JP2023070356A - 電子写真用トナー - Google Patents

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Hiroshi Arita
昌昂 三辻
Masataka Mitsuji
秀樹 岩舘
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伸通 神吉
Nobumichi Kamiyoshi
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Abstract

【課題】画像濃度及び細線再現性が良好な電子写真用トナーに関すること。【解決手段】非晶質樹脂と結晶性樹脂を含む結着樹脂及び荷電制御樹脂を含有する電子写真用トナーであって、前記非晶質樹脂がアルコール成分及びカルボン酸成分の重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン化合物を90質量%以上含む原料モノマーの付加重合物であるスチレン系樹脂セグメントとが両反応性モノマーを介して結合した非晶質複合樹脂を含有し、前記結晶性樹脂が酸価が5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下の結晶性ポリエステル樹脂を含有し、前記荷電制御樹脂が4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を含有する、電子写真用トナー。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナーに関する。
良好なトナーの現像性を得るためには、トナーを均一に帯電させる必要がある。高分子型の荷電制御剤(荷電制御樹脂)としては、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂が汎用されている。
また、結着樹脂としては、ポリエステル樹脂セグメントとスチレン系樹脂セグメントを有する複合樹脂や、非晶質樹脂と結晶性樹脂の併用が検討されている。
特許文献1には、トナー粒子を含むトナーであって、前記トナー粒子は、トナー母粒子を備え、前記トナー母粒子は、結着樹脂、磁性粉及び電荷制御剤を含有し、前記結着樹脂は、ブロックポリマーを含み、前記ブロックポリマーは、ポリエステル部位と、ビニルポリマー部位とを有し、前記電荷制御剤は、4級アンモニウム基を有するスチレンアクリル樹脂を含み、前記トナー母粒子における前記電荷制御剤の含有割合は、1.5質量%以上12.0質量%以下である、トナーが開示されている。
特許文献2には、結晶性樹脂及び非晶質樹脂を含む結着樹脂、及び個数平均粒子径が1nm以上500nm以下の炭酸カルシウムを含有する電子写真用トナーであって、前記結晶性樹脂が、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分と、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分とを重縮合させて得られる重縮合系樹脂成分と、スチレン系樹脂成分とを含む結晶性複合樹脂Cを含有する、電子写真用トナーが開示されている。
特開2021-56379号公報 特開2016-114828号公報
しかしながら、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂は、非晶質ポリエステル樹脂との相溶性が低いため、均一な分散が困難である。荷電制御樹脂の分散不良により現像性が低下すると、画像濃度や細線再現性が低下する。
本発明は、画像濃度及び細線再現性が良好な電子写真用トナーに関する。
本発明は、非晶質樹脂と結晶性樹脂を含む結着樹脂及び荷電制御樹脂を含有する電子写真用トナーであって、前記非晶質樹脂がアルコール成分及びカルボン酸成分の重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン化合物を90質量%以上含む原料モノマーの付加重合物であるスチレン系樹脂セグメントとが両反応性モノマーを介して結合した非晶質複合樹脂を含有し、前記結晶性樹脂が酸価が5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下の結晶性ポリエステル樹脂を含有し、前記荷電制御樹脂が4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を含有する、電子写真用トナーに関する。
本発明の電子写真用トナーは、画像濃度及び細線再現性において優れた効果を奏するものである。
本発明の電子写真用トナーは、非晶質樹脂と結晶性樹脂を含む結着樹脂及び荷電制御樹脂を含有し、非晶質樹脂は、ポリエステル樹脂セグメントとスチレン系樹脂セグメントとが両反応性モノマーを介して結合した非晶質複合樹脂を、結晶性樹脂は、特定の酸価を有する結晶性ポリエステル樹脂を、荷電制御樹脂は、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を、それぞれ含有する。本発明の効果が奏される理由の詳細は不明なるも、以下のように推察される。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂はポリエステル樹脂との相溶性が低いものの、非晶質複合樹脂に含まれるスチレン系樹脂セグメントにおけるスチレン系化合物の比率を高めることで、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂との相溶性を向上させることができ、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を均一に分散させることができる。しかしながら、スチレン系化合物の比率が高いと、樹脂表面の抵抗が高くなり、過帯電が生じやすい。一方、酸末端を豊富に有する結晶性ポリエステル樹脂、即ち、所定以上の酸価を有する結晶性ポリエステル樹脂は、荷電制御樹脂の4級アンモニウム塩と相互作用し、非晶質複合樹脂中に均一に分散される。結晶性ポリエステル樹脂は極性が高いため、非晶質複合樹脂の過帯電を抑制し、結果としてトナーが均一に帯電することで、現像性が向上し、画像濃度と細線再現性が良好になる。
非晶質樹脂は、アルコール成分及びカルボン酸成分の重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるスチレン系樹脂セグメントとが両反応性モノマーを介して結合した非晶質複合樹脂を含有する。
なお、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最大ピーク温度との比、即ち[軟化点/吸熱の最大ピーク温度]の値で定義される結晶性指数によって表わされる。結晶性樹脂は、結晶性指数が0.6以上、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、1.4以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下の樹脂である。
一方、非晶質樹脂は、吸熱ピークが観測されないか、観測される場合は、結晶性指数が1.4を超える、好ましくは1.5を超える、より好ましくは1.6以上の樹脂であるか、または、0.6未満、好ましくは0.5以下の樹脂である。
樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最大ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を指す。結晶性樹脂においては、吸熱の最大ピーク温度を融点とする。
アルコール成分としては、トナーの低温定着性と保存性の観点から、式(I):
Figure 2023070356000001
(式中、OR1及びR1Oはオキシアルキレン基であり、R1はエチレン基及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、そして、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である)
で表される化合物が好ましい。式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
他のアルコール成分としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、グリセリン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸系化合物、脂肪族ジカルボン酸系化合物、3価以上のカルボン酸系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、保存性の観点から、芳香族ジカルボン酸系化合物を含有していることがより好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられる。これらの中では、低温定着性の観点から、テレフタル酸又はイソフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、低温定着性の観点から、好ましくは40モル%以上、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは60モル%以上であり、そして、100モル%以下、好ましくは90モル%以下である。
脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、炭素数1~20の炭化水素基で置換されていてもよいコハク酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられる
3価以上のカルボン酸系化合物としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられ、これらの中では、トリメリット酸系化合物が好ましい。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、適宜含有されていてもよい。
カルボン酸成分のカルボキシ基とアルコール成分の水酸基との当量比(COOH基/OH基)は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.75以上であり、そして、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.15以下である。
ポリエステル樹脂セグメントは、例えば、原料モノマーであるアルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中、好ましくはエステル化触媒の存在下、さらに必要に応じて、エステル化助触媒、重合禁止剤等の存在下、好ましくは160℃以上、より好ましくは200℃以上、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下の温度で重縮合させて形成することができる。
エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、原料モノマー100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1質量部以下である。エステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化助触媒の使用量は、原料モノマー100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。重合禁止剤としては、tert-ブチルカテコール等が挙げられる。重合禁止剤の使用量は、原料モノマー100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
スチレン系樹脂は、スチレン化合物を含む原料モノマーの付加重合物である。
スチレン化合物としては、無置換又は置換スチレン等が挙げられる。置換基としては、例えば、炭素数1以上5以下のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、スルホン酸基又はその塩が挙げられる。具体的には、スチレン、メチルスチレン、α-メチルスチレン、β-メチルスチレン、tert-ブチルスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、スチレンスルホン酸又はその塩が挙げられ、これらの中では、スチレンが好ましい。
スチレン化合物の含有量は、スチレン系樹脂の原料モノマー中、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂との相溶性の観点から、90質量%以上であり、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
スチレン化合物以外の原料モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸エステル;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N-ビニルピロリドン等のN-ビニル化合物類等が挙げられる。
スチレン系樹脂セグメントの原料モノマーの付加重合反応は、例えば、ジブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の重合開始剤、重合禁止剤、架橋剤等の存在下、有機溶媒存在下又は無溶媒下で、常法により行うことができるが、温度条件としては、好ましくは110℃以上、より好ましくは140℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは170℃以下である。
付加重合反応の際に有機溶媒を使用する場合、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等を用いることができる。有機溶媒の使用量は、スチレン系樹脂の原料モノマー100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下が好ましい。
非晶質複合樹脂における非晶質ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂の質量比(非晶質ポリエステル樹脂/スチレン系樹脂)は、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂との相溶性の観点から、好ましくは60/40以上、より好ましくは70/30以上、さらに好ましくは75/25以上であり、そして、着色剤の分散性の観点から、好ましくは95/5以下、より好ましくは90/10以下、さらに好ましくは85/15以下である。なお、上記の計算において、ポリエステル樹脂の質量は、用いられるポリエステル樹脂の原料モノマーの質量から、重縮合反応により脱水される反応水の量(計算値)を除いた量であり、両反応性モノマーの量は、ポリエステル樹脂の原料モノマー量に含める。また、スチレン系樹脂の量は、スチレン系樹脂の原料モノマーと重合開始剤の合計量である。
非晶質複合樹脂において、ポリエステル系樹脂セグメントとスチレン系樹脂セグメントとは、ポリエステル樹脂セグメントの原料モノマーとスチレン系樹脂セグメントの原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマーを介して共有結合により化学的に結合していることが好ましい。
両反応性モノマーは、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシ基、より好ましくはカルボキシ基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種がより好ましく、重縮合反応及び付加重合反応の反応性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸及びフマル酸からなる群より選ばれた少なくとも1種がさらに好ましく、アクリル酸がさらに好ましい。但し、重合禁止剤と共に用いた場合は、フマル酸等のエチレン性不飽和結合を有する多価カルボン酸系化合物は、ポリエステル樹脂の原料モノマーとして機能する。この場合、フマル酸等は両反応性モノマーではなく、ポリエステル樹脂の原料モノマーである。
両反応性モノマーの使用量は、低温定着性の観点から、ポリエステル樹脂のアルコール成分の合計100モルに対して、好ましくは1モル以上、より好ましくは2モル以上、さらに好ましくは3モル以上であり、そして、スチレン系樹脂とポリエステル樹脂との分散性を高め、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは30モル以下、より好ましくは20モル以下、さらに好ましくは10モル以下である。
また、両反応性モノマーの使用量は、低温定着性の観点から、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、スチレン系樹脂とポリエステル樹脂との分散性を高め、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。ここで、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計は重合開始剤を含む。
非晶質複合樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂の原料モノマーによる重縮合反応の工程(A)と、スチレン系樹脂の原料モノマーによる付加重合反応の工程(B)とを含む方法により製造することができる。(i) 工程(A)の後に工程(B)を行ってもよいし、(ii) 工程(B)の後に工程(A)を行ってもよく、(iii) 工程(A)と工程(B)を同時に行ってもよい。なお、両反応性モノマーは、スチレン系樹脂の原料モノマーとともに用いることが好ましい。
(i)の方法において、工程(B)の後に、再度反応温度を上昇させ、必要に応じて架橋剤となる3価以上の非晶質ポリエステル樹脂の原料モノマー等を反応系に添加し、工程(A)の重縮合反応や両反応性モノマーとの反応をさらに進めてもよい。
また、重縮合反応を行う工程(A)の代わりに、予め重合した重縮合系樹脂を用いてもよい。工程(A)と工程(B)を並行して進行する際には、ポリエステル樹脂の原料モノマーを含有した混合物中に、スチレン系樹脂の原料モノマーを含有した混合物を滴下して反応させることもできる。
工程(A)と工程(B)は、同一容器内で行うことが好ましい。
非晶質複合樹脂の軟化点は、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは90℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは125℃以下である。
非晶質複合樹脂のガラス転移温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは35℃以上、さらに好ましくは40℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
非晶質複合樹脂の酸価は、好ましくは2mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、さらに好ましくは5mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは20mgKOH/g以下、より好ましくは15mgKOH/g以下、さらに好ましくは10mgKOH/g以下である。
非晶質複合樹脂の水酸基価は、好ましくは20mgKOH/g以上、より好ましくは30mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは60mgKOH/g以下、より好ましくは55mgKOH/g以下、さらに好ましくは50mgKOH/g以下である。
本発明のトナーは、非晶質樹脂として、前記非晶質複合樹脂以外の非晶質樹脂を含有していてもよい。非晶質複合樹脂の含有量は、非晶質樹脂中、好ましくは35質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは45質量%以上であり、他の非晶質樹脂を含有する場合、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは55質量%以下である。
非晶質樹脂は、着色剤の分散性の観点から、さらに、アルコール成分とカルボン酸成分の重縮合物である非晶質ポリエステル樹脂を含有していることが好ましい。
アルコール成分は、前記非晶質複合樹脂におけるポリエステル樹脂セグメントのアルコール成分と同様のアルコールが挙げられ、それらの中では、低温定着性の観点から、前記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。
カルボン酸成分としては、前記非晶質複合樹脂におけるポリエステル樹脂セグメントのカルボン酸成分と同様のカルボン酸系化合物が挙げられ、芳香族ジカルボン酸系化合物を含有していることが好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、低温定着性の観点から、好ましくは40モル%以上、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは60モル%以上であり、そして、100モル%以下、好ましくは90モル%以下である。
3価以上のカルボン酸系化合物を含む場合、3価以上のカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、好ましくは3モル%以上、より好ましくは5モル%以上、さらに好ましくは8モル%以上であり、そして、好ましくは30モル%以下、より好ましくは25モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下である。
カルボン酸成分のカルボキシ基とアルコール成分の水酸基との当量比(COOH基/OH基)は、ポリエステル樹脂の軟化点を調整する観点から、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.75以上であり、そして、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.15以下である。
非晶質ポリエステル樹脂のアルコール成分とカルボン酸成分は、前記非晶質複合樹脂におけるポリエステル樹脂セグメントと同様にして、重縮合させることができる。
なお、本発明において、ポリエステル樹脂は、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステル樹脂であってもよい。変性されたポリエステル樹脂としては、例えば、特開平11-133668号公報、特開平10-239903号公報、特開平8-20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステル樹脂が挙げられるが、変性されたポリエステル樹脂のなかでは、ポリエステル樹脂をポリイソシアネート化合物でウレタン伸長したウレタン変性ポリエステル樹脂が好ましい。
非晶質ポリエステル樹脂の軟化点は、好ましくは70℃以上、より好ましくは90℃以上、さらに好ましくは100℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは145℃以下である。
非晶質ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは70℃以下である。
非晶質ポリエステル樹脂の酸価は、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは2mgKOH/g以上、さらに好ましくは3mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは20mgKOH/g以下、より好ましくは15mgKOH/g以下、さらに好ましくは10mgKOH/g以下である。
非晶質ポリエステル樹脂の水酸基価は、好ましくは20mgKOH/g以上、より好ましくは25mgKOH/g以上、さらに好ましくは30mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは45mgKOH/g以下、さらに好ましくは40mgKOH/g以下である。
非晶質ポリエステル樹脂の含有量は、非晶質樹脂中、好ましくは35質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは45質量%以上であり、そして、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは55質量%以下である。
結晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分の重縮合物である。
アルコール成分としては、α,ω-脂肪族ジオールが好ましい。
α,ω-脂肪族ジオールの炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは6以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下、さらに好ましくは12以下である。
α,ω-脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオ-ル、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール等が挙げられる。これらの中では、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、又は1,12-ドデカンジオールが好ましく、1,6-ヘキサンジオールがより好ましい。
α,ω-脂肪族ジオールの含有量は、アルコール成分中、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、さらに好ましくは100モル%である。
α,ω-脂肪族ジオール以外のアルコール成分としては、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール等のα,ω-脂肪族ジオール以外の脂肪族ジオール;ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸系化合物が好ましく、直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物がより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸系化合物の炭素数は、好ましくは4以上であり、そして、好ましくは14以下、より好ましくは12以下である。
脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、例えば、フマル酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1以上3以下であるアルキルエステルが挙げられる。これらの中では、フマル酸、セバシン酸、又はテトラデカン二酸が好ましく、フマル酸がより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、さらに好ましくは100モル%である。
脂肪族ジカルボン酸系化合物以外のカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;3価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
カルボン酸成分のカルボキシ基とアルコール成分の水酸基の当量比(COOH基/OH基)は、保存性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下である。
結晶性ポリエステル樹脂は、前記非晶質複合樹脂における非晶質ポリエステル樹脂と同様にして、アルコールとカルボン酸系化合物を重縮合させて製造することができる。重縮合の反応温度は、好ましくは120℃以上、より好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下である。
結晶性ポリエステル樹脂の軟化点は、トナーの保存性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は、トナーの保存性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。
結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂との相溶性の観点から、5mgKOH/g以上であり、そして、30mgKOH/g以下、好ましくは20mgKOH/g以下、より好ましくは15mgKOH/g以下、さらに好ましくは10mgKOH/g以下である。
本発明のトナーは、結晶性樹脂として、前記結晶性ポリエステル樹脂以外の結晶性樹脂を含有していてもよいが、前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結晶性樹脂中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
結晶性樹脂と非晶質樹脂の質量比(結晶性樹脂/非晶質樹脂)は、画像濃度の観点から、好ましくは2/98以上、より好ましくは5/95以上、さらに好ましくは8/92以上であり、そして、帯電安定性の観点から、好ましくは20/80以下、より好ましくは15/85以下、さらに好ましくは13/85以下である。
結着樹脂の含有量は、トナー中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%未満、より好ましくは98質量%以下、さらに好ましくは95質量%以下である。
荷電制御樹脂は、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を含有する。
4級アンモニウム塩基含有スチレンアクリル樹脂としては、スチレン単量体(M1)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)、及びジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート単量体の4級アンモニウム塩(M3)との共重合体であることが好ましい。
スチレン単量体(M1)は、スチレンであり、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン等のスチレンの誘導体は含まない。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂においては、スチレン単量体(M1)単位と(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)単位とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩(M3)単位の合計量中の、スチレン単量体(M1)単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上であり、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、アルキル基の炭素数は4以上12以下が好ましく、これらのなかでは、ブチル(メタ)アクリレート又は2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂においては、スチレン単量体(M1)単位と(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)単位とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩(M3)単位の合計量中の、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)単位の含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、そして、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート単量体の4級アンモニウム塩(M3)としては、式(II):
Figure 2023070356000002
(式中、R2は水素原子又はメチル基、好ましくはメチル基、R3は炭素数が1以上5以下のアルキレン基、R4~R6は各々独立して炭素数が1以上5以下のアルキル基を示す)
で表される化合物が好ましい。
式(II)において、R2としては、メチル基が好ましい。R3としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、これらの中ではエチレン基が好ましい。R4~R6としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられ、これらの中ではメチル基又はエチル基が好ましい。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの中では、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂においては、スチレン単量体(M1)単位と(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)単位とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩(M3)単位の合計量中の、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩(M3)単位の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、そして、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。
4級アンモニウム塩基含有スチレンアクリル樹脂の製造方法としては、例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを常法に従って、パラトルエンスルホン酸アルキルエステルを用いて4級化して、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート単量体の4級アンモニウム塩(M3)とした後、これとスチレン単量体(M1)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(M2)とを混合し、重合開始剤の存在下で共重合させる方法等が挙げられる。
パラトルエンスルホン酸アルキルエステルとしては、例えば、パラトルエンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸エチル、パラトルエンスルホン酸プロピル等が挙げられ、これらの中では、4級化が容易であることから、パラトルエンスルホン酸メチルが好ましい。
パラトルエンスルホン酸アルキルエステルの使用量は、これと反応させるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート1モルに対して、好ましくは0.8モル以上1.5モル以下、より好ましくは1モル以上1.2モル以下である。
共重合の方法としては、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等、いずれの方法を用いてもよいが、得られる共重合体の質量平均分子量の制御が比較的容易であること、また、反応操作が容易であることなどから、溶液重合が好ましい。
溶液重合で使用する溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、ノルマルブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられ、これらの中では、共重合体の溶解性の点から、ケトン系溶剤又はアルコール系溶剤が好ましい。
重合開始剤としては、tert-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、tert-アミルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、1,1-ジ(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ジベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)等のアゾ系開始剤等が使用される。
重合開始剤の使用量は、単量体の合計100質量部に対して、3質量部以上10質量部以下が好ましい。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂の軟化点は、トナーの保存性の観点から、好ましくは90℃以上、より好ましくは95℃以上、さらに好ましくは100℃以上であり、そして、トナーの低温定着性の観点から、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下、さらに好ましくは115℃以下、さらに好ましくは110℃以下、さらに好ましくは105℃以下である。
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度は、トナーの保存性の観点から、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは45℃以上であり、そして、トナーの低温定着性の観点から、好ましくは70℃以下、より好ましくは65℃以下、さらに好ましくは60℃以下、さらに好ましくは55℃以下である。
前記非晶質複合樹脂におけるスチレン系樹脂セグメントと荷電制御樹脂の質量比(スチレン系樹脂セグメント/荷電制御樹脂)は、非晶質複合樹脂と荷電制御剤の相溶性向上の観点から、好ましくは2/10以上、より好ましくは4/10以上、さらに好ましくは6/10以上であり、そして、着色剤の分散性の観点から、好ましくは20/10以下、より好ましくは15/10以下、さらに好ましくは12/10以下である。
また、前記結晶性ポリエステル樹脂と荷電制御樹脂の質量比(結晶性ポリエステル樹脂/荷電制御樹脂)は、画像濃度の観点から、好ましくは1/10以上、より好ましくは5/10以上、さらに好ましくは7/10以上であり、そして、細線再現性の観点から、好ましくは30/10以下、より好ましくは20/10以下、さらに好ましくは15/10以下である。
本発明の電子写真用トナーは、結着樹脂及び荷電制御樹脂以外に、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を含有していてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料、磁性体等を使用することができる。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントレッド122、ピグメントグリーンB、ローダミン-Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が挙げられる。なお、本発明において、トナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
着色剤の含有量は、トナーの画像濃度及び低温定着性を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物;カルナウバワックス、モンタンワックス及びそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス;脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を用いることができる。
離型剤の融点は、トナーの転写性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。
離型剤の含有量は、トナーの低温定着性と耐オフセット性の観点及び結着樹脂中への分散性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下である。
荷電制御剤は、特に限定されず、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリヱント化学工業(株)製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料;4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリヱント化学工業(株)製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリヱント化学工業(株)製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成工業(株)製)等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電安定性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。
本発明のトナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。溶融混練法による粉砕トナーの場合、例えば、結着樹脂及び荷電制御樹脂、必要に応じて、着色剤、離型剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。
なお、トナーの製造においては、非晶質樹脂と結晶性樹脂とを予め混合して用いても、トナーを製造する際に、それらの樹脂を直接原料の混合に供してもよい。
本発明のトナーには、転写性を向上させるために、外添剤を用いることが好ましい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられ、2種以上が併用されていてもよい。
シリカ粒子の表面を疎水化するための疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、オクチルトリエトキシシラン(OTES)、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
無機微粒子の平均粒子径は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは15nm以上であり、そして、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは90nm以下である。
有機微粒子の平均粒子径は、トナーの帯電性や流動性の観点から、好ましくは100nm以上、より好ましくは300nm以上であり、そして、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下である。
外添剤の含有量は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、外添剤で処理する前のトナー100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。また、トナーを外添剤で処理している場合には、外添剤で処理する前のトナー粒子の体積中位粒径をトナーの体積中位粒径とする。
本発明のトナーの軟化点は、耐オフセット性の観点から、好ましくは90℃以上、より好ましくは100℃以上であり、低温定着性の観点から、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下である。
本発明のトナーのガラス転移温度は、保存性の観点から、好ましくは30℃以上、より好ましくは35℃以上であり、低温定着性の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。
本発明のトナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、それぞれ一成分現像方式又は二成分現像方式の画像形成装置に用いることができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定することができる。
〔樹脂及びトナーの軟化点〕
フローテスター「CFT-500D」((株)島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最大ピーク温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、室温(25℃)から降温速度10℃/minで0℃まで冷却し、0℃にて1分間維持する。その後、昇温速度10℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を吸熱の最大ピーク温度とする。
〔樹脂及びトナーのガラス転移温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K 0070:1992の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K 0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、非晶質樹脂はアセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に、結晶性樹脂はクロロホルムとジメチルホルムアミドの混合溶媒(クロロホルム:ジメチルホルムアミド=7:3(容量比))に、それぞれ変更する。
〔樹脂の水酸基価〕
JIS K 0070:1992の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K 0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒からテトラヒドロフランに変更する。
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計「DSC 210」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最大ピーク温度を離型剤の融点とする。
〔外添剤の平均粒子径〕
平均粒子径は、個数平均粒子径を指し、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの数平均値とする。
〔トナーの体積中位粒径〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター(株)製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマン・コールター(株)製)
電解液:アイソトンII(ベックマン・コールター(株)製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
表1に示すフマル酸以外のポリエステル樹脂セグメントの原料モノマーを、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、160℃まで昇温した。そこに、スチレン系樹脂セグメントの原料モノマー、両反応性モノマー及び重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下し、そのまま1時間反応させた後、エステル化触媒及び助触媒を添加し、230℃まで昇温して8時間反応させた。その後、180℃まで冷却しフマル酸及び重合禁止剤を投入し、200℃まで10℃/hで昇温し、200℃、8.0kPaにて表1に示す軟化点に達するまで反応を行い、非晶質複合樹脂(樹脂HB1~HB4)を得た。
Figure 2023070356000003
樹脂製造例2
表2に示すアルコール成分、カルボン酸成分、エステル化触媒、及び助触媒を、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、235℃まで昇温し、235℃で7時間反応させた。その後、8kPaにて表2に示す軟化点に達するまで反応を行い、非晶質ポリエステル樹脂(樹脂B1)を得た。
Figure 2023070356000004
樹脂製造例3
表3に示すアルコール成分、カルボン酸成分、エステル化触媒、及び重合禁止剤を、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、140℃まで昇温し1時間反応させた。その後、200℃まで10℃/hで昇温し、8.0kPaにて3時間反応させて、結晶性ポリエステル樹脂(樹脂C1~C3)を得た。
Figure 2023070356000005
荷電制御樹脂の製造例1
溶媒としてイソブタノール1500gを、冷却管、窒素導入管、撹拌機及び熱電対を装備した5L容の四つ口フラスコに入れ、ジエチルアミノエチルメタクリレート150g(0.8モル)とパラトルエンスルホン酸メチル150g(0.8モル)を加えて窒素下、80℃で1時間攪拌し、4級化反応を行った。その後、窒素ガスを流しながらスチレン1580gとブチルアクリレート770g、及び開始剤としてtert-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート100gを添加し、95℃に昇温した後、3時間反応させた。さらにtert-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート50gを添加し、3時間攪拌し、共重合体溶液を得た。140℃、8.3kPaで溶媒を留去し、解砕して、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂(CCR1)を得た。得られた樹脂の軟化点は104℃、ガラス転移温度は52℃であった。
実施例1~6及び比較例1~3
表4に示す結着樹脂100質量部、着色剤「ECB-301」(大日精化工業(株)製、フタロシアニンブルー)6質量部、離型剤「HNP-9」(日本精蝋(株)製、パラフィンワックス、融点:77℃)2質量部、及び荷電制御樹脂としてCCR1 10質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて回転数1500r/min(周速度21.6m/sec)で3分間撹拌した後、同方向回転二軸押出機((株)池貝製、商品名:PCM-30、軸の直径2.9cm、軸の断面積7.06cm2)を用いて溶融混練した。ロールの回転速度は200r/min(周速度0.30m/sec)、バレル設定温度は1000℃であり、混練物の供給速度は10kg/h(軸の単位断面積あたりの混合物供給量1.42kg/h・cm2)であった。
得られた混練物を冷却ロールで圧延冷却した後、ハンマーミルを用いて1mm程度に粗粉砕した。得られた粗粉砕物を気流式ジェットミル(日本ニューマチック(株)製、商品名:IDS)により微粉砕及び分級し、体積中位粒径(D50)が7.0μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部と、外添剤として、疎水性シリカ「TG-820F」(キャボット・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:8nm)0.5質量部、疎水性シリカ「NA-50Y」(日本アエロジル(株)製、疎水化処理剤:シリコーンオイル、平均粒子径:30nm)2.0質量部、及びポリテトラフルオロエチレン微粒子「KTL-500F」((株)喜田村製、平均粒子径:500nm)0.4質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にて2100r/min(周速度29m/sec)で3分間混合して、トナーを得た。
試験例1〔画像濃度〕
非磁性一成分現像装置(ブラザー工業(株)製、商品名:HL-2040)にトナーを実装し、25℃、相対湿度50%の環境下でベタ画像を印字した。続いて、得られた画像の画像濃度を、色彩計(グレタグマクベス社製、商品名:GretagMacbeth Spectroeye)を用い、画像印字部分を各4点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。画像濃度が高いほど画質が優れる。結果を表4に示す。
試験例2〔細線再現性〕
非磁性一成分現像装置(ブラザー工業(株)製、商品名:HL-2040)にトナーを実装し、25℃、相対湿度50%の環境下で1dot/3space/横線パターンを印刷し、1dotラインの再現性をデジタルマイクロスコープ(オリンパス(株)製、商品名:DSX510、50倍レンズ使用、観察条件:693倍)で確認して、以下に示す評価基準に従って細線再現性を評価した。「B」以上であれば良好な細線再現性を有していると言える。結果を表4に示す。
〔評価基準〕
A:1dotライン(1本/cm)の途切れが5個以下である。
B:1dotライン(1本/cm)に6個以上12個以下の途切れが存在する。
C:1dotライン(1本/cm)に13個以上20個以下の途切れが存在する。
D:1dotライン(1本/cm)に21個以上の途切れが存在する。
Figure 2023070356000006
以上の結果より、実施例1~6のトナーは、画像濃度と細線再現性が良好であることが分かる。
これに対し、非晶質複合樹脂のスチレン系樹脂セグメントにおけるスチレン化合物の含有量が所定の範囲よりも少ない比較例1では、画像濃度と細線再現性の低下のいずれもが不十分であるが、特に画像濃度の低下が著しい。また、結晶性樹脂を含有していない比較例2では、細線再現性は良好であるものの、画像濃度が不十分であり、結晶性ポリエステル樹脂の酸価が低い比較例3では、画像濃度と細線再現性のいずれもが不十分であるが、特に細線再現性の低下が著しい。
本発明の電子写真用トナーは、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (3)

  1. 非晶質樹脂と結晶性樹脂を含む結着樹脂及び荷電制御樹脂を含有する電子写真用トナーであって、前記非晶質樹脂がアルコール成分及びカルボン酸成分の重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン化合物を90質量%以上含む原料モノマーの付加重合物であるスチレン系樹脂セグメントとが両反応性モノマーを介して結合した非晶質複合樹脂を含有し、前記結晶性樹脂が酸価が5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下の結晶性ポリエステル樹脂を含有し、前記荷電制御樹脂が4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル樹脂を含有する、電子写真用トナー。
  2. スチレン系樹脂セグメントと荷電制御樹脂の質量比(スチレン系樹脂セグメント/荷電制御樹脂)が、2/10以上20/10以下である、請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 結晶性ポリエステル樹脂と荷電制御樹脂の質量比(結晶性ポリエステル樹脂/荷電制御樹脂)が、1/10以上30/10以下である、請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
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