JP7155741B2 - タイヤの試験方法、及び、タイヤの試験装置 - Google Patents
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このShリブティアはタイヤの耐久性に影響を与える因子であり、Shリブティアの発生に対する耐久性を評価するために、当該Shリブティアを精度良く再現することが望まれている。
しかしながら、実車による評価は、評価に時間を要する。そのうえ、Shリブティアは、そもそも段差やポットホール等をタイヤが踏み外した際に発生するアクシデンタルな損傷であるため、Shリブティアが発生するか否かは、ドライバーによる実車の運転状況に依存する面が大きい。そのため、実車による評価は、Shリブティアの発生を再現し、Shリブティアの発生に対する耐久性を効率良く評価できる手法ではなかった。
周方向に延在し、軸方向に並列された複数のリブを有するトレッドを備えたタイヤの試験方法であって、
上記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を、基準面と、平坦な上面を有し、上記基準面上に立設された突起治具とを備え、上記タイヤ組立体を下降させて上記タイヤのトレッドが上記突起治具の上面に押し付けられるように構成された試験装置に取付け、
上記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを上記突起治具の上面に押し付ける本処理工程を有し、
上記突起治具の上面は、上記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように上記基準面に対して傾斜した傾斜面である。
上記突起治具の上面の上記タイヤの軸方向に垂直な方向の長さは、平板上で正規内圧のタイヤに正規荷重を掛けた時のショルダーリブの接地長の80%以上である、ことが好ましい。
上記突起治具の上面の上記タイヤの軸方向に平行な方向の長さは、上記ショルダーリブの幅の80%以上である、ことが好ましい。
タイヤのトレッドが有するショルダーリブにおけるリブティアを再現するための試験装置であって、
基準面と、平坦な上面を有し、上記基準面上に立設された突起治具とを備え、
上記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を下降させ、上記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを上記突起治具の上面に押し付け可能に構成され、
上記突起治具の上面は、上記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように上記基準面に対して傾斜した傾斜面である。
本発明に係るタイヤの試験装置は、上記タイヤの試験方法を行うのに適している。
まず、上記試験方法において評価対象となるタイヤ組立体を説明する。
図1は、本実施形態に係る試験方法で評価される、タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体の一例を概略的に示す部分断面図である。
図1には、空気入りタイヤ2(以下、単に「タイヤ2」とも称する)の一部を示している。このタイヤ2は、例えば、トラック、バス等の重荷重車両に装着される、重荷重用のタイヤである。
図1に示すタイヤ2は、リムR(正規リム)に組み込まれてタイヤ組立体51を構成している。タイヤ2の内部には空気が充填され、タイヤ2の内圧が正規内圧に調整されている。
トレッド4には、4本の主溝26が刻まれている。これにより、トレッド4には5本のリブ28が構成されている。
なお、本発明においては、タイヤのトレッドが備える複数本のリブのうち、軸方向において最も外側に位置するリブがショルダーリブである。
タイヤ2では、カーカスプライ30はそれぞれのコア40の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返される。
なお、本発明の実施形態において評価対象となるタイヤは、タイヤのトレッドがショルダーリブを有するタイヤであれば特に限定されない。
上記タイヤとしては、高荷重用のタイヤが好ましい。本発明の実施形態に係る試験方法によってShリブティアの発生を再現するのにより適しているからである。
本実施形態に係るタイヤの試験方法は、図2に示した試験装置52を用いて行う。
図2は、本発明の実施形態に係る試験装置の一例を概略的に示す正面図である。図3は、図2に示した試験装置の突起治具及び基準面の平面図である。図4は、図2に示した試験装置の要部拡大図である。
このタイヤの試験装置もまた、本発明の実施形態の1つである。
試験装置52は、所定の突起治具を備えた圧縮試験機であり、ベース部材58、天板50、一対のスライドバー62、一対の上下移動部64及び軸66を備えている。更に図示されないが、試験装置52はロードセルを備えている。図2の矢印Yは試験装置52の左右方向左向きを表し、矢印Zは上下方向上向きを表している。この試験装置52の前後方向は、図2の紙面に垂直な方向である。
突起治具56は、図4に示すように、平板状の台座71と、この台座71上に立設された角柱状の突起部72とを備える。台座71と突起部72とは一体化されている。
試験装置52において、ベース部材58は上面(基準面)58aに突起治具56の台座71の寸法に合致した凹部(図示せず)を備えており、この凹部に台座71を嵌め込むことによって、突起治具56をベース部材58に取付けている。このとき、台座71はボルト等によってベース部材58に固定されていても良い。ベース部材58に設けられた凹部の深さは、台座71の厚さと同一に設計されている。そのため、突起治具56は、突起部72の部分がベース部材58の上面58aより鉛直上方に突出している。
突起治具56(突起部72)の上面56aは、平面視形状が矩形状の平坦な平面である。
突起治具56(突起部72)の上面56aは、ベース部材58の上面(基準面)58aに対して所定の傾斜面になっている。これについては後に詳述する。
また、試験装置52は、軸66が上下方向に移動(下降及び上昇)した際に、軸66の移動距離を計測可能に構成されている。
次に、本実施形態に係る試験方法の手順を工程順に説明する。
図5は、図2に示した試験装置を用いた試験方法を説明する図である。図5には、突起治具56と、突起治具56に接触したタイヤ2の一部分を示す。
(a)前処理工程
この工程は、評価されるタイヤ2のトレッド4を構成するゴムの物性を市場走行古品に近づけるための処理である。本工程は必要に応じて行う任意工程である。
この前処理工程における処理条件としては、例えば、タイヤ組立体51を、温度70~100℃の乾熱下で、5~15日間保持する、条件を採用することができる。
このような条件でタイヤ組立体51を処理することにより、タイヤ2のトレッド4を構成するゴムの物性を市場走行古品に近づけることができる。一方、処理温度が70℃未満では、前処理に時間が掛かり過ぎてしまうことがある。また。処理温度が100℃を超えると、タイヤのトレッドを構成するゴムが劣化する時間が極めて短時間になってしまい、このゴムの物性変化を調節することが難しくなる。
本発明では、乾燥空気の雰囲気で加熱して処理することを乾熱下で処理すると称する。上記乾熱下の処理では、例えば、タイヤ組立体51を乾熱オーブン(湿分が注入されないオーブン)に投入し、加熱する。その後に、タイヤ組立体51を常温に戻す。
この工程は、タイヤ組立体51を試験装置52が備える突起治具56に押し付けて、Shリブティアが発生するか否かを再現する工程である。本工程は、本実施形態における必須工程である。
まず、タイヤ組立体51を試験装置52の軸66に取り付ける。このとき、タイヤ組立体51は内圧が正規内圧に調整されている。
ここで、タイヤ組立体51は、このタイヤ組立体51を構成するタイヤ2のトレッド4が有するショルダーリブ28sのみが、突起治具56の上面56aの鉛直上方に位置するように位置合わせをしてタイヤ組立体51を軸66に取り付ける。
このとき、突起治具56の上面56aにはショルダーリブ28sのみが接触し、ミドルリブ28mは接触しないように位置合わせがされている。そのため、突起治具56の上面56aの内側エッジ74は、ショルダー主溝26sの鉛直下方に位置するように調整されている。これは、ミドルリブ28mが突起治具56の上面56aと接触すると、ショルダー主溝26sの溝底に歪みが生じず、Shリブティアの発生を再現することができないことがあるためである。
更に、一対の上下移動部64を下降させる。これにより、図5に示すように、タイヤ2のトレッド4が有するショルダーリブ28sが突起治具56に押し付けられ、ショルダー主溝26sの溝底に大きな荷重が掛かる。その後、上下移動部64が下降を続けると、ある時点で、タイヤ2が突起治具56からずり落ちる。
このとき、一対の上下移動部64の下降速度は、例えば、50.0±2.5mm/分とすれば良い。
また、本処理工程では、タイヤ2が突起治具56からずり落ちる前に、タイヤ2の一部がベース部材58の上面58aに接触した場合には、その時点で本処理工程を終了する。この場合は、通常、Shリブティアが再現できていないため、必要に応じて突起治具56の高さHの変更を行った後、再試験を行う。
上記エネルギーWは、下記式(1)によって算出することができる。
W=(F×P)/2・・・(1)
式中、Fはタイヤが突起治具からずり落ちた時点での突起治具からの抗力、Pはタイヤが突起治具に接触してからずり落ちるまでの押込量である。
上記エネルギーを算出することにより、Shリブティアの生じやすさ等のタイヤの挙動を把握することができる。
ここでは、タイヤ2のトレッド4におけるShリブティアの発生の有無を観察する。この観察は、例えば目視観察により行えば良い。
この評価工程では、Shリブティアが発生しなかったタイヤについて、ショルダー主溝26sの溝底からタイヤの軸方向外側に伸びるクラックの発生の有無を観察しても良い。Shリブティアが発生する場合、通常、Shリブティアの発生に先立って、ショルダー主溝の溝底からタイヤの軸方向外側に伸びるクラックが発生する。そのため、このクラックの有無を観察することによって、クラックが観察されたタイヤをShリブティアの発生予備軍と評価することもできる。
また、本実施形態にかかる試験方法は、台上試験であるため、短時間で評価することができる。更に、この試験方法は、1本のタイヤで評価することができる。そのため、複数本のタイヤを用いて行う実車による評価に比べて短時間で評価することができる。
試験装置52において、突起治具56(突起部72)の上面56aは、ベース部材58の上面(基準面)58aに対して傾斜面である。この上面56aは、タイヤ組立体51の軸方向外側(図2中、左側)から軸方向内側(図2中、右側)に向かって高さが低くなる傾斜面である。
本発明の試験方法において、突起治具の上面が傾斜面であるとは、基準面(上記ベース部材の上面)とのなす角θ(図4参照)が1°より大きいことを意味する。従って、上記θが1°以下の場合は、上記突起治具の上面は、実質的に基準面(上記ベース部材の上面)と平行な面(非傾斜面)として取り扱う。
一方、上記θが2°未満では、Shリブティアの発生が再現しにくい。
この理由は、以下のように推測している。
タイヤ2のショルダーリブ28sを突起治具56に押し付ける場合、最初にショルダーリブ28sのタイヤ軸方向外側(図5中、左側)の部分が突起治具56の上面56aに接触し、そのままショルダーリブ28sを突起治具56に向かって押し付け続けると、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向外側の部分は上方に収縮し、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向内側(図5中、右側)の部分は下方に伸長するように変形し、その結果、ショルダー主溝26sの溝底に歪みが生じる。このとき、上記θが2°未満では、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向外側の部分が突起治具56の上面56aに接触した時点で、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向内側の部分と突起治具56の上面56aとは近接している。そのため、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向内側の部分の下方への伸長が突起治具56の上面56aによって阻害される。この結果、上記θが2°未満の場合には、Shリブティアの発生が再現されにくくなる。
この理由は、上記θが8°を超える場合は、上記θが2°未満の場合とは逆に、タイヤ2のショルダーリブ28sを突起治具56に向かって押し込んだ際に、ショルダーリブ28sのタイヤ軸方向内側(図5中、右側)の部分が大きく伸長変形し過ぎてしまい、その結果、ショルダー主溝26sの溝底の生じる歪みが大きくなり過ぎてしまうため、と推測している。
上記θは、3~6°がより好ましい。
すなわち、平板上で正規内圧のタイヤ2に正規荷重を掛けた時のショルダーリブ28sの接地長の80%以上の長さが好ましい。
上記の長さLが、上記接地長さの80%未満では、タイヤ2と突起治具56の上面56aとの接地圧が高くなりすぎて、Shリブティアが容易に発生してしまう。そのため、実車で生じるShリブティアに対する再現性が乏しくなってしまう。
上記長さLの上限は特に限定されないが、通常、上記接地長さの150%程度が好ましい。
上記の幅Wが、ショルダーリブ28sの幅の80%未満では、タイヤ2と突起治具56の上面56aとの接地圧が高くなりすぎて、Shリブティアが容易に発生してしまう。そのため、実車で生じるShリブティアに対する再現性が乏しくなってしまう。
上記幅Wの上限は特に限定されないが、通常、ショルダーリブ28sの幅の120%程度が好ましい。
そのため、本発明の実施形態では、突起治具56として、その上面56aの幅Wがショルダーリブ28sの幅の80%以上のものを採用しつつ、タイヤ2のショルダーリブ28sの幅方向における80%以上が突起治具56の上面と接触するように、タイヤ2と突起治具56を位置合わせすることが好ましい。
上記高さHが、タイヤ2の断面高さの50%未満では、タイヤ2が突起治具56からずり落ちる前に、ベース部材58の上面58aに接地してしまい、Shリブティアの発生を再現することができない場合がある。
上記高さHの上限は特に限定されないが、通常、断面高さ100%程度が好ましい。
本発明において、断面高さとは、ビードベースラインBBLからタイヤ2の赤道EQまでの距離をいう(図1中、h1参照)。
上記突起治具の形状は、図4に示した形状に限定されず、上面が所定の形状を有していれば、台座の形状や、台座と上面との間の部分の形状は特に限定されない。
本発明の実施形態に係る試験装置において、突起治具は図6(a)及び(b)に示すように中間プレートを介してベース部材に取り付けられていても良い。
図6(a)は、図2に示した試験装置の変形例を示す要部拡大図である。図6(b)は、図6(a)に示した試験装置の中間プレートを示す平面図である。この変形例に係る試験装置152は、突起治具156のベース部材158への固定方法が図2に示した試験装置52とは異なる。
突起治具156は、台座171とこの台座171上に立設された突起部172とを備えている。突起治具156は、ボルト173を通すための貫通孔が設けられた以外は、試験装置52が備える突起治具56(図4参照)と同様の形状を有している。この突起治具156はボルト173によって、中間プレート80に固定されている。
中間プレート80は、ボルト173を固定するための複数のねじ穴82と、ボルト83を通すための複数の貫通孔81とが設けられた平板上の部材である。中間プレート80はボルト83によって、ベース部材158の上面158aに固定されている。ここで、中間プレート80が備える貫通孔81は、端面が長円形状の貫通孔である。そのため、中間プレート80をベース部材158に固定する際には、試験装置152のY方向(図6(a)中、左右方向)の位置合わせが容易になり、その結果、突起治具156の上面156aとタイヤ組立体のショルダーリブとの位置合わせが容易になる。
このように、本発明の実施形態に係る試験装置は、突起治具が中間プレートを介してベース部材に取付けられていてもよい。
以下、実施例によって、この点を明らかにするが、本発明は、この実施例の記載に基づいて限定的に解釈されるべきではない。
ここでは、2種類の供試タイヤA及びBを用意して評価を行った。供試タイヤA及びBはいずれも重荷重用のタイヤであり、サイズは11R22.5である。
供試タイヤA:実車走行評価を行い、Shリブティアが発生したタイヤの新品。
供試タイヤB:実車走行評価を行い、Shリブティアが発生しなかったタイヤの新品。
下記の試験装置を準備し、供試タイヤAを下記の手順で評価した。
[試験装置]
図2、3に示した試験装置52を準備した。
ここで、突起治具56としては、図4に示した外観形状を有し、鋼製で、上面56aの長さLが200mm、幅Wが50mm、突起部72の高さHが150mm、かつ上面56aの傾斜角度θが3°の突起治具56を用意した。この突起治具56を試験装置52のベース部材58に取付けた。
供試タイヤAを正規リムに組み込んでタイヤ組立体51とした。
(2)前処理工程
タイヤ組立体51を温度90℃の乾熱オーブンに投入して10日間加熱した。その後、タイヤ組立体51をオーブンから取り出し、常温に戻した。
前処理後のタイヤ組立体51を試験装置52に取付けた。このとき、タイヤ2のトレッド4が有するショルダーリブ28sのみが、突起治具56の上面56aに当たり、突起治具56の内側エッジ74が、ショルダー主溝26sの鉛直下方に位置するように、タイヤ組立体51と突起治具56とを位置合わせした。
その後、タイヤ組立体51(軸66)を50.0mm/分の速度で下降させ、タイヤ2が突起治具56からずり落ちるまで下降を継続した。
タイヤ2が突起治具56からずり落ちた時点で、タイヤ組立体51の下降を停止し、その時点での、上記抗力及び上記押込量を計測した。
この本処理工程による測定は、タイヤの周方向4箇所で行った。
4箇所で計測した上記抗力の平均値は25.6kN、上記押込量の平均値は127mmであった。また、上記エネルギーの平均値は1622Jであった。
本処理工程を終えたタイヤ組立体51を試験装置52から取り外し、タイヤ2の突起治具56に押し付けた箇所を目視観察した。その結果、4箇所ともShリブティアの発生が確認された。
供試タイヤBを実施例1と同様にして評価した。
本処理工程で計測した上記抗力の平均値は24.1kN、上記押込量の平均値は138mmであった。また、上記エネルギーの平均値は1663Jであった。
評価工程の目視観察では、突起治具56に押し付けた4箇所のショルダーリブ全てで、Shリブティアの発生が確認されなかった。
本処理工程において、タイヤ2の突起治具56に押し付ける位置を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして供試タイヤAを評価した。
すなわち、突起治具56の内側エッジ74が、ミドルリブ28mの鉛直下方に位置し、突起治具56の上面56aとミドルリブ28mとが接触するように、タイヤ組立体51と突起治具56との位置を調節した。
本処理工程を終えたタイヤ組立体51を目視観察したところ、突起治具に押し付けた4箇所のショルダーリブ全てで、Shリブティアの発生が確認されなかった。
試験装置における突起治具を下記の突起治具に変更した以外は、実施例1と同様にして供試タイヤAを評価した。
[突起治具]
上面の傾斜角度θが1°である以外は、実施例1で使用した突起治具56と同様の突起治具を使用した。
本処理工程を終えたタイヤ組立体51を目視観察したところ、突起治具に押し付けた4箇所のショルダーリブ全てで、Shリブティアの発生が確認できなかった。
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・チェーファー
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・クッション層
18・・・インナーライナー
20・・・スチール補強層
22・・・繊維補強層
24・・・外面(トレッド面)
26・・・主溝
26c・・・センター主溝
26s・・・ショルダー主溝
28・・・リブ
28c・・・センターリブ
28s・・・ショルダーリブ
28m・・・ミドルリブ
30・・・カーカスプライ
36・・・ベルトプライ
40・・・コア
42・・・エイペックス
51・・・タイヤ組立体
52・・・試験装置
56、156・・・突起治具
56a、156a・・・突起治具の上面
58、158・・・ベース部材
58a、158a・・・ベース部材の上面(基準面)
62・・・スライドバー
64・・・上下移動部
66・・・軸
71、171・・・台座
72、172・・・突起部
74・・・突起治具56の内側エッジ
80・・・中間プレート
81・・・貫通孔
82・・・ねじ穴
83、173・・・ボルト
R・・・リム
S・・・シート
F・・・フランジ
Claims (7)
- 周方向に延在し、軸方向に並列された複数のリブを有するトレッドを備えたタイヤの試験方法であって、
前記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を、基準面と、平坦な上面を有し、前記基準面上に立設された突起治具とを備え、前記タイヤ組立体を下降させて前記タイヤのトレッドが前記突起治具の上面に押し付けられるように構成された試験装置に取付け、
前記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを前記突起治具の上面に押し付ける本処理工程を有し、
前記突起治具は、平面視形状が矩形であり、
前記突起治具の上面の前記タイヤの軸方向に垂直な方向の長さは、平板上で正規内圧のタイヤに正規荷重を掛けた時のショルダーリブの接地長の80%以上であり、
前記突起治具の上面は、前記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように前記基準面に対して傾斜した傾斜面である、タイヤの試験方法。 - 周方向に延在し、軸方向に並列された複数のリブを有するトレッドを備えたタイヤの試験方法であって、
前記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を、基準面と、平坦な上面を有し、前記基準面上に立設された突起治具とを備え、前記タイヤ組立体を下降させて前記タイヤのトレッドが前記突起治具の上面に押し付けられるように構成された試験装置に取付け、
前記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを前記突起治具の上面に押し付ける本処理工程を有し、
前記突起治具の上面は、前記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように前記基準面に対して傾斜した傾斜面であり、
前記突起治具の上面の前記基準面からの高さは、前記タイヤの断面高さの50%以上である、タイヤの試験方法。 - 前記突起治具の上面の前記基準面に対する傾斜角度は、2~8°である、請求項1又は2に記載のタイヤの試験方法。
- 前記突起治具は、平面視形状が矩形であり、
前記突起治具の上面の前記タイヤの軸方向に平行な方向の長さは、
前記ショルダーリブの幅の80%以上である、請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの試験方法。 - 前記本処理工程の前に行う、温度70~100℃の乾熱下で、5~15日間保持する前処理工程を有する、請求項1から4のいずれかに記載のタイヤの試験方法。
- タイヤのトレッドが有するショルダーリブにおけるリブティアを再現するための試験装置であって、
基準面と、平坦な上面を有し、前記基準面上に立設された突起治具とを備え、
前記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を下降させ、前記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを前記突起治具の上面に押し付け可能に構成され、
前記突起治具は、平面視形状が矩形であり、
前記突起治具の上面の前記タイヤの軸方向に垂直な方向の長さは、平板上で正規内圧のタイヤに正規荷重を掛けた時のショルダーリブの接地長の80%以上であり、
前記突起治具の上面は、前記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように前記基準面に対して傾斜した傾斜面である、タイヤの試験装置。 - タイヤのトレッドが有するショルダーリブにおけるリブティアを再現するための試験装置であって、
基準面と、平坦な上面を有し、前記基準面上に立設された突起治具とを備え、
前記タイヤがリムに組み込まれたタイヤ組立体を下降させ、前記タイヤのトレッドが有するショルダーリブのみを前記突起治具の上面に押し付け可能に構成され、
前記突起治具の上面は、前記タイヤの軸方向外側から軸方向内側に向かって高さが低くなるように前記基準面に対して傾斜した傾斜面であり、
前記突起治具の上面の前記基準面からの高さは、前記タイヤの断面高さの50%以上である、タイヤの試験装置。
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