JP7140883B1 - 電解セル - Google Patents

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Abstract

【課題】支持基板におけるクラック発生を抑制する。【解決手段】支持基板4は、第1主面45a、第2主面45b、ガス流路43,44、及び複数の第1凹部49aを有している。ガス流路43,44は、第1方向に延びている。各第1凹部49aは、第1主面45a上に形成されている。各第1凹部49aは、第1方向において互いに間隔をあけて配置されている。第1水素極6は、各第1凹部49a内に配置されている。支持基板4は、第1領域A1と第2領域A2とを有する。第1領域A1は、厚さ方向視において第1凹部49aと重複し且つガス流路43,44に対して第1主面45a側に配置される領域である。第2領域A2は、隣り合う第1領域A1の間に配置される領域である。第1領域A1における気孔率は、第2領域A2における気孔率よりも低い。【選択図】図6

Description

本発明は、電解セルに関するものである。
セラミックス製の電極および電解質からなる電解セルを用いて、HOとCOとの混合ガス、及び水蒸気(HO)を電解することで、HとCOとの混合ガス、及びHを合成する技術が知られている。例えば、特許文献1に記載された電解セルは、素子部と、素子部を支持する支持基板とを有している。
特許第6110246号公報
水蒸気(HO)の電解反応、およびHOとCOとの共電解反応は吸熱反応であるため、反応の進行に伴い吸熱が生じて反応場付近の温度が低下する。より多くの電解生成ガスを発生させるためには電解反応量を大きくする必要があるが、それに伴い吸熱量も大きくなり、温度低下も顕著となる。電解反応は水素極で進行するため、支持基板内において、水素極との接触面積が大きい領域の温度が電解反応によって局所的に低下する。このように、支持基板内で温度分布が生じるため、支持基板にクラックが発生することがあった。
本発明の課題は、支持基板におけるクラック発生を抑制することにある。
本発明のある側面に係る電解セルは、支持基板及び第1水素極を備えている。支持基板は、多孔質である。支持基板は、第1主面、第2主面、ガス流路、及び複数の第1凹部を有している。ガス流路は、第1方向に延びている。各第1凹部は、第1主面上に形成されている。各第1凹部は、第1方向において互いに間隔をあけて配置されている。第1水素極は、各第1凹部内に配置されている。支持基板は、第1領域と第2領域とを有する。第1領域は、厚さ方向視において第1凹部と重複し且つガス流路に対して第1主面側に配置される領域である。第2領域は、隣り合う第1領域の間に配置される領域である。第1領域における気孔率は、第2領域における気孔率よりも低い。
第1領域は、水素極との接触面積が大きい領域となるため、電解反応によって温度が最も低下してクラックが発生しやすい領域である。これに対して、上記のように構成された電解セルでは、第1領域は第2領域よりも気孔率が低く構成されているため、第1領域の強度は第2領域よりも強い。この結果、第1領域におけるクラックの発生を抑制することができる。一方で、第2領域は第1領域よりも気孔率が高いため、ガス拡散性が必要以上に低下することを防止することができる。
好ましくは、第2領域は、第1外側部と、第1内側部とを有する。第1外側部は、第1方向視において第1凹部と重複する。第1内側部は、第1方向視において第1凹部と重複しない。第1外側部の気孔率は、第1内側部の気孔率よりも低い。この構成によれば、水素極と接触することで温度が低下しやすい第1外側部を、第1内側部よりも強度を強くしている。このため、支持基板におけるクラック発生をさらに抑制することができる。
好ましくは、支持基板は、複数の第2凹部を有する。各第2凹部は、第2主面上に形成される。各第2凹部は、第1方向において互いに間隔をあけて配置される。支持基板は、第3領域と第4領域とを有する。第3領域は、厚さ方向視において第2凹部と重複し且つガス流路に対して第2主面側に配置される領域である。第4領域は、隣り合う第3領域の間に配置される領域である。第3領域における気孔率は、第4領域における気孔率よりも低い。
好ましくは、第1領域は、厚さ方向視において、第3領域と重複する。第2領域は、厚さ方向視において、第4領域と重複する。
好ましくは、第1領域は、厚さ方向視において、第4領域と重複する。第2領域は、厚さ方向視において、第3領域と重複する。
好ましくは、第4領域は、第2外側部と第2内側部とを有する。第2外側部は、第1方向視において第2凹部と重複する。第2内側部は、第1方向視において第2凹部と重複しない。第2外側部の気孔率は、第2内側部の気孔率よりも低い。
本発明によれば、支持基板におけるクラック発生を抑制することができる。
セルスタック装置の斜視図。 マニホールドの断面図。 マニホールドの平面図。 セルスタック装置の断面図。 電解セルの斜視図。 水素極が設けられた支持基板の断面図。 電解セルの断面図。 電解セルの断面図。 基端部における電解セルの断面図。 先端部における電解セルの断面図。 変形例に係るセルスタック装置の断面図。 変形例に係るセルスタック装置の断面図。 水素極が設けられた変形例における支持基板の断面図。 水素極が設けられた変形例における支持基板の断面図。
以下、本実施形態に係る電解セルについて図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、電解セルの一例として固体酸化物形電解セル(SOEC)を用いて説明する。図1はセルスタック装置を示す斜視図、図2はマニホールドの断面図である。なお、図1及び図2において、いくつかの電解セルの記載を省略している。
[セルスタック装置]
図1に示すように、セルスタック装置100は、マニホールド2と、複数の電解セル10と、を備えている。
[マニホールド]
図2に示すように、マニホールド2は、複数の電解セル10のそれぞれにガスを分配するように構成されている。また、マニホールド2は、電解セル10によって生成されたガスを回収するように構成されている。マニホールド2は、ガス供給室21とガス回収室22とを有している。ガス供給室21には、HO及びCOなどが供給される。ガス回収室22は、各電解セル10にて生成されたH及びCOなどを回収する。
マニホールド2は、マニホールド本体部23と、仕切板24とを有している。マニホールド本体部23は、内部に空間を有している。マニホールド本体部23は、直方体状である。
図3に示すように、マニホールド本体部23の天板部231には、複数の貫通孔232が形成されている。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の長手方向(z軸方向)に間隔をあけて並んでいる。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の幅方向(y軸方向)に延びている。各貫通孔232は、ガス供給室21及びガス回収室22と連通している。なお、各貫通孔232は、ガス供給室21と連通する部分とガス回収室22と連通する部分とに分かれていてもよい。
仕切板24は、マニホールド本体部23の空間をガス供給室21とガス回収室22とに気密に仕切っている。詳細には、仕切板24は、マニホールド本体部23の略中央部において、マニホールド本体部23の長手方向に延びている。
図2に示すように、ガス供給室21の底面には、ガス供給口211が形成されている。また、ガス回収室22の底面には、ガス排出口221が形成されている。ガス供給口211は、例えば、電解セル10の配列方向(z軸方向)において、マニホールド2の中心Cよりも第1端部201側に配置されている。一方、ガス排出口221は、例えば、電解セル10の配列方向(z軸方向)において、マニホールド2の中心Cよりも第2端部202側に配置されている。
[電解セル]
図4は、セルスタック装置の断面図を示している。図4に示すように、電解セル10は、マニホールド2から上方に延びている。電解セル10は、基端部101及び先端部102を有している。電解セル10は、基端部101がマニホールド2に取り付けられている。すなわち、マニホールド2は、各電解セル10の基端部101を支持している。本実施形態では、電解セル10の基端部101は下端部を意味し、電解セル10の先端部102は上端部を意味する。
図1に示すように、各電解セル10は、主面同士が対向するように並べられている。また、各電解セル10は、マニホールド2の長手方向(z軸方向)に沿って間隔をあけて並べられている。すなわち、電解セル10の配列方向は、マニホールド2の長手方向に沿っている。
図4及び図5に示すように、電解セル10は、支持基板4と、複数の素子部5と、を有している。また、電解セル10は、連通部材3をさらに有している。
[支持基板]
支持基板4は、マニホールド2から上方に延びている。支持基板4は、板状である。詳細には、支持基板4は、正面視(z軸方向視)が長方形状である。支持基板4は、長手方向(x軸方向)と幅方向(y軸方向)とを有している。なお、支持基板4は、長手方向の寸法が幅方向の寸法よりも長い。本実施形態では、図4の上下方向(x軸方向)が支持基板4の長手方向であり、図4の左右方向が(y軸方向)が支持基板4の幅方向である。
支持基板4は、基端部41と先端部42とを有している。基端部41及び先端部42は、支持基板4の長手方向(x軸方向)における両端部である。本実施形態では、支持基板4の基端部41は下端部を意味し、支持基板4の先端部42は上端部を意味する。
支持基板4の基端部41は、マニホールド2に取り付けられる。例えば、支持基板4の基端部41は、接合材などによってマニホールド2の天板部231に取り付けられる。詳細には、支持基板4の基端部41は、天板部231に形成された貫通孔232に挿入されている。なお、支持基板4の基端部41は、貫通孔232に挿入されていなくてもよい。すなわち、支持基板4の第1端面411によって貫通孔232を覆うように、支持基板4が天板部231上に載置されていてもよい。
支持基板4は、複数の第1ガス流路43と、複数の第2ガス流路44とを有している。第1及び第2ガス流路43、44は、支持基板4内を延びている。なお、以下の説明において、第1及び第2ガス流路43,44が延びる方向を「第1方向」と称する。本実施形態では、第1及び第2ガス流路43,44は、支持基板4の長手方向に延びている。また、第1方向と交差する方向を「第2方向」と称する。なお、本実施形態では、第2方向は第1方向と直交している。第2方向は、支持基板4の幅方向(y軸方向)に沿って延びている。
第1及び第2ガス流路43、44は、支持基板4を貫通している。各第1ガス流路43は、支持基板4の幅方向において互いに間隔をあけて配置されている。また、各第2ガス流路44も、支持基板4の幅方向において互いに間隔をあけて配置されている。なお、第1ガス流路43と第2ガス流路44との間隔は、第1ガス流路43同士の間隔よりも大きく、第2ガス流路44同士の間隔よりも大きいことが好ましい。
第1及び第2ガス流路43、44は、電解セル10の基端部101から先端部102に向かって延びている。第1ガス流路43はガス供給室21と連通している。第1ガス流路43には、ガス供給室21からHO及びCOなどが供給される。第2ガス流路44はガス回収室22と連通している。第2ガス流路44は、電解セル10によって生成されたH及びCOなどをガス回収室22に排出する。
第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、電解セル10の先端部102側において互いに連通している。詳細には、第1ガス流路43と、第2ガス流路44とが、後述する連通部材3の連通流路30を介して連通している。
図5に示すように、支持基板4は、第1主面45aと、第2主面45bとを有している。第1主面45aと第2主面45bとは、互いに反対を向いている。第1主面45a及び第2主面45bは、各素子部5を支持している。第1主面45a及び第2主面45bは、支持基板4の厚さ方向(z軸方向)を向いている。また、支持基板4の各側面47は、支持基板4の幅方向(y軸方向)を向いている。各側面47は、湾曲していてもよい。図1に示すように、各支持基板4は、第1主面45aと第2主面45bとが対向するように配置されている。
支持基板4は、電子伝導性を有さない多孔質の材料によって構成される。支持基板4は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)、8YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、Y(イットリア)、MgO(酸化マグネシウム)、MgAl(マグネシアアルミナスピネル)あるいはこれらの複合物などによって構成することができる。支持基板4の気孔率は、例えば、20~60%程度である。この気孔率は、例えば、アルキメデス法により測定される。
支持基板4は、緻密層48によって覆われている。緻密層48は、第1ガス流路43及び第2ガス流路44から支持基板4内に拡散されたガスが外部に排出されることを抑制するように構成されている。本実施形態では、緻密層48は、支持基板4の表面のうち、素子部5が形成されていない部分を覆っている。なお、本実施形態では、緻密層48は、後述する電解質7に使用される材料、又は結晶化ガラス等によって構成することができる。緻密層48は、支持基板4よりも緻密である。例えば、緻密層48の気孔率は、0~7%程度である。
図6及び図7は、第2方向と直交する面で電解セル10を切断した第1切断面を示している。なお、図6及び図7は、第1ガス流路43に沿って電解セル10を切断しているが、第2ガス流路44に沿って電解セル10を切断した断面図は、図6及び図7と実質的に同じである。図6では、図解を容易にするため、支持基板4及び水素極6以外の部材の記載を省略している。
図6に示すように、支持基板4は、複数の第1凹部49aと、複数の第2凹部49bとを有している。また、支持基板4は、複数の第1桟部50aと、複数の第2桟部50bとを有している。
第1凹部49aは、第1主面45a上に形成されている。複数の第1凹部49aは、第1方向において、互いに間隔をあけて配置されている。本実施形態では、複数の第1凹部49aは、支持基板4の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。この第1凹部49a内には、後述する第1水素極6が配置されている。
第2凹部49bは、第2主面45b上に形成されている。複数の第2凹部49bは、第1方向において、互いに間隔をあけて配置されている。本実施形態では、複数の第2凹部49bは、支持基板4の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。この第2凹部49b内には、後述する第2水素極6が配置されている。
各第1凹部49a及び各第2凹部49bは、支持基板4の幅方向に延びている。なお、各第1凹部49a及び各第2凹部49bは、支持基板4の幅方向(y軸方向)の両端部には形成されていない。
第1桟部50aは、隣り合う第1凹部49aの間に配置される。すなわち、一対の第1凹部49aの間の部分が第1桟部50aとなる。第1桟部50aは、支持基板4の幅方向に延びている。第1方向において、第1凹部49aと第1桟部50aとが交互に配置される。
第2桟部50bは、隣り合う第2凹部49bの間に配置される。すなわち、一対の第2凹部49bの間の部分が第2桟部50bとなる。第2桟部50bは、支持基板4の幅方向に延びている。第1方向において、第2凹部49bと第2桟部50bとが交互に配置される。
支持基板4は、複数の第1領域A1、及び複数の第2領域A2を有している。第1領域A1は、厚さ方向視(z軸方向視)において第1凹部49aと重複している領域である。なお、厚さ方向とは支持基板4の厚さ方向を意味する。また、厚さ方向は、第1凹部49aの深さ方向と同義である。
また、第1領域A1は、ガス流路43,44に対して第1主面45a側に配置される領域である。具体的には、第1領域A1は、図6の二点鎖線と第1凹部49aとガス流路43,44とによって囲まれた領域である。また、図8の二点鎖線と第1凹部49aとによって囲まれた領域である。なお、図8は、第1方向と直交する面で電解セル10を切断した第2切断面を示している。図8において、図解を容易にするため、支持基板4及び水素極集電部61以外の部材の記載を省略している。
図6に示すように、第2領域A2は、隣り合う第1領域A1の間に配置される領域である。すなわち、厚さ方向視において、第1凹部49aと重複していない領域である。具体的には、第2領域A2は、図6の二点鎖線と第1主面45aとガス流路43、44とによって囲まれた領域である。第1方向において、第1領域A1と第2領域A2とが交互に配置されている。第2領域A2は、第1領域A1よりも小さい。
第1領域A1における気孔率は、第2領域A2における気孔率よりも低い。このため、支持基板4は、第1方向において、気孔率が高い部分と気孔率が低い部分とが交互に配置される。なお、特に限定されるものではないが、第1領域A1における気孔率は、第2領域A2における気孔率の25~90%程度である。
なお、本明細書において、気孔率は、断面画像を画像解析して気孔部分を数値化することで測定することができる。具体的には、支持基板4の幅方向中央部において、第1ガス流路43に沿って支持基板4を切断することによって、第1領域A1及び第2領域A2の断面を作成する。そして、この断面をFE-SEMによって2000~7500倍に拡大して断面画像を作成する。そして、この断面画像をMVTec社製の画像解析ソフトHALCONによって解析する。解析後の断面画像上で材料部分と気孔部分とのそれぞれの面積占有率を求め、気孔部分の面積占有率を気孔率として定義する。なお、各領域につき中央部で10視野分を撮影して気孔率を数値化し、その平均値を気孔率とする。
第2領域A2は、第1外側部A21と、第1内側部A22とを有している。第1外側部A21は、第1方向視において、第1凹部49aと重複している。第1内側部A22は、第1方向視において、第1凹部49aと重複していない。すなわち、第1主面45a側から順に、第1外側部A21,第1内側部A22の順で配置されている。
第1外側部A21の気孔率は、第1内側部A22の気孔率よりも低くすることができる。なお、第1外側部A21及び第1内側部A22の気孔率は、上記と同様の方法で測定することができる。
また、支持基板4は、複数の第3領域A3、及び複数の第4領域A4を有している。第3領域A3は、厚さ方向視(z軸方向視)において第2凹部49bと重複している領域である。厚さ方向は、第2凹部49bの深さ方向と同義である。
また、第3領域A3は、ガス流路43,44に対して第2主面45b側に配置される領域である。具体的には、第3領域A3は、図6の二点鎖線と第2凹部49bとガス流路43,44とによって囲まれた領域である。また、図8の二点鎖線と第2凹部49bとによって囲まれた領域である。
図6に示すように、第4領域A4は、隣り合う第3領域A3の間に配置される領域である。すなわち、厚さ方向視において、第2凹部49bと重複していない領域である。具体的には、第4領域A4は、図6の二点鎖線と第2主面45bとガス流路43、44とによって囲まれた領域である。第1方向において、第3領域A3と第4領域A4とが交互に配置されている。第4領域A4は、第3領域A3よりも小さい。
第3領域A3における気孔率は、第4領域A4における気孔率よりも低い。このため、支持基板4は、第1方向において、気孔率が高い部分と気孔率が低い部分とが交互に配置される。なお、特に限定されるものではないが、第3領域A3における気孔率は、第4領域A4における気孔率の25~90%程度である。なお、第3領域A3及び第4領域A4における気孔率は、上記第1領域A1及び第2領域A2における気孔率と同様の方法で測定することができる。
第4領域A4は、第2外側部A41と、第2内側部A42とを有している。第2外側部A41は、第1方向視において、第2凹部49bと重複している。第2内側部A42は、第1方向視において、第2凹部49bと重複していない。すなわち、第2主面45b側から順に、第2外側部A41,第2内側部A42の順で配置されている。
第2外側部A41の気孔率は、第2内側部A42の気孔率よりも低くすることができる。なお、第2外側部A41及び第2内側部A42の気孔率は、上記と同様に測定することができる。
第1領域A1は、厚さ方向視において、第3領域A3と重複している。すなわち、第1凹部49a、第2凹部49b、第1領域A1、及び第3領域A3は、厚さ方向視において、互いに重複している。
第2領域A2は、厚さ方向視において、第4領域A4と重複している。第2領域A2及び第4領域A4は、厚さ方向視において、第1凹部49aと重複しておらず、また、第2凹部49bとも重複していない。また、第1領域A1は、厚さ方向視において、第4領域A4と重複していない。第2領域A2は、厚さ方向視において、第3領域A3と重複していない。
なお、支持基板4における第1~第4領域A1~A4の各気孔率は、気孔率を低くしたい領域を加圧すること等によって、調整することができる。具体的には次のようにして調整することができる。予め第1凹部49aを形成した支持基板4の成形体に対し、加圧圧縮を加える。その際に、第1ガス流路43及び第2ガス流路44内には流路ピンを挿入して固定した上で、第1凹部49aと同形状の圧縮治具により第1領域A1にのみ圧縮力が加わるように加圧する。この操作により第2領域A2と比較して第1領域A1の方がより高密度な支持基板4を形成することができる。なお、第3領域A3と第4領域A4についても同様の手法により第3領域の気孔率をより低くすることができる。
また、隣り合う第1凹部49aに圧縮治具を設置し、各圧縮治具で第1外側部A21を挟んで加圧することにより、第1外側部A21の気孔率を第1内側部A22の気孔率よりも低くすることができる。なお、同様の方法により、第2外側部A41の気孔率を第2内側部A42の気孔率よりも低くすることができる。
[素子部]
図5に示すように、複数の素子部5が、支持基板4上に配置されている。なお、本実施形態では、複数の素子部5は、支持基板4の第1主面45a及び第2主面45bに支持されている。なお、第1主面45aに形成される素子部5の数と第2主面45bに形成される素子部5の数とは、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。また、素子部5は、支持基板4の第1主面45a及び第2主面45bのどちらか一方のみに支持されていてもよい。
複数の素子部5は、第1方向に配列されている。本実施形態では、複数の素子部5は、支持基板4の長手方向に配列されている。すなわち、本実施形態に係る電解セル10は、いわゆる横縞型の電解セルである。なお、複数の素子部5は、インターコネクタ9によって、互いに直列に接続されている。
素子部5は、支持基板4の幅方向(y軸方向)に延びている。素子部5は、支持基板4の幅方向において第1部分51と第2部分52とに区画される。なお、第1部分51と第2部分52との厳密な境界はない。例えば、電解セル10をマニホールド2に取り付けた状態において、支持基板4の長手方向視(x軸方向視)において、ガス供給室21とガス回収室22との境界と重複する部分を、第1部分51と第2部分52との境界部とすることができる。
支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第1ガス流路43は、素子部5の第1部分51と重複している。また、支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第2ガス流路44は、素子部5の第2部分52と重複している。なお、複数の第1ガス流路43のうち、一部の第1ガス流路43が第1部分51と重複していなくてもよい。同様に、複数の第2ガス流路44のうち、一部の第2ガス流路44が第2部分52と重複していなくてもよい。
図7に示すように、素子部5は、水素極6、電解質7、及び酸素極8を有している。支持基板4側から、水素極6、電解質7、酸素極8の順で配置されている。素子部5は、反応防止膜11をさらに有している。
[水素極]
水素極6は、下記(1)式に示す共電解の化学反応に従って、CO及びHOから、H、CO、及びO2-を生成する。
・水素極6:CO+HO+ 4e→CO+H+2O2-・・・(1)
水素極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される。水素極6は、焼成体である。水素極6は、水素極集電部61と水素極活性部62とを有する。各水素極6は、支持基板4上に配置されている。各水素極6は、第1方向(x軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。本実施形態では、各水素極6は、支持基板4の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。
第1主面45a上に形成された素子部5の水素極6(以下、「第1水素極6」とも呼ぶ)は、第1凹部49a内に配置されている。詳細には、第1水素極6の水素極集電部61が第1凹部49a内に配置されている。また、第2主面45b上に形成された素子部5の水素極6(以下、「第2水素極6」とも呼ぶ)は、第2凹部49b内に配置されている。詳細には、第2水素極6の水素極集電部61が第2凹部49b内に配置されている。
[水素極集電部]
第1主面45a上に形成された水素極集電部61は、第1凹部49a内に配置されており、第2主面45b上に形成された水素極集電部61は、第2凹部49b内に配置されている。詳細には、水素極集電部61は、第1凹部49a又は第2凹部49bを埋めており、第1凹部49a又は第2凹部49bと同様の形状を有する。
図7及び図8に示すように、水素極集電部61は、一対の第1側面611、一対の第2側面612、第3主面613,及び底面614を有している。一対の第1側面611は、第1方向を向いており、一対の第2側面612は、第2方向を向いている。第3主面613及び底面614は、厚さ方向(z軸方向)を向いている。なお、底面614は、厚さ方向においてガス流路43,44側を向いている。
一対の第1側面611は、図7に示すような第1切断面において、円弧状である。第1切断面における第1側面611は、外側に膨らむような円弧状である。各第1側面611は、この円弧を第2方向(y軸方向)に平行移動させてできる曲面によって構成されている。
第1側面611と底面614とは、滑らかに連結されている。なお、第1側面611は、第1方向を向くとともに、第1及び第2ガス流路43,44を向くように傾斜している。
一対の第1側面611の間隔d1は、第1及び第2ガス流路43、44に近付くにつれて小さくなっている。すなわち、水素極集電部61の第1方向における寸法d1は、厚さ方向において変化する。この一対の第1側面611の間隔d1は、漸次的に小さくなっている。このため、第1切断面における水素極集電部61は、弓形状である。すなわち、第2側面612は、弓形状である。
一対の第2側面612は、図8に示すような第2切断面において、直線状である。第2側面612は、厚さ方向に対して実質的に平行に延びている。各第2側面612は、この直線を第1方向(x軸方向)に平行移動させてできる平面によって構成されている。
第2側面612と底面614とは、滑らかに連結されていない。第2側面612と底面614とがなす角度は、90度程度である。各第2側面612は、各第1側面611とは異なり、傾斜していない。各第2側面612は、厚さ方向及び第1方向に沿って延びている。
一対の第2側面612の間隔d2は、厚さ方向において一定である。なお、ここでいう「一定」とは、完全に一定である必要はなく、製造上の誤差があってもよい。一対の第2側面612の間隔d2が厚さ方向において一定であるため、第2切断面における水素極集電部61は、矩形状である。すなわち、第1側面611は、第1方向視において、矩形状である。
図7に示すように、水素極集電部61の第3主面613は、支持基板4の第1主面45aと実質的に同一面上にある。すなわち、支持基板4の第1主面45aと、各水素極集電部61の第3主面613とによって、一つの面が構成されている。なお、第3主面613は、第1主面45aと完全に同一面上になくてもよい。例えば、第1主面45aと第3主面613との間に、20μm以下程度の段差があってもよい。第3主面613は平坦面を構成している。
水素極集電部61は、電子伝導性を有する。水素極集電部61は、水素極活性部62よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。水素極集電部61は、酸素イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
水素極集電部61は、例えば、NiO及び8YSZの複合物、NiO及びYの複合物、又は、NiO及びCSZの複合物などによって構成することができる。水素極集電部61の厚さ、及び凹部49a、49bの深さは、50~500μm程度である。
[水素極活性部]
水素極活性部62は、水素極集電部61の第3主面613上に配置されている。このため、水素極活性部62は、凹部49a、49bから突出している。すなわち、水素極活性部62は、水素極集電部61に埋設されていない。水素極活性部62の端縁は、第3主面613上において、水素極集電部61の端縁よりも内側に形成されている。詳細には、水素極活性部62は、水素極集電部61よりも平面視(z軸方向視)の面積が小さい。そして、水素極活性部62は、第3主面613内に収まっている。
水素極活性部62は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。水素極活性部62は、水素極集電部61より高い酸素イオン伝導性を有することが好ましい。
水素極活性部62は、NiO及び8YSZの複合物、又は、NiO及びGDC=(Ce,Gd)O(ガドリニウムドープセリア)の複合物などによって構成することができる。水素極活性部62の厚さは、5~30μmである。
[電解質]
電解質7は、水素極6と酸素極8との間に配置される。電解質7は、酸素イオン伝導性を有する。電解質7は、水素極6において生成されたO2-を酸素極8に伝達させる。電解質7は、水素極6上を覆うように配置されている。詳細には、電解質7は、一のインターコネクタ9から他のインターコネクタ9まで支持基板4の長手方向に延びている。すなわち、支持基板4の長手方向において、電解質7とインターコネクタ9とが交互に配置されている。
電解質7は、支持基板4よりも緻密である。例えば、電解質7の気孔率は、0~7%程度である。電解質7は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質7は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)、又は、LSGM(ランタンガレート)などによって構成することができる。電解質7の厚さは、例えば、3~50μm程度である。
[反応防止膜]
反応防止膜11は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜11は、厚さ方向視において、水素極活性部62と略同一の形状であり、水素極活性部62と重複するように配置されている。反応防止膜11は、電解質7を介して、水素極活性部62と対応する位置に配置されている。反応防止膜11は、電解質7内のYSZと酸素極活性部81内のSrとが反応して電解質7と酸素極活性部81との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。反応防止膜11は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O(ガドリニウムドープセリア)などによって構成することができる。反応防止膜11の厚さは、例えば、3~50μm程度である。
[酸素極]
酸素極8は、下記(2)式に示す化学反応に従って、電解質7を介して水素極6より伝達されるO2-からOを生成する。
・酸素極8:2O2-→O+4e・・・(2)
酸素極8は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される。酸素極8は、焼成体である。酸素極8は、水素極6と協働して電解質7を挟むように配置されている。酸素極8は、酸素極活性部81及び酸素極集電部82を有している。
[酸素極活性部]
酸素極活性部81は、反応防止膜11上に配置されている。酸素極活性部81は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。酸素極活性部81は、酸素極集電部82より高い酸素イオン伝導性を有することが好ましい。
酸素極活性部81は、多孔質の材料から構成される。酸素極活性部81は焼成体である。酸素極活性部81は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)、LSF=(La,Sr)FeO(ランタンストロンチウムフェライト)、LNF=La(Ni,Fe)O(ランタンニッケルフェライト)、LSC=(La,Sr)CoO(ランタンストロンチウムコバルタイト)、又はSSC=(Sm,Sr)CoO(サマリウムストロンチウムコバルタイト)などによって構成することができる。また、酸素極活性部81は、LSCFから構成される第1層(内側層)とLSCから構成される第2層(外側層)との2層によって構成されてもよい。酸素極活性部81の厚さは、例えば、10~100μmである。
[酸素極集電部]
酸素極集電部82は、酸素極活性部81上に配置されている。酸素極集電部82は、酸素極活性部81から、隣の素子部5に向かって延びている。酸素極集電部82は、インターコネクタ9を介して隣の素子部5の水素極集電部61と電気的に接続されている。なお、水素極集電部61と酸素極集電部82とは、第1方向において、反応領域から互いに反対側に延びている。なお、反応領域とは、電解セル10の厚さ方向視(z軸方向視)において、水素極活性部62と電解質7と酸素極活性部81とが重複する領域である。
酸素極集電部82は、電子伝導性を有する多孔質材料から構成される。酸素極集電部82は、焼成体である。酸素極集電部82は、酸素極活性部81よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。酸素極集電部82は、酸素イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
酸素極集電部82は、例えば、LSCF、LSC、Ag(銀)、又は、Ag-Pd(銀パラジウム合金)などによって構成することができる。なお、酸素極集電部82の厚さは、例えば、50~500μm程度である。
[インターコネクタ]
インターコネクタ9は、第1方向において隣り合う素子部5同士を電気的に接続するように構成されている。インターコネクタ9は、隣り合う素子部5の一方の素子部5の水素極6と、他方の素子部5の酸素極8とを電気的に接続している。詳細には、インターコネクタ9は、一方の素子部5の水素極集電部61と、他方の素子部5の酸素極集電部82とを電気的に接続している。
このように、各素子部5は、インターコネクタ9によって、第1及び第2主面45a、45bのそれぞれにおいて電解セル10の先端部102から基端部101まで直列に接続されている。
インターコネクタ9は、水素極集電部61の第3主面613上に配置されている。インターコネクタ9は、第1方向において、水素極活性部62と間隔をあけて配置されている。
インターコネクタ9は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される。インターコネクタ9は、焼成体である。インターコネクタ9は、支持基板4よりも緻密である。例えば、インターコネクタ9の気孔率は、0~7%程度である。インターコネクタ9は、例えば、LaCrO(ランタンクロマイト)、又は、(Sr,La)TiO(ストロンチウムチタネート)などによって構成することができる。インターコネクタ9の厚さは、例えば、10~100μmである。
図9に示すように、各電解セル10において最も基端側に配置されたインターコネクタ9は、第1主面45aに配置される素子部5と、第2主面45bに配置される素子部5とを電気的に接続している。
第2主面45bにおいて最も基端側に配置された素子部5の酸素極集電部82は、第2主面45bから側面47を介して第1主面45aまで延びている。すなわち、この最も基端側に配置された素子部5の酸素極集電部82は、環状に延びている。そして、第1主面45aにおいて最も基端側に配置されたインターコネクタ9は、第2主面45bから第1主面45aまで延びる酸素極集電部82と、第1主面45aにおいて最も基端側に配置された素子部5の水素極集電部61と、を電気的に接続している。
このように、第1主面45aにおいて直列接続された複数の素子部5と、第2主面45bにおいて直列接続された複数の素子部5とは、インターコネクタ9によって、電解セル10の基端部101において直列接続されている。
[連通部材]
図4に示すように、連通部材3は、支持基板4の先端部42に取り付けられている。そして、連通部材3は、第1ガス流路43と第2ガス流路44とを連通させる連通流路30を有している。詳細には、連通流路30は、各第1ガス流路43と各第2ガス流路44とを連通する。連通流路30は、各第1ガス流路43から各第2ガス流路44まで延びる空間によって構成されている。連通部材3は、支持基板4に接合されていることが好ましい。また、連通部材3は、支持基板4と一体的に形成されていることが好ましい。連通流路30の数は、第1ガス流路43の数よりも少ない。本実施形態では、一本の連通流路30のみによって、複数の第1ガス流路43と複数の第2ガス流路44とが連通されている。
連通部材3は、例えば、多孔質である。また、連通部材3は、その外側面を構成する緻密層31を有している。緻密層31は、連通部材3の本体よりも緻密に形成されている。例えば、緻密層31の気孔率は、0~7%程度である。この緻密層31は、連通部材3と同じ材料、上述した電解質7に使用される材料、又は結晶化ガラス等によって形成することができる。
[集電部材]
図10に示すように、セルスタック装置100は、集電部材12をさらに有している。集電部材12は、隣り合う電解セル10の間に配置されている。そして、集電部材12は、隣り合う電解セル10を互いに電気的に接続している。集電部材12は、隣り合う電解セル10の先端部102同士を接合している。例えば、集電部材12は、支持基板4の両主面に配置された複数の素子部5のうち、最も先端側に配置された素子部5よりも先端側に配置されている。集電部材12は、隣り合う電解セル10の最も先端側に配置された素子部5同士を電気的に接続している。
集電部材12は、導電性接合材103を介して、素子部5から延びる酸素極集電部82に接合される。導電性接合材103としては、周知の導電性セラミックス等を用いることができる。例えば、導電性接合材103は、(Mn,Co)、(La,Sr)MnO、及び(La,Sr)(Co,Fe)Oなどから選ばれる少なくとも1種によって構成することができる。
[使用方法]
上述したように構成されたセルスタック装置100では、電極間に電力を供給しながら、マニホールド2のガス供給室21にHO及びCOを供給する。そして、水素極6において生成されたH、及びCOをガス回収室22で回収する。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
上記実施形態では、第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、連通部材3が有する連通流路30によって連通されていたが、この構成に限定されない。例えば、図11に示すように、支持基板4が、内部に連通流路30を有していてもよい。この場合、セルスタック装置100は、連通部材3を備えていなくてもよい。この支持基板4内に形成された連通流路30によって、第1ガス流路43と第2ガス流路44とが連通されている。
変形例2
上記実施形態では、電解セル10は、第1ガス流路43と第2ガス流路44とを有していたが、電解セル10の構成はこれに限定されない。例えば、図12に示すように、電解セル10は、第1ガス流路43のみを有しており、第2ガス流路44は有していなくてもよい。この場合、マニホールド2は、ガス供給室21のみを有しており、ガス回収室22は有していない。すなわち、マニホールド2は仕切板24を有していない。そして、電解セル10の先端部102から排出されたH及びCOなどは、別の部材によって回収することができる。
変形例3
上記実施形態では、第1外側部A21の気孔率は、第1内側部A22の気孔率よりも低くなるように支持基板4が構成されていたが、支持基板4の構成はこれに限定されない。例えば、第1外側部A21の気孔率は、第1内側部A22の気孔率よりも高くてもよい。また、第1外側部A21の気孔率は、第1内側部A22の気孔率と実質的に同じであってもよい。
また、上記実施形態では、第2外側部A41の気孔率は、第2内側部A42の気孔率よりも低くなるように支持基板4が構成されていたが、支持基板4の構成はこれに限定されない。例えば、第2外側部A41の気孔率は、第2内側部A42の気孔率よりも高くてもよい。また、第2外側部A41の気孔率は、第2内側部A42の気孔率と実質的に同じであってもよい。
変形例4
上記実施形態では、厚さ方向視において、第1領域A1は第3領域A3と重複しており、第2領域A2は第4領域A4と重複していたが、支持基板4の構成はこれに限定されない。例えば、図13に示すように、第1領域A1は、厚さ方向視において、第4領域A4と重複していてもよい。また、第2領域A2は、厚さ方向視において、第3領域A3と重複していてもよい。すなわち、上記実施形態では、第1方向において、第1凹部49aと第2凹部49bとが同じ位置に配置されていたが、第1凹部49aは、第2凹部49bと異なる位置に配置されていてもよい。
変形例5
上記実施形態では、第1切断面における水素極集電部61の形状は、弓形状であったが、水素極集電部61の形状はこれに限定されない。例えば、図14に示すように、第1切断面における水素極集電部61の形状は、矩形状であってもよい。
4 :支持基板
43、44 :ガス流路
45a :第1主面
45b :第2主面
49a :第1凹部
A1 :第1領域
A2 :第2領域
A21 :第1外側部
A22 :第1内側部
A3 :第3領域
A4 :第4領域
A41 :第2外側部
A42 :第2内側部
6 :水素極
10 :電解セル

Claims (6)

  1. 第1主面、第2主面、第1方向に延びるガス流路、及び前記第1主面上に形成され前記第1方向において互いに間隔をあけて配置される複数の第1凹部、を有する多孔質の支持基板と、
    前記各第1凹部内に配置される第1水素極と、
    を備え、
    前記第1水素極は、吸熱を伴う電解反応により水素を生成するように構成され、
    前記支持基板は、厚さ方向視において前記第1凹部と重複し且つ前記ガス流路に対して前記第1主面側に配置される第1領域と、隣り合う前記第1領域の間に配置される第2領域と、を有し、
    前記第1領域における気孔率は、前記第2領域における気孔率よりも低い、
    電解セル。
  2. 前記第2領域は、前記第1方向視において前記第1凹部と重複する第1外側部と、前記第1方向視において前記第1凹部と重複しない第1内側部と、を有し、
    前記第1外側部の気孔率は、前記第1内側部の気孔率よりも低い、
    請求項1に記載の電解セル。
  3. 前記支持基板は、前記第2主面上に形成され前記第1方向において互いに間隔をあけて配置される複数の第2凹部、を有し、
    前記支持基板は、厚さ方向視において前記第2凹部と重複し且つ前記ガス流路に対して前記第2主面側に配置される第3領域と、隣り合う前記第3領域の間に配置される第4領域と、を有し、
    前記第3領域における気孔率は、前記第4領域における気孔率よりも低い、
    請求項1又は2に記載の電解セル。
  4. 前記第1領域は、厚さ方向視において、前記第3領域と重複しており、
    前記第2領域は、厚さ方向視において、前記第4領域と重複する、
    請求項3に記載の電解セル。
  5. 前記第1領域は、厚さ方向視において、前記第4領域と重複しており、
    前記第2領域は、厚さ方向視において、前記第3領域と重複する、
    請求項3に記載の電解セル。
  6. 前記第4領域は、前記第1方向視において前記第2凹部と重複する第2外側部と、第1方向視において前記第2凹部と重複しない第2内側部と、を有し、
    前記第2外側部の気孔率は、前記第2内側部の気孔率よりも低い、
    請求項3から5のいずれかに記載の電解セル。
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