JP7154118B2 - 非接触電圧計測装置および非接触電圧計測方法 - Google Patents

非接触電圧計測装置および非接触電圧計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、非接触電圧計測装置および非接触電圧計測方法に関する。
通常、絶縁被覆されたケーブルや導体などの電圧を測定する場合、ケーブル接続部の絶縁カバーを外したり、絶縁被覆の一部を除去したりする解線作業が必要になる。これに対し、ケーブルの活線部に非接触で交流電圧を測定する技術が従来から提案されている。
例えば特許文献1には、絶縁被覆されたケーブル内の電線の電圧を解線不要で取得することができる非接触電圧計測装置及び診断システムに関する技術が記載されている。具体的には、電線に離隔して第1の電極および第2の電極を設け、第1の電極に接続されたコンデンサの電圧と第2の電極に接続されたコンデンサの電圧を測定し、2つの電極に誘起される電圧から、電線導体に加わる電圧を演算して求めることが記載されている。
国際公開第2018/092188号公報
ところで、近年、生産設備に用いられているモータ(電動機)や風力発電機をはじめとした発電機といった回転機として、交流電圧駆動に加えインバータ電圧駆動を行うようにした回転機が増加している。インバータ電圧駆動の場合、回転機に供給される駆動電圧が広い周波数範囲で連続的に可変する。このため、インバータ電圧駆動を行う回転機の駆動電圧を測定するためには、単一周波数の交流電圧だけではなく、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行う必要がある。
絶縁被覆されたケーブルを解線不要で電圧を測定する場合、特許文献1に記載されたような非接触電圧計測技術が有効である。特許文献1に記載された従来の非接触電圧計測技術では、2つの電極に誘起される電圧を測定し、測定された2つの電圧から演算によりケーブル導体の電圧を得るものであり、過渡的に変動する電圧や想定外の周波数に対しても電線の電圧を推定可能である。しかしながら、電線の電圧に複数の周波数成分を含む場合には、特許文献1に記載された技術では、正確な電圧を算出できないという課題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電線の電圧に複数の周波数成分を含む場合に対しても、正確な電圧を算出可能な非接触電圧計測装置および非接触電圧計測方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明の非接触電圧計測装置は、導体の絶縁被覆表面に設けられた第1電極および第2電極と、第1電極に接続された第1電圧計測部と、第2電極に接続された第2電圧計測部と、第1電圧計測部および第2電圧計測部で計測されたデータを時間領域から周波数領域に変換する時間領域・周波数領域変換部と、時間領域・周波数領域変換部で周波数領域に変換されたデータから、周波数ごとの電圧値を演算する周波数ごと電圧値演算部と、周波数ごと電圧値演算部で得られた周波数ごとの電圧値のデータを、周波数領域から時間領域に変換する周波数領域・時間領域変換部と、周波数領域・時間領域変換部で時間領域に変換されたデータから、導体の電圧を演算する導体電圧演算部と、を備える。
本発明によれば、絶縁被覆で覆われた導体の電圧を解線不要で取得することができ、かつ、導体の電圧に複数の周波数成分を含む場合に対しても、高精度に導体の電圧を算出することができるようになる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置の等価回路図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る非接触電圧計測での計測処理例を示すフローチャートである。 図1に示す等価回路を簡易化した等価回路図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る非接触計測装置において、電圧計測部のインピーダンスに静電容量を適用した等価回路図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る非接触計測装置において、1つの電圧計測部のインピーダンスに静電容量、他方の電圧計測部のインピーダンスに抵抗を適用した等価回路図である。 本発明の第2の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置の等価回路図である。 本発明の第2の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置の変形例として、電圧調整用に静電容量を接続した例を示す等価回路図である。 本発明の実施の形態例に係る非接触電圧計測装置の変形例として、電圧調整用に抵抗を接続した例を示す等価回路図である。
<1.第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態例を、図1~図6を参照して説明する。
[1-1.非接触電圧計測装置の等価回路]
図1は、本発明の第1の実施の形態例の非接触電圧計測装置501の等価回路を示す。
非接触電圧計測装置501は、ケーブル導体1の周囲が絶縁被覆されたケーブル2の絶縁被覆表面に、第1電極10と第2電極20を配置する。第1電極10と第2電極20とは、所定の距離だけ離してある。ケーブル導体1には電圧源Eが接続されている。なお、以下の説明では、ケーブル導体1は、導体1と略称する。
第1電極10と導体1との間には、静電容量C01が形成されている。同様に、第2電極20と導体1との間には、静電容量C02が形成されている。
第1電極10には、測定インピーダンスZ01、静電容量CC1、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した等価回路で示される電圧計測回路が接続されている。
また、第2電極20には、測定インピーダンスZ02、静電容量CC2、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した等価回路で示される電圧計測回路が接続されている。
ここで、静電容量CC1およびCC2は、測定インピーダンスZ01およびZ02と、電圧計測回路を接続するケーブルのインピーダンスである。また、静電容量Cおよび抵抗Rは、電圧計測回路のインピーダンスである。
電圧計測回路は、この図1に示す等価回路の測定インピーダンスZ01およびZ02に基づいて電圧を計測する。このような等価回路による電圧計測回路としては、例えばオシロスコープやデータロガで代表される電圧波形測定器を用いることができる。
[1-2.非接触電圧計測装置の構成]
図2は、本発明の第1の実施の形態例の非接触電圧計測装置の全体構成を示すブロック図である。
非接触電圧計測装置は、第1非接触電圧検出部201と第2非接触電圧検出部202とを備える。第1非接触電圧検出部201および第2非接触電圧検出部202は、それぞれ図1に示すケーブル2の絶縁被覆表面に配置された第1電極10および第2電極20に相当する。
第1非接触電圧検出部201が検出した電圧は、第1電圧計測部211で計測される。第1非接触電圧計測部211は、図1に示す測定インピーダンスZ01、静電容量CC1、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した等価回路で示される電圧計測回路に相当する。
第2非接触電圧検出部202が検出した電圧は、第2電圧計測部212で計測される。第2非接触電圧計測部212は、図1に示す測定インピーダンスZ02、静電容量CC2、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した等価回路で示される電圧計測回路に相当する。
第1電圧計測部211および第2電圧計測部212で計測された電圧値のデータは、演算部220に供給される。
演算部220は、マイクロコンピュータ等により構成され、図1に示すケーブル2の導体1の電圧を得る演算処理を行う。
演算部220は、時間領域・周波数領域変換部221、周波数ごとの電圧値演算部222、周波数領域・時間領域変換部223、および導体電圧演算部224を備える。
時間領域・周波数領域変換部221は、第1電圧計測部211および第2電圧計測部212で計測された電圧を時間領域から周波数領域に変換する。この時間領域から周波数領域への変換は、例えばフーリエ変換により行われる。
周波数ごとの電圧値演算部222は、時間領域に変換されたデータから、周波数ごとの電圧値を演算処理で算出する。
周波数領域・時間領域変換部223は、周波数ごとの電圧値演算部222で得られた演算結果を周波数領域から時間領域に変換する。この周波数領域から時間領域への変換は、例えば逆フーリエ変換により行われる。
ここで、周波数ごとの電圧値演算部222が周波数ごとの電圧値を演算する際には、全ての周波数帯の電圧値を演算で求めてもよいが、例えば主成分に相当する、比較的レベルが高い成分の周波数の電圧値について演算する。そして、周波数領域・時間領域変換部223では、その電圧値演算部222で演算された周波数についての電圧値を周波数領域から時間領域に変換する処理を行う。
このように比較的レベルが高い成分の周波数の電圧値について電圧値を算出して、時間領域に変換することで、ノイズ成分が多く含まれるレベルが高くない周波数領域については、時間領域に変換する処理が行われず、ノイズが除去された電圧検出が行われることになる。
導体電圧演算部224は、時間領域に変換されたデータから導体1の電圧を演算する。
そして、演算部220の導体電圧演算部224で得られた導体1の電圧のデータは、出力部230に供給され、出力部230から外部に出力される。あるいは、出力部230として、表示部を設け、算出された電圧値を表示するようにしてもよい。
[1-3.非接触電圧計測装置の処理の流れ]
図3は、導体1に印加される電圧を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第1電圧計測部211での電圧計測工程(第1電圧計測工程)と、第2電圧計測部212での電圧計測工程(第2電圧計測工程)とを、同時に実行する(ステップS11)。ここでの電圧の計測は、第1電圧計測部211と第2電圧計測部212で別々に測定してもよいが、導体1の電圧が時間変化する場合もあるため、同時に電圧を測定することが好ましい。
次に、時間領域・周波数領域変換部221が、第1電圧計測部211と第2電圧計測部212とで計測された電圧を、時間領域から周波数領域に変換する(ステップS12:周波数領域変換工程)。そして、周波数領域に変換した結果を基に、周波数ごとの電圧値演算部222が、周波数毎に導体1の電圧を演算により算出する(ステップS13:周波数ごと電圧値演算工程)。
その後、周波数領域・時間領域変換部223が、周波数ごとの電圧値演算部222での演算結果を、周波数領域から時間領域へ変換する(ステップS14:時間領域変換工程)。さらに、導体電圧演算部224が、時間領域で導体1の電圧(波形)を算出する(ステップS15:導体電圧演算工程)。
[1-4.電圧の算出法]
次に、本実施の形態例を用いた電圧の算出法の一例を説明する。
図4は、図1に示す電圧計測回路部分を簡略化した非接触電圧計測装置502の例を示す。図4では、第1非接触電圧計測部211のインピーダンスをZ、第2非接触電圧計測部212のインピーダンスをZとして示す。また、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212の端子電圧をV、Vとする。また、第1電極10と導体1との間の静電容量をC01、第2電極20と導体1との静電容量をC02とする。
ここで、各インピーダンスZ、Zを、次の[数1]式および[数2]式で仮定したとき、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212の端子電圧V、Vは、それぞれ[数3]式および[数4]式で表すことができる。なお、[数1]式、[数2]式中のjは複素数を表わし、ωは角周波数を表わす。
Figure 0007154118000001
Figure 0007154118000002
Figure 0007154118000003
Figure 0007154118000004
[数3]式および[数4]式において、V、V、ω、C 、C 、R 、R は既知であり、E、C01、C02が未知である。
ここで、第1電圧検出部201および第2電圧検出部202の静電容量C01、C02に関し、[数5]式のように静電容量の比を表すαを導入すると、導体1の電圧Eは、[数6]式で算出することができる。
Figure 0007154118000005
Figure 0007154118000006
この[数6]式から、第1電圧検出部201および第2電圧検出部202での、ケーブル表面に対向する面積や接触圧力を調整し、第1非接触電圧検出部201と第2非接触電圧検出部202での静電容量C01、C02を等しく設定すれば、α=1になる。
このようにして測定された電圧V、Vを用いて、導体1の電圧Eを算出することができる。なお、静電容量C01、C02を等しく設定して、α=1とすることで、演算処理を簡単に行うことができるようになる。
ここで、第1電極10と第2電極20はケーブル2の絶縁被覆表面に取り付けられた状態である。したがって、第1非接触電圧検出部201および第2非接触電圧検出部202の静電容量C01、C02が、吸湿などの環境変化により変動する場合や、経年変化をする場合でも、それぞれの静電容量の比αは一定(例えばα=1)に維持され、電圧の算出精度に与える影響を抑えることができる。
また、演算部220では、周波数領域に変換されたデータを周波数毎に電圧値を演算する、周波数ごと電圧値演算部222を備えている。このため、第1電圧計測部211や第2電圧計測部212で計測された電圧信号にノイズ成分が含まれていても、ノイズ成分を含まない周波数帯域の信号についての電圧値の演算を行うことで、ノイズ成分を含まない電圧を精度良く算出することが可能となる。
さらに、周波数ごと電圧値演算部222で周波数毎に電圧値を演算するため、導体に印加された電圧信号に複数の周波数成分が含まれている場合でも、導体1に印加された電圧を精度良く算出することが可能となる。ここで、導体に印加された電圧信号に複数の周波数成分が含まれている場合には、波形が正弦波から歪んでいる状態を含む。
なお、時間領域・周波数領域変換部221でのフーリエ変換や、周波数領域・時間領域変換部223での逆フーリエ変換は、よく知られた変換処理であり、これらを適用することで、データ処理の簡易化や安価なシステム構成が実現可能となる。
なお、図4に示す等価回路では、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212を、インピーダンスZ、Zとして示した。このインピーダンスZ、Zとしては、図5に示すように静電容量を適用する場合と、図6に示すように静電容量と抵抗を組み合わせる場合とが考えられる。
図5は、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212のインピーダンスZ、Zに、静電容量C、Cを適用した非接触電圧計測装置503の等価回路である。
図5に示すように、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212のインピーダンスに静電容量C、Cを適用した場合、導体1の電圧周波数が低い場合でも、計測される電圧V、Vを高くすることができる。また、第1非接触電圧計測部211および第2非接触電圧計測部212の静電容量C、Cを適正に調整することで、2つの計測される電圧V、Vに位相差を設けることができる。
図6は、第1非接触電圧計測部211のインピーダンスZに、抵抗Rを適用し、第2非接触電圧計測部212のインピーダンスZに静電容量Cを適用した非接触電圧計測装置504の等価回路である。
この図6に示す電圧検出構成の場合、導体1の電圧周波数によらず、容易に2つの計測電圧の位相差を設けることができる。また、インピーダンスZを抵抗Rとした第1非接触電圧検出部201では、導体1の電圧周波数が高い場合に、計測電圧を高くできるようになる。
以上説明したように、本実施の形態例の非接触電圧計測装置によると、導体1とは非接触で、導体に印加された電圧を精度良く算出することができる。また、計測された電圧信号にノイズが含まれる場合にも、精度良く導体の電圧を算出することができる。さらには、導体に印加された電圧信号に複数の周波数成分が含まれている場合でも、電圧を精度良く算出することが可能となる。
また、本実施の形態例の非接触電圧計測装置は、周波数領域への変換および時間領域への変換処理として、フーリエ変換および逆フーリエ変換を適用することで、データ処理の簡易化や安価なシステム構成が実現可能となる。
<2.第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態例を、図7~図8を参照して説明する。本発明の第2の実施の形態例を説明する図7~図8において、第1の実施の形態例で説明した図1~図6と同一箇所には同一符号を付し、重複説明は省略する。
[2-1.非接触電圧計測装置の等価回路]
図7は、本発明の第2の実施の形態例の非接触電圧計測装置505の等価回路を示す。
非接触電圧計測装置505は、導体1の周囲が絶縁被覆されたケーブル2の絶縁被覆表面に、第1電極10および第2電極20を配置している。そして、第1電極10に、電圧計測回路として、測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ1aを接続し、インピーダンスZまたはZ及びZ1aを選択可能とする。
また、第2電極20に、測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ2aを接続し、インピーダンスZまたはZ及びZ2aを選択可能とする。
[2-2.非接触電圧計測装置の構成]
図8は、本発明の第2の実施の形態例の非接触電圧計測装置の全体構成を示すブロック図である。
非接触電圧計測装置は、第1非接触電圧検出部201と第2非接触電圧検出部202とを備える。第1非接触電圧検出部201および第2非接触電圧検出部202は、それぞれ図7に示すケーブル2の絶縁被覆表面に配置された第1電極10および第2電極20に相当する。
第1非接触電圧検出部201には、第1インピーダンス選択部241が接続される。第1インピーダンス選択部241は、測定インピーダンスZを適用した場合と、測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ1aの合成インピーダンスZ′を適用した場合を選択する。
第2非接触電圧検出部202には、第2インピーダンス選択部242が接続される。第2インピーダンス選択部242は、測定インピーダンスZを適用した場合と、測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ2aとの合成インピーダンスZ′を適用した場合を選択する。
第1インピーダンス選択部241が測定インピーダンスZを適用した場合、その測定インピーダンスZによる電圧Vは、インピーダンス(Z)計測部243によって計測される。また、第1インピーダンス選択部241が測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ1aの合成インピーダンスZ′を適用した場合、その合成インピーダンスZ′による電圧V′は、インピーダンス(Z′)計測部245によって計測される。
第2インピーダンス選択部242が測定インピーダンスZを適用した場合、その測定インピーダンスZによる電圧Vは、インピーダンス(Z)計測部244によって計測される。また、第2インピーダンス選択部242が測定インピーダンスZと測定インピーダンスZ2aの合成インピーダンスZ′を適用した場合、その合成インピーダンスZ′による電圧V′は、インピーダンス(Z′)計測部246によって計測される。
演算部220は、第1の実施の形態例で説明した演算部220と同じ処理を行って、導体1の電圧(波形)を得る。すなわち、時間領域・周波数領域変換部221と、周波数ごとの電圧値演算部222と、周波数領域・時間領域変換部223と、導体電圧演算部224とを備えて、電圧の算出処理を行う。
但し、本実施の形態例の場合には、4つの計測部243~246があり、この4つの計測部243~246の内の2つの計測部(例えば計測部243と計測部244)を選択して電圧を算出する。計測部243~246を選択する具体的な例については、次の算出法で説明する。
[2-3.電圧の算出法]
次に、本実施の形態例を用いた電圧の算出法の一例を、数式を用いて説明する。
ここでは、インピーダンス(Z)計測部243で計測される電圧Vと、インピーダンス(Z′)計測部245で計測される電圧V は、[数7]式、[数8]式で示される。
Figure 0007154118000007
Figure 0007154118000008
また、導体1に印加される電圧Eは、[数9]式で表される。ここで、[数9]式では、電圧E以外は全て既知であり、導体1に印加される電圧Eを、[数9]式から算出することができる。
Figure 0007154118000009
このように、同一の電極10を用いた第1非接触電圧検出部201により、2種類の電圧を計測することで、[数9]式を用いて導体1の印加電圧Eを算出することができる。このため、第1非接触電圧検出部201の図7に示すインピーダンスC01を、次の[数10]式から算出することができる。
Figure 0007154118000010
同様にして、第2非接触電圧検出部202のインピーダンスC02についても算出することができる。
本実施の形態例を適用した測定により、それぞれの非接触電圧検出部201,202の
インピーダンスC01、C02を算出することが可能になるため、その後の測定では、計測回路のインピーダンスをZ、Zと固定した場合でも、導体1の電圧を精度良く算出できるようになる。
また、本実施の形態例を適用した測定を実施することにより、非接触電圧検出部201,202の静電容量の変化を把握することが可能となり、検出部201,202の劣化予兆を的確に診断することができる。
以上説明したように、本実施の形態例の非接触電圧計測装置は、第1非接触電圧検出部201と第2非接触電圧検出部202のそれぞれに、2種類のインピーダンスを選択可能とした。
これにより、簡便にそれぞれの非接触電圧検出部201,202のインピーダンスを算出することが可能となるため、その後の測定では、計測回路のインピーダンスを固定しても、導体1の電圧を精度良く算出できるようになる。
また、本実施の形態例として説明した2種類のインピーダンスを適用した測定を行うことにより、非接触電圧検出部201,202の静電容量の変化を把握することが可能となり、非接触電圧検出部201,202の劣化予兆を的確に診断できるようになる。
<3.変形例>
本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上述した第1の実施の形態例や第2の実施の形態例では、非接触電圧検出部と電圧計測部のインピーダンスを用いて、非接触で導体の電圧を算出するようにしたが、電圧計測部の端子電圧を調整するためのインピーダンスを、非接触電圧検出部と電圧計測部の間に設けるようにしてもよい。端子電圧を調整するためのインピーダンスとしては、図9に示すように静電容量(コンデンサ)を接続する場合と、図10に示すように抵抗を接続する場合が考えられる。
図9に示す非接触電圧計測装置506の等価回路は、第1電極10と電圧計測回路(測定インピーダンスZ01、静電容量CC1、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した回路)との間に、静電容量CD1を接続したものである。同様に、第2電極20と電圧計測回路(測定インピーダンスZ02、静電容量CC2、静電容量C、および抵抗Rを並列に接続した回路)との間に、静電容量CD2を接続する。図9のその他の構成については、図1に示す等価回路と同様に構成する。
図10に示す非接触電圧計測装置507の等価回路は、第1電極10と電圧計測回路との間に、抵抗RD1を接続したものである。同様に、第2電極20と電圧計測回路との間に、抵抗RD2を接続する。図10のその他の構成については、図1に示す等価回路と同様に構成する。
これらの図9や図10に示す構成としたことで、導体1の印加電圧の周波数領域に応じて、電圧計測部の端子電圧を調整可能であり、導体1の印加電圧が高電圧の場合でも、電圧計測部の端子電圧を低く抑え、安全に電圧を計測できるようになる。
また、上述した各実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、図2、図8に示す構成図や機能ブロック図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、図3に示すフローチャートにおいて、実施の形態例の処理結果に影響がない範囲で、一部の処理ステップの実行順序を入れ替えたり、一部の処理ステップを同時に実行したりするようにしてもよい。
1…導体(ケーブル導体)、2・・・ケーブル、10・・・第1電極、20・・・第2電極、201・・・第1非接触電圧検出部、202・・・第2非接触電圧検出部、211・・・第1電圧計測部、212・・・第2電圧計測部、220・・・演算部、221・・・時間領域・周波数領域変換部、222・・・周波数ごとの電圧値演算部、223・・・周波数領域・時間領域変換部、224・・・導体電圧演算部、230・・・出力部、241・・・第1インピーダンス選択部、242・・・第2インピーダンス選択部、243・・・インピーダンス(Z)計測部、244・・・インピーダンス(Z)計測部、245・・・インピーダンス(Z′)計測部、246・・・インピーダンス(Z′)計測部、501~507・・・非接触電圧計測装置

Claims (7)

  1. 導体の絶縁被覆表面に設けられた第1電極および第2電極と、
    前記第1電極に接続された第1電圧計測部と、
    前記第2電極に接続された第2電圧計測部と、
    前記第1電圧計測部および第2電圧計測部で計測されたデータを時間領域から周波数領域に変換する時間領域・周波数領域変換部と、
    前記時間領域・周波数領域変換部で周波数領域に変換されたデータから、周波数ごとの電圧値を演算する周波数ごと電圧値演算部と、
    前記周波数ごと電圧値演算部で得られた周波数ごとの電圧値のデータを、周波数領域から時間領域に変換する周波数領域・時間領域変換部と、
    前記周波数領域・時間領域変換部で時間領域に変換されたデータから、前記導体の電圧を演算する導体電圧演算部と、を備える
    非接触電圧計測装置。
  2. 前記第1電極と前記導体との静電容量と、前記第2電極と前記導体との静電容量を等しくして、前記導体電圧演算部が前記導体の電圧を演算する
    請求項1に記載の非接触電圧計測装置。
  3. 前記周波数ごと電圧値演算部は、ノイズが含まれる周波数成分以外の周波数成分についての電圧値を演算する
    請求項1に記載の非接触電圧計測装置。
  4. 前記第1電圧計測部および前記第2電圧計測部は、それぞれ少なくとも2種類のインピーダンスを選択可能とした
    請求項1に記載の非接触電圧計測装置。
  5. 前記第1電極と前記第1電圧計測部との間、および前記第2電極と前記第2電圧計測部との間に、所定の静電容量値または抵抗値のインピーダンスを接続した
    請求項1に記載の非接触電圧計測装置。
  6. 前記時間領域・周波数領域変換部は、フーリエ変換により周波数領域に変換し、
    前記周波数領域・時間領域変換部は、逆フーリエ変換により時間領域に変換するようにした
    請求項1に記載の非接触電圧計測装置。
  7. 導体と非接触で前記導体の電圧を計測する非接触電圧計測方法であって、
    前記導体の絶縁被覆表面に設けられた第1電極の電圧を計測する第1電圧計測工程と、
    前記第1電極とは離れた箇所の前記導体の絶縁被覆表面に設けられた第2電極の電圧を計測する第2電圧計測工程と、
    前記第1電圧計測工程および第2電圧計測工程で計測されたデータを時間領域から周波数領域に変換する時間領域・周波数領域変換工程と、
    前記時間領域・周波数領域変換工程で周波数領域に変換されたデータから、周波数ごとの電圧値を演算する周波数ごと電圧値演算工程と、
    前記周波数ごと電圧値演算工程で得られた周波数ごとの電圧値のデータを、周波数領域から時間領域に変換する周波数領域・時間領域変換工程と、
    前記周波数領域・時間領域変換工程で時間領域に変換されたデータから、前記導体の電圧を演算する導体電圧演算工程と、を含む
    非接触電圧計測方法。
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