JP7159704B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、突極性を有するブラシレスモータを制御するモータ制御装置に関する。
特許文献1には、突極性を有するブラシレスモータのロータの磁極を判別するモータ制御装置の一例が記載されている。ベクトル制御の回転座標におけるd軸と推定されている軸を推定d軸とし、推定d軸と直交する軸を推定q軸とした場合、この制御装置では、推定d軸の方向に正向きの電圧を印加し、推定d軸の方向に流れる電流成分である第1のd軸電流成分が取得される。また、第1のd軸電流成分の取得の完了後に推定d軸の方向に負向きの電圧を印加し、推定d軸の方向に流れる電流成分である第2のd軸電流成分が取得される。そして、第1のd軸電流成分の大きさから推定される推定d軸の方向のインダクタンスと、第2のd軸電流成分の大きさから推定される推定d軸の方向のインダクタンスとの比較を基に、ロータの磁極が判別される。
特開2014-11822号公報
ロータの磁極を判別するに際し、判別に要する時間の短縮化が求められている。
上記課題を解決するためのモータ制御装置は、給電によってブラシレスモータのロータを回転させる回転制御部と、回転制御部によるブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向を判定する回転方向判定部と、回転制御部によるブラシレスモータへの給電によって同ブラシレスモータのコイルに流れる電流の向きと、回転方向判定部によって判定されたロータの回転方向とを基に、ロータの磁極を判別する磁極判別部と、を備える。
ブラシレスモータのコイルに流れる電流の向きと、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向との関係は、ロータの磁極によって変わる。上記構成によれば、ブラシレスモータへの給電によってロータを回転させる。そして、給電によってブラシレスモータのコイルに流れた電流の向きと、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向の判定結果とを基に、ロータの磁極が判別される。しかも、磁極の判別に際し、コイルに一方の方向への電流を流した後に、他方の方向への電流をコイルに流さなくてもよくなる。したがって、ロータの磁極の判別に要する時間の短縮化が可能となる。
ベクトル制御の回転座標におけるd軸と推定されている軸を推定d軸とし、推定d軸と直交する軸を推定q軸とする。この場合、モータ制御装置は、回転座標の実際のd軸である実d軸の方向と推定d軸の方向との誤差が所定の磁極判定許可範囲に含まれているか否かを判定する誤差判定部を備えることが好ましい。そして、回転制御部は、誤差判定部によって上記誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされているときに、ブラシレスモータへの給電によってロータを回転させるようにしてもよい。また、磁極判別部は、誤差判定部によって上記誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされている状況下での回転制御部によるブラシレスモータへの給電によってコイルに流れる電流の向きと、回転方向判定部によって判定されたロータの回転方向とを基に、ロータの磁極を判別するようにしてもよい。
上記構成によれば、上記誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされている状況下で、ブラシレスモータへの給電が行われる。そして、このときにコイルに流れる電流の向きと、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向の判定結果とを基に、ロータの磁極が判別される。上記誤差が磁極判定許可範囲に含まれている場合には、推定q軸の方向と実q軸の方向との誤差が所定値の範囲に含まれているため、比較的小さな電流でロータを回転させることができる。
また、モータ制御装置は、回転制御部によるブラシレスモータへの給電によってロータを回転させた後に、回転座標上の実際のd軸である実d軸の方向に推定d軸の方向が近づくように当該推定d軸の方向を修正する事後修正処理を実行する回転座標設定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、ロータの磁極の判別のためにロータが回転した後に事後修正処理が実行される。これにより、実d軸の方向に推定d軸の方向が近づくように、回転座標の制御軸である推定d軸及び推定q軸の方向が修正される。そのため、実d軸の方向と推定d軸の方向との誤差を所定の許容範囲内の値とした上で、その後のモータ制御を行うことが可能となる。
なお、回転方向判定部は、回転座標設定部による事後修正処理の実行によって得られる情報を基に、ロータの回転方向を判定するようにしてもよい。この構成によれば、ロータの回転方向を判定するための処理を事後修正処理とは別に設けなくてもよい分、磁極の判別に要する時間の長期化を抑制できる。
また、回転座標設定部は、回転制御部によるブラシレスモータへの給電によってロータが回転される前に、実d軸の方向に推定d軸の方向が近づくように当該推定d軸の方向を修正する事前修正処理を実行するようにしてもよい。この場合、回転方向判定部は、回転座標設定部による事前修正処理の実行によって得られる情報と、回転座標設定部による事後修正処理の実行によって得られる情報とを基に、ロータの回転方向を判定することが好ましい。
上記構成によれば、事前修正処理の実行によって、実d軸の向きと推定d軸の向きとの位相差がほぼ「0°」である状態、又は、位相差がほぼ「180°」である状態にしてから、ロータの磁極の判別のためにロータが回転されることとなる。そのため、ブラシレスモータへの給電によるロータの回転後に実行される事後修正処理によって得られる情報と、事前修正処理によって得られた情報とを基に、ブラシレスモータへの給電によるロータの回転方向を判定することができる。そして、このように判定されたロータの回転方向と、ロータを回転させたときにコイルに流れた電流の向きとを基に、ロータの磁極を判別することができる。
また、回転制御部は、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転量が規定量以下であるときには、ロータを反対方向に回転させるような態様の給電をブラシレスモータに対して行うことによってロータを回転させるようにしてもよい。
ロータを第1の方向に回転させるべくブラシレスモータに給電を行っても、そのときにブラシレスモータに加わっている負荷が大きいと、ロータがほとんど回転しないことがある。この場合、ロータの回転方向を判定する精度が低くなり、ロータの磁極の判別の精度が低くなるおそれがある。この点、上記構成によれば、ロータを第1の方向に回転させるべくブラシレスモータに給電を行っても、第1の方向へのロータの回転量が少ないと判断されたときには、第1の方向の反対方向である第2の方向にロータが回転するようにブラシレスモータへの給電が行われる。このような給電によって第2の方向へのロータの回転量が規定量以上になったときには、ロータの回転方向の判定精度を十分に確保できると判断できる。そのため、そのときの給電によってコイルに流れる電流の向きと、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向の判定結果とを基に、ロータの磁極を判別することができるようになる。
また、回転制御部は、ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転量が規定量以下であるときには、ブラシレスモータへの給電を大きくすることでロータを回転させるようにしてもよい。
上記構成によれば、ロータの回転量が少ないと判断されたときには、ブラシレスモータへの給電を大きくすることで、ロータの回転量を規定値以上とすることができる。このような給電によってロータの回転量が実際に規定量以上になったときには、ロータの回転方向の判定精度を十分に確保できると判断できる。そのため、ロータの回転方向の判定結果を基に、ロータの磁極を判別することができるようになる。
実施形態のモータ制御装置と、同モータ制御装置によって制御されるブラシレスモータとを示す概略構成図。 ベクトル制御の回転座標上で制御軸を連続的に変化させた際における推定q軸高周波電流の推移を示すグラフ。 (a)は外乱電圧信号を示すグラフ、(b)はパルス信号を示すグラフ。 ロータの磁極を判別する際に実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。 回転処理の実行によって位相差が変化した様子を示す模式図。 推定ロータ速度を算出するための演算回路を示すブロック図。
以下、モータ制御装置の一実施形態を図1~図5に従って説明する。
図1には、本実施形態のモータ制御装置10と、モータ制御装置10によって制御されるブラシレスモータ100とが図示されている。ブラシレスモータ100は、車載のブレーキ装置におけるブレーキ液の吐出用の動力源として用いられる。ブラシレスモータ100は、永久磁石埋込型同期モータである。ブラシレスモータ100は、複数の相(U相、V相及びW相)のコイル101,102,103と、突極性を有するロータ105とを備えている。ロータ105としては、例えば、N極とS極とが一極ずつ着磁されている2極ロータを挙げることができる。
モータ制御装置10は、ベクトル制御によってブラシレスモータ100を駆動させる。このようなモータ制御装置10は、指令電流算出部11、指令電圧算出部12、2相/3相変換部13、インバータ14、3相/2相変換部15及びロータ位置推定部16を有している。
指令電流算出部11は、ブラシレスモータ100に対する要求トルクTR*に基づき、d軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*を算出する。d軸指令電流Id*は、ベクトル制御の回転座標におけるd軸の方向の電流成分の指令値である。q軸指令電流Iq*は、回転座標におけるq軸の方向の電流成分の指令値である。d軸及びq軸は、回転座標上で互いに直交している。
指令電圧算出部12は、d軸指令電流Id*と、d軸電流Idとに基づいたフィードバック制御によって、d軸指令電圧Vd*を算出する。d軸電流Idとは、ブラシレスモータ100の各コイル101~103への給電によって回転座標上で発生した電流ベクトルのうちの推定d軸の方向の電流成分を示す値である。また、指令電圧算出部12は、q軸指令電流Iq*と、q軸電流Iqとに基づいたフィードバック制御によって、q軸指令電圧Vq*を算出する。q軸電流Iqとは、各コイル101~103への給電によって回転座標上で発生した電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分を示す値である。
なお、推定d軸とは、ベクトル制御の回転座標上の制御軸のうち、d軸と推定されている軸のことである。回転座標上での実際のd軸のことを実d軸という。また、回転座標上での実際のq軸のことを実q軸といい、回転座標上の制御軸のうちのq軸と推定されている軸のことを推定q軸という。
2相/3相変換部13は、ロータ105の位置(すなわち、回転角)であるロータ回転角θを基に、d軸指令電圧Vd*及びq軸指令電圧Vq*を、U相指令電圧VU*と、V相指令電圧VV*と、W相指令電圧VW*とに変換する。U相指令電圧VU*は、U相のコイル101に印加する電圧の指令値である。V相指令電圧VV*は、V相のコイル102に印加する電圧の指令値である。W相指令電圧VW*は、W相のコイル103に印加する電圧の指令値である。
インバータ14は、複数のスイッチング素子を有している。インバータ14は、2相/3相変換部13から入力されたU相指令電圧VU*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってU相信号を生成する。また、インバータ14は、入力されたV相指令電圧VV*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってV相信号を生成する。また、インバータ14は、入力されたW相指令電圧VW*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってW相信号を生成する。すると、U相信号がブラシレスモータ100のU相のコイル101に入力され、V相信号がV相のコイル102に入力され、W相信号がW相のコイル103に入力される。
3相/2相変換部15には、ブラシレスモータ100のU相のコイル101に流れた電流であるU相電流IUが入力され、V相のコイル102に流れた電流であるV相電流IVが入力され、W相のコイル103に流れた電流であるW相電流IWが入力される。そして、3相/2相変換部15は、ロータ回転角θを基に、U相電流IU、V相電流IV及びW相電流IWを、d軸の方向の電流成分であるd軸電流Id及びq軸の方向の電流成分であるq軸電流Iqに変換する。
ロータ位置推定部16は、ロータ回転角θを推定する。こうしたロータ位置推定部16は、機能部として、交流電圧発生部161、制御軸修正部162、回転制御部163、回転方向判定部164及び磁極判別部165を有している。
交流電圧発生部161は、実d軸の方向に推定d軸の方向を接近させる際に、図3(a)に示すように、高周波で電圧を振動させる外乱電圧信号Vdh*を生成し、外乱電圧信号Vdh*を第1の加算器17に出力する外乱出力処理を実行する。外乱出力処理が交流電圧発生部161によって実行されている場合、指令電圧算出部12によって算出されたd軸指令電圧Vd*に外乱電圧信号Vdh*が加算され、加算後のd軸指令電圧Vd*が2相/3相変換部13に入力される。
図1に戻り、制御軸修正部162は、交流電圧発生部161によって外乱出力処理が実行されているときに、推定d軸の方向を修正し、推定d軸の方向を実d軸の方向にほぼ一致させるための処理を実行する。こうした制御軸修正部162は、回転座標設定部162aと、誤差判定部162bとを含んでいる。
回転座標設定部162aは、推定d軸の方向を修正し、推定d軸の方向を実d軸の方向に接近させる修正処理を実行する。すなわち、回転座標設定部162aは、修正処理では、3相/2相変換部15から入力されたq軸電流Iqをバンドパスフィルタに通すことにより、q軸電流Iqの高周波成分である推定q軸高周波電流Iqhを検出する。そして、制御軸修正部162は、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhを用い、制御軸の方向、すなわち推定d軸の方向及び推定q軸の方向を修正する。
図2を参照し、修正処理の一例について説明する。図2における実線は、制御軸の方向を連続的に変化させた際における推定q軸高周波電流Iqhの推移である。外乱出力処理が実行されると、推定d軸上には、外乱電圧信号Vdh*に基づいた電圧ベクトルが発生する。すると、ブラシレスモータ100のロータ105が突極性を有しているため、回転座標には、推定d軸の方向に対して実d軸側に偏角した電流ベクトルが発生する。この電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分が、推定q軸高周波電流Iqhに相当する。よって、推定q軸高周波電流Iqhは、推定q軸の方向の電流ベクトルを数値化したものであるといえる。つまり、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が、推定q軸の方向の電流成分の大きさに相当する。また、推定q軸高周波電流Iqhの正負が、推定q軸の方向に流れる電流成分の向き、すなわち正向き又は負向きを表している。本実施形態では、推定q軸高周波電流Iqhが正の値である場合、推定d軸の方向の電流成分の向きが正向きである。一方、推定q軸高周波電流Iqhが負の値である場合、推定d軸の方向の電流成分の向きが負向きである。
図2において、位相差Δθは、実d軸の向きと推定d軸の向きとの位相差のことである。具体的には、推定d軸の向きから実d軸の向きを引いた値が位相差Δθとなる。
そして、図2に示すように、回転座標設定部162aは、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhが正の値である場合、推定d軸の方向の電流成分が正向きであるため、推定d軸の方向を進角させる方向である図中の第1の方向C1に推定d軸の方向を修正する。一方、回転座標設定部162aは、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhが負の値である場合、推定d軸の方向の電流成分が負向きであるため、推定d軸の方向を遅角させる方向である図中の第2の方向C2に推定d軸の方向を修正する。
誤差判定部162bは、実d軸の方向と推定d軸の方向との誤差をd軸誤差とした場合、d軸誤差が所定の磁極判定許可範囲に含まれているか否かを判定する。例えば、誤差判定部162bは、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が所定の閾値IqhThよりも大きい場合には、回転座標上に発生した電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分の大きさが閾値IqhThよりも大きいと判断できるため、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定をなさない。一方、誤差判定部162bは、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が閾値IqhTh以下である場合には、回転座標上に発生した電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分の大きさが閾値IqhTh以下であると判断できるため、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定をなす。なお、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされている場合は、位相差Δθが「0°」に近い値、又は「180°」に近い値となる。
そして、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定が誤差判定部162bによってなされると、回転座標設定部162aは修正処理を終了する。
本実施形態で実行される修正処理は、ロータ105の突極性を利用したものであり、ロータ105の磁極の向きまでは判別できない。そのため、修正処理の終了時では、ロータ105のN極の向きが「180°」ずれている可能性がある。
図1に戻り、回転制御部163は、給電によってロータ105を回転させる回転処理を実行する。すなわち、回転制御部163は、回転処理では、推定q軸の方向に電流ベクトルが発生するように、図3(b)に示すようなパルス信号Iq’*を第2の加算器18に出力する。回転処理が回転制御部163によって実行されると、指令電流算出部11によって算出されたq軸指令電流Iq*にパルス信号Iq’*が加算され、加算後のq軸指令電流Iq*が指令電圧算出部12に入力される。その結果、回転処理の実行によって推定q軸の方向に発生した電流ベクトルの向きに応じた方向にロータ105が回転する。
本実施形態における回転処理では、パルス信号Iq’*をq軸指令電流Iq*に加算することでロータ105を回転させるようにしている。しかし、これに限らず、回転処理では、q軸指令電流Iq*の代わりに要求トルクTR*やq軸指令電圧Vq*に信号を加算することでロータ105を回転させるようにしてもよい。
図1に戻り、回転方向判定部164は、回転制御部163による回転処理の実行、すなわち回転制御部163によるブラシレスモータ100への給電に伴うロータ105の回転方向を判定する。
磁極判別部165は、回転制御部163による回転処理の実行によって生成されたパルス信号Iq’*の電流の向きと、回転方向判定部164によって判定されたロータ105の回転方向とを基に、ロータ105の磁極を判別する磁極判別処理を実行する。回転処理によって生成されたパルス信号Iq’*の電流の向き(すなわち、正向き又は負向き)と、回転制御部163によるブラシレスモータ100への給電によってブラシレスモータ100のコイル101~103に流れる電流の向きとの間には相関がある。そのため、磁極判別処理は、回転制御部163によるブラシレスモータ100への給電によってコイル101~103に流れる電流の向きと、回転方向判定部164によって判定されたロータ105の回転方向とを基に実行される処理であるということができる。
次に、図4及び図5を参照し、ロータ位置推定部16が実行する処理ルーチンについて説明する。なお、本処理ルーチンは、ブラシレスモータ100の駆動の開始時に実行される。
本処理ルーチンにおいて、はじめのステップS11では、修正処理の一つである事前修正処理が実行される。事前修正処理とは、回転制御部163による回転処理の実行に伴うブラシレスモータ100への給電によってロータ105を回転させる前に実行される修正処理のことである。具体的には、回転座標設定部162aは、事前修正処理の開始に先立って外乱出力処理の実行を交流電圧発生部161に指示する。この指示によって外乱出力処理の実行が開始され、外乱電圧信号Vdh*が第1の加算器17に入力されるようになると、回転座標設定部162aは、事前修正処理を開始する。そして、誤差判定部162bによってd軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされると、回転座標設定部162aは、事前回転処理を終了し、外乱出力処理の停止を交流電圧発生部161に指示する。外乱電圧信号Vdh*が第1の加算器17に入力されなくなると、処理が次のステップS12に移行される。
ステップS12において、回転処理の一つである第1の回転処理が回転制御部163によって実行される。すなわち、回転制御部163は、第1の回転処理では、電流の向きが正向きとなるパルス信号Iq’*を生成して第2の加算器18に出力することにより、ロータ105を回転させる。
続いて、ステップS13では、修正処理の一つである事後修正処理が実行される。事後修正処理とは、回転制御部163による回転処理の実行に伴うブラシレスモータ100への給電によってロータ105を回転させた後に実行される修正処理のことである。すなわち、回転座標設定部162aは、事後修正処理の開始に先立って外乱出力処理の実行を交流電圧発生部161に指示する。この指示によって外乱出力処理の実行が開始され、外乱電圧信号Vdh*が第1の加算器17に入力されるようになると、回転座標設定部162aは、事後修正処理を開始する。そして、誤差判定部162bによってd軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされると、回転座標設定部162aは、事後修正処理を終了し、外乱出力処理の停止を交流電圧発生部161に指示する。外乱電圧信号Vdh*が第1の加算器17に入力されなくなると、処理が次のステップS14に移行される。
ステップS14において、回転方向判定部164によって、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向の判定と、ロータ105の回転量Rmtの算出とが行われる。すなわち、第1の回転処理の実施前では、図5で白抜きの四角で示すように位相差Δθがほぼ「0°」であった場合、第1の回転処理が実行されると、ロータ105の回転によって実d軸の向きが進角側に変化する。その結果、図5で黒塗りの四角で示すように、位相差Δθが小さくなる。この場合、事後修正処理が実行されると、推定q軸高周波電流Iqhが正の値から「0」に向けて変化する。つまり、事後修正処理の開始時では、推定d軸の方向の電流成分の向きは正向きである。
一方、第1の回転処理の実施前では、図5で白抜きの丸で示すように位相差Δθがほぼ「180°」であった場合、第1の回転処理が実行されると、ロータ105の回転によって実d軸の向きが遅角側に回転する。その結果、図5で黒塗りの丸で示すように、位相差Δθが大きくなる。この場合、事後修正処理が実行されると、推定q軸高周波電流Iqhが負の値から「0」に向けて変化する。つまり、事後修正処理の開始時では、推定d軸の方向の電流成分の向きは負向きとなる。
そのため、回転方向判定部164は、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向を基に、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定する。具体的には、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向が位相差Δθを小さくする方向である第2の方向C2である場合、回転方向判定部164は、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が負回転方向であると判定する。一方、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向が位相差Δθを大きくする方向である第1の方向C1である場合、回転方向判定部164は、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が正回転方向であると判定する。正回転方向は、ロータ105の負回転方向の逆方向である。つまり、回転方向判定部164は、事後修正処理の実行によって得られる情報、すなわち推定q軸高周波電流Iqhの変化方向を基に、ロータ105の回転方向を判定する。
また、回転方向判定部164は、事後修正処理の開始時における推定q軸高周波電流Iqhの絶対値、すなわち推定q軸の方向の電流成分の大きさを基に、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtを算出する。第1の回転処理の開始前では、推定q軸高周波電流Iqhはほぼ「0」である。この状態から第1の回転処理が実行されてロータ105が回転すると、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が徐々に大きくなる。すなわち、事後修正処理の開始直後における推定q軸高周波電流Iqhと、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtとの間には相関がある。そこで、回転方向判定部164は、事後修正処理の開始時における推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が大きいほどロータ105の回転量Rmtが大きくなるように、回転量Rmtを算出する。
そして、次のステップS15において、算出された回転量Rmtが規定量RmtTh以下であるか否かの判定が行われる。規定量RmtThは、ロータ105の磁極を判別するには回転量Rmtが少ないか否かを判断できるような値に設定されている。そして、回転量Rmtが規定量RmtTh以下であるとの判定がなされていない場合(S15:NO)、第1の回転処理の実行によってロータ105が十分に回転したと判断できるため、処理が後述するステップS19に移行される。一方、回転量Rmtが規定量RmtTh以下であるとの判定がなされている場合(S15:YES)、処理が次のステップS16に移行される。
ステップS16において、回転処理の一つである第2の回転処理が回転制御部163によって実行される。第2の回転処理は、第1の回転処理の実行時とは反対方向にロータ105を回転させる処理である。すなわち、回転制御部163は、第2の回転処理では、電流の向きが負向きとなるパルス信号Iq’*を生成して第2の加算器18に出力することにより、ロータ105を回転させる。本実施形態では、回転制御部163は、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であるときには、ロータ105を反対方向に回転させるような態様の給電をブラシレスモータ100に対して行うことによって、すなわち第2の回転処理を実行することによって、ロータ105を回転させる。
続いて、ステップS17では、上記ステップS13と同様に事後修正処理が実行される。そして、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされ、事後回転処理が終了され、且つ、外乱電圧信号Vdh*が第1の加算器17に入力されなくなると、処理が次のステップS18に移行される。
ステップS18において、回転方向判定部164によって、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向の判定が行われる。すなわち、第2の回転処理の実施前では、位相差Δθがほぼ「0°」であった場合、第2の回転処理が実行されると、実d軸の向きが遅角側に回転する。その結果、位相差Δθが大きくなる。この場合、事後修正処理が実行されると、推定q軸高周波電流Iqhが負の値から「0」に向けて変化する。つまり、事後修正処理の開始時では、推定q軸の方向の電流の向きは負向きとなる。
一方、第2の回転処理の実行前では、位相差Δθがほぼ「180°」であった場合、第2の回転処理が実行されると、実d軸の向きが進角側に回転する。その結果、位相差Δθが小さくなる。この場合、事後修正処理が実行されると、推定q軸高周波電流Iqhが正の値から「0」に向けて変化する。つまり、事後修正処理の開始時では、推定d軸の方向の電流の向きは正向きとなる。
そのため、回転方向判定部164は、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向を基に、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定する。具体的には、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向が位相差Δθを大きくする第1の方向C1である場合、回転方向判定部164は、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が正回転方向であると判定する。一方、事後修正処理の実行に伴う制御軸の修正方向が位相差Δθを小さくする第2の方向C2である場合、回転方向判定部164は、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が負回転方向であると判定する。そして、ロータ105の回転方向の判定が完了すると、処理が次のステップS19に移行する。
ステップS19において、磁極判別部165によって磁極判別処理が実行される。すなわち、磁極判別部165は、磁極判別処理では、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が正回転方向であると判定されているときには、位相差Δθがほぼ「0°」であり、推定されているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置と一致していると判断する。一方、磁極判別部165は、磁極判別処理では、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が負回転方向であると判定されているときには、位相差Δθがほぼ「180°」であり、推定されているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置の反対であると判断する。
また、磁極判別部165は、磁極判別処理では、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が負回転方向であると判定されているときには、位相差Δθがほぼ「0°」であり、推定されているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置と一致していると判断する。一方、磁極判別部165は、磁極判別処理では、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向が正回転方向であると判定されているときには、位相差Δθがほぼ「180°」であり、推定されているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置の反対であると判断する。
そして、磁極判別処理の実行が終了すると、本処理ルーチンが終了される。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
ブラシレスモータ100の駆動開始が指示されると、事前修正処理が実行され、実d軸の向きと推定d軸の向きとの位相差Δθがほぼ「0°」又はほぼ「180°」となる。すると、d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされるため、第1の回転処理が実行される。すなわち、推定q軸の方向に正向きの電流ベクトルが発生するようにブラシレスモータ100が給電される。すると、そのときの位相差Δθ、及び、正向きの電圧に応じた方向にロータ105が回転する。
図5に白抜きの四角で示すように事前修正処理によって位相差Δθがほぼ「0°」となっていた場合、第1の回転処理が実行されると、ロータ105の回転によって位相差Δθが小さくなる。すなわち、推定q軸高周波電流Iqhが正側に変化する。一方、図5に白抜きの丸で示すように事前修正処理によって位相差Δθがほぼ「180°」となっていた場合、第1の回転処理が実行されると、ロータ105の回転によって位相差Δθが大きくなる。すなわち、推定q軸高周波電流Iqhが負側に変化する。
つまり、第1の回転処理の実行によってロータ105を回転させた場合、その回転方向は、第1の回転処理の実行前における位相差Δθに応じた方向となる。
そして、第1の回転処理が終了すると、事後修正処理が実行される。事前修正処理によって位相差Δθがほぼ「0°」となっていた場合、事後修正処理の実行によって、位相差Δθが「0°」に近づくように推定d軸の方向が修正される。この際、推定q軸高周波電流Iqhは正の値から「0」に向けて変化する。一方、事前修正処理によって位相差Δθがほぼ「180°」となっていた場合、事後修正処理の実行によって、位相差Δθが「180°」に近づくように推定d軸の向きが修正される。この際、推定q軸高周波電流Iqhは負の値から「0」に向けて変化する。
事後修正処理の実行中において、推定q軸高周波電流Iqhが「0」になるまでの間における、推定d軸の方向の電流成分の向きは、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向と相関している。そのため、本実施形態では、事後修正処理の実行中における推定q軸高周波電流Iqhの変化を監視することによって、第1の回転処理の実行によるロータ105の回転方向を判定することができる。
よって、本実施形態では、第1の回転処理の実行によってコイル101~103に流れた電流の向き、すなわち第1の回転処理の実行によって生成されたパルス信号Iq’*の電流の向きと、第1の回転処理の実行によるロータ105の回転方向とを基に、ロータ105の磁極が判別される。
正向きのパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に流した際にロータ105を十分に回転させることができれば、負向きのパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に流さなくても、ロータ105の磁極を判別することができる。つまり、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多い場合には、第2の回転処理を実行しなくても、ロータ105の磁極を判別することができる。したがって、ロータ105の磁極の判別に要する時間を短縮することができる。
また、「特開2014-11822号公報」に記載されるロータ105の磁極の判別方法を比較例の判別方法とする。この比較例の判別方法のように推定d軸の正向きのインダクタンスと、推定d軸の負向きのインダクタンスとの比較を基にロータ105の磁極を判別する場合では、各インダクタンスの大小関係を明らかにするためには大きな電流を各コイル101~103に流す必要がある。この点、本実施形態では、ロータ105を回転させることのできる程度の電流を各コイル101~103に流すことにより、ロータ105の磁極が判別される。この際に各コイル101~103に流す電流の大きさは、比較例の判別方法の場合と比較して小さくてもよい。したがって、比較例の判別方法でロータ105の磁極の判別を行う場合と比較し、判別に要する消費電力を少なくすることができる。
なお、本実施形態では、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(1)事前修正処理を実行することなく回転処理を実行したとする。この場合、位相差Δθが「90°」である状態、又は位相差Δθが「-90°」である状態で回転処理が実行される可能性がある。この場合、推定q軸の方向にパルス信号Iq’*を入力しても、ロータ105を回転させることができない。このようにロータ105を回転させることができないと、ロータ105の磁極を判別できない。この点、本実施形態では、事前修正処理を実行した後に回転処理が実行される。その結果、位相差Δθがほぼ「0°」である状態、又は位相差Δθがほぼ「180°」である状態で回転処理を実行させることができる。したがって、回転処理を実行した際にロータ105が回転しないという事象の発生を抑制できる。
また、上述したようにロータ105の磁極の判別精度を高くするためには、ロータ105の回転量Rmtを規定量RmtThよりも多くすることが望ましい。d軸誤差が磁極判定許可範囲外の値である場合、回転量Rmtを規定量RmtThよりも多くするためには比較的大きなパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に入力させる必要がある。この点、本実施形態では、事前修正処理の実行によってd軸誤差を磁極判定許可範囲内の値としてから回転処理が実行される。d軸誤差が磁極判定許可範囲に含まれている場合、推定q軸の方向と実q軸の方向との誤差であるq軸誤差が所定の範囲に含まれている。すなわち、q軸誤差が小さいと判断できる。そのため、比較的小さな電流でロータ105を回転させることができる。ちなみに、ここでいうq軸誤差は、d軸誤差と同じ値となる。
(2)回転処理が実行された後では、事後修正処理の実行によって、推定q軸高周波電流Iqhをほぼ「0」とするように推定d軸の向きが修正される。そのため、位相差Δθを極力小さくした状態で、その後のモータ制御を行うことができる。
(3)正回転方向及び負回転方向のうちの一方の回転方向にロータ105を回転させるべくブラシレスモータ100に給電を行っても、そのときにブラシレスモータ100に加わっている負荷が大きいと、ロータ105がほとんど回転しないことがある。すなわち、第1の回転処理を実行してもブラシレスモータ100に加わっている負荷が大きいと、ロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多くならないことがある。この場合、第1の回転処理の実行によって得られた情報を基にロータ105の回転方向を判定した場合、その判定精度が低く、ひいてはロータ105の磁極を精度良く判別できないおそれがある。
この点、本実施形態では、第1の回転処理を実行してもロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多くならないときには、第2の回転処理が実行される。第2の回転処理では、正回転方向及び負回転方向のうちの他方の回転方向にロータ105を回転させるべくブラシレスモータ100に給電が行われる。そして、第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多くなったときには、ロータ105の回転方向の判定精度を十分に確保できたと判断できる。そのため、第2の回転処理時に推定q軸の方向に入力されたパルス信号Iq’*の正負の向きと、第2の回転処理の実行によるロータ105の回転方向とを基に、ロータ105の磁極が判別される。これにより、磁極の判別精度の低下を抑制することができる。
(4)本実施形態では、事後修正処理の実行中に得られる情報を基に、ロータ105の回転方向を判定するようにしている。そのため、事後修正処理とは別に、ロータ105の回転方向を判定するための処理を設けなくてもよい分、ロータ105の磁極の判別に要する時間の長期化を抑制できる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図4に示した処理ルーチンにおいて、第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であった場合(S15:YES)、事前修正処理を再度実行した後に第2の回転処理を実行するようにしてもよい。
・第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であっても第2の回転処理を実行しなくてもよい。この場合、例えば、第1の回転処理を複数回繰り返してもよい。具体的には、一回目の第1の回転処理を実行してもロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であった場合、二回目の第1の回転処理では、一回目の第1の回転処理の実行時におけるパルス信号Iq’*よりも電流レベルの大きいパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に入力させるようにしてもよい。そして、二回目の第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多いときには磁極判別処理を実行する。一方、二回目の第1の回転処理の実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であったときには、三回目の第1の回転処理を実行する。なお、三回目の第1の回転処理では、二回目の第1の回転処理の実行時におけるパルス信号Iq’*よりも電流レベルの大きいパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に入力させる。
・第2の回転処理を実行に伴うロータ105の回転量Rmtが規定量RmtTh以下であった場合、第2の回転処理の実行時におけるパルス信号Iq’*よりも電流レベルの大きいパルス信号Iq’*を推定q軸の方向に入力させる第2の回転処理を再度実行するようにしてもよい。このように再度の第2の回転処理の実行によってロータ105の回転量Rmtが規定量RmtThよりも多いときには、このときの情報を用いて第2の回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、事後修正処理の実行による推定q軸高周波電流Iqhの変化方向を、事後修正処理の実行によって得られる情報として取得し、当該情報を基に回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定している。これに限らず、別の情報を基にロータ105の回転方向を判定するようにしてもよい。例えば、事後修正処理の開始時における推定d軸の方向の電流成分の向きである事後修正処理の開始時における推定q軸高周波電流Iqhの正負を、事後修正処理の実行によって得られる情報として取得し、当該情報を基に回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定するようにしてもよい。
また、回転方向判定部164は、事前修正処理の実行によって得られる情報と、事後修正処理の実行によって得られる情報とを基に、ロータ105の回転方向を判定するようにしてもよい。例えば、事前修正処理の終了時点における推定q軸高周波電流Iqhである第1の推定q軸高周波電流を、事前修正処理の実行によって得られる情報として取得する。また、事後修正処理の開始時点における推定q軸高周波電流Iqhである第2の推定q軸高周波電流を、事後修正処理の実行によって得られる情報として取得する。この場合、第2の推定q軸高周波電流と、第1の推定q軸高周波電流とを基に、ロータ105の回転方向を判定することになる。
また、別の手法として、事前修正処理の終了時点におけるロータ105の位置である第1の推定ロータ位置を事前修正処理の実行によって得られる情報として取得し、事後修正処理の終了時点におけるロータ105の位置である第2の推定ロータ位置を事後修正処理の実行によって得られる情報として取得するようにしてもよい。この場合、第1の推定ロータ位置と第2の推定ロータ位置とを比較することにより、ロータ105の回転方向を判定することができる。なお、推定ロータ位置θdcは、図6に示すように、第1の演算器31によって推定q軸高周波電流Iqhを比例積分演算することで推定ロータ速度ωdcを求め、第2の演算器32によって推定ロータ速度ωdcを更に積分することで求めることができる。
・回転処理の実行中における推定q軸高周波電流Iqhの変化方向を取得し、取得した変化方向を基に回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定するようにしてもよい。例えば、回転処理の実行中では、推定q軸高周波電流Iqhが小さくなる方向に推定q軸高周波電流Iqhが変化している場合には、回転処理の実行によってロータ105が正回転方向に回転したと判定する。一方、回転処理の実行中では、推定q軸高周波電流Iqhが大きくなる方向に推定q軸高周波電流Iqhが変化している場合には、回転処理の実行によってロータ105が負回転方向に回転したと判定する。
・事後修正処理は、実d軸の方向に推定d軸の方向を接近させることができるのであれば、上記実施形態で説明した内容となる異なる内容の処理であってもよい。
・事前修正処理は、実d軸の方向に推定d軸の方向を接近させることができるのであれば、上記実施形態で説明した内容となる異なる内容の処理であってもよい。
・回転処理の実行に先立って、外乱電圧信号Vdh*を推定d軸の方向に流すことにより、回転処理の実行前における推定q軸高周波電流Iqhを開始前推定q軸高周波電流として取得することができる。また、回転処理の実行後に外乱電圧信号Vdh*を推定d軸の方向に流すことにより、回転処理の実行後における推定q軸高周波電流Iqhを終了後推定q軸高周波電流として取得することができる。そして、終了後推定q軸高周波電流と開始前推定q軸高周波電流とを比較することにより、回転処理の実行に伴うロータ105の回転方向を判定することができる。そのため、このような方法でロータ105の回転方向を判定する場合、事前修正処理の実行を省略してもよい。
・回転処理と事後修正処理との間に、ロータの回転方向を判定するための処理を新たに設けてもよい。
・モータ制御装置10は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア(特定用途向け集積回路:ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・ブラシレスモータ100に適用されるロータ105は、2極ロータではなく、4極ロータであってもよい。
・モータ制御装置10が適用されるブラシレスモータは、車載のブレーキ装置とは別のアクチュエータの動力源であってもよい。
10…モータ制御装置、16…ロータ位置推定部、162…制御軸修正部、162a…回転座標設定部、162b…誤差判定部、163…回転制御部、164…回転方向判定部、165…磁極判別部、100…ブラシレスモータ、101~103…コイル、105…ロータ。

Claims (7)

  1. 給電によってブラシレスモータのロータを回転させる回転制御部と、
    前記回転制御部による前記ブラシレスモータへの給電に伴う前記ロータの回転方向を判定する回転方向判定部と、
    前記回転制御部による前記ブラシレスモータへの給電によって同ブラシレスモータのコイルに流れる電流の向きと、前記回転方向判定部によって判定された前記ロータの回転方向とを基に、前記ロータの磁極を判別する磁極判別部と、を備える
    モータ制御装置。
  2. ベクトル制御の回転座標におけるd軸と推定されている軸を推定d軸とした場合、
    前記回転座標の実際のd軸である実d軸の方向と前記推定d軸の方向との誤差が所定の磁極判定許可範囲に含まれているか否かを判定する誤差判定部を備え、
    前記回転制御部は、前記誤差判定部によって前記誤差が前記磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされているときに、前記ブラシレスモータへの給電によって前記ロータを回転させ、
    前記磁極判別部は、前記誤差判定部によって前記誤差が前記磁極判定許可範囲に含まれているとの判定がなされている状況下での前記回転制御部による前記ブラシレスモータへの給電によって前記コイルに流れる電流の向きと、前記回転方向判定部によって判定された前記ロータの回転方向とを基に、前記ロータの磁極を判別する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. ベクトル制御の回転座標におけるd軸と推定されている軸を推定d軸とした場合、
    前記回転制御部による前記ブラシレスモータへの給電によって前記ロータを回転させた後に、前記回転座標の実際のd軸である実d軸の方向に前記推定d軸の方向が近づくように当該推定d軸の方向を修正する事後修正処理を実行する回転座標設定部を備える
    請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記回転方向判定部は、前記回転座標設定部による前記事後修正処理の実行によって得られる情報を基に、前記ロータの回転方向を判定する
    請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記回転座標設定部は、前記回転制御部による前記ブラシレスモータへの給電によって前記ロータを回転させる前に、前記実d軸の方向に前記推定d軸の方向が近づくように当該推定d軸の方向を修正する事前修正処理を実行し、
    前記回転方向判定部は、前記回転座標設定部による前記事前修正処理の実行によって得られる情報と、前記回転座標設定部による前記事後修正処理の実行によって得られる情報とを基に、前記ロータの回転方向を判定する
    請求項3又は請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記回転制御部は、前記ブラシレスモータへの給電に伴う前記ロータの回転量が規定量以下であるときには、前記ロータを反対方向に回転させるような態様の給電を前記ブラシレスモータに対して行うことによって前記ロータを回転させる
    請求項1~請求項5のうち何れか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記回転制御部は、前記ブラシレスモータへの給電に伴う前記ロータの回転量が規定量以下であるときには、前記ブラシレスモータへの給電を大きくすることで前記ロータを回転させる
    請求項1~請求項6のうち何れか一項に記載のモータ制御装置。
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