JP5092478B2 - 発泡床材シート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高層建造物又は中低層建造物等の床材に用いられる発泡床材シート及び発泡床材シートの製造方法に関するものである。
従来の高層建造物、中低層建造物、特に一般住宅等の床材としては、元来はナラ材やブナ材等の天然木の無垢材が使用されていたが、良質の木材資源の枯渇により高価となり、色調や木目意匠(木目の濃淡、粗密、形状等)の一定した材料の大量供給も困難であることから、より安価な木材を使用した合板の表面に木目意匠の優れた天然木の突板を貼付した突板貼り合板や、更に該突板に代えて紙又は合成樹脂シートに木目等の意匠の印刷を施した化粧紙又は化粧シートを貼付した化粧紙貼り合板又は化粧シート貼り合板等も、より安定的な品質で大量供給可能な木質床材として、近年広く使用される様になっている。
こうした趨勢により、従来の天然木無垢材からなる木質床材に匹敵する優れた意匠性と物性とを兼ね備えた化粧紙貼り合板や化粧シート貼り合板等の床材を実現すべく、種々の開発がなされている。
例えば、特許文献1では、発泡性樹脂のシートに発泡促進剤又は抑制剤等を含有する印刷インキで絵柄を印刷し、加熱発泡により絵柄に同調した凹凸を起こす、いわゆるケミカルエンボス法を用いた発泡ポリ塩化ビニル化粧材の製造方法が提案されている。
また、特許文献2には、床材用ではないが塩ビ系発泡レザーにおいて、絵柄印刷層を発泡抑制剤の含有率の異なる2種以上の印刷インキで印刷することにより、発泡性樹脂層からなる表面に、深さの異なる2種類以上のエンボス凹部からなる意匠を形成し得るエンボス形成用転写シートが開示されている。
さらに、特許文献3では、紙基材若しくはオレフィン系樹脂基材、又は紙基材とオレフィン系樹脂層とをラミネートしたシートからなる転写シート用の基材シートの表面に、転写性を有し且つ被転写材の発泡に対する発泡抑制剤を添加した適宜パターンの発泡抑制層を少なくとも1層以上具備し、前記発泡抑制剤として融点が160℃以上300℃未満のトリアゾール系発泡抑制剤が添加されている転写シートが提案されている。
しかしながら、これら従来技術により製造された発泡床材シートは、高々0.5mm程度の凹凸を有するものであり、意匠性、高級感が不十分であった。
特公昭61−11188号公報 特開平7−61109号公報 特開2005−22373号公報
本発明は、このような状況下で、意匠性が高く、高級感あふれる発泡床材シート及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者は、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、発泡後の凹凸形状の凹凸差を適切に制御することにより、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
1.裏打ち材に、発泡塩化ビニル樹脂層が積層され、該発泡塩化ビニル樹脂層表面に、パターンニングされた発泡抑制層と絵柄層とがその順又は逆の順に積層され、さらにプライマー層が積層され、該プライマー層表面に、透明塩化ビニル樹脂層が積層されてなる凹凸形状を有する発泡床材シートであって、該発泡抑制層がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含有する組成物からなるバインダーと、該発泡抑制層の固形分基準で10〜28質量%の無水トリメリット酸とを含有し、且つ該凹凸形状の凹凸差が0.7〜1.5mmであることを特徴とする発泡床材シート、及び
2.上記1に記載の発泡床材シートの製造方法であって、
(1)基材にポリオレフィン樹脂層をラミネートしてなる基体シートのポリオレフィン樹脂層側表面に、プライマー層を積層し、該プライマー層表面にパターンニングされた発泡抑制層及び絵柄層をその順又は逆の順に積層してなる床材用転写シートの該パターンニングされた発泡抑制層及び/又は該絵柄層表面と、裏打ち材と発泡性塩化ビニル樹脂層とからなる被転写シートの該発泡性塩化ビニル樹脂層表面とを接着する工程と、
(2)該床材転写シートの該基体シートを剥離する工程と、
(3)該プライマー層表面に、透明塩化ビニル樹脂層を形成する未発泡床材シート形成工程と、
(4)該未発泡床材シートを加熱発泡させる工程とを含むことを特徴とする発泡床材シートの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、意匠性が高く、高級感あふれる発泡床材シート及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の発泡床材シートに用いられる床材用転写シートの断面を示す模式図である。
本発明の発泡床材シートに用いられる床材用転写シート10は、基材11aにポリオレフィン樹脂層11bを塗工又は貼着した基体シート11のポリオレフィン樹脂層11b側表面にプライマー層12を積層し、プライマー層12表面にパターンニングされた発泡抑制層13及び絵柄層14をその順又は逆の順に積層してなる。
図1では、パターンニングされた発泡抑制層13が積層されていない部分のプライマー層12表面に絵柄層14を積層する例、即ち互い違いに積層する例が示されているが、パターンニングされた発泡抑制層13と絵柄層14とが重なるように積層してもよい。この場合、上述のようにパターンニングされた発泡抑制層13の積層後に絵柄層14を積層してもよいし、その逆に、絵柄層14の積層後にパターンニングされた発泡抑制層13を積層してもよい。パターンニングされた発泡抑制層13と絵柄層14とは同調して積層してもよいし、同調せずに積層してもよい。
また、図2は、図1に示す床材用転写シートを用いて本発明の発泡床材シートを製造する方法を示す工程模式図であり、図2−a、b及びcの内、図2−cは、本発明の発泡床材シートの断面を示す模式図である。
まず、図2−cに基づき、本発明の発泡床材シートを説明する。
発泡床材シート50は、裏打ち材21に、発泡塩化ビニル樹脂層22bが積層され、発泡塩化ビニル樹脂層22b表面に、パターンニングされた発泡抑制層13と絵柄層14とがその順又は逆の順に積層され、さらにプライマー層12が積層され、プライマー層12層表面に、透明塩化ビニル樹脂層31が積層されてなり、凹凸形状を有するものである。そして、この凹凸形状の凹凸差が0.7〜1.5mmであることを要する。凹凸差が0.7mm未満であると意匠性が低くなり、高級感が減退するからであり、凹凸差が1.5mmを超えるとかえって意匠性が低くなり、かつ表面耐久性も低下するからである。
図2−cは、裏打ち材21に、発泡塩化ビニル樹脂層22bが積層され、発泡塩化ビニル樹脂層22b表面にパターンニングされた発泡抑制層13と絵柄層14とが互い違いに積層され(積層順番はどちらが先でもよい)、さらにプライマー層12が積層され、発泡床材シート50の表層として透明塩化ビニル樹脂層31が積層された例を示す。しかし、発泡床材シート50は、これに限定されるものではなく、パターンニングされた発泡抑制層13、絵柄層14、プライマー層12の順に重なって積層されていてもよく、絵柄層14、パターンニングされた発泡抑制層13、プライマー層12の順に重なって積層されていてもよい。透明塩化ビニル樹脂層31は、通常発泡床材シート50の表層となるが、透明塩化ビニル樹脂層31の表面にさらに表面保護層(図示しない)を積層してもよい。
次に、図2−a、b及びcに基づき、発泡床材シートの製造方法の発明を説明する。
図2−aは、床材用転写シート10のパターンニングされた発泡抑制層13及び/又は絵柄層14表面と、裏打ち材21と発泡性塩化ビニル樹脂層22aとからなる被転写シート20の発泡性塩化ビニル樹脂層22a表面とを接着する工程を示す。被転写シート20は、通常、裏打ち材21の表面に発泡性塩化ビニル樹脂組成物ゾルを塗工して製造するが、裏打ち材21に発泡性塩化ビニル樹脂シートをドライ・ラミネーション等により貼着してもよい。
次に、床材用転写シート10の基体シート11を剥離、除去した後、図2−bに示すように、床材用転写シート10のプライマー層12表面に、透明塩化ビニル樹脂組成物ゾルを塗工することにより透明塩化ビニル樹脂層31を形成し、未発泡床材シート40を製造する。
その後、この未発泡床材シート40を加熱発泡させることにより図2−cに示す発泡床材シート50を得る。図2−cにより明らかなように、加熱により、発泡性塩化ビニル樹脂層22aは発泡塩化ビニル樹脂層22bとなり、発泡抑制層13の部分は、発泡が抑制され、凹部を形成するので、発泡床材シート50表面に発泡抑制層13の模様に応じた凹凸感が生じ、優れた意匠性を奏する。
加熱処理に当っては、発泡剤の種類、未発泡床材シートの厚みにもよるが、加熱機器中で200〜240℃で1〜3分間処理するのが好ましい。
本発明の床材用転写シート10の基体シート11に用いられる基材11aとしては、コストの低い紙類が好適に用いられ、例えば、上質紙、中質紙、薄葉紙が使用される。また、ポリオレフィン樹脂層11bとしては、プライマー層と剥離し易いポリプロピレン樹脂が好ましい。
このポリオレフィン樹脂層11bに塗工されるプライマー層12としては、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを含有する組成物からなる樹脂組成物が、塩化ビニル樹脂との接着性が良好であり、かつポリオレフィン樹脂層との剥離性がよいので本発明の課題に合致する。塗工には、グラビア印刷用のベタ版にて印刷するか、ロールコーテイング等にて塗布するのが好ましい。
次に、プライマー層12及び/又は絵柄層14に塗工される発泡抑制層13は、塩化ビニル樹脂の発泡を抑制し、絵柄模様に応じた凹凸を実現する。この発泡抑制層13は床材用転写シート10に絵柄模様を付加するものであってもよい。
発泡抑制層13は、バインダーと発泡抑制剤として無水トリメリット酸とを含有することが好ましい。発泡抑制層13のバインダーとしては、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを含有する組成物が好ましい。プライマー層12との接着性を高め、かつアクリル樹脂を配合することにより発泡抑制剤である無水トリメリット酸の分散性を良好にして凹凸の再現性を確実にするからである。無水トリメリット酸はメチルエチルケトンや酢酸エチル等のグラビアインキ用の有機溶剤(希釈溶剤)に比較的溶け易いためインキ化し易いという利点がある。
発泡床材シートの該凹凸形状の凹凸差を0.7〜1.5mmの範囲内にするためには、発泡抑制層13に無水トリメリット酸を発泡抑制層13の固形分基準で10〜28質量%含有することを要する。10質量%以上であれば、凹凸差を0.7mm以上に高くし易く、28質量%以下であれば、発泡抑制剤インキが結晶化を起すことを好適に防止することができ、さらに得られる発泡抑制層から無水トリメリット酸が滲み出すことも好適に抑えられる。上記範囲内で無水トリメリット酸を含有する発泡抑制層13の厚さを適宜調整し、所望する発泡床材シートの凹凸形状の凹凸差を得ればよい。
上記の観点からは、発泡抑制層13は無水トリメリット酸を発泡抑制層13の固形分基準で12〜26質量%含有することが好ましく、15〜25質量%含有することが特に好ましい。
そして、プライマー層12及び/又は発泡抑制層13上に塗工される絵柄層14は、木目模様、木目導管模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の絵柄模様を付すものであってもよいし、着色ベタ層であってもよい。絵柄層14にも、発泡性塩化ビニル樹脂層22aとの接着性のよいアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを含有する組成物からなる樹脂組成物を用いることが好ましい。
上記発泡抑制層13及び絵柄層14の塗工には、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版、シルクスクリーン、フレキソ印刷等、種々の印刷方法が用いられる。
上記の各層の組成物に用いられるアクリル樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂〔但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう〕を単体又は2種以上の組成物として用いる。また、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとを共重合させて得られるアクリルポリオールを用いることも出来る。
そして、上記の各層の組成物に用いられる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体としては、通常、酢酸ビニル含有量が5〜20質量%程度、平均重合度350〜900程度のものが用いられる。必要に応じ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体に更にマレイン酸、フマル酸等のカルボン酸を共重合させても良い。アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合比は、アクリル樹脂/塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体=1/9〜9/1(質量比)程度である。
また、被転写シート20の裏打ち材21としては、ガラス不織布、有機繊維不織布等の各種不織布が好適に用いられる。その裏打ち材21に塗工して発泡性塩化ビニル樹脂層22aを形成する発泡性塩化ビニル樹脂組成物としては、例えば、特許文献2に記載されているように、塩化ビニル樹脂に発泡剤、可塑剤、安定剤、充填剤、着色剤等を適宜配合したものが用いられ、発泡性塩化ビニル樹脂組成物ゾルが好ましい。発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が好ましい。発泡剤は、通常、発泡性塩化ビニル樹脂組成物基準で、0.5〜5質量%配合される。
透明塩化ビニル樹脂層31に用いる透明塩化ビニル樹脂組成物には、透明性を保つため、通常発泡剤を配合しないが、所望により、少量の発泡剤を配合してもよい。また、透明塩化ビニル樹脂組成物に発泡剤が配合されていなくても、加熱時、発泡性塩化ビニル樹脂層22aから発泡剤が移行して来て、透明塩化ビニル樹脂層31のプライマー層12側の一部が発泡して、発泡透明塩化ビニル樹脂層となってもよい。透明塩化ビニル樹脂組成物ゾルには、塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定剤、充填剤、着色剤等が適宜配合される。
本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、凹凸差、インキ安定性(グラビア印刷適性)及び意匠性の評価は、下記の評価方法により行った。
(1)凹凸差
作成したサンプルを50mm×50mmサイズに切り出す。このサンプルを顕微鏡(ワイド 3D測定顕微鏡 OLYMPUS製STM6)にて観察し、凹凸差を測定した。測定面のサイズは、凹凸部分を中心に5mm×5mmとし、3回測定した平均値を凹凸差とした。
(2)インキ安定性(グラビア印刷適性)
グラビア印刷したときの適性を以下の基準で評価した。
○: 印刷適性が良好で、安定した印刷物が得られた。
×: 印刷適性が悪く、安定した印刷物が得られなかった。
(3)意匠性
発泡床材シートの意匠性を目視にて以下の基準で評価した。
○: 凹凸差が有り意匠性が高い
×: 凹凸差が少なく意匠性が低い
実施例1及び比較例1〜3
基材11aである上質紙にポリプロピレン樹脂を塗工してポリオレフィン樹脂層11bを形成し、その表面に、表1の配合処方の組成物からなるプライマー層12、パターンニング(絵柄模様と位置合わせ)された発泡抑制層13及び絵柄層14を順次積層し、実施例1及び比較例1に係る床材用転写シート10を得た。積層にあたっては、いずれもグラビア印刷を用いた。但し、比較例2及び3では、発泡抑制層13に用いる発泡抑制剤インキが無水トリメリット酸結晶化を起し、発泡抑制層13のグラビア印刷適性が悪く、安定した印刷物が得られなかったので、床材用転写シートが得られなかった。
実施例1及び比較例1に係る床材用転写シート10は、基体シートとプライマー層との剥離性がよく、各樹脂層の接着性が良好であった。また、絵柄層と発泡性塩化ビニル樹脂層との接着性及びプライマー層と透明塩化ビニル樹脂層との接着性も良好であり、未発泡床材シートに加工し易かった。
Figure 0005092478
次に、ガラス繊維不織布からなる裏打ち材21の表面に下記配合処方の発泡性塩化ビニル樹脂組成物ゾルを塗工して被転写シート20を製造した。
次いで、床材用転写シート10のパターンニングされた発泡抑制層13及び/又は絵柄層14表面と、被転写シート20の発泡性塩化ビニル樹脂層22a表面とを接着した。これから、基体シート11を剥離、除去した後、プライマー層12表面に、下記配合処方の透明塩化ビニル樹脂組成物ゾルを塗工することにより透明塩化ビニル樹脂層31を形成し、未発泡床材シート40を製造した。
(4)発泡性塩化ビニル組成物ゾル (質量部)
塩化ビニル樹脂 50
可塑剤(ジオクチルフタレート) 46
安定剤(ZnO) 1.0
安定剤(Ba−Zn) 0.5
発泡剤(アゾジカルボンアミド) 2.5
顔料 適量
(5)透明塩化ビニル樹脂組成物ゾル
上記発泡性塩化ビニル組成物ゾルから、発泡剤(アゾジカルボンアミド)を除去した配合処方による。
上記実施例1及び比較例1に係る未発泡床材シート40を、200℃1.5分間加熱発泡させて、実施例1及び比較例1の発泡床材シート50を得た。これらの発泡床材シート50の凹凸差、インキ安定性(グラビア印刷適性)及び意匠性を評価した。評価結果を表2に示す。
なお、比較例2及び3は、発泡床材シートを製造することができなかったので、凹凸差及び意匠性を評価していない。
Figure 0005092478
表2から明らかなように、実施例1の発泡床材シートは、その表面に発泡抑制層のパターンニング(絵柄模様に同調した位置決め)に応じた凹凸差1.0mmの凹凸形状が得られ、高級感あふれる優れた意匠性を奏した。
一方、比較例1の発泡床材シートは、凹凸差が0.3mmにとどまり、意匠性が低かった。
本発明の発泡床材シートは、一般住宅、店舗、事務所等の高層建造物又は中低層建造物、電車、自動車等の車両、飛行機及び船舶等の床材に好適に用いられる。
本発明の発泡床材シートに用いられる床材用転写シートの断面を示す模式図である。 床材用転写シートを用いて本発明の発泡床材シートを製造する方法を示す工程模式図である。
符号の説明
10 床材用転写シート
11 基体シート
11a 基材
11b ポリオレフィン樹脂層
12 プライマー層
13 発泡抑制層
14 絵柄層
20 被転写シート
21 裏打ち材
22a 発泡性塩化ビニル樹脂層
22b 発泡塩化ビニル樹脂層
31 透明塩化ビニル樹脂層
40 未発泡床材シート
50 発泡床材シート

Claims (3)

  1. 裏打ち材に、発泡塩化ビニル樹脂層が積層され、該発泡塩化ビニル樹脂層表面に、パターンニングされた発泡抑制層と絵柄層とがその順又は逆の順に積層され、さらにプライマー層が積層され、該プライマー層表面に、透明塩化ビニル樹脂層が積層されてなる凹凸形状を有する発泡床材シートであって、該発泡抑制層がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含有する組成物からなるバインダーと、該発泡抑制層の固形分基準で10〜28質量%の無水トリメリット酸とを含有し、該プライマー層がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを含有し、且つ該凹凸形状の凹凸差が0.7〜1.5mmであることを特徴とする発泡床材シート。
  2. 請求項1に記載の発泡床材シートの製造方法であって、
    (1)基材にポリオレフィン樹脂層をラミネートしてなる基体シートのポリオレフィン樹脂層側表面に、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを含有するプライマー層を積層し、該プライマー層表面にパターンニングされた発泡抑制層及び絵柄層をその順又は逆の順に積層してなる床材用転写シートの該パターンニングされた発泡抑制層及び/又は該絵柄層表面と、裏打ち材と発泡性塩化ビニル樹脂層とからなる被転写シートの該発泡性塩化ビニル樹脂層表面とを接着する工程と、
    (2)該床材転写シートの該基体シートを剥離する工程と、
    (3)該プライマー層表面に、透明塩化ビニル樹脂層を形成する未発泡床材シート形成工程と、
    (4)該未発泡床材シートを加熱発泡させる工程とを含むことを特徴とする発泡床材シートの製造方法。
  3. ポリオレフィン樹脂層のポリオレフィンがポリプロピレンである請求項2に記載の発泡床材シートの製造方法。
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