JP2020054035A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリからブラシレスモータに供給できる電力の量が少ないときでも、ロータの磁極の向きを特定することができるモータ制御装置を提供すること。【解決手段】モータ制御装置10は、規定値以上の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給してロータ105の磁極の向きを特定する第1の特定部162と、規定値未満の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給してロータ105の磁極の向きを特定する第2の特定部163と、規定値以上の電力を供給できるとの判定をなすときには第1の特定部162による磁極の向きの特定を許可し、規定値以上の電力を供給できるとの判定をなさないときには第2の特定部163による磁極の向きの特定を許可する許可部164とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスモータを制御するモータ制御装置に関する。
特許文献1には、突極性を有するブラシレスモータのロータの磁極の向きを判別するモータ制御装置の一例が記載されている。このモータ制御装置では、ベクトル制御の回転座標における推定d軸の方向が実際のd軸の方向と一致していると判定されている状況下で、ロータの磁極の向きの判別が行われる。
すなわち、推定d軸の方向に正の電圧を印加し、推定d軸の方向に流れる電流成分であるd軸成分の電流値が取得される。そして、d軸成分の電流値が第1の電流値であるときにおける推定d軸方向のインダクタンスが第1のインダクタンスとして算出される。続いて、推定d軸の方向に負の電圧を印加し、d軸成分の電流値が取得される。そして、d軸成分の電流値が第2の電流値であるときにおける推定d軸方向のインダクタンスが第2のインダクタンスとして算出される。第2の電流値は、第1の電流値の正負を反転させた値である。そして、第1のインダクタンスと、第2のインダクタンスとの比較結果を基に、ロータの磁極の向きが特定される。
特開2014−11822号公報
上記のような方法で磁極の向きを特定する場合、第1の電流値及び第2の電流値の絶対値が大きいほど第1のインダクタンスと第2のインダクタンスとの差分が大きくなりやすい分、特定の精度が高くなる。言い換えると、ブラシレスモータに給電量をあまり大きくできない場合、第1の電流値及び第2の電流値の絶対値をあまり大きくすることができないため、第1のインダクタンスと第2のインダクタンスとの差分が大きくなりにくい。その結果、当該特定の精度が低くなるおそれがある。すなわち、ブラシレスモータに給電を行うバッテリの劣化などによってブラシレスモータに供給できる電力を大きくできない場合、d軸成分の電流値の絶対値を十分に大きくすることができず、ロータの磁極の特定の精度が低くなるおそれがある。
上記課題を解決するためのモータ制御装置は、バッテリからブラシレスモータに電力を供給してブラシレスモータのロータの磁極の向きを特定する装置である。このモータ制御装置は、規定値以上の電力をバッテリからブラシレスモータに供給してロータの磁極の向きを特定する第1の特定部と、規定値未満の電力をバッテリからブラシレスモータに供給してロータの磁極の向きを特定する第1の特定部と異なる第2の特定部と、バッテリからブラシレスモータに規定値以上の電力を供給できるとの判定をなすときには第1の特定部によるロータの磁極の向きの特定を許可し、バッテリからブラシレスモータに規定値以上の電力を供給できるとの判定をなさないときには第2の特定部によるロータの磁極の向きの特定を許可する許可部と、を備えている。
上記構成によれば、規定値以上の電力をバッテリからブラシレスモータに供給できるとの判定がなされているときには、第1の特定部による処理によって、ロータの磁極の向きが特定される。しかし、規定値以上の電力をバッテリからブラシレスモータに供給できるとの判定がなされていないときには、第1の特定部による処理ではなく、第2の特定部による処理によって、ロータの磁極の向きが特定される。すなわち、上記構成では、ブラシレスモータに供給できる電力の量によって、ロータの磁極の向きを特定するための処理を使い分けるようにしている。そのため、バッテリからブラシレスモータに供給できる電力の量が少ないときでも、ロータの磁極の向きを特定することができるようになる。
第1の実施形態のモータ制御装置と、同モータ制御装置によって制御されるブラシレスモータとを示す概略構成図。 ベクトル制御の回転座標における制御軸の方向を連続的に変化させた際における推定q軸高周波電流の推移を示すグラフ。 同ブラシレスモータにおいて、d軸の方向のインダクタンス特性を示すグラフ。 (a),(b)は推定d軸の方向に電圧を印加した際におけるd軸電流の推移を模式的に示すグラフ。 (a),(b)は推定d軸の方向に電圧を印加した際におけるd軸電流の推移を模式的に示すグラフ。 第1の実施形態において、ロータ回転角を導出する際に実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。 第2の実施形態において、ロータ回転角を導出する際に実行される処理ルーチンの一部を説明するフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、モータ制御装置の第1の実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1には、本実施形態のモータ制御装置10と、モータ制御装置10によって制御されるブラシレスモータ100とが図示されている。ブラシレスモータ100は、車載のブレーキ装置におけるブレーキ液の吐出用の動力源として用いられる。ブラシレスモータ100は、永久磁石埋込型同期モータである。ブラシレスモータ100は、複数の相(U相、V相及びW相)のコイル101,102,103と、突極性を有するロータ105とを備えている。ロータ105としては、例えば、N極とS極とが一極ずつ着磁されている2極ロータを挙げることができる。
モータ制御装置10は、ベクトル制御によってブラシレスモータ100を駆動させる。このようなモータ制御装置10は、指令電流算出部11、指令電圧算出部12、2相/3相変換部13、インバータ14、3相/2相変換部15及びロータ位置推定部16を有している。
指令電流算出部11は、ブラシレスモータ100に対する要求トルクTR*に基づき、d軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*を算出する。d軸指令電流Id*は、ベクトル制御の回転座標におけるd軸の方向の電流成分の指令値である。q軸指令電流Iq*は、回転座標におけるq軸の方向の電流成分の指令値である。d軸及びq軸は、回転座標上で互いに直交している。
指令電圧算出部12は、d軸指令電流Id*と、d軸電流Idとに基づいたフィードバック制御によって、d軸指令電圧Vd*を算出する。d軸電流Idとは、ブラシレスモータ100の各コイル101〜103への給電によって回転座標上で発生した電流ベクトルのうちの推定d軸の方向の電流成分を示す値である。また、指令電圧算出部12は、q軸指令電流Iq*と、q軸電流Iqとに基づいたフィードバック制御によって、q軸指令電圧Vq*を算出する。q軸電流Iqとは、各コイル101〜103への給電によって回転座標上で発生した電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分を示す値である。
なお、推定d軸とは、回転座標のd軸と推定される軸のことである。回転座標の実際のd軸のことを実d軸という。また、回転座標の実際のq軸のことを実q軸といい、回転座標のq軸と推定される軸のことを推定q軸という。
2相/3相変換部13は、ロータ105の位置(すなわち、回転角)であるロータ回転角θを基に、d軸指令電圧Vd*及びq軸指令電圧Vq*を、U相指令電圧VU*と、V相指令電圧VV*と、W相指令電圧VW*とに変換する。U相指令電圧VU*は、U相のコイル101に印加する電圧の指令値である。V相指令電圧VV*は、V相のコイル102に印加する電圧の指令値である。W相指令電圧VW*は、W相のコイル103に印加する電圧の指令値である。
インバータ14は、バッテリ200から供給される電力によって動作する複数のスイッチング素子を有している。インバータ14は、2相/3相変換部13から入力されたU相指令電圧VU*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってU相信号を生成する。また、インバータ14は、入力されたV相指令電圧VV*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってV相信号を生成する。また、インバータ14は、入力されたW相指令電圧VW*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってW相信号を生成する。すると、U相信号がブラシレスモータ100のU相のコイル101に入力され、V相信号がV相のコイル102に入力され、W相信号がW相のコイル103に入力される。
3相/2相変換部15には、ブラシレスモータ100のU相のコイル101に流れた電流であるU相電流IUが入力され、V相のコイル102に流れた電流であるV相電流IVが入力され、W相のコイル103に流れた電流であるW相電流IWが入力される。そして、3相/2相変換部15は、ロータ回転角θを基に、U相電流IU、V相電流IV及びW相電流IWを、d軸の方向の電流成分であるd軸電流Id及びq軸の方向の電流成分であるq軸電流Iqに変換する。
ロータ位置推定部16は、ロータ回転角θを推定する。こうしたロータ位置推定部16は、ロータ回転角θを推定するための機能部として、修正部161、第1の特定部162、第2の特定部163及び許可部164を有している。
修正部161は、推定d軸の方向を実d軸の方向に接近させる修正処理を実行する。すなわち、修正部161は、3相/2相変換部15から入力されたq軸電流Iqをバンドパスフィルタに通すことにより、q軸電流Iqの高周波成分である推定q軸高周波電流Iqhを検出する。そして、修正部161は、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhを用い、実d軸の向きと推定d軸の向きとの位相差Δθが「0°」又は「180°」の近傍の値となるように推定d軸の方向及び推定q軸の方向を修正する。ここでいう位相差Δθとは、推定d軸の向きから実d軸の向きを引いた値である。
図2を参照し、修正処理の一例について説明する。
修正部161は、修正処理では、高周波で電圧を振動させる外乱電圧信号Vdh*を生成し、外乱電圧信号Vdh*を第1の加算器171に出力する。外乱電圧信号Vdh*が修正部161から出力されている場合、指令電圧算出部12によって算出されたd軸指令電圧Vd*に外乱電圧信号Vdh*が加算され、加算後のd軸指令電圧Vd*が2相/3相変換部13に入力される。
図2における実線は、修正部161から外乱電圧信号Vdh*が出力されている状況下で推定d軸の方向を連続的に変化させた際における推定q軸高周波電流Iqhの推移である。修正処理の実行中では、外乱電圧信号Vdh*に基づいた電圧ベクトルが推定d軸上に発生する。ブラシレスモータ100のロータ105が突極性を有しているため、回転座標には、推定d軸の方向に対して実d軸側に偏角した電流ベクトルが発生する。この電流ベクトルのうちの推定q軸の方向の電流成分が、推定q軸高周波電流Iqhに相当する。つまり、推定q軸高周波電流Iqhは、推定q軸の方向の電流ベクトルを数値化したものであるといえる。そのため、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が、推定q軸高周波電流Iqhの推定q軸の方向の電流成分の大きさに相当する。また、推定q軸高周波電流Iqhの正負が、推定q軸高周波電流Iqhの推定q軸の方向に流れる電流成分の向き、すなわち正向き又は負向きを表している。本実施形態では、推定q軸高周波電流Iqhが正の値である場合、推定q軸高周波電流Iqhの推定d軸の方向の電流成分の向きが正向きである。一方、推定q軸高周波電流Iqhが負の値である場合、推定q軸高周波電流Iqhの推定d軸の方向の電流成分の向きが負向きである。
修正部161は、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhが正の値である場合、推定q軸高周波電流Iqhの推定d軸の方向の電流成分が正向きであるため、推定d軸の方向を進角させる方向である図中の第1の方向C1に推定d軸の方向を修正する。一方、修正部161は、修正処理では、検出した推定q軸高周波電流Iqhが負の値である場合、推定q軸高周波電流Iqhの推定d軸の方向の電流成分が負向きであるため、推定d軸の方向を遅角させる方向である図中の第2の方向C2に推定d軸の方向を修正する。
そして、修正部161は、例えば、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が所定の閾値IqhTh以下になったと判定したときに、修正処理を終了する。本実施形態で実行される修正処理は、ロータ105の突極性を利用したものであり、ロータ105の磁極の向きまでは判別できない。そのため、修正処理の終了時では、ロータ105のN極の向きが「180°」ずれている可能性がある。
図1に戻り、第1の特定部162は、規定値PeTh以上の電力をバッテリ200からインバータ14を通じてブラシレスモータ100に供給してロータ105の磁極の向きを特定する第1の特定処理を実行する。ここでいう規定値PeThとは、第1の特定処理によるロータ105の磁極の向きの特定精度を維持するのに十分な電力のことである。
第2の特定部163は、規定値PeTh未満の電力をバッテリ200からインバータ14を通じてブラシレスモータ100に供給してロータ105の磁極の向きを特定する第2の特定処理を実行する。第2の特定処理は、第1の特定処理ほどに大きな電力を用いることなく、ロータ105の磁極の向きを特定することのできる処理である。
許可部164は、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるか否かを判定する。例えば、許可部164は、バッテリ200の電圧であるバッテリ電圧Vbbtを検出する電圧センサ201の出力信号を基に、バッテリ電圧Vbbtを検出する。そして、許可部164は、検出したバッテリ電圧Vbbtを基に、ブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるか否かを判定することができる。そして、許可部164は、規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定をなしたときには、第1の特定部162によるロータ105の磁極の向きの特定を許可する。一方、許可部164は、規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定をなしていないときには、第2の特定部163によるロータ105の磁極の向きの特定を許可する。
次に、図3、図4及び図5を参照し、第1の特定処理の一例について説明する。ここで説明する第1の特定処理は、推定d軸の方向に正の電圧を印加したときに取得したd軸電流Idと、推定d軸の方向に負の電圧を印加したときに取得したd軸電流Idとの比較を基に、ロータ105の磁極の向きを特定するd軸印加判別処理である。本実施形態では、d軸の方向が「規定方向」に相当する。
図3には、極大点を持つブラシレスモータ100のインダクタンスとd軸電流Idの絶対値との関係が図示されている。このようなブラシレスモータ100では、d軸電流Idが正の値である場合、d軸電流Idが増加すると、図3に実線で示すように推定d軸のインダクタンスLPが増大した後に減少する。一方、d軸電流Idが負の値である場合、図4に破線で示すように、d軸電流Idの絶対値が増加しても推定d軸のインダクタンスLNがあまり変化しない。このため、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdTh以下である場合、推定d軸の方向に正の電圧を印加するときのインダクタンスLPは、推定d軸の方向に負の電圧を印加するときのインダクタンスLNよりも大きい。一方、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdThよりも大きい場合、インダクタンスLPはインダクタンスLNよりも小さい。
そこで、第1の特定部162は、d軸印加判別処理では、図4(a)及び図5(a)に示すような判定電圧信号S1,S2を生成し、判定電圧信号S1,S2を第1の加算器171に出力する。すると、指令電圧算出部12によって算出されたd軸指令電圧Vd*に判定電圧信号S1,S2が加算され、加算後のd軸指令電圧Vd*が2相/3相変換部13に入力される。
図4(a)に示すように、第1の判定電圧信号S1は、推定d軸の方向に電圧規定値VSTh以上の正の電圧VSを印加した後に、推定d軸の方向に電圧規定値VSTh以上の負の電圧VSを印加するための1周期分の矩形波の信号である。図5(a)に示すように、第2の判定電圧信号S2は、推定d方向に電圧規定値VSTh以上の負の電圧VSを印加した後に、推定d軸の方向に電圧規定値VSTh以上の正の電圧VSを印加するための1周期分の矩形波の信号である。なお、電圧規定値VSThは、図3に示した電流基準値IdThに応じた値となる。
図4(b)には、図4(a)に示す第1の判定電圧信号S1が第1の加算器171に出力された際におけるd軸電流Idの推移が模式的に示されている。図5(b)には、図5(a)に示す第2の判定電圧信号S2が第1の加算器171に出力された際におけるd軸電流Idの推移が模式的に示されている。第1の判定電圧信号S1の出力によって推定d軸の方向に正の電圧VSが印加されているときにおけるd軸電流Idの単位時間あたりの変化量である第1の電流変化速度VId1は、そのときのインダクタンスLPに応じた速度となる。また、第2の判定電圧信号S2の出力によって推定d軸の方向に負の電圧VSが印加されているときにおけるd軸電流Idの単位時間あたりの変化量である第2の電流変化速度VId2は、そのときのインダクタンスLNに応じた速度となる。
そこで、第1の特定部162は、d軸印加判別処理では、第1の判定電圧信号S1を第1の加算器171に出力し、推定d軸の方向に正の電圧VSが印加されているときのd軸電流Idを取得する。そして、第1の特定部162は、取得したd軸電流Idの推移を基に、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdThよりも大きいときにおける第1の電流変化速度VId1を算出する。また、第1の特定部162は、d軸印加判別処理では、第2の判定電圧信号S2を第1の加算器171に出力し、推定d軸の方向に負の電圧VSが印加されているときのd軸電流Idを取得する。そして、第1の特定部162は、取得したd軸電流Idの推移を基に、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdThよりも大きいときにおける第2の電流変化速度VId2を算出する。
そして、第1の特定部162は、d軸印加判別処理では、算出した第1の電流変化速度VId1及び第2の電流変化速度VId2を基に、ロータ105の磁極の向きを特定する。すなわち、第1の特定部162は、第1の電流変化速度VId1が第2の電流変化速度VId2よりも大きい場合には、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置と同じであると判定する。一方、第1の特定部162は、第1の電流変化速度VId1が第2の電流変化速度VId2以下である場合には、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置の反対であると判定する。
次に、第2の特定処理の一例について説明する。ここで説明する第2の特定処理は、特定の位置θTrまでロータ105の位置、すなわちロータ回転角θを変化させることにより、ロータ105の磁極を特定する相固定処理である。
特定の位置θTrは、予め設定されている位置である。本実施形態では、ブラシレスモータ100の各コイル101〜103の位置のうちの何れか一つのコイルの位置が特定の位置θTrとされるものとする。
なお、特定の位置θTrを、修正処理の終了時点におけるロータ回転角θを基に決めるようにしてもよい。この場合、相固定処理は、例えば、推定d軸上に電圧ベクトルが発生するようにブラシレスモータ100に給電を行い、このときに回転座標上で発生する電流ベクトルのうち、推定q軸の方向の電流成分であるq軸電流成分を取得する電流成分取得制御と、取得されたq軸電流成分を基に、特定の位置を決定する特定位置決定制御と、決定された特定の位置までロータ105の位置を変化させるロータ変位制御とを含むようにしてもよい。
第2の特定部163は、相固定処理では、特定の位置θTrまでロータ回転角θが回転するように、第1の加算器171及び第2の加算器172に信号が出力される。例えば、特定の位置θTrがU相コイル101の位置である場合、相固定処理では、U相のコイル101に正の電流が流れ、V相のコイル102及びW相のコイル103には負の電流が流れるように、第1の加算器171及び第2の加算器172に信号が出力される。そして、第2の特定部163は、予め設定された規定時間の間、相固定処理を実行すると、ロータ回転角θが特定の位置θTrとほぼ一致していると判断できるため、相固定処理を終了する。なお、相固定処理の終了時点では、推定d軸の向きが特定の位置θTrとされる。
次に、図6を参照し、ロータ105の停止中にロータ回転角θを導出する際に実行される処理ルーチンについて説明する。
本処理ルーチンにおいて、はじめのステップS11では、修正部161によって、修正処理の一つである事前修正処理が実行される。事前修正処理とは、第1の特定処理や第2の特定処理の実行前に実行される修正処理のことである。事前修正処理では、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が小さくなるように推定d軸の方向が修正される。そして、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が所定の閾値IqhTh以下になるなどして終了条件が成立すると、事前修正処理が終了される。すると、処理が次のステップS12に移行される。
ステップS12において、許可部164によって、検出したバッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であるか否かの判定が行われる。判定電圧VbbtThは、規定値PeTh以上の電力をブラシレスモータ100に供給できるか否かをバッテリ電圧Vbbtから判断するための閾値である。そのため、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上である場合には、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定がなされる。一方、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh未満である場合には、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定がなされない。
そして、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であるとの判定がなされている場合(S12:YES)、第1の特定部162によってd軸印加判別処理が実行される。d軸印加判別処理が開始されると、ステップS13において、第1の電圧印加制御が実施される。第1の電圧印加制御では、第1の判定電圧信号S1が第1の加算器171に出力され、推定d軸の方向に正の電圧VSが印加されているときのd軸電流Idの推移が取得される。そして、当該d軸電流Idの推移を基に、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdThよりも大きいときにおける第1の電流変化速度VId1が算出される。次のステップS14では、第2の電圧印加制御が実施される。第2の電圧印加制御では、第2の判定電圧信号S2が第1の加算器171に出力され、推定d軸の方向に負の電圧VSが印加されているときのd軸電流Idの推移が取得される。そして、当該d軸電流Idの推移を基に、d軸電流Idの絶対値が電流基準値IdThよりも大きいときにおける第2の電流変化速度VId2が算出される。続いて、ステップS15において、第1の電流変化速度VId1及び第2の電流変化速度VId2を基にロータ105の磁極の向きを特定する磁極判別制御が実施される。そして、ステップS16において、磁極判別制御の結果を基に、ロータ回転角θが決定される。すなわち、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置と同じであると判定されている場合には、推定d軸の向きがロータ回転角θとされる。一方、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置の反対であると判定されている場合には、推定d軸の向きと「180°」との和がロータ回転角θとして導出される。そして、d軸印加判別処理が終了されると、処理が後述するステップS18に移行される。
一方、ステップS12において、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であるとの判定がなされていない場合(NO)、処理が次のステップS17に移行される。ステップS17において、第2の特定部163によって、相固定処理が実行される。そして、相固定処理の終了条件が成立して相固定処理が終了されると、処理が次のステップS18に移行される。
ステップS18において、修正処理の一つである事後修正処理が実行される。事後修正処理とは、第1の特定処理や第2の特定処理の実行後に実行される修正処理のことである。事後修正処理では、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が小さくなるように推定d軸の方向が修正される。そして、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が所定の閾値IqhTh以下になるなどして終了条件が成立すると、事後修正処理が終了される。その後、本処理ルーチンが終了される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、規定値PeTh以上の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給できるとの判定がなされているときには、d軸印加判別処理の実行によって、ロータ105の磁極の向きが特定される。d軸印加判別処理は、相固定処理とは異なり、ロータ105を回転させることなく、磁極の向きを特定できる処理である。そのため、d軸印加判別処理による磁極の向きの特定に要する時間は、相固定処理による磁極の向きの特定に要する時間よりも短い。そのため、規定値以上の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給できるときには、相固定処理ではなくd軸印加判別処理を実行することによって、ロータ105の磁極の向きを早期に特定することができる。
一方、規定値PeTh以上の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給できるとの判定がなされていないときには、d軸印加判別処理ではなく、相固定処理の実行によって、ロータ105の磁極の向きが特定される。このようにブラシレスモータ100に供給できる電力の量によって、ロータ105の磁極の向きを特定するための処理を使い分けることにより、バッテリ200からブラシレスモータ100に供給できる電力の量が少ないときでも、ロータ105の磁極の向きを特定することができる。
(第2の実施形態)
次に、モータ制御装置の第2の実施形態を図7に従って説明する。第2の実施形態では、第1の特定処理の内容が第1の実施形態と相違している。そこで、以下の説明においては、第1の実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
第1の特定部162は、第1の特定処理として、以下に示す回転方向判別処理を実行する。回転方向判別処理とは、ブラシレスモータ100への給電によって各コイル101〜103に流れる電流の向きと、給電時におけるロータ105の回転方向とを基に、ロータ105の磁極を判別する処理である。例えば、回転方向判別処理は、ブラシレスモータ100への給電によってロータ105を回転させる回転制御と、回転制御の実施によるロータ105の回転方向を判別する回転方向判別制御と、回転制御の実施によるブラシレスモータ100への給電によってコイル101〜103に流れた電流の向きと、回転方向判別制御によって判定されたロータ105の回転方向とを基に、ロータ105の磁極を判別する磁極判別制御とを含んでいる。
図7には、第1の特定処理として回転方向判別処理を実行する場合において、ロータ105の停止中にロータ回転角θを導出する際に実行される処理ルーチンの一部が図示されている。
図7に示すように、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であるとの判定がなされている場合(S12:YES)、第1の特定部162によって回転方向判別処理が実行される。回転方向判別処理が開始されると、ステップS21において、推定q軸の方向に電流ベクトルが発生するように各コイル101〜103に電流を流すことにより、ロータ105を回転させる回転制御が実施される。この際、位相差Δθがほぼ「0°」である状況下で回転制御が実施された場合のロータ105の回転方向は、位相差Δθがほぼ「180°」である状況下で回転制御が実施された場合のロータ105の回転方向とは反対方向となる。
そして、次のステップS22では、判別用修正制御が実施される。判別用修正制御の内容は、上述した事前修正処理や事後修正処理の内容と同じである。すなわち、第1の特定部162は、外乱電圧信号Vdh*を生成して第1の加算器171に出力する。そして、第1の特定部162は、検出した推定q軸高周波電流Iqhに応じた方向に、推定d軸の方向を修正する。例えば、第1の特定部162は、推定q軸高周波電流Iqhの絶対値が所定の閾値IqhTh以下になったと判定したときに、判別用修正制御を終了する。
続いて、ステップS23において、回転制御の実施に伴うロータ105の回転方向を判別する回転方向判別制御が実施される。回転方向判別制御では、判別用修正制御の実施時における推定q軸高周波電流Iqhの推移を基に、回転制御の実施に伴うロータ105の回転方向を判別することができる。例えば、判別用修正制御の実施によって、推定q軸高周波電流Iqhが負の値から「0」に向けて変化した場合は、回転制御の実施によって位相差Δθが大きくなる側にロータ105が回転したと判別される。
そして、ステップS24において、回転制御の実施に伴うロータ105の回転方向を基に、ロータ105の磁極を判別する磁極判別制御が実施される。続いて、ステップS25では、ロータ回転角θが決定される。すなわち、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置と同じであると判定されている場合には、推定d軸の向きがロータ回転角θとされる。一方、推定しているロータ105のN極の位置が実際のN極の位置の反対であると判定されている場合には、推定d軸の向きと「180°」との和がロータ回転角θとして導出される。そして、回転方向判別処理が終了されると、本処理ルーチンが終了される。
回転方向判別処理は、相固定処理を実行する場合よりもブラシレスモータ100に大きな電力を供給することにより、ロータ105の磁極の向きを精度良く特定することのできる処理である。その一方で、回転方向判別処理による磁極の向きの特定に要する時間は、相固定処理による磁極の向きの特定に要する時間よりも長くなりにくい。これは、回転方向判別処理の実行に伴うロータ105の回転量が相固定処理の実行に伴うロータ105の回転量よりも多くなりにくいためである。したがって、規定値以上の電力をバッテリ200からブラシレスモータ100に供給できるときには、回転方向判別処理を実行することにより、ロータ105の磁極の向きの特定の長期化を抑制することが可能となる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・回転方向判別処理は、d軸印加判別処理を実行する場合よりもブラシレスモータ100に供給する電力が少なくてもよい処理である。そこで、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされているときには第1の特定処理としてd軸印加判別処理を実行し、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされていないときには第2の特定処理として回転方向判別処理を実行するようにしてもよい。
・回転座標の規定方向に正の電圧を印加したときにおける規定方向の電流成分の大きさと、規定方向に負の電圧を印加したときにおける規定方向の電流成分の大きさとを基に、ロータ105の磁極を特定する方法が知られている。ここでいう規定方向とは、推定q軸の方向とは異なる方向である。この場合、d軸方向に対する規定方向の偏角度合いが大きいほど、規定方向に印加する電圧を低くしてもロータ105の磁極を特定することができる。
そこで、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされているときには、規定方向を推定d軸の方向として磁極の特定を行う処理を第1の特定処理として実行するようにしてもよい。一方、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされていないときには、推定d軸の方向に対して偏角した方向を規定方向として磁極の特定を行う処理を第2の特定処理として実行するようにしてもよい。この場合、第2の特定処理は、例えば、推定d軸の方向に対して傾いた方向である偏向方向に電圧規定値以上の正の第1電圧が印加されたときに、偏向方向の電流成分として第1電流を取得する第1電流取得制御と、偏向方向に電圧規定値以上の負の第2電圧が印加されたときに、偏向方向の電流成分として第2電流を取得する第2電流取得制御と、第1電流と第2電流とを基に、ロータ105の磁極の向きを判定する判定制御とを含んでいる。
・規定値として、第1の規定値と、第1の規定値よりも小さい第2の規定値とを設けてもよい。そして、バッテリ200からブラシレスモータ100に第1の規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされているときには、d軸印加判別処理の実行を通じてロータ105の磁極の向きを特定するようにしてもよい。また、バッテリ200からブラシレスモータ100に第1の規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされていない場合であっても、第2の規定値以上の電力をブラシレスモータ100に供給できるとの判定がなされているときには、回転方向判別処理の実行を通じてロータ105の磁極の向きを特定するようにしてもよい。また、バッテリ200からブラシレスモータ100に第2の規定値以上の電力を供給できるとの判定がなされていないときには、相固定処理の実行を通じてロータ105の磁極の向きを特定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であることを条件に、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定をなすようにしている。しかし、インバータ14の構成素子及びブラシレスモータ100の各コイル101〜103の特性の経年変化によって、電流の流れる経路の抵抗が大きくなると、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であってもブラシレスモータ100に供給できる電力が少なくなるおそれがある。そこで、当該経路の抵抗値が規定抵抗値未満であること、及び、バッテリ電圧Vbbtが判定電圧VbbtTh以上であることのうち少なくとも一方が成立していないときには、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定をなさないようにしてもよい。
また、当該経路の抵抗値が高いほど判定電圧VbbtThが高くなるように判定電圧VbbtThを調整するようにしてもよい。この場合、バッテリ電圧Vbbtが当該判定電圧VbbtTh以上であるときに、バッテリ200からブラシレスモータ100に規定値PeTh以上の電力を供給できるとの判定をなすことができる。
なお、当該経路の抵抗値は、バッテリ電圧Vbbtとコイル101〜103を流れる電流の値を基に算出することができる。
・モータ制御装置10は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア(特定用途向け集積回路:ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・ブラシレスモータ100に適用されるロータ105は、2極ロータではなく、4極ロータであってもよい。
・モータ制御装置10が適用されるブラシレスモータは、車載のブレーキ装置とは別のアクチュエータの動力源であってもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)ベクトル制御の回転座標のd軸と推定される軸を推定d軸とし、前記回転座標のq軸と推定される軸を推定q軸とした場合、前記第2の特定部は、特定の位置まで前記ロータの位置を変化させることにより、当該ロータの磁極の向きを特定するようにしてもよい。
上記構成によれば、特定の位置までロータの位置を変化させることにより、ロータの磁極の向きを特定することができる。
(ロ)ベクトル制御の回転座標のd軸と推定される軸を推定d軸とし、前記回転座標のq軸と推定される軸を推定q軸とした場合、前記第1の特定部は、前記ブラシレスモータへの給電によって前記ロータを回転させ、このときの前記ロータの回転方向と、前記推定q軸の方向の電流成分の向きとを基に、前記ロータの磁極を特定するようにしてもよい。
ブラシレスモータへの給電に伴うロータの回転方向と、推定q軸の方向の電流成分の向きとの関係は、ロータの磁極によって変わる。上記構成によれば、ブラシレスモータへの給電によってロータを回転させる。そして、給電によって生じた推定q軸の方向の電流成分の向きと、ロータの回転方向とを基に、ロータの磁極が特定される。
(ハ)ベクトル制御の回転座標のd軸と推定される軸を推定d軸とし、前記回転座標のq軸と推定される軸を推定q軸とした場合、前記第1の特定部は、前記回転座標においてq軸の方向とは異なる方向である規定方向に正の電圧を印加し、前記規定方向の電流成分である第1の電流成分を取得し、前記規定方向に負の電圧を印加し、前記規定方向の電流成分である第2の電流成分を取得し、前記第1の電流成分の大きさと前記第2の電流成分の大きさとを基に、前記ロータの磁極の向きを判別するようにしてもよい。
磁気飽和する際のインダクタンスの低下によって電流が流れやすくなる特性を利用して磁極特性を判定する場合には、インダクタンス差が生じる程度に規定方向における正向き及び負向きの双方に電流を流すことが望ましい。上記構成によれば、規定方向に正の電圧を印加したときの規定方向の電流成分である第1の電流成分と、規定方向に負の電圧を印加したときの規定方向の電流成分である第2の電流成分とを基に、ロータの磁極の向きが特定される。
10…モータ制御装置、16…ロータ位置推定部、162…第1の特定部、163…第2の特定部、164…許可部、100…ブラシレスモータ、105…ロータ、200…バッテリ。

Claims (2)

  1. バッテリからブラシレスモータに電力を供給して前記ブラシレスモータのロータの磁極の向きを特定するモータ制御装置であって、
    規定値以上の電力を前記バッテリから前記ブラシレスモータに供給して前記ロータの磁極の向きを特定する第1の特定部と、
    前記規定値未満の電力を前記バッテリから前記ブラシレスモータに供給して前記ロータの磁極の向きを特定する前記第1の特定部と異なる第2の特定部と、
    前記バッテリから前記ブラシレスモータに前記規定値以上の電力を供給できるとの判定をなすときには前記第1の特定部による前記ロータの磁極の向きの特定を許可し、前記バッテリから前記ブラシレスモータに前記規定値以上の電力を供給できるとの判定をなさないときには前記第2の特定部による前記ロータの磁極の向きの特定を許可する許可部と、を備える
    モータ制御装置。
  2. 前記許可部は、前記バッテリの電圧に基づいて、前記規定値以上の電力を前記バッテリから前記ブラシレスモータに供給できるか否かを判定する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
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