JPH11293713A - 油圧制御装置 - Google Patents

油圧制御装置

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JPH11293713A
JPH11293713A JP10308798A JP10308798A JPH11293713A JP H11293713 A JPH11293713 A JP H11293713A JP 10308798 A JP10308798 A JP 10308798A JP 10308798 A JP10308798 A JP 10308798A JP H11293713 A JPH11293713 A JP H11293713A
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JP
Japan
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valve
boom
hydraulic
bleed
pressure
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Application number
JP10308798A
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English (en)
Inventor
Yusuke Kajita
勇輔 梶田
Junichi Hosono
純一 細野
Toshiaki Nishida
利明 西田
Shigetaka Takahashi
重任 高橋
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建設機械の油圧制御装置において、旋回・ブー
ム上げの旋回起動時における旋回駆動圧を適切に制御す
ることで旋回の加速度を制御し、旋回・ブーム上げの操
作性を良好にする。 【解決手段】旋回モータ24の油圧回路101をブーム
シリンダ16の油圧回路100とは別回路で構成し、油
圧回路101の油圧ポンプ30と方向制御弁27とを連
絡する油路にブリードオフ弁43を設け、圧力センサ3
7とコントローラ28と電磁比例減圧弁29とで、ブリ
ードオフ弁43の開度をブーム上げパイロット圧が高圧
になると予め設定した開度まで大きくなるよう制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建設機械の油圧制御
装置に係わり、特に、上部旋回体と多関節型の作業フロ
ントを有する油圧ショベル等の建設機械に設けられ、ブ
ームを上下方向に回動するブームシリンダと上部旋回体
を旋回する旋回モータを備えた油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多関節型の作業フロントを備えた建設機
械の代表例に油圧ショベルがある。この油圧ショベル
は、一般に、下部走行体と上部旋回体と作業フロントと
を備え、上部旋回体は下部走行体上に旋回可能に搭載さ
れ、作業フロントは上部旋回体に上下方向に回動可能に
支持されている。油圧ショベルには、これらの下部走行
体、上部旋回体、作業フロントの各フロント部材を駆動
する油圧制御装置が搭載されており、下部走行体は走行
モータによって駆動され、上部旋回体は旋回モータによ
って駆動され、作業フロントの各フロント部材はブーム
シリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダによって
駆動される。
【0003】近年、この油圧ショベルの活躍の場が広が
って行くにつれて、狭い作業現場でも作業のし易い小型
系油圧ショベルの需要が高まっている。
【0004】図14に油圧ショベル、特に小型系油圧シ
ョベルに搭載される従来の油圧制御装置の一例を示す。
【0005】図14において、120は原動機119に
より回転駆動される可変容量型の油圧ポンプ120であ
り、油圧ポンプ120から吐出された圧油は弁装置12
9の方向制御弁123,127を介してそれぞれブーム
シリンダ116及び旋回モータ124に供給される。方
向制御弁123及び127はセンターバイパスタイプの
弁であり、センタバイパスライン128の上流側は油圧
ポンプ120の吐出路120aに接続され、下流側はタ
ンクに接続されている。油圧ポンプ120の吐出路12
0aにはメインの安全弁としてのリリーフ弁122が設
けられ、方向制御弁127と旋回モータ124を接続す
るアクチュエータライン127a, 127bにはオーバ
ロードリリーフ弁125, 125が設けられている。
【0006】弁装置129にはアームシリンダ、バケッ
トシリンダ等、ブームシリンダ116及び旋回モータ1
24以外のアクチュエータの方向制御弁も含まれている
が、説明の簡略化のため図示を省略している。
【0007】オペレータが操作レバー装置121を操作
すると、その操作方向と操作量に応じて方向制御弁12
3が切り換え操作され、油圧ポンプ120からブームシ
リンダ116に圧油が供給され、ブームシリンダ116
が伸び方向又は縮み方向に駆動する。これによりブーム
が上げ方向又は下げ方向に動かされる。
【0008】また、オペレータが操作レバー装置126
を操作すると、同様にその操作方向と操作量に応じて方
向制御弁127が切り換え操作され、油圧ポンプ120
から旋回モータ124に圧油が供給され、旋回モータ1
24が回転駆動する。これにより上部旋回体が旋回す
る。
【0009】図15に小型系油圧ショベルに搭載される
従来の油圧制御装置の他の例を示す。図中、図14に示
すものと同等の部材には同じ符号を付している。
【0010】図15において、140は可変容量型の油
圧ポンプ130を油圧源とした第1油圧回路、141は
固定容量型の油圧ポンプ131を油圧源とした第2油圧
回路であり、第1油圧回路140は、油圧ポンプ130
から吐出された圧油を弁装置142の方向制御弁123
を介してブームシリンダ116に供給し、第2油圧回路
141は油圧ポンプ131から吐出された圧油を弁装置
143の方向制御弁127を介して旋回モータ124に
供給する。センタバイパスライン144,145の上流
側は油圧ポンプ130,131の吐出路130a,13
1aに接続され、下流側はタンクに接続されている。ま
た、油圧ポンプ130,131の吐出路130a,13
1aにはメインの安全弁としてのリリーフ弁132,1
33がそれぞれ設けられている。弁装置142には図1
4の弁装置129と同様にアームシリンダ、バケットシ
リンダ等、ブームシリンダ116及び旋回モータ124
以外のアクチュエータの方向制御弁が含まれている。
【0011】図14に示した油圧制御装置では、ブーム
シリンダ116及び旋回モータ124は共に同じ油圧ポ
ンプ120からの圧油によって駆動されるが、図15に
示した油圧制御装置では、ブームシリンダ116及び旋
回モータ124はそれぞれ別回路の油圧ポンプ130,
131によって独立に駆動される。
【0012】更に、図15に示した油圧制御装置で、油
圧ポンプ130,131の吐出路130a,131aを
合流弁を介して接続し、旋回・ブーム上げ時に油圧ポン
プ130,131の吐出路130a,131aを連絡
し、油圧ポンプ130,131の吐出油を合流して供給
できるようにしたものが、特開昭50―55779号公
報に提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。
【0014】図15に示した従来の油圧制御装置におい
ては、上記のように操作レバー装置126を操作する
と、旋回モータ124を駆動できる。このとき、上部旋
回体は慣性負荷であるため、通常動き始めにおいて(起
動時)は駆動圧はかなり高い値となる。つまり、例えば
瞬時に操作レバー装置126をフルレバー操作したとす
ると、上部旋回体が回り始める直前では行き場のなくな
った圧油は、リリーフ弁122からリリーフすることに
なり、旋回モータ124の駆動トルクも最大となる。
【0015】これを模式的に示したのが図16(a)及
び(b)である。図16(a)に示すように、旋回モー
タ124の起動時、上部旋回体の慣性負荷で旋回モータ
124が停止状態にあるとすると、油圧ポンプ120か
ら吐出された圧油はその全量Qがリリーフ弁122から
タンクにリリーフする。このとき、旋回モータ124の
駆動圧(旋回駆動圧)は図16(b)のAで示すように
リリーフ弁122のリリーフ圧Prまで上昇し、油圧ポ
ンプ120はそれに応じた大きな駆動トルクで回転駆動
されることになる。
【0016】ところで、油圧ショベルで行う複合操作の
1つに旋回・ブーム上げがある。この旋回・ブーム上げ
を図14に示す油圧制御装置で行った場合、2つのアク
チュエータ(旋回モータ124とブームシリンダ11
6)が同じ油圧ポンプ120につながるため、油圧ポン
プ120からの圧油は旋回モータ124より駆動圧の低
いブームシリンダ116に主として供給され、旋回モー
タ124へ供給される流量が減少すると共に、旋回モー
タ124の駆動圧も図16(b)のBで示すようにブー
ムシリンダ116の駆動圧まで低下し、これに伴って旋
回の駆動トルクも低下する。これは、結果的に旋回単独
操作よりも旋回をゆっくり動かすことになり、旋回・ブ
ーム上げで旋回量に対するブームの上昇量が確保でき
る。このため、例えば旋回・ブーム上げでバケットの掘
削土砂をトラックの荷台に積み込む作業を行う場合、旋
回でフロント装置がトラックの荷台の位置に到達するま
でにバケットを荷台以上の十分な高さに上げることがで
き、好都合である。しかし、ブームシリンダ116の駆
動圧は、ブーム上げの負荷によって変化するため、旋回
駆動圧もこれに対応して図16(b)のB及びCで示す
ように変化し、旋回の駆動トルク、即ち旋回の加速度が
変化してしまう。このため、上述した旋回・ブーム上げ
による土砂の積み込み作業ではバケットの掘削土砂の量
の大小によってブームの上げ量に対する旋回量が変化
し、操作感の悪化につながっていた。
【0017】図15に示した油圧制御装置では、ブーム
シリンダ116と旋回モータ124はそれぞれ別回路の
油圧ポンプ130,131によって独立に駆動されるた
め、旋回モータ124の駆動圧はブームシリンダ116
の負荷圧の影響を受けず、旋回モータ124の加速度も
一定にできる。しかし、この油圧制御装置では、旋回の
起動時、旋回モータ124の駆動圧は図16(b)のA
で示すように常にリリーフ弁122のリリーフ圧Prま
で上昇するので、常に最大加速度で旋回することとな
り、旋回・ブーム上げの際、ブーム上げ量に対し相対的
に旋回体がまわり過ぎてしまう。このため、上述した旋
回・ブーム上げによる土砂の積み込み作業ではバケット
を十分に高く上げることができず、フロント装置がトラ
ックの荷台の位置に到達してもバケットは荷台以上の高
さまで上がっておらず、更にブーム上げの操作を追加す
ることが必要となり、オペレータに負担を強いる結果と
なっていた。
【0018】特開昭50―55779号公報に記載の従
来技術では、2つの油圧ポンプの吐出油を合流させた状
態では図14に示した油圧制御装置と同様の回路構成と
なり、図14に示した油圧制御装置と同様の不具合があ
る。
【0019】本発明の目的は、旋回・ブーム上げの旋回
起動時における旋回駆動圧を適切に制御することで旋回
の加速度を制御し、旋回・ブーム上げの操作性を良好に
できる建設機械の油圧制御装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、下部走行体に旋回可能に搭載され
た上部旋回体と、この上部旋回体に上下方向に回動可能
に支持されたブームを有する多関節型の作業フロントと
を備えた建設機械に設けられ、少なくとも1つの第1油
圧ポンプ、この第1油圧ポンプから供給される圧油によ
って駆動され、前記ブームを駆動するブームシリンダ、
前記第1油圧ポンプからブームシリンダに供給される圧
油の流れを制御する第1方向制御弁を有する第1油圧回
路と、第2油圧ポンプ、この第2油圧ポンプから供給さ
れる圧油によって駆動され、前記上部旋回体を駆動する
旋回モータ、前記第2油圧ポンプから旋回モータに供給
される圧油の流れを制御する第2方向制御弁を有する第
2油圧回路と、前記第1方向制御弁を切り換え操作する
ブーム用操作レバー手段とを備えた油圧制御装置におい
て、前記第2油圧ポンプと第2方向制御弁とを連絡する
油路に設けられ、第2油圧ポンプから供給される圧油を
タンクへブリードするブリードオフ弁と、前記ブーム用
操作レバー手段の操作状態を検出する操作検出手段と、
この操作検出手段で検出される操作状態に応じて前記ブ
リードオフ弁の開度を変化させる制御手段とを備えるも
のとする。
【0021】このようにブリードオフ弁と操作検出手段
と制御手段を設け、ブリードオフ弁の開度をブーム用操
作レバー手段の操作状態に応じて変化させることによ
り、旋回・ブーム上げ時にブリードオフ弁の開度を大き
くし、旋回起動時の旋回駆動圧を低下させるよう制御す
ることが可能となり、これにより旋回・ブーム上げに適
した旋回加速度が得られ、旋回・ブーム上げの良好な操
作性が得られる。
【0022】また、旋回モータはブームシリンダとは別
回路の第2油圧ポンプからの圧油によって駆動されるた
め、旋回・ブーム上げ時にブーム上げの負荷圧の影響で
旋回起動時の旋回駆動圧が変化し旋回加速度が変化して
しまうこともなく、この点でも良好な操作性が得られ
る。
【0023】(2)上記(1)において、具体的には、
前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手段のブーム
上げの操作量が少なくとも最大付近に達すると、前記ブ
リードオフ弁の開度を予め定めた設定開度まで大きくす
る。
【0024】これにより上記(1)で述べたように、旋
回・ブーム上げ時に旋回起動時の旋回駆動圧を低下させ
ることが可能となり、旋回・ブーム上げに適した旋回加
速度が得られ、旋回・ブーム上げの良好な操作性が得ら
れる。
【0025】(3)上記(2)において、好ましくは、
前記制御手段は、前記ブリードオフ弁の開度を設定開度
まで大きくするとき、設定開度に至るまでの間、前記ブ
ーム用操作レバー手段のブーム上げの操作量が大きくな
るに従って大きくなるよう開度を変化させる。
【0026】これにより旋回・ブーム上げでブーム用操
作レバー装置をハーフ操作し、操作量が中間的な値とな
るような場合でも、操作量の多少の違いで旋回起動時の
旋回駆動圧が大きく変化することはなく、良好な操作性
が得られる。
【0027】(4)また、上記(2)において、好まし
くは、前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手段の
ブーム上げの操作量が小さい間は、前記ブリードオフ弁
の開度を0に保つ。
【0028】これにより旋回・ブーム上げでブーム上げ
の操作量が小さい間は旋回駆動圧は高圧に保たれるの
で、旋回とブーム上げでブーム上げの微操作を伴う作
業、例えば側溝堀でバケットの側面を溝の側面に旋回力
で押し付けながらブームを上げて溝の側面を掘削する作
業や、傾斜地での旋回とブーム上げの作業で十分な旋回
力を確保でき、溝の側面の掘削や傾斜地での旋回を確実
に行える。
【0029】(5)また、上記(1)において、好まし
くは、前記第1及び第2油圧ポンプを駆動する原動機
と、前記原動機の回転数を検出する回転数検出手段とを
更に備え、前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手
段のブーム上げの操作量が少なくとも最大付近に達する
と前記ブリードオフ弁の開度を予め定めた設定開度まで
大きくし、かつ前記回転数が小さくなるに従って前記ブ
リードオフ弁の設定開度を小さくする。
【0030】これにより、原動機の回転数を低く設定し
た場合でも、旋回起動時の旋回駆動圧は、回転数が定格
の場合と同じ圧力まで上昇でき、旋回・ブーム上げの良
好な操作性が得られる。
【0031】(6)上記(1)において、好ましくは、
前記ブリードオフ弁の下流に設置され、前記上部旋回体
の旋回駆動圧の下限を設定するリリーフ弁を更に備え
る。
【0032】このようにブリードオフ弁の下流にリリー
フ弁を設けることにより、ブリードオフ弁の開度が大き
くなっても旋回駆動圧はリリーフ弁の設定圧以下には低
下せず、常に必要な旋回駆動圧が確保されることとな
り、上部旋回体の重量が加わる傾斜地での旋回・ブーム
上げ等、旋回負荷が大きくなる場合でも確実に旋回で
き、旋回・ブーム上げの良好な操作性が得られる。
【0033】(7)また、上記(6)において、好まし
くは、前記ブリードオフ弁及びリリーフ弁は、前記油路
から分岐した油路に設けられている。
【0034】これにより、油路にバルブを設けることな
くブリードオフ弁及びリリーフ弁を配置でき、油路を簡
素化できる。
【0035】(8)また、上記(1)において、好まし
くは、前記ブリードオフ弁は油圧パイロット駆動方式で
あり、前記制御手段は、コントローラと、このコントロ
ーラからの信号により駆動され前記ブリードオフ弁に油
圧信号を出力する電磁弁とを有する。
【0036】これにより、ブリードオフ弁の開度をブー
ム用操作レバー手段の操作状態に応じて電気油圧的に制
御することができる。
【0037】(9)また、上記(1)において、好まし
くは、前記ブリードオフ弁は電磁比例方式であり、前記
制御手段は前記ブリードオフ弁に指令信号を出力するコ
ントローラを有する。
【0038】これにより、ブリードオフ弁の開度をブー
ム用操作レバー手段の操作状態に応じて電気的に制御す
ることができる。
【0039】(10)更に、上記(1)において、好ま
しくは、前記ブーム用操作レバー手段は操作レバーのブ
ーム上げの操作量に応じたパイロット圧を発生する油圧
パイロット式であり、前記操作検出手段は前記パイロッ
ト圧を検出する圧力センサである。
【0040】これにより操作検出手段は、ブーム用操作
レバー手段が油圧パイロット式である場合にブーム用操
作レバー手段の操作状態を容易に検出することができ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0042】本発明の第1の実施形態を図1〜図7によ
り説明する。
【0043】図1において、本実施形態の油圧制御装置
は可変容量型の油圧ポンプ20を油圧源とする第1の油
圧回路100と、固定容量型の油圧ポンプ30を油圧源
とする第2の油圧回路101とを有している。
【0044】第1の油圧回路100はブームシリンダ1
6と、油圧ポンプ20からブームシリンダ16に供給さ
れる圧油の流れ(方向と流量)を制御する方向制御弁2
3とを有し、方向制御弁23とブームシリンダ16はア
クチュエータライン23a,23bを介して接続されて
いる。第2の油圧回路101は旋回モータ24と、油圧
ポンプ30から旋回モータ24に供給される圧油の流れ
(方向と流量)を制御する方向制御弁27とを有し、旋
回モータ24と方向制御弁27とはアクチュエータライ
ン27a,27bを介して接続されている。油圧ポンプ
20,30は共に同じ原動機19により回転駆動され
る。
【0045】方向制御弁23,27はセンターバイパス
タイプの弁であり、方向制御弁23は油圧ポンプ20の
吐出路20aにつながるセンターバイパスライン32上
に配置され、センターバイパスライン32の下流側はタ
ンクに至り、方向制御弁27は油圧ポンプ30の吐出路
30aにつながるセンターバイパスライン34上に配置
され、センターバイパスライン34の下流側もタンクに
至っている。また、方向制御弁23,27は油圧パイロ
ット切り換え方式であり、方向制御弁23は操作レバー
装置21からのパイロット圧により切り換え操作され、
方向制御弁27は操作レバー装置26からのパイロット
圧により切り換え操作される。
【0046】第1の油圧回路100中の一点鎖線102
は方向制御弁23を含む弁装置全体を表し、この弁装置
102には図示しないアームシリンダ、バケットシリン
ダ等のその他のアクチュエータ(旋回モータ24は除
く)用の方向制御弁が同様に設けられている。油圧ポン
プ20の吐出路20aにはメインの安全弁としてのリリ
ーフ弁31が接続されてる。
【0047】第2の油圧回路101中の一点鎖線103
は方向制御弁27を含む弁装置全体を表し、この弁装置
103には図示しないブレードシリンダ用の方向制御弁
を同様に設けることができる。油圧ポンプ30の油路3
0bにはメインの安全弁としてのリリーフ弁38が設け
られている。方向制御弁27を旋回モータ24につなぐ
アクチュエータ27a,27bにはオーバロードリリー
フ弁25a,25bが設けられている。
【0048】図2に上記油圧制御装置が搭載される油圧
ショベルの外観を示す。図2において、油圧ショベル
は、下部走行体1と、上部旋回体2と、作業フロント3
とを備え、上部旋回体2は下部走行体1上に旋回可能に
搭載され、作業フロント3は上部旋回体2に上下方向に
回動可能に支持されている。
【0049】油圧ショベルに搭載される油圧制御装置
は、これらの下部走行体1、上部旋回体2、作業フロン
ト3の各フロント部材を駆動するものであり、下部走行
体1は走行モータ1a(片側のみ図示)によって駆動さ
れ、上部旋回体2は図1に示した旋回モータ24によっ
て駆動され、作業フロント3の各フロント部材はブーム
シリンダ16、アームシリンダ17、バケットシリンダ
18によって駆動され、図1にはそのうちのブームシリ
ンダ16のみが示されている。
【0050】図1に戻り、第2の油圧回路101の方向
制御弁27の上流側のセンターバイパスライン34から
は油路30cが分岐しており、この油路30cには可変
的に動作する油圧駆動方式の可変絞りであるブリードオ
フ弁43と、このブリードオフ弁43の下流側に配置さ
れ、ブリードオフ弁43でブリードされる圧油の圧力の
下限(旋回駆動圧の下限)を設定するリリーフ弁44と
が設けられている。このブリードオフ弁43には、ブー
ム上げのパイロット圧Pbに基づいて生成された制御圧
(後述)が導かれる油圧駆動部43aが備えられてい
る。
【0051】104はブリードオフ弁43の制御用の油
圧回路であり、この油圧回路104は固定容量型のパイ
ロットポンプ39と、パイロットポンプ39の吐出圧を
一定に保つパイロットリリーフ弁35と、コントローラ
28からの指令電流がソレノイド29aに与えられるこ
とにより動作しパイロットポンプ39の一定の吐出圧を
減圧して上記制御圧を出力する電磁比例減圧弁29とを
有し、この制御圧は信号油路36を介してブリードオフ
弁43の油圧駆動部43aに与えられる。また、操作レ
バー装置21のブーム上げ側のパイロット圧を検出する
圧力センサ37が設けられ、この圧力センサ37の検出
信号がコントローラ28に入力される。
【0052】コントローラ28の処理機能の概要を機能
ブロック図で図3に示す。図3において、コントローラ
28は、ブリードオフ弁の目標開度演算部28a、目標
制御圧演算部28b、指令信号演算部28cの各処理機
能を有している。
【0053】ブリードオフ弁の目標開度演算部28a
は、圧力センサ37で検出したブーム上げパイロット圧
Pbを入力し、図4に示すブーム上げパイロット圧Pb
と目標開度Aoとの関数関係に基づき目標開度Aoを算出
する。ここで、図4に示すブーム上げパイロット圧Pb
と目標開度Aoとの関数関係は、ブリードオフ弁の目標
開度演算部28aで用いるテーブルとしてメモリに記憶
されており、ブーム上げパイロット圧Pbが小さく(即
ち、操作レバー装置21のブーム上げの操作量が小さ
く)ある値Pb0以下のときは、目標開度Aoは0であ
り、ブーム上げパイロット圧PbがPb0 を越えて大き
くなる(操作レバー装置21のブーム上げの操作量が大
きくなる)に従って目標開度Aoは大きくなり、ブーム
上げパイロット圧Pbがある値Pb1以上の圧力になる
と(操作レバー装置21のブーム上げの操作量が最大付
近まで大きくなると)目標開度Aoは所定の一定値Ao1
になるように設定されている。
【0054】目標制御圧演算部28bは、目標開度演算
部28aで計算したブリードオフ弁の目標開度Aoを入
力し、図5に示す目標開度Aoと電磁比例減圧弁29の
目標制御圧Pcの関係に基づき、電磁比例減圧弁29の
目標制御圧Pcを算出する。ここで、図5に示す目標開
度Aoと目標制御圧Pcとの関数関係は、目標制御圧演
算部28bで用いるテーブルとしてメモリに記憶されて
おり、目標開度Aoが大きくなるに従って目標制御圧P
cも大きくなるように設定されている。
【0055】指令信号演算部28cは、目標制御圧演算
部28bにより算出された目標制御圧Pcを電磁比例減
圧弁29の指令信号に変換し、この指令信号に応じた電
流値(指令電流)を電磁比例減圧弁29のソレノイド2
9aに出力する。
【0056】電磁比例減圧弁29のソレノイド29aに
指令電流が出力されると電磁比例減圧弁29は上記目標
制御圧Pcに相当する制御圧を発生し、この制御圧を信
号油路36を介してブリードオフ弁43の油圧駆動部4
3aに出力する。
【0057】以上のように構成した本実施形態の動作を
説明する。
【0058】まず、本発明の動作原理を説明する。図6
(a)は、図1に示した本実施形態の旋回モータ24に
係わる第1の油圧回路101を模式化して示すものであ
り、図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符号を
付している。
【0059】図6(a)において、油圧ポンプ30の吐
出路30aから分岐している油路30cにはブリードオ
フ弁43が設けられ、更にその下流にリリーフ弁44が
設けられている。
【0060】旋回起動時の旋回モータ24の瞬間的な停
止状態を考える。このとき、ブリードオフ弁43の開度
(開口面積)をf、メインのリリーフ弁38がないと仮
定した場合の油圧ポンプ30の吐出圧力をPt、油圧ポ
ンプ30の吐出流量をQ、ブリードオフ弁43の絞りの
流量係数をc、ブリードオフ弁43の下流側のリリーフ
弁44の設定圧をPeとすると、Pt≧Peの場合はQ
の全量がブリードオフ弁43とリリーフ弁44を通過す
るのであるから、 Q=f・c√(Pt−Pe) …(1) という関係式が成り立つ。ここで、油圧ポンプ30は固
定容量型であるので、原動機19の回転数が一定である
限り、Qも一定であるので、(1)式を変形すると、 Pt=Q2/(f・c)2 +Pe …(2) となる。ここで、図7(a)に示すように油路30b上
にリリーフ弁38が設けられている実際の油圧回路での
油圧ポンプ30の吐出圧力をPd、リリーフ弁38の設
定圧をPaとすると、 Pt≧Paならば Pd=Pa …(3) Pt<Paならば Pd=Pt …(4) となる。即ち、PtがPa未満ではPdはPtとなり、
ブリードオフ弁43の開度(開口面積)により油圧ポン
プ30の吐出圧力を任意に設定することができる。
【0061】したがって、ブーム用操作レバー装置のブ
ーム上げの操作量rの関数f(r)として開度を設定す
れば(2)式は、 Pd=Q2/(f(r)・c)2 +Pe …(5) となり、Qが一定であるときは、ブーム用操作レバー装
置のブーム上げの操作量rに応じて油圧ポンプ30の吐
出圧力Pd、すなわち上部旋回体の起動時における旋回
駆動圧を設定することができる。したがって、旋回・ブ
ーム上げの操作時にブリードオフ弁43の開度を変える
ことで旋回起動時の加速を制御し、ブーム上げ速度に適
した旋回加速度を得ることができる。
【0062】一方、旋回モータ24が回転を始め、Qが
減少しても、ブーム用操作レバー装置のブーム上げの操
作量rに係わらず油圧ポンプ30の吐出圧Pdの下限は
Peである。従って、旋回駆動圧の下限はリリーフ弁4
4によって決まる。
【0063】図6(b)は旋回・ブーム上げの操作時に
ブリードオフ弁43の開度を図4に示すように設定した
場合の旋回駆動圧の変化を示したものである。従来は、
図16(b)で説明したように、旋回・ブーム上げ時、
旋回起動時の旋回駆動圧は通常のリリーフ圧Prまで上
昇するか(図16(b)のA)、ブームの負荷圧によっ
て変動する(図16(b)のB−C)。しかし、旋回・
ブーム上げ時にそのことを検出してブリードオフ弁43
の開度をAo1にし、油圧ポンプ30の吐出圧Pdを通常
の高圧PrからPsに変えれば、旋回駆動圧もPsに抑
えられ、ブームの上昇量に対する旋回の回り過ぎは防止
される。また、ブームの負荷圧による旋回駆動圧の変動
も生じないので、旋回量の変動も生じない。
【0064】本発明の油圧制御装置は、上記原理に基づ
くものであり、旋回・ブーム上げ時、操作レバー装置2
1のブーム上げの操作量が圧力センサ37によりブーム
上げパイロット圧Pbで検出され、コントローラ28か
ら電磁比例減圧弁29に指令電流が出力され、電磁比例
減圧弁29が制御圧を発生し、ブリードオフ弁43の開
度を調整する。このとき、通常の旋回・ブーム上げ操作
ではブーム上げの操作量は最大付近まで操作するので、
ブーム上げパイロット圧PbはPb1以上となり、ブリ
ードオフ弁43の開度Ao1となる。このため、旋回起動
時の油圧ポンプ30の吐出圧PdはPsまで低下し、図
6(b)で説明したように旋回駆動圧もPsになり、ブ
ームの上昇量に対する旋回の回り過ぎや負荷圧による旋
回量の変動が防止される。
【0065】図7に、旋回・ブーム上げ時の旋回量とブ
ーム上げ量との関係を図15の従来技術と比較して示
す。図中、実線は本発明の旋回量とブーム上げ量との関
係を示し、一点鎖線は、図15の従来技術による旋回量
とブーム上げ量との関係を示している。
【0066】従来技術では、旋回起動時の旋回駆動圧は
通常のリリーフ圧Prと高圧であるため、ブームの上昇
量に対し旋回が回りすぎ、旋回量αに対するブームの上
昇量はh1と十分に確保できない。このため、例えば旋
回・ブーム上げでバケットの掘削土砂をトラックの荷台
に積み込む作業を行う場合、バケットを十分に高く上げ
ることができず、フロント装置がトラックの荷台の位置
に到達してもバケットは荷台以上の高さまで上がってお
らず、更にブーム上げの操作を追加することが必要とな
り、オペレータに負担を強いていた。
【0067】これに対し、本発明では、旋回起動時の旋
回駆動圧がPsに低下するため旋回量αに対するブーム
の上昇量はh2と十分に確保できる。このため、上記土
砂の積み込み作業において、一回の操作でバケットをト
ラックの荷台以上の十分な高さに上げることができ、良
好な操作性が得られる。
【0068】また、本実施形態では、図4で説明したよ
うに、ブーム上げパイロット圧PbがPb0からPb1に
変化する間はブリードオフ弁43の目標開度Aoは徐々
に変化し、これに対応して旋回起動時の油圧ポンプ30
の吐出圧Pd(旋回駆動圧)も図4に示すように徐々に
変化する。このため、操作レバー装置21の操作レバー
をハーフ操作し、ブーム上げの操作量が中間的な値とな
るような場合でも、操作量の多少の違いで旋回駆動圧が
大きく変化することはなく、良好な操作性が得られる。
【0069】更に、図4で説明したように、ブーム上げ
パイロット圧がPb0になるまでの間は目標開度Aoは0
であり、これに対応して旋回起動時の吐出圧Pdも図4
で説明したように通常のリリーフ圧Prに保たれる。こ
のため、旋回とブーム上げでブーム上げの微操作を伴う
作業、例えば側溝堀でバケットの側面を溝の側面に旋回
力で押し付けながらブームを上げて溝の側面を掘削する
作業や、傾斜地での旋回とブーム上げの作業で十分な旋
回力を確保でき、溝の側面の掘削や傾斜地での旋回を確
実に行える。
【0070】更に、旋回起動後の旋回駆動圧は下限のP
eとなり、上部旋回体の重量が加わる傾斜地での作業で
も確実に旋回することができる。、更に、ブリードオフ
弁43とリリーフ弁44は油圧ポンプ30と方向制御弁
27とを連絡する油路に設けられているので、設置個数
はそれぞれ1つでよく、旋回モータのオーバーロードリ
リーフ弁25a,25bを可変にする方式に比べ部品点
数を減らすことができ、簡単かつ低コストの構造で信頼
性の高い制御が可能となる。
【0071】本発明の第2の実施形態を図8により説明
する。本実施形態は、第1の実施形態の図4に示したコ
ントローラ28のブリードオフ弁の目標開度演算部28
aで用いるテーブルのブーム上げパイロット圧Pbと目
標開度Aoの関係を変更したものである。
【0072】図8において、ブリードオフ弁の目標開度
演算部28aのテーブルには、ブーム上げパイロット圧
Pbが小さく(即ち、操作レバー装置21のブーム上げ
の操作量が小さく)ある値Pb2以下のときは、目標開
度Aoは0で、ブーム上げパイロット圧PbがPb2以上
の圧力になると(操作レバー装置21のブーム上げの操
作量が最大付近まで大きくなると)目標開度Aoは所定
の一定値Ao1に保たれるように設定されている。
【0073】このように構成した本実施形態も、旋回・
ブーム上げの旋回起動時に旋回駆動圧がPsに低下する
ため旋回量に対するブームの上昇量は十分に確保でき、
良好な操作性が得られると共に、旋回とブーム上げの微
操作を伴う作業で十分な旋回力を確保できる。
【0074】次に、本発明の第3の実施形態を図9〜図
11により説明する。図中、図1に示す部材と同等の部
材には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施形態
は、油圧ポンプを駆動する原動機の回転数によってもブ
リードオフ弁の開度を変化させるようにしたものであ
る。
【0075】図9において、油圧ポンプ20,30を回
転駆動する原動機19には、原動機19の回転数(以
下、回転数という)Nを検出する回転数センサ15が設
けられ、コントローラ28Aには、圧力センサ37で検
出したブーム上げパイロット圧Pbに加えて、この回転
数センサ15による回転数Nの検出信号も入力される。
【0076】コントローラ28Aは、図10に示すよう
に、ブリードオフ弁の目標開度演算部28Aaと、目標
制御圧演算部28bと、指令信号演算部28cに加え、
回転数センサ15で検出したエンジン回転数Nを基にし
て油圧ポンプ30の吐出流量Qを計算するポンプ流量計
算部28dの処理機能を有し、ブリードオフ弁の目標開
度演算部28Aaは、圧力センサ37で検出したブーム
上げパイロット圧Pbと、ポンプ流量計算部28dで計
算された油圧ポンプ30の吐出流量Qとにより、ブリー
ドオフ弁43の開度を計算する。
【0077】ポンプ流量計算部28dは、回転数Nに油
圧ポンプ30の容量(押しのけ容積)と所定の係数を乗
ずることにより油圧ポンプ30の吐出流量Qを計算す
る。ブリードオフ弁の目標開度演算部28Aaは、ブー
ム上げパイロット圧Pbと、吐出流量Qと、図11に示
す関数関係とに基づいて目標開度Aoを計算する。図1
1に示した関数関係は、ブリードオフ弁の目標開度演算
部28Aaで用いるテーブルとしてメモリに記憶されて
おり、エンジン回転数Nが定格回転数Nrにあり、吐出
流量Qが定格流量にあるとき、ブーム上げパイロット圧
Pbが小さく(即ち、操作レバー装置21のブーム上げ
の操作量が小さく)ある値Pb0以下のときは、目標開
度Aoは0であり、ブーム上げパイロット圧PbがPb0
を越えて大きくなる(操作レバー装置21のブーム上
げの操作量が大きくなる)に従って目標開度Aoは大き
くなり、ブーム上げパイロット圧Pbがある値Pb1以
上の圧力になると(操作レバー装置21のブーム上げの
操作量が最大付近まで大きくなると)目標開度Aoは所
定の一定値Ao1になると共に、エンジン回転数Nの低下
に伴って吐出流量Qが減少するに従って目標開度Aoが
小さくなるように設定されている。
【0078】以上のように構成した本実施形態の動作を
説明する。
【0079】原動機の回転数Nが定格回転数Nrにある
場合は、第1の実施形態と同様に動作する。
【0080】原動機の回転数NをNrより低く設定した
場合は、油圧ポンプ30の吐出流量Qが減少する。この
とき、第1の実施形態では、回転数Nが変わっても目標
開度Aoは変わらないので、旋回起動時の油圧ポンプ3
0の吐出圧力Pdが低下し、上部旋回体の加速度は小さ
くなってしまう。
【0081】本実施形態では目標開度Aoは、回転数N
が小さくなり、吐出流量Qが減少するに従って、小さく
なるように制御されるので、回転数Nが小さくなり油圧
ポンプ30の吐出流量Qが減少しても旋回起動時の油圧
ポンプ30の吐出圧力Pdは、回転数NがNrにあると
きと同じ圧力に制御でき、上部旋回体の加速度を維持で
きる。
【0082】したがって、本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様な効果を得られるだけでなく、回転数N
の変化に係わらずブーム用操作レバー装置のブーム上げ
操作量に応じた旋回起動時の旋回駆動圧の設定が可能と
なり、旋回・ブーム上げの良好な操作性が得られる。
【0083】本発明の第4の実施形態を図12により説
明する。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符
号を付し、説明を省略する。本実施形態は、第1の実施
形態に対してブリードオフ弁の取り付け位置を変更した
ものである。
【0084】即ち、図12において、ブリードオフ弁4
3Aは油圧ポンプ30の吐出路30aにつながるセンタ
ーバイパスライン34上に直接取り付けられている。
【0085】このように構成した本実施形態も第1の実
施形態とほぼ同様に動作し、第1の実施形態と同様の効
果が得られる。また、本実施形態ではセンターバイパス
ラインから油路を分岐させることなくブリードオフ弁を
設置できるので、回路構成を簡素化できる。
【0086】本発明の第5の実施形態を図13により説
明する。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符
号を付し、説明を省略する。本実施形態は、第1の実施
形態に対してブリードオフ弁の操作方法を変更したもの
である。
【0087】即ち、図13において、ブリードオフ弁4
3Bは電磁比例方式であり、このブリードオフ弁43B
の油圧駆動部43bには、コントローラ28から直接指
令信号が伝えられる。
【0088】このように構成した本実施形態は、第1の
実施形態とほぼ同様に動作し、第1の実施形態と同様の
効果が得られる。また、本実施形態ではブリードオフ弁
の駆動手段を簡素化できる。
【0089】以上、本発明の実施形態を図面によって説
明したが、本発明はこの実施形態に限られるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更
や追加があってもよい。
【0090】例えば、本発明の油圧制御装置は、ブーム
シリンダ16側の第1の油圧回路100を1つの油圧ポ
ンプ20を備える構成としたが、第1の油圧回路100
に2つの可変容量型の油圧ポンプを設け、全体で3つの
ポンプを備えたいわゆる3ポンプシステムとしてもよ
い。
【0091】また、ブリードオフ弁43,43A,43
Bは制御圧が上昇すると開度が大きくなる構成とした
が、制御圧が低下すると開度が大きくなる構成としても
良く、この場合は図4,8及び11のブーム上げパイロ
ット圧Pbに対する目標開度Aoの特性を逆にすればよ
い。
【0092】更に、図9に示す第3の実施形態のブリー
ドオフ弁を図12に示すように、油圧ポンプの吐出路に
つながるセンターバイパスライン上に配置してもよい
し、図9に示す第3の実施形態のブリードオフ弁の操作
方法を図13に示すように、電磁比例方式にしてもよい
し、図12に示す第4の実施形態のブリードオフ弁の操
作方法を図13に示すように、電磁比例方式にしてもよ
い。
【0093】また、図9に示す第3の実施形態、図12
に示す第4の実施形態及び図13に示す第5の実施形態
におけるコントローラのブリードオフ弁の目標開度演算
部で用いるブーム上げパイロット圧と目標開度の関数関
係を図8で示すものに変更してもよい。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、旋回・ブーム上げ時に
ブリードオフ弁の開度を予め設定した開度まで大きく
し、旋回起動時の旋回駆動圧を低下させるよう制御する
ことが可能となり、これにより旋回・ブーム上げに適し
た旋回加速度が得られると共に、ブーム上げの負荷圧の
影響で旋回駆動圧が変化し旋回加速度が変化してしまう
こともなく、旋回・ブーム上げの良好な操作性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧ショベルの
油圧制御装置を示す図である。
【図2】油圧ショベルの外観を示す図である。
【図3】図1に示すコントローラの処理機能を示す機能
ブロック図である。
【図4】図3に示すコントローラのブリードオフ弁の目
標開度演算部で用いるブーム上げパイロット圧と目標開
度の関数関係を示す図である。
【図5】図1に示すブリードオフ弁の特性を示す図であ
る。
【図6】本発明の動作原理を説明する図であり、(a)
は回路図を、(b)は旋回駆動圧の変化を示す図であ
る。
【図7】旋回・ブーム上げによるトラックの荷台への土
砂積み込み作業での旋回量に対するブーム上げ量を従来
技術と比較して示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による油圧ショベルの
油圧制御装置におけるコントローラのブリードオフ弁の
目標開度演算部で用いるブーム上げパイロット圧と目標
開度の関数関係を示す、図4と同様な図である。
【図9】本発明の第3の実施形態による油圧ショベルの
油圧制御装置を示す図である。
【図10】図9に示すコントローラの処理機能を示す機
能ブロック図である。
【図11】図9に示すコントローラのブリードオフ弁の
目標開度演算部で用いるブーム上げパイロット圧と目標
開度の関数関係を吐出流量の変化と共に示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による油圧ショベル
の油圧制御装置を示す図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による油圧ショベル
の油圧制御装置を示す図である。
【図14】従来の油圧ショベルの油圧制御装置を示す図
である。
【図15】従来の他の油圧ショベルの油圧制御装置を示
す図である。
【図16】従来技術の動作原理を説明する図であり、
(a)は回路図を、(b)は旋回駆動圧の変化を示す図
である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 作業フロント 10 ブーム 11 アーム 12 バケット 16 ブームシリンダ 17 アームシリンダ 18 バケットシリンダ 19 原動機 20 可変容量型の油圧ポンプ 20a 吐出路 21 ブーム操作レバー装置 23 ブーム用の方向制御弁 24 旋回モータ 25a,b オーバーロードリリーフ弁 26 旋回操作レバー装置 27 旋回用の方向制御弁 28 コントローラ 29 電磁弁 30 固定容量型の油圧ポンプ 37 圧力センサ 43 ブリードオフ弁 44 リリーフ弁 100 第1の油圧回路 101 第2の油圧回路 102,103 弁装置 104 制御用の油圧回路 Ao 目標開度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 重任 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋
    回体と、この上部旋回体に上下方向に回動可能に支持さ
    れたブームを有する多関節型の作業フロントとを備えた
    建設機械に設けられ、 少なくとも1つの第1油圧ポンプ、この第1油圧ポンプ
    から供給される圧油によって駆動され、前記ブームを駆
    動するブームシリンダ、前記第1油圧ポンプからブーム
    シリンダに供給される圧油の流れを制御する第1方向制
    御弁を有する第1油圧回路と、 第2油圧ポンプ、この第2油圧ポンプから供給される圧
    油によって駆動され、前記上部旋回体を駆動する旋回モ
    ータ、前記第2油圧ポンプから旋回モータに供給される
    圧油の流れを制御する第2方向制御弁を有する第2油圧
    回路と、 前記第1方向制御弁を切り換え操作するブーム用操作レ
    バー手段とを備えた油圧制御装置において、 前記第2油圧ポンプと第2方向制御弁とを連絡する油路
    に設けられ、第2油圧ポンプから供給される圧油をタン
    クへブリードするブリードオフ弁と、 前記ブーム用操作レバー手段の操作状態を検出する操作
    検出手段と、 この操作検出手段で検出される操作状態に応じて前記ブ
    リードオフ弁の開度を変化させる制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手段
    のブーム上げの操作量が少なくとも最大付近に達する
    と、前記ブリードオフ弁の開度を予め定めた設定開度ま
    で大きくすることを特徴とする建設機械の油圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記制御手段は、前記ブリードオフ弁の開度を
    設定開度まで大きくするとき、設定開度に至るまでの
    間、前記ブーム用操作レバー手段のブーム上げの操作量
    が大きくなるに従って大きくなるよう開度を変化させる
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手段
    のブーム上げの操作量が小さい間は、前記ブリードオフ
    弁の開度を0に保つことを特徴とする建設機械の油圧制
    御装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記第1及び第2油圧ポンプを駆動する原動機
    と、前記原動機の回転数を検出する回転数検出手段とを
    更に備え、前記制御手段は、前記ブーム用操作レバー手
    段のブーム上げの操作量が少なくとも最大付近に達する
    と前記ブリードオフ弁の開度を予め定めた設定開度まで
    大きくし、かつ前記回転数が小さくなるに従って前記ブ
    リードオフ弁の設定開度を小さくすることを特徴とする
    建設機械の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記ブリードオフ弁の下流に設置され、前記上
    部旋回体の旋回駆動圧の下限を設定するリリーフ弁を更
    に備えることを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記ブリードオフ弁及びリリーフ弁は、前記油
    路から分岐した油路に設けられていることを特徴とする
    建設機械の油圧制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記ブリードオフ弁は油圧パイロット駆動方式
    であり、前記制御手段は、コントローラと、このコント
    ローラからの信号により駆動され前記ブリードオフ弁に
    油圧信号を出力する電磁弁とを有することを特徴とする
    建設機械の油圧制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置に
    おいて、前記ブリードオフ弁は電磁比例方式であり、前
    記制御手段は前記ブリードオフ弁に指令信号を出力する
    コントローラを有することを特徴とする建設機械の油圧
    制御装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の建設機械の油圧制御装置
    において、前記ブーム用操作レバー手段は操作レバーの
    ブーム上げの操作量に応じたパイロット圧を発生する油
    圧パイロット式であり、前記操作検出手段は前記パイロ
    ット圧を検出する圧力センサであることを特徴とする建
    設機械の油圧制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130087167A (ko) * 2012-01-27 2013-08-06 두산인프라코어 주식회사 건설기계 상체의 독립적인 선회를 위한 유압장치
JP2020122270A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 コベルコ建機株式会社 建設機械

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