JP2017161366A - 電圧測定装置 - Google Patents

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佐々木 健二
Kenji Sasaki
健二 佐々木
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Abstract

【課題】小型化が図り易い電圧測定装置を提供する。【解決手段】電圧測定装置1は、電極2Aと、電極2Bと、増幅回路6と、コンデンサ3Aと、コンデンサ3Bと、測定部4Aと、測定部4Bと、演算処理部5と、を備える。演算処理部5は、少なくとも、測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値を用いて、導体11の電位と基準電位P1との電位差である対象電圧の値を演算するように構成されている。演算処理部5は、増幅回路6の増幅率αが第1増幅率α1であるときの測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値と、増幅率αが第2増幅率α2であるときの測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値とを用いて、対象電圧の値を演算する。第2増幅率α2は第1増幅率α1とは異なる値である。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に電圧測定装置に関し、より詳細には、導体に印加される電圧を非接触で測定する電圧測定装置に関する。
特許文献1に開示されている非接触型電圧検出装置(以下、従来例と呼ぶ)は、第1の電圧プローブと第2の電圧プローブと第1の電圧検出部と第2の電圧検出部と演算処理部と信号発生部とを有している。第1及び第2の電圧プローブのそれぞれは、円筒形の内部電極と、内部電極よりも径の大きい円筒形の外部電極とを有し、外部電極の内側に内部電極が配置され、内部電極の内側に被測定ケーブルが挿通される。
第1の電圧検出部は、第1の電圧プローブの内部電極と外部電極の間の電圧(電位差)を検出する。第2の電圧検出部は、第2の電圧プローブの内部電極と外部電極の間の電圧(電位差)を検出する。また、信号発生部は、交流試験電圧を発生する。
演算処理部は、交流試験電圧が外部電極に印加されている状態において、第1の電圧検出部の検出電圧及び第2の電圧検出部の検出電圧を取得する。また、演算処理部は、外部電極が接地されている状態において、第1の電圧検出部の検出電圧及び第2の電圧検出部の検出電圧を取得する。そして、演算処理部は、それぞれの状態における第1の電圧検出部の検出電圧及び第2の電圧検出部の検出電圧から、被測定ケーブルの導体に印加されている電圧を算出する。
特開2006−242855号公報
しかしながら、上記従来例では、交流試験電圧を発生する信号発生部が必要であるため、小型化が図り難いという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされており、小型化が図り易い電圧測定装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る電圧測定装置は、第1電極と、第2電極と、増幅回路と、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1測定部と、第2測定部と、演算処理部と、を備える。前記第1電極は、間隔を空けて導体と対向し、かつ前記導体との間に第1の結合容量を生じるように構成されている。前記第2電極は、間隔を空けて前記導体と対向し、かつ前記導体との間に第2の結合容量を生じるように構成されている。前記増幅回路は、前記第2電極に電気的に接続された入力端子、及び出力端子を有する。前記増幅回路は、前記入力端子に入力された信号を増幅して前記出力端子から出力するように構成される。前記増幅回路は、増幅率が可変である。前記第1コンデンサは、前記第1電極に電気的に接続された第1端子、及び前記出力端子に電気的に接続された第2端子を有する。前記第2コンデンサは、前記第2電極に電気的に接続された第3端子、及び基準電位に電気的に接続された第4端子を有する。前記第1測定部は、前記第1電極の電位と前記基準電位との電位差である第1電圧の値を測定するように構成されている。前記第2測定部は、前記第2電極の電位と前記基準電位との電位差である第2電圧の値を測定するように構成されている。前記演算処理部は、少なくとも、前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値を用いて、前記導体の電位と前記基準電位との電位差である対象電圧の値を演算するように構成されている。前記演算処理部は、前記増幅率が第1増幅率であるときの前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値と、前記増幅率が第2増幅率であるときの前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値とを用いて、前記対象電圧の値を演算する。前記第2増幅率は前記第1増幅率とは異なる値である。
本発明の第2の態様に係る電圧測定装置は、第1の態様において、前記演算処理部は、前記増幅率が前記第1増幅率であるとき、及び前記増幅率が前記第2増幅率であるときのそれぞれにおける、前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値に加えて、前記出力端子の電位と前記基準電位との電位差である第3電圧の値を用いて、前記対象電圧の値を演算するように構成されている。
本発明の第3の態様に係る電圧測定装置は、第2の態様において、前記第3電圧を測定する第3測定部を更に備える。
本発明の第4の態様に係る電圧測定装置は、第2の態様において、前記演算処理部は、前記第2電圧の値から前記第3電圧の値を演算するように構成されている。
本発明の第5の態様に係る電圧測定装置は、第1〜4のいずれかの態様において、前記演算処理部は、第1の浮遊容量の容量値と、第2の浮遊容量の容量値との少なくとも一方を用いて、前記対象電圧の値を補正するように構成されている。前記第1の浮遊容量は、前記第1電極と前記基準電位との間に生じる。前記第2の浮遊容量は、前記第2電極と前記基準電位との間に生じる。
本発明の第6の態様に係る電圧測定装置は、第5の態様において、前記演算処理部は、既知の電圧が前記導体に印加されている状態における、前記第1測定部の測定値と、前記第2測定部の測定値と、前記既知の電圧の値とを用いて、前記第1の浮遊容量の容量値と前記第2の浮遊容量の容量値との少なくとも一方を演算するように構成されている。
本発明の電圧測定装置によれば、演算処理部は、増幅回路の増幅率を変化させた場合の、変化前及び変化後における、第1測定部の測定値、及び第2測定部の測定値から、対象電圧の値を演算可能である。したがって、電圧測定装置では、従来例のように交流試験電圧を導体に印加した状態で第1電圧及び第2電圧を測定する必要がない。そのため、電圧測定装置は、交流試験電圧を発生する構成が不要であるから、従来よりも小型化が図り易い。
図1は、実施形態1に係る電圧測定装置のブロック図である。 図2は、同上の電圧測定装置の使用状態を説明するための概念図である。 図3は、同上の電圧測定装置の等価回路を示す回路図である。 図4は、同上の電圧測定装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施形態1の第2変形例に係る電圧測定装置の等価回路を示す回路図である。 図6は、実施形態2に係る電圧測定装置の等価回路の一部を示す回路図である。
図1は、実施形態1に係る電圧測定装置1のブロック図である。電圧測定装置1は、系統電源(商用交流電源)から負荷へ交流電力を給電するための電線10の電圧を測定する用途に用いられる。電圧測定装置1は、電線10の導体11に印加される、50Hz又は60Hzの交流電圧を対象電圧Vxmとして測定する。ただし、電圧測定装置1は、交流電圧を対象電圧として測定する構成であればよく、対象電圧は系統電源から供給される交流電圧に限定されない。また、電圧測定装置1は、基準電位(例えば、グランド電位)P1を基準(0V)とした場合の、一方の電線10の導体11の電位を対象電圧Vxmとして測定する。すなわち、電圧測定装置1は、交流電力を給電するための一対の電線の線間電圧ではなく、導体11の電位と基準電位P1との電位差を、対象電圧Vxmとして測定する。
(実施形態1)
(1)構成
実施形態1に係る電圧測定装置1は、図1に示すように、電極2Aと電極2Bとコンデンサ3Aとコンデンサ3Bと測定部4Aと測定部4Bと測定部4Cと演算処理部5と増幅回路6と出力部7と制御部8とを備える。電圧測定装置1の構成要素のうち、電極2A(第1電極)及び電極2B(第2電極)以外の構成要素は、本体100(図2参照)に設けられている。電極2A及び電極2Bは、電圧測定装置1の本体100とケーブル200(図2参照)で電気的に接続されている。ただし、電極2A及び電極2Bが本体100と別体であることは電圧測定装置1に必須の構成ではなく、電極2A及び電極2Bは本体100と一体であってもよい。
電圧測定装置1は、電線10の導体11に印加される対象電圧Vxmを非接触で測定するように構成されている。そのため、電極2A及び電極2Bは、導体11に直接接触しない状態で使用される。電線10は、導体11と、導体11を覆う被覆12とで構成されている。導体11は、例えば銅又は銅合金などの金属製の単線である。被覆12は、電気絶縁性を有している。被覆12は、例えば、ビニル樹脂などの電気絶縁性を有する合成樹脂材料で形成されることが好ましい。
図2は、電圧測定装置1の使用状態を説明するための概念図である。電極2A及び電極2Bは同一の構成を有し、電圧測定用のプローブとして機能する。電極2A及び電極2Bは、図2に示すように、銅などの導電性材料にてシート状又は板状に形成されており、電線10の被覆12の表面に接触するように配置される。電極2A及び電極2Bは、被覆12に対して殆ど隙間なく接するように、電線10の外周面に沿って湾曲するように構成されていることが好ましい。言い換えれば、導体11が被覆12にて覆われた構造の電線10において被覆12を取り除くことなく、電極2A及び電極2Bは、被覆12を介して導体11と対向するように配置される。したがって、電極2A及び電極2Bのそれぞれから導体11までの距離は、被覆12の厚み寸法にほぼ等しくなる。このように、電極2A及び電極2Bは、導体11に対して被覆12の厚み寸法の分だけ間隔を空けて配置されることにより、導体11に対して容量結合される。
ただし、電極2A及び電極2Bは、可撓性を有しない板状の部材に形成されて、被覆12に押し当てられるように構成されてもよい。又は、電極2A及び電極2Bは、電線10を挟み込むクランプに設けられていてもよい。この場合、クランプは合成樹脂製であって、電極2A及び電極2Bは、クランプの内側面、つまりクランプのうち電線10に接触する面に配置されることが好ましい。これにより、クランプが電線10を挟み込んだ状態では、電極2A及び電極2Bは、被覆12を介して導体11と対向する。
図3は電圧測定装置1の等価回路を示す。以下、電極2Aと導体11との間に形成される静電容量成分を結合容量20A(第1の結合容量)と呼び、電極2Bと導体11との間に形成される静電容量成分を結合容量20B(第2の結合容量)と呼ぶ(図3参照)。つまり、電極2A及び電極2Bのそれぞれと導体11との間には、結合容量20A及び結合容量20Bが形成される程度の間隔が設けられている。言い換えれば、電極2Aは、間隔を空けて導体11と対向し、かつ導体11との間に結合容量20Aを生じるように構成されている。電極2Bは、間隔を空けて導体11と対向し、かつ導体11との間に結合容量20Bを生じるように構成されている。
結合容量20A及び結合容量20Bの容量値は、電極2A及び電極2Bのそれぞれから導体11の表面までの距離、及び電極2A並びに電極2Bと導体11との間に存在する物質(被覆12)の誘電率などによって決まる。つまり、結合容量20A及び結合容量20Bの容量値は一定ではなく、被覆12の厚み寸法、及び被覆12の材質(誘電率)などによって変化する。また、電極2A及び電極2Bのそれぞれと導体11との間に被覆12が存在することは電圧測定装置1に必須の構成ではなく、例えば、電極2A及び電極2Bと導体11との間には、単に隙間(空気)が存在してもよい。
増幅回路6は、入力端子60及び出力端子61を有している。入力端子60は、電極2Bに電気的に接続されている。増幅回路6は、入力端子60に入力された信号を増幅して出力端子61から出力するように構成されている。増幅回路6は、増幅率αが可変である可変利得増幅器からなる。
コンデンサ3A(第1コンデンサ)は端子30A(第1端子)及び端子31A(第2端子)を有している。端子30Aは、電極2Aに電気的に接続されている。端子31Aは、増幅回路6の出力端子61に電気的に接続されている。つまり、端子31Aは、増幅回路6を介して電極2Bに電気的に接続されている。コンデンサ3Aは、既知の容量値を有する電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、又はセラミックコンデンサなどのコンデンサで構成される。
コンデンサ3B(第2コンデンサ)は端子30B(第3端子)及び端子31B(第4端子)を有している。端子30Bは、電極2Bに電気的に接続されている。端子31Bは、基準電位P1に電気的に接続されている(接地されている)。コンデンサ3Bは、既知の容量値を有する電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、又はセラミックコンデンサなどのコンデンサで構成される。
測定部4A(第1測定部)は、電極2Aとコンデンサ3Aの端子30Aとの接続点に、電気的に接続されている。測定部4Aは、電極2Aの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx1(第1電圧)を測定するように構成されている。測定部4B(第2測定部)は、電極2Bとコンデンサ3Bの端子30Bとの接続点に、電気的に接続されている。測定部4Bは、電極2Bの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx2(第2電圧)を測定するように構成されている。測定部4C(第3測定部)は、増幅回路6の出力端子61とコンデンサ3Aの端子31Aとの接続点に、電気的に接続されている。測定部4Cは、出力端子61の電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx3(第3電圧)を測定するように構成されている。
測定部4Aは、電極2Aの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx1をサンプリング(標本化)し、各サンプリング値を量子化することによって、電圧Vx1の瞬時値を、電圧Vx1の値(以下、「電圧値V1」という)として測定する。測定部4Aは、複数の瞬時値から電圧Vx1の実効値を、電圧値V1として算出してもよい。
測定部4Bは、電極2Bの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx2をサンプリングし、各サンプリング値を量子化することによって、電圧Vx2の瞬時値を、電圧Vx2の値(以下、「電圧値V2」という)として測定する。測定部4Bは、複数の瞬時値から電圧Vx2の実効値を、電圧値V2として算出してもよい。
測定部4Cは、コンデンサ3Aの端子31Aの電位と基準電位P1との電位差(電圧Vx3)をサンプリングし、各サンプリング値を量子化することによって、電圧Vx3の瞬時値を、電圧Vx3の値(以下、「電圧値V3」という)として測定する。測定部4Cは、複数の瞬時値から電圧Vx3の実効値を、電圧値V3として算出してもよい。
測定部4A、測定部4B及び測定部4Cは、それぞれの測定値(電圧値V1、電圧値V2及び電圧値V3)を演算処理部5に出力する。
演算処理部5は、例えば、マイクロコントローラと、マイクロコントローラのメモリに記録されたプログラムとで実現される。演算処理部5は、マイクロコントローラのプロセッサでプログラムを実行することにより、測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値等を用いて、対象電圧Vxmの値(以下、「対象電圧値Vm」という)を演算するように構成される。
詳しくは後述するが、演算処理部5は、少なくとも、増幅率αが第1増幅率α1であるときと、増幅率αが第2増幅率α2であるときとの両方についての、測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値を用いて、対象電圧値Vmを演算する。ここでいう第2増幅率α2は、第1増幅率α1とは異なる値である。つまり、演算処理部5は、増幅回路6の増幅率αを変化させた場合の、変化前と変化後との両方における、電圧値V1及び電圧値V2を用いて、対象電圧値Vmを演算する。さらに、本実施形態では、演算処理部5は、増幅率αが第1増幅率α1であるとき、及び増幅率αが第2増幅率α2であるときのそれぞれにおける、電圧値V1及び電圧値V2に加えて電圧値V3を用いて、対象電圧値Vmを演算する。そのため、演算処理部5は、電圧値V1、電圧値2及び電圧値V3を、マイクロコントローラのメモリに格納した後、電圧値V1、電圧値2及び電圧値V3をメモリから読み出して、対象電圧値Vmを演算するように構成される。
出力部7は、例えば、液晶表示器などの表示デバイスを有し、演算処理部5に制御されて対象電圧値Vmを表示するように構成される(図2参照)。対象電圧Vxmは交流電圧であるから、出力部7に表示される対象電圧値Vmは、例えば、対象電圧Vxmの実効値、瞬時値、又は振幅値などである。
制御部8は、増幅回路6の増幅率αを制御する。制御部8は、演算処理部5からの指示を受けて増幅回路6の増幅率αを制御する。制御部8は、少なくとも第1増幅率α1と第2増幅率α2との間で、増幅率αを切替可能である。制御部8は、演算処理部5と共通のマイクロコントローラで構成されていてもよいし、演算処理部5とは独立した論理回路などで構成されていてもよい。
ここで、図3に示すように、コンデンサ3Aの端子30Aは、電極2A及び結合容量20Aを介して導体11と容量結合される。また、コンデンサ3Bの端子30Bは、電極2B及び結合容量20Bを介して導体11と容量結合される。つまり、電極2A及び電極2Bが、結合容量20A及び結合容量20Bを介して導体11とそれぞれ容量結合されるため、電極2Aの電位及び電極2Bの電位が、導体11の電位(対象電圧Vxm)に対応して正弦波状に変化する。
(2)動作
図4は電圧測定装置1の動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御部8はまず、増幅回路6の増幅率αを第1増幅率α1に設定する(ステップS1)。この状態で、測定部4A、4B及び4Cは、電圧値V1、V2及びV3を測定する(ステップS2)。これにより、増幅率αが第1増幅率α1であるときの、電圧値V1、V2及びV3が測定される。以下、増幅率αが第1増幅率α1であるときの、電圧値V1を「電圧値V1A」と呼び、電圧値V2を「電圧値V2A」と呼び、電圧値V3を「電圧値V3A」と呼ぶ。つまり、増幅率αが第1増幅率α1である場合における、測定部4Aの測定値が電圧値V1Aであり、測定部4Bの測定値が電圧値V2Aであり、測定部4Cの測定値が電圧値V3Aである。
次に、制御部8は、増幅回路6の増幅率αを第2増幅率α2に設定する(ステップS3)。ステップS3の処理は、ステップS2にて電圧値V1A、電圧値V2A及び電圧値V3Aの測定が完了したタイミングで自動的に開始してもよいし、ユーザが手動で開始してもよい。増幅回路6の増幅率αが第2増幅率α2に設定された状態で、測定部4A、4B及び4Cは、電圧値V1、V2及びV3を測定する(ステップS4)。これにより、増幅率αが第2増幅率α2であるときの、電圧値V1、V2及びV3が測定される。以下、増幅率αが第2増幅率α2であるときの、電圧値V2を「電圧値V1B」と呼び、電圧値V2を「電圧値V2B」と呼び、電圧値V3を「電圧値V3B」と呼ぶ。つまり、増幅率αが第2増幅率α2である場合における、測定部4Aの測定値が電圧値V1Bであり、測定部4Bの測定値が電圧値V2Bであり、測定部4Cの測定値が電圧値V3Bである。
その後、演算処理部5は、電圧値V1A、電圧値V2A、電圧値V3A、電圧値V1B、電圧値V2B及び電圧値V3Bに基づいて、対象電圧値Vmを算出する(ステップS5)。
次に、演算処理部5における対象電圧値Vmの演算処理(ステップS5)について、詳しく説明する。以下では、増幅率αが第1増幅率α1であるときの対象電圧値Vmを「対象電圧値VmA」と呼び、増幅率αが第2増幅率α2であるときの対象電圧値Vmを「対象電圧値VmB」と呼ぶ。また、以下では、コンデンサ3Aは容量値Cin1を有し、コンデンサ3Bは容量値Cin2を有し、結合容量20Aは容量値Cs1を有し、結合容量20Bは容量値Cs2を有することと仮定する。
電圧値V1は、対象電圧値Vmと電圧値V3との差分をコンデンサ3A及び結合容量20Aで分圧した値と、電圧値V3との和に一致する。また、電圧値V2は、対象電圧値Vmをコンデンサ3B及び結合容量20Bで分圧した値に一致する。したがって、容量値Cin1及びCin2と、容量値Cs1及びCs2とを用いて表される分圧比β1及びβ2により、電圧値V1A、電圧値V2A、電圧値V1B及び電圧値V2Bは、下記の数1から数4の式で表される。ただし、β1=Cs1/(Cin1+Cs1)である。また、β2=Cs2/(Cin2+Cs2)である。
Figure 2017161366
Figure 2017161366
Figure 2017161366
Figure 2017161366
ここで、上記数2の式よりVmA=V2A/β2が成り立つので、上記数1の式にVmA=V2A/β2を代入すると、下記の数5の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数5の式を分圧比β1について整理すると、増幅率αが第1増幅率α1であるときの電圧値V1A、V2A及びV3Aの関係を表す、下記の数6の式が得られる。
Figure 2017161366
同様に、上記数3及び上記数4の式から、増幅率αが第2増幅率α2であるときの電圧値V1B、V2B及びV3Bの関係を表す、下記の数7の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数6及び上記数7の式より、分圧比β1を消去し、分圧比β2について整理すると、下記の数8の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数8の式には、コンデンサ3Aの容量値Cin1、コンデンサ3Bの容量値Cin2、結合容量20Aの容量値Cs1及び結合容量20Bの容量値Cs2が含まれず、電圧値V1A、V1B、電圧値V2A、V2B及び電圧値V3A、V3Bのみが含まれる。したがって、演算処理部5は、上記数8の式に、電圧値V1A、V1B、電圧値V2A、V2B及び電圧値V3A、V3Bを代入することで、分圧比β2を求めることができる。
一方、上記数2の式より、増幅率αが第1増幅率α1であるときの対象電圧値VmAは、下記の数9の式で表される。
Figure 2017161366
同様に、上記数4の式より、増幅率αが第2増幅率α2であるときの対象電圧値VmBは、下記の数10の式で表される。
Figure 2017161366
よって、演算処理部5は、上述のようにして求まる分圧比β2、及び電圧値V2A、V2Bを、上記数9及び数10の式に代入することで、対象電圧値VmA及びVmBが求まる。結果的に、演算処理部5は、電圧値V1A、V1B、電圧値V2A、V2B及び電圧値V3A、V3Bを用いて、対象電圧値Vmを演算することが可能である。
(3)利点
以上説明したように、電圧測定装置1は、電極2Aと、電極2Bと、増幅回路6と、コンデンサ3Aと、コンデンサ3Bと、測定部4Aと、測定部4Bと、演算処理部5と、を備える。電極2A(第1電極)は、間隔を空けて導体11と対向し、かつ導体11との間に結合容量20A(第1の容量結合)を生じるように構成されている。電極2B(第2電極)は、間隔を空けて導体11と対向し、かつ導体11との間に結合容量20B(第2の結合容量)を生じるように構成されている。増幅回路6は、電極2Bに電気的に接続された入力端子60、及び出力端子61を有する。増幅回路6は、入力端子60に入力された信号を増幅して出力端子61から出力するように構成される。増幅回路6は、増幅率αが可変である。コンデンサ3A(第1コンデンサ)は、電極2Aに電気的に接続された端子30A(第1端子)、及び出力端子61に電気的に接続された端子31A(第2端子)を有する。コンデンサ3B(第2コンデンサ)は、電極2Bに電気的に接続された端子30B(第3端子)、及び基準電位P1に電気的に接続された端子31B(第4端子)を有する。測定部4A(第1測定部)は、電極2Aの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx1(第1電圧)の値を測定するように構成されている。測定部4B(第2測定部)は、電極2Bの電位と基準電位P1との電位差である電圧Vx2(第2電圧)の値を測定するように構成されている。演算処理部5は、少なくとも、測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値を用いて、導体11の電位と基準電位P1との電位差である対象電圧Vxmの値を演算するように構成されている。演算処理部5は、増幅率αが第1増幅率α1であるときの測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値と、増幅率αが第2増幅率α2であるときの測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値とを用いて、対象電圧Vxmの値を演算する。第2増幅率α2は第1増幅率α1とは異なる値である。
この構成によれば、演算処理部5は、増幅回路6の増幅率αを変化させた場合の、変化前及び変化後における、測定部4Aの測定値(電圧値V1A、V1B)、及び測定部4Bの測定値(電圧値V2A、V2B)から、対象電圧Vxmの値を演算可能である。したがって、電圧測定装置1では、従来例のように交流試験電圧を導体11に印加した状態で電圧Vx1及び電圧Vx2を測定する必要がない。そのため、電圧測定装置1は、交流試験電圧を発生する構成が不要であるから、従来よりも小型化が図り易くなる。
演算処理部5は、増幅率αが第1増幅率α1であるとき、及び増幅率αが第2増幅率α2であるときのそれぞれにおける、測定部4Aの測定値及び測定部4Bの測定値に加えて、電圧Vx3(第3電圧)の値を用いて、対象電圧Vxmの値を演算することが好ましい。電圧Vx3は、出力端子61の電位と基準電位P1との電位差である。この構成によれば、電圧Vx3の値を用いない場合に比べて、対象電圧Vxmの値が精度よく求まる。演算処理部5が対象電圧Vxmの値の演算に電圧Vx3の値を用いることは、電圧測定装置1に必須の構成ではなく、演算処理部5は対象電圧Vxmの値の演算に電圧Vx3の値を用いなくてもよい。
この場合において、電圧測定装置1は、本実施形態のように、電圧Vx3を測定する測定部4C(第3測定部)を更に備えることが好ましい。この構成によれば、演算処理部5が、対象電圧Vxmの値の演算に、測定部4Cの測定値(電圧Vx3の値)を用いることで、電圧Vx3の値を電圧Vx2の値から演算により求める場合に比べて、対象電圧Vxmの値が精度よく求まる。すなわち、電圧Vx3の値を電圧Vx2の値から演算により求める場合は、増幅回路6の増幅率αが係数に含まれるため、増幅回路6の温度特性等により増幅率αに誤差が生じると、電圧Vx3の値にも誤差が生じる。これに対して、測定部4Cの測定値を用いれば、増幅率αの誤差の影響を受けずに、対象電圧Vxmの値が精度よく求まる。
(4)変形例
上記実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、上記実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、実施形態1の変形例を列挙する。
(4.1)第1変形例
実施形態1の第1変形例に係る電圧測定装置1について説明する。本変形例に係る電圧測定装置1では、電圧Vx3を測定する測定部4Cが省略されており、電圧Vx2を用いた演算により電圧Vx3を求める。つまり、演算処理部5は、電圧Vx2(第2電圧)の値から電圧Vx3(第3電圧)の値を演算するように構成されている。
要するに、増幅回路6の増幅率(利得)α、つまり第1増幅率α1及び第2増幅率α2はいずれも既知であるので、演算処理部5は、下記の数11の式を用いて、電圧値V2及び増幅率αから電圧値V3を演算することができる。
Figure 2017161366
したがって、増幅率αが第1増幅率α1である場合における電圧Vx3の値(電圧値V3A)は、V3A=α1×V2Aで求められる。同様に、増幅率αが第2増幅率α2である場合における電圧Vx3の値(電圧値V3B)は、V3B=α2×V2Bで求められる。演算処理部5は、このように求まる電圧値V3A、V3Bを、測定部4Cの測定値の代わりに用いることによって、実施形態1と同様に、対象電圧値Vmを演算することができる。この構成によれば、電圧Vx3を測定する測定部4Cが省略される分だけ、電圧測定装置1の構成を簡略化することができる。
(4.2)第2変形例
図5は、実施形態1の第2変形例に係る電圧測定装置1Aの等価回路を示す。以下、実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
電圧測定装置1Aは、実施形態1に係る電圧測定装置1の増幅回路6に代えて、増幅回路6Aを備えている。増幅回路6Aは、増幅器601(第1増幅器)、増幅器602(第2増幅器)及び切替部600を有している。
増幅器601の増幅率αは、第1増幅率α1である。一方、増幅器602の増幅率αは、第2増幅率α2である。増幅器601及び増幅器602の入力端子は、いずれも増幅回路6Aの入力端子60Aに電気的に接続されている。増幅器601及び増幅器602の出力端子は、いずれも切替部600を介して、増幅回路6Aの出力端子61Aに電気的に接続されている。増幅回路6Aの入力端子60A及び出力端子61Aは、実施形態1における増幅回路6の入力端子60及び出力端子61にそれぞれ相当する。
切替部600は、1つの共通接点と、2つの切替接点とを有し、共通接点の接続先を2つの切替接点間で切り替える切替スイッチ(c接点)からなる。切替部600の共通接点は、増幅回路6Aの出力端子61Aに電気的に接続されている。切替部600の2つの切替接点は、それぞれ増幅器601及び増幅器602の出力端子に電気的に接続されている。切替部600は、例えば、アナログスイッチからなる。ただし、切替部600は、アナログスイッチに限らず、例えば、電磁リレーなどのメカニカルリレー、又は半導体リレーなどで構成されてもよい。
切替部600は、増幅器601を出力端子61Aに接続する第1の接続状態と、増幅器602を出力端子61Aに接続する第2の接続状態とを切替可能に構成される。つまり、切替部600が第1の接続状態にあれば増幅器602は出力端子61Aから切り離され、切替部600が第2の接続状態にあれば増幅器601は出力端子61Aから切り離される。これにより、切替部600は増幅器601及び増幅器602のうちの1つを選択的に出力端子61Aに接続する。
制御部8は、演算処理部5からの指示を受けて切替部600を制御し、切替部600を第1の接続状態と第2の接続状態とで切り替える。これにより、増幅回路6Aにおいては、切替部600によって、入力端子60A及び出力端子61A間の増幅率αを切り替えることが可能である。切替部600が第1の接続状態にあれば、増幅回路6Aの増幅率αは第1増幅率α1になる。切替部600が第2の接続状態にあれば、増幅回路6Aの増幅率αは第2増幅率α2になる。その結果、増幅回路6Aは実施形態1における増幅回路6と同様に動作して同様の効果が得られる。
(実施形態2)
図6は実施形態2に係る電圧測定装置1Bのコンデンサ3A及びコンデンサ3Bの周辺の等価回路である。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
実施形態1の電圧測定装置1においては、電極2A及び電極2Bと基準電位P1との間、又は、ケーブル200と基準電位P1との間に浮遊容量が生じることがある(図2参照)。実施形態2に係る電圧測定装置1Bでは、電極2Aと基準電位P1との間に浮遊容量21A(第1の浮遊容量)が生じ、電極2Bと基準電位P1との間に浮遊容量21B(第2の浮遊容量)が生じていると仮定する。浮遊容量21A、21Bはそれぞれ容量値Cf1、Cf2を有している。これらの容量値Cf1、Cf2は、コンデンサ3A及びコンデンサ3Bの容量値、又は結合容量20A及び結合容量20Bの容量値との対比において無視できない程に大きな値であると仮定する。実施形態2に係る電圧測定装置1Bでは、これらの浮遊容量21A、21Bが生じても、対象電圧値Vmを精度よく測定可能となるように、以下の構成を採用する。
すなわち、電圧測定装置1Bでは、演算処理部5は、浮遊容量21Aの容量値Cf1と、浮遊容量21Bの容量値Cf2との少なくとも一方を用いて、対象電圧Vxmの値を補正するように構成されている。
次に、電圧測定装置1Bの演算処理部5における対象電圧値Vmの演算処理(補正処理を含む)について、詳しく説明する。
浮遊容量21Aが存在する場合、電圧値V1は、対象電圧値Vmを、コンデンサ3A及び浮遊容量21Aの並列回路に対して結合容量20Aで分圧した値になるため、対象電圧値Vmと電圧値V1との比である分圧比β1mは下記の数12の式で表される。
Figure 2017161366
同様に、浮遊容量21Bが存在する場合、電圧値V2は、対象電圧値Vmを、コンデンサ3B及び浮遊容量21Bの並列回路に対して結合容量20Bで分圧した値になるため、対象電圧値Vmと電圧値V2との比である分圧比β2mは下記の数13の式で表される。
Figure 2017161366
一方、電圧値V3は、電圧値V1を、結合容量20A及び浮遊容量21Aの並列回路に対してコンデンサ3Aで分圧した値になる。そのため、電圧値V3と電圧値V1との分圧比を(1−β1r)とおくと、「β1r」は下記の数14の式で表される。
Figure 2017161366
上記「β1m」、「β2m」及び「β1r」を用いると、増幅率αが第1増幅率α1であるときの電圧値V1A、V2A、及び増幅率αが第2増幅率α2であるときの電圧値V1B、V2Bは、下記の数15から数18の式で表される。
Figure 2017161366
Figure 2017161366
Figure 2017161366
Figure 2017161366
上記数16の式より、VmA=V2A/β2mが成り立つので、上記数15の式にVmA=V2A/β2mを代入すると、下記の数19の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数19の式を「β1m」、「β2m」について整理すると、下記の数20の式が得られる。
Figure 2017161366
同様に、上記数17及び上記数18の式からは、下記の数21の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数20及び上記数21の式より「β1m」、「β2m」を消去し、「β1r」について整理すると、下記の数22の式が得られる。
Figure 2017161366
また、上記数12及び上記数14の式より「Cs1」を消去し「β1m」について整理すると、下記の数23の式が得られる。
Figure 2017161366
上記数23の式に上記数22の式を代入すると、下記の数24の式が得られる。
Figure 2017161366
また、上記数15の式からは、下記の数25の式が得られる。
Figure 2017161366
したがって、上記数25の式に対して、上記数22及び上記数24の式を代入し整理すると、下記の数26の式が得られる。
Figure 2017161366
同様に、上記数17の式からは、下記の数27の式が得られる。
Figure 2017161366
したがって、上記数27の式に対して、上記数22及び上記数24の式を代入し整理すると、下記の数28の式が得られる。
Figure 2017161366
そして、上記数26及び上記数28の式によれば、浮遊容量21Aの容量値Cf1が分かれば、対象電圧値VmA、VmBが算出可能となる。結果的に、演算処理部5は、電圧値V1A、V1B、電圧値V2A、V2B及び電圧値V3A、V3Bを用いて、対象電圧値Vmを演算することが可能である。
そこで、演算処理部5は、既知の電圧が導体11に印加されている状態における、測定部4Aの測定値と、測定部4Bの測定値と、既知の電圧の値とを用いて、容量値Cf1と容量値Cf2との少なくとも一方を演算することが好ましい。具体的には、演算処理部5を構成するマイクロコントローラのメモリに、容量値Cf1又は容量値Cf2を算出するための処理を行う補正プログラムを記憶しておくことが好ましい。
例えば、電圧測定装置1Bの製造工程において、電圧値が既知である交流の基準電圧を導体11に印加した状態で、演算処理部5に補正プログラムを実行させる。このとき、演算処理部5は、測定された電圧値V1、電圧値V2、電圧値V3、コンデンサ3Aの容量値Cin1、及び対象電圧値VmA、VmB(既知の電圧の値)から、上記数26及び上記数28の式を用いて、容量値Cf1を算出する。演算処理部5は、算出した容量値Cf1をマイクロコントローラのメモリに格納した後、補正プログラムの実行を終了する。
以上説明したように、電圧測定装置1Bでは、演算処理部5は、浮遊容量21A(第1の浮遊容量)の容量値Cf1と、浮遊容量21B(第2の浮遊容量)の容量値Cf2との少なくとも一方を用いて、対象電圧Vxmの値を補正するように構成されている。浮遊容量21Aは、電極2A(第1電極)と基準電位P1との間に生じる浮遊容量である。浮遊容量21Bは、電極2B(第2電極)と基準電位P1との間に生じる浮遊容量である。この構成によれば、浮遊容量21Aの容量値Cf1が既知であれば、対象電圧値Vmの測定の精度に影響するような浮遊容量21A、21Bが生じる場合でも、対象電圧値Vmを精度よく測定可能となる。
また、本実施形態のように、演算処理部5は、既知の電圧が導体11に印加されている状態における、測定部4Aの測定値と、測定部4Bの測定値と、既知の電圧の値とを用いて、容量値Cf1と容量値Cf2との少なくとも一方を演算することが好ましい。この構成によれば、浮遊容量21A、21Bの容量値Cf1、Cf2が未知の場合でも、容量値Cf1、Cf2による対象電圧値Vmの補正が可能となり、対象電圧値Vmを精度よく測定可能となる。
また、実施形態2で説明した構成は、実施形態1で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
1,1A,1B 電圧測定装置
2A 電極(第1電極)
2B 電極(第2電極)
3A コンデンサ(第1コンデンサ)
30A 第1端子
31A 第2端子
3B コンデンサ(第2コンデンサ)
30B 第3端子
31B 第4端子
4A 測定部(第1測定部)
4B 測定部(第2測定部)
4C 測定部(第3測定部)
5 演算処理部
6,6A 増幅回路
60,60A 入力端子
61,61A 出力端子
11 導体
20A 第1の結合容量
20B 第2の結合容量
21A 第1の浮遊容量
21B 第2の浮遊容量
P1 基準電位
Vxm 対象電圧
Vx1 電圧(第1電圧)
Vx2 電圧(第2電圧)
Vx3 電圧(第3電圧)

Claims (6)

  1. 間隔を空けて導体と対向し、かつ前記導体との間に第1の結合容量を生じるように構成された第1電極と、
    間隔を空けて前記導体と対向し、かつ前記導体との間に第2の結合容量を生じるように構成された第2電極と、
    前記第2電極に電気的に接続された入力端子、及び出力端子を有し、前記入力端子に入力された信号を増幅して前記出力端子から出力するように構成され、増幅率が可変である増幅回路と、
    前記第1電極に電気的に接続された第1端子、及び前記出力端子に電気的に接続された第2端子を有する第1コンデンサと、
    前記第2電極に電気的に接続された第3端子、及び基準電位に電気的に接続された第4端子を有する第2コンデンサと、
    前記第1電極の電位と前記基準電位との電位差である第1電圧の値を測定するように構成された第1測定部と、
    前記第2電極の電位と前記基準電位との電位差である第2電圧の値を測定するように構成された第2測定部と、
    少なくとも、前記増幅率が第1増幅率であるときの前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値と、前記増幅率が前記第1増幅率とは異なる第2増幅率であるときの前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値とを用いて、前記導体の電位と前記基準電位との電位差である対象電圧の値を演算するように構成された演算処理部と、
    を備える電圧測定装置。
  2. 前記演算処理部は、前記増幅率が前記第1増幅率であるとき、及び前記増幅率が前記第2増幅率であるときのそれぞれにおける、前記第1測定部の測定値及び前記第2測定部の測定値に加えて、前記出力端子の電位と前記基準電位との電位差である第3電圧の値を用いて、前記対象電圧の値を演算するように構成されている
    請求項1に記載の電圧測定装置。
  3. 前記第3電圧を測定する第3測定部を更に備える
    請求項2に記載の電圧測定装置。
  4. 前記演算処理部は、前記第2電圧の値から前記第3電圧の値を演算するように構成されている
    請求項2に記載の電圧測定装置。
  5. 前記演算処理部は、前記第1電極と前記基準電位との間に生じる第1の浮遊容量の容量値と、前記第2電極と前記基準電位との間に生じる第2の浮遊容量の容量値との少なくとも一方を用いて、前記対象電圧の値を補正するように構成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の電圧測定装置。
  6. 前記演算処理部は、既知の電圧が前記導体に印加されている状態における、前記第1測定部の測定値と、前記第2測定部の測定値と、前記既知の電圧の値とを用いて、前記第1の浮遊容量の容量値と前記第2の浮遊容量の容量値との少なくとも一方を演算するように構成されている
    請求項5に記載の電圧測定装置。
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