JP3604094B2 - 油圧ショベルの油圧回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、本発明は油圧ショベル等の建設機械に用いられる旋回優先回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
先ず、油圧ショベルについて図3により説明する。油圧ショベル50の下部走行体51は図示しない走行モータの駆動により走行自在となっている。この下部走行体51の上部に図示しない旋回モータの駆動により旋回可能な上部旋回体52が設けられている。この上部旋回体52に作業機60が装着されており、この作業機60のブーム53が図示しない上部旋回体52上のブラケットに取着されている。ブーム53はブームシリンダ54の駆動により上下揺動自在となっている。このブーム53の先端にはアーム55が取着されており、このアーム55はアームシリンダ56の駆動により上下揺動自在となっている。また、このアーム55の先端にはバケット57が取着されており、バケットシリンダ58の一端とチルトレバー59aの一端およびリンク59bの一端を共に連結し、このチルトレバー59aの他端はアーム55と連結し、リンク59bの他端はバケット57に連結されている。作業機60はブーム53,アーム55,バケット57,複数の油圧シリンダ54,56,58,チルトレバー59a,リンク59bから構成され、土砂の掘削作業を行うようになっている。
【0003】
次に、従来の油圧ショベルの油圧回路について図4により説明する。尚、各操作弁70,80の操作パイロット回路は省略する。
エンジン1により可変容量型油圧ポンプ47,48,49(以下油圧ポンプと言う。)を駆動している。この油圧ポンプ47は、4連操作弁70と接続している。油圧ポンプ48は、4連操作弁80と接続している。右走行弁60は右走行モータ81と接続している。左走行弁68は左走行モータ82と接続している。第1ブーム弁61と第2ブーム弁65はブームシリンダ54と接続している。第1バケット弁62と第2バケット弁67はバケットシリンダ58に接続している。第1アーム弁63と第2アーム弁66はアームシリンダ56に接続している。油圧ポンプ49は独立して旋回弁64を介して旋回モータ83と接続している。
【0004】
図4に示すように油圧ショベル50は、旋回モータ83とブームシリンダ54あるいは旋回モータ83とアームシリンダ56等の旋回と他のシリンダとの同時操作時にブーム(アーム)駆動の影響を受けずに旋回モータを独立して駆動して同時操作性を向上することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の図4に示すような油圧回路であると、旋回モータ83へ独立した旋回ポンプ49から圧油を供給するためコスト高となる問題がある。
一方コスト低減のために旋回モータ駆動用と作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダ駆動用の油圧ポンプを共用とすることが考えられている。
ところが、旋回モータと作業機シリンダを同時操作したときの負荷圧の差が大きいと、負荷圧の低い方に油が流れるので同時操作性が悪いとの問題がある。
【0006】
例えば、油圧ショベルが掘削した土砂をダンプシラツクへ積み込みする時は旋回とブーム上げの同時操作を行うが、このときに旋回速度が遅いとブームが早く上昇するのでオペレータはブーム上げ速度を遅くするようにレバー操作を行っており操作が繁雑となるとの問題がある。
【0007】
本発明は上記従来の問題点に着目してなされたもので、油圧ショベルの旋回とブーム等の同時操作時に旋回を優先させて駆動すると共に、旋回とブーム等との同時操作性も併せて向上する油圧ショベルの油圧回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の油圧ショベルの油圧回路は、エンジン1により駆動される油圧ポンプ2と、パイロットポンプ29,36,39,44と、旋回用アクチュエータ20および作業機用アクチュエータ21,22,23に供給する圧油を油圧ポンプ2から並列に受ける旋回用方向切換弁15および作業機用方向切換弁16,17,18と、この各方向切換弁15,16,17,18を切換える旋回用油圧パイロット弁28Aと作業機用油圧パイロット弁25A,26A,27Aとを備えた油圧ショベルの油圧回路であって、前記油圧ポンプ2と作業機用方向切換弁16,17,18とを繋ぐ、第1の管路3c,5,8,11上に設けたパイロット式チェック弁5a,8a,11a,45aと、この第1の管路3c,5,8,11と並列に設けた第2の管路3b,4,7,10上に絞り4a,7a,10a,45bとチェック弁4b,7b,10b,45cと、旋回用油圧パイロット弁28Aおよび作業機用油圧パイロット弁25A,26A,27Aとを同時に操作したときの操作信号をうけて前記第1管路3c,5,8,11上に設けたパイロット式チェック弁5a,8a,11a,45aを閉動作させる指令信号を出力する制御装置41を備えたものである。
【0009】
本発明に係る第2の油圧ショベルの油圧回路は、エンジン1により駆動される油圧ポンプ2と、パイロットポンプ29,36,39,44と、各アクチュエータ20,21に供給する圧油を油圧ポンプ2から並列に受ける旋回用方向切換弁15およびブーム用方向切換弁16と、この方向切換弁15,16を切換える油圧パイロット弁27A,28Aとを備えた油圧ショベルの油圧回路であって、前記油圧ポンプ2とブーム用方向切換弁16とを繋ぐ、第1の管路3c,5上に設けたパイロット式チェック弁5a,45aと、この第1の管路3c,5と並列に設けた第2の管路3b,4上に絞り4a,45bとチェック弁4b,45cとを設け、旋回優先を選択する切換手段42からのON信号をうけて前記第1管路3c,5上に設けたパイロット式チェック弁5a,45aを閉動作させる指令信号を出力する制御装置(41)を備えたものである。
【0010】
上記構成において、前記旋回用油圧パイロット弁28Aと、作業機用油圧パイロット弁25A,26A,27Aとを同時に操作したときの信号をうけて電磁式切換弁34,37,43に指令信号を出力し、この電磁式切換弁34,37,43を開動作し、かつ、前記パイロットポンプ36,39,44からのパイロット圧を電磁式切換弁34,37,43を介して前記第1管路3c,5,8,11上に設けたパイロット式チェック弁5a,8a,11a,45aに加えて閉動作させる指令信号を出力する制御装置41を備えたものである。
【0011】
【作用】
上記の構成によれば、旋回モータと作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダの同時操作時は旋回モータへの圧油を優先的に供給し、作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダへの圧油の供給を絞るようにしたので旋回モータと作業機シリンダの同時操作性が向上する。
この場合、作業機側のシリンダへの圧油を供給する第2管路の絞り径は旋回モータ側への圧油の供給量とマツチングするように設定されている。
また、この絞りを可変絞りにして作業機操作レバーの操作量に応じて開口量を変えて作業機側のシリンダへの圧油の供給をするようにしても良い。
【0012】
更に、旋回優先切換手段をON動作したときは、旋回とブーム上げの同時操作時は旋回モータへの圧油を優先的に供給し、ブームシリンダへの圧油の供給を絞るようにしても良い。
【0013】
ところで、油圧ショベルは多種の作業を行っている。例えば、掘削作業の場合はブームとアームあるいはアームとバケツト等の同時操作を行い、掘削した土砂をダンプシラツクへ積み込みする時は旋回とブーム上げの同時操作を行うが、このときに旋回速度が遅いとブームが早く上昇するのでオペレータはブーム上げ速度を遅くするようにレバー操作を行っており操作が繁雑となるので、本発明の油圧回路によれば、旋回と作業機を同時操作するときは旋回を優先して圧油を供給し、作業機への圧油の供給を絞るようにしたので同時操作性が向上する。
【0014】
【実施例】
以下、本発明に係る第1の油圧ショベルの油圧回路の一実施例を図1により詳細に説明する。エンジン1により駆動される可変容量型油圧ポンプ(以下油圧ポンプと言う)2と、パイロットポンプ29,36,39,40を備えている。この油圧ポンプ2の吐出管路3と第1方向切換弁(旋回用)15と接続している。この吐出管路3から分岐する管路3aから更に分岐する管路4と管路5を接続し、この管路4と管路5は管路6に接続している。この管路6と第2方向切換弁(ブーム用)と接続している。この分岐管路3aから更に分岐する管路7と管路8を接続し、この管路7と管路8は管路9に接続している。この管路9と第3方向切換弁(アーム用)と接続している。また、分岐管路3aから更に分岐する管路10と管路11と接続し、この管路10と管路11は管路12と接続している。この管路12と第4方向切換弁(バケット用)と接続している。
【0015】
前記分岐管路4上に絞り4aとチェック弁4bを設け、分岐管路5上にパイロット圧で閉動作するパイロット式チェック弁5aを設けている。前記分岐管路7上に絞り7aとチェック弁7bを設け、分岐管路8上にパイロット圧で閉動作するパイロット式チェック弁8aを設けている。前記分岐管路10上に絞り10aとチェック弁10bを設け、分岐管路11上にパイロット圧で閉動作するチェック弁11aを設けている。
【0016】
前記第1方向切換弁15は管路20a,20bを介して旋回モータ20と接続している。前記第2方向切換弁16は管路21a,21bを介してブームシリンダ21と接続している。前記第3方向切換弁17は管路22a,22bを介してアームシリンダ22と接続している。前記第4方向切換弁18は管路23a,23bを介してバケットシリンダ23と接続している。
【0017】
次に、パイロットポンプ29は油圧パイロット弁25A,26A,27A,28Aと接続している。この油圧パイロット弁25A,26A,27A,28Aと操作レバー25,26,27,28は連動するように取着されており、この操作レバーの操作量に応じて油圧パイロット弁からパイロット圧を出力するようになっている。前記油圧パイロット弁28Aはパイロット管路28a,28bを介して第1方向切換弁15の操作部15a,15bと接続している。前記油圧パイロット弁27Aはパイロット管路27a,27bを介して第2方向切換弁16の操作部16a,16bと接続している。前記油圧パイロット弁26Aはパイロット管路26a,26bを介して第3方向切換弁17の操作部17a,17bと接続している。前記油圧パイロット弁25Aはパイロット管路25a,25bを介して第4方向切換弁18の操作部18a,18bと接続している。
【0018】
前記油圧パイロット弁25Aのパイロット管路25aとパイロット管路25bから分岐する管路25cに油圧センサ30と接続し、この油圧センサ30からの信号を制御装置41に入力している。前記油圧パイロット弁26Aのパイロット管路26aとパイロット管路26bから分岐する管路26cに油圧センサ31と接続し、この油圧センサ31からの信号を制御装置41に入力している。前記油圧パイロット弁27Aのパイロット管路27aとパイロット管路27bから分岐する管路27cに油圧センサ32と接続し、この油圧センサ32からの信号を制御装置41に入力している。前記油圧パイロット弁28Aのパイロット管路28aとパイロット管路28bから分岐する管路28cに油圧センサ33と接続し、この油圧センサ33からの信号を制御装置41に入力している。
旋回優先切換スイッチ42は制御装置41に接続している。
【0019】
前記制御装置41は電磁式切換弁34と接続し、この電磁式切換弁34はパイロットポンプ36と接続すると共に、管路34aを介して油圧式切換弁35と接続している。この油圧式切換弁35はパイロットポンプ40と接続している。
油圧式切換弁35は、管路35aを介して前記パイロット式チェック弁11aと接続すると共に、管路35bを介して前記パイロット式チェック弁8aと接続している。制御装置41は電磁式切換弁37と接続し、この電磁式切換弁37はパイロットポンプ39と接続すると共に、管路37aを介して油圧式切換弁38と接続している。この油圧式切換弁38はパイロットポンプ40と接続すると共に、管路38aを介して前記パイロット式チェック弁5aと接続している。
【0020】
次に作動について説明する。
先ず、旋回とアーム掘削の同時操作について説明する。旋回用操作レバー28を前方向に操作すると油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は管路28aを介して第1方向切換弁15の操作部15aに作用し、この第1方向切換弁15をb位置に切換える。
一方、アーム用操作レバー26を前方向に操作すると油圧パイロット弁26Aから出力するパイロット圧は管路26aを介して第3方向切換弁17の操作部17aに作用し、この第1方向切換弁17をb位置に切換える。
【0021】
このとき油圧パイロット弁26Aから出力するパイロット圧は管路26cを通って油圧センサ31を介して信号を制御装置41に入力すると共に、前記油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は管路28cを通って油圧センサ33を介して信号を制御装置41に入力する。
これにより制御装置41は旋回とアームの同時操作と判断し、電磁式切換弁34に指令信号を送る。このため電磁式切換弁34はa位置に切換わり、パイロットポンプ36から吐出するパイロット圧は管路34aを介して油圧式切換弁35に作用する。この油圧式切換弁35はa位置に切換わり、パイロットポンプ40から吐出するパイロット圧は管路35aから分岐する管路35bを介して前記チェック弁11aに作用し、このチェック弁8aを閉動作する。
【0022】
このため油圧ポンプ2から吐出する圧油は第1方向切換弁17のb位置を通って管路20aから旋回モータ20に優先的に流入して右回転する。これと同時に油圧ポンプ2から吐出する圧油は吐出管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路7から絞り7aに流入する。この絞り7aを通った圧油はチェック弁7bから管路9を介して第3方向切換弁17のb位置を通って管路22aからアームシリンダ22のボトム室に流入し、アームシリンダ22は伸長する。
これにより旋回とアーム掘削の同時操作時は、旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、アーム掘削速度は早くならないように絞ってあるので旋回とアーム掘削の同時操作性が向上する。
【0023】
また、旋回用操作レバー28を後方向に操作すると油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は管路28bを介して第1方向切換弁15の操作部15bに作用し、この第1方向切換弁15をa位置に切換える。これにより油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路20bから旋回モータ20に流入して左回転するようになっており、アームレバーを同時に後方に操作すると前記と同様にチェツク弁8aを閉動作し、第3方向切換弁17をa位置に切換え、油圧ポンプ2からの圧油は吐出管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路7から絞り7aに流入する。この絞り7aを通った圧油はチェック弁7bから管路9を介して第3方向切換弁17のa位置を通って管路22bからアームシリンダ22のヘッド室に流入し、アームシリンダ22は短縮するようになっている。この場合も旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、アームダンプ速度は早くならないように絞ってあるので旋回とアームダンプの同時操作性が向上する。
【0024】
また、旋回とバケットの同時操作時も前記の旋回とアームの同時操作時と同様であるので詳細の説明は省略するが、前記と同じように旋回とバケットの同時操作したときは油圧ポンプ2と第4方向切換弁18とを接続する管路11に設けたチェック弁11aを閉動作し、油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路10から絞り10aを通った圧油はチェック弁10bから管路12を介して第4方向切換弁18を通って管路23a,23bからバケットシリンダ23に流入し、バケットシリンダ23を伸縮させる。この場合も旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、バケット速度は早くならないように絞ってあるので旋回とバケットの同時操作性が向上する。
【0025】
次に、旋回とブーム同時操作について説明する。
先ず、旋回優先スイッチ42をON動作し、信号を制御装置41に入力する。
旋回レバー28Aを前方向に操作すると前記と同様に第1方向切換弁15の操作部15aに作用し、この第1方向切換弁15をb位置に切換える。
一方、ブーム用操作レバー27を前方向に操作すると油圧パイロット弁27Aから出力するパイロット圧は管路27aを介して第2方向切換弁16の操作部16aに作用し、この第2方向切換弁16をb位置に切換える。
【0026】
このとき油圧パイロット弁27Aから出力するパイロット圧は管路27cを通って油圧センサ32を介して信号を制御装置41に入力すると共に、前記油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は管路28cを通って油圧センサ33を介して信号を制御装置41に入力する。
これにより制御装置41は旋回とブームの同時操作を判断し、電磁式切換弁37に指令信号を送る。このため電磁式切換弁37はa位置に切換わり、パイロットポンプ39から吐出するパイロット圧は管路37aを介して油圧式切換弁38に作用する。この油圧式切換弁38はa位置に切換わり、パイロットポンプ40から吐出するパイロット圧は管路38aを介して前記チェツク弁5aに作用し、このチェツク弁5aを閉動作する。
【0027】
このため油圧ポンプ2から吐出する圧油は第1方向切換弁17のb位置を通って管路20aから旋回モータ20に優先的に流入して右回転する。これと同時に油圧ポンプ2から吐出する圧油は吐出管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路4から絞り4aに流入する。この絞り4aを通った圧油はチェック弁4bから管路6を介して第2方向切換弁16のb位置を通って管路21aからブームシリンダ21のボトム室に流入し、ブームシリンダ22は伸長する。
これにより旋回とブーム上げの同時操作時は、旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、ブーム上げ速度は早くならないように絞ってあるので旋回とブーム上げの同時操作性が向上する。
【0028】
旋回用操作レバー28を後方向に操作する場合は前記と同様に旋回モータ20を左回転する。ここでは詳細説明は省略する。ブーム用操作レバー27を後方向に操作すると油圧パイロット弁27Aから出力するパイロット圧は管路27bを介して第2方向切換弁16の操作部16bに作用し、この第2方向切換弁16をa位置に切換え、油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路4から絞り4aに流入する。この絞り4aを通った圧油はチェック弁4bから管路6を介して第2方向切換弁16のa位置を通って管路21bからブームシリンダ21のヘツド室に流入し、ブームシリンダ22は短縮する。このように旋回とブーム下げの同時操作性が行うことができる。
【0029】
次に、本発明に係る第2の油圧ショベルの油圧回路を図2により詳細に説明する。尚、図1と同一符号を付したものは同一機能を有するので説明は省略する。
油圧ポンプ2の吐出管路3と第1方向切換弁(旋回用)15と接続している。この吐出管路3から分岐する管路3aと接続し、この管路3aから更に分岐する管路3bと管路3cと接続している。この分岐管路3b上に可変絞り45bを設けている。この可変絞り45bの下流側にチェック弁45cを設けている。
この管路3bから管路3eを通って管路3fと第2方向切換弁(ブーム用)16と接続している。この管路3eから管路3hを通って管路3iと第3方向切換弁(アーム用)17と接続している。更に管路3hから管路3kを通って管路3lと第4方向切換弁(バケット用)18と接続している。
【0030】
前記分岐管路3aから管路3c上にパイロット式チェック弁45aを設けている。このパイロット式チェック弁45aの下流側の管路3dは、前記管路3fを介して、第2方向切換弁(ブーム用)16と接続している。
この管路3dから管路3gを通って管路3iと第3方向切換弁(アーム用)17と接続している。この管路3gから管路3jを通って管路3lを介して第4方向切換弁(バケット用)18と接続している。
【0031】
制御装置41は電磁式切換弁43と接続している。この電磁式切換弁43はパイロットポンプ44と接続すると共に、パイロット管路43aを介して前記パイロット式チェック弁45aと接続している。
【0032】
次に作動について説明する。
先ず、旋回とブームを同時操作する場合は、旋回優先スイッチ42をON動作し、信号を制御装置41に入力する。
旋回レバー28を前方向に操作すると油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は第1方向切換弁15の操作部15aに作用し、この第1方向切換弁15をb位置に切換える。
一方、ブーム用操作レバー27を前方向に操作すると油圧パイロット弁27Aから出力するパイロット圧は第2方向切換弁16の操作部16aに作用し、この第2方向切換弁16をb位置に切換える。
【0033】
このとき油圧パイロット弁27Aから出力するパイロット圧は管路27cを通って油圧センサ32を介して信号を制御装置41に入力すると共に、前記油圧パイロット弁28Aから出力するパイロット圧は管路28cを通って油圧センサ33を介して信号を制御装置41に入力する。
これにより制御装置41は旋回とブームの同時操作を判断し、電磁式切換弁43に指令信号を送る。このため電磁式切換弁43はa位置に切換わり、パイロットポンプ44から吐出するパイロット圧は管路43aを介してパイロット式チェック弁45aに作用し、このパイロット式チェック弁45aを閉動作する。
【0034】
このため油圧ポンプ2から吐出する圧油は第1方向切換弁15のb位置を通って管路20aから旋回モータ20に優先的に流入して右回転する。これと同時に油圧ポンプ2から吐出する圧油は吐出管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路3bから可変絞り45bに流入する。この可変絞り45bは作業機レバー25,26,27の操作量に応じて開閉するようになっている。この可変絞り45bを通った圧油はチェック弁45cから管路3eを通って管路3fを介して第2方向切換弁16のb位置から管路21aを通ってブームシリンダ21のボトム室に流入し、ブームシリンダ22は伸長する。
これにより旋回とブーム上げの同時操作時は、旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、ブーム上げ速度は早くならないように絞ってあるので旋回とブーム上げの同時操作性が向上する。
【0035】
次に、旋回用操作レバー28およびブーム用操作レバー27を後方向に操作する場合は前記と逆に第1方向切換弁15およびを第2方向切換弁16はa位置に切換わり、油圧パイロット弁27A,28Aから出力するパイロット圧は油センサ32,33を介して制御装置41に入力する。
これにより制御装置41は旋回とブームの同時操作を判断し、電磁式切換弁43に指令信号を送る。このため電磁式切換弁43はa位置に切換わり、パイロットポンプ44から吐出するパイロット圧は管路43aを介してパイロット式チェック弁45aに作用し、このパイロット式チェック弁45aを閉動作する。
油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路3から分岐管路3aを通って、更に分岐する管路3bから可変絞り45bに流入する。この可変絞り45bを通った圧油はチェック弁45cから管路3eを通って管路3fを介して第2方向切換弁16のa位置を通って管路21bからブームシリンダ21のヘツド室に流入し、ブームシリンダ22は短縮すると共に、油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路3から第1方向切換弁15のa位置を通って管路20bから旋回モータ20に流入し、左回転する。これにより旋回とブーム下げの同時操作時は、旋回を優先的に駆動して回転速度を安定させて、ブーム下げ速度は早くならないように絞ってあるので旋回とブーム下げの同時操作性が向上する。
【0036】
以上説明したように本発明の第1および第2の油圧回路によれば、旋回とブームの同時操作、あるいは旋回とアームの同時操作等の各種の同時操作においても旋回を優先して駆動すると共に、ブームやアーム等の異なるアクチュェータへの圧油の供給は絞りを介して行うようにした。
上記の第1の油圧回路においては、ブームやアーム等の圧油供給管路毎に固定絞りを設けているが、この固定絞り径はブームやアーム等に最適な径に設定されている。
【0037】
また、第2の油圧回路においては、ブームやアーム等の共用して連通する圧油供給管路に可変絞りを設け、この可変絞りはブームやアーム等の操作レバーの操作量に応じて絞り径を可変にできるので各種の作業に応じてブームやアーム等の作業速度を調整可能となっている。
このようであるから旋回を優先的に駆動しつつ、旋回とブームあるいはアーム等の同時操作性を向上することができる。
【0038】
上記の旋回優先スイッチのON信号と操作レバーの操作信号(油圧センサから出力する信号)とを制御装置に入力して旋回と作業機の同時操作を判断するようにしたが、旋回優先スイッチのみのON動作で旋回と作業機の同時操作を判断するようにしても良い。また、旋回優先スイッチを用いないで、旋回と作業機の操作レバーの操作信号が制御装置に入力されたとき同時操作を判断するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る油圧ショベルの油圧回路によれば、旋回モータと作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダの同時操作時は旋回モータへの圧油を優先的に供給し、作業機(ブーム、アーム、バケット)シリンダへの圧油の供給を絞るようにしたので旋回モータと作業機シリンダの同時操作性が良くなり作業性が向上する。
【0040】
また、旋回とブームの同時操作のときは旋回優先切換スイッチをON動作することにより旋回モータへの圧油を優先的に供給し、ブームシリンダへの圧油の供給を絞るようにしたからオペレータは任意に旋回優先を選択することが可能となる。
【0041】
更に、旋回モータと作業機シリンダの同時操作時には、旋回モータを優先して駆動すると共に、作業機シリンダへの圧油は可変絞りを介して供給するようにし、この可変絞りは作業機操作レバーの操作量に応じて絞り径を可変にできるので各種の作業に応じてブームやアーム等の作業速度を調整可能となり作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の油圧ショベルの油圧回路図である。
【図2】本発明の第2の油圧ショベルの油圧回路図である。
【図3】油圧ショベルの側面図である。
【図4】従来の油圧ショベルの油圧回路である。
【符号の説明】
2…油圧ポンプ、4a,7a,10a…絞り、4b,7b,10b,45c…チェック弁、5a,8a,11a,45a…パイロット式チェック弁、15,16,17,18…方向切換弁、20…旋回モータ、21…ブームシリンダ、22…アームシリンダ、23…バケットシリンダ、25,26,27,28…操作レバー、25A,26A,27A,28A…油圧パイロット弁、30,31,32,33…油圧センサ、36,39…電磁式切換弁、35,38…油圧式切換弁、29,36,39,40…パイロットポンプ、41…制御装置、42…旋回優先切換スイッチ、45b…可変絞り。
Claims (3)
- エンジン(1) により駆動される油圧ポンプ(2) と、パイロットポンプ(29,36,39,44) と、旋回用アクチュエータ(20)および作業機用アクチュエータ(21,22,23)に供給する圧油を油圧ポンプ(2) から並列に受ける旋回用方向切換弁(15)および作業機用方向切換弁(16,17,18)と、この各方向切換弁(15,16,17,18) を切換える旋回用油圧パイロット弁(28A) と作業機用油圧パイロット弁(25A,26A,27A) とを備えた油圧ショベルの油圧回路において、前記油圧ポンプ(2) と作業機用方向切換弁(16,17,18)とを繋ぐ、第1の管路(3c,5,8,11) 上に設けたパイロット式チェック弁(5a,8a,11a,45a) と、この第1の管路(3c,5,8,11) と並列に設けた第2の管路(3b,4,7,10) 上に絞り(4a,7a,10a,45b) とチェック弁(4b,7b,10b,45c) と、旋回用油圧パイロット弁(28A) および作業機用油圧パイロット弁(25A,26A,27A) とを同時に操作したときの操作信号をうけて前記第1管路(3c,5,8,11) 上に設けたパイロット式チェック弁(5a,8a,11a,45a) を閉動作させる指令信号を出力する制御装置(41)とを備えたことを特徴とする油圧ショベルの油圧回路。
- エンジン(1) により駆動される油圧ポンプ(2) と、パイロットポンプ(29,39,40)と、各アクチュエータ(20,21) に供給する圧油を油圧ポンプ(2) から並列に受ける旋回用方向切換弁(15)およびブーム用方向切換弁(16)と、この方向切換弁(15,16) を切換える油圧パイロット弁(27A,28A) とを備えた油圧ショベルの油圧回路において、前記油圧ポンプ(2) とブーム用方向切換弁(16)とを繋ぐ、第1の管路(3c,5)上に設けたパイロット式チェック弁(5a,45a)と、この第1の管路(3c,5)と並列に設けた第2の管路(3b,4)上に絞り(4a,45b)とチェック弁(4b,45c)とを設け、旋回優先を選択する切換手段(42)からのON信号をうけて前記第1管路(3c,5)上に設けたパイロット式チェック弁(5a,45a)を閉動作させる指令信号を出力する制御装置(41)を備えたことを特徴とする油圧ショベルの油圧回路。
- 前記旋回用油圧パイロット弁(28A) と、作業機用油圧パイロット弁(25A,26A,27A) とを同時に操作したときの信号をうけて電磁式切換弁(34,37,43)に指令信号を出力し、この電磁式切換弁(34,37,43)を開動作し、かつ、前記パイロットポンプ (36,39,44) からのパイロット圧を電磁式切換弁(34,37,44)を介して前記第1管路(3c,5,8,11) 上に設けたパイロット式チェック弁(5a,8a,11a,45a) に加えて閉動作させる指令信号を出力する制御装置(41)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の油圧ショベルの油圧回路。
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