JP5800127B2 - 形状自在な吸着グリッパ - Google Patents
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Description
そのために、ロボットハンドに接続された複数の吸盤を用いてワーク上部から支える形で把持させてワークが移動可能な構成を有するものである。
そのためには、気密袋体内に発泡スチロール粒を充填すると共に、上記袋体内を減圧しつつ発泡スチロール粒を互いに係合及び固化させるものである。
このような場合には、吸着力の不足により把持が不完全な状態になるか、または把持ができても移動する際に落下する危険性があった。
しかし、かかる気密袋は各種ワークの把持を可能にするため、柔らかい材質からなっている。よって、横向きにして使用する場合においては、気密袋自体及び内部の粒体の重量によって気密袋全体が下方向に弛んでしまうことがあった。
そのため、例えばドアノブのように、壁等に付着しているワークの把持する場合においては、ロボットハンド操縦者の意図通りに把持を行うことができないという問題点を有していた。
一端に受圧面を有する固定部材と、
前記受圧面に密着して取り付けられ、内部に粒体を充填させた可撓性かつ気密性の中空バッグを有する把持部と、
前記固定部材に接続され、前記中空バッグの側方周囲の一部に配置され、前記中空バッグを支持可能な支え部と、
前記中空バッグ内の圧力を所定負圧に減圧しかつ大気圧に戻すことができる減圧装置とを有しており、
前記中空バッグは、ワークの前記受圧面に対向する面に対して押し付ける押付力によって、その接触部分におけるワークの形状にならうようになっており、
前記中空バッグの側方周囲に、前記支え部により前記中空バッグを支持しない部分が存在している、ことを特徴とする形状自在な吸着グリッパが提供される。
前記減圧装置は、前記減圧空間及び前記中空バッグ内部空間内の圧力を所定負圧に減圧しかつ大気圧に戻すことができる。
この図において、1はロボット、2a〜2cはロボットアーム、3はロボットの手先部、4はロボット支持台、5は吸着グリッパ、8a〜8cは関節、9は減圧装置、10は接続部、11は固定部材、11aは受圧面、12は把持部である。
接続部10は、吸着グリッパ5とロボットの手先部3を接続するものである。
この例では、減圧装置9は接続部10内に設置されているが、これらの機能を損なわなければ他の場所でもよい。
また、図3(A)は本発明の第1実施例による形状自在な吸着グリッパの断面図である。
さらに、図3(B)は、本発明の第1実施例による形状自在な吸着グリッパにおいてワークを把持した状態の断面図である。
この図において、6はワーク、11は固定部材、11aは受圧面、12は把持部、12aは中空バッグ、12bは粒体、12cは支え部(自重支え)、13はチューブ、14はチューブ接続部、15はフィルタである。
この例では円形状になっており、チューブ13を通すための貫通穴を有する。
また、粒体12bは、中空バッグ12aの内部を減圧する場合において、固形化されるものであるため、例えば、発泡スチロールやガラスビーズ、炒った豆や乾燥した木片等を砕いたもの等、表面摩擦の大きい物質であることが好ましい。
さらに、粒体12bは、表面摩擦を大きくするために、起伏のある形状や多角面体の形状であってもよい。
また、炒った豆や乾燥した木片等を砕いたものであれば、その大きさが100μm〜500μmの間に収まるものであることが好ましい。
具体的には、中空バッグ12aを横向きにした場合における、中空バッグ12aの下方に位置するように設置する。
さらに、図4(B)は、本発明の第2実施例による形状自在な吸着グリッパにおいてワークを把持した状態の断面図である。
この図において、16はチューブ、17はチューブ接続部、18は減圧空間である。
減圧空間18は、図4(B)のようにワーク6を把持した際においては密閉された空間になるため、かかる減圧空間18の減圧を行うことで、第1実施例の場合と比較して、把持力を高めることができる。
上記2回の減圧のタイミングは、初めにワーク6の形状に合わせて、中空バッグ12aの形状を変形させる必要があるため、中空バッグ12aの内部空間の減圧の方を先に行うか、ほぼ同時に行うことが望ましい。
また、中空バッグ12aの内部空間及び減圧空間18の減圧を減圧装置9のみで行う場合であっても、例えば切替えバルブ(図示しない)を用いることで、それぞれの減圧のタイミングを調整できるような構成であってもよい。
4 ロボット支持台、5 吸着グリッパ、6 ワーク、8a〜8c 関節、
9 減圧装置、10 接続部、11 固定部材、11a 受圧面、
12 把持部、12a 中空バッグ、12b 粒体、12c 支え部、
13 チューブ、14 チューブ接続部、15 フィルタ、16 チューブ、
17 チューブ接続部、18 減圧空間
Claims (6)
- ワークを把持する形状自在な吸着グリッパであって、
一端に受圧面を有する固定部材と、
前記受圧面に密着して取り付けられ、内部に粒体を充填させた可撓性かつ気密性の中空バッグを有する把持部と、
前記固定部材に接続され、前記中空バッグの側方周囲の一部に配置され、前記中空バッグを支持可能な支え部と、
前記中空バッグ内の圧力を所定負圧に減圧しかつ大気圧に戻すことができる減圧装置とを有しており、
前記中空バッグは、ワークの前記受圧面に対向する面に対して押し付ける押付力によって、その接触部分におけるワークの形状にならうようになっており、
前記中空バッグの側方周囲に、前記支え部により前記中空バッグを支持しない部分が存在している、ことを特徴とする形状自在な吸着グリッパ。 - 前記中空バッグに関して前記支え部と反対側に、前記中空バッグを支持しない前記部分が存在している、ことを特徴とする請求項1に記載の形状自在な吸着グリッパ。
- 前記支え部は、板状、半球形状、または半円筒形状である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の形状自在な吸着グリッパ。
- 前記中空バッグは、前記受圧面が向いている方向に中心部を貫通する減圧空間と、該減圧空間を取り囲む中空バッグ内部空間とを有しており、
前記減圧装置は、前記減圧空間及び前記中空バッグ内部空間内の圧力を所定負圧に減圧しかつ大気圧に戻すことができる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の形状自在な吸着グリッパ。 - 前記中空バッグでワークを把持する時に、前記中空バッグの変形により、前記減圧空間内にワークが挿入され得るようになっている、ことを特徴とする請求項4に記載の形状自在な吸着グリッパ。
- 前記減圧装置は、前記中空バッグ内部空間内及び前記減圧空間について、所定負圧に減圧し又は大気圧に戻す対象の切替えを行う切替えバルブを有する、ことを特徴とする請求項4または5に記載の形状自在な吸着グリッパ。
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