JP7159637B2 - 発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、発振器、電子機器及び移動体に関する。
水晶振動子等の振動子を発振させて所望の周波数の信号を出力する発振器は、様々な電子機器やシステムに広く使用されている。小型化の要求を満たすため、振動子と振動子を発振させるための集積回路素子(IC:Integrated Circuit)とが積層された発振器が知られている。例えば、特許文献1には、水晶振動子と半導体素子が基板上に積層された半導体モジュールが開示されている。この半導体モジュールでは、インダクター等の電子部品は水晶振動子及び半導体素子とは別体として基板上に搭載されている。
特開2010-10480号公報
しかしながら、振動子とICとが積層された発振器において、さらなる小型化のためにインダクターをICに内蔵する構成とした場合、新たな問題が発生することが本願発明者により見出された。すなわち、インダクターに流れる電流によって発生する磁界が水晶振動子の一部を構成している金属部材によって遮られ、当該金属部材内に渦電流が発生し、その結果、インダクターのQ値が悪化し、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれがあることが分かった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、集積回路素子に内蔵されるインダクターのQ値が悪化するおそれを低減することが可能な発振器を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、当該発振器を用いた電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る発振器は、振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、インダクターを含む集積回路素子と、を備え、前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、前記振動子は金属部材を有し、平面視で、前記金属部材は前記インダクターと重なっていない。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動子が有する金属部材は集積回路素子に含まれるインダクターと重なっていないので、インダクターに流れる電流によって発生する磁界が、振動子が有する金属部材によって遮られにくく、当該金属部材内に渦電流が発生しにくい。従って、本適用例に係る発振器によれば、インダクターのQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
[適用例2]
上記適用例に係る発振器において、前記集積回路素子は、前記インダクターの周囲に設
けられたガードリングをさらに含み、平面視で、前記金属部材はガードリングと重なっていなくてもよい。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動子が有する金属部材はインダクターの周囲に設けられたガードリングと重なっていないので、振動子が有する金属部材とインダクターとの距離がより大きい。従って、本適用例に係る発振器によれば、インダクターに流れる電流によって発生する磁界が、振動子が有する金属部材によってより遮られにくく、当該金属部材内に渦電流がより発生しにくいので、インダクターのQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
[適用例3]
上記適用例に係る発振器において、前記集積回路素子は、前記インダクター及びフィルターを含むPLL回路を有し、平面視で、前記フィルターは前記金属部材と重なっていてもよい。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動子が有する金属部材の影響を受けにくいフィルターが振動子と重なるように配置されることにより、振動子と重なる領域も有効に利用されている。従って、本適用例によれば、集積回路素子の面積の増加が低減され、発振器の小型化が実現される。なお、本適用例に係る発振器では、必ずしもフィルターの全部が金属部と重なっている必要はなく、フィルターの一部が重なっていればよい。
[適用例4]
上記適用例に係る発振器において、前記集積回路素子は、前記振動子と接続される発振用回路と、前記PLL回路から出力される発振信号に基づく信号を出力する出力回路と、を有し、前記発振信号は前記発振用回路の出力信号に位相同期され、平面視で、前記PLL回路は前記発振用回路と前記出力回路との間に配置されていてもよい。
本適用例に係る発振器では、発振用回路の出力信号がPLL回路へと伝播し、PLL回路から出力される発振信号が出力回路へと伝播するため、各種の信号の流れに整合させるように、PLL回路が発振用回路と出力回路との間に配置されており、各種の信号が伝播する配線が短くなる。従って、本適用例に係る発振器によれば、各配線の寄生容量が低減され、他の信号とのクロストーク等により各信号に重畳されるノイズが低減される。
[適用例5]
上記適用例に係る発振器において、前記集積回路素子は、前記振動子の一端と電気的に接続される第1のパッドと、前記振動子の他端と電気的に接続される第2のパッドと、前記出力回路と電気的に接続される第3のパッドと、を有し、前記第1のパッド及び前記第2のパッドは、前記集積回路素子の第1の辺に沿って設けられており、前記第3のパッドは、前記集積回路素子の前記第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられていてもよい。
本適用例に係る発振器では、振動子から第1の辺に沿って設けられた第1のパッド又は第2のパッドを介して集積回路素子に入力された信号は、第1の辺から第2の辺に向かって伝播し、第2の辺に沿って設けられ第3のパッドを介して出力されることになる。そのため、集積回路素子において、第1の辺から第2の辺に向かう概ね一方向に各種の信号が流れるように各回路を配置することが容易であり、当該各種の信号が伝播する各種の配線が短くなる。従って、本適用例に係る発振器によれば、各配線の寄生容量が低減され、他の信号とのクロストーク等により各信号に重畳されるノイズが低減される。
[適用例6]
上記適用例に係る発振器において、前記振動片用容器は、前記振動片が収容される凹部が設けられた基体と、前記金属部材である蓋体と、を含み、前記振動子は、前記蓋体が前記集積回路素子に向かい合うように、前記集積回路素子に搭載されていてもよい。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動片用容器の蓋体はインダクターと重なっていないので、インダクターに流れる電流によって発生する磁界が、金属部材である蓋体によって遮られにくく、当該蓋体内に渦電流が発生しにくい。従って、本適用例に係る発振器によれば、インダクターのQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
また、本適用例に係る発振器によれば、振動片用容器の基体の外面に設けられた電極と集積回路素子に設けられた電極とをワイヤーボンディングによって接続することが可能であるため、実装が容易である。
[適用例7]
上記適用例に係る発振器において、前記金属部材は、前記振動片に設けられた電極であってもよい。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動片に設けられた電極はインダクターと重なっていないので、インダクターに流れる電流によって発生する磁界が、振動片に設けられた電極によって遮られにくく、当該電極内に渦電流が発生しにくい。従って、本適用例に係る発振器によれば、インダクターのQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
[適用例8]
上記適用例に係る発振器において、前記振動片用容器の外面には、4つの隅に第1の電極、第2の電極、第3の電極及び第4の電極が設けられており、前記第1の電極と前記第3の電極は、前記外面の対角上にある2つの隅に設けられており、前記第2の電極と前記第4の電極は、前記外面の対角上にある他の2つの隅に設けられており、前記第3の電極は、前記第1の電極と前記第2の電極との間まで延伸していてもよい。
本適用例に係る発振器では、振動片用容器の外面において、第3の電極が第1の電極と第2の電極との間まで延伸しているので、第1の電極及び第3の電極と集積回路素子の所定の辺に設けられた振動子との接続用の2つの端子とをそれぞれ接続する2本のボンディングワイヤーが短くなるため、これらのワイヤーを低くすることができる。従って、本適用例に係る発振器によれば、振動子及び集積回路素子の封止工程において、ワイヤーの一部がモールド樹脂の外部に露出するおそれが低減される。
また、互換性の要求を満たすために、多くの種類の振動子は4隅に端子が設けられており、かつ、外形が似ているため、製造工程において、製造対象の振動子群に種類の異なる振動子が混入してしまった場合、外形で区別することは難しく、検査工程で初めて判別される事態が生じ得る。これに対して、本適用例に係る発振器では、振動片用容器の外面において、4つの電極が4隅に設けられているため互換性の要求が満たされ、かつ、第3の電極が他の種類の振動子とは大きく異なる特徴的な形状をしているため、外形による他の振動子との区別が可能である。
[適用例9]
本適用例に係る発振器は、振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、集積回路素子と、を備え、前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、前記集積回路素子は、前記振動子と接続される発振用回路と、第1のインダクターを含む第1
のPLL回路と、第2のインダクターを含む第2のPLL回路と、を有し、前記第1のPLL回路から出力される第1の発振信号及び前記第2のPLL回路から出力される第2の発振信号は、前記発振用回路の出力信号に位相同期され、前記振動子は金属部材を有し、平面視で、前記金属部材は前記第1のインダクター及び前記第2のインダクターと重なっていない。
本適用例に係る発振器では、平面視で、振動子が有する金属部材は第1のPLL回路に含まれる第1のインダクター及び第2のPLL回路に含まれる第2のインダクターと重なっていないので、第1のインダクターに流れる電流によって発生する磁界及び第2のインダクターに流れる電流によって発生する磁界が、振動子が有する金属部材によって遮られにくく、当該金属部材内に渦電流が発生しにくい。従って、本適用例に係る発振器によれば、第1のインダクターのQ値及び第2のインダクターのQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
[適用例10]
本適用例に係る電子機器は、上記のいずれかの発振器を備えている。
[適用例11]
本適用例に係る移動体は、上記のいずれかの発振器を備えている。
これらの適用例によれば、集積回路素子に内蔵されるインダクターのQ値が悪化するおそれを低減することが可能な発振器を備えた、より信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することができる。
本実施形態の発振器の機能ブロック図。 電圧制御発振器の構成例を示す図。 本実施形態の発振器の斜視図。 本実施形態の発振器の側面図。 本実施形態の発振器を上面から視た平面図。 集積回路素子の内部配置の一例を示す図。 本実施形態の電子機器の機能ブロック図。 本実施形態の電子機器の外観の一例を示す図。 本実施形態の移動体の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
1-1.発振器の機能構成
図1は本実施形態の発振器1の機能ブロック図である。図1に示すように、本実施形態の発振器1は、集積回路素子10と振動子20とを含んで構成されている。
振動子20としては、例えば、水晶振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振素子、その他の圧電振動素子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。
本実施形態では、集積回路素子10は、1チップの集積回路(IC:Integrated Circu
it)として構成されており、発振用回路11(OSC)、制御回路12(Control
Logic)、電圧レギュレーター13(VREG)、2つのPLL回路14,15及び4つの出力回路16,17,18,19を含む。なお、集積回路素子10は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
電圧レギュレーター13は、VDD端子を介して供給される電源電圧に基づいて、VSS端子を介して供給されるグラウンド電圧(0V)を基準とする所定の電圧を生成する。電圧レギュレーター13が生成した電圧は、発振用回路11及び2つのPLL回路14,15の電源電圧となる。
発振用回路11は、XG端子は介して振動子20の一端(電極26a(図5参照))と接続され、XD端子を介して振動子20の他端(電極26c(図5参照))と接続されている。発振用回路11は、XG端子を介して入力される振動子20の出力信号を増幅し、増幅した信号を、XD端子を介して振動子20にフィードバックすることで、振動子20を発振させる。例えば、振動子20と発振用回路11により構成される発振回路は、ピアース発振回路、インバーター型発振回路、コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路などの種々のタイプの発振回路であってもよい。
PLL回路14(「第1のPLL回路」の一例)は、発振用回路11から出力される発振信号に位相同期され、当該発振信号の周波数を逓倍して分周した発振信号(「第1の発振信号」の一例)を生成して出力する。同様に、PLL回路15(「第2のPLL回路」の一例)は、発振用回路11から出力される発振信号に位相同期され、当該発振信号の周波数を逓倍して分周した発振信号(「第2の発振信号」の一例)を生成して出力する。PLL回路14の逓倍数や分周比は制御信号PLLCTRL1によって設定され、PLL回路15の逓倍数や分周比は制御信号PLLCTRL2によって設定される。
本実施形態では、2つのPLL回路14,15は、フラクショナルN-PLL回路である。具体的には、PLL回路14は、位相比較器141(PFD)、チャージポンプ142(CP)、ローパスフィルター143(LPF)、電圧制御発振器144(VCO)、分周回路145(FDIV1)及び分周回路146(ODIV1)を含んで構成されている。
位相比較器141は、発振用回路11が出力する発振信号と分周回路145が出力する発振信号の位相差を比較し、比較結果をパルス電圧として出力する。
チャージポンプ142は、位相比較器141が出力するパルス電圧を電流に変換し、ローパスフィルター143は、チャージポンプ142が出力する電流を平滑化して電圧に変換する。
電圧制御発振器144は、ローパスフィルター143の出力電圧に応じて周波数が変化する発振信号を出力する。本実施形態では、電圧制御発振器144は、インダクターと可変容量素子とを用いて構成されるLC発振回路によって実現される。
分周回路145は、制御信号PLLCTRL1によって設定された分周比(整数分周比)で、電圧制御発振器144が出力する発振信号を整数分周した発振信号を出力する。本実施形態では、分周回路145の分周比(整数分周比)は、整数値Nの付近の範囲の複数の整数値に時系列に変化し、その時間平均値はN+F/Mとなる。従って、発振用回路11から出力される発振信号の位相と分周回路145から出力される発振信号の位相が同期した定常状態では、電圧制御発振器144から出力される発振信号の周波数fVCOと発振用回路11から出力される発振信号の周波数fOSCとは式(1)の関係を満たす。
Figure 0007159637000001
分周回路146は、制御信号PLLCTRL1によって設定された分周比で、電圧制御発振器144が出力する発振信号を整数分周した発振信号を出力する。本実施形態では、分周回路146は4種類の発振信号を出力する。この4種類の発振信号の周波数は、制御信号PLLCTRL1によって設定された4種類の分周比によってそれぞれ決まる。
PLL回路15は、PLL回路14と同様、位相比較器151(PFD)、チャージポンプ152(CP)、ローパスフィルター153(LPF)、電圧制御発振器154(VCO)、分周回路155(FDIV1)及び分周回路156(ODIV1)を含んで構成されている。PLL回路15の構成は、PLL回路14と同じであるため、その説明を省略する。
4つの出力回路16,17,18,19は、2つのPLL回路14,15から出力される発振信号に基づく信号を出力する。具体的には、4つの出力回路16,17,18,19には、発振用回路11から出力される発振信号が共通に入力されるとともに、PLL回路14(分周回路146)から出力される4種類の発振信号のうちの1つの発振信号とPLL回路15(分周回路156)から出力される4種類の発振信号のうちの1つの発振信号とがそれぞれ入力される。そして、4つの出力回路16,17,18,19は、入力された3種類の発振信号から1つの発振信号を選択して分周した発振信号を生成し、生成した発振信号を、選択された出力形式で出力する。出力回路16,17,18,19における発振信号や出力形式の選択及び分周比の設定は、それぞれ、制御信号OUTCTRL1,OUTCTRL2,OUTCTRL3,OUTCTRL4に応じて行われる。
本実施形態では、出力回路16は、分周回路161(ODIV2)と出力バッファー162(OBUF)とを含んで構成されている。
分周回路161は、制御信号OUTCTRL1に応じて、発振用回路11から出力される発振信号、PLL回路14(分周回路146)から出力される発振信号、及びPLL回路15(分周回路156)から出力される発振信号のうちのいずれか1つを選択し、選択した発振信号を、制御信号OUTCTRL1によって設定された分周比で分周した発振信号を出力する。
出力バッファー162は、VDDO1端子を介して供給される電源電圧に基づいて、分周回路161から出力される発振信号を、制御信号OUTCTRL1によって選択された出力形式の発振信号に変換し、OUT1端子及びOUT1B端子の少なくとも一方を介して集積回路素子10の外部(発振器1の外部)に出力する。例えば、出力バッファー162は、出力形式としてPECL(Positive Emitter Coupled Logic)出力、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)出力、HCSL(High-Speed Current Steering Logic)出力等の差動出力が選択された場合はOUT1端子及びOUT1B端子を介して差動の発振信号を出力し、出力形式としてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)出力等のシングルエンド出力が選択された場合はOUT1端子又はOUT1B端子を介してシングルエンドの発振信号を出力する。なお、出力バッファー162は、制御信号OUTCTRL1に応じて、発振信号を出力するか発振信号の出力を停止するかが制御される。
出力回路17は、出力回路16と同様、分周回路171(ODIV2)と出力バッファ
ー172(OBUF)とを含んで構成され、VDDO2端子を介して供給される電源電圧に基づいて、制御信号OUTCTRL2によって選択された出力形式の発振信号を生成し、OUT2端子及びOUT2B端子の少なくとも一方を介して集積回路素子10の外部(発振器1の外部)に出力する。同様に、出力回路18は、分周回路181(ODIV2)と出力バッファー182(OBUF)とを含んで構成され、VDDO3端子を介して供給される電源電圧に基づいて、制御信号OUTCTRL3によって選択された出力形式の発振信号を生成し、OUT3端子及びOUT3B端子の少なくとも一方を介して集積回路素子10の外部(発振器1の外部)に出力する。同様に、出力回路19は、分周回路191(ODIV2)と出力バッファー192(OBUF)とを含んで構成され、VDDO4端子を介して供給される電源電圧に基づいて、制御信号OUTCTRL4によって選択された出力形式の発振信号を生成し、OUT4端子及びOUT4B端子の少なくとも一方を介して集積回路素子10の外部(発振器1の外部)に出力する。出力回路17,18,19の構成は、出力回路16と同じであるため、その説明を省略する。
制御回路12は、上述した制御信号PLLCTRL1,PLLCTRL2,OUTCTRL1,OUTCTRL2,OUTCTRL3,OUTCTRL4を生成する。具体的には、IC(Inter-Integrated Circuit)バス対応のインターフェース回路と記憶回路(例えば、レジスター)(いずれも不図示)を有しており、不図示の外部装置からSCL端子を介して入力されるシリアルクロック信号に同期してSDA端子を介して入力されるシリアルデータ信号を受け取り、受け取ったシリアルデータに従って各種のデータを記憶回路に記憶する。そして、制御回路12は、記憶回路に記憶された各種のデータに基づいて、各制御信号を生成する。なお、制御回路12が有するインターフェース回路は、ICバス対応のインターフェース回路に限らず、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)バス対応のインターフェース回路等であってもよい。
図2は、電圧制御発振器144,154の構成例を示す図である。図2に示す電圧制御発振器144,154は、電流源31、インダクター32,33、可変容量素子である可変容量ダイオード(バラクター)34,35及びNチャネル型MOSトランジスター36,37を含んで構成されており、Nチャネル型MOSトランジスター36,37によって構成される発振段により生成される発振信号(例えば、差動信号OUT+,OUT-)を出力する。可変容量ダイオード34のアノードと可変容量ダイオード35のアノードとが接続されているノードN1にローパスフィルター143又はローパスフィルター153の出力電圧が印加され、ノードN1の電圧に応じて可変容量ダイオード34,35の容量値が変化する。電圧制御発振器144,154から出力される発振信号の周波数は、インダクター32,33のインダクタンス値と可変容量ダイオード34,35の容量値によって決まる。
以上のように構成された本実施形態の発振器1は、振動子20から出力される発振信号に基づいて設定に応じた複数種類の周波数の発振信号を生成して出力するものであり、クロック信号生成装置(クロックジェネレーター)として利用可能である。
1-2.発振器の構造
図3~図5は、本実施形態の発振器1の構造の一例を示す図である。図3は発振器1の斜視図であり、図4は発振器1の側面図であり、図5は発振器1を上面から視た平面図である。図4は、図5の下側から視た側面図であり、便宜上、モールド樹脂4や振動子20の容器等を透視した状態で図示されている。また、図5は、モールド樹脂4が無い状態で図示されている。
図3及び図4に示すように、本実施形態の発振器1は、集積回路素子10及び振動子20がモールド樹脂4によって封止された構造(例えば、QFN(Quad Flat Non lead pac
kage)パッケージ構造)であり、全体として低背の直方体形状である。発振器1の各側面には底面側の両端部分に金属の電極2aが設けられ、2つの電極2aの間に複数の金属の電極2bがほぼ等間隔に設けられている。各電極2a,2bは、発振器1の底面の周辺部にも露出している。
図4及び図5に示すように、集積回路素子10は、金属の台座3の上に搭載されており、集積回路素子10と台座3とは接着材41によって固着されている。台座3の底面は発振器1の底面に露出している。台座3は発振器1の4隅へと延伸しており、台座3と各電極2aとは一体的に形成されている。この台座3及び各電極2aは、例えば、接地される。
図4に示すように、振動子20は、振動片21及び振動片21を収容する振動片用容器22を含む。振動片用容器22は、振動片21が収容される凹部が設けられた基体23と、金属部材である蓋体24と、基体23と蓋体24とを接合するシームリング25とを含む。基体23の部材は、例えばセラミックである。蓋体24の部材は、例えばコバール(鉄にニッケル、コバルトを配合した合金)である。
振動片21は、薄板状の部材であり、その両面にそれぞれ金属の励振電極21a,21bが設けられている。振動片21は、基体23に設けられている金属の電極27と導電性接着材28によって固着されており、励振電極21a,21bを含む振動片21の形状や質量に応じた所望の周波数で発振する。振動片21の材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。また、振動片21の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
図4及び図5に示すように、振動子20は、集積回路素子10の上面に搭載されており、振動子20の蓋体24と集積回路素子10とは接着材42によって固着されている。すなわち、振動子20は、蓋体24が集積回路素子10に向かい合うように、集積回路素子10に搭載されている。
図5に示すように、振動子20の振動片用容器22の外面(基体23の外面)には、4つの隅に、4つの電極26、すなわち、電極26a(「第1の電極」の一例)、電極26b(「第2の電極」の一例)、電極26c(「第3の電極」の一例)及び電極26d(「第4の電極」の一例)が設けられている。電極26aと電極26cは、振動片用容器22の外面(基体23の外面)の外面の対角上にある2つの隅に設けられており、電極26bと電極26dは、振動片用容器22の外面(基体23の外面)の外面の対角上にある他の2つの隅に設けられている。電極26a,26cは、基体23に設けられた不図示の配線により、振動片21の励振電極21a,21bとそれぞれ電気的に接続されている。また、電極26b,26dは、基体23に設けられた不図示の配線により、蓋体24と電気的に接続されている。
電極26aは、金等を材料とするワイヤー51により、集積回路素子10の上面に設けられたXG端子として機能するパッドとボンディングされている。電極26cは、電極26aと電極26bとの間まで延伸しており、延伸された端部において、他のワイヤー51により、集積回路素子10の上面に設けられたXD端子として機能するパッドとボンディングされている。これにより、ワイヤー51を短くすることに成功している。なお、図5では、電極26b,26dは電気的に浮いているが、接地されていてもよい。
集積回路素子10の上面に設けられた一部のパッドは、それぞれ、金等を材料とするワ
イヤー52により、各電極2bとボンディングされている。また、集積回路素子10の上面に設けられた他の一部のパッド(VSS端子として機能するパッド)は、それぞれ、金等を材料とするワイヤー53により、台座3とボンディングされている。
このように、本実施形態の発振器1は、振動子20と集積回路素子10とが積層されており、小型化が実現されている。また、本実施形態の発振器1では、電極26cが電極26aと電極26bとの間まで延伸していることにより、ワイヤー51が短くなるため、ワイヤー51を低くすることができる。これにより、振動子20及び集積回路素子10の封止工程において、ワイヤー51の一部がモールド樹脂4の外部に露出するおそれが低減される。
なお、互換性の要求を満たすために、多くの種類の振動子は4隅に端子が設けられており、かつ、外形が似ているため、製造工程において、製造対象の振動子群に種類の異なる振動子が混入してしまった場合、外形で区別することは難しく、検査工程で初めて判別される事態が生じ得る。これに対して、本実施形態の発振器1では、振動子20において、4つの電極26a~26dが4隅に設けられているため互換性の要求が満たされ、かつ、電極26cが他の種類の振動子とは大きく異なる特徴的な形状をしているため、外形による他の振動子との区別が可能である。
1-3.集積回路素子の内部配置
図6は、集積回路素子10の内部配置の一例を示す図であり、図5と同じ方向から発振器1を視たときの集積回路素子10の平面図である。図6には、集積回路素子10が有する各回路(図1参照)及び一部の端子として機能するパッドの配置が図示されている。
図6に示すように、集積回路素子10は、平面視で、4つの辺10a,10b,10c,10dを有する矩形状である。
発振器1の平面視(集積回路素子10の平面視)で、発振用回路11は、集積回路素子10の辺10aの近くに配置されている。そして、XG端子として機能し、振動子20の電極26aと電気的に接続されるパッド(「第1のパッド」の一例)は、集積回路素子10の辺10a(「第1の辺」の一例)に沿って設けられている。同様に、XD端子として機能し、振動子20の電極26bと電気的に接続されるパッド(「第2のパッド」の一例)は、集積回路素子10の辺10aに沿って設けられている。従って、本実施形態の発振器1によれば、発振用回路11においてXG端子から入力された信号に基づいて生成された発振信号は、短い配線を伝播してXD端子から出力されるので、ノイズの影響を受けにくい。
発振器1の平面視(集積回路素子10の平面視)で、電圧レギュレーター13は、発振用回路11とPLL回路14との間に配置されている。また、制御回路12は、発振用回路11とPLL回路14(位相比較器141、チャージポンプ142、ローパスフィルター143、電圧制御発振器144、分周回路145及び分周回路146)あるいはPLL回路15(位相比較器151、チャージポンプ152、ローパスフィルター153、電圧制御発振器154、分周回路155及び分周回路156)との間に配置されている。
また、発振器1の平面視(集積回路素子10の平面視)で、PLL回路14は、発振用回路11と出力回路16(分周回路161及び出力バッファー162)あるいは出力回路17(分周回路171及び出力バッファー172)との間に配置されている。同様に、発振器1の平面視(集積回路素子10の平面視)で、PLL回路15は、発振用回路11と出力回路18(分周回路181及び出力バッファー182)あるいは出力回路19(分周回路191及び出力バッファー192)との間に配置されている。
また、発振器1の平面視(集積回路素子10の平面視)で、出力回路16、出力回路17、出力回路18及び出力回路19は、集積回路素子10の辺10aと対向する辺10cの近くに、辺10bから辺10bと対向する辺10dへと向かって1列に配置されている。そして、OUT1端子又はOUT1B端子として機能し、出力回路16と電気的に接続されるパッドは、辺10bに沿って辺10cに近い側に設けられている。また、OUT2端子又はOUT2B端子として機能し、出力回路17と電気的に接続されるパッド(「第3のパッド」の他の一例)は、辺10c(「第2の辺」の一例)に沿って設けられている。同様に、OUT3端子又はOUT3B端子として機能し、出力回路18と電気的に接続されるパッド(「第3のパッド」の他の一例)は、辺10cに沿って設けられている。また、OUT4端子又はOUT4B端子として機能し、出力回路19と電気的に接続されるパッドは、辺10dに沿って辺10cに近い側に設けられている。
ここで、発振用回路11によって生成された発振信号は、PLL回路14,15に伝播し、さらに出力回路16~19に伝播し、当該発振信号に基づく信号がOUT1~OUT4端子及びOUT1B~OUTB端子から出力される。従って、本実施形態の発振器1にでは、このような信号の流れに整合させて各回路及び各パッドを図のような配置とすることで、辺10aから辺10に向かう概ね一方向に各種の信号が流れることになり、当該各種の信号が伝播する各配線が短くなるため、他の信号とのクロストーク等により各信号に重畳されるノイズが低減される。さらに、各配線が短くなるため、配線領域が全体として小さくなるので、集積回路素子10の面積が低減される。
また、本実施形態では、PLL回路14の電圧制御発振器144に含まれるインダクター32,33(「第1のインダクター」の一例)は、10bの近くに設けられ、PLL回路15の電圧制御発振器154に含まれるインダクター32,33(「第2のインダクター」の一例)は辺10dの近くに設けられている。これにより、電圧制御発振器144に含まれるインダクター32,33と電圧制御発振器154に含まれるインダクター32,33との間に広い領域が形成されている。そして、図6において破線で示されるように、発振器1の平面視で、振動子20は、この領域と重なっており、インダクター32,33とは重なっていない。従って、振動子20が有する金属部材、すなわち、蓋体24や振動片21に設けられた電極(励振電極21a,21b)は、インダクター32,33と重なっていない。さらに、図6に示すように、インダクター32,33の周囲には一定電圧(例えば、グラウンド電圧(0V))となるガードリング50が設けられており、振動子20が有する金属部材(蓋体24や励振電極21a,21b)は、ガードリング50とも重なっていない。
従って、本実施形態の発振器1によれば、インダクター32,33に流れる電流によって発生する磁界が、振動子20が有する金属部材(特に、集積回路素子10と対向する平面状の金属部材である蓋体24や励振電極21a,21b)によって遮られにくく、当該金属部材内に渦電流が発生しにくい。その結果、インダクター32,33のQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
これに対して、ローパスフィルター143,153は、例えば、抵抗とキャパシターとによって構成されるため、インダクターを有しておらず、振動子20が有する金属部材による特性の悪化が生じにくい。そこで、本実施形態では、発振器1の平面視で、ローパスフィルター143,153の一部は、振動子20が有する金属部材(蓋体24や励振電極21a,21b)と重なっている。このように、本実施形態の発振器1では、発振器1の平面視で、振動子20が有する金属部材の影響を受けにくい回路が振動子20と重なるように配置されることにより、振動子20と重なる領域も有効に利用されている。その結果、集積回路素子10の面積の増加が低減され、発振器1の小型化が実現される。なお、発
振器1の平面視で、ローパスフィルター143,153の全部が、振動子20が有する金属部材(蓋体24や励振電極21a,21b)と重なっていてもよい。
1-4.作用効果
以上に説明したように、本実施形態では、発振器1の平面視で、振動子20が有する金属部材(蓋体24や励振電極21a,21b)は、PLL回路14,15がそれぞれ有するインダクター32,33及びガードリング50と重なっていないので、インダクター32,33に流れる電流によって発生する磁界が、振動子20が有する金属部材によって遮られにくく、当該金属部材内に渦電流が発生しにくい。従って、本実施形態の発振器1によれば、インダクター32,33のQ値の悪化が低減され、回路要素としての機能が劣化してしまうおそれが低減される。
また、本実施形態によれば、発振器1の平面視で、振動子20が有する金属部材の影響を受けにくいローパスフィルター143,153が振動子20と重なるように配置されることにより、振動子20と重なる領域も有効に利用され、発振器1の小型化が実現される。
また、本実施形態では、発振用回路11の出力信号がPLL回路14,15へと伝播し、PLL回路14,15から出力される発振信号が出力回路16~19へと伝播する。すなわち、振動子20の電極26aからXG端子として機能するパッドを介して集積回路素子10に入力された信号は、辺10aから辺10cに向かって伝播し、OUT1~OUT4端子あるいはOUT1B~OUT4B端子として機能する各パッドを介して出力される。そして、本実施形態では、集積回路素子10において、このような各種の信号の流れに整合させるように、PLL回路14,15が発振用回路11と出力回路16~17との間に配置されており、各種の信号が伝播する各配線が短くなる。従って、本実施形態の発振器1によれば、各配線の寄生容量が低減され、他の信号とのクロストーク等により各信号に重畳されるノイズが低減される。さらに、各配線が短くなるため、配線領域が全体として小さくなるので、集積回路素子10の面積が低減される。
また、本実施形態によれば、振動子20の基体23の外面に設けられた電極26a,26cと集積回路素子10に設けられたXG端子として機能するパッド及びXD端子として機能するパッドとをワイヤーボンディングによって接続することが可能であるため、発振器1の実装が容易である。また、本実施形態の発振器1によれば、電極26cが電極26aと電極26bとの間まで延伸していることにより、ボンディングワイヤーを低くすることができるので、振動子20及び集積回路素子10の封止工程において、ボンディングワイヤーの一部がモールド樹脂4の外部に露出するおそれが低減される。さらに、本実施形態の発振器1では、振動子20において、4つの電極26a~26dが4隅に設けられているため製造装置や検査装置を共通のものとでき、互換性の要求が満たされる。これに加え、電極26cが電極26aと電極26bとの間まで延伸しているため、外形による他の振動子との区別が可能である。
1-5.変形例
例えば、上記の実施形態の発振器1では、集積回路素子10は、インダクターを含むPLL回路を2つ有しているが、PLL回路を1つあるいは3つ以上有していて、発振器1の平面視で、各インダクターが、振動子20が有する金属部材と重ならないように配置されていてもよい。
また、例えば、上記の実施形態の発振器1では、集積回路素子10のPLL回路14,15において、インダクター32,33が電圧制御発振器144,154(LC発振器)の一部を構成しているが、PLL回路においてインダクターがLCフィルターやLRフィ
ルターの一部を構成し、発振器1の平面視で、各インダクターが、振動子20が有する金属部材と重ならないように配置されていてもよい。
また、例えば、上記の実施形態の発振器1では、振動子20は、蓋体24が金属部材であるが、金属部材の蓋体24を有していなくてもよい。例えば、発振器1は、シリコンで構成された基体及びガラスで構成された蓋体(キャップ)によって振動片が収容された構造の発振器や、ともに水晶で構成された基体及び蓋体によって振動片が収容された構造の発振器等であってもよい。これらの構造の発振器1においても、集積回路素子10が有する各インダクターが、例えば、振動片21に設けられた電極と重ならないように配置されることにより、各インダクターのQ値の悪化が低減される。
また、例えば、上記の実施形態の発振器1では、振動子20が有する金属部材(蓋体24や振動片21の励振電極21a,21b)が各インダクターと重なっていないが、金属以外の導電性を有する部材で構成された蓋体や振動片の電極等が各インダクターと重ならないようにしてもよい。導電性の部材であれば渦電流が発生し得るが、各インダクターと重ならないようにすることで、当該導電性の部材内に渦電流が発生しにくくなり、各インダクターのQ値の悪化が低減される。
なお、上記の実施形態の発振器1では、集積回路素子10が有するインダクター32,33のいずれも振動子20が有する金属部材と重ならないように配置されているが、必ずしも集積回路素子10が有する全てのインダクターが、金属部材と重ならないように配置されていなければならないわけではない。例えば、集積回路素子10がLC発振器及びフィルターを有する場合に、LC発振器に含まれるインダクターについてはより高いQ値が求められるため金属部材と重ならないように配置し、フィルターに含まれるインダクターについては小型化の観点から金属部材と重なるように配置する構成であってもよい。
2.電子機器
図7は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図8は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
本実施形態の電子機器300は、発振器310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図7の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器310は、集積回路素子312と振動子313とを備えている。集積回路素子312は、振動子313を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器310の外部端子からCPU320に出力される。集積回路素子312は、不図示のPLL回路を有しており、振動子313から出力される発振信号の周波数を当該PLL回路により変換し、CPU320からの設定に応じた周波数の発振信号を出力する。
CPU320(処理部)は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振器310から入力される発振信号をクロック信号として各種の計算処理や制御処理を行う処理部である。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶する記憶部である。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する記憶部である。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
発振器310として例えば上述した各実施形態の発振器1を適用することにより、集積回路素子312に内蔵されるインダクターのQ値が悪化することにより回路要素としての機能が劣化するおそれを低減することが可能であるので、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
本実施形態の電子機器300の一例として、上述した発振器310を基準信号源として用いて、例えば、端末と有線または無線で通信を行う端末基地局用装置等として機能する伝送装置が挙げられる。発振器310として、例えば上述した各実施形態の発振器1を適用することにより、例えば通信基地局などに利用可能な、周波数精度の高い、高性能、高信頼性を所望される電子機器300を従来よりも低コストで実現することも可能である。
また、本実施形態の電子機器300の他の一例として、通信部360が外部クロック信号を受信し、CPU320(処理部)が、当該外部クロック信号と発振器310の出力信号(内部クロック信号)とに基づいて、発振器310の周波数を制御する周波数制御部と、を含む、通信装置であってもよい。この通信装置は、例えば、ストレータム3などの基幹系ネットワーク機器やフェムトセルに使用される通信機器であってもよい。
3.移動体
図9は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図9に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステ
ム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図9の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器410は、不図示の集積回路素子と振動子とを備えており、集積回路素子は振動子を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器410の外部端子からCPU320に出力される。集積回路素子は、不図示のPLL回路を有しており、振動子から
出力される発振信号の周波数を当該PLL回路により変換し、設定に応じた周波数の発振信号を出力する。この発振信号は発振器410の外部端子からコントローラー420,430,440に出力され、例えばクロック信号として用いられる。
バッテリー450は、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。バックアップ用バッテリー460は、バッテリー450の出力電圧が閾値よりも低下した時、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。
発振器410として例えば上述した各実施形態の発振器1を適用することにより、発振器410の集積回路素子に内蔵されるインダクターのQ値が悪化することにより回路要素としての機能が劣化するおそれを低減することが可能であるので、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…発振器、2a,2b…電極、3…台座、4…モールド樹脂、10…集積回路素子、10a,10b,10c,10d…辺、11…発振用回路、12…制御回路、13…電圧レギュレーター、14…PLL回路、15…PLL回路、16…出力回路、17…出力回路、18…出力回路、19…出力回路、20…振動子、21…振動片、22…振動片用容器、23…基体、24…蓋体、25…シームリング、26,26a,26b,26c,26d…電極、27…電極、28…導電性接着材、31…電流源、32…インダクター、33…インダクター、34…可変容量ダイオード、35…可変容量ダイオード、36…Nチャネル型MOSトランジスター、37…Nチャネル型MOSトランジスター、41…接着材、42…接着材、50…ガードリング、51…ワイヤー、52…ワイヤー、53…ワイヤー、141…位相比較器、142…チャージポンプ、143…ローパスフィルター、144…電圧制御発振器、145…分周回路、146…分周回路、151…位相比較器、152…チャージポンプ、153…ローパスフィルター、154…電圧制御発振器、155…分周回路、156…分周回路、161…分周回路、162…出力バッファー、171…分周回路、172…出力バッファー、181…分周回路、182…出力バッファー、191…分周回路、192…出力バッファー、300…電子機器、310…発振器、312…集積回路素子、313…振動子、320…CPU、330…操作部、340…ROM、350…RAM、360…通信部、370…表示部、400…移動体、410…発振器、420,430,440…コントローラー、450…バッテリー、460…バックアップ用バッテリー

Claims (13)

  1. 振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、
    インダクターを含む集積回路素子と、を備え、
    前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、
    前記振動子は金属部材を有し、
    前記集積回路素子は、前記インダクターの周囲に設けられたガードリングをさらに含み、
    平面視で、前記金属部材は前記インダクター及び前記ガードリングと重なっていない、発振器。
  2. 前記集積回路素子は、前記インダクター及びフィルターを含むPLL回路を有し、
    平面視で、前記フィルターは前記金属部材と重なっている、請求項に記載の発振器。
  3. 振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、
    インダクターを含む集積回路素子と、を備え、
    前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、
    前記振動子は金属部材を有し、
    平面視で、前記金属部材は前記インダクターと重なっておらず、
    前記集積回路素子は、前記インダクター及びフィルターを含むPLL回路を有し、
    平面視で、前記フィルターは前記金属部材と重なっている、発振器。
  4. 前記集積回路素子は、
    前記振動子と接続される発振用回路と、
    前記PLL回路から出力される発振信号に基づく信号を出力する出力回路と、を有し、
    前記発振信号は前記発振用回路の出力信号に位相同期され、
    平面視で、前記PLL回路は前記発振用回路と前記出力回路との間に配置されている、請求項2又は3に記載の発振器。
  5. 前記集積回路素子は、
    前記振動子の一端と電気的に接続される第1のパッドと、
    前記振動子の他端と電気的に接続される第2のパッドと、
    前記出力回路と電気的に接続される第3のパッドと、を有し、
    前記第1のパッド及び前記第2のパッドは、前記集積回路素子の第1の辺に沿って設けられており、
    前記第3のパッドは、前記集積回路素子の前記第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられている、請求項4に記載の発振器。
  6. 前記振動片用容器は、
    前記振動片が収容される凹部が設けられた基体と、
    前記金属部材である蓋体と、を含み、
    前記振動子は、前記蓋体が前記集積回路素子に向かい合うように、前記集積回路素子に搭載されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発振器。
  7. 振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、
    インダクターを含む集積回路素子と、を備え、
    前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、
    前記振動子は金属部材を有し、
    平面視で、前記金属部材は前記インダクターと重なっておらず、
    前記振動片用容器は、
    前記振動片が収容される凹部が設けられた基体と、
    前記金属部材である蓋体と、を含み、
    前記振動子は、前記蓋体が前記集積回路素子に向かい合うように、前記集積回路素子に搭載されている、発振器。
  8. 前記金属部材は、前記振動片に設けられた電極である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発振器。
  9. 前記振動片用容器の外面には、4つの隅に第1の電極、第2の電極、第3の電極及び第4の電極が設けられており、
    前記第1の電極と前記第3の電極は、前記外面の対角上にある2つの隅に設けられており、
    前記第2の電極と前記第4の電極は、前記外面の対角上にある他の2つの隅に設けられており、
    前記第3の電極は、前記第1の電極と前記第2の電極との間まで延伸している、請求項1乃至のいずれか1項に記載の発振器。
  10. 振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、
    インダクターを含む集積回路素子と、を備え、
    前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、
    前記振動子は金属部材を有し、
    平面視で、前記金属部材は前記インダクターと重なっておらず、
    前記振動片用容器の外面には、4つの隅に第1の電極、第2の電極、第3の電極及び第4の電極が設けられており、
    前記第1の電極と前記第3の電極は、前記外面の対角上にある2つの隅に設けられており、
    前記第2の電極と前記第4の電極は、前記外面の対角上にある他の2つの隅に設けられており、
    前記第3の電極は、前記第1の電極と前記第2の電極との間まで延伸している、発振器
  11. 振動片及び前記振動片を収容する振動片用容器を含む振動子と、
    集積回路素子と、を備え、
    前記振動子と前記集積回路素子とは積層されており、
    前記集積回路素子は、
    前記振動子と接続される発振用回路と、
    第1のインダクターを含む第1のPLL回路と、
    第2のインダクターを含む第2のPLL回路と、を有し、
    前記第1のPLL回路から出力される第1の発振信号及び前記第2のPLL回路から出力される第2の発振信号は、前記発振用回路の出力信号に位相同期され、
    前記振動子は金属部材を有し、
    平面視で、前記金属部材は前記第1のインダクター及び前記第2のインダクターと重なっていない、発振器。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発振器を備えた、電子機器。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発振器を備えた、移動体。
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