JP6625422B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定用信号の供給時に測定対象に流れる測定電流を検出する電流検出部と、測定電流が流れているときに測定対象の両端間に発生する両端間電圧を検出する電圧検出部とを備え、測定電流と両端間電圧とに基づいて測定対象のインピーダンスを測定する測定装置に関するものである。
この種の測定装置として、本願出願人は下記特許文献1に開示された測定装置(インピーダンス測定装置)を既に提案している。この測定装置は、接続ケーブルを介して測定対象の一端に交流の測定用信号を供給する信号源(信号供給部)と、接続ケーブルを介して測定対象の他端に接続された電流電圧変換回路(電流検出部)と、接続ケーブルをそれぞれ介して測定対象の一端および他端に一対の入力端子が接続された計装アンプ(電圧検出部)と、電流電圧変換回路の出力および計装アンプの出力を用いて測定対象のインピーダンスを演算するCPUとを有している。この場合、接続ケーブルは、外乱の影響を低減させるために、一般的にシールドケーブル(同軸ケーブルを含む)が用いられている。このインピーダンス測定装置では、信号源が測定用信号を測定対象に印加し、電流電圧変換回路がそのときに測定対象に流れる電流(測定電流)を電流電圧変換して電流値を示す電圧を出力し、計装アンプが測定対象に生じる電圧降下(交流電圧)を検出して両端間電圧として出力し、CPUが電流電圧変換回路および計装アンプから出力される各電圧に基づいてインピーダンスを求めている。
また、この測定装置では、測定対象の他端と電流電圧変換回路との間に配設される接続ケーブルに存在すると共に接続ケーブルの長さに応じて変化する静電容量の影響を低減するために、この接続ケーブルの芯線と電流電圧変換回路を構成するオペアンプの反転入力端子との間に補償インピーダンス(フェライトビーズなど)を配置している。
特開2009−5014号公報(第8−13頁、第1図)
ところが、上記の測定装置について本願発明者がさらに検討を行った結果、この測定装置には、以下のような改善すべき課題が存在していることを見出した。すなわち、この測定装置では、上記したように、電流電圧変換回路だけではなく、両端間電圧を検出するための計装アンプの一対の入力端子と測定対象との間にも接続ケーブルが接続されているが、計装アンプの各入力端子の入力インピーダンスは極めて高い。このことから、今までは、この計装アンプに接続されている接続ケーブルには電流は殆ど流れず、これによって計装アンプと測定対象との間において電圧降下は殆ど発生しないため、計装アンプは両端間電圧を正確に検出することができると考えられていた。つまり、計装アンプと測定対象との間の接続ケーブルに存在する静電容量(つまり、この接続ケーブルの長さ)は両端間電圧の測定に対して影響を与えないと考えられていた。
しかしながら、本願発明者は、この点について検討を重ねた結果、この測定装置51では、図3に示すように、計装アンプ等で構成される電圧検出部52の一対の入力端子と測定対象53の各端部(電極53a,53b)との間に接続されている接続ケーブル54,55には、信号供給部56から測定対象53を経由して電流検出部57に測定電流Imが流れている状態において、接続ケーブル54,55に存在する静電容量(接続ケーブル54の芯線54aとシールド部材54bとの間に形成される静電容量C1、接続ケーブル55の芯線55aとシールド部材55bとの間に形成される静電容量C2)を経由して流れる漏れ電流IL1,IL2(交流電流)が僅かながらも生じることを見出した。また、本願発明者は、この漏れ電流IL1,IL2は、接続ケーブル54,55の芯線54a,55aと測定対象53の各電極53a,53bとの間に存在している接触抵抗や芯線54a,55aの直流抵抗成分において電圧降下を生じさせ、電圧検出部52による測定対象53の各電極53a,53b間の両端間電圧V1の検出に誤差を生じさせることを見出した。
そして、本願発明者は、電圧検出部52での両端間電圧V1の検出に際して漏れ電流IL1,IL2に起因して生じる上記の誤差は測定対象53のインピーダンスをより高い精度で測定しようとする場合には無視できないものであることを見出した。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、電圧検出部と測定対象との間をシールドケーブルで接続しつつ測定対象のインピーダンスの測定精度を向上させ得る測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、測定対象の一端に測定用信号を供給する信号供給部と、前記測定対象の他端に接続されて前記測定用信号の供給に起因して当該測定対象に流れる測定電流を検出する電流検出部と、前記測定対象の前記一端に第1電圧検出用ケーブルを介して接続されると共に当該測定対象の他端に第2電圧検出用ケーブルを介して接続されて当該測定対象の両端間電圧を検出する電圧検出部とを備え、前記測定電流と前記両端間電圧とに基づいて前記測定対象のインピーダンスを測定する測定装置であって、前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルのうちの少なくとも一方は、シールド部材が基準電位に規定されたシールドケーブルで構成され、
前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルのうちの前記シールドケーブルで構成されている少なくとも一方の電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該電圧検出用ケーブルの当該芯線および前記シールド部材の間の静電容量と相まって前記測定用信号の周波数とほぼ等しい共振周波数を有する並列共振回路を構成するコイル部を備え、当該コイル部は、前記測定用信号に含まれている直流成分の当該コイル部を介しての前記基準電位への流出を規制するコンデンサを備えている。
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルは共に前記シールドケーブルで構成され、前記第1電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該第1電圧検出用ケーブルの前記静電容量と相まって前記共振周波数を有する並列共振回路を構成する前記コイル部としての第1コイル部、および前記第2電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該第2電圧検出用ケーブルの前記静電容量と相まって前記共振周波数を有する並列共振回路を構成する前記コイル部としての第2コイル部を備えている。
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記コイル部は、インダクタンス値を無段階的および段階的のいずれかに調整可能なコイルを備えている。
請求項1記載の測定装置では、第1電圧検出用ケーブルおよび第2電圧検出用ケーブルのうちのシールドケーブルで構成されている少なくとも一方の電圧検出用ケーブルの芯線と基準電位との間の静電容量と相俟って測定用信号の周波数とほぼ等しい共振周波数を有する並列共振回路を構成するコイル部を備えている。
したがって、この測定装置によれば、測定対象から電圧検出用プローブの芯線、および電圧検出用プローブの芯線とシールド部材との間の静電容量を介して基準電位に流出する漏れ電流を殆ど発生させないようにすることができ、これにより、電圧検出部での両端間電圧の検出精度を高めて測定誤差を極めて少ない状態にすることができる。つまり、この測定装置によれば、電圧検出部と測定対象との間をシールドケーブルである電圧検出用プローブで接続しつつ、測定誤差の極めて少ない両端間電圧に基づいて、測定対象のインピーダンスを高い精度で測定することができる。また、コイル部が測定用信号に含まれている直流成分のコイル部を介しての基準電位への流出を規制するコンデンサを備えたことにより、この直流成分に起因した漏れ電流が並列共振回路を構成するコイル部を介して基準電位への直流成分の流出を規制することを、このコンデンサが防止することから、測定対象のインピーダンスを高い精度で測定することができる。
請求項2記載の測定装置では、第1電圧検出用ケーブルおよび第2電圧検出用ケーブルが共にシールドケーブルで構成され、第1電圧検出用ケーブルの芯線と基準電位との間に配設されて第1電圧検出用ケーブルの静電容量と相まって測定用信号の周波数とほぼ等しい共振周波数を有する並列共振回路を構成するコイル部としての第1コイル部、および第2電圧検出用ケーブルの芯線と基準電位との間に配設されて第2電圧検出用ケーブルの静電容量と相まって測定用信号の周波数とほぼ等しい共振周波数を有する並列共振回路を構成するコイル部としての第2コイル部を備えている。
したがって、この測定装置によれば、電圧検出部と測定対象との間をシールドケーブルである第1および第2電圧検出用プローブで接続しつつ、測定誤差の極めて少ない両端間電圧に基づいて、測定対象のインピーダンスを高い精度で測定することができる。
請求項3記載の測定装置によれば、コイル部がインダクタンス値を無段階的および段階的のいずれかに調整可能なコイルを備えたことにより、電圧検出用プローブの静電容量の容量値が電圧検出用プローブの構造や長さ、さらには使用環境によって若干変わったとしても、並列共振回路の共振周波数を測定用信号の周波数とほぼ等しい状態に確実に調整することができる。
測定装置1の構成図である。 測定装置1における各コイル部5,6の他の構成を説明するための部分構成図である。 従来の測定装置51の構成図である。
以下、添付図面を参照して、測定装置および測定方法の実施の形態について説明する。
測定装置の一例としての測定装置1は、図1に示すように、一例として、信号供給部2、電流検出部3、電圧検出部4、第1コイル部5、第2コイル部6、処理部7および出力部8を備え、測定対象11のインピーダンスZを測定する。測定対象11としては、抵抗、キャパシタおよびインダクタなどの電子部品や、回路基板に形成された配線(導体パターン)などが挙げられる。
信号供給部2は、一例として、測定用信号としての交流電圧Vm(一定の振幅で、かつ一定の周波数(f1)の交流電圧)を生成すると共に信号供給用プローブPL1を介して測定対象11の一端(一方の電極11a)に供給する。
電流検出部3は、測定対象11の他端(他方の電極11b)に信号供給用プローブPL2を介して接続されて、交流電圧Vmの測定対象11への供給(印加)に起因して測定対象11に流れる測定電流Imを検出する。本例では一例として、電流検出部3は、非反転入力端子が測定装置1における基準電位(ゼロボルト)に規定された部位(グランドG)に接続され、反転入力端子が信号供給用プローブPL2を介して測定対象11の電極11bに接続される演算増幅器3aと、演算増幅器3aの反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗3b(抵抗値R)とを備えて構成されている。この構成により、電流検出部3は、測定電流Imを電圧信号である電流検出信号Vi(=Im×R)に変換して出力する。なお、電流検出部3はこの構成に限定されず、電流電圧変換用の抵抗だけで構成することもできる等、種々の公知の回路を適用することができる。
電圧検出部4は、測定対象11の電極11aに第1電圧検出用ケーブル(電圧検出用プローブPL3)を介して接続されると共に測定対象11の電極11bに第2電圧検出用ケーブル(電圧検出用プローブPL4)を介して接続されて、測定対象11の両端間に発生する両端間電圧V1を検出すると共に、電圧値が両端間電圧V1の電圧値に応じて変化する電圧検出信号Vvを出力する。
本例では一例として、電圧検出部4は差動アンプで構成され、各電圧検出用プローブPL3,PL4は1芯のシールドケーブル(同軸ケーブルを含む概念のケーブル)で構成されている。また、電圧検出用プローブPL3は、その芯線PL3aの一端が電圧検出部4を構成する差動アンプの一対の入力端子のうちの一方の入力端子に接続され、芯線PL3aの他端が電極11aに接続(接触)可能に構成されている。また、電圧検出用プローブPL4は、その芯線PL4aの一端が電圧検出部4を構成する差動アンプの一対の入力端子のうちの他方の入力端子に接続され、芯線PL4aの他端が電極11bに接続(接触)可能に構成されている。また、各電圧検出用プローブPL3,PL4は、それぞれの芯線PL3a,PL4aを覆うそれぞれのシールド部材PL3b,PL4b(例えば、金属製の編組線やアルミ箔テープなど)が共にグランドG(基準電位の一例)に接続されている。
また、このようにしてシールドケーブルで構成された電圧検出用プローブPL3では、芯線PL3aは、その周囲に配設されたシールド部材PL3bと容量結合した状態にあり、電圧検出用プローブPL4でも同様にして、芯線PL4aは、その周囲に配設されたシールド部材PL4bと容量結合した状態にある。以下では、発明の理解を容易にするために、芯線PL3aは、静電容量C1を介してシールド部材PL3bと容量結合し、芯線PL4aは、静電容量C2を介してシールド部材PL4bと容量結合しているものとする。
第1コイル部5は、電圧検出用プローブPL3の芯線PL3aとグランドGとの間に配設されて、芯線PL3aおよびシールド部材PL3bの間の静電容量C1と相まって交流電圧Vmの周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc1(fc1=f1の場合も含む)を有する並列共振回路12を構成する。本例では一例として、第1コイル部5は、電圧検出用プローブPL3の芯線PL3aにおける電圧検出部4側の端部とグランドGとの間に配設されたコイル5aで構成されている。第2コイル部6は、電圧検出用プローブPL4の芯線PL4aとグランドGとの間に配設されて、芯線PL4aおよびシールド部材PL4bの間の静電容量C2と相まって交流電圧Vmの周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc2(fc2=f1の場合も含む)を有する並列共振回路13を構成する。本例では一例として、第2コイル部6は、電圧検出用プローブPL4の芯線PL4aにおける電圧検出部4側の端部とグランドGとの間に配設されたコイル6aで構成されている。
本例では一例として、各コイル5a,6aは、対応する静電容量C1,C2との共振周波数fc1,fc2が上記したように周波数f1とほぼ等しくなるように、対応する静電容量C1,C2の容量値を考慮したインダクタンス値の固定型のコイルで構成されているが、静電容量C1,C2の容量値は電圧検出用プローブPL3,PL4の構造(芯線PL3a,PL4aの太さや、芯線PL3a,PL4aとシールド部材PL3b,PL4b間の絶縁材料の誘電率など)や長さによって変わることから、共振周波数fc1,fc2を周波数f1とほぼ等しい状態に調整し得るようにインダクタンス値を、無段階的および段階的のいずれかに調整可能な(変更可能な)可変型のコイルで構成するのが好ましい。
処理部7は、例えば、A/D変換器、コンピュータおよびメモリ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、電圧検出信号Vvおよび電流検出信号Viを入力すると共に、電圧検出信号Vvをサンプリングすることによってその瞬時値を示す電圧波形データに変換し、かつ電流検出信号Viをサンプリングすることによってその瞬時値を示す電流波形データに変換して、少なくとも電圧検出信号Vvの一周期分の電圧波形データおよび電流波形データをメモリに記憶させる波形データ取得処理を実行する。また、処理部7は、メモリに記憶させた電圧波形データおよび電流波形データに基づいて、測定対象11のインピーダンスZを測定(算出)すると共に出力部8に出力する測定処理を実行する。
出力部8は、一例として液晶ディスプレイ装置などの表示装置で構成されて、処理部7から出力されたインピーダンスZを画面に表示する。なお、外部装置にデータを送信するインタフェース装置で出力部8を構成して、測定されたインピーダンスZを出力部8を介して外部装置に出力する構成を採用することもできるし、リムーバブルメディアにデータを記憶するインターフェース装置で出力部8を構成して、測定されたインピーダンスZを出力部8を介してリムーバブルメディアに記憶する構成を採用することもできる。
次に、測定装置1の動作と併せて、測定方法について、図面を参照して説明する。
信号供給部2が信号供給用プローブPL1を介して測定対象11の電極11aに接続され、電流検出部3が信号供給用プローブPL2を介して測定対象11の電極11bに接続され、かつ電圧検出部4が電圧検出用プローブPL3,PL4を介して測定対象11の両端(電極11a,11b)に接続されている状態において、信号供給部2が交流電圧Vm(周波数f1)を生成して、信号供給用プローブPL1を介して測定対象11の電極11aに供給する。これにより、測定電流Im(周波数f1)が測定対象11に流れ、電流検出部3は、この測定電流Imを検出すると共に電流検出信号Viに変換して処理部7に出力する。
また、電圧検出部4は、測定電流Imが流れることによって測定対象11の両端(電極11a,11b)間に発生する両端間電圧V1を検出して、電圧検出信号Vvを処理部7に出力する。
この場合、交流電圧Vm(周波数f1)の印加によって測定対象11の各電極11a,11bのグランドGに対する電位についても周波数f1で変化する。なお、測定対象11の電極11bについては、グランドGにバーチャルショートされた演算増幅器3aの反転入力端子に信号供給用プローブPL2を介して接続されているため、ほぼグランドGの電位(基準電位)に規定されてはいるものの、信号供給用プローブPL2の直流抵抗での電圧降下および信号供給用プローブPL2と測定対象11の電極11bとの間での接触抵抗での電圧降下を考慮すると、若干ではあるものの周波数f1で電位が変化する。
従来の測定装置の構成では、各電極11a,11bにおける周波数f1での電位の変化に起因して、図1に示すように、信号供給部2、信号供給用プローブPL1、測定対象11の電極11a、電圧検出用プローブPL3の芯線PL3a、および電圧検出用プローブPL3の芯線PL3aとシールド部材PL3bとの間の静電容量C1を介してグランドGに流出する漏れ電流IL1が発生し、また、信号供給部2、信号供給用プローブPL1、測定対象11、測定対象11の電極11b、電圧検出用プローブPL4の芯線PL4a、および電圧検出用プローブPL4の芯線PL4aとシールド部材PL4bとの間の静電容量C2を介してグランドGに流出する漏れ電流IL2が発生し、これによって電圧検出部4で検出される両端間電圧V1、ひいては電圧検出部4から出力される電圧検出信号Vvに誤差を生じさせていた。
一方、本例の測定装置1では、静電容量C1については、この静電容量C1に対して並列に接続された第1コイル部5と共に、漏れ電流IL1の周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc1を有する並列共振回路12(共振周波数fc1においてインピーダンスが極めて大きな値(理想的には無限大)となる回路)を構成しているため、漏れ電流IL1は殆ど発生しない。同様にして、静電容量C2についても、第2コイル部6と共に、漏れ電流IL2の周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc2を有する並列共振回路13(共振周波数fc1においてインピーダンスが極めて大きな値(理想的には無限大)となる回路)を構成しているため、漏れ電流IL2は殆ど発生しない。
この構成により、電圧検出部4は、両端間電圧V1を高い精度で検出して、測定誤差の極めて少ない状態で電圧検出信号Vvを処理部7に出力する。
このようにして、電流検出部3から電流検出信号Viが出力され、かつ電圧検出部4から電圧検出信号Vvが出力されている状態において、処理部7は、まず、波形データ取得処理を実行する。この波形データ取得処理では、処理部7は、電圧検出信号Vvおよび電流検出信号Viを入力してサンプリングすることによって電圧波形データおよび電流波形データに変換し、この各波形データについて電圧検出信号Vvの一周期分をメモリに記憶する。
続いて、処理部7は、測定処理を実行する。この測定処理では、処理部7は、一例として、メモリに記憶されている電圧波形データおよび電流波形データに基づいて、両端間電圧V1の実効値Vr1と測定電流Imの実効値Irmとを算出する。次いで、処理部7は、算出した各実効値Vrm,Irmに基づいて、測定対象11のインピーダンスZ(=Vrm/Irm)を算出(測定)する。また、処理部7は、電圧波形データおよび電流波形データに基づいて、両端間電圧V1と測定電流Imとの間の位相差θについても算出(測定)する。また、処理部7は、算出したインピーダンスZおよび位相差θを出力部8に出力して表示させる。これにより、測定対象11のインピーダンスZの測定が完了する。なお、位相差θの算出および表示は行わず、インピーダンスZの算出および表示のみを実行する構成であってもよい。
このように、この測定装置1では、シールドケーブルで構成されている電圧検出用プローブPL3の芯線PL3aとグランドG(基準電位)との間の静電容量C1と相俟って交流電圧Vmの周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc1を有する並列共振回路12を構成する第1コイル部5と、シールドケーブルで構成されている電圧検出用プローブPL4の芯線PL4aとグランドG(基準電位)との間の静電容量C2と相俟って周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc2を有する並列共振回路13を構成する第2コイル部6とを備えている。
したがって、この測定装置1によれば、上記の漏れ電流IL1,IL2を殆ど発生させないようにすることができ、これにより、電圧検出部4での両端間電圧V1の検出精度を高めて、電圧検出部4から出力される電圧検出信号Vvの測定誤差を極めて少ない状態にすることができる。つまり、この測定装置1によれば、電圧検出部4と測定対象11との間をシールドケーブルである電圧検出用プローブPL3,PL4で接続しつつ、測定誤差の極めて少ない電圧検出信号Vvに基づいて、測定対象11のインピーダンスZを高い精度で測定(算出)することができる。
なお、電圧検出部4と測定対象11とを接続する2本の電圧検出用プローブPL3,PL4の双方にコイル部5,6を配設する好ましい構成を採用した例について上記したが、電圧検出用プローブPL3,PL4のうちのいずれか一方の電圧検出用プローブにのみコイル部を配設する構成(第1電圧検出用ケーブルおよび第2電圧検出用ケーブルのうちの少なくとも一方の電圧検出用ケーブルが1つの例)を採用することもでき、この構成においても、この一方の電圧検出用プローブの芯線を介してグランドGに流れる漏れ電流の発生を抑制することができるため、その分だけに電圧検出部4での両端間電圧V1の検出精度を高めて、電圧検出部4から出力される電圧検出信号Vvの測定誤差を極めて少ない状態にすることができ、この電圧検出信号Vvに基づいて測定対象11のインピーダンスZを高い精度で測定(算出)することができる。この場合、他方の電圧検出用ケーブルについては、非シールドケーブル(例えば単芯絶縁ケーブル)で構成することもできる。
このように、いずれか一方の電圧検出用プローブにのみコイル部を配設する構成を採用する場合、本例の測定装置1の構成においては、測定対象11の各電極11a,11bのうちの電極11bについては、上記したようにグランドGにバーチャルショートされた演算増幅器3aを有する電流検出部3に信号供給用プローブPL2を介して接続されることで電位の変化が小さいものとなっている一方で、電極11aについては、信号供給用プローブPL1を介して信号供給部2に接続されることで交流電圧Vmとほぼ同じ電位で変化している。したがって、電極11a側の方においてより大きな漏れ電流が発生することになることから、この電極11aに接続される電圧検出用プローブPL3にコイル部5を配設するのが好ましい。
また、電圧検出用プローブPL3,PL4の各芯線PL3a,PL4aにおける電圧検出部4側に各コイル部5,6を設ける例について説明したが、これに限らず、電圧検出用プローブPL3,PL4の各芯線PL3a,PL4aの少なくとも一方について、測定対象11の電極11a(または11b)側に設けることもできる。
また、上記したように、各コイル部5,6を構成するコイル5a,6aについて、インダクタンス値を無段階的および段階的のいずれかに調整可能な(変更可能な)可変型のコイルで構成することにより、電圧検出用プローブPL3,PL4の静電容量C1,C2の容量値が電圧検出用プローブPL3,PL4の構造や長さ、さらには使用環境によって若干変わったとしても、各並列共振回路12,13の共振周波数fc1,fc2を周波数f1とほぼ等しい状態に確実に調整することができる。したがって、この構成を採用した測定装置1によれば、より確実に測定対象11のインピーダンスZを高い精度で測定(算出)することができる。この場合、無段階的に調整可能なコイルとして可変型コイルを用いることができる。また、段階的に調整可能なコイルとしては、コイルとスイッチとを直列接続した複数の直列回路を並列接続して構成し、いずれかのスイッチをオン状態(接続状態)に切り替えることにより、各並列共振回路12,13の共振周波数fc1,fc2を周波数f1とほぼ等しい状態に調整することができる。この場合、各コイルのインダクタンス値としては、電圧検出用プローブPL3,PL4の構造や長さ等に応じて変化する静電容量C1,C2と相まって交流電圧Vmの周波数f1とほぼ等しい共振周波数fc1(fc1=f1の場合も含む)を有する並列共振回路12,13を構成可能なインダクタンス値に規定する。
また、各コイル部5,6については、図2に示す測定装置1Aのように、コイル5a,6aに対して直列にコンデンサ5b,6bを接続する構成を採用することもできる。この場合、第1コイル部5では、コイル5aとコンデンサ5bの直列回路が、静電容量C1に対して並列接続される。また、第2コイル部6では、コイル6aとコンデンサ6bの直列回路が、静電容量C2に対して並列接続される。なお、コイル5aとコンデンサ5bの直列回路およびコイル6aとコンデンサ6bの直列回路においては、コイルとコンデンサのいずれがグランドG側に配置される構成であってもよい。また、各コンデンサ5b,6bの容量値については静電容量C1,C2に対して十分に大きな値となるように予め規定されており、コンデンサ5b,6bは各並列共振回路12,13の共振周波数fc1,fc2に影響を与えないものとなっている(共振周波数fc1は、コイル5aのインダクタンス値と静電容量C1の容量値とで規定され、共振周波数fc2は、コイル6aのインダクタンス値と静電容量C2の容量値とで規定される)ものとする。なお、測定装置1の構成要素と同一に機能する構成要素については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この構成を採用することにより、信号供給部2から供給される交流電圧Vmに直流成分が含まれていたとしても、この直流成分に起因した漏れ電流(直流の漏れ電流)が各並列共振回路12,13を構成するコイル5a,6aに流れること、つまり各コイル部5,6を介してグランドG(基準電位)への直流成分の流出を規制することを、各コンデンサ5b,6bが防止することから、測定対象11のインピーダンスZを高い精度で測定(算出)することができる。
また、信号供給部2が測定用信号としての交流電圧Vm(周波数f1の交流電圧)を生成して供給する構成を採用した例を挙げて説明したが、信号供給部2が測定用信号としての交流電流(周波数f1の交流電流)を生成して供給する構成を採用することもできる。
1,1A 測定装置
2 信号供給部
3 電流検出部
4 電圧検出部
5 第1コイル部
5a,6a コイル
5b,6b コンデンサ
6 第2コイル部
7 処理部
11 測定対象
11a 電極(測定対象11の一端)
11b 電極(測定対象11の他端)
12,13 並列共振回路
C1,C2 静電容量
f1 周波数
G グランド(基準電位)
Im 測定電流
PL3,PL4 電圧検出用プローブ
PL3a,PL4a 芯線
PL3b,PL4b シールド部材
V1 両端間電圧
Vm 交流電圧

Claims (3)

  1. 測定対象の一端に測定用信号を供給する信号供給部と、
    前記測定対象の他端に接続されて前記測定用信号の供給に起因して当該測定対象に流れる測定電流を検出する電流検出部と、
    前記測定対象の前記一端に第1電圧検出用ケーブルを介して接続されると共に当該測定対象の他端に第2電圧検出用ケーブルを介して接続されて当該測定対象の両端間電圧を検出する電圧検出部とを備え、前記測定電流と前記両端間電圧とに基づいて前記測定対象のインピーダンスを測定する測定装置であって、
    前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルのうちの少なくとも一方は、シールド部材が基準電位に規定されたシールドケーブルで構成され、
    前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルのうちの前記シールドケーブルで構成されている少なくとも一方の電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該電圧検出用ケーブルの当該芯線および前記シールド部材の間の静電容量と相まって前記測定用信号の周波数とほぼ等しい共振周波数を有する並列共振回路を構成するコイル部を備え、当該コイル部は、前記測定用信号に含まれている直流成分の当該コイル部を介しての前記基準電位への流出を規制するコンデンサを備えている測定装置。
  2. 前記第1電圧検出用ケーブルおよび前記第2電圧検出用ケーブルは共に前記シールドケーブルで構成され、
    前記第1電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該第1電圧検出用ケーブルの前記静電容量と相まって前記共振周波数を有する並列共振回路を構成する前記コイル部としての第1コイル部、および前記第2電圧検出用ケーブルの芯線と前記基準電位との間に配設されて当該第2電圧検出用ケーブルの前記静電容量と相まって前記共振周波数を有する並列共振回路を構成する前記コイル部としての第2コイル部を備えている請求項1記載の測定装置。
  3. 前記コイル部は、インダクタンス値を無段階的および段階的のいずれかに調整可能なコイルを備えている請求項1または2記載の測定装置。
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