JP7151221B2 - 転写シートおよび化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は、床材等の表面に用いる化粧シートの表面に絵柄模様等を形成する転写シートに関し、より詳しくは発泡樹脂層の発泡が部分的に抑制されることで表面に凹凸が設けられる発泡タイプの化粧シート、および発泡タイプの化粧シートに発泡抑制インキ層と絵柄模様層を形成する転写シートに関する。
従来、発泡タイプの化粧シートとして、発泡性樹脂層の表面に凹凸模様を設けたものが知られている。
表面に凹凸模様を設ける方法としては、機械的に金属版などを押し付けて形成するメカニカルエンボス加工や、発泡性樹脂層の発泡を部分的に抑制することで凹凸を形成するケミカルエンボス加工などがある。
ケミカルエンボス加工において、発泡抑制インキを発泡樹脂層上に設ける手段として転写シートを用いる方法は、例えば特許文献1などに見られる。
しかし、発泡抑制インキに用いられる発泡抑制剤として、トリアゾール系化合物(例えば、特許文献2)などを用いた場合には、発泡抑制剤が水に溶け易い、あるいは昇華性を有するなどの特性を有することから、高温高湿環境下に転写シートを保存しておくと、発泡抑制インキの効果が弱まってしまう事が知られていた。
このような問題に対して、発泡抑制インキの組成を工夫(例えば、特許文献3)する方法なども提案されているが、必ずしも十分とは言えなかった。
特開昭55-105554号公報 特開平11-267407号公報 特開2005-022372号公報
本発明は、上記のような点に着目したもので、安定して熱転写することが可能で、且つ被転写材である発泡性樹脂層の発泡時に、良好な発泡効果と、発泡する部分と発泡しない部分とを明確にできる十分な発泡抑制効果を持ち、長期保存に対しても安定した効果を発揮することが可能な転写シートを提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、基材シート上に、少なくとも、任意のパターン状に設けられた発泡抑制インキ層と絵柄模様層とが、剥離可能に設けられた転写シートであって、前記発泡抑制インキ層が、被転写材の発泡に対する発泡抑制剤を含んでなり、少なくとも前記発泡抑制インキ層が設けられた領域を覆う領域に、昇華防止層が設けられてなり、
前記昇華防止層は樹脂層からなり、乾燥後塗布量が、0.5g/m 以上2g/m 以下であることを特徴とする転写シートである。
請求項2に記載の発明は、前記発泡抑制剤が、トリアゾール系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の転写シートである。
請求項に記載の発明は、支持体上に発泡性樹脂層を有し、前記発泡性樹脂層上に、任意のパターン状に設けられた発泡抑制インキ層と絵柄模様層とが、少なくとも設けられてなり、前記発泡抑制インキ層が設けられた領域が、前記発泡性樹脂層の発泡が抑制されたことにより、前記発泡抑制インキ層が設けられていない領域に比べて相対的に低い凹部を形成してなる化粧シートであって、少なくとも、前記発泡性樹脂層と前記発泡抑制インキ層との間には、昇華防止層を有し、
前記昇華防止層は樹脂層からなり、乾燥後塗布量が、0.5g/m 以上2g/m 以下であることを特徴とする化粧シートである。
請求項に記載の発明は、前記発泡抑制インキ層が、トリアゾール系化合物を含むことを特徴とする請求項に記載の化粧シートである。
本発明の転写シートを用いることにより、安定して熱転写することが可能で、且つ被転写材である発泡性樹脂層の発泡時に、良好な発泡効果と、発泡する部分と発泡しない部分とを明確にできる十分な発泡抑制効果を持ち、長期保存に対しても安定した効果を発揮することが可能な転写シートを提供ことができる。
本発明の実施形態に係わる転写シートの構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係わる転写シートを被転写体に転写した例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係わる化粧シートの構成例を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、及び構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(転写シート)
図1は、本発明の実施形態に係る転写シートの構成例を示す断面図である。図1に示した転写シート(1)では、基材シート(10)上に、パターン状に設けられた発泡抑制インキ層(11)、絵柄模様層(12)、昇華防止層(13)が形成されている。
ここで、昇華防止層(13)は、図1に示すように全面にベタ状に設けられてあっても良いし、発泡抑制インキ層(11)のパターンに連動して、同様のパターン状に形成されてあっても良く、少なくとも発泡抑制インキ層(11)の領域を覆う領域に設けられていることが重要である。
また、図1では、基材シート(10)と絵柄模様層(12)との間に空隙部が設けられているように見えるが、これは便宜上このように描いており、実際にはこのような空隙部が設けられている必要はなく、また発泡抑制インキ層(11)と絵柄模様層(12)の形成する順等も図に限定されるものではない。
基材シート(10)は、同様の転写シートに用いられる基材シートであれば、いずれも用いることができ、例えば、紙類やポリオレフィン系樹脂、あるいは紙とポリオレフィン系樹脂との積層体などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではないが、紙とポリオレフィン系樹脂との積層体を好適に用いることができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリプロピレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂などの各種樹脂を1種又は2種以上混合したものを、単層あるいは複数組み合わせた積層構造として用いることができる。
発泡抑制インキ層(11)は、被転写体に設けられる発泡性樹脂層を発泡させる際に、部分的な発泡抑制効果を得るための発泡抑制剤が添加されている。
発泡抑制剤としては、従来公知の発泡抑制剤を任意に用いることができ、例えば、トリアジン系化合物、ベンゾトリアゾール系やアミノトリアゾール類などのトリアゾール系化合物、無水トリメリット酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸などを例示することができ、中でもトリアゾール系化合物を好適に用いることができる。更に好ましくは、アミノトリアゾール類であることが望ましい。
これらの発泡抑制剤を含む発泡抑制インキ層(11)は、バインダ樹脂として、例えば塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体などのビニル系樹脂、アクリル系樹脂類、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂など樹脂類を適宜選択して、単独あるいは混合物や共重合体などの複合物として用いることができる。
更に発泡抑制インキ層(11)には、タック性を切るための体質顔料や各種安定剤などを適宜添加することができ、体質顔料としては、例えばシリカなどを好適に用いることができる。
絵柄模様層(12)は、例えば住宅、店舗等の建築物や、電車、自動車等の車輌、飛行機、船舶等の内装材や外装材、床材等の表面を化粧するための化粧柄や、模様、彩色、木目柄、コルク柄、石目柄、タイル柄、目地、木目導管柄等の任意の絵柄を設けることができる。
このような絵柄模様層(12)は、従来公知の印刷インキであれば、何れも用いることができ、印刷インキの顔料としては、例えばイソインドリノンイエロー、ポリアゾレッド、フタロシアニンブルー、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタンなどを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、印刷インキに用いられるバインダ樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂などの各種樹脂を適宜任意に選定して単独あるいは混合物、共重合体などの複合物として用いることができる。
また、絵柄模様層(12)には、選定したバインダ樹脂に応じて、各種硬化剤、触媒、安定剤、開始剤などの添加剤が加えられてあっても何ら問題ない。
上述のような発泡抑制インキ層(11)ならびに絵柄模様層(12)は、グラビア印刷をはじめ、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの従来公知の印刷技術を適宜選定して設けることができる。
昇華防止層(13)は、発泡抑制インキ層(11)に含まれる発泡抑制剤が昇華等によ
って発泡抑制効果が低下するのを防ぐために設けるものである。
トリアゾール化合物などの発泡抑制剤は、被転写体である発泡性樹脂層上に転写され、加熱された際に、発泡性樹脂層内に拡散することによって発泡作用を抑制することが可能となる。
このような発泡抑制剤は、比較的融点が低く、昇華性があり、また水に溶けやすいなどの特性を有しており、例えば夏季などの高温高湿環境下では、発泡抑制インキ層(11)の発泡抑制剤が減少し、十分な発泡抑制効果を発揮できなくなる場合があった。
昇華防止層(13)は、この様な発泡抑制効果の低下を防ぐものであり、少なくともパターン状に設けられた発泡抑制インキ層(11)の領域を覆う領域に設けられている必要があり、図1に示すように、全面に設けられてあっても何ら問題ない。
昇華防止層(13)は、本質的に樹脂層からなり、例えばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂などの各種樹脂を単独あるいは混合物、共重合体などの複合物として用いることができる。
昇華防止層(13)は、必要に応じて、色素、体質顔料、硬化剤、触媒、安定剤、開始剤、界面活性剤などの各種添加剤が添加されてあっても何ら問題ない。
また、昇華防止層(13)は、グラビア印刷をはじめ、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの従来公知の印刷技術や、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、ロールコート法、ワイヤバーコート法、ダイコート法などの従来公知のコーティング技術などを適宜用いて、形成することができる。
このような昇華防止層(13)は、乾燥後の塗布量が、0.5g/m以上であることが望ましく、更に好ましくは、1~10g/m程度とすることができる。
これは、昇華防止層(13)が、0.5g/m未満である場合には、発泡抑制効果の低減を抑えることができず、また10g/mを超える場合には、発泡抑制効果の低減を抑制する防止効果の上昇が期待できず、また被転写体に対する転写適性が損なわれるなどの可能性があるためである。
上述のような転写シート(1)には、必要に応じて、隠蔽層や接着層などが更に設けられてあっても何ら問題ない。
(化粧シート)
図2は、転写シート(1)を被転写体(2)に対して転写した例を示す断面図であり、図3は、転写シート(1)を用いて作製した化粧シートの例を示す断面図である。
図2では、被転写体(2)は、支持体(20)上に発泡性樹脂層(21)からなり、この発泡性樹脂層(21)の上に、発泡抑制インキ層(11)、絵柄模様層(12)、そして少なくとも発泡抑制インキ層(11)と発泡性樹脂層(21)の間には、昇華防止層(13)が設けられた状態で、転写がなされる。この時、昇華防止層(11)は、図2に示すように、全面に設けられてあっても良い。
図2のように、被転写体(1)上に転写シート(1)を用いて転写が行われた後、発泡性樹脂層(21)の発泡処理を実施することにより、図3に示すような化粧シート(3)
を得ることができる。
支持体(20)は、後述する発泡性樹脂層(21)をその上に塗布し、成形するのに適したものであれば、特に限定されるものではなく、例えば紙類、樹脂シート、合成紙、不織布などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
特に例示するとすれば、例えば厚さ50~200g/m程度の裏打ち紙などを支持体として好適に用いることができる。
発泡性樹脂層(21)は、本発明の化粧シートと同様の発泡性床材等に用いられる材料であれば、いずれも用いることができるが、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂等が好適に用いられる。
ポリ塩化ビニル樹脂を用いる場合いは、樹脂100質量部に対して、発泡剤0.1~10質量部と発泡助剤0.01~5質量部程度を添加したものが使用可能である。
上記発泡剤としては、従来公知のものが使用可能であり、具体的には、アゾジカルボンアミド(ADCA)、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)、ジメチル-2,2’-アゾビスブチレート、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、2,2’-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス〔N-(2-カルボキシエチル)-2-メチル-プロピオンアミジン〕等のアゾ化合物や、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)などのニトロソ化合物、4,4’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3’-ジスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、p-トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物、トリヒドラジノトリアジンなどの有機系熱分解型発泡剤、更には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸塩、亜硝酸アンモニウム等の亜硝酸塩、水素化合物などの無機系熱分解発泡剤などが挙げられる。
中でも、アゾジカルボンアミド(ADCA)や炭酸水素ナトリウムなどが好適に用いられる。
また、発色助剤としては、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をするもので、従来公知のものが使用可能であり、具体的には、酸化亜鉛(ZnO)、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸、尿素またはその誘導体などが挙げられる。
上述のような化粧シート(3)の最表面には、耐摩性などの耐久性付与や光沢付与などの目的で、保護層などが適宜設けられてあっても良い。
この様な保護層は、目的に応じて任意の材料を用いることが可能であり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、無機材料からなるコート材、あるいは有機・無機のハイブリッドコート材などから適宜選定し、単独あるいは混合物、複合物などとして用いることが可能である。
また透明樹脂層には、必要に応じて、紫外線吸収剤などの添加剤が添加されてあっても何ら問題ない。
ここで、図2に示すような未発泡状態の化粧シートを図3に示すような凹凸構造を有す
る化粧シート(3)とするための発泡処理としては、例えば、未発泡状態の化粧シートをオーブンなどに入れて、加熱する方法などが挙げられる。
オーブンによる加熱は、発泡性樹脂層(21)中に含まれる発泡剤が分解してガス成分が発生する温度まで行えば良く、これにより発泡抑制インキ層(11)が存在しない場所では、発泡が生じ、発泡抑制インキ層(11)が存在する場所では、発泡が抑制されることにより、凹部(30)が形成される。
以下に示す実施例は、1例を示すものであり、本発明は必ずしも以下に示したものに限定されるものではない。
<実施例1>
転写シート用の基材シートとして、ポリプロピレンラミ紙を用意し、基材シートのポリプロピレン層側に、グラビア印刷法により、アミノトリアゾール系発泡抑制インキ層、絵柄模様層の順に、印刷形成した。
その後、下記組成の昇華防止層用塗布液を、グラビア印刷法により、ベタ柄による印刷を実施し、乾燥後の塗布量0.5g/mとなる昇華防止層を設け、転写シートサンプル1を得た。
(昇華防止層用塗布液)
アクリル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体
<実施例2>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を1g/mとした以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル2を得た。
<実施例3>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を1.5g/mとした以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル3を得た。
<実施例4>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を2g/mとした以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル4を得た。
<比較例1>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を0g/mとして、設けなかった以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル5を得た。
<比較例2>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を0.1g/mとした以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル6を得た。
<比較例3>
昇華防止層の乾燥後の塗布量を30g/mとした以外は、実施例1と同様にして、転写シートサンプル7を得た。
<評価用化粧シートの作製>
上述の実施例1~4および比較例1~3で試作した各転写シートサンプルを、60℃環
境下で保管し、経時(1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、6週間後、8週間後、10週間後、12週間後、14週間後、16週間後)的に、それぞれ取り出し、取り出した各転写シートサンプルを、転写機を用いて発泡性ポリ塩化ビニル樹脂層上に転写して、転写シートの基材シートを剥離した後、均一にゾルコートを塗布して、未発泡化粧シートを得た。
上記、未発泡化粧シートを220℃のオーブンに2分間放置して、発泡性ポリ塩化ビニル樹脂層を発泡させ、評価用化粧シートを作製した。
<評価方法および評価基準>
得られた各評価用化粧シートについて、10人の試験員により、官能試験(手触り感評価)を実施し、評価基準としては、良好な凹凸感が得られていると判断した試験員の人数に応じて、以下の評価結果とした。
◎ … 10人の試験員が「良い」とした。
○ … 7~9人の試験員が「良い」とした。
△ … 1~6人の試験員が「良い」とした。
× … 「良い」とした試験員が0人であった。
上述の様な評価を行った結果を、表1に示した。
Figure 0007151221000001
表中の比較例3は、転写シートサンプルを発泡性ポリ塩化ビニル層に転写する際に、転写不良が発生し、評価困難と判断された。
比較例1と実施例1~4との結果より、昇華防止層を0.5g/m以上設けた場合には、昇華防止層を設けなかった場合に比べて、明らかに転写シートの発泡抑制効果の持続期間が延びている事がわかる。
すなわち、比較例1では、1週間後までは10人全員が「良い」と判断できる凹凸感を表現できていたが、2週間後には凹凸感の低下が始まっているのに対し、実施例1~4では、より長い期間で、発泡抑制効果が持続されている。
一方、比較例1、2の結果より、昇華防止層の塗布量が0.5g/m未満の場合には、昇華防止層を設けない場合と同程度の発泡抑制効果しか発揮することができていない。
また、実施例1~4の結果より、昇華防止層の塗布量が増すにつれて、発泡抑制効果の持続期間が増していることが判る。
但し、比較例3より、昇華防止層の塗布量を30g/mと、厚く設けすぎると、発泡性樹脂層への転写時に、転写不良が発生することが判った。
これは、昇華防止層の塗布量が厚くなりすぎると、転写機を用いて発泡性樹脂層上に転写する際に、熱の伝わりが不十分となり、発泡性樹脂層と昇華防止層との十分な接着性が得られないことや、昇華防止層の厚さのために、転写シートの箔切れ性が低下することによって、転写不良が発生すると推測される。
以上の結果より、本発明の転写シートを用いることにより、転写シートに設けた発泡抑制インキ層の効果を長期間保持することが可能となり、発泡性床材などの製造において、
発泡抑制効果の低下を気にすることなく、安心して使用可能な転写シートならびに化粧シートを提供することができる。
1 … 転写シート
10 … 基材シート
11 … 発泡抑制インキ層
12 … 絵柄模様層
13 … 昇華防止層
2 … 被転写体
20 … 支持体
21 … 発泡性樹脂層
3 … 化粧シート
30 … 凹部

Claims (4)

  1. 基材シート上に、少なくとも、任意のパターン状に設けられた発泡抑制インキ層と絵柄模様層とが、剥離可能に設けられた転写シートであって、
    前記発泡抑制インキ層が、被転写材の発泡に対する発泡抑制剤を含んでなり、
    少なくとも前記発泡抑制インキ層が設けられた領域を覆う領域に、
    昇華防止層が設けられてなり、
    前記昇華防止層は樹脂層からなり、乾燥後塗布量が、0.5g/m 以上2g/m 以下であることを特徴とする転写シート。
  2. 前記発泡抑制剤が、トリアゾール系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の転写シート。
  3. 支持体上に発泡性樹脂層を有し、前記発泡性樹脂層上に、任意のパターン状に設けられた発泡抑制インキ層と絵柄模様層とが、少なくとも設けられてなり、
    前記発泡抑制インキ層が設けられた領域が、前記発泡性樹脂層の発泡が抑制されたことにより、前記発泡抑制インキ層が設けられていない領域に比べて相対的に低い凹部を形成してなる化粧シートであって、
    少なくとも、前記発泡性樹脂層と前記発泡抑制インキ層との間には、昇華防止層を有し、前記昇華防止層は樹脂層からなり、乾燥後塗布量が、0.5g/m 以上2g/m 以下であることを特徴とする化粧シート。
  4. 前記発泡抑制インキ層が、トリアゾール系化合物を含むことを特徴とする請求項に記載の化粧シート。
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