JP7143775B2 - 建設機械 - Google Patents

建設機械 Download PDF

Info

Publication number
JP7143775B2
JP7143775B2 JP2019012964A JP2019012964A JP7143775B2 JP 7143775 B2 JP7143775 B2 JP 7143775B2 JP 2019012964 A JP2019012964 A JP 2019012964A JP 2019012964 A JP2019012964 A JP 2019012964A JP 7143775 B2 JP7143775 B2 JP 7143775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swing
boom
turning
command value
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019012964A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020122270A (ja
Inventor
雄一郎 藤田
浩司 上田
皓二 井上
洋平 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Construction Machinery Co Ltd filed Critical Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2019012964A priority Critical patent/JP7143775B2/ja
Publication of JP2020122270A publication Critical patent/JP2020122270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7143775B2 publication Critical patent/JP7143775B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に関するものである。
油圧ショベル等の建設機械は、一般に、下部走行体と、当該下部走行体に旋回可能に搭載される上部旋回体と、当該上部旋回体に装着されるブームを含む作業装置と、前記上部旋回体を旋回させる油圧モータである旋回モータと、前記ブームを起伏動作させるブームシリンダと、エンジンと、当該エンジンにより駆動されて前記旋回モータ及び前記ブームシリンダに供給されるべき作動油を吐出する油圧ポンプと、を備える。
このような建設機械では、オペレータは、前記上部旋回体を旋回させるための旋回操作と前記ブームを起立させるためのブーム上げ操作とを同時に行う旋回ブーム上げ操作(複合操作)を行うことがある。当該旋回ブーム上げ操作は、例えば、前記油圧ショベルの前記作業装置によって掘削された土砂をダンプカーなどの荷台に積み込む際などに行われる。このような旋回ブーム上げ操作時における作業効率を向上させるためには、上部旋回体の旋回速度と前記ブームのブーム上げ速度とのバランスをとることが重要である。前記旋回ブーム上げ操作において前記バランスがとれていない場合、例えば目標とする高さ位置までのブーム上げ動作が完了している一方で目標とする旋回角度までの旋回動作が完了していない場合、には、オペレータは、ブーム上げ速度が遅くなるようにブーム操作レバーの操作量を調節するという煩雑な操作を行う必要がある。
上記のようなバランスを改善する技術の一例として、特許文献1は、旋回モータと作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダの同時操作時に旋回モータへの圧油を優先的に供給し、作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダへの圧油の供給を絞って旋回を優先させることにより、旋回モータと作業機シリンダの同時操作性が向上することを開示している。
また、一般に、油圧ショベル等の建設機械では、前記油圧ポンプを駆動する前記エンジンに対して過大な負荷がかかるとエンストが生じるので、エンスト防止のためにエンジン回転数の減少に応じて油圧ポンプの出力(馬力)を減少させてエンジンの過負荷を回避する制御が行われる。具体的には、例えば、前記エンジン回転数は、運転室においてオペレータが操作可能なスロットルレバーの操作量に応じて制限される。また、前記エンジン回転数は、燃費の改善等を目的として制限されることもある。これらのエンジン回転数の制限に伴って油圧ポンプの出力(馬力)が制限される。
特開平8-260524号公報
ところで、上記のようにエンジン回転数の制限に伴って前記油圧ポンプの出力(馬力)が減少すると、前記旋回ブーム上げ操作時におけるブーム上げ速度の減少度合いが旋回速度の減少度合いに比べて相対的に大きくなり、前記旋回速度と前記ブーム上げ速度とのバランスがくずれるという課題が生じる。しかし、当該課題について、前記特許文献1は何ら解決手段を開示していない。
なお、上記の課題は、上部旋回体を旋回させるための旋回アクチュエータとして油圧モータである旋回モータが用いられる場合だけでなく、当該旋回アクチュエータとして旋回電動機が用いられる場合にも同様に生じる。
本発明は、エンジン回転数の減少に伴って油圧ポンプの出力(馬力)を減少させる制御によりエンストが生じるのを抑制しつつ、上部旋回体の旋回速度とブームのブーム上げ速度とのバランスがくずれるのを抑制することができる建設機械を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らは、エンジン回転数の減少に伴って油圧ポンプの出力(馬力)を減少させる制御が行われて油圧ポンプの出力(馬力)が制限された場合に、当該油圧ポンプの出力の制限が旋回モータなどの旋回アクチュエータによる上部旋回体の旋回速度に与える影響と、前記油圧ポンプの出力の制限がブームシリンダによるブーム上げ速度に与える影響との相違点に着目した。
具体的に、ブームが起立方向すなわちブーム上げ方向に回動するときのブーム上げ速度は、ブームシリンダに流入する作動油の流量に比例し、当該流量は、エンジンの回転数(油圧ポンプの回転数)と油圧ポンプの容量の積に比例する。したがって、前記油圧ポンプの出力(馬力)が制限されること、すなわち、当該油圧ポンプの流量が低減することは、前記ブーム上げ速度に直接的に影響を与える。
一方、前記油圧ポンプの出力(馬力)が制限され、当該油圧ポンプの流量が低減すると、旋回モータの最高速度は低減するが、旋回の加速度(旋回トルク)はほとんど影響を受けない。すなわち、上部旋回体が旋回するときの前記加速度は、主として、旋回モータのトルク(旋回トルク)により決まり、当該旋回トルクは、旋回モータのモータ容量と旋回時の圧力により決まるからである(旋回トルク=(モータ容量×旋回モータの圧力)/2π)。そして、旋回ブーム上げ操作が行われるときの典型的な旋回ブーム上げ動作は、前記作業装置によって掘削された土砂をダンプカーなどの荷台に積み込む動作である。このような旋回ブーム上げ動作では、上部旋回体の旋回角度はおおよそ90°前後である場合が多く、かかる場合には、旋回モータの回転速度(上部旋回体の旋回速度)は前記最高速度に達しないことが多い。したがって、前記油圧ポンプの出力(馬力)が制限され、当該油圧ポンプの流量が低減しても、旋回の加速度(旋回トルク)はほとんど影響を受けず、これにより、前記旋回ブーム上げ操作時における旋回速度の減少度合いは、前記ブーム上げ速度の減少度合いに比べて相対的に小さくなる。
よって、前記油圧ポンプの出力(馬力)が制限され、当該油圧ポンプの流量が低減すると、前記旋回ブーム上げ操作時におけるブーム上げ速度の減少度合いが旋回速度の減少度合いに比べて相対的に大きくなり、上部旋回体の旋回速度と前記ブームのブーム上げ速度とのバランスがくずれるという上述した課題が生じることになる。したがって、エンストが生じるのを抑制するためにエンジン回転数の減少に伴って油圧ポンプの出力(馬力)を減少させる制御が行われた場合には、前記旋回ブーム上げ操作時において、旋回アクチュエータによる旋回トルクを低減させることにより、上部旋回体の旋回速度とブームのブーム上げ速度とのバランスのくずれは、当該旋回トルクを低減させない場合に比べて、抑制される。
本発明は、上記のような観点からなされたものである。本発明により提供される建設機械は、基体と、前記基体の上に旋回可能となるように搭載される上部旋回体と、前記上部旋回体に起伏可能となるように搭載されるブームを含む作業装置と、エンジンと、前記エンジンにより駆動されて作動油を吐出する可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて前記ブームを起伏させるように作動するブームシリンダと、前記上部旋回体を旋回動作させるように作動する旋回アクチュエータと、前記上部旋回体を前記旋回動作させるための旋回操作を受けて前記旋回アクチュエータの旋回トルクを制御する旋回制御装置と、前記ブームを起立方向に動作させるためのブーム上げ操作を受けて前記油圧ポンプから前記ブームシリンダに作動油が供給される流量を制御するブーム制御装置と、前記エンジンの回転数に関する信号に基づいて前記油圧ポンプの出力を制限するために前記油圧ポンプの出力に関する上限値を設定するポンプ出力設定部と、前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回アクチュエータの前記旋回トルクに関する指令値である旋回指令値を設定する旋回指令値設定部と、前記旋回制御装置に前記旋回操作が与えられると同時に前記ブーム制御装置に前記ブーム上げ操作が与えられる旋回ブーム上げ操作時において前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力する旋回信号入力部と、を備える。
本発明の建設機械によれば、前記エンジンの回転数に関する信号に基づいて前記油圧ポンプの出力を制限するために前記油圧ポンプの出力に関する上限値が前記ポンプ出力設定部により設定されるので、前記エンジンの回転数が減少するのに伴って前記油圧ポンプの出力(馬力)が減少し、これにより、エンストが生じるのが抑制される。このように前記油圧ポンプの出力(馬力)が制限され、当該油圧ポンプの流量が低減すると、前記旋回ブーム上げ操作時における前記ブーム上げ速度が当該流量の低減前に比べて小さくなる。そこで、本発明の建設機械では、前記ポンプ出力設定部により設定された前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回アクチュエータの前記旋回トルクに関する前記旋回指令値が設定され、前記旋回ブーム上げ操作時には、当該旋回指令値に対応する信号が前記旋回アクチュエータに入力される。これにより、前記旋回ブーム上げ操作時において旋回アクチュエータによる旋回トルクを低減させることができるので、上部旋回体の旋回の加速度が低減する。したがって、前記旋回ブーム上げ操作時において、前記ブーム上げ速度とともに前記旋回速度も低減させることができるので、前記ブーム上げ速度のみが低減する場合に比べて、上部旋回体の旋回速度とブームのブーム上げ速度とのバランスがくずれるのを抑制することができる。その結果、前記旋回ブーム上げ操作時において、操作レバーの操作量を調節する(微調節する)という煩雑な操作の頻度が減少し、これにより、前記旋回ブーム上げ操作の操作性を向上させることができ、しかも、前記油圧ポンプの出力(馬力)を有効に利用することができる。
前記建設機械において、前記旋回信号入力部は、前記旋回制御装置が受ける前記旋回操作の操作量である旋回操作量が当該旋回操作量に関して予め設定された閾値である旋回操作閾値以上であり、かつ、前記ブーム操作装置が受ける前記ブーム上げ操作の操作量であるブーム操作量が当該ブーム操作量に関して予め設定された閾値であるブーム操作閾値以上である場合にのみ、前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力するように構成されていることが、好ましい。
この態様では、前記旋回ブーム上げ操作時において、前記旋回アクチュエータの前記旋回トルクを低減させる必要性が高い場合に選択的に前記旋回トルクを低減させる制御が行われる一方で、前記旋回トルクを低減させる必要性が低い場合には前記旋回トルクを低減させる制御が行われない。したがって、前記建設機械において、必要性の高い制御を選択的に実行して必要性の低い制御を省略することができ、これにより、建設機械の制御が複雑になるのを抑制できる。
前記建設機械において、前記旋回アクチュエータは、例えば、前記油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて前記上部旋回体を前記旋回動作させるように作動する可変容量型の旋回モータを含むものであってもよい。かかる場合には、前記旋回制御装置は、前記旋回モータへの作動油の供給を制御する旋回制御弁と、前記旋回操作を受けて当該旋回操作に対応して前記旋回制御弁を開弁作動させるための旋回操作装置と、を含み、前記旋回指令値は、前記旋回モータのモータ容量に関する指令値である旋回モータ容量指令値であり、前記旋回指令値設定部は、前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回モータ容量指令値を設定し、前記旋回信号入力部は、前記旋回ブーム上げ操作時において前記旋回モータ容量指令値に対応する信号を前記旋回モータに入力する。
以上のように、本発明の建設機械によれば、エンジン回転数の減少に伴って油圧ポンプの出力(馬力)を減少させる制御によりエンストが生じるのを抑制しつつ、上部旋回体の旋回速度とブームのブーム上げ速度とのバランスがくずれるのを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る建設機械を示す側面図である。 前記建設機械に搭載される油圧回路を示す図である。 前記建設機械におけるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 前記コントローラの制御動作を示すフローチャートである。 エンジンの回転設定とポンプトルク上限設定値との関係を示すグラフである。 ポンプトルク上限設定値と旋回モータ容量指令値との関係を示すグラフである。 前記実施形態の変形例に係る建設機械に搭載される油圧回路を示す図である。 前記変形例に係る建設機械におけるポンプトルク上限設定値と旋回電動機のトルクの指令値との関係を示すグラフである。
本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る建設機械の一例である油圧ショベル100を示す側面図である。図2は、前記油圧ショベル100に搭載される油圧回路を示す図である。
図1及び図2に示すように、油圧ショベル100は、基体を構成するクローラ式の下部走行体1と、その走行面に対して垂直な旋回中心軸Zまわりに旋回自在に搭載される上部旋回体2と、当該上部旋回体2に装着される作業装置と、当該作業装置を動作させるための複数の油圧アクチュエータと、エンジン102と、当該エンジン102の駆動を制御するECU101(Engine Control Unit)と、複数の油圧ポンプと、複数の制御弁と、複数の操作装置と、複数のセンサと、入力装置と、コントローラ10と、を備える。
前記作業装置は、上部旋回体2に起伏可能に取付けられるブーム4と、このブーム4の先端に回動可能に連結される基端部とその反対側の先端部とを有するアーム5と、当該アーム5の先端部に連結されるバケット6(先端アタッチメント)と、を有する。
前記複数の油圧アクチュエータは、ブーム4を動作させるためのブームシリンダ7と、アーム5を動作させるためのアームシリンダ8と、バケット6を動作させるためのバケットシリンダ9(先端アタッチメントシリンダ)と、上部旋回体2を旋回させるための旋回モータ30(図2参照)と、を含む。
前記ブームシリンダ7は、前記上部旋回体2と前記ブーム4との間に介在する油圧シリンダであり、油圧の供給を受けて伸縮することにより前記ブーム4を起立方向すなわちブーム上げ方向及びその逆の倒伏方向すなわちブーム下げ方向にそれぞれ回動させるアクチュエータである。図2に示すように、当該ブームシリンダ7は、一対のシリンダ71,72により構成されている。
前記アームシリンダ8は、前記ブーム4と前記アーム5との間に介在する油圧シリンダであり、油圧の供給を受けて伸縮することにより前記アーム5を引き方向(アーム5がブーム4に近づく方向)及び押し方向(アーム5がブーム4から離れる方向)にそれぞれ回動させるアクチュエータである。前記バケットシリンダ9は、前記アーム5と前記バケット6との間に介在する油圧シリンダであり、油圧の供給を受けて伸縮することにより前記バケット6を引き方向及び押し方向にそれぞれ回動させるアクチュエータである。なお、図2の油圧回路では、前記アームシリンダ8及び前記バケットシリンダ9の図示は省略されている。
前記旋回モータ30は、前記作動油の供給を受けて回転する出力軸を有し、当該出力軸は前記上部旋回体2を左右双方向に旋回させるように当該上部旋回体2に連結されている。前記旋回モータ30は、可変容量型の油圧モータにより構成される。旋回モータ30のモータ容量は、当該モータの傾転角に応じて変わる。旋回モータ30の傾転角を大きくするほど、旋回モータ30のモータ容量が大きくなる。旋回モータ30はレギュレータ30aを含み、当該レギュレータ30aに前記コントローラ10から旋回モータ容量指令値に関する信号が入力されることにより前記旋回モータ30のモータ容量が調節される。
前記エンジン102は、動力を生成し、当該動力を前記複数の油圧ポンプのそれぞれに供給するポンプ駆動源である。前記複数の油圧ポンプはエンジン102の出力軸に連結されている。前記複数の油圧ポンプは、第1油圧ポンプ21、第2油圧ポンプ22及びパイロットポンプ23を含む。前記第1油圧ポンプ21、第2油圧ポンプ22及びパイロットポンプ23は、前記エンジン102からの動力の供給を受けることにより作動油を吐出するように作動する。第1及び第2油圧ポンプ21,22は、当該作動油を前記複数の油圧アクチュエータのうち当該第1及び第2油圧ポンプ21,22のそれぞれに接続される油圧アクチュエータに供給する。
前記第1及び第2油圧ポンプ21,22は、可変容量型油圧ポンプにより構成される。第1油圧ポンプ21及び第2油圧ポンプ22の容量は、各ポンプの傾転角に応じて変わる。ポンプの傾転角を大きくするほど、ポンプの容量が大きくなる。前記第1及び第2油圧ポンプ21,22はそれぞれレギュレータ21a,22aを含み、当該レギュレータ21a,22aに前記コントローラ10から容量指令値に関する信号が入力されることにより前記第1及び第2油圧ポンプ21,22のそれぞれの容量である第1ポンプ容量及び第2ポンプ容量が調節される。当該第1及び第2ポンプ容量が調節されることにより、前記エンジン102から前記第1及び第2油圧ポンプ21,22への動力の分配が制御される。
前記第1油圧ポンプ21の吐出口は、第1センターバイパスラインCL1に接続され、前記第2油圧ポンプ22の吐出口は、第2センターバイパスラインCL2に接続されている。前記第1及び第2センターバイパスラインCL1,CL2は、リリーフ弁43を介してタンクラインTLに接続され、当該タンクラインTLはタンクTに接続されている。
リリーフ弁43は、第1及び第2センターバイパスラインCL1,CL2内の圧力が予め設定されたリリーフ圧未満のときに閉弁している一方で、当該圧力が前記リリーフ圧以上のときに開弁して第1及び第2センターバイパスラインCL1,CL2内の作動油をタンクラインTLに導く。これにより、油圧ポンプ21,22の負荷が高くなったときに油圧回路を保護することができる。前記リリーフ弁43と第1センターバイパスラインCL1とを接続するリリーフラインには、第1油圧ポンプ21から前記リリーフ弁43に向けた作動油の流れを許容する一方、その逆向きの流れを規制するチェック弁が設けられている。前記リリーフ弁43と第2センターバイパスラインCL2とを接続するリリーフラインには、第2油圧ポンプ22から前記リリーフ弁43に向けた作動油の流れを許容する一方、その逆向きの流れを規制するチェック弁が設けられている。
図2に示すように、複数の制御弁は、旋回モータ30への作動油の供給を制御する旋回制御弁40(旋回スプール)と、ブームシリンダ7への作動油の供給を制御するブーム制御弁41(ブーム1速スプール)と、アームシリンダ8への作動油の供給を制御するアーム制御弁と、バケットシリンダ9への作動油の供給を制御するバケット制御弁と、合流切換弁42と、を含む。なお、図2では、前記アーム制御弁及びバケット制御弁の図示は省略されている。
前記旋回制御弁40は、前記第1センターバイパスラインCL1に配置され、前記第1油圧ポンプ21と前記旋回モータ30との間に介在している。前記ブーム制御弁41は、前記第2センターバイパスラインCL2に配置され、前記第2油圧ポンプ22と前記ブームシリンダ7(一対のシリンダ71,72)との間に介在している。前記合流切換弁42は、後述する合流ラインL7に配置され、前記第1油圧ポンプ21と前記ブームシリンダ7との間に介在している。
図2に示される回路は、前記第1油圧ポンプ21が吐出する作動油を前記旋回制御弁40に供給するための供給ラインL1と、当該旋回制御弁40と前記旋回モータ30とを接続する一対のラインL2,L3と、を有する。前記供給ラインL1は、前記第1センターバイパスラインCL1から分岐し、前記旋回制御弁40に至る。前記供給ラインL1には、第1油圧ポンプ21から旋回制御弁40に向けた作動油の流れを許容する一方、その逆向きの流れを規制するチェック弁が設けられている。
図2に示される回路は、前記第2油圧ポンプ22が吐出する作動油を前記ブーム制御弁41に供給するための供給ラインL4と、当該ブーム制御弁41と前記ブームシリンダ7とを接続する一対のラインL5,L6と、を有する。前記供給ラインL4は、第2センターバイパスラインCL2から分岐し、ブーム制御弁41に至る。前記一対のラインL5,L6のうち、ラインL5は、ブーム制御弁41とブームシリンダ7のヘッド側室とを接続しており、ラインL6は、ブーム制御弁41とブームシリンダ7のロッド側室とを接続している。
図2に示される回路は、前記合流ラインL7をさらに有する。当該合流ラインL7は、前記第1油圧ポンプ21が吐出する作動油の一部を前記ブームシリンダ7に供給するためのものである。当該合流ラインL7は、前記供給ラインL1から分岐し、前記一対のラインL5,L6のうちの一方のラインL5に接続されている。前記合流ラインL7には、前記合流切換弁42と、チェック弁とが設けられている。当該チェック弁は、第1油圧ポンプ21からラインL5に向けた作動油の流れを許容する一方、その逆向きの流れを規制する。
前記旋回制御弁40及び前記ブーム制御弁41は、いずれも流量制御機能を有するパイロット操作式の3位置方向切換弁からなり、パイロット圧の入力を受けることにより開弁する。
前記旋回制御弁40は、右旋回パイロットポート40a及び左旋回パイロットポート40bを有する。当該旋回制御弁40は、両パイロットポート40a,40bにパイロット圧が入力されないときは中立位置に保持されて(すなわち閉弁して)前記旋回モータ30と第1油圧ポンプ21及び前記タンクTとの間を遮断する。
当該旋回制御弁40は、前記右旋回パイロットポート40aに右旋回パイロット圧が入力されたときは当該右旋回パイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置から右旋回位置に切換えられ(開弁し)、前記第1油圧ポンプ21から吐出される作動油が前記供給ラインL1を通じて前記ストロークに対応した流量(旋回流量)で前記旋回モータ30の一方のポートに供給されることを許容するとともに当該旋回モータ30の他方のポートから排出される作動油が前記タンクラインTLを通じてタンクTに戻されることを許容する油路を形成する。つまり、前記旋回モータ30が前記右旋回パイロット圧に対応した速度で回転して当該回転速度に対応する旋回速度で上部旋回体2を右旋回させることを許容する。
前記旋回制御弁40は、前記左旋回パイロットポート40bに左旋回パイロット圧が入力されたときは当該左旋回パイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置から左旋回位置に切換えられ(開弁し)、前記第1油圧ポンプ21から吐出される作動油が前記供給ラインL1を通じて前記ストロークに対応した流量(旋回流量)で前記旋回モータ30の前記他方のポートに供給されることを許容するとともに当該旋回モータ30の前記一方のポートから排出される作動油が前記タンクラインTLを通じて前記タンクTに戻されることを許容する油路を形成する。つまり、前記旋回モータ30が前記左旋回パイロット圧に対応した速度で回転して当該回転速度に対応する旋回速度で上部旋回体2を左旋回させることを許容する。
前記ブーム制御弁41は、ブーム上げパイロットポート41a及びその反対側のブーム下げパイロットポート41bを有する。当該ブーム制御弁41は、両パイロットポート41a,41bにパイロット圧が入力されないときは中立位置に保持されて(すなわち閉弁して)前記ブームシリンダ7と第2油圧ポンプ22及びタンクTとの間を遮断する。
当該ブーム制御弁41は、前記ブーム上げパイロットポート41aにブーム上げパイロット圧が入力されたときは当該ブーム上げパイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置からブーム上げ位置に切換えられ(開弁し)、前記第2油圧ポンプ22から吐出される作動油が前記供給ラインL4を通じて前記ストロークに対応した流量で前記ブームシリンダ7の前記ヘッド側室に供給されることを許容するとともに当該ブームシリンダ7の前記ロッド側室から排出される作動油が前記タンクラインTLを通じてタンクTに戻されることを許容する油路を形成する。つまり、前記ブームシリンダ7が前記ブーム上げパイロット圧に対応した速度で伸長して当該速度に対応するブーム上げ速度で前記ブーム4を上げ方向に動かすことを許容する。
当該ブーム制御弁41は、前記ブーム下げパイロットポート41bにブーム下げパイロット圧が入力されたときは当該ブーム下げパイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置からブーム下げ位置に切換えられ(開弁し)、前記第2油圧ポンプ22から吐出される作動油が前記供給ラインL4を通じて前記ストロークに対応した流量で前記ブームシリンダ7の前記ロッド側室に供給されることを許容するとともに当該ブームシリンダ7の前記ヘッド側室から排出される作動油が前記タンクラインTLを通じてタンクTに戻されることを許容する油路を形成する。つまり、前記ブームシリンダ7が前記ブーム下げパイロット圧に対応した速度で収縮して当該速度に対応するブーム下げ速度で前記ブーム4を下げ方向に動かすことを許容する。
前記合流切換弁42(ブーム上げ増速制御弁)は、ブーム4の上げ方向の駆動に関してその増速のための作動油を第1油圧ポンプ21からブームシリンダ7の前記ヘッド側室に導くとともに当該作動油の流量を制御する。前記合流切換弁42は、ブーム上げ合流パイロットポート42aを有するパイロット操作式の2位置方向切換弁からなる。当該合流切換弁42は、前記ブーム上げ合流パイロットポート42aにパイロット圧が入力されないときは中立位置に保持されて(すなわち閉弁して)前記第1油圧ポンプ21から前記ブームシリンダ7への作動油の供給を遮断する。
当該合流切換弁42は、前記ブーム上げ合流パイロットポート42aに一定以上の大きさのパイロット圧が供給されると前記中立位置からブーム上げ合流位置に切換えられ(開弁し)、前記第1油圧ポンプ21から吐出される作動油が第2油圧ポンプ22からブームシリンダ7の前記ヘッド側室に供給される作動油に合流するのを許容する。前記合流切換弁42の開弁は、共通の油圧ポンプである第1油圧ポンプ21から旋回モータ30とブームシリンダ7の双方にパラレルに作動油が供給される状態を形成する。つまり、前記ブームシリンダ7が前記第2油圧ポンプ22から吐出される作動油に加えて前記第1油圧ポンプ21から吐出される作動油の供給も受けて伸長方向に増速されることを許容する。
前記複数の操作装置は、旋回操作装置51と、ブーム操作装置52と、アーム操作装置と、バケット操作装置と、走行操作装置と、を含む。図2では、前記アーム操作装置、前記バケット操作装置及び前記走行操作装置の図示は省略されている。
前記旋回操作装置51は、オペレータによる旋回操作を受け、当該旋回操作に対応して前記旋回制御弁40を開弁作動させるものである。当該旋回操作装置51は、旋回操作レバー51Aと、旋回パイロット弁51Bと、右旋回パイロットライン82Aと、左旋回パイロットライン82Bと、を有する。
前記旋回操作レバー51Aは、オペレータから前記旋回モータ30を動かすための回動操作を受ける操作部材である。具体的に、当該旋回操作レバー51Aは、前記旋回パイロット弁51Bに回動可能に連結され、オペレータによって中立位置を挟んでその両側に操作されること、すなわち、右旋回操作と左旋回操作とを受けること、が可能である。
前記旋回パイロット弁51Bは、前記旋回操作レバー51Aに与えられる前記旋回操作に応じてパイロット油圧源である前記パイロットポンプ23から前記旋回制御弁40にパイロット圧が供給されるのを許容するように開弁する。具体的に、前記旋回パイロット弁51Bは、前記右旋回パイロットライン82A及び前記左旋回パイロットライン82Bを介して前記旋回制御弁40の右旋回パイロットポート40a及び左旋回パイロットポート40bにそれぞれ接続されている。
前記旋回パイロット弁51Bは、前記旋回操作レバー51Aが中立位置にあるときにはパイロット圧の供給を遮断する。前記旋回パイロット弁51Bは、前記旋回操作レバー51Aに前記右旋回操作が与えられると、その操作量に対応する大きさの右旋回パイロット圧が前記右旋回パイロットライン82Aを通じて前記旋回制御弁40の右旋回パイロットポート40aに供給されることを許容するように開弁する。前記旋回パイロット弁51Bは、前記旋回操作レバー51Aに前記左旋回操作が与えられると、その操作量に対応する大きさの左旋回パイロット圧が前記左旋回パイロットライン82Bを通じて前記旋回制御弁40の左旋回パイロットポート40bに供給されることを許容するように開弁する。
従って、前記旋回操作装置51及び前記旋回制御弁40は、前記上部旋回体2を旋回させるための旋回操作を受けて前記第1油圧ポンプ21から旋回モータ30に作動油が供給される方向及び流量を制御する旋回制御装置を構成する。
前記ブーム操作装置52は、オペレータによるブーム操作を受け、当該ブーム操作に対応して前記ブーム制御弁41さらには前記合流切換弁42を開弁作動させるものである。当該ブーム操作装置52は、ブーム操作レバー52Aと、ブームパイロット弁52Bと、ブーム上げパイロットライン81Aと、ブーム下げパイロットライン81Bと、ブーム上げ合流パイロットライン81Cと、を有する。
前記ブーム操作レバー52Aは、オペレータから前記ブームシリンダ7を動かすための回動操作を受ける操作部材である。具体的に、当該ブーム操作レバー52Aは、前記ブームパイロット弁52Bに回動可能に連結され、オペレータによって中立位置を挟んでその両側に操作されること、すなわち、ブーム上げ操作とブーム下げ操作とを受けること、が可能である。前記ブーム上げ操作は、バケット6を上向き成分を含む上げ方向に変位させるようにブームシリンダ7を伸長させるための操作に相当する。前記ブーム下げ操作は、バケット6を下向き成分を含む下げ方向に変位させるようにブームシリンダ7を収縮させるための操作に相当する。
前記ブームパイロット弁52Bは、前記ブーム操作レバー52Aに与えられる前記ブーム操作に応じてパイロット油圧源である前記パイロットポンプ23から前記ブーム制御弁41及び前記合流切換弁42にパイロット圧が供給されるのを許容するように開弁する。具体的に、前記ブームパイロット弁52Bは、前記ブーム上げパイロットライン81A及び前記ブーム下げパイロットライン81Bを介して前記ブーム制御弁41のブーム上げパイロットポート41a及びブーム下げパイロットポート41bにそれぞれ接続され、さらに、前記ブーム上げパイロットライン81Aから分岐する前記ブーム上げ合流パイロットライン81Cを介して前記合流切換弁42の前記ブーム上げ合流パイロットポート42aに接続されている。なお、図2では、ブーム下げパイロットライン81Bの一部の図示は省略されている。
前記ブームパイロット弁52Bは、前記ブーム操作レバー52Aが中立位置にあるときにはパイロット圧の供給を遮断する。前記ブームパイロット弁52Bは、前記ブーム操作レバー52Aに前記ブーム上げ操作が与えられると、その操作量に対応する大きさのブーム上げパイロット圧が前記ブーム上げパイロットライン81A及び前記ブーム上げ合流パイロットライン81Cを通じて前記ブーム制御弁41のブーム上げパイロットポート41a及び合流切換弁42のブーム上げ合流パイロットポート42aに供給されることを許容するように開弁する。前記ブームパイロット弁52Bは、前記ブーム操作レバー52Aに前記ブーム下げ操作が与えられると、その操作量に対応する大きさのブーム下げパイロット圧が前記ブーム下げパイロットライン81Bを通じて前記ブーム制御弁41のブーム下げパイロットポート41bに供給されることを許容するように開弁する。
従って、前記ブーム操作装置52、前記ブーム制御弁41及び合流切換弁42は、前記ブーム4を起立方向に動かすためのブーム上げ操作及び前記ブーム4を倒伏方向に動かすためのブーム下げ操作を受けて第1油圧ポンプ21からブームシリンダ7に作動油が供給される方向及び流量を制御するブーム制御装置を構成する。
本実施形態では、前記複数のセンサは、第1ポンプ圧センサ61と、第2ポンプ圧センサ62と、複数のパイロット圧センサと、ブームヘッド側圧センサ65と、ブーム角度センサ66と、を含む。
第1ポンプ圧センサ61は、第1油圧ポンプ21の吐出圧(ポンプ圧)を検出するものであり、第2ポンプ圧センサ62は、第2油圧ポンプ22の吐出圧(ポンプ圧)を検出するものである。それぞれのポンプ圧センサは、対応する吐出圧(ポンプ圧)に相当する電気信号であるポンプ圧検出信号を生成して前記コントローラ10に入力する。
前記複数のパイロット圧センサは、前記右旋回パイロットポート40aに入力される前記右旋回パイロット圧を検出する右旋回パイロット圧センサ63Aと、前記左旋回パイロットポート40bに入力される前記左旋回パイロット圧を検出する左旋回パイロット圧センサ63Bと、前記ブーム上げパイロットポート41aに入力される前記ブーム上げパイロット圧を検出するブームパイロット圧センサ64と、前記ブーム下げパイロットポート41bに入力される前記ブーム下げパイロット圧を検出するブームパイロット圧センサ(図示省略)と、を含む。それぞれのパイロット圧センサは、対応するパイロット圧に相当する電気信号であるパイロット圧検出信号を生成して前記コントローラ10に入力する。
前記ブームヘッド側圧センサ65は、前記ブームシリンダ7のヘッド側室における作動油の圧力であるブームヘッド側圧Pb(ブーム上げ駆動圧)に対応する電気信号であるヘッド側圧検出信号を生成して前記コントローラ10に入力する。前記ブーム角度センサ66は、前記ブーム4の起立角度であるブーム角度θbに対応する電気信号であるブーム角度検出信号を生成して前記コントローラ10に入力する。
前記入力装置(図示省略)は、オペレータによる入力操作を受け、かつ、その入力操作に対応した変更指令をコントローラ10に入力する。前記入力操作には、例えばモード特定操作が含まれる。前記モード特定操作は、複数の作業モードの中から一つの作業モードを特定するための操作である。
本実施形態では、前記複数の作業モードは、ポンプトルクの上限値に対応して用意されている。具体的には、当該複数の作業モードには、例えば、Hモード(ハイパワーモード)、Sモード(中間モード)、及びECOモード(省エネルギーモード)が含まれる。これらのモードのうち、前記ハイパワーモードは、前記ポンプトルクの上限値が最も大きい値に設定され、前記省エネルギーモードは、前記ポンプトルクの上限値が最も小さい値に設定される(図5参照)。
前記コントローラ10は、コンピュータ等からなる。図3は、油圧ショベル100におけるコントローラ10の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、前記コントローラ10は、ポンプ出力設定部11と、旋回指令値設定部12と、旋回信号入力部13と、操作判定部14と、を機能として有する。
前記ポンプ出力設定部11は、前記第1ポンプ圧センサ61及び第2ポンプ圧センサ62が検出する第1ポンプ圧P1及び第2ポンプ圧P2に基づいて第1油圧ポンプ21の容量(第1ポンプ容量Q1)及び第2油圧ポンプ22の容量(第2ポンプ容量Q2)を制御する。本実施形態では、当該制御として馬力制御が行われる。当該馬力制御は、前記第1及び第2油圧ポンプ21,22が要求する馬力W1,W2を前記エンジン102について予め設定された馬力曲線以下の馬力に制限するように、前記第1及び第2ポンプ圧P1,P2に応じて前記第1及び第2ポンプ容量Q1,Q2を設定する制御である。
具体的には、本実施形態では、前記ポンプ出力設定部11は、前記エンジン102の回転数に関する信号に基づいて前記第1油圧ポンプ21の出力を制限するために前記第1油圧ポンプ21の出力に関する上限値と、前記エンジン102の回転数に関する信号に基づいて前記第2油圧ポンプ22の出力を制限するために前記第2油圧ポンプ22の出力に関する上限値と、を設定する。
前記旋回指令値設定部12は、前記旋回操作装置51に操作が与えられる前記旋回操作を含む操作時に、予め設定されたマップに基づいて、前記旋回モータ30の前記旋回トルクに関する指令値(旋回指令値)を設定する。前記旋回トルクに関する旋回指令値としては、旋回モータ容量指令値を例示できる。
前記旋回操作を含む操作には、例えば、旋回単独操作、旋回ブーム上げ操作、旋回ブーム下げ操作、旋回アーム操作等の種々の操作が含まれる。前記旋回単独操作は、前記複数の操作装置のうち前記旋回操作装置51の旋回操作レバー51Aのみに対して操作(旋回操作)が与えられて他の操作装置には操作が与えられていない単独操作である。前記旋回ブーム上げ操作は、前記旋回制御装置51に前記旋回操作が与えられると同時に前記ブーム制御装置52に前記ブーム上げ操作が与えられる複合操作である。前記旋回ブーム下げ操作は、前記旋回制御装置51に前記旋回操作が与えられると同時に前記ブーム制御装置52に前記ブーム下げ操作が与えられる複合操作である。前記旋回アーム操作は、前記旋回制御装置51に前記旋回操作が与えられると同時に前記アーム操作装置にアーム操作(アーム上げ操作又はアーム下げ操作)が与えられる複合操作である。
本実施形態では、特に前記旋回ブーム操作時には、前記旋回指令値設定部12は、前記第1油圧ポンプ21の出力における前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回モータ容量指令値(旋回指令値)を設定する。
前記旋回信号入力部13は、前記旋回ブーム上げ操作時において前記旋回モータ容量指令値に対応する信号を前記旋回モータ30に入力する。これにより、前記旋回モータ30の旋回モータ容量が調節される。
前記操作判定部14は、前記複数のパイロット圧センサにより生成されるパイロット圧検出信号に基づいて、前記種々の操作のうちの何れの操作が行われているかについて判定する。
次に、このコントローラ10が行う演算制御動作を図4にフローチャートを参照しながら説明する。
前記旋回指令値設定部12は、前記旋回操作レバー51Aに旋回操作が与えられる旋回操作を含む操作時に、予め設定された基準(操作条件)に基づいて、前記旋回モータ容量の暫定的な指令値である旋回モータ容量指令値qを設定する(ステップS1)。具体的には、例えば前記旋回単独操作が行われた場合や前記旋回ブーム上げ操作が行われた場合には、当該旋回モータ容量指令値qは、例えば次のように設定される。
1)旋回単独操作の場合
前記操作判定部14が前記複数のパイロット圧センサにより生成されるパイロット圧検出信号に基づいて前記旋回単独操作が行われていると判定した場合には、前記旋回指令値設定部12は、前記旋回モータ容量指令値qを、予め設定された基本モータ容量指令値q1(cm/rev)に暫定的に設定する。
2)旋回ブーム上げ操作の場合
前記操作判定部14が前記複数のパイロット圧センサにより生成されるパイロット圧検出信号に基づいて前記旋回ブーム上げ操作が行われていると判定した場合には、前記旋回指令値設定部12は、例えば次式(1)に基づいて前記旋回モータ容量指令値q(cm/rev)を暫定的に設定する。
q=q1*Ra*Rp ・・・(1)
ここで、Raはブーム角度θbに応じて旋回モータ容量を増減するために前記基本モータ容量指令値q1に乗じられる第1増減比率(%)であり、Rpは前記ブームヘッド側圧Pb(ブーム上げ駆動圧)に応じて旋回モータ容量を増減するために前記基本モータ容量指令値q1に乗じられる第2増減比率(%)である。
前記旋回指令値設定部12は、前記ブーム角度θb及び前記ブームヘッド側圧Pbに基づいて前記第1及び第2増減比率Ra,Rpをそれぞれ算定するために予め用意されたマップを記憶している。すなわち、当該旋回指令値設定部12は、前記ブーム角度θb及び前記ブームヘッド側圧Pb(ブーム上げ駆動圧)にそれぞれ対応した第1及び第2増減比率Ra,Rpを決定してこれらを前記基本モータ容量指令値q1に乗ずることにより、旋回モータ容量指令値qの演算を行う。
第1及び第2増減比率Ra,Rpの前記マップは、例えば次のような観点で予め用意されたものである。前記旋回ブーム上げ操作時において、前記ブーム4の起立角度が小さくて作業装置が低い姿勢にある時、つまり、ブーム4の起立角度が目標とする到達角度から大きく離れていると推定できる時、は上部旋回体2の旋回に追従してブーム4が適当な高さまで十分な速度でブーム上げ動作をする必要がある一方、前記ブーム4の起立角度がある程度の角度まで達していて作業装置が比較的高い姿勢にある時、つまり、ブーム4の起立角度が目標とする到達角度にある程度近づいていると推定できる時、はブーム上げ速度を抑えてその分だけ旋回速度を増加させることにより、作業効率を高めることが可能である。また、前記旋回ブーム上げ操作時において、ブーム上げ駆動圧が大きい場合、すなわちブーム上げ動作に対する負荷が大きい場合(例えばバケット6に積まれた土砂の量が多い場合)には、旋回モータ容量指令値を減少方向に調節することにより、当該負荷に抗して十分な速度でブーム4を起立させることが可能である。
上記のようにして前記旋回モータ容量の暫定的な指令値である旋回モータ容量指令値qが決定されると(ステップS1)、次に、操作判定部14は、前記旋回パイロット圧(旋回Pi)が予め設定された旋回パイロット圧閾値以上であり、かつ、前記ブーム上げパイロット圧(ブーム上げPi)が予め設定されたブーム上げパイロット圧閾値以上であるか否かについて判定する(ステップS2)。なお、前記旋回パイロット圧及びブーム上げパイロット圧は、本発明における旋回操作量及びブーム操作量の一例であり、前記旋回パイロット圧閾値及び前記ブーム上げパイロット圧閾値は、本発明における旋回操作閾値及びブーム操作閾値の一例である。前記旋回パイロット圧閾値及び前記ブーム上げパイロット圧閾値は、以下に説明するような観点で予め設定される判定基準値である。
前記旋回ブーム上げ操作が行われるとき、すなわち、前記旋回操作レバー51Aに前記旋回操作が与えられるのと同時に前記ブーム操作レバー52Aにブーム上げ操作が与えられる操作が行われるときには、必ずしも旋回トルクを減少させる必要性が高いとは限らず、旋回トルクを減少させる必要がない場合もある。
前記旋回トルクを減少させる必要性が高い場合としては、例えば、バケット6によって掘削された土砂をダンプカーなどの荷台に積み込む作業が挙げられる。当該作業では、例えば地面にある土砂を当該地面よりも高所で、かつ、前記地面に対して前記旋回中心軸Z(図1参照)を中心とする角度差(例えば90°程度の角度差)を有する目標位置(前記ダンプカーの荷台)まで移動させる。かかる作業においては、掘削作業によりバケット6に収容された土砂を前記目標位置に移動させるためには、上部旋回体2が前記旋回中心軸Zを中心に前記角度差に対応する位置まで旋回し、かつ、前記目標位置と前記地面との高低差に対応する位置までブーム4がブーム上げ方向(起立方向)に起立してブーム角度が大きくなる必要がある。当該作業のように前記旋回ブーム上げ作業における上部旋回体2の旋回角度及びブーム4のブーム角度の変化量が共に大きい場合には、エンジン102の回転数が小さくなると、旋回動作が完了するのに要する時間とブーム上げ動作が完了するのに要する時間との間のタイムラグが比較的大きくなりやすい。このため、前記旋回トルクを減少させる必要性が高い。
一方、前記旋回トルクを減少させる必要性が低い場合としては、例えば、バケット6を用いて凹凸を有する地面をならすような作業が挙げられる。当該作業では、バケット6の外面を地面に接触させた状態で、比較的小さな旋回角度で右旋回と左旋回の往復動作が小刻みに行われながら、ブーム4の引き動作、すなわち、ブーム4がブーム上げ方向(起立方向)に起立してブーム角度が大きくなる動作、が行われる。当該作業のように前記旋回ブーム上げ作業における上部旋回体2の旋回角度の変化量が小さい場合には、エンジン102の回転数が小さくなったとしても、前記必要性が高い場合のような上記問題は生じないので、前記旋回トルクを減少させる必要性が低い。
前記旋回トルクを減少させる必要性が高い場合には、通常、旋回操作レバー51A及びブーム操作レバー52Aは、共に、最大の操作量(いわゆるフルレバー)に対応する位置までオペレータによる回動操作を受ける。一方、前記必要性が低い場合には、通常、旋回操作レバー51A及びブーム操作レバー52Aの少なくとも一方は、上記のような小刻みな動作を実現するために前記最大の操作量に比べて大幅に小さい操作量(いわゆるハーフレバー又はそれ以下の操作量)に対応する位置までの回動操作を受ける。したがって、前記旋回トルクを減少させる必要性が高い状況であるか前記必要性が低い状況であるかの判定は、前記旋回パイロット圧と前記ブーム上げパイロット圧に基づいて行うことが可能である。前記旋回パイロット圧閾値及び前記ブーム上げパイロット圧閾値は、以上のような観点で前記必要性を判定するために予め設定される。
操作判定部14が、前記旋回パイロット圧(旋回Pi)が予め設定された旋回パイロット圧閾値以上であり、かつ、前記ブーム上げパイロット圧(ブーム上げPi)が予め設定されたブーム上げパイロット圧閾値以上であるという条件が満たされていると判定した場合(ステップS2においてYES)、前記旋回指令値設定部12は、エンジン102の回転数とポンプトルクとの関係を示す予め設定されたマップに基づいて、ポンプトルクの上限値を決定する(ステップS3)。
図5は、エンジン102の回転設定とポンプトルク上限設定値との関係を示すグラフであり、前記マップの一例である。図5に示すように、本実施形態では、前記旋回指令値設定部12は、例えば図5に示すようなマップを用いてポンプトルクの上限値を決定する。具体的に、エンジン回転数に関する信号は、ECU101からコントローラ10に入力される。また、特定の作業モードは、前記入力装置が受けたオペレータによる前記入力操作により予め設定されている。したがって、前記旋回指令値設定部12は、図5に示すマップ、すなわち、前記エンジン回転数及び特定された作業モードに基づいてポンプトルクの上限値を決定することができる。
次に、前記旋回指令値設定部12は、決定されたポンプトルクの上限値に基づいて、旋回モータ容量指令値q’を予め設定されたマップを用いて演算する(ステップS4)。図6は、ポンプトルク上限設定値と旋回モータ容量指令値との関係を示すグラフであり、前記マップの一例である。前記旋回指令値設定部12は、例えば図6に示すようなマップを用いて前記旋回モータ容量指令値q’を演算する。
次に、前記旋回指令値設定部12は、暫定の前記旋回モータ容量指令値qを前記旋回モータ容量指令値q’に書き換える(ステップS5)。
最後に、前記旋回信号入力部13は、旋回モータ30のレギュレータ30aに前記旋回モータ容量指令値q’に対応する信号(容量指令信号)を入力する(ステップS6)。これにより、旋回モータ30のモータ容量が旋回モータ容量指令値q’に調節される。
一方、操作判定部14が、前記旋回パイロット圧が予め設定された旋回パイロット圧閾値以上であるという条件、及び、前記ブーム上げパイロット圧が予め設定されたブーム上げパイロット圧閾値以上であるという条件の少なくとも一方が満たされていないと判定した場合(ステップS2においてNO)、旋回信号入力部13は、旋回モータ30のレギュレータ30aに前記旋回モータ容量指令値q(暫定的に設定された前記旋回モータ容量指令値qと同じ値)に対応する信号(容量指令信号)を入力する(ステップS6)。これにより、旋回モータ30のモータ容量が旋回モータ容量指令値qに調節される。
以上説明した本実施形態に係る油圧ショベル100によれば、前記エンジン102の回転数に関する信号に基づいて前記第1油圧ポンプ21の出力を制限するために前記第1油圧ポンプ21の出力に関する上限値が設定されるので、前記エンジン回転数に応じて前記第1油圧ポンプ21の出力(馬力)が制限され、これにより、エンストが生じるのが抑制される。このように前記第1油圧ポンプ21の出力(馬力)が制限され、当該第1油圧ポンプ21の流量が低減すると、前記旋回ブーム上げ操作時における前記ブーム上げ速度が当該流量の低減前に比べて小さくなる。そこで、本実施形態の油圧ショベル100では、前記ポンプ出力設定部11により設定された前記上限値に関する信号に基づいて旋回モータ30に係る旋回モータ容量指令値q’が設定され、前記旋回ブーム上げ操作時には、当該旋回モータ容量指令値q’に対応する信号が前記旋回モータ30のレギュレータ30aに入力される。これにより、前記旋回ブーム上げ操作時において旋回モータ30の旋回トルクを低減させることができるので、上部旋回体2の旋回の加速度が低減する。したがって、前記旋回ブーム上げ操作時において、前記ブーム上げ速度とともに前記旋回速度も低減させることができるので、前記ブーム上げ速度のみが低減する場合に比べて、上部旋回体2の旋回速度とブーム4のブーム上げ速度とのバランスがくずれるのを抑制することができる。その結果、前記旋回ブーム上げ操作時において、操作レバーの操作量を調節する(微調節する)という煩雑な操作の頻度が減少する。このことは、前記旋回ブーム上げ操作の操作性が向上することを可能にし、また、サイクルタイム(1回当たりの旋回ブーム上げ動作に要する時間)の短縮を可能にし、さらに、前記油圧ポンプの出力(馬力)を最大限有効に利用することを可能にする。
また、本実施形態に係る油圧ショベル100では、前記旋回信号入力部13は、前記旋回パイロット圧が前記旋回パイロット圧閾値以上であり、かつ、前記ブーム上げパイロット圧が前記ブーム上げパイロット圧閾値以上である場合にのみ、前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回モータ30のレギュレータ30aに入力するように構成されている。すなわち、前記旋回ブーム上げ操作時において、前記旋回モータ30の前記旋回トルクを低減させる必要性が高い場合に選択的に前記旋回トルクを低減させる制御が行われる。したがって、油圧ショベル100において、必要性の高い制御を選択的に実行して必要性の低い制御を省略することができる。
[変形例]
図7は、前記実施形態の変形例に係る建設機械としての油圧ショベル100に搭載される油圧回路を示す図である。
図7に示す変形例に係る油圧ショベル100は、旋回アクチュエータが図2に示す油圧ショベル100のように旋回モータ30により構成されているのではなく、旋回電動機31により構成されている点が図2に示す実施形態に係る油圧ショベル100と異なっている。当該変形例では、上部旋回体2は旋回電動機31によって旋回動作するように構成され、ブーム4などの作業装置は、図2に示す実施形態と同様に油圧アクチュエータによって動作するように構成されている。したがって、当該変形例に係る油圧ショベル100では、旋回モータ30への作動油の供給を制御する旋回制御弁40(図2参照)は省略されている。また、図2に示される油圧回路において、第1油圧ポンプ21から吐出される作動油は、他の油圧アクチュエータ、例えば、下部走行体1を走行させるための図略の走行モータ、アームシリンダ8、バケットシリンダ9などの油圧アクチュエータに供給されるように構成されていてもよい。
当該変形例に係る油圧ショベル100は、上部旋回体2を旋回動作させるように作動する前記旋回電動機31と、前記上部旋回体2を前記旋回動作させるための旋回操作を受けて前記旋回電動機31の旋回トルクを制御する旋回制御装置と、旋回電動機31に動力を供給する図略の駆動源(例えばバッテリなどの電源)と、を備える。前記旋回制御装置は、図2に示すものと同様の前記旋回操作装置51と、旋回電動機31の旋回トルクを制御する図略の旋回インバータと、を含む。
当該変形例に係る油圧ショベル100においても、前記旋回ブーム上げ操作時には、前記旋回電動機31の旋回トルクを低減する制御が行われる。当該制御について、図4を参照しながら説明する。
変形例に係る油圧ショベル100では、図4に示すフローチャートの複数の処理のうちステップS1~S3の処理は図2に示す実施形態に係る油圧ショベル100と同様であるので説明を省略する。変形例に係る油圧ショベル100では、図4に示すフローチャートのステップS4~S6において、以下のように読み替えた内容で制御が行われる。
当該変形例では、図4に示すフローチャートのステップS4では、前記旋回指令値設定部12は、ステップS3において決定されたポンプトルクの上限値に基づいて、旋回指令値q’を予め設定されたマップを用いて演算する。図8は、当該変形例に係る油圧ショベル100におけるポンプトルク上限設定値と旋回電動機トルク指令値(旋回指令値)との関係を示すグラフであり、前記マップの一例である。前記旋回指令値設定部12は、例えば図8に示すようなマップを用いて前記旋回指令値q’を演算する。
次に、前記旋回指令値設定部12は、ステップS1において設定された暫定の前記旋回指令値qを前記旋回指令値q’に書き換える(ステップS5)。
次に、旋回信号入力部13は、旋回電動機31に前記旋回指令値q’に対応する信号(容量指令信号)を入力する(ステップS6)。これにより、旋回電動機31の旋回トルクが前記旋回指令値q’に対応する値に調節される。
[その他の変形例]
本発明は、以上説明した実施形態及び変形例に限定されない。本発明は、例えば次のような形態も包含する。
(A)建設機械の種類について
本発明に係る建設機械は上記のような油圧ショベルに限定されない。本発明は、前記基体及びこれに旋回可能に搭載される上部旋回体2を含む種々の建設機械(例えば旋回式クレーンなど)に適用されることが可能である。また、前記基体は下部走行体1のように走行可能なものに限定されず、特定の場所に設置されて上部旋回体2を支持する土台であってもよい。また、前記先端アタッチメントは、バケット6に限定されず、例えばグラップル、圧砕機(破砕機)、ブレーカ、フォークなどであってもよい。
(B)旋回トルクを減少させる制御の要否判断について
前記実施形態に係る建設機械では、図4に示されるフローチャートのステップS2の処理、すなわち、前記旋回操作量が前記旋回操作閾値以上であり、かつ、前記ブーム操作量が前記ブーム操作閾値以上である場合にのみ、前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力する場合を例示したが、これに限られない。図4に示すステップS2を省略して、前記旋回操作量及び前記ブーム操作量にかかわらず、前記旋回ブーム上げ操作時には前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力してもよい。
(C)制御弁について
前記実施形態に係る建設機械では、合流切換弁42(ブーム上げ増速制御弁)が設けられていたが、当該合流切換弁42は省略することもできる。
1 下部走行体
2 上部旋回体
4 ブーム
7 ブームシリンダ
10 コントローラ
11 ポンプ出力設定部
12 旋回指令値設定部
13 旋回信号入力部
21 第1油圧ポンプ
22 第2油圧ポンプ
30 旋回モータ
30a 旋回モータのレギュレータ
31 旋回電動機
40 旋回制御弁
41 ブーム制御弁
42 合流切換弁
51 旋回操作装置
51A 旋回操作レバー
51B 旋回パイロット弁
52 ブーム操作装置
52A ブーム操作レバー
52B ブームパイロット弁
100 油圧ショベル
102 エンジン
q,q’ 旋回モータ容量指令値、旋回電動機の旋回指令値
q1 基本モータ容量指令値

Claims (3)

  1. 建設機械であって、
    基体と、
    前記基体の上に旋回可能となるように搭載される上部旋回体と、
    前記上部旋回体に起伏可能となるように搭載されるブームを含む作業装置と、
    エンジンと、
    前記エンジンにより駆動されて作動油を吐出する可変容量型の油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて前記ブームを起伏させるように作動するブームシリンダと、
    前記上部旋回体を旋回動作させるように作動する旋回アクチュエータと、
    前記上部旋回体を前記旋回動作させるための旋回操作を受けて前記旋回アクチュエータの旋回トルクを制御する旋回制御装置と、
    前記ブームを起立方向に動作させるためのブーム上げ操作を受けて前記油圧ポンプから前記ブームシリンダに作動油が供給される流量を制御するブーム制御装置と、
    前記エンジンの回転数に関する信号に基づいて前記油圧ポンプの出力を制限するために前記油圧ポンプの出力に関する上限値を設定するポンプ出力設定部と、
    前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回アクチュエータの前記旋回トルクに関する指令値である旋回指令値を設定する旋回指令値設定部と、
    前記旋回制御装置に前記旋回操作が与えられると同時に前記ブーム制御装置に前記ブーム上げ操作が与えられる旋回ブーム上げ操作時において前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力する旋回信号入力部と、を備える建設機械。
  2. 前記旋回信号入力部は、前記旋回制御装置が受ける前記旋回操作の操作量である旋回操作量が当該旋回操作量に関して予め設定された閾値である旋回操作閾値以上であり、かつ、前記ブーム操作装置が受ける前記ブーム上げ操作の操作量であるブーム操作量が当該ブーム操作量に関して予め設定された閾値であるブーム操作閾値以上である場合にのみ、前記旋回指令値に対応する信号を前記旋回アクチュエータに入力する、請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記旋回アクチュエータは、前記油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて前記上部旋回体を前記旋回動作させるように作動する可変容量型の旋回モータを含み、
    前記旋回制御装置は、前記旋回モータへの作動油の供給を制御する旋回制御弁と、前記旋回操作を受けて当該旋回操作に対応して前記旋回制御弁を開弁作動させるための旋回操作装置と、を含み、
    前記旋回指令値は、前記旋回モータのモータ容量に関する指令値である旋回モータ容量指令値であり、
    前記旋回指令値設定部は、前記上限値に関する信号に基づいて前記旋回モータ容量指令値を設定し、
    前記旋回信号入力部は、前記旋回ブーム上げ操作時において前記旋回モータ容量指令値に対応する信号を前記旋回モータに入力する、請求項1又は2に記載の建設機械。
JP2019012964A 2019-01-29 2019-01-29 建設機械 Active JP7143775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012964A JP7143775B2 (ja) 2019-01-29 2019-01-29 建設機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012964A JP7143775B2 (ja) 2019-01-29 2019-01-29 建設機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020122270A JP2020122270A (ja) 2020-08-13
JP7143775B2 true JP7143775B2 (ja) 2022-09-29

Family

ID=71993076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019012964A Active JP7143775B2 (ja) 2019-01-29 2019-01-29 建設機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7143775B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022112295A (ja) * 2021-01-21 2022-08-02 株式会社小松製作所 履帯式作業機械

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6255337B2 (ja) 2011-05-04 2017-12-27 ボレアリス エージー 電気デバイスのためのポリマー組成物
JP6424923B1 (ja) 2017-06-15 2018-11-21 Tdk株式会社 コイル部品及びその製造方法
WO2019142481A1 (ja) 2018-01-22 2019-07-25 コベルコ建機株式会社 旋回式油圧作業機械

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6255337A (ja) * 1985-08-30 1987-03-11 Sumitomo Heavy Ind Ltd 油圧シヨベルの油圧装置
JPS62284836A (ja) * 1986-06-03 1987-12-10 Sumitomo Heavy Ind Ltd 油圧シヨベルの油圧回路
JPS6424923A (en) * 1987-07-20 1989-01-26 Kobe Steel Ltd Action controller for oil-pressure shovel
JP3604094B2 (ja) * 1995-03-23 2004-12-22 株式会社小松製作所 油圧ショベルの油圧回路
JPH11293713A (ja) * 1998-04-14 1999-10-26 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧制御装置
JP3985756B2 (ja) * 2003-09-05 2007-10-03 コベルコ建機株式会社 建設機械の油圧制御回路
JP4545138B2 (ja) * 2006-05-23 2010-09-15 ボルボ コンストラクション イクイップメント アーベー 掘削機のブーム速度増速装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6255337B2 (ja) 2011-05-04 2017-12-27 ボレアリス エージー 電気デバイスのためのポリマー組成物
JP6424923B1 (ja) 2017-06-15 2018-11-21 Tdk株式会社 コイル部品及びその製造方法
WO2019142481A1 (ja) 2018-01-22 2019-07-25 コベルコ建機株式会社 旋回式油圧作業機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020122270A (ja) 2020-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6474718B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP5044727B2 (ja) 油圧ショベル及び油圧ショベルの制御方法
CN107532409B (zh) 工程机械的控制装置
JP5719440B2 (ja) 建設機械用可変容量型油圧ポンプの流量制御装置
JP6383676B2 (ja) 作業機械
JP6625575B2 (ja) 建設機械
WO2017061220A1 (ja) 建設機械
JP2009167618A (ja) 油圧ショベルの油圧回路
CN107882789B (zh) 具有负流量控制的电液系统
JP6033708B2 (ja) 建設機械の油圧回路及びその制御方法
CN111771033B (zh) 作业车辆
CN111587306B (zh) 回转式液压工程机械
JP7143775B2 (ja) 建設機械
KR102456137B1 (ko) 쇼벨
JP6430735B2 (ja) 作業機械の駆動装置
KR100791105B1 (ko) 굴삭기 붐 속도 증속장치
JP7338292B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP5357073B2 (ja) 建設機械のポンプ制御装置
JP7331786B2 (ja) 旋回式建設機械
JP7171475B2 (ja) 作業機械
US6260467B1 (en) Hydraulic circuit providing plural swing rates in an earthworking construction machine
CN110685315B (zh) 液压驱动装置
JP3634601B2 (ja) 旋回式建設機械の油圧ポンプ制御装置
JP2019157544A (ja) 伸縮アームを有する作業機械
WO2023248578A1 (ja) 液圧駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7143775

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150