JP7146560B2 - 電圧測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の起電力を測定する電圧測定装置に関するものである。
この種の電圧測定装置として、例えば下記の特許文献1に開示された電圧測定装置(電圧検出回路)が知られている。この電圧検出回路では、分圧回路部が、入力切替回路部を介して入力された電圧(例えば、電池の電圧(起電力))を分圧して分圧電圧として出力し、演算増幅器が、この分圧電圧を基準電圧と比較して、比較結果に応じた信号を出力する。具体的には、分圧回路部は、複数の調整用抵抗および2つの分圧用抵抗の直列回路で構成されているが、各調整用抵抗が対応するヒューズでそれぞれ短絡されている初期状態においては、入力された電圧を2つの分圧用抵抗で分圧して分圧電圧を出力する。
ところで、上記の特許文献1では、分圧回路部までの検出経路には、入力切替回路部(具体的には、入力切替回路部を構成するトランスミッションゲート)が介在していることから、分圧電圧は、分圧用抵抗だけではなく、厳密にはこのトランスミッションゲートのオン抵抗(通常は、数Ω以下の抵抗値)の影響を受けるが、分圧用抵抗の抵抗値はオン抵抗の抵抗値に比較して通常は十分に大きいことから、このオン抵抗の影響を無視して、2つの分圧用抵抗で分圧されたものとして処理されている。
また、図3に示すような、入力切替回路部が介在しない構成の電圧測定装置51であっても、一対の測定端子2,3が測定対象の電池61(起電力Vx)の各端子(正極62および負極63)とプローブ52,53を介して接続される構成の装置においては、各プローブ52,53の配線抵抗、および各プローブ52,53と電池61の正極62および負極63との間での接触抵抗(以下では、正極62側の接触抵抗および配線抵抗の合成抵抗Rc1の抵抗値をRHPと表記し、負極63側の接触抵抗および配線抵抗の合成抵抗Rc2の抵抗値をRLPと表記するものとする)が存在している。
したがって、この電圧測定装置51では、電池61の起電力Vxに起因した直流電流が流れる経路L1(一対の測定端子2,3間に接続される抵抗要素で構成される経路)には、分圧回路部8を構成する2つの分圧抵抗21,22と共に上記した合成抵抗Rc1,Rc2が含まれることから、分圧回路部8から出力される分圧電圧Vdvは、合成抵抗Rc1,Rc2の影響を受けることになる。しかしながら、この電圧測定装置51においても、分圧回路部8を構成する2つの分圧抵抗21,22の各抵抗値R1,R2を、合成抵抗Rc1,Rc2の各抵抗値RHP,RLPと比較して十分に大きい値に規定することで、分圧回路部8から出力される分圧電圧Vdvは、合成抵抗Rc1,Rc2の影響を無視して、分圧抵抗21,22だけで分圧されたものとして処理されている。
具体的には、合成抵抗Rc1,Rc2の影響を考慮したときの分圧電圧Vdvは、下記の式(1)で表されるが、合成抵抗Rc1,Rc2の影響を無視し得るほどに、各抵抗値R1,R2が各抵抗値RHP,RLPに比べて十分に大きいことを考慮して、下記の式(2)で表されるものとして処理される。
Vdv=Vx×R2/(R1+R2+RHP+RLP) ・・・(1)
Vdv=Vx×R2/(R1+R2) ・・・(2)
また、この電圧測定装置51では、バッファ57(ボルテージフォロワに構成された演算増幅器)を介して分圧電圧Vdvを入力した不図示の処理部が、上記の式(2)から導出される下記の式(3)に基づいて、電池61の起電力Vxを測定(算出)する。
Vx=Vdv×(R1+R2)/R2 ・・・(3)
特開2003-75477号公報(第6-7頁、第1図)
ところが、上記した電圧測定装置51では、一対の測定端子2,3間に接続される抵抗要素で構成される経路L1に存在する分圧抵抗21,22以外の他の抵抗(上記の例では、合成抵抗Rc1,Rc2)を無視して(抵抗値をゼロオームと見なして)、起電力Vxを測定しているが、より正確に起電力Vxを測定するためには、分圧抵抗21,22以外の他の抵抗を考慮するのが好ましい。
本発明は、かかる解決すべき課題に鑑みてなされたものであり、一対の測定端子間に接続される抵抗要素で構成される経路に含まれる分圧抵抗以外の抵抗の影響を考慮して、電池の起電力をより正確に測定し得る電圧測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の電圧測定装置は、一対の測定端子と、前記一対の測定端子のうちの一方の測定端子に第1カップリングコンデンサを介して接続されて、当該一方の測定端子から当該一対の測定端子のうちの基準電位に接続された他方の測定端子に至る経路に交流電流を供給する交流電源部と、前記一方の測定端子に第2カップリングコンデンサを介して接続されて、前記交流電流が供給された際に前記一対の測定端子間に発生する交流電圧の電圧値を交流電圧値として測定する交流測定部と、直列接続された既知の抵抗値の第1分圧抵抗および第2分圧抵抗で構成されると共に前記一対の測定端子間に接続されて、前記第2分圧抵抗の両端間に発生する電圧を前記基準電位を基準として前記一方の測定端子に発生する電圧についての分圧電圧として出力する分圧回路部と、前記分圧電圧に含まれる直流成分の電圧値を直流電圧値として測定する直流測定部と、処理部とを備え、前記処理部は、前記一対の測定端子間に電池が接続されている状態において、前記交流電圧値と前記交流電流の電流値とに基づいて前記一対の測定端子間に交流的および直流的に接続されているすべての抵抗要素の合成抵抗値を算出する第1算出処理と、前記合成抵抗値、並びに前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値に基づいて、前記一対の測定端子から前記電池側を見たときの当該一対の測定端子間の抵抗値を電池側抵抗値として算出する第2算出処理と、前記直流電圧値、前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値、並びに前記電池側抵抗値に基づいて、前記電池の起電力を算出する第3算出処理とを実行する。
また、請求項2記載の電圧測定装置は、請求項1記載の電圧測定装置において、前記交流測定部は、一端が前記第2カップリングコンデンサを介して前記一方の測定端子に接続されると共に他端が前記基準電位に接続された既知の抵抗値の入力抵抗、および前記基準電位を基準として前記入力抵抗の前記一端に発生する交流電圧を入力すると共に増幅して出力する演算増幅器を入力段回路として備え、前記処理部は、前記第2算出処理において、前記合成抵抗値、並びに前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値に加えて前記入力抵抗の前記既知の抵抗値に基づいて、前記電池側抵抗値を算出する。
請求項1記載の電圧測定装置によれば、一対の測定端子間に接続される各分圧抵抗以外の抵抗、例えば、測定対象との間の接触抵抗や配線抵抗を、無視することなく考慮して電池の起電力を測定することができるため、起電力をより正確に(誤差の少ない状態で)測定することができる。
また、請求項2記載の電圧測定装置によれば、入力抵抗を有する交流測定部を備えた構成においても、一対の測定端子間に接続される各分圧抵抗以外の抵抗、例えば、測定対象との間の接触抵抗や配線抵抗を、無視することなく考慮して電池の起電力を測定することができるため、起電力をより正確に(誤差の少ない状態で)測定することができる。
電圧測定装置1Aの構成を示す構成図である。 電圧測定装置1Bの構成を示す構成図である。 従来の電圧測定装置51の構成を示す構成図である。
以下、電圧測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、この電圧測定装置としての電圧測定装置1Aの構成について、図1を参照して説明する。
電圧測定装置1Aは、一対の測定端子2,3、第1カップリングコンデンサ4、交流電源部5、第2カップリングコンデンサ6、交流測定部7A、分圧回路部8、直流測定部9、処理部10および出力部11を備えて、測定対象である電池61の起電力Vxを測定可能に構成されている。電池61は、一例として、起電力Vxを発生する直流電圧源と、内部抵抗Rx(理解の容易のため、抵抗値もRxで表すものとする)とが、正極62と負極63との間に等価的に直列接続された構成を有している。
本例の電圧測定装置1Aでは、一例として、一対の測定端子2,3のうちの一方の測定端子2は測定ケーブル(本例では一例としてプローブ52)を介して電池61の正極62に接続され、また他方の測定端子3は他の測定ケーブル(本例では一例としてプローブ53)を介して電池61の負極63に接続される。また、他方の測定端子3は、電圧測定装置1Aにおける基準電位(ゼロボルト)である内部グランドGに接続されている。また、一方の測定端子2がプローブ52を介して電池61の正極62に接続された状態においては、一方の測定端子2と正極62との間には、プローブ52の配線抵抗と、プローブ52と正極62との間の接触抵抗とが存在しているが、図1では、この配線抵抗および接触抵抗の直列合成抵抗Rc1の抵抗値をRHPと表記する。同様にして、他方の測定端子3と負極63との間に存在するプローブ53の配線抵抗と、プローブ53と負極63との間の接触抵抗との直列合成抵抗Rc2の抵抗値をRLPと表記する。
第1カップリングコンデンサ4は、一端が一方の測定端子2に接続されている。交流電源部5は、第1カップリングコンデンサ4の他端と内部グランドGとの間に接続されている。また、交流電源部5は、一例として交流定電流源で構成されて、一方の測定端子2に既知の電流値の交流電流(交流定電流)IACを供給する。この交流電流IACは、一方の測定端子2から、内部グランドGに接続された他方の測定端子3に、両測定端子2,3間に存在するすべての経路(本例では、後述するように2つの経路)を介して流れる。なお、交流電源部5は、交流定電流源で構成されるものに限定されない。例えば、図示はしないが、内部グランドGの電位(ゼロボルト)を基準とする交流電圧を一方の測定端子2に供給する交流電圧源と、この交流電圧の印加時に交流電圧源から一方の測定端子2に向けて流れる交流電流の電流値を測定して処理部10に出力する交流電流計とで構成することもできる。
第2カップリングコンデンサ6は、一端が一方の測定端子2に接続されている。交流測定部7Aは、第2カップリングコンデンサ6の他端に入力部が接続されて、交流電流IACが供給された際に、一対の測定端子2,3間に発生する交流電圧VACの電圧値(例えば、実効値)を交流電圧値VAC1として測定して、処理部10に出力する。また、交流測定部7Aは、入力部が交流測定部7Aの入力段回路を構成する不図示の演算増幅器の入力端子に接続されることで、入力部の入力インピーダンスが無限大(具体的には、数Mオームのような極めて高い抵抗値)に規定されている。この構成により、交流測定部7Aの入力部には電流は流入しないと見なすことが可能となっている。
分圧回路部8は、直列接続された既知の抵抗値の第1分圧抵抗21(抵抗値R1)および第2分圧抵抗22(抵抗値R2)で構成されると共に、一対の測定端子2,3間に接続されている。第1分圧抵抗21は一方の測定端子2に接続され、第2分圧抵抗22は他方の測定端子3(つまり、内部グランドG)に接続されていることから、分圧回路部8は、内部グランドGの電位(ゼロボルト)を基準として第2分圧抵抗22の両端間に発生する電圧を、内部グランドGの電位を基準として一方の測定端子2に発生する電圧についての分圧電圧Vdvとして出力する。なお、第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22は、1つの抵抗器で構成することもできるし、複数の抵抗器を直列や並列に接続して構成することもできる。
直流測定部9は、入力部に入力される分圧電圧Vdvに含まれる直流成分の電圧値を直流電圧値Vdv1として測定して、処理部10に出力する。また、直流測定部9は、入力部が直流測定部9の入力段回路を構成する不図示の演算増幅器の入力端子に接続されることで、入力部の入力インピーダンスが無限大(具体的には、数Mオームのような極めて高い抵抗値)に規定されている。この構成により、直流測定部9の入力部には電流は流入しないと見なすことが可能となっている。
処理部10は、一例として、A/D変換器、CPUおよびメモリを有して構成されて、後述する第1算出処理、第2算出処理および第3算出処理を実行することにより、入力される交流電圧値VAC1および直流電圧値VDCと、既知である交流電流IACの電流値と、既知である第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22の各抵抗値R1,R2とに基づいて、電池61の起電力Vxを測定(算出)する。また、処理部10は、測定した起電力Vxを出力部11に出力させる出力処理を実行する。
出力部11は、一例として、表示装置で構成されて、処理部10から出力される起電力Vxを画面上に表示する(出力する)。なお、出力部11は、表示装置に代えて種々のインターフェース回路で構成することもでき、外部インターフェース回路で構成されたときには、外部インターフェース回路を介して伝送路で接続された外部装置にこの測定した起電力Vxを出力し、また媒体用インターフェース回路で構成されたときには、この媒体用インターフェース回路に接続された記憶媒体にこの測定した起電力Vxを記憶させる。
次に、電圧測定装置1Aの動作について、図面を参照して説明する。なお、電圧測定装置1Aは、一対のプローブ52,53を介して電池61に接続されているものとする。
この状態において、電圧測定装置1Aでは、一方の測定端子2に対して、交流電源部5は第1カップリングコンデンサ4で直流的に分離され、また交流測定部7Aは第2カップリングコンデンサ6で直流的に分離されている。また、直流測定部9の入力部には電流は流入しない構成となっている。このため、電圧測定装置1Aでは、電池61の起電力Vxに基づいて、電池61の正極62から、プローブ52、一方の測定端子2、分圧回路部8、内部グランドG、他方の測定端子3およびプローブ53を介して電池61の負極63に至る経路L1に直流電流IDCが流れている。
また、電圧測定装置1Aでは、交流測定部7Aの入力部にも電流が流入しない構成となっている。このため、電圧測定装置1Aでは、交流電源部5から一方の測定端子2に供給された交流電流IACは、一方の測定端子2から、プローブ52、電池61、プローブ53および他方の測定端子3を介して内部グランドGに至る経路L2と、一方の測定端子2から、分圧回路部8を介して内部グランドGに至る経路L3とに分流される。
これにより、電圧測定装置1Aでは、直流電流IDCが分圧回路部8に流れることによって発生する直流電圧VDCと、交流電流IACの経路L3への流入分の電流が分圧回路部8に流れることによって発生する交流電圧VACとの合成電圧(VDC+VAC)が、一方の測定端子2に発生する。
したがって、電圧測定装置1Aでは、交流測定部7Aが、合成電圧(VDC+VAC)のうちの交流電圧VACを第2カップリングコンデンサ6を介して検出すると共に、交流電圧VACの交流電圧値VAC1を測定して、処理部10に出力する。また、分圧回路部8が、合成電圧(VDC+VAC)を分圧して分圧電圧Vdvを出力し、直流測定部9が、この分圧電圧Vdvに含まれる直流成分(分圧回路部8で分圧された直流電圧VDC)の直流電圧値Vdv1を測定して、処理部10に出力する。
この状態において、処理部10は、まず、交流測定部7Aで測定された交流電圧値VAC1と既知である交流電流IACの電流値とに基づいて第1算出処理を実行して、一対の測定端子2,3間に交流的および直流的に接続されているすべての抵抗要素の合成抵抗値RTOTALを算出する。具体的には、処理部10は、交流電圧値VAC1を交流電流IACの既知の電流値で除算して、合成抵抗値RTOTALを算出し、記憶する。
交流測定部7Aおよび直流測定部9の各入力部には電流は流入しないことを考慮すると、本例では、一対の測定端子2,3間には、経路L2に存在している抵抗要素(互いに直列接続された直列合成抵抗Rc1(抵抗値RHP)、内部抵抗Rx(抵抗値Rx)および直列合成抵抗Rc2(抵抗値RLP))と、経路L3に存在している抵抗要素(互いに直列接続された第1分圧抵抗21(抵抗値R1)および第2分圧抵抗22(抵抗値R2))とがそれぞれ直流的に接続されている。したがって、一対の測定端子2,3から電池61側を見たときの一対の測定端子2,3間の抵抗値、つまり経路L2に存在している上記の抵抗要素全体での抵抗値を電池側抵抗値RBT(=RHP+Rx+RLP)としたときに、算出される合成抵抗値RTOTALは、下記の式(4)を満たす値となっている。
1/RTOTAL=1/RBT+1/(R1+R2) ・・・(4)
次いで、処理部10は、算出した合成抵抗値RTOTALと、第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22の既知の各抵抗値R1,R2とに基づいて第2算出処理を実行して、上記の電池側抵抗値RBTを算出する。具体的には、処理部10は、合成抵抗値RTOTALと各抵抗値R1,R2とを、メモリに予め記憶されている上記した式(4)に代入して整理することにより、電池側抵抗値RBTを算出し、記憶する。
続いて、処理部10は、直流測定部9で測定された直流電圧値Vdv1と、第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22の既知の各抵抗値R1,R2と、算出した電池側抵抗値RBTとに基づいて第3算出処理を実行して、起電力Vxを測定(算出)する。
この場合、経路L1には、起電力Vxに起因して、直流電流IDCが流れる。このことから、下記の式(5)が成り立つ。
Vx=IDC×(RBT+R1+R2) ・・・(5)
これにより、直流電流IDCは、下記の式(6)で表される。
DC=Vx/(RBT+R1+R2) ・・・(6)
また、これにより、直流電圧値Vdv1は、下記の式(7)で表される。
Vdv1=R2×IDC
=Vx×R2/(RBT+R1+R2) ・・・(7)
また、この式(7)を変形することで、起電力Vxは、下記の式(8)で表される。
Vx=Vdv1×(RBT+R1+R2)/R2 ・・・(8)
したがって、処理部10は、直流電圧値Vdv1と、電池側抵抗値RBTと、各抵抗値R1,R2とを、メモリに予め記憶されている上記した式(8)に代入することにより、起電力Vxを測定(算出)して、記憶する。
また、処理部10は、出力処理を実行して、算出した起電力Vxを出力部11に表示させる。これにより、電圧測定装置1Aによる起電力Vxの測定が完了する。
このように、この電圧測定装置1Aによれば、処理部10は、従来の電圧測定装置51では分圧回路部8の抵抗値(各抵抗値R1,R2)への影響を無視していた抵抗値(すなわち、一対の測定端子2,3間に接続される分圧抵抗21,22以外の抵抗、この例では合成抵抗Rc1,Rc2の各抵抗値RHP,RLPを含む電池側抵抗値RBT)を、無視することなく考慮して起電力Vxを測定する。したがって、この電圧測定装置1Aによれば、起電力Vxをより正確に(誤差の少ない状態で)測定することができる。
次に、他の電圧測定装置としての電圧測定装置1Bについて、図2を参照して説明する。なお、電圧測定装置1Aと同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
電圧測定装置1Bは、一対の測定端子2,3、第1カップリングコンデンサ4、交流電源部5、第2カップリングコンデンサ6、交流測定部7B、分圧回路部8、直流測定部9、処理部10および出力部11を備えて、電池61の起電力Vxを測定可能に構成されている。
交流測定部7Bは、第2カップリングコンデンサ6の他端に入力部が接続されている。また、交流測定部7Bは、一例として、入力抵抗31、増幅器32、第1フィルタ部33、検波回路34および第2フィルタ部35を備えている。
入力抵抗31は、一端が交流測定部7Bの入力部に接続される(つまり、第2カップリングコンデンサ6の他端に接続される)と共に、他端が内部グランドGに接続されている。この構成により、入力抵抗31は、一対の測定端子2,3間に交流的に接続されている抵抗要素となる。これにより、交流電流IACは、上記した経路L2,L3に加えて、一方の測定端子2から、第2カップリングコンデンサ6および入力抵抗31を介して内部グランドGに至る経路L4にも分流される。このため、入力抵抗31の両端間には、交流電圧VACが発生する。また、入力抵抗31の抵抗値R3(既知)は、合成抵抗値RTOTALに影響を与えることから、この電圧測定装置1Bでは、合成抵抗値RTOTALに関して、電圧測定装置1Aの式(4)に代えて、下記の式(9)が成り立つ。
1/RTOTAL=1/RBT+1/(R1+R2)+1/R3 ・・・(9)
なお、第2カップリングコンデンサ6のインピーダンスは、第2カップリングコンデンサ6の容量値をCとし、交流電流IACの周波数(交流電圧VACの周波数でもある)をfとしたときに、1/(2πfC)で表されるが、抵抗値R3に対して十分に小さいため、無視するものとする。
増幅器32は、非反転入力端子が入力抵抗31の一端に接続された演算増幅器32a、一端が演算増幅器32aの反転入力端子に接続されると共に他端が内部グランドGに接続された抵抗32b、および演算増幅器32aの反転入力端子と出力端子との間に接続された帰還抵抗32cを備えて、非反転型増幅器として構成されている。また、増幅器32は、抵抗32b,32cの各抵抗値で予め規定された増幅率で、入力抵抗31の両端間に発生する交流電圧VACを増幅して増幅信号として出力する。第1フィルタ部33は、交流電流IACの周波数(交流電圧VACの周波数でもある)と同じ周波数の信号成分を主として通過させる狭帯域通過型フィルタとして構成されている。この構成により、第1フィルタ部33は、増幅器32から出力される増幅信号を入力すると共に、この増幅信号に含まれている通過帯域外の周波数成分(ノイズ成分)を除去して出力する。
検波回路34は、一例として乗算器を用いて構成されて、第1フィルタ部33から出力される信号と交流電源部5から出力される同期信号S1とを乗算することにより(言い換えれば、第1フィルタ部33から出力される信号をこの同期信号で同期検波することにより)、交流電圧VACの電圧値(例えば、振幅)に応じて電圧値が変化する直流信号を出力する。第2フィルタ部35は、低域通過型フィルタとして構成されて、検波回路34から出力される直流信号を入力して、交流成分を除去して平滑化することにより、交流電圧値VAC1を出力する。
直流測定部9は、電圧測定装置1Aの直流測定部9と同等に構成されて、直流電圧値Vdv1を出力する。この直流測定部9については、一例として図2に示すように、ボルテージフォロワとして構成された演算増幅器41と、低域通過型フィルタとして構成された第3フィルタ部42とで構成することができる。これにより、直流測定部9は、その入力部の入力インピーダンスが無限大に規定されて、入力部に入力される分圧電圧Vdvに含まれる直流成分の電圧値を直流電圧値Vdv1として測定して、出力することが可能となっている。
次に、電圧測定装置1Bの動作について、図面を参照して説明する。なお、電圧測定装置1Bは、一対のプローブ52,53を介して電池61に接続されているものとする。
この状態において、電圧測定装置1Bでも、一方の測定端子2に対して、交流電源部5は第1カップリングコンデンサ4で直流的に分離され、また交流測定部7Bは第2カップリングコンデンサ6で直流的に分離されていることから、電池61の起電力Vxに基づく直流電流IDCが経路L1に流れている。
また、電圧測定装置1Bでは、交流電源部5から一方の測定端子2に供給された交流電流IACは、上記したように3つの経路L2,L3,L4に分流される。
これにより、電圧測定装置1Bでは、交流測定部7Bが、一方の測定端子2に発生する合成電圧(VDC+VAC)のうちの交流電圧VACを第2カップリングコンデンサ6を介して検出すると共に、交流電圧VACの交流電圧値VAC1を測定して、処理部10に出力する。また、分圧回路部8が、合成電圧(VDC+VAC)を分圧して分圧電圧Vdvを出力し、直流測定部9が、この分圧電圧Vdvに含まれる直流成分(分圧回路部8で分圧された直流電圧VDC)の直流電圧値Vdv1を測定して、処理部10に出力する。
この状態において、処理部10は、まず、交流測定部7Bで測定された交流電圧値VAC1と既知である交流電流IACの電流値とに基づいて第1算出処理を実行して、一対の測定端子2,3間に交流的および直流的に接続されているすべての抵抗要素の合成抵抗値RTOTALを算出する。具体的には、処理部10は、交流電圧値VAC1を交流電流IACの既知の電流値で除算して、合成抵抗値RTOTALを算出し、記憶する。この場合、算出される合成抵抗値RTOTALは、上記の式(9)を満たす値となっている。
次いで、処理部10は、算出した合成抵抗値RTOTALと、第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22の既知の各抵抗値R1,R2と、交流測定部7Bの入力抵抗31の既知の抵抗値R3とに基づいて第2算出処理を実行して、上記の電池側抵抗値RBTを算出する。具体的には、処理部10は、合成抵抗値RTOTALと各抵抗値R1,R2,R3とを、メモリに予め記憶されている上記した式(9)に代入して整理することにより、電池側抵抗値RBTを算出し、記憶する。
続いて、処理部10は、直流測定部9で測定された直流電圧値Vdv1と、第1分圧抵抗21および第2分圧抵抗22の既知の各抵抗値R1,R2と、算出した電池側抵抗値RBTとに基づいて第3算出処理を実行して、起電力Vxを測定(算出)する。
この場合、経路L1には、起電力Vxに起因して、直流電流IDCが流れる。このことから、上記の式(5)が成り立つ。これにより、直流電流IDCは、上記の式(6)で表される。また、これにより、直流電圧値Vdv1は、上記の式(7)で表される。また、この式(7)を変形することで、起電力Vxは、上記の式(8)で表される。
したがって、処理部10は、直流電圧値Vdv1と、電池側抵抗値RBTと、各抵抗値R1,R2とを、メモリに予め記憶されている上記した式(8)に代入することにより、起電力Vxを測定(算出)して、記憶する。
また、処理部10は、出力処理を実行して、算出した起電力Vxを出力部11に表示させる。これにより、電圧測定装置1Bによる起電力Vxの測定が完了する。
このように、入力抵抗31を有する交流測定部7Bを備えた構成の電圧測定装置1Bによっても、処理部10は、従来の電圧測定装置51では分圧回路部8の抵抗値(各抵抗値R1,R2)への影響を無視していた抵抗値(すなわち、一対の測定端子2,3間に接続される分圧抵抗21,22以外の抵抗、この例では合成抵抗Rc1,Rc2の各抵抗値RHP,RLPを含む電池側抵抗値RBT)を、無視することなく考慮して起電力Vxを測定することができるため、起電力Vxをより正確に(誤差の少ない状態で)測定することができる。
なお、上記の各電圧測定装置1A,1Bでは、電池61の内部抵抗Rxを考慮して起電力Vxを測定する構成を採用しているが、内部抵抗Rxを考慮しないで(つまり、内部抵抗Rxをゼロオームなどの極めて小さい抵抗値の抵抗と考えて)、起電力Vxを測定する構成を採用することもできる。
1A,1B 電圧測定装置
2,3 一対の測定端子
4 第1カップリングコンデンサ
5 交流電源部
6 第2カップリングコンデンサ
7A,7B 交流測定部
8 分圧回路部
9 直流測定部
10 処理部
21 第1分圧抵抗
22 第2分圧抵抗
G 内部グランド
AC 交流電流
AC 交流電圧
AC1 交流電圧値
Vdv 分圧電圧
Vdv1 直流電圧値
Vx 起電力

Claims (2)

  1. 一対の測定端子と、
    前記一対の測定端子のうちの一方の測定端子に第1カップリングコンデンサを介して接続されて、当該一方の測定端子から当該一対の測定端子のうちの基準電位に接続された他方の測定端子に至る経路に交流電流を供給する交流電源部と、
    前記一方の測定端子に第2カップリングコンデンサを介して接続されて、前記交流電流が供給された際に前記一対の測定端子間に発生する交流電圧の電圧値を交流電圧値として測定する交流測定部と、
    直列接続された既知の抵抗値の第1分圧抵抗および第2分圧抵抗で構成されると共に前記一対の測定端子間に接続されて、前記第2分圧抵抗の両端間に発生する電圧を前記基準電位を基準として前記一方の測定端子に発生する電圧についての分圧電圧として出力する分圧回路部と、
    前記分圧電圧に含まれる直流成分の電圧値を直流電圧値として測定する直流測定部と、
    処理部とを備え、
    前記処理部は、前記一対の測定端子間に電池が接続されている状態において、前記交流電圧値と前記交流電流の電流値とに基づいて前記一対の測定端子間に交流的および直流的に接続されているすべての抵抗要素の合成抵抗値を算出する第1算出処理と、
    前記合成抵抗値、並びに前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値に基づいて、前記一対の測定端子から前記電池側を見たときの当該一対の測定端子間の抵抗値を電池側抵抗値として算出する第2算出処理と、
    前記直流電圧値、前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値、並びに前記電池側抵抗値に基づいて、前記電池の起電力を算出する第3算出処理とを実行する電圧測定装置。
  2. 前記交流測定部は、
    一端が前記第2カップリングコンデンサを介して前記一方の測定端子に接続されると共に他端が前記基準電位に接続された既知の抵抗値の入力抵抗、および前記基準電位を基準として前記入力抵抗の前記一端に発生する交流電圧を入力すると共に増幅して出力する演算増幅器を入力段回路として備え、
    前記処理部は、前記第2算出処理において、前記合成抵抗値、並びに前記第1分圧抵抗および第2分圧抵抗の前記既知の各抵抗値に加えて前記入力抵抗の前記既知の抵抗値に基づいて、前記電池側抵抗値を算出する請求項1記載の電圧測定装置。
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