JP7142041B2 - ヒューム吸引移動式溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばタンクのように比較的大型のワークを溶接する場合に好適なヒューム吸引機能を備え、移動しながら溶接作業を行うことのできるヒューム吸引移動式溶接装置に係るものである。
従来から下記特許文献1、2に示すようにヒューム吸引機能を備えた移動式の溶接装置が広く使用されている。このうち、特許文献1に示す溶接装置は、溶接用トーチをスイングアームの先端部に取り付けることで自由に移動しながら溶接作業を行うことができるようにしている。また、溶接用トーチの近傍にヒューム吸引用の小型の粉塵フードを配置しており、この粉塵フードから延びるヒューム吸引ホースを上記スイングアームに沿わせるように配設している。
一方、特許文献2に示す溶接装置は、可動ブームを有するトーチスタンドにより溶接用トーチを吊り下げて支持している。また、溶接用トーチにはシールドガス吐出ノズルと小型のフード付きの吸引ノズルが取り付けられており、吸引ノズルから延びるヒューム吸引ホースは、上記可動ブームとは別方向に引き出されている。
この他、更に大型のワークの溶接を行う溶接装置になると、クレーンアーム等の先端にワイヤ送給装置を取り付けた移動式溶接装置も使用されている。その場合には、先端に広口の集塵フードを取り付けた口径の大きな吸引ホースを備えた集塵装置が別途用意されて使用されていた。
実開昭58-143085号公報 特開2006-231355号公報
しかし、屋内でタンクのように比較的大型のワークの溶接を行う場合には、上記特許文献1、2において開示されているような小型の粉塵フードや吸引ノズルでは、充分なヒュームの吸引は期待できない。一方、溶接装置とは別に集塵装置を用意してセパレート仕様で溶接作業を行う方式では、溶接個所の移動に伴って溶接用トーチと集塵フードの両方を別々に移動しなければならないから作業効率が悪く、作業者の労力の負担が大きくなってしまう。
また、狭い屋内で溶接作業を行う場合には、集塵装置を別に設けると場所を取り、円滑な溶接作業に支障を来たしてしまう。
本発明は、このような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、大型のワークの溶接を行っている溶接現場において、作業に支障を来たすことなく、移動しながらの溶接作業を円滑に負担無く行うことができ、ヒュームの吸引効率にも優れたヒューム吸引移動式溶接装置を提供することにある。
上記目的を達すべく本発明の請求項1によるヒューム吸引移動式溶接装置は、溶接用トーチと溶接用トーチにワイヤを送給するワイヤ送給装置とを有する溶接手段と、上記溶接用トーチとワイヤ送給装置とを保持して所望の位置への移動を可能にする軸部フレームとアームフレームとを有する移動手段と、上記ワイヤ送給装置の上方の近傍位置に設けられる吸引フードと該吸引フードから延びる吸引経路とを有するヒューム吸引手段と、を備え、
上記移動手段は、基体に取り付けられる接続フレームと、上記接続フレームによって回動可能な状態で支持される軸部フレームと、上記軸部フレームの上端に接続されて水平方向に延びるアームフレームと、上記溶接用トーチとワイヤ送給装置を上下方向に移動可能に吊持する吊持手段と、を備えており、
上記ヒューム吸引手段は、上記吸引フードと、上記アームフレームの先端と上記吸引フードとを上下方向に変位可能な状態で接続するフレキシブルホースと、上記軸部フレームとアームフレームの内方空間に形成される吸引経路と、上記吸引経路の終端に接続される集塵機と、を備えることによって構成されており、
上記軸部フレームは、固定状態で上記接続フレームに取り付けられる固定フレームと、軸受部を介して水平方向に回動可能な状態で上記接続フレームに取り付けられる可動フレームと、を備えており、上記固定フレームと可動フレームの接続部には、ヒュームの外方への流出を防止する第1流出防止部材が設けられており、
上記アームフレームは、上記軸部フレームの可動フレームに対して固定状態で接続される第1水平フレームと、上記第1水平フレームに対して更に水平方向に回動可能な状態で接続される第2水平フレームと、上記第1水平フレームと第2水平フレームの中間に設けられて両者を接続する垂直フレームと、を備え、上記垂直フレームは、上記第1水平フレームの終端に接続される第1垂直フレームと、上記第2水平フレームの始端に接続される第2垂直フレームと、を備えており、上記第1垂直フレームと第2垂直フレームの接続部には、ヒュームの外方への流出を防止する第2流出防止部材が設けられており、
上記吊持手段は、電動式のホイストによって構成されていて、上記第2水平フレームの先端部に設けられ、上記ホイストの吊り具は第2水平フレームの先端の下方に突出している吸引ダクトから、フレキシブルホースと吸引フードの中心部を通って下方で上記溶接用トーチとワイヤ送給装置を保持して上下方向に移動させるように構成されており、
上記溶接用トーチとワイヤ送給装置が上下方向に移動するとこれに従って吸引フードが上下方向に移動し、常に溶接用トーチとワイヤ送給装置の上方に位置するように構成されていることを特徴とするものである。
そして、上記手段によって以下のような効果が得られる。即ち、本発明のヒューム吸引移動式溶接装置によると、大量かつ広範囲のヒュームの吸引に対応できる吸引フードが設けられているから大型のワークの溶接作業を行っている作業現場での使用が可能になる。
また、ヒューム吸引手段の吸引経路が移動手段の軸部フレームとアームフレームの内方空間を利用して設けられているから、従来、溶接装置と集塵装置を別々で使用していた方式に比べて作業スペースを広く、効率的に使用でき、作業者の労力を小さくして円滑な溶接作業と効果的なヒュームの吸引とを実行することが可能になる。
また、移動手段を、基体に取り付けられる接続フレームと、該接続フレームによって回動可能な状態で支持される軸部フレーム及びアームフレームと、溶接用トーチとワイヤ送給装置を吊持して上下動させる吊持手段と、を備えることによって構成した場合には、溶接用トーチとワイヤ送給装置を水平方向と垂直方向の広い範囲に移動して溶接作業の省力化と作業効率の一層の向上とが図られるようになる。
また、ヒューム吸引手段を、吸引フードとフレキシブルホースと吸引経路と集塵機とを備えることによって構成した場合には、フレキシブルホースの伸縮によって溶接用トーチとワイヤ送給装置の上下方向の移動に対応できるようになり、吸引したヒュームの外部流出も防止される。
また、軸部フレームを、固定状態で接続フレームに取り付けられる固定フレームと、回転可能な状態で接続フレームに取り付けられる可動フレームと、を備えることによって構成した場合には、集塵機を固定フレーム側に取り付けることで集塵機の固定状態での設置を可能にし、可動フレーム側に取り付けられるアームフレームのみを回動させることが可能になる。
また、固定フレームと可動フレームの接続部に第1流出防止部材を設けた場合には、可動フレームの回動を可能にした状態で固定フレームと可動フレームの接続部からのヒュームの外部流出を防止することが可能になる。
また、アームフレームを、第1水平フレームと第2水平フレームと両者を接続する垂直フレームと、を備えることによって構成し、垂直フレームを、第1水平フレーム側に接続される第1垂直フレームと第2垂直フレーム側に接続される第2垂直フレームとによって構成した場合には、第1水平フレームと第2水平フレームとの間に垂直フレームの高さ分の段差を形成した状態で水平方向に回動し得る二つの関節を有するアームフレームを形成することが可能になる。
また、第1垂直フレームと第2垂直フレームの接続部に第2流出防止部材を設けた場合には、第1垂直フレームと第2垂直フレームの回転方向の相対的な移動を可能にした状態で第1垂直フレームと第2垂直フレームの接続部からのヒュームの外部流出を防止することが可能になる。
また、吊持手段として手動式のチェーンブロックを採用した場合には、使い勝手の良いい低コストの吊持手段を提供できるようになり、吊持手段として電動式のホイストを採用した場合には、作業者の一層の労力の軽減と作業効率の向上とが期待できる。
また、軸部フレームとアームフレームを管状部材によって構成した場合には、軸部フレームとアームフレームの内方空間をヒュームが通る吸引経路として広く利用できるようになり、大量のヒュームにも対応できる円滑なヒュームの吸引が可能になる。
また、吊持手段を第2水平フレームの先端部に設けて直接溶接用トーチとワイヤ送給装置を上下方向に移動させるようにした場合には、溶接用トーチとワイヤ送給装置の水平方向の位置をそのままにして垂直方向の位置のみを変えることが可能になる。
また、吊持手段を第1水平フレームの先端部に設けて回動支点を中心に回動する第2水平フレームの先端部を上下方向に移動させるようにした場合には、溶接用トーチとワイヤ送給装置を第2水平フレームの回動によって水平方向に所定量変位させながら垂直方向の位置も同時に変えることが可能になる。
また、工場内または工場外に一基設けた集塵機に対して複数本の吸引経路を一本にまとめて接続するようにした場合には、工場内で行われている複数の溶接作業で発生したヒュームを一度に単一の集塵機によって回収することが可能になる。
これにより、効率の良いヒュームの回収と、設備コストの削減及び工場内の作業スペースの拡大を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、ヒューム吸引移動式溶接装置を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、ヒューム吸引移動式溶接装置を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、軸部フレームを分解して示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、垂直フレームを分解して示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、第2水平フレーム、フレキシブルホース及び吸引フードを分解して示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、ヒューム吸引移動式溶接装置を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、第2水平フレームの回動支点の周辺を分解して示す斜視図である。
以下、図1~図5に示す第1の実施の形態と、図6及び図7に示す第2の実施の形態と、の二つの実施の形態を例にとって、本発明のヒューム吸引移動式溶接装置の構成と作動態様について具体的に説明する。
尚、以下の説明では第1の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置を例にとって、その全体構成の概略について最初に説明する。次に、第1の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置を構成している各構成部材について具体的に説明した後、第1の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置の作動態様と作用、効果について説明する。
次に、第2の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置の構成と作動態様及び作用、効果について上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、最後にこれら二つの実施の形態とは部分的構成を異にする他の実施の形態について言及する。
[第1の実施の形態]
(1)ヒューム吸引移動式溶接装置の全体構成の概略(図1及び図2参照)
本発明のヒューム吸引移動式溶接装置1は、例えばタンクのように比較的大型のワークWの溶接作業を行う場合に好適な溶接装置であって、溶接によって発生したヒュームFを吸引する機能を備えた移動式の溶接装置である。
具体的には、溶接用トーチ3と溶接用トーチ3にワイヤLを送給するワイヤ送給装置5とを有する溶接手段7と、上記溶接用トーチ3とワイヤ送給装置5とを保持して所望の位置への移動を可能にする軸部フレーム9とアームフレーム11とを有する移動手段13と、上記ワイヤ送給装置5の上方の近傍位置に設けられる吸引フード15と該吸引フード15から延びる吸引経路17とを有するヒューム吸引手段19と、を備えることによって本発明のヒューム吸引移動式溶接装置1は、基本的に構成されている。
そして、本実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Aは、上述したヒューム吸引手段19の吸引経路17が上記移動手段13の軸部フレーム9とアームフレーム11の内方空間を利用して設けられていることを特徴としている。
尚、上記ワイヤ送給装置5としてはプッシュ式、プル式、プッシュ・プル式があるが、本実施の形態では一例としてプッシュ式のワイヤ送給装置5を使用している。また、ワイヤ送給装置5の送給モータMに電源を供給するケーブルCが軸部フレーム9とアームフレームに沿わせて設けられており、該ケーブルCの終端は溶接機本体21に接続されている。
(2)ヒューム吸引移動式溶接装置の具体的構成(図1~図5参照)
本実施の形態では移動手段13は、基体23(例えば、工場の構造躯体の柱材)に取り付けられる接続フレーム25と、該接続フレーム25によって回転可能な状態で支持される軸部フレーム9と、該軸部フレーム9の上端に接続されて水平方向X、Yに延びるアームフレーム11と、上記溶接用トーチ3とワイヤ送給装置5を上下方向Zに移動可能に吊持する吊持手段27と、を備えることによって構成されている。
接続フレーム25は、平板状の取付けベース29に対して庇状に張り出す三枚の支持平板31、32、33を適宜の間隔を空けて配置した部材である。
このうち、取付けベース29の上部に配置されている支持平板31には、スラストベアリングとボールベアリングによって構成される軸受部35と、該軸受部35によって支承される押圧ロッド37と、該押圧ロッド37の下端に設けられ、軸部フレーム9とアームフレーム11の接続部の上面に押し当てることによって支持する当て板39と、上記押圧ロッド37の上部に形成されている図示しない雌ねじ部に螺合する取付けボルト41と、が設けられている。
また、取付けベース29の下部に配置されている上方の支持平板32には、軸部フレーム9の後述する可動フレーム43に外嵌する円形の穴部45が形成されており、該穴部45の外周縁には上記可動フレーム43の外周面に当接する一例としてボールベアリングによって構成される案内コロ47が等間隔に複数個(一例として8個)配置されている。
また、取付けベース29の下部に配置されている下方の支持平板33には、軸部フレーム9の後述する固定フレーム49に外嵌するパイプ材50を取り付けるための一例として円形の穴部51が形成されている。
そして、このようにして構成される接続フレーム25は、ボルト、ナット等を使用して基体23である工場の構造躯体の柱材に一例として取り付けられる。
軸部フレーム9は、固定状態で上記接続フレーム25に取り付けられる下部の固定フレーム49と、上記軸受部35を介して水平方向X、Yに回動可能な状態で上記接続フレーム25に取り付けられる上部の可動フレーム43と、を備えている。
また、固定フレーム49と可動フレーム43の接続部には、溶接によって発生したヒュームFの外方への流出を防止する一例として合成ゴム製のスリーブ状の部材によって形成されている第1流出防止部材53が設けられている。尚、本実施の形態では上記固定フレーム49と可動フレーム43の両方が円形断面の管状部材によって構成されている。
アームフレーム11は、上記軸部フレーム9の可動フレーム43に対して固定状態で接続される第1水平フレーム55と、該第1水平フレーム55に対して更に水平方向X、Yに回動可能な状態で接続される第2水平フレーム57と、第1水平フレーム55と第2水平フレーム57の中間に設けられて両者を接続する垂直フレーム59と、を備えることによって一例として構成されている。
また、垂直フレーム59は、第1水平フレーム55の終端に接続される第1垂直フレーム61と、第2水平フレーム57の始端に接続される第2垂直フレーム63と、を備えている。
また、第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63の接続部には、ヒュームFの外方への流出を防止する一例として合成ゴム製のスリーブ状の部材によって形成されている第2流出防止部材65が設けられている。
また、第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63を上下方向Zに貫通する回転軸67が設けられており、この回転軸67を中心にして第2垂直フレーム63が水平方向X、Yに所定角度回動できるように構成されている。
具体的には、一例として、第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63の上下に設けた穴部と、第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63内に設けたパイプ部に、回転軸67を挿通し、回転軸67の上下端と第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63の間にスラスト軸受等を設けることによって、第2垂直フレーム63が水平方向X、Yに所定角度回動できるように構成されている。
この他、第1水平フレーム55の終端と第2水平フレーム57の終端には、第2水平フレーム57の終端の下方への傾きを防止するための補強用の吊り具69が設けられている。
吊持手段27は、本実施の形態では第2水平フレーム57の先端部に設けられており、直接、ワイヤ送給装置5を吊り具71で吊って、溶接用トーチ3とワイヤ送給装置5を上下方向Zに移動できるように構成されている。尚、本実施の形態では吊持手段27として、電動式のホイストが採用されている。尚、本実施の形態では、上記第1水平フレーム55、第2水平フレーム57、第1垂直フレーム61及び第2垂直フレーム63は、円形断面の管状部材によって構成されている。
ヒューム吸引手段19は、吸引フード15と、該吸引フード15と上記アームフレーム11の先端とを上下方向Zに変位可能な状態で接続するフレキシブルホース73と、軸部フレーム9とアームフレーム11の内方空間に形成される吸引経路17と、吸引経路17の終端に接続される集塵機75と、を備えることによって一例として構成されている。
吸引フード15は、直下に位置するワイヤ送給装置5を覆い隠すことができる大きさの笠状の部材で、その上部には、次に述べるフレキシブルホース73に内嵌する嵌合凸部77が設けられている。また、該嵌合凸部77の中心には嵌合凸部77を貫通する吊持ロッド79が上下方向Zに延びるように配設され、該吊持ロッド79の上下に上述した吊り具71が取り付けられている。
フレキシブルホース73は、蛇腹状のホースによって一例として構成されており、吸引フード15内に取り込まれたヒュームFを上述した第2水平フレーム57先端の下方に突出している吸引ダクト81に導く役割を有している。
そして、フレキシブルホース73の上部は、上記吸引ダクト81に外嵌され、フレキシブルホース73の下部は、上述したように上記吸引フード15の嵌合凸部77に外嵌した状態で取り付けられている。
吸引経路17は、本実施の形態では吸引フード15からフレキシブルホース73、吸引ダクト81、第2水平フレーム57、第2垂直フレーム63、第2流出防止部材65、第1垂直フレーム61、第1水平フレーム55、可動フレーム43、第1流出防止部材53及び固定フレーム49のそれぞれの内方空間を通って集塵機75に接続されるまでの連続した経路によって構成されている。
そして、集塵機75において、ヒュームF中に含まれる粉塵や有毒ガス等が取り除かれる。
(3)ヒューム吸引移動式溶接装置の作動態様と作用、効果
このようにして構成される本実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Aを使用してワークWの溶接作業を行う場合には、ヒューム吸引移動式溶接装置1Aを以下述べるような態様で作動させて溶接作業が実行される。
最初に、吊持手段27を作動させて溶接用トーチ3を手で取れる高さになるまでワイヤ送給装置5と溶接用トーチ3を下降させる。次に、作業者はワイヤ送給装置5のフレームを掴んで溶接作業を行う位置までワイヤ送給装置5を移動させる。これに伴って、第1水平フレーム55は、軸部フレーム9の回動軸10を中心に水平方向X、Yに回転し、第2水平フレーム57は、回転軸67を中心に水平方向X、Yに旋回する。
溶接用トーチ3が溶接位置に到達したら、ワイヤ送給装置5と溶接機本体21と集塵機75の電源を入れて溶接作業を開始する。ワークWが大型の場合には、溶接用トーチ3を広い範囲に動かしながら溶接作業を行うことになるが、溶接用トーチ3の上方には、口径の大きな吸引フード15が設けられているから、溶接によって発生したヒュームFのほとんどが吸引フード15内に取り込まれて行く。
吸引フード15内に取り込まれたヒュームFは、上述した吸引経路17を通って集塵機75に送られ、ヒュームF中の粉塵と有毒ガス等が除かれた浄化された空気のみが外部に排出される。尚、固定フレーム49と可動フレーム43との接続部と、第1垂直フレーム61と第2垂直フレーム63と、の接続部には、構造上、隙間が形成されるが、これらの接続部には、第1流出防止部材53と第2流出防止部材65が設けられているから、これらの接続部でのヒュームFの外部流出は防止されている。
そして、このようにして構成される本実施の形態によるヒューム吸引移動式用溶接装置1Aによれば、タンクのように大型のワークWの溶接作業を行っている現場でも、効率良くヒュームFを回収して安全に溶接作業を行うことができる。
また、ヒューム吸引手段19の吸引経路17を移動手段13の軸部フレーム9及びアームフレーム11と一体化させる構成を採用したから、移動手段13の動きが円滑になり、作業スペースを広く使えるようになる。これに伴い、移動しながらの溶接作業が容易かつ負担無く実行できるようになる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Bは、一部の構成が相違するだけで基本的に上述した第1の実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Aと同様の構成を有している。従って、ここでは上記第1の実施の形態と同様の構成については説明を省略し、上記第1の実施の形態と相違する第2の実施の形態特有のヒューム吸引移動式溶接装置1Bの構成とその作動態様を中心にして説明する。
(1)ヒューム吸引移動式溶接装置の構成(図6及び図7参照)
即ち、本実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Bでは、図示のように吊持手段27が第1水平フレーム55の先端部に設けられており、基端部に回動支点83が設けられた第2水平フレーム57の先端部にかけて吊り具71を張設することで、上記回動支点83を中心に回動する第2水平フレーム57を介して溶接用トーチ3とワイヤ送給装置5を上下方向Zに移動させるように構成されている。
具体的には、第2水平フレーム57を、第2垂直フレーム63と接続される基部85と伸張部87に分け、両者の接続部に一例として図7に示すような構造のヒンジ部材89を取り付けると共に、両者の接続部を被覆する一例としてフレキシブルホースで構成される第3流出防止部材91を外嵌させることによって折り曲げ可能な構成にしている。
尚、ヒンジ部89は、中央で回動自在に接続されているヒンジ本体93の両端に基部85に内嵌するソケット部95と伸張部87に内嵌するソケット部97を設けることによって一例として構成されている。
(2)ヒューム吸引移動式溶接装置の作動態様と作用、効果
このようにして構成される本実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Bを使用して溶接作業を行う場合には、吊持手段27を作動させると、第2水平フレーム57の伸張部87が回動支点83を中心にして上下に回動する。
これに伴って、第2水平フレーム57の先端部に吊持状態で設けられているワイヤ送給装置5と溶接用トーチ3は、水平方向X、Yに変位しながら上下方向Zに移動するようになる。
また、吸引ダクト81から第2水平フレーム57の内方空間に進入したヒュームFは、伸張部87から第3流出防止部材91が設けられている伸張部87と基部85との接続部を通って、基部85内に至り、第2垂直フレーム63の内方空間に流入するようになる。
この際、伸張部87と基部85との接続部には、第3流出防止部材91が設けられているから、該接続部でのヒュームFの外部流出は防止されている。
そして、このようにして構成される本実施の形態によるヒューム吸引移動式溶接装置1Bによっても、上記第1の実施の形態と同様、タンクのように大型のワークWの溶接作業を行っている場合でも、効率良くヒュームFを回収して安全に溶接作業を行うことができる。
また、ヒューム吸引手段19の吸引経路17を移動手段13の軸部フレーム9及びアームフレーム11と一体化させる構成の採用によって、移動手段13の動きが円滑になり、作業スペースを広く使えるようになる。これに伴い、移動しながらの溶接作業が容易かつ負担無く実行できるようになる。
[他の実施の形態]
本発明のヒューム吸引移動式溶接装置1は、上述した二つの実施の形態のものに限定されず、その発明の要旨内での変更が可能である。
例えば、吊持手段27は、電動式のホイストに限らず、手動式のチェーンブロックや油圧式等のシリンダ等であってもよい。また、接続フレーム25は、基体23としての工場の構造躯体の柱材に固定する他、工場の構造躯体の壁面や天井部に架け渡されている梁材、また、床面に設置された支柱等に固定してもよい。
また、工場内で複数の溶接作業が行われている場合には、集塵機75を工場内または工場外に一基のみ設け、工場内の複数本の吸引経路17を一本にまとめて単一の集塵機75でそれぞれの吸引経路17を流れて来るヒュームFを一挙に回収するようにすることも可能である。これにより、効率の良いヒュームの回収と、設備コストの削減及び工場内の作業スペースの拡大を図ることができる。
本発明のヒューム吸引移動式溶接装置1は、工場内で溶接作業を行っている種々の作業分野等で利用でき、特に大型のワークの溶接作業を行っている場合に、効率良く、安全にヒュームを吸引して円滑に負担無く溶接作業を行いたい場合に利用可能性を有する。
1 ヒューム吸引移動式溶接装置
3 溶接用トーチ
5 ワイヤ送給装置
7 溶接手段
9 軸部フレーム
10 回動軸
11 アームフレーム
13 移動手段
15 吸引フード
17 吸引経路
19 ヒューム吸引手段
21 溶接機本体
23 基体
25 接続フレーム
27 吊持手段
29 取付けベース
31 支持平板
32 支持平板
33 支持平板
35 軸受部
37 押圧ロッド
39 当て板
41 取付けボルト
43 可動フレーム
45 穴部
47 案内コロ
49 固定フレーム
50 パイプ材
51 穴部
53 第1流出防止部材
55 第1水平フレーム
57 第2水平フレーム
59 垂直フレーム
61 第1垂直フレーム
63 第2垂直フレーム
65 第2流出防止部材
67 回転軸
69 吊り具
71 吊り具
73 フレキシブルホース
75 集塵機
77 嵌合凸部
79 吊持ロッド
81 吸引ダクト
83 回動支点
85 基部
87 伸張部
89 ヒンジ部材
91 第3流出防止部材
93 ヒンジ本体
95 ソケット部
97 ソケット部
W ワーク
F ヒューム
L ワイヤ
M 送給モータ
C ケーブル
X、Y 水平方向
Z 上下方向

Claims (1)

  1. 溶接用トーチと溶接用トーチにワイヤを送給するワイヤ送給装置とを有する溶接手段と、上記溶接用トーチとワイヤ送給装置とを保持して所望の位置への移動を可能にする軸部フレームとアームフレームとを有する移動手段と、上記ワイヤ送給装置の上方の近傍位置に設けられる吸引フードと該吸引フードから延びる吸引経路とを有するヒューム吸引手段と、を備え、
    上記移動手段は、基体に取り付けられる接続フレームと、上記接続フレームによって回動可能な状態で支持される軸部フレームと、上記軸部フレームの上端に接続されて水平方向に延びるアームフレームと、上記溶接用トーチとワイヤ送給装置を上下方向に移動可能に吊持する吊持手段と、を備えており、
    上記ヒューム吸引手段は、上記吸引フードと、上記アームフレームの先端と上記吸引フードとを上下方向に変位可能な状態で接続するフレキシブルホースと、上記軸部フレームとアームフレームの内方空間に形成される吸引経路と、上記吸引経路の終端に接続される集塵機と、を備えることによって構成されており、
    上記軸部フレームは、固定状態で上記接続フレームに取り付けられる固定フレームと、軸受部を介して水平方向に回動可能な状態で上記接続フレームに取り付けられる可動フレームと、を備えており、上記固定フレームと可動フレームの接続部には、ヒュームの外方への流出を防止する第1流出防止部材が設けられており、
    上記アームフレームは、上記軸部フレームの可動フレームに対して固定状態で接続される第1水平フレームと、上記第1水平フレームに対して更に水平方向に回動可能な状態で接続される第2水平フレームと、上記第1水平フレームと第2水平フレームの中間に設けられて両者を接続する垂直フレームと、を備え、上記垂直フレームは、上記第1水平フレームの終端に接続される第1垂直フレームと、上記第2水平フレームの始端に接続される第2垂直フレームと、を備えており、上記第1垂直フレームと第2垂直フレームの接続部には、ヒュームの外方への流出を防止する第2流出防止部材が設けられており、
    上記吊持手段は、電動式のホイストによって構成されていて、上記第2水平フレームの先端部に設けられ、上記ホイストの吊り具は第2水平フレームの先端の下方に突出している吸引ダクトから、フレキシブルホースと吸引フードの中心部を通って下方で上記溶接用トーチとワイヤ送給装置を保持して上下方向に移動させるように構成されており、
    上記溶接用トーチとワイヤ送給装置が上下方向に移動するとこれに従って吸引フードが上下方向に移動し、常に溶接用トーチとワイヤ送給装置の上方に位置するように構成されていることを特徴とするヒューム吸引移動式溶接装置。
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