JP7141184B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用
いられる静電荷像現像用トナー等に関する。
近年、印刷装置の高速化、省エネルギー化の観点から、低温定着性に優れたトナーが要求されている。しかしながら、低温定着性を改良するために、トナーの軟化点やガラス転移温度を低く設計すると、保存安定性や耐久性が低下するという弊害が生じる。そこで、ワックスを含むことでトナーに離形性を付与し、低温定着性、保存安定性及び耐久性が良好になるトナーの開発が行われている。
特許文献1では、結着樹脂、着色剤及びワックスを含有するカラートナーであって、所定の条件でヘキサン中に該トナーを分散させて得られる抽出液におけるワックス濃度、及び3μm以上の円相当径を有する粒子の平均円形度が所定の範囲であり、該ワックスの含有量が、結着樹脂100質量部あたり1~15質量部であるカラートナーが記載されている。該トナーは、低温定着性、耐久性等が良好であることが記載されている。
特開2005-157343号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、低温定着性と耐久性が両立できなかった。本発明は、低温定着性及び耐久性に優れる静電荷像現像用トナーに関する。
本発明は、結着樹脂(A)、ワックス(B)、及びワックス分散剤(C)を含有する静電荷像現像用トナーであって、
前記ワックス(B)の融点が70℃以上105℃以下であり、
前記トナーの示差走査熱量計によるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH1が4J/g以上かつ15J/g以下であり、
前記トナーをヘキサンで洗浄した後のトナーの示差走査熱量計によるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2がΔH2/ΔH1>0.4の関係式を満たす、静電荷像現像用トナーに関する。
本発明によれば、低温定着性及び耐久性に優れる静電荷像現像用トナーを提供できる。
[静電荷像現像用トナー]
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)は、結着樹脂(A)、ワックス(B)、及びワックス分散剤(C)を含有する。
ワックス(B)の融点が70℃以上105℃以下である。
更に、トナーの示差走査熱量計(以下、「DSC」ともいう)によるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH1が、4J/g以上かつ15J/g以下であり、トナーをヘキサンで洗浄した後のトナーのDSCによるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2が、ΔH2/ΔH1>0.4の関係式を満たす。
以上の構成を有することで、低温定着性及び耐久性に優れるトナーが得られる。その理由は定かではないが、次のように考えられる。
ワックス(B)は結晶性であり、トナーのDSCによる測定において吸熱ピークを示し、その吸熱量ΔH1はトナー中に含まれるワックス(B)の含有量の指標となる。一方、トナーをヘキサンで洗浄すると、表面近傍に存在するワックスがヘキサン中に溶出する。そのため、ヘキサンで洗浄した後のトナーのDSCによるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2は、トナー内部に残存するワックス(B)の含有量の指標となる。そして、吸熱量ΔH1を所定の範囲とし、更に吸熱量ΔH2が特定の関係式を満たすことにより、所定量のワックスが均一に微分散化されたトナーを得ることができ、低温定着性及び耐久性が向上すると考えられる。
<結着樹脂(A)>
結着樹脂(A)としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン-アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。中でも、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、ポリエステル系樹脂を含むものが好ましい。
結着樹脂(A)中のポリエステル系樹脂の含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、更に好ましくは100質量%である。
結着樹脂(A)の軟化点は、耐久性をより向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは100℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下である。
結着樹脂(A)のガラス転移温度は、耐久性をより向上させる観点から、好ましくは45℃以上、より好ましくは47℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
結着樹脂(A)は、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、酸性基を有することが好ましい。ワックス分散剤(C)として後述する塩基性窒素含有基原料とワックス親和性基原料を反応させてなる化合物(X)を用いる場合、結着樹脂(A)が酸性基を有することにより、酸塩基相互作用により、結着樹脂(A)中にワックス(B)を微分散化することができ、低温定着性及び耐久性をより向上させることができる。該酸性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基が挙げられる。中でもカルボキシ基が好ましい。結着樹脂(A)の酸価は、耐久性をより向上させる観点から、好ましくは60mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下、更に好ましくは20mgKOH/g以下であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、更に好ましくは5mgKOH/g以上である。
結着樹脂(A)の軟化点、ガラス転移温度及び酸価は、結着樹脂(A)の原料モノマーの種類や組成比、触媒量等の調整、反応温度や反応時間、反応圧力等の反応条件の選択によって適宜調整することができる。また、それらの値は、実施例に記載の方法により求められる。
(ポリエステル系樹脂)
本発明に用いられるポリエステル系樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂、変性されたポリエステル系樹脂が挙げられる。変性されたポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂のウレタン変性物、ポリエステル樹脂のエポキシ変性物が挙げられる。中でも、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との縮合物である。
アルコール成分としては、例えば、芳香族ジオール、直鎖又は分岐の脂肪族ジオール、脂環式ジオール、3価以上の多価アルコールが挙げられる。
芳香族ジオールは、好ましくはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物であり、より好ましくは式(I):
Figure 0007141184000001

(式中、R1O及びOR2はオキシアルキレン基であり、R1及びR2はそれぞれ独立にエチレン又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、そして、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは4以下である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、ビスフェノールA〔2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン〕のポリオキシプロピレン付加物、ビスフェノールAのポリオキシエチレン付加物が挙げられる。
直鎖又は分岐の脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8‐オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオールが挙げられる。
脂環式ジオールとしては、例えば、水素添加ビスフェノールA〔2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン〕、水素添加ビスフェノールAの炭素数2以上4以下のアルキレンオキサイド(平均付加モル数2以上12以下)付加物が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールが挙げられる。
これらのアルコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルコール成分は、芳香族ジオール、及び、直鎖又は分岐の脂肪族ジオールから選ばれる少なくとも1種が好ましく、芳香族ジオールがより好ましく、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が更に好ましい。アルコール成分としてビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を用いる場合、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、更に好ましくは100モル%である。
カルボン酸成分としては、例えば、ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
明細書中、ポリエステル樹脂のカルボン酸成分には、その例示の化合物のみならず、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1以上3以下)も含まれる。
ジカルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸、直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸、及び、直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、芳香族ジカルボン酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、好ましくは95モル%以下である。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸の炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、そして、好ましくは30以下、より好ましくは20以下である。
直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸としては、好ましくは3価のカルボン酸であり、例えばトリメリット酸が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸を含む場合、3価以上の多価カルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは3モル%以上、より好ましくは5モル%以上であり、そして、好ましくは40モル%以下、より好ましくは30モル%以下、更に好ましくは20モル%以下である。
これらのカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルコール成分の水酸基に対するカルボン酸成分のカルボキシ基のモル当量比〔COOH基/OH基〕は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上であり、そして、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である。
ポリエステル系樹脂の軟化点、ガラス転移温度及び酸価は、前述の結着樹脂(A)と同様であり、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比、触媒量等の調整、反応温度や反応時間、反応圧力等の反応条件の選択によって適宜調整することができる。また、それらの値も、同様に実施例に記載の方法により求められる。
ポリエステル系樹脂は、例えば、エステル化触媒等の存在下、アルコール成分及びカルボン酸成分の公知の方法の重縮合により得られ、具体的には実施例に記載の方法に従って行うことができる。
なお、結着樹脂(A)がポリエステル系樹脂を含む場合、本発明の効果が損なわれない範囲において、ポリエステル系樹脂以外の他の樹脂を含有してもよい。ポリエステル系樹脂以外の樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-塩化ビニル共重合体、スチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体等のスチレンもしくはスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体であるスチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、脂肪族又は脂環式炭化水素樹脂等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらの中でもトナーの粉砕性の観点から、スチレン系樹脂が好ましい。
結着樹脂(A)としてポリエステル系樹脂とスチレン系樹脂を併用する場合、結着樹脂(A)は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるスチレン系樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位と、を含む複合樹脂であってもよい。
複合樹脂におけるスチレン系樹脂セグメントとポリエステル樹脂セグメントとの質量比(スチレン系樹脂セグメント/ポリエステル樹脂セグメント)は、トナーを製造する際の流動性及び粉砕性の観点から、好ましくは3/97以上、より好ましくは5/95以上、更に好ましくは7/93以上、更に好ましくは10/90以上であり、そして、低温定着性及び耐久性の観点から、好ましくは20/80以下、より好ましくは17/83以下、更に好ましくは15/85以下である。なお、上記の計算において、ポリエステル樹脂セグメントの質量は、用いられるポリエステル樹脂の原料モノマーの質量から、重縮合反応により脱水される反応水の量(計算値)を除いた量であり、両反応性モノマーの量は、ポリエステル樹脂の原料モノマー量に含める。また、スチレン系樹脂セグメントの量は、スチレン系樹脂の原料モノマーの質量であり、重合開始剤の量は含めない。
本発明において、ポリエステル系樹脂は、耐久性及び低温定着性の両立の観点から、軟化点が好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上互いに異なる2種以上のポリエステル系樹脂を含有していてもよい。2種以上のポリエステル系樹脂の中で、最も低い軟化点を有するポリエステル系樹脂の軟化点は、耐久性をより向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは95℃以上、更に好ましくは105℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは135℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは115℃以下である。2種以上のポリエステル系樹脂の中で、最も高い軟化点を有するポリエステル系樹脂の軟化点は、トナーの耐久性を向上させ感光体へのフィルミングの発生を抑制する観点から、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上、更に好ましくは130℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下である。2種以上のポリエステル系樹脂を含有する場合、トナーの生産性を向上させる観点から、2種を併用することが好ましい。
高軟化点ポリエステル系樹脂の軟化点と低軟化点ポリエステル系樹脂の軟化点との差は、低温定着性の観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以上、更に好ましくは20℃以上、更に好ましくは25℃以上であり、そして、耐久性及び帯電性の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、更に好ましくは40℃以下である。
2種のポリエステル系樹脂を用いる場合、高軟化点ポリエステル系樹脂と低軟化点ポリエステル系樹脂との質量比(高軟化点ポリエステル系樹脂/低軟化点ポリエステル系樹脂)は、好ましくは10/90以上、より好ましくは20/80以上、更に好ましくは30/70以上であり、そして、好ましくは90/10以下、より好ましくは80/20以下、更に好ましくは70/30以下、更に好ましくは60/40以下、更に好ましくは50/50以下である。
<ワックス(B)>
ワックス(B)としては、炭化水素ワックス又はその酸化物、エステルワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、脂肪酸金属塩、高級アルコール類等が挙げられる。これらの中でも、炭化水素ワックスもしくはその酸化物、又はエステルワックスが好ましく、炭化水素ワックス又はその酸化物がより好ましく、炭化水素ワックスが更に好ましい。
炭化水素ワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
エステルワックスとしては、カルナウバワックス、モンタンワックス又はそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
ワックス(B)の融点は、耐久性に優れるトナーを得る観点から、70℃以上であり、好ましくは75℃以上であり、そして、低温定着性に優れるトナーを得る観点から、105℃以下であり、好ましくは103℃以下、より好ましくは101℃以下である。ワックスを2種以上組み合わせて使用する場合は、それぞれのワックスの融点が、前述の範囲内であることが好ましい。ワックス(B)の融点は、後述の実施例に記載の方法により求められる。
ワックス(B)の含有量は、結着樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
<ワックス分散剤(C)>
トナーは、ワックス(B)を微分散化し、耐久性及び低温定着性に優れるトナーを得る観点から、ワックス分散剤(C)を含有する。ワックス分散剤(C)は、ワックス(B)の分散性を高めるものであれば特に限定されないが、耐久性及び低温定着性をより向上させる観点から、ワックス分散性基を含む化合物(X)(以下、単に「化合物(X)」ともいう)が好ましい。「ワックス分散性基」とは、結着樹脂(A)及びワックス(B)の少なくとも一方と相互作用を有する基を意味する。
ワックス分散性基としては、結着樹脂(A)を構成する構成単位又は該結着樹脂(A)に含まれる官能基と相互作用する機能を有する結着樹脂親和性基、ワックス(B)を構成する成分と親和性を有するワックス親和性基が好ましい。例えば、結着樹脂(A)が酸性基を有する場合、結着樹脂親和性基としては、塩基性窒素含有基等が挙げられる。
塩基性窒素含有基は、好ましくは、アミノ基(-NH2、-NHR、-NRR’)、イミノ基(=NH)、シアノ基(-CN)、アゾ基(-N=N-)、ジアゾ基(=N2)、及びアジ基(-N3)から選ばれる少なくとも1種である。ここで、R、R’は炭素数1以上5以下の炭化水素基を表す。トナー中のワックス分散性の観点からは、イミノ基及び/又はアミノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
化合物(X)において塩基性窒素含有基以外に含まれる官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、アセタール基、オキシム基、チオール基等が挙げられる。
化合物(X)における塩基性窒素含有基の窒素原子が占める割合は、トナー中のワックス分散性の観点から、ヘテロ原子の個数換算で、好ましくは70個数%以上、より好ましくは80個数%以上、更に好ましくは90個数%以上、更に好ましくは95個数%以上、更に好ましくは100個数%である。
ワックス親和性基としては、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、炭素数16以上の炭化水素鎖を含有する基、炭素数2以上22以下のジカルボン酸由来の構成単位及び炭素数2以上22以下のジオール由来の構成単位の重合体鎖を含有する基等が挙げられる。
化合物(X)は、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、塩基性窒素含有基原料とワックス親和性基原料とを反応させてなるものが好ましい。
(塩基性窒素含有基原料)
塩基性窒素含有基原料としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の(ポリ)エチレンポリアミン類、数平均分子量250以上15,000以下のポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート等のポリアミノアルキルメタクリレートが挙げられる。これらの中でも、(ポリ)エチレンポリアミン類が好ましく、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンがより好ましく、テトラエチレンペンタミンが更に好ましい。
(ワックス親和性基原料)
ワックス親和性基原料としては、例えば、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素、炭素数16以上のヒドロキシカルボン酸の重合体、炭素数2以上22以下のジカルボン酸と炭素数2以上22以下のジオールの重合体、反応性の官能基を有する炭素数16以上のアルキル(メタ)アクリレートの重合体等が挙げられる。反応性の官能基としては、カルボキシ基、エポキシ基、ハロゲノ基、ホルミル基、イソシアネート基等が挙げられる。カルボキシ基は、その無水物であってもよい。これらの中でも、入手性及び反応性の観点から、カルボキシ基もしくはその無水物、エポキシ基、又はイソシアネート基が好ましく、カルボキシ基もしくはその無水物、又はイソシアネート基がより好ましく、カルボキシ基又はその無水物が更に好ましい。
ワックス親和性基原料としては、炭素数16以上24以下のクロロアルカン、炭素数16以上24以下のアルケニルコハク酸無水物、炭素数16以上24以下のアルケニルグリシジルエーテル、炭素数16以上24以下のアルキルイソシアネート、炭素数16以上24以下のヒロドキシカルボン酸の重合体、エポキシ変性された炭素数16以上24以下のポリアルキル(メタ)アクリレート、酸変性されたポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン等が挙げられる。炭素数2以上22以下のジオールと炭素数2以上22以下のジカルボン酸の重合体としては、例えば、エチレングリコールとセバシン酸との重合体、1,4-ブタンジオールとフマル酸との重合体、1,6-ヘキサンジオールとフマル酸との重合体、1,10-デカンジオールとセバシン酸との重合体、1,12-ドデカンジオールとテトラデカン二酸との重合体等も挙げられる。
これらの中でも、原料の入手性及び反応性の観点、並びに低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素、又は反応性の官能基を有する炭素数16以上24以下のアルキル(メタ)アクリレートの重合体が好ましく、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素がより好ましく、反応性の官能基を有するポリオレフィンが更に好ましい。該ポリオレフィンの中でも、ポリエチレン骨格及び/又はポリプロピレン骨格を有するものが更に好ましく、化合物(X)の高融点化の観点からは、ポリプロピレン骨格を有するものが更に好ましい。反応性の官能基を有するポリオレフィンとしては、無水マレイン酸変性ポリオレフィンが好ましく、無水マレイン酸変性ポリプロピレンがより好ましい。無水マレイン酸変性ポリオレフィンは、反応性の観点、並びに低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、片末端無水マレイン酸変性であることが好ましい。
ワックス親和性基原料の数平均分子量は、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、好ましくは100以上、より好ましくは200以上、更に好ましくは300以上、更に好ましくは700以上であり、そして、好ましくは5,000以下、より好ましくは3,000以下、更に好ましくは2,000以下である。
ワックス親和性基原料の数平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により求めることができる。
ポリプロピレン骨格を有するワックス親和性基原料としては、例えば、ユーメックス100TS、ユーメックス110TS、ユーメックス1001、ユーメックス1010(以上、三洋化成工業株式会社製)、ハードレン13-LP、ハードレン13-LLP、ハードレン14-LWP、ハードレン15-LP、ハードレン15-LLP、ハードレン16-LP、ハードレンDX-526P、ハードレンCY-9122P、ハードレンCY-9124P、ハードレンHM-21P、ハードレンM-28P、ハードレンF-2P、ハードレンF-6P、トーヨータックM-100、トーヨータックM-300、トーヨータックM-312、トーヨータックPMA H1000P、トーヨータックPMA-F2(以上、東洋紡株式会社製)、スーパークロンC、スーパークロンL-206、スーパークロン813A、スーパークロン803M、スーパークロン803MW、スーパークロン803LT、スーパークロン1026、スーパークロン803L、スーパークロン814H、スーパークロン390S、スーパークロン814B、スーパークロン360T、スーパークロン370M、スーパークロン2027MB、スーパークロン822、スーパークロン892L、スーパークロン930、スーパークロン842LM、スーパークロン851L(以上、日本製紙株式会社製)、X-10065、X-10088、X-10082、X-10087、X-10053、X-10052(以上、Baker Hughes社製)等が挙げられる。
ワックス分散剤(C)の融点は、トナーの耐久性をより向上させる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上、更に好ましくは50℃以上、更に好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、そして、トナー中のワックス分散性の観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下、更に好ましくは130℃以下である。ワックス分散剤(C)の融点は、後述の実施例に記載の方法により求められる。
ワックス分散剤(C)の含有量は、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、結着樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、そして、好ましく40質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
ワックス分散剤(C)とワックス(B)との質量比(ワックス分散剤(C)/ワックス(B))は、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.7以下であり、そして、耐久性をより向上させる観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上である。
<吸熱量>
トナーのDSCによるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH1は、低温定着性に優れるトナーを得る観点から、4J/g以上であり、好ましくは5J/g以上、より好ましくは6J/g以上、更に好ましくは7J/g以上であり、そして、耐久性に優れるトナーを得る観点から、15J/g以下であり、好ましくは12J/g以下、より好ましくは10J/g以下である。
トナーをヘキサンで洗浄した後のトナーのDSCによるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2は、低温定着性及び耐久性に優れるトナーを得る観点から、ΔH2/ΔH1>0.4の関係式を満たし、好ましくはΔH2/ΔH1>0.5の範囲、より好ましくはΔH2/ΔH1>0.6の範囲、更に好ましくはΔH2/ΔH1>0.7の範囲を満たし、そして、更に、好ましくはΔH2/ΔH1<0.99の範囲、より好ましくはΔH2/ΔH1<0.97の範囲、更に好ましくはΔH2/ΔH1<0.95の範囲を満たす。
吸熱量ΔH1及び吸熱量ΔH2は、後述する外添剤によるトナー表面の処理の有無にかかわらず、実施例に記載の方法により求められ、外添剤で処理されたトナーの場合も前記した範囲であることが好ましい。
トナーは、荷電制御剤を含有していてもよい。荷電制御剤は、正帯電性荷電制御剤、負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下である。
トナーは、着色剤を含有していてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等の全てを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン-Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
着色剤の含有量は、トナーの画像濃度を向上させる観点から、結着樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
トナーは、その他、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を含んでいてもよい。
トナーは、好ましくは乾式トナーとして用いられる。
トナーの円形度は、低温定着性及び耐久性をより向上させる観点から、好ましくは0.92以上、より好ましくは0.93以上、更に好ましくは0.94以上であり、そして、生産性の観点から、好ましくは0.97以下、より好ましくは0.965以下、更に好ましくは0.96以下である。トナーの円形度は、実施例に記載の方法により求められる。
[トナーの製造方法]
トナーは、溶融混練法、乳化転相法、乳化重合法、乳化凝集法等の従来より公知のいずれかの方法により得られたトナーであってもよい。これらの中でも、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。
粉砕トナーである場合、トナーの製造方法は、例えば、下記工程1及び工程2を含む。
工程1:結着樹脂(A)、ワックス(B)、及びワックス分散剤(C)を含むトナー原料を溶融混練する工程
工程2:工程1で得られた溶融混練物を粉砕、分級し、粒子状のトナーを得る工程
工程1では、トナー原料中に、着色剤、及び荷電制御剤等の添加剤を含んでいてもよい。これらのトナー原料は、あらかじめヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、混練機に供給することが好ましい。
工程1の溶融混練には、密閉式ニーダー、一軸押出機、又は二軸押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。これらの中でも混練温度を広く設定することができる二軸押出機が好ましい。溶融混練する温度は、好ましくは80℃以上160℃以下である。
工程1で得られた溶融混練物を、粉砕が可能な程度に冷却した後、続く工程2に供する。
工程2の粉砕は、多段階に分けて行ってもよい。例えば、溶融混練物を1mm以上5mm以下に粗粉砕した後、更に所望の粒径に微粉砕してもよい。
粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、ハンマーミル、アトマイザー、ロートプレックスが挙げられる。微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、流動層式ジェットミル、衝突板式ジェットミル、回転型機械式ミルが挙げられる。粉砕効率の観点から、流動層式ジェットミル、及び衝突板式ジェットミルを用いることが好ましく、衝突板式ジェットミルを用いることがより好ましい。
分級に用いられる分級機としては、例えば、ロータ式分級機、気流式分級機、慣性式分級機、篩式分級機が挙げられる。
トナーは、疎水性シリカ等を外添剤としてトナー表面に添加処理されていることが好ましい。外添剤を用いる場合、外添剤の添加量は、トナー100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4.5質量部以下、更に好ましくは4質量部以下である。
トナーの体積中位粒径(D50)は、高画質の画像を得る観点から、好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下である。
トナーのCV値は、高画質の画像を得る観点から、好ましくは12%以上、より好ましくは14%以上、更に好ましくは16%以上であり、そして、好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下である。
トナーの体積中位粒径(D50)及びCV値は、実施例に記載の方法により求められる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。各性状値は、次の方法により、測定、評価した。
[測定]
〔樹脂の酸価〕
樹脂の酸価は、JIS K 0070-1992に記載の中和滴定法に従って測定した。ただし、測定溶媒をクロロホルムとした。
〔樹脂の軟化点及びガラス転移温度〕
(1)軟化点
フローテスター「CFT-500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
(2)ガラス転移温度
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度をガラス転移温度とした。また、ピークが観測されずに段差が観測されるときは、該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の低温側のベースラインの延長線との交点の温度をガラス転移温度とした。
〔ワックス及びワックス分散剤の融点〕
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定し、吸熱の最大ピーク温度を融点とした。
〔トナーの体積中位粒径(D50)及びCV値〕
トナーの体積中位粒径(D50)は、次の通り測定した。
・測定機:「コールターマルチサイザー(登録商標)III」(ベックマンコールター株式会社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト:「マルチサイザー(登録商標)IIIバージョン3.51」(ベックマンコールター株式会社製)
・電解液:「アイソトン(登録商標)II」(ベックマンコールター株式会社製)
・分散液:ポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン(登録商標)109P」〔花王株式会社製、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)=13.6〕を前記電解液に溶解させ、濃度5質量%の分散液を得た。
・分散条件:前記分散液5mLに乾燥後のトナーの測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、更に、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
・測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒径分布から体積中位粒径(D50)及び体積平均粒径を求めた。
また、CV値(%)は次の式に従って算出した。
CV値(%)=(粒径分布の標準偏差/体積平均粒径)×100
〔トナーの円形度〕
ポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン(登録商標)109P」(花王株式会社製、HLB:13.6)の5質量%水溶液5mlにトナー50mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させたのち、蒸留水20mlを添加し、さらに超音波分散機にて1分間分散させて調製した。下記測定装置にて1,000個の粒子において測定をし、それらの平均値をトナーの円形度とした。
・測定装置:フロー式粒子像分析装置「FPIA(登録商標)-3000」(シスメックス株式会社製)
・測定モード:HPF測定モード
・対物レンズ:10倍(標準レンズ)
・観察試料数:1,000
〔吸熱量ΔH1〕
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料として外添剤処理後のトナー0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ワックス(B)由来の吸熱ピーク面積から吸熱量ΔH1を求めた。
〔吸熱量ΔH2〕
50mLスクリュー管(株式会社マルエム社製)に外添剤処理後のトナー0.1gとヘキサン0.9gを計量し、長径20mmのラグビーボール型のスターラーチップ及びマグネチックスターラ―(株式会社三商社製)を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下で600rpmの速度で1分間撹拌しながら洗浄した後、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(アドバンテック東洋株式会社製)を用いて8.3kPaで減圧濾過を10分間行い、ヘキサンを蒸発させ、トナーを回収した。示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料として回収したトナー0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ワックス(B)由来の吸熱ピーク面積から吸熱量ΔH2を求めた。
〔結着樹脂(A)の製造〕
製造例1-1,1-2(ポリエステル樹脂A1,A2)
表1に示すトリメリット酸無水物以外の原料モノマー、エステル化触媒及びエステル化助触媒を、窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃に昇温して6時間反応させた。更に210℃に昇温した後、トリメリット酸無水物を添加し、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させ、更に40kPaにて軟化点が表1に示した値に達するまで反応させ、表1に示すポリエステル樹脂を得た。
製造例1-3,1-4(ポリエステル樹脂A3,A4)
表1に示す原料モノマー、エステル化触媒及びエステル化助触媒を、窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃に昇温して6時間反応させた。更に210℃に昇温した後、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させ、更に40kPaにて軟化点が表1に示した値に達するまで反応させ、表1に示すポリエステル樹脂を得た。
Figure 0007141184000002
〔化合物(X)の製造〕
製造例2-1(化合物X1の製造)
冷却管、窒素導入管、撹拌機、脱水管及び熱電対を装備した2L容の四つ口フラスコに、塩基性窒素含有基原料としてテトラエチレンペンタミン28g、ワックス親和性基原料として片末端無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPSA1000)(Baker Hughes社製「X-10065」、融点108℃、数平均分子量1,000)300g、及びキシレン(和光純薬工業株式会社製)328gを入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。反応容器内を150℃に加温して1時間保持した後、160℃に昇温して1時間保持し、更に、フラスコ内の圧力を下げ、8.3kPaに減圧して溶剤を留去しながら反応を行った。IR分析から、PPSA由来の酸無水物のピーク(1780cm-1)が消失し、イミド結合由来のピーク(1700cm-1)が生じたことを確認して、化合物X1を得た。融点を表2に示す。
製造例2-2(化合物X2の製造)
ワックス親和性基原料を片末端無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPSA2500)(Baker Hughes社製「X-10088」、融点119 ℃、数平均分子量2,500)に変更し、塩基性窒素含有基原料及びキシレンの量を表2に示すように変更した以外は製造例2-1と同様にして、化合物X2を得た。融点を表2に示す。
製造例2-3(化合物X3の製造)
冷却管、窒素導入管、撹拌機、脱水管及び熱電対を装備した2L容の四つ口フラスコに、塩基性窒素含有基原料としてテトラエチレンペンタミン20gを入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。撹拌しながら、ワックス親和性基原料として30℃で溶融したイソシアン酸オクタデシル200gを添加し、30分間撹拌した。その後、反応容器内を160℃に加温して1時間保持した。IR分析から、イソシアン酸オクタデシル由来のイソシアナートのピーク(2260cm-1)が消失し、ウレア結合由来のピーク(1690cm-1)が生じたことを確認して、化合物X3を得た。融点を表2に示す。
Figure 0007141184000003
[トナーの製造]
実施例1
ヘンシェルミキサーに、結着樹脂(A)としてポリエステル樹脂A1を40質量部、ポリエステル樹脂A3を60質量部、ワックス分散剤(C)として化合物X1を3質量部、負帯電性荷電制御剤「ボントロン E-81」(オリヱント化学工業株式会社製)0.2質量部、銅フタロシアニン顔料「ECB-301」(大日精化工業株式会社製)5質量部、及びワックス(B)としてパラフィンワックス「HNP-9」(日本精蝋株式会社製、融点77℃)6質量部を添加し、混合した後、同方向回転二軸押出機「PCM-30」(株式会社池貝製、軸の直径2.9cm、軸の断面積7.06cm2)用いて溶融混練した。運転条件は、バレル設定温度 110℃、軸回転数 200r/min(軸の回転の周速0.30m/sec)、混合物供給速度10kg/h(軸の単位断面積あたりの混合物供給量1.42kg/h・cm2)であった。得られた溶融混練物を冷却、ロートプレックスで粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、気流式分級機で分級して、体積中位粒径(D50)7.5μm、CV値35%の粒子状のトナーを得た。
得られたトナー100質量部、疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル株式会社製、個数平均粒径:0.04μm)2.5質量部、及び疎水性シリカ「キャボシル(登録商標)TS720」(キャボットジャパン株式会社製、個数平均粒径:0.012μm)1.0質量部をヘンシェルミキサーに入れて撹拌し、150メッシュの篩を通過させて外添剤処理されたトナーを得た。
実施例2~6、比較例1~4
表3に示すように、結着樹脂(A)、ワックス(B)、ワックス分散剤(C)として化合物(X)の種類及び配合比率を変更した以外は、実施例1と同様にして外添剤処理されたトナーを得た。
[評価]
〔低温定着性〕
未定着画像を取れる様に改造した、プリンター「OKI MICROLINE 5400」(株式会社沖データ製)に外添剤処理されたトナーを充填し、2cm角のベタ画像の未定着画像を印刷した。「OKI MICROLINE 3010」(株式会社沖データ製)を改造した外部定着装置を使用して、定着ロールの回転速度150mm/secにて、定着ロールの温度を100℃から200℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度でこの未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各定着温度で得られた画像にメンディングテープ(住友スリーエム株式会社製)を付着させた後、500gの円筒(直径3cm)の重石を、その底面を下方に向けて載せることにより、十分にテープを定着画像に付着させた。その後、ゆっくりとメンディングテープを定着画像より剥がした。テープ貼付前及び剥離後の定着画像の画像濃度を画像濃度測定器「Gretag SPM50」(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。画像印字部分を各3点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度×100の値から定着率(%)を算出した。定着率が90%以上となる最も低い温度を最低定着温度とし、低温定着性の指標とした。値が小さいほど低温定着性に優れる。
〔耐久性〕
現像ローラを目視で見ることができるように改造したIDカートリッジ「ML-5400用、イメージドラム」(株式会社沖データ製)に外添剤処理されたトナーを実装し、温度30℃、相対湿度50%の条件下で、70r/min(36ppm(枚数/分)相当)で空回し運転を行い、現像ローラフィルミングを目視にて観察した。フィルミング発生までの時間を耐久性の指標とした。耐久性は現像ローラフィルミング発生までの時間が長いほど、耐久性に優れることを示す。
Figure 0007141184000004
以上、実施例及び比較例から、本発明によれば、低温定着性及び耐久性に優れるトナーが得られることがわかる。

Claims (6)

  1. 結着樹脂(A)、ワックス(B)、及びワックス分散剤(C)を含有する静電荷像現像用トナーであって、
    前記結着樹脂(A)が酸性基を有し、
    前記ワックス(B)が炭化水素ワックスであり、
    前記ワックス(B)の融点が70℃以上105℃以下であり、
    前記トナーの示差走査熱量計によるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH1が4J/g以上かつ15J/g以下であり、
    前記トナーをヘキサンで洗浄した後のヘキサン不溶分として得られるトナーの示差走査熱量計によるワックス(B)由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2がΔH2/ΔH1>0.4の関係式を満たし、
    前記ワックス分散剤(C)が、ワックス分散性基を含む化合物(X)であり、
    前記化合物(X)が、塩基性窒素含有基原料とワックス親和性基原料とを反応させてなり、
    前記塩基性窒素含有基原料における塩基性窒素含有基が、イミノ基及び/又はアミノ基であり、
    前記ワックス親和性基原料が、炭素数16以上24以下のアルキルイソシアネートであり、
    溶融混練法による粉砕トナーである、静電荷像現像用トナー。
  2. 前記吸熱量ΔH2が、更にΔH2/ΔH1<0.95の関係式を満たす、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記結着樹脂(A)の酸価が3mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記結着樹脂(A)がポリエステル系樹脂を含む、請求項1~3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記ワックス(B)の含有量が、前記結着樹脂(A)100質量部に対して、3質量部以上20質量部以下である、請求項1~4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 円形度が0.92以上0.97以下である、請求項1~5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
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