粉状の物体を用いることができる。尚、第1粒状体35Aと第2粒状体35Bとで材質や外形を異ならせてもよい。
(10)上記の第1及び第2の実施形態では、把持部11が一対の保持部21を備える構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、把持部11が3つ以上の保持部21を備える構成としてもよい。尚、3つ以上の移動保持部21Aを備える場合、駆動部23によって移動保持部21Aの夫々の仮想基準軸Aを中心とした径方向に移動させるように構成するとよい。
(11)上記の第1及び第2の実施形態では、基部31が、変形部32の基準方向第1側L1の端部に対応する位置において接近側R1に突出した突出部38を備えている構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、基部31が、変形部32の基準方向Lにおける中間位置において接近側R1に突出した突出部を備える構成であってもよい。或いは、基部31が、接近側R1に突出した突出部を備えない構成であってもよい。
(12)上記の実施形態では、物品保持装置3を、垂直多関節ロボットとする構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、物品保持装置3を、水平多関節ロボット(スカラロボット)や、直交ロボットや、パラレルリンクロボット等の、他のロボットにより構成してもよい。
(13)上記の実施形態では、袋体34の外面に凹凸を形成しない構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、袋体34の外面の全体又は外面における対象物品WTに接触する部分に滑り止め用の凹凸を形成した構成でもよい。具体的には、例えば、第3の実施形態における袋体34の接近側R1を向く面に、ロゼット状に凹凸を形成する、放射状に凹凸を形成する、同心円の波状に凹凸を形成するようにしてもよい。また、これらの形状以外に、星状又は多角形状に形成する等、袋体34に形成する凹凸の形状は適宜変更してもよい。また、例えば、第2の実施形態における袋体34の接近側R1を向く面に、滑り止め用の凹凸を形成した構成でもよい。第1の実施形態のようにカバー体45を備える場合は、カバー体45の外面の全体又は外面における対象物品WTに接触する部分に滑り止め用の凹凸を形成した構成でもよい。
(14)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
5.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品保持装置の概要について説明する。
物品保持装置は、物品を保持する保持部と、前記保持部を支持する支持部と、容積変更部と、を備え、保持対象の物品である対象物品と前記保持部とが対向する方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記対象物品側を接近側とし、その反対側を離間側として、前記保持部は、袋体と、前記袋体の内部を前記接近側の部分である接近側部分と前記接近側部分よりも前記離間側の部分である離間側部分とに分ける可撓性の分離体と、前記離間側部分に収容された第1粒状体と、前記接近側部分に収容された第2粒状体と、を備え、前記容積変更部は、前記袋体の容積を変更し、前記第2粒状体は、前記第1粒状体よりも粒径が小さい。
本構成によれば、保持部を接近側に移動させた場合に、保持部の接近側部分が物品に押し付けられることになる。この際、容積変更部によって袋体の容積を大きくして保持部の形状が柔軟に変化する状態にしておくことで、保持部の接近側部分の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくすることができる。そして、この保持部の接近側部分には、第2粒状体が収容されている。この第2粒状体は比較的粒径が小さいため、保持部の接近側部分の形状を物品の形状に適合させて、物品との接触面積を大きくし易くなっている。また、物品の形状に対する適合容易性に影響を与えにくい保持部の離間側部分には比較的粒径が大きい第1粒状体が収容されている。そのため、袋体に収容されている粒状体の全てが第2粒状体である場合に比べて、粒状体が変形する場合の摩擦抵抗を小さくでき、保持部の変形の容易性を高めることができる。従って、本構成によれば、粒状体の変形の容易性を確保できると共に、保持部の形状を物品の形状に適合させ易くすることができる。
ここで、前記分離体は、前記対象流体が通流可能に構成され、前記容積変更部は、前記離間側部分に給排口が配置された配管部と、前記配管部を通して前記袋体の内部の前記対象流体の給排を行う給排部と、を備えていると好適である。
容積変更部は、配管部を通して袋体の内部に対象流体を供給することで袋体の容積を大きくすることができると共に、配管部を通して袋体の内部から対象流体を排出することで袋体の容積を小さくすることができる。この際、分離体は対象流体が通流可能に構成されているため、分離体がこのような対象流体の給排を妨げることが抑制されている。従って、本構成によれば、袋体の容積の変更を袋体の全体に亘って適切に行うことが可能となっている。更に、保持部の離間側部分に収容されている粒状体が比較的粒径が大きい第2粒状体であるため、当該離間側部分では粒状体を構成する複数の粒の隙間が大きく確保され、対象流体が通り易くなっているため、容積変更部による袋体に対する対象流体の給排の速度を高め易くなっている。
また、前記袋体の容積が最大となっていると共に前記袋体が押圧されていない自然状態において、前記給排口と前記第1粒状体との間に、空間が形成されていると好適である。
本構成によれば、袋体の内部に対象流体を供給して袋体を自然状態とする場合や袋体の自然状態から袋体の内部の対象流体を排出する場合に、給排口と第1粒状体との間に第1粒状体が存在しない空間が形成されている。このように空間が形成されていることで、自然状態における第1粒状体及び第2粒状体の流動性を確保し易くすることができる。従って、保持部の変形の容易性を高めることができる。
また、前記袋体の容積が最大となっていると共に前記袋体が押圧されていない自然状態において、前記給排口は、前記袋体における前記対向方向の中央位置よりも前記離間側に配置されていると好適である。
本構成によれば、自然状態から袋体の内部の対象流体を排出する場合に、袋体における中央位置より離間側に比べて、袋体における中央位置より接近側では粒状体の密度が高くなるのが遅くなり易い。そのため、袋体の内部から対象流体を排出している途中においても保持部の接近側部分の形状を物品の形状に適合させ易くすることができる。
また、前記保持部は、前記袋体の内部に配置された前記分離体としての分離用袋体を更に備え、前記第1粒状体は、前記分離用袋体の内部に収容され、前記第2粒状体は、前記袋体の内部であって前記分離用袋体の外部に収容され、前記接近側部分は、前記袋体の内部であって前記分離用袋体よりも前記接近側の部分であると好適である。
本構成によれば、分離用袋体の内部に第1粒状体を収容し、袋体における分離用袋体の外部に第2粒状体を収容することで、袋体の内部に接近側部分と離間側部分とを形成すると共に、袋体の接近側部分に第2粒状体を収容することができる。このように、本構成によれば、比較的簡易な構成により、袋体の内部を前接近側部分と離間側部分とに分け、それぞれに第1粒状体と第2粒状体とを収容することができる。
また、前記保持部は、前記袋体の外面を覆うカバー体を更に備え、前記カバー体は、前記袋体よりも耐摩耗性が高いと好適である。
本構成によれば、保持部の破損等が生じる可能性を低減できる。また、仮に破損が生じるとしてもカバー体が先に破損し易いため、交換部品をカバー体だけにすることが可能となる。よって、内部に粒状体が収容された袋体を交換する必要性を低減できるため、部材の交換の容易性を高めることができる。
本開示に係る技術は、物品を保持する物品保持装置に利用することができる。
3:物品保持装置
21:保持部
22:支持部
34:袋体
35A:第1粒状体
35B:第2粒状体
36:容積変更部
39:分離体
40:分離用袋体
41:給排口
42:配管部
43:給排部
45:カバー体
K1:第1空間(空間)
R:対向方向
R1:接近側
R2:離間側
W:物品
WT:対象物品

Claims (7)

  1. 物品を保持する物品保持装置であって、
    物品を保持する複数の保持部と、複数の前記保持部のそれぞれを支持する支持部と、容積変更部と、駆動部と、を備え、
    複数の前記保持部は、特定の基準方向に沿う仮想基準軸の周囲に配置され、
    前記基準方向に沿う基準方向視で前記保持部と前記仮想基準軸とが並ぶ方向であって、保持対象の物品である対象物品と前記保持部とが対向する方向を対向方向とし、前記対向方向において前記保持部に対して前記対象物品側を接近側とし、その反対側を離間側として、
    前記駆動部は、複数の前記保持部を前記対向方向に互いに接近及び離間させるように構成され、
    複数の前記保持部のそれぞれは、袋体と、前記基準方向に延在するように配置されて前記袋体の内部を前記接近側の部分である接近側部分と前記接近側部分よりも前記離間側の部分である離間側部分とに分ける可撓性の分離体と、前記離間側部分に収容された第1粒状体と、前記接近側部分に収容された第2粒状体と、を備え、
    前記容積変更部は、複数の前記保持部のそれぞれの前記袋体の容積を変更し、
    前記第2粒状体は、前記第1粒状体よりも粒径が小さく、
    複数の前記保持部のそれぞれは、前記保持部の前記離間側への変形を規制する基部を更に備え、
    前記基部は、
    前記基準方向に長い板状に形成されており、
    前記袋体に対して前記離間側に配置されていると共に、前記袋体の前記離間側を覆うように配置され、
    前記基準方向視で前記対向方向に直交する方向を交差方向として、前記袋体の前記交差方向の中央位置に向かうに従って前記離間側に向かうように屈曲形成され、
    前記袋体の容積が最大になっていると共に前記袋体が押圧されていない状態を自然状態として、
    前記基部は、前記基部の前記交差方向の中央位置では、前記自然状態の前記袋体に対して前記離間側に離間するように配置され、前記基部の前記交差方向の中央位置に対して前記交差方向の両外側において、前記自然状態の前記袋体と接触するように配置される、物品保持装置。
  2. 前記基準方向における前記支持部に対して前記保持部側を基準方向第1側とし、前記基準方向における前記保持部に対して前記支持部側を基準方向第2側として、
    前記基部は、前記袋体の前記基準方向第1側の端部に対応する位置に、前記接近側に突出した突出部を備えている、請求項に記載の物品保持装置。
  3. 前記分離体は、対象流体が通流可能に構成され、
    前記容積変更部は、前記離間側部分に給排口が配置された配管部と、前記配管部を通して前記袋体の内部の前記対象流体の給排を行う給排部と、を備えている、請求項1又は2に記載の物品保持装置。
  4. 前記袋体の容積が最大となっていると共に前記袋体が押圧されていない自然状態において、前記給排口と前記第1粒状体との間に、空間が形成されている、請求項に記載の物品保持装置。
  5. 前記袋体の容積が最大となっていると共に前記袋体が押圧されていない自然状態において、前記給排口は、前記袋体における前記対向方向の中央位置よりも前記離間側に配置されている、請求項又はに記載の物品保持装置。
  6. 前記保持部は、前記袋体の内部に配置された前記分離体としての分離用袋体を更に備え、
    前記第1粒状体は、前記分離用袋体の内部に収容され、
    前記第2粒状体は、前記袋体の内部であって前記分離用袋体の外部に収容され、
    前記接近側部分は、前記袋体の内部であって前記分離用袋体よりも前記接近側の部分である、請求項1からのいずれか一項に記載の物品保持装置。
  7. 前記保持部は、前記袋体の外面を覆うカバー体を更に備え、
    前記カバー体は、前記袋体よりも耐摩耗性が高い、請求項1からのいずれか一項に記載の物品保持装置。
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